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#特選刺身盛り合わせ
japonaiswasabi · 1 year
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いつもありがとうございます😊 #特選刺身盛り合わせ #活赤貝 #〆鰊 #天然平目 #大館市 #居酒屋 #秋田県 #AKITA #Odate #Japan #NIPPON #izakaya #omakase (Restaurant Japonais Wasabi) https://www.instagram.com/p/CpP27Gty8c3/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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sarahalainn · 4 months
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初春の笑顔がいっぱいの宝船
にっぽん丸
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3ヶ月ぶりの船旅のはずでしたが、
船の推進制御装置に不具合が認められたため、急遽、安全点検が必要になり運航を見あわせる事となりました。
残念ですが、安全第一!
またいつか共に船旅をできる日まで
予定していたセットリストと流れで、
空想の旅になれば🚢
Today I was meant to board this cruise, but due to technical issues the show and cruise itself were cancelled. Sad but safety first!
The theme was “aboard the treasure boat + smiles”.
Have posted the setlist and tried to portray what it would’ve been like on the musical boat :)
「宝」、「笑顔」 をテーマに✨出発🚢
衣装はキラキラな宝箱のようなサラスタイルを予定していました
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マリリンのピアノアドリブにのって、スキャットしながら時々「春よ来い」のリフを。本編最後に繋がる。
そこからRiverdanceの神秘的な歌のイントロへ。
今回伊勢神宮の近くに行くということで、神様に近い音楽からスタートしたく。マリリンの綺麗なハーモーニでデュエット。こちらはアルバムにも収録していますが、よく聴きなれてる綺麗な3度のハーモーニだけではなく、4度が特徴的な響きなのでこれも神秘的に聞こえる理由の1つ^_^
Riverdance / Drowsy Maggie / Sarah Àlainn
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そして、この曲はヴァイオリンのフィドル的な表現で軽快な世界へ。キラキラ、ニコニコ。宝石のような煌めきを放つアクティブな一曲。
サポーターさんなら、この曲の変拍子できっと手拍子をして下さったはず。色々なアーティスト、バンドのライブで手拍子する曲があるように、私もライブでそんなノリノリの曲があればなと思いましたが、こんな変拍子な曲を選ぶ何てドSとしか思えないですよね。それでも、これで手拍子できる皆さん、最高にカッコ良いです!(とはいえ、今後はもっと楽に楽しめる手拍子曲を作りたいと思ってますー^_^;)
MCなう。サラッと面白い洒落でも言えたかな?🤔
海と宝ということで、ディズニー『リトル・マーメイド』より、アリエルが歌う「Part of Your World」。普段ライブで楽器も色々弾くので、この曲の「あれも!これも!」という場面ではそんな楽器の宝を指しています。
そして、この次のシネマ音楽にも「お宝」が。『The Greatest Showman』より、スターが歌う「Never Enough」。スポットライトを浴びても、星も金も手にしても、全て物足りない。あなたがいないと、物足りない。
私、今年初めて宝くじをやってみました(プレゼントで券?をスタッフさんから頂きました)。1億?あたったらどうするという話で盛り上がる。簡単に使えきる自信もあるけど、結局は本当に欲しいものはお金では中々買えない。因みに600円当たりました。
笑顔で始まる初春だから元気な曲多め。ジャズ出身のマリリンだからこそ、情熱的で踊りたくなる「Spain」へ。去年大阪でDream Caravanに出演させて頂いた時、久しぶりに寺井尚子さんともお会いでき、フルオケ+ジャズバンドをバックに彼女が演奏するSpainは最強でしたね!!とても勉強になり刺激になりました。もっともっとセッションをしてジャズを追求していきたいこの頃。来月2月呉・広島でのバレンタインはクリヤマコトさんを始めとしたジャズカルなので、ワクワク。
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ここで一曲、オリジナルの弾き語り。
元々去年から予定していた楽曲でしたが、年始の心が痛むニュースとも重なる一曲でもあります。
「The Final Time Traveler」。ゲーム『タイムトラベラーズ』からのエンディングテーマは阪神淡路大震災に思いを寄せて作られた一曲です。こちらはゲームが大好きな羽生結弦さんとアイスショーでコラボさせて頂き、彼のサポーターさんをはじめ、ゲームをプレイされない人にも知られるようになった一曲でとても嬉しいです。オリジナルは日本語歌詞でしたが、海外で羽生さんが滑られるとのことで、英語歌詞を書かせて頂きました。
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高音のサビの部分には本来歌詞を入れて欲しいと言われましたが、あえてAh〜だけにしたいとお願いしました。ヴォカリーズで、楽器のように、言葉では伝えきれない思いを届けられたら。
いつからかこの曲を弾き語りに挑戦するようになりましたが、ピアニスト、ミュージシャンに良く言われるのが、とても弾き語りするような曲ではないですねと。この曲、かなり複雑!伴奏ではなく、オーケストラの部分を演奏するような感覚。なので、毎回ドキドキ緊張する一曲です… ただ唯一、とても揺れる曲なので、それは自分で演奏すると歌と合わせやすい心地よさはあります。
この曲に「秘められたtreasure」という歌詞が出てきます。宝物、大切なものという意味ですが、英語の to treasure = 「大切にする」という動詞になります。
最後も笑顔で締めくくりたい。
第九は日本ではカウントダウンの一曲かもしれませんが、年始でも、どや^ - ^ これは去年のクリスマス・教会・合唱バージョンですが、ピアノとのデュオの時も、RnBからゴスペル、讃美歌からオペラチックな歌い分けが楽しい、人格がなん度も変わるJoyfulな選曲です。
【LIVE】Joyful Joyful/よろこびの歌/ Ode to Joy 第九 |Sarah Àlainn サラ・オレイン
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本編ラストは、初披露のマッシュアップ。
元旦のファミリー向けコンサートで初披露した「NeverEnding Story」 🐲でしたが、『初春』に因んで、こちらを「春よ来い」とマッシュアップ。編曲、ちょっと頑張ったのでこれはお見せできず残念>< 😖今回はキーボードでオリジナルの80年代ディスコサウンドを表現する予定でしたが、マリリンとも話して、少し変えてみて八ヶ岳でチェンバロでやってみても良いかもと思えました。
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そして、アンコールへ。
「Smile」。定番ですね。ただの笑顔の歌ではなく、とても切ないCharlie Chaplinのタイムレスな作品。歌詞と真逆になりますが、悲しい時は無理して笑わなくていい、と言うのが個人的なスタンスではありますが。そんな裏の思いをこの歌詞に乗せて歌う予定でした。
今回のライブはいつも以上にお時間が遅い開始のものであり、美味しい食事とお酒で、船に揺らされてそろそろお眠の時間になって来たかと思います。
そんな簡単には寝かせませんよ。うふ。
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オペラ『ツーランドット』より「Nessun Dorma〜誰も寝てならぬ」。我々ミュージシャンにとっても眠気覚ましになる壮大な一曲です。この後優雅に食事というところでしたが、これから代わりにサラメシを作りに材料を調達しにスーパーに行って参ります。この時間になると嬉しいシールが貼られる頃でしょうw ちりも積もれば山やまとなる。この場合この表現はあってるのだろうか…
(未来に行って来ました。やはり笑顔になるシールが貼られていた)
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ジャンルと楽器も色々登場した、宝箱のようなセトリになったでしょうか?
あなたとの時間をtreasureしています!✨
〜 Sarah
NIPPON MARU
- Treasure Boat Cruise with SARAH ÀLAINN -
2024.1.8
〜マリリン イントロ(「春よ来い」リフ Sarahスキャット〜)
1. Riverdance
2. Part of Your World 『リトル・マーメイド』
3. Never Enough
4. Spain
5. The Final Time Traveler (Sarah 弾き語り)
6. Joyful Joyful ~ 喜びの歌〜第九
7. NeverEnding Story〜春よ来い
Encore
8. Smile
9. Nessun Dorma
次は初の鹿島・佐賀へ🎻
スケジュールはHPよりチェックしてみてね
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mm0924 · 3 days
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April of Mei Nagano. 4月。〝継続は力なり〟ということわざは今年度のながのに当てはまるでしょうか?検証と称して、今年度も日記を書いてみます。そもそもこうして文章を書こうと思ったのは、めいが大好きな升野さんがきっかけ。司会者や脚本家としての活動が主になりつつ中で毎年欠かさずお笑いライブをするのは、自分の腕が衰えないように流行に置いていかれないようにするためらしいです。〝継続〟に値する期間は人それぞれだけれど、「めいちゃんの書く文章好きだよ」と言って毎月の投稿を心待ちにしてくれる方々のおかげでなんとか昨年度1年間、継続することができました。今年はながのが書いた記事にそれぞれの着眼点から意見をいただくこともあり、自分自身の発想力や想像力(流行とは少しずれますが)の拡張に繋がりました。文章の好みは人それぞれで1から10まで全て書かれてある文章が好きな人もいれば、3を読んで残りの7を考えるのが好きな人もいるから全員に刺さる文章を書くのはかなりの難題。だけど、その中でもながのの文章に面白さを見出してくれることは本当に有難い。そして嬉しい。ありがとうございます。升野さんが毎年欠かさずお笑いライブをするように、めいも腕が衰えないように流行に置いていかれないように一種のトレーニングのような気持ちで今年度も文章を書きたいと思います。余談ではありますが、先日赤坂の草月ホールで行われたバカリズムライブ番外編「バカリズム案」に行ってきました。今年は〝コント〟ではなく様々な案を発表する会。まさに升野さんが普段感じているであろうことの着眼点とそこから生まれるアイデアの飛翔の気持ちよさ、まさにお笑いの真骨頂。快感。こんなに愉快なプレゼンができたらなと思う90分でした。そんな升野さんが脚本を務め、ながのが主演を務めた映画『地獄の花園』も是非ご覧ください。升野さんがお客さんが行きづらいであろう場所や曜日にライブをしていることを考えてやることに意味があるって納得したつもりでいたけど、実際ライブに行くと考えが変わりました。お笑いも文章も見てもらって初めて意味を成す。前年度から引き続きここに興味を持ち足を運び、大切な時間を使い長い前説を読み、ここから先の長い長い文章(になるであろう)を読もうと思ってくれているそこのあなた、いつも本当にありがとうございます。そして、「なんだこれは?」と思いながらもここまでの長い前説を読みこれからながのに特大の感謝を伝えられようとしているそこのあなた、特大の感謝を伝えます。ありがとうございます!さて、長い前説もこの辺で…今月も、いや、今年度もながのの〝思考〟〝仕事〟〝音楽〟について触れていただければと思います。たった一文字、たった一言足りないだけで伝わらない想いが���くさんあって難しい、そんな中で、少しでも鮮明に、高い解像度で想いを届けられますように。 ほっぺたが重たくなってくると笑顔を作る難しさを感じる。そんな経験をしたことはないですか?ながのはあります。頬骨の周りにある筋肉がまるで冷やされた脂肪のように固くなって動かないことが。4月って季節と環境の変わり目だし身も心もいつもよりちょっと疲れやすい、きっとそういうものなんだ!…と毎日言い聞かせてみてはいるけど、そんな簡単にもいかないのよそれが。不安なことがたくさんあって、大切な何かが少しずつ欠けていくような気がして、それでも踏ん張るしかないから今日も必死に立っているんだよね。周りのことを見えていると勝手に思い込んで側にいる大切な人の変化に気付いてあげられなかった、見えないように頑張っているのはながのだけじゃないということを忘れてしまう程に、桜の花びらはまるでながのの視界を遮るように一瞬で散っていきました。春を象徴する桜につられて感じた春。そんな春は出会いと別れの季節っていうけど、ながのにとっては出会いの方が多い1ヶ月。出会いが多くあってほしい1ヶ月。この世界に来て8?9?年が経ちますが初めてタグをながののアカウントに載せてみました。どう?5月のながのは4月のながのよりも楽しく賑やかに過ごせているかな?お友達が増えていろんな人といろんな言葉を交わせるのは凄く楽しい、だけどふとした瞬間にこんなに多くのフォロワーさんときちんと1対1で向き合えるのかなって不安になったりもします。「めいちゃんは自分のこと大切に思ってくれてないんだろうな」的なこと1㎜たりとも感じてほしくないからね。自分自身への戒めを込めて、去年のTumblrを少し引用。いろんな姿の方がいていろんな性格のいろんな考え方の方がいて、ここに見えるのは〝アカウント〟としてだけど、その後ろには喜怒哀楽の感情を持った〝人間〟がいるということを忘れないで向き合いたいと思います。 お仕事!情報解禁はまだ少し先になっちゃいますが、とある撮影が始まりました。毎日の相棒は梅おかかおにぎり、ということは…?ふふふ、お楽しみに。そして映画『からかい上手の高木さん』は特典が盛りだくさんの前売り券の発売も開始され、公開まであと1ヶ月を切りました。たくさんの人に見ていただくためにも公開まであと約1ヶ月、宣伝活動に勤しみたいと思います。
4月のながのイチオシソングはsloppy dimさんの『minority』。「今日から始まる第1章」と「現実逃避の最終回」の対比。「きみからとる心のベスト10」「グーグルマップに君の名前を入れて」「左利きのギタリスト」「メロンソーダにさくらんぼ いつもより少し特別を」の言葉選び。今回は『minority』を選んだけどsloppy dimさんの曲は個人的に歌詞がとても好み。教えたいけど教えたくない、そんな特別な曲を今ここで。 無くしたくない言葉をなんでもかんでもXの下書きに書いていた。でも、それを辞めた4月、抜け殻だった。心の揺らぎを抑えているだけなのか心が揺らがなくなってしまったのかわからないけど、とにかく抜け殻だった。いかに文字が、文章がながのを形成しているのかを知りました。「めいちゃん語彙力が凄い!」と言っていただくこともあるけど(それはそれでとても嬉しい、ありがとうございます)、語彙力が高いのではなくて浮かぶ感情の母数が多いだけなんだと思います。頭の中に浮かぶ感情があまりにも多くて、感じたその瞬間に記さないと消えてしまう。心の中で感情が溢れて言葉が出てこないこのぐちゃぐちゃな感情になんて名前を付けようかな、もっとたくさんの文末表現があったら言葉の柔軟性は広がるのにな、ってそんなことを考える時間は言葉が好きなんだなと思う瞬間の1つです。ま、物書きでもなんでもないんですけどね!自分の発する言葉が誰かに影響を与えてしまうことはとても怖いけど、それでも何か1つでも心に届くものがあれば幸いです。自由に書きたいことを書きたいだけ書いためいの月記、最後まで読んで下さりありがとうございました。 5月のながのめいもよろしくお願いします︎︎︎︎︎︎☺︎
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elle-p · 5 months
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Scan and transcription of the Persona 3 part of Newtype Magazine March 2016
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PERSONA3 THE MOVIE
#4 Winter of Rebirth
●新宿バルト9ほか全国にて公開中
●第3章Blu-ray&DVD好評発売中
WEB▶http://www.p3m.jp/
Twitter▶@P3movie
illustrated by YUKO YAMADA, painted by MARIKO SHINOHARA(TROYCA)
finished by JUNPEI TAKATSU, background by BIHOU, text by HITOMI WADA
©ATLUS ©SEGA/劇場版「ペルソナ3」製作委員会
アイギス
自分は感情のない機械だと言うが、使命から離れても「理のそばにいたい」という想いがその身にあふれていることに気づく
結城理
「春になったらいっしょに桜を見よう」――そうアイギスと約束し、世界の終わりに対峙する戦いのなかで、「命の答え」にたどり着く
まるで当たり前に訪れるあすのように静かに近づく死の運命のなかでかわした約束はともに生きるという喜びに満ちていた。 すべての想いは空に上がり、いつか花びらようにゆらめき舞う。全4章からなる劇場版「ペルソナ3」を「主人公・結城理として、また、世界の滅びを告げる宣告者として2つの側面から表現した石田彰に聞く――。
Birth to Rebirth
人間らしくなったね
人間らしくなれたね
結城理/望月綾時役 石田彰
理の成長と仲間とのきずなを感じて
春、夏、秋、冬と季節を重ねて彼らが迎えたのは、一年の終わりではなく――世界の終わり。仲間たちのなかで心の扉を少しずつ開いていった理は、その先の春を想って、真っすぐに約束をした。
ついに封切られた 「PERSONA3 THE MOVIE」最終章。このフィナーレを主演声優・石田彰はどのように見つめたのか。
「台本を読んで、まず思ったのは、そうか、この結末が確定してしまうのか⋯⋯ということでした。いや、厳密に言うと台本の時点では、でも、映像ではもしかしたら何とかなるのかも、なんて淡い想いも抱いたんですけど(笑)、その後リハーサル用ビデオと合わせて確認して、ああ、やっぱり逃げようはないのか、と覚悟を決めました」
そう言って石田はほほ笑んだ。彼が今作で演じた役柄は、主人公の結城理と、理が仲を深めてきた友人であり、世界の滅びの宣告者《デス》という正体も明かされていく望月綾時。まず、今作の理の印象を尋ねると、「しっかりしたというか、人間らしくなったね、人間らしくなれたね、という感慨がいちばん大きいですね」という答えが返ってきた。
「第1章のときには、周りに言われたことを『わかった』と何でも受け入れていた理ですが、今では自分の意志をもち、さらに、その意志を周りに伝えて、ともにあるひとつの決断に至ることもできた。そんな理の成長、仲間たちとのかかわり方の強化は、ぜひ感じていただきたいポイントです」
演じる立場から見ても、理は季節を経るごとに、より刺激的なキャラクターになっていったのだという。
「もともとの理のような淡々としたキャラクターは、考えがブレないので演じやすいんですけど、でも、そういう芝居っておもしろいかおもしろくないかで言ったら・・・・・・あまりおもしろくはない(笑)。なので、彼のなかに心の揺れが生まれて、どんどん人間味が出てきたことがうれしかったですね。そのぶん、彼がどう感じているのか、どう考えているのかを解析していくハードルもどんどん上がっていくんですが、それがおもしろいんです」
クライマックスに向かう物語のうねりと、理が人間としておもしろくなっていく輝きとがシンクロして、それが石田本人にとってのエネルギーにもなっていく。
「何て言ったらいいんだろうな、演じていくごとに作品が『もっと来いよ!』って言ってくれる気がしたんです」
一方、綾時の印象を問うと「理と違って、社交的で行動力があって⋯⋯とタイプの違うキャラクターなんですよね」とつぶやいた。
「理みたいに周りから一歩引いたところにいつもいるようなタイプの人間にとって綾時は、ある種、こういうふうに生きられたら俺にも違った人生があったのかもしれない、と感じさせるような存在で。こういう人間が自分にかかわってきたら、どう接したらいいんだろう? とか、いろいろ考えさせられたりするんじゃないかな。演じるうえでは、理でやらないことを綾時としてやればいい、というふうに考えていました。理の裏面をやる、みたいな気持ちで向かっていましたね」
背中合わせの存在をそれぞれに表現していった石田。第4章のアフレコは、先に綾時にまつわるパートを録り、後日、理として、ほかのキャストといっしょにそこに向き合っていく、という順で進められた。
「自分が言ったセリフに対して、自分で返していく作業ですよね。もし綾時を別の役者さんが担当されていたら、相手はどんな想いを込めて、こういう言い方をしているんだろう? と、その都度受け取りながら返していくわけですけど、今作の場合は、スタジオに入って、その声を聞いた瞬間にその声の主の気持ちもわかっている、という状況なわけです。あらかじめでき上がっているパズルのようなものなので、理と綾時のやりとりに関しては、通常の作品にはないハマリ方になっているのではないでしょうか」
避けられない滅びが迫り、急速にせつなさを帯びていく物語。そのなかで最も印象深かったと石田が語るのは、理と仲間たちがひとつの決断に至るまでを描いたそれぞれの時間だ。
「かなわぬ相手だとしても正面からニュクスに立ち向かって、ガチで殴り合おうぜ、とみんなが決断する前です。この世はもうすぐ終わるよって、理不尽に自分の人生を止められてしまう事態に直面したときの、特別課外活動部のみんなの立ち居振る���いが、それぞれ本当に生々しくって、ね。たとえば、順平が『何でこんなことになっちゃうんだよ』みたいな叫びを理にぶつけちゃったり。僕らの世界に影時間はないですから、あったとしても気づいてないですから、こんな事態が迫ってくることはないと思い込んでいますけど、でも、もしも彼らと同じ局面に立たされたら、誰と近い反応をするんだろう? なんて考えてしまいます」
第4章の監督は、第2章でも監督を務めた田口智久。監督について聞くと、石田は楽しそうに語る。
「田口監督は第2章の舞台あいさつで盛り上がった、ラブホにロケハンに行った話の印象が強くて(笑)。俺のアイデンティティはそこじゃない! と監督は叫びたいと思うのですが、でも、そんなこともあったおかげで、監督と役者の間にある垣根がすごく低くなったような気がかってにしていたので、第4章でもごいっしょできてうれしかったです」
そして、石田は、劇場版全4章を走り切った今の想いを語った。
「起承転結の起に当たる第1章で映画としての『ペルソナ3』の土台をつくって、その上に章を積み重ねてきたのですが、章を追うごとにファンの皆さんの賛同の声も大きくなっていった印象で⋯⋯。毎回熱気で劇場をいっぱいにしていただけたことが、演じる側、制作側にとっての自信につながっていました。そのパワーをいただけたからこそ最後まで走り切れたのだ、という感覚が強くあります。ありがとうございます」
●いしだ・あきら/ 11月2日生まれ、愛知県出身。主な出演作品は、「昭和元禄落語心中」八代目 有楽亭八雲/菊比古役、 「Dimension W」アルベルト・シューマン役、「銀魂」桂小太郎役ほか
10年前、理はアイギスに出会っていた。アイギスはデスと死闘を繰り広げ、最後の力で理のなかにデスを封じ込めたのだ。忘れていた10年前の記憶を取り戻したアイギスは理とみんなが苦しみながら滅びを迎えることを望まなかったが、理のことばに、アイギスも滅びから目をそらさず、立ち向かう決意をする
滅びの時が迫ることを知り、特別課外活動部のメンバーは “滅び” の運命にうろたえ、それぞれに考え、向き合っていく。順平は理に辛く当たってしまったこともあったが「俺、サイテーにかっこ悪かった」と謝り、理がどんな選択をしても自分もみんなも恨まないと伝えた
綾時の正体は10年間理のなかに封じられ、大型シャドウを倒すごとに理のなかで育った宣告者・デスだった。来たる滅びの時を前に、綾時は自分を殺してすべてを忘れて迎えるか、このまま恐怖におびえながら迎えるかの選択を理にゆだねた。綾時を殺せるのは理だけ――綾時と理のつながりが生んだ最後の選択を前に、理は決意を固める
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kennak · 8 months
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近年、支援が受けられる管理された環境下で使用した場合、幻覚剤は重度のうつ、不安、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などを改善することが、臨床試験やさまざまな研究からわかってきた。  現在は多くの科学者たちが、脳への物理的な損傷のほか、脳の神経経路が原因で引き起こされるその他の病気に対しても、幻覚剤が効果を発揮するのかどうかを探っている。こうした研究は、脳卒中や外傷性脳損傷(TBI)、さらにはアルツハイマー病やパーキンソン病を含む脳疾患の治療にも影響を及ぼす可能性がある。(参考記事:「「良い幻覚剤」でうつ病や依存症を治す、盛んになる研究と治験」)  幻覚剤とは、意識を変容させる物質のことを指し、たとえばリゼルグ酸ジエチルアミド(LSD)、シロシビン(いわゆるマジックマッシュルームに含まれる)、メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA、またはエクスタシー)、ジメチルトリプタミン(DMT)、アヤワスカ(南米の特定の植物に由来する)などがそれにあたる。脳にどのように作用するかは、それぞれの薬剤によって少しずつ異なる。(参考記事:「米国で注目の「伝統的幻覚剤」、最古の証拠発見か」)  幻覚剤が脳損傷にどう影響するかについて、これまでの研究の大半(試験管や実験動物で行われたものが多く、ヒトを対象としたものは小規模で数も少ない)は、幻覚剤を使って、脳が損傷を負った後のダメージを軽減すること、傷ついたニューロン(神経細胞)に代わる新しいニューロンの誕生を促すこと、脳を新しいスキルを習得できる状態にすることに焦点をあてている。  たとえば2023年6月14日付けで学術誌「ネイチャー」に掲載された研究では、幻覚剤を投与された実験動物が、これまでは幼い頃にしか学ぶことができないと考えられていたスキルを、おとなでも身につけられたことが示されている。 「幻覚剤が、学習の臨界期を再開させるマスターキーであることを発見できたのは幸運でした。科学者はこれを長い間探し求めてきたのです」と、米ジョンズ・ホプキンス大学医学部の神経科学准教授で、同論文の著者の一人であるギュル・ドレン氏は言う。  脳損傷には通常、効果的な治療法が乏しいため、幻覚剤はとりわけ役立つ可能性があると、米シアトルで統合的リハビリテーションに取り組む医師のスニル・アガーワル氏は言う。 「まだごく初期の段階ではありますが、この分野は今、大いに盛り上がっています。幻覚剤が患者にとってほんとうに役立つ治療法になることを示唆する興味深い研究がたくさんあります」(参考記事:「PTSDを電気刺激で緩和、皮膚に装置を当てるだけ、治療に期待」) 傷ついた脳の学習能力を拡大する  人間の脳は、特定のスキルを特定の発達段階までに学習するようになっている。その期間は「臨界期」と言われ、たとえば言語学習の臨界期は、10代を過ぎると終わってしまうと考えられている。  しかし、先に挙げた「ネイチャー」の論文によると、幻覚剤を投与された成体のマウスは、通常は幼少期にのみ獲得される特定の社会的スキルを学んだ。  こうした学習能力は、脳卒中やTBIの治療にも関わる。脳に損傷を負った人は、脳内の多くのニューロンにダメージを受ける。幸いなことに、発話や運動スキルの学習臨界期は、脳の損傷後に自然に再開され、失われた能力の一部を取り戻すことができる。しかし、その期間は通常、6カ月以内に終わり、それ以降の改善は難しくなる。  この研究では、特定の社会的スキルを欠いた成体のマウスにLSDやシロシビンなどの幻覚剤または対照群として生理食塩水を投与し、一つの部屋では孤独に、また別の部屋ではほかのマウスたちと一緒に過ごさせた。それから、どちらの部屋で過ごすかをほかのマウスがいない状態で自由に選ばせたところ、幻覚剤を投与したマウスは、ほかのマウスがいた部屋の方を好むようになった。  実験に使用したどの幻覚剤もこうした効果を示した。また、人間で長く幻覚体験を引き起こすものほど、マウスで再開された臨界期を長く継続させた。
幻覚剤で脳の損傷を治療、発達障害の人の助けにも、盛んな研究 | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
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myonbl · 6 months
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2023年10月27日(金)
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今日は在宅ワークの日、露の新治師匠が午前中京都で仕事とのことで午後からのインタビューをお願いした。まずは<ととや>でランチ(刺身5種盛り)をいただき、待ち合わせ場所は<梅小路京都西駅>、そこから<笹屋伊織 別邸>へ、たっぷり2時間お話を聴かせていただいた。夜の仕事へ向かう師匠と別れて<京都舞坂本店>の前を通ると<創業祭>とのことで2割引、ちと奮発して特重を夕飯にいただいた。もちろんしっかり仕事をした後なので、お酒も美味しかったとさ。
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5時15分起床。
日誌書く。
洗濯機回す。
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朝食を頂く。
私は2人分の弁当を用意、ツレアイは洗濯物を干す。
可燃ゴミ、30L*2。
彼女を職場まで送る。
今日は新治師匠にインタビュー、『新治本』のための重要な仕事。資料をチェックし、ボイスレコーダーを充電する。
<ととや>のランチ、お造り定食がA・Bの2種類となり、Bの5種盛りをいただく。
師匠との待ち合わせは12時30分、ほぼ時間通りに合流してまずは周辺の解説から。もともと国鉄の貨物用梅小路駅があったところ、規模の縮小・移転に伴い公園が整備され、やがて水族館・鉄道博物館と集客機能が高まったため、JR梅小路京都西駅が開設され私の最寄り駅になったことなど。
陸橋を越えて北側の<笹屋伊織 別邸>へ移動、運良く空いていたので七条通に面した窓際の席を選ぶ。これまで、電話とメールでのやり取りばかりであったが、やはり顔を合わせたやり取りでないと伝わらないことが多い。終わる頃には外は嵐状態、雹が降ったところもあったとか。
次の仕事に向かう師匠と別れ、七本松通りの<舞坂>の前を通りかかると<創業祭>でいつもの2割引、18時に取りに来るからと普段は4,000円の<うな重(特)>を3人分注文する。
戻って、今日のインタビューに応じて本の構成を修正する。
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舞坂で鰻を受け取り、かき玉汁を用意して息子たちは夕飯。終わってから私は<瑞冠>を燗につけて、1人で晩酌開始。
友人との会食を終えたツレアイの帰宅は22時前、転た寝から目覚め、風呂に入る。体重は昨日から300g減、ホッとする。
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歩数は足りないが、辛うじて3つのリング完成、水分は1,880ml。
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furoku · 9 months
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202208050519 · 2 years
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Aさんへ 22
Aさんへ
Aさんこんにちは
先日のパワームーン……スーパームーンでしたでしょうか?
ご覧になられましたか?
美しかったです
ムーンの周りをぐるりと雲が囲い、その雲がわたしにはドラゴンにしか見えず……オレンジみのムーンに、ドラゴン
心中で「この世はでっかい宝島……シェンロン……」と呟いたのは言わずもがなです
Aさんにもスーパームーンのパワーがどうか届きますように
Sより
*********
『正常性バイアス vol.ティラミス』
多分、男はガトーショコラ。いや、さてはあのフォルムはフォンダンショコラか。底辺に血の色に近いソースが見える気がする。リョウは目を細める。夜は乱視の乱れが強くなる。ともあれ女はかき氷。
ラーメン丼と見紛うほどの、しかし、ラーメン丼とするには底の浅い、小ぶりな乳房のようにゆるやかな曲線の大きな純白の陶器に盛られたかき氷は緑色であるから恐らくは抹茶であろうと見当をつける。
それがもし、万が一、ピスタチオかもしくはずんだであるならば自分もタカシも潔くイチゴにするであろう。
リョウは、隣のテーブルの男女のそれらを数秒ながめたあとラミネートされたメニューの
『復活!台湾風かき氷♪フワッフワ!♪夏だけの期間限定!こだわりのフレーバーは全8種類♪』
をひととおりをその細部までをながめながらコーヒーカップに手を添える。イチゴもいいが、
『今夏から♪新登場~♪』
らしいティラミスが捨てがたい。かき氷でティラミスを味覚表現する攻めの姿勢に俄然興味が湧く。
ふつふつ湧いた興味のあと、呼び水的必然さでソノコのティラミスを思い出す。容赦なくティラミスのフォルムが、白い楕円の皿が、華奢なデザートフォークが、味覚の記憶が鮮明によみがえる。
(あいつはうまかった。)
3人の夜。ソノコがつくった
「はじめてつくったの。試作にして集大成。大成功。」
春がふんだんに盛り込まれた炊き込みご飯をおかわりし満腹をかかえてソファーに転がると、
「これは常連。常連史上最高の出来よ。」
とティラミスがのった皿を、芸術品を扱う所作で丁寧にテーブルに置いた。
ロングタイムアゴー。かなり、もう何年も何十年も前のことに思えるほどとても昔の、また、タカシが生きていたころの3人のグッドメモリー。タカシの人生に必要不可欠かつ必然的な最後のピースとしてソノコがパチンと加わった日々の最中、いつかの夜。
そのピースは、リョウが自分のなかにある唯一の空白を埋めるべくピースであることに気づきはじめてしまった最中、いつかの夜。
彼女史上最高のティラミスを満腹直後に早食いファイターの勢いで完食し、締めに、皿の隅によけておいた彩りのミントを噛み砕いた。想像通りの青臭い清涼感が口内を充満した。ティラミスの余韻はあっけなく消えた。とっぷり浸っていた余韻の消滅があまりに淋しく、口直しの口直しをすべくティラミスのおかわりを依頼した。無論、ミント不要の旨をソノコにきっちり伝えた。
丁寧に抽出されたのであろう香り高いコーヒーのフレーバー。生クリームとマスカルポーネ。には
「秘密の配合」
でサワークリームを混ぜていること。アルコールを一切摂らないリョウが
「酔っぱらわない程度」
ほんの気持ち程度のリキュールが含まれており、その正体はコアントローで
「オレンジとコーヒーのタッグは最強であることを数年前に発見した」
と、誰からも聞かれていない秘密を自ら暴露していた。全粒粉にめがないという彼女がつくるティラミスはボトムがスポンジではなく、全粒粉ビスケットだった。
ソノコが作るデザート類の共通項であるごく控えめな甘さ。食べる度に丼で食べたいと思った。ソノコの料理の最大の特徴は「食べはじめると改めて食欲が増す。」で「食べれば食べるほど、もっともっとと食欲を刺激する。」であり、食べ終わる頃には「またこれ食べたいからまたつくって。」の腹になるのだった。つまり、ソノコの手料理はひとを元気にした。
かき氷のメニューを見つめながらコーヒーカップを唇に当て喉を潤すだけのためにひとくち飲み込む。ぬるい。そしてただぬるいだけではない。くそまずい。
コーヒーの真価はひとくちめではなく残りわずかになった終末に問われるのだとつくづく思う。
ナッツ類はギリギリ、豆類は完全アウトとし、唯一、枝豆の塩ゆでをビールのあてにする(噛むとガリガリ音をたてるほどの塩味つよめ。しかも茹でたてではなく一度きちんと冷やしたもの。)のだけは好んでいたタカシが豆由来のずんだ団子を、
「江戸時代の民衆はなぜ茹でてわざわざ潰してこれをわざ、わざ甘味に。」
と、鮮やかな緑と白の連結を忌々しげに見下ろしていた風景を思い出す。
定番のあんこやごま、みたらしの他に、色とりどりのトリッキーとしか言いようのないカラフルな団子を山ほど買い込んできたソノコがダイニングテーブルいっぱいに
「今日はおだんごランチよ。」
と団子を並べ、飲むように頬張り、嬉々としてモグモグする彼女の横でずんだの発祥を調べはじめ
「ごはんのときに携帯やめて。」
と注意されていた兄を思い出す。
大人しく携帯電話をテーブルに置き苦笑する兄の表情までを思いだし、そして、それ以降の三人の風景を思い出すことはやめる。過去ではなく今現在の、ぬるくまずいコーヒーに意識を集中させ思い出を消す。現実に軸足をおく。ハートフルなグッドメモリーが現在の自分を支え、温め、前進する活力となるにはそれなりの時間を要する。もしくはグッドメモリーを上書きすべくベリーグッドメモリーをクリエイトする必要がある。当然、思い出すことをやめようとする抗いの力が働いているうちは自分を支えず温めず活力とはなり得ないし、そもそも自分の脳内か、もしくは心中ではひとつひとつのメモリーごとひとつひとつのフォルダに保管されている。それらはPDFして完結している。だから上書きのしようがないことをリョウはちゃんと認識している。すなわちお手上げ。上書きではなく新たなフォルダをクリエイトするしかない。
(クリエイトしたところで……)
吐き出したため息でぬるい琥珀の水面が揺れる。
(ケーキ。)
腕時計で時間を確認し、この時間なら選択の余地はなくコンビニで手にいれるしかないとおもう。
(だいぶ増えたな。)
いつも仕事帰りに寄るコンビニのデザート類が陳列する場所。
ショートケーキが真夏に売っているのだろうかと、シュークリームやあんみつなども思い浮かべてはみるもののやはり誕生日といえばショートケーキであろうと、純白と赤のコントラストのあと、再度腕時計を見下ろす。いたわりの気持ちで銀色の無数の傷を見つめる。
久々、改めてまじまじ観察してみると細かな傷がずいぶん増えたことに気づく。タカシから贈られたタカシとお揃いの、銀色の、文字盤が白の日付が時々狂う日本製の腕時計。今夜の日付は◯月◯日。正確な日付を確認する。世界で一番大切だったひとの誕生日。
大切なものを大切なものとしながら、そのくせ扱いが雑、気遣いは皆無であるとかつて「つった魚に餌をやらない。」と非難してきた女がいたが、そうではない。しかし、それは違うそうじゃないと反論したところで反論を理路整然と正論まがいの暴論に仕立てたところで納得してくれる女はこの広い世界のどこにもいないとおもう。いるはずがない。ここは荒野なのだから。荒野なのだから仕方がない。
(荒野。)
胸のなかだけで言葉にした荒野。の、ひび割れた枯渇の響き。なのにどうしても心には火が灯る。否応なしに温まる。たったひとつの些細なグッドメモリーによって。些細でありながら枯渇をいとも簡単に超越する。おき火となる。
「甘えてるのよねー。
すきなひとに自分をぜーんぶさらけ出して全身全霊、全力で甘えてる。
甘えることはリョウくんにとってきっと最上級の愛情表現なのよね。
さあ包容して許容してって。これが俺なんだからって全力で甘えん坊してる。
リョウくんみたいなひとを子供みたいなひとねって片づけてしまえば簡単だけど子供って賢くて打算的よ。愛されていることを知っている子供の甘えは確信犯的なただの確認作業に過ぎないから。
リョウくんの甘えは打算も計算もない。損得勘定もない。
純度100%の甘え。
そんな風に甘えられて受け入れることができたら女性はきっと女冥利に尽きるでしょうね。でも、
こんなおれをいらないならこっちから願い下げだー、くらいに強がって。ほんとはそーんなに強くないんでしょうしデリケートでナイーブなのにねー。
でもきっと、それらをぜんぶぜんぶひっくるめてリョウくんなのよ。」
***
ロングロングタイムアゴー。タカシに、
「リョウくんさ、いい加減にしなさいよ。わがまま過ぎやしないか。」
と、声音とは裏腹に笑みのない兄らしい表情で男を隠しながら、なにかしらの言動か行動を叱られたときだ。
深夜。化粧をおとしパジャマ姿でアイスクリームを食べながら寝しなにダイニングテーブルで新聞を読んでいたソノコの声。歌うような、滑らかな柔らかな声、言葉。
(そうだ。あのときだ。)
思い出す。口の内側を強く噛み笑いを堪える。
タカシの部屋でいつものように、ソノコがつくった夕食をたべソノコが当時気に入っていたイランイラン含有の入浴剤が大量に投入された乳白色の風呂につかり、危うく溺れそうになるほどの長風呂からあがり、放出した汗に比して唾でさえ一滴も残っていない喉のまま髪を乾かす余力もなく、仕方ないそろそろ帰るか。とごく軽くソファーに座った。ソノコが、
「はい、どうぞ。」
冷えたジャスミンティーを差し出した。
一息に飲み干した。底を天井に向けると氷が雪崩れた。
「いっきのみ。もう一杯のむ?」
無言で首をふり、結露したグラスをソノコに戻した。グラスを受け取り、ダイニングテーブルに戻ると新聞の続きを眠そうに読み始めた。
体験したことのない快適さが極まると、未知と遭遇した衝撃が高じて非日常に感じるのだと知った。
山奥の滝とか、神社や教会。湯気のたつ生まれたての赤ん坊との対面。だいすきな人の腕のなかでウトウトしてそのまま眠ること。入眠の直前「もうこのまま死んでもひとつも後悔はない。」と思うこと。限りなく透明に近いもの、こと、ひと。
見るものの濁りや淀みを一掃する存在感を、風呂上がりのそばかすが丸見えの素顔を、つるつる光る額と目尻近くのほくろを、兄を、兄のうしろのキッチンカウンターに置かれた
『みみまでふ~んわりのしっとりやわらか生食パン』
8枚切りをみた。2袋。
風呂にはいる前リョウは眠気覚ましにジャスミンティーを飲むため冷蔵庫をあけた。
黄色と橙色の(橙色のほうをみて「トムとジェリー。」とつぶやいた。食器を洗っていたソノコは背中を向けたまま真摯な声で「それね。わかるわ。」と応答した。)チーズ、トマトときゅうり、(水槽のやつ。)と思いながら水草のような草が入ったプラスチックパックを手に取り確認するとディルとあった。レタス、サワークリーム。生クリーム、こしあんの瓶、未開封の粒マスタード、未開封のほうじ茶バター、ボールにはいった卵サラダとポテトサラダたちが明朝の出番を待ち鎮座していた。
食パンと、冷蔵庫にスタンバイする食材に気持ちを奪われたまま、新聞を読むソノコをソファーから見つめた。帰りたくないと地団駄をふむ代わりに、ソファーに転がるとリョウは長く息を吐く。
明日の朝はサンドイッチ。
とても久々で懐かしくもあるワクワク感にリョウは包まれた。そのワクワク度合いはたとえば、
遠足の前夜
夏休みが始まる日。ではなく夏休み初日の前夜。でもなく夏休み初日の前々夜。つまり「明日は終業式。給食ないから午前中でおわり。そして明後日から夏休みだ。」
とても久々に腹の底からなにかしらの力強い、とはいえ名前をしらないワクワク感が吐き気をもよおすほどにわきあった。衝動的なワクワクに覆われた。ワクワクにひとしきり包まれたあと本格的に急速に眠くなった。
眠くなったことを口実に、
「やっぱり泊まるからソファーをベッドにしてくれ。」
と、俺にもアイスをくれと、アイスじゃなくて愛でもいい。やっぱりジャスミンティーもう一杯と軽口を叩いた時だった。タカシが珍しく苛つきを隠しきれぬ表情で「リョウくんさ、」と口をひらいた。夕飯のとき、
「お泊まり久々。忙しかったものね。」
とソノコが嬉しそうに隣のタカシに笑ったことを、ソノコの嬉しさの何十倍かの嬉しさであろうタカシが、思慮が深そうでいてわかりやすい男の浅はかであろう意味で何百倍もの嬉しさを控えめに、
「うん。」
だけで表現し微笑み返したことを、久々のお泊まりに相応しい湿度の高い艶のある笑顔であったことをリョウは「やっぱり泊まる」と発した時にはすっかり忘れていた。
忘れたふりをしたことを思い出す。
再度口の内側を噛む。眉根をひそめる。カップの底が透けて見える残りわずかのぬるい琥珀色を一口すする。ぬるくてまずくてとても苦い。そして残少。まるで俺の人生そのもの。目の前の女は息継ぎもせず喋り続ける。きっとこの女はクロールが早いだろうと、リョウは呆れではなく尊敬を込め女の話に頷く。
頷きながら隣の男女がガトーショコラらしきものとかき氷を交換し、楽しそうに幸せそうに笑っている様をみる。あっちの女も息継ぎなしにクロールを早く泳ぎそうだと思う。溶け始めたかき氷を見る。羨ましいと妬む気持ちさえ枯れている。ぬるくてまずくて苦い。自分には最高にお似合いだと思う。
急遽、1グラムも空気を呼まず「やっぱり泊まるから」とわずか1トンほどのわがままを告げた弟への兄からの至極当然な指摘を「わがままじゃないし。」と口には出さず触れ腐れていたリョウは
「甘えてるのよねー。」
から始まったソノコの言葉を息を止めて聞いた。
言葉を発することはできず、ただ、寝そべった姿勢のまま顔だけを捻り、兄を素通りして、ダイニングテーブルで新聞を読むひとの横顔だけを見つめた。
柔らかく滑らか。清らか。
兄弟が作り出す尖った空気を和ませるためかそれともただの、まっさらな、ソノコの。
リョウは、ソノコを見つめながら日本酒の瓶を思い出した。2日ほど前、岩手へ旅行にいってきたという一回り以上年齢が上の先輩から「なかなか手に入らない希少品。」だと、恭しく渡された土産の日本酒の瓶。ほとんど透明に近い水色の瓶。ラベルの大吟醸の文字。
ソノコを見つめ声と言葉を聞き、なぜか思い出した。
タカシの最後のピースは、そのひとは、自分にしてみても最後のピースで、ただのなんてことのない事実としてそれは荒野に凛と咲くたった一輪だった。
***
年��のいった兄とお揃いの腕時計をそっと指で撫でる。傷をなで、ごめんなと胸のなかだけで呟き、しかし、誰に対しなんのための謝罪であるのか、ごめんと謝るわりに許されること願っているのか、決して許されるわけがないと諦めているのか自分の真意は一瞬で蒸発する。
「ねえ。大丈夫?聞いてる?ていうか笑ってるよね。大丈夫?お疲れです?」
向かいに座る女の尖りを含有する声にハッとし、
「ごめん。」
慌てて指を腕時計からコーヒーカップに移す。空っぽ。ため息を辛うじて飲み込む。疲れる。とても疲れる、疲れた。どうやら自分は生きることの全てに疲れているのではないかとおもう。しかしまさか「大丈夫?」と問う女に「大丈夫だけれど疲れた。」と答えるわけにもいかずリョウは、
「大丈夫。」
とだけ答え頷く。
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motorcycle045 · 25 days
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10thライブDAY2
現地の記憶ときどきアーカイブ
・RISE FROM DEAD OPのモーション完コピする浅沼さん 今までライブのサマトキ(浅沼)は動かなくてなんぼと思っていたが、あっめっちゃ動くのもええやん…と思いました(そう…)
花道通る一郎と左馬刻!?!??? DAY1の時点で召されていたのにもっとやばいのが来た きむすばと浅沼のライブでの絡み、細胞レベルで好きすぎる 前世でもこの二人のこと好きだったんかな 浅沼の肩に手を添えるきむすばを肉眼で観ました 定点カメラだと遠目からしか映ってなかったので円盤、よろしく頼みます
・ヒプサマー センターステージめっちゃ遠かったので何も分からんくてアーカイブで確認しようとしたらアーカイブのカメラもだいぶ混乱してた みんなそれぞれの方向に身体向けてるから上手く抜くの無理ゲーそう てかセンターステージ三分割?されてたんだ
みんなでいらない小細工♪したかったけどここ会場歌ってた?
全部良かったけど感想はこっから書けるものだけ
・ジンギかっけえ~~~~~ ジンギ こんなに格好良い曲なんだ 姓は碧棺~言うときの浅沼最高TT 青いライトもスモークもマジでマジで良すぎ演出 駒田が2日間とも高速ラップ決めてくれて俺たちオタクは感無量 いやそんなに心配してなかったけど…何なんだろうこの人 高速ラップ決めたあと会場が沸くのも最高!!!これだよこれ~~ 10回ライブ経てきてファンにこの沸き方が醸成されてるのめっちゃ良くない?きむすばも嬉しいと思う(何?)
カッケェバース決めて沸くのそういえばDAY1のnew worldのささら2番バースでもあった気がする あれもめっちゃ良かった
ラップ決めてヒョオ言ったときの駒田もほぼガッツポーズしてた(幻覚)しあれもフィギュアスケートで選手がジャンプ後着氷したときのあれ ヒプノシスマイクは部活 ヒプノシスマイクは競技スポーツ←NEW!
あと前~~に駒田さんが「360度客席でお客さんに囲まれてライブしたい」みたいなこと言ってて、この花道ステージパフォーマンスがそれにかなり近くない? そこでジンギ披露できて…良かったね…
あとやっぱ銃兎の高速ラップに入る前のサマバースかなり好き 乗り方が独特でここも難しいと思うのにライブも決まってて格好良かった~~TT
・AN IDOLほんとに好き DAY1は最後列(マジの最後列)で聞いてたんだけどめちゃくちゃ刺さりまくって涙ぐんじゃった 「この人生に悔いなどない」、これをライブでポッセと一緒に歌わせてくれるの感謝しかないんだよ バンプのライブで「生きるのは最高だ」って歌わせてくれるときと同じ感動がある 生きるためにライブに行っているので、ライブで自分の人生を肯定させてもらえるのが本当に嬉しい ポエムご清聴ありがとうございました
てかこの曲の2番のマイクリレーめちゃくちゃ難易度高いのに難なくこなしていて、シブヤキャスト3人マジすごいと思った
・パンピナトロッコ曲なんだ めっちゃ盛り上がったけど合いの手入れるタイミング意外とむずくない!?練習します MTCの乗ったゴンドラが前の曲終わりの暗闇の中で目の前に来た 浅沼がしゃがんで腕だけ柵にかけてる後ろ姿、オワ~~柄悪!って嬉しくなってしまった ライト当たってなくてもサマトキなんだ…すご… サマトキ下ろしてる浅沼を初めて間近で生で見たけど、これが演技で本当はニコニコ手を振りたいって嘘だろ!??て思う 本当に心からダリィなって思ってるように見える すごい 最高のファンサ
・ファイターズロードライブでめっちゃ盛り上がる のづ今回のライブ全体を通してめちゃめちゃ仕上がってたけどこの曲もほんと良かった
・中王区(9thで尺を叩かれてたのがあるから)もしかして1曲だけかも…と思ってたら3曲やってくれてサイコ~~~~ ヒプくんのぜってぇ中王区を君臨させるという意思、これからも信頼してる 中王区の歓声聞くと女やってて良かったなって思う 既存火力高め曲はもちろんとしてWINKさ~~~めっちゃ良い曲だよね… 最初もっとのじょにラップさせろとか言ってごめん(言ったんか) のじょが合歓のことを本当に大事にしているのが分かる てかヒプのキャストみんなそう
・EP曲マジで盛り上がった、でも燐火のこと考えちゃって精神が限界だった 白と黒、駒田の第一声から会場のテンションMAXだったな ラップ曲じゃなくてもこんなに会場沸かせられるの、やっぱこのコンテンツの音楽性の高さの賜物だなって思って… 最前の端だったからポジティブmy lifeの途中から浅沼見えなくなっていやでも機材の影とかにいんだろって思ってたらマジでいなかったみたくてワロタ 燐火前にインターバル必要だよな
・燐火の感想は別記事
・ヒプドリ これ燐火の次にやるから新曲今じゃねえのよ!!!!(大声)になる 現地で何も入ってこなくてアーカイブで聞いたけどめちゃめちゃRIPサウンドで良すぎる こういうリズム重視の曲もっと欲しかったから嬉しい~! 早く音源とMVを見せて欲しい ドラパシャッフルだったのはただの遊び心なのかヒプドリアプリがそうなるのかどっちだろ
・サミット with RIP ここで浅沼さんが仕切ってたのめちゃくちゃ興奮した 浅沼半分サマトキ半分みたいな調合が好きすぎた てか浅沼がこんなに曲中で煽るの初めて聞いてめ~っちゃ嬉しかった 誰かもツイッターで言ってたけど、ホーミーズの仕切りは一郎でフッズの仕切りは左馬刻なの最高すぎる 金銀コンビ
あと駒田が左馬刻バースやってた!!!!!TT 曲としてレアなのもあるしやっぱ左馬刻のカバーすんのは銃兎なんだなみたいなキャラ萌えが、あった 3rdの「まずは奴に様をつけろ」も思い出されて感慨深い
・next stage良すぎるよ 遠目だけど18人全員が見えて、そうなるとやっぱり他ディビバースで全く動かないハマが良く見えて「ほんとに動いてない…」て思ってめちゃくちゃ良かった ヤなんかでも途中でずっと駒田といしやくんあまちゃんが何かしゃべって?て曲聞けよとなりました(かわいい)(なんかレポ出てるかも)
「さあ行こう」のコールは「最高」ともかかってるよね?嬉しい
葉山くん!!!! 私はライブのある程度のミス(っていう言い方していいんかだけど)は生ならではって感じで逆に好き(って言っていいか分からんけど)なので、ここも会場で正直沸いた し、会場も「アーー!」みたいな謎の沸き方しててよかった そのあと竹内さんが肩叩いて慰めに行ってたり、とっさに「光が宿るんすよ!」って歌詞アレンジする榊原さんも……良すぎ!!! ナゴヤ、良すぎ 普段のパフォーマンスのクオリティが高いからこそこういうのも味が出るんだよな
こっからチラ裏ですが、こういうのが、ハマは、できないんだよな~~~ってやっぱ思った 間違っちった!まあいいや!ごめん!みたいなノリにならない唯一のディビジョンだと思ってて… そこはほんとファンの感じ方だし良し悪しなんだろうとは思うんですが キャストの方もそこ分かってるからプレッシャーがあると思うしファンもハラハラするし… 別にだから何って訳でもないけどただの感想です
・Hoodster+ 両日これで〆るの意外だった 変えてくると思った 最後ほんとうにみんな楽しそうで…AN IDOLのときとは違う涙が込み上げた(泣きすぎ) キャストがみんな出し切って楽し~!って感じのライブ、ほんとうに大好き 捌けのカメラサービスをみんなで順番変わってブクロをトリにしてたの良かった
長!?? こんなに長く書くつもりはなかった ヒプノシスマイク 好きだ 日常を生きる糧になってます ディビジョン別CD楽しみ~~
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kachoushi · 1 month
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各地句会報
花鳥誌 令和6年4月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年1月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
ドッグラン鼻と鼻とで交はす賀詞 荘吉 裸木のはるかを白く光る街 要 頰切るは鷹の翔つ風かもしれず 順子 人波をこぼれながらの初詣 光子 焼芋の煙たなびく志んぐうばし 和子 群衆といふ一塊の淑気歩す 順子 寒雀神馬と分かちあふ日差し 光子 寒雀入れ神苑の日のたまり 同 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
岡田順子選 特選句
跼り清正の井を初鏡 昌文 本殿につぶやく寒紅をつけて 光子 楪の浴ぶる日我にゆづらるる 慶月 肺胞に沁み込んでゆく淑気かな 緋路 冬草や喧騒去りて井戸残し 眞理子 馬見えぬ乗馬倶楽部の六日かな 六甲 寒鯉来おのれの色の水を分け 緋路 寒椿落つれば湧くや清正井 眞理子 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一束もいらぬ楪もて遊ぶ 成子 深井より羅漢に供ふ冬の水 かおり 赤なまこ横目に買ひし青なまこ 久美子 畳みたるセーターの上に置くクルス かおり 再会のドアを開けばちやんちやんこ 朝子 半泣きのやうに崩るる雪兎 成子 火を見つめ男無口に薬喰 かおり 歳晩の一灯母を照らすため 朝子 悴みて蛇となる能の女かな 睦子 その中の手話の佳人やクリスマス 孝子 悪童に悲鳴をはなつ霜柱 睦子 凍空とおんなじ色のビルに棲み かおり かくも典雅に何某の裘 美穂 唐突に雪投げ合ひし下校の子 成子 楪や昔硝子の磨かれて かおり 奥伝の稽古御浚ひする霜夜 愛 出会ひ重ね寿限無寿限無と年惜む 美穂 冬灯一戸に遠き一戸あり 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
流れ来し葉屑も霜を置いてをり 昭子 御慶述ぶ老いも若きも晴れやかに みす枝 初春の光りまとひし石仏 ただし 神なびの雨光り落つ氷柱かな 時江 地震の中産声高き初笑ひ ただし 歌留多とり一瞬小町宙に舞ふ みす枝 まだ誰も踏まぬ雪道新聞来 ただし 奥の間に柿餅吊し賑はへり 時江 さびしさの枯野どこまで七尾線 昭子 万象の音の鎮もり除夜の鐘 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月9日 萩花鳥句会
初句会吾娘よりホ句のファクシミリ 祐子 書き初め震何んぞ訳あり辰に雨 健雄 吹雪突き突進するエネルギー 俊文 日本の平安祈る今朝の春 ゆかり こがらしが枯葉ころがしからからと 恒雄 平穏な土地にて食べる七草粥 吉之 御降や茶筅ふる音釜の音 美惠子
………………………………………………………………
令和5年1月10日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
被災地にすがりし木の芽盛んなる 世詩明 的中の乾いた響き弓始 誠 初場所の桟敷の席の晴れ着かな 同 初御空耶馬台国は何処にぞ 同 石段を袖振り上がる春著の子 同 細雪番傘粋に下駄姿 幸只
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
年上の夫に引かるる初詣 喜代子 地震起こり慌てふためく大旦 由季子 曇り拭き笑顔映りし初鏡 さとみ 地震の地にぢりぢり追る雪女 都 冴ゆる夜の天井の節をまじまじと 同 男衆が重き木戸引き蔵開き 同 寒月や剣となりて湾の上 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
海鳴や雪の砂丘は祈りめく 都 初電話卒寿は珠のごと笑ひ 同 針始友が未完のキルト刺す 同 授かりし神の詞や竜の玉 悦子 蜑に嫁し海山詠みて老いの春 すみ子 焚上げの火の粉加勢や冬銀河 宇太郎 古傷を思ひ出させて寒四郎 美智子 枯葦の透き間に光る水一途 佐代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
寒の雨誦経とよもす陽子墓碑 文英 寒林を上り来よとて母の塔 千種 顔消えし元禄仏へ寒菊を 慶月 道祖神寄り添ふ寒の雨うけて 慶月 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 裸婦像の背にたばしる寒の雨 同
栗林圭魚選 特選句
信州へ向かふ列車の二日かな 白陶 寒林を上り来よとて母の塔 千種 晴天の初富士を背に山降る 白陶 大寺の太き三椏花ざかり 幸風 空までも続く磴なり梅探る 久 はればれと良き顔ばかり初句会 三無 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 五姉妹の炬燵の会議家処分 経彦 走らざる枯野の車両咆哮す 千種 凍蝶のポロリと落つる影哀れ れい 三椏の開花明日かと石の門 文英
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月13日 枡形句会(一月十三日) 栗林圭魚選 特選句
嗽ぐをどる喉越し寒の水 幸風 七福神ちらしの地図で詣でをり 多美女 七福神詣りしあとのおたのしみ 白陶 凍て鶴の青空渡る一文字 幸子 金継ぎの碗に白湯汲む女正月 美枝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月15日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
曇天に寒紅梅や凜と咲く のりこ 寒梅のつぼみの枝の陽の仄か 貴薫 青空に白き寒梅なほ白く 史空 朝の日に紅色極め寒椿 廸子 我が机散らかり初めし二日かな 和魚 倒れ込む走者にやさし二日かな 三無 釦穴に梃摺る指や悴かみて あき子 夢てふ字半紙はみ出す二日かな 美貴 二日早主婦は忙しく厨事 怜 りんご飴手に兄妹日向ぼこ 秋尚 雪遊びかじかむ手の子包む母 ことこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
幼子の運を担いで福引へ 実加 寒空や命尊きこと思ひ みえこ ことわざを子が覚えをりかるた取り 裕子 元旦の母と他愛もない話 同 元旦や地震の避難を聞くことに みえこ 初詣車椅子の児絵馬見上ぐ 実加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
古里に温石と言ふ忘れ物 雪 師の墓に愛子の墓に冬の蝶 清女 寒の月見透かされたり胸の内 眞喜栄 鴨浮寝無言の中にある絆 同 降る雪を魔物と今朝を天仰ぐ 英美子 藪入りも姑の一言行けぬまま 同 庭仕事今日冬帝の機嫌よき かづを 玻璃越に霏々と追はるる寒さかな 同 正月が地獄の底に能登地震 みす枝 雪しまき町の点滅信号機 ただし お御籤の白き花咲く初詣 嘉和 若狭より繋がる水脤やお水取 やす香 水仙の香りて細き身の主張 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
寒紅の濃き唇が囁きし 世詩明 お雑煮の丸と四角と三角と 同 正月の馳走其々ある謂れ 千加江 新年の風も言の葉も美しく 和子 磯の香も菰巻きにして野水仙 泰俊 捨て舟を取り巻くやうに初氷 同 左義長や炎崩れて闇深し 同 去年今年形見の時計よく動く 同 ふと今も其の時のマフラーの色 雪 天地に誰憚からぬ寝正月 同 迷惑を承知の猫に御慶かな 同 不器用も父似の一つ初鏡 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 鯖江花鳥句会(一月十七日) 坊城俊樹選 特選句
而して九十三の初鏡 雪 蛇穴に入り人の世は姦しく 同 紅を差し眉ととのへて近松忌 同 懐手おばあちやん子を憚らず 同 鬼つ子と云はれて老いて近松忌 同 着膨れて顔ちさき女どち 一涓 歌かるた子の得て手札取らずおく 昭子 年新たとは若き日の言葉とも やす香 新年を地震に人生うばはれし 同 元旦を震はせる能登竜頭めく 同 裂帛の気合を入れて寒みそぎ みす枝 風の神火の神乱舞どんど焼き ただし 八代亜紀聞きをり外は虎落笛 清女 寒怒濤東尋坊に砕け散り 同 波の腹見せて越前浪の華 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月19日 さきたま花鳥句会
月冴えて城址うろつく武者の翳 月惑 仲見世を出て蝋梅の香に佇てり 八草 枯菊や木乃伊の群の青き影 裕章 寒鴉千木の反り立つ一の宮 紀花 合掌す金波銀波の初日の出 孝江 青空に白き一機や寒紅梅 ふゆ子 初詣令和生まれの児と犬と ふじ穂 白鼻緒水仙の庫裏にそろへあり 康子 激震の恐れ記すや初日記 恵美子 お焚き上げ煙を浴びて厄払ひ 彩香 我が干支の年につくづく初鏡 みのり 家篭りしてをり冬芽萌えてをり 良江
………………………………………………………………
令和5年12月1月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
師を越ゆる齢授かり初鏡 雪 初笑玉の如くに美しく 同 大晦の右大臣左大臣 同 猫の名は玉と答へて初笑 同 天が下縁深めゆく去年今年 数幸 能登の海揺るがし今日の空冴ゆる 和子 しろがねの波砕かれて冴え返り 笑子 語り継ぐ越前の秘話水仙花 同 雪降れば雪に従ふ越暮し 希子 皺の手にマニキュア今日は初句会 清女 初電話親子の黙を解きくれし 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
蟷螂を見て戻りたるだけのこと 雪 もて余す老に夜長と云ふ一つ 同 蟷螂の緑失せつゝ枯れんとす 同 小春日や袱紗の色は紫に 泰俊 正座して釜音聞くや十三夜 同 海沿ひにギターの調べ文化の日 千加江 枝折戸をぬけて紅さす返り花 笑子 祇王寺の悲恋の竹林小鳥来る 同 大胆な構図を取りし大銀杏 和子 宿の灯も消して無月の湖明り 匠 秋の海消えゆくものにますほ貝 天空 落葉降る賽の河原に降る如く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
異ならず枯蟷螂も人老ゆも 雪 世の隅に蟷螂は枯れ人は老い 同 無造作に残菊と言ふ束ね様 同 冬ざれや汽車に乗る人何を見る 泰俊 石膏でかたまりし腕冬ざるる 和子 山眠る小動物も夢を見る 啓子 路地裏の染みたる暖簾おでん酒 笑子 冬ざれや路面電車の軋む音 希子 おでん屋の客の戯れ言聞き流し 同 風を背に連れておでんの客となり かづを にこにこと聞き役おでん屋の女将 同 冬紅葉地に華やぎを移したり 同 街師走見えざるものに背を押され 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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今日は盛り合わせからスタート🤩 ありがとうございます😊 #特選刺身盛り合わせ #アラカルト #大館市 #居酒屋 #秋田県 #AKITA #Odate #Japan #NIPPON #izakaya #omakase (Restaurant Japonais Wasabi) https://www.instagram.com/p/CoZc1qlySt5/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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beat-makers · 2 months
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2024年2月25日(日)「BEATMAKERS'24」を終えて
2024年2月25日(日)「BEATMAKERS'24」という自主企画の2回目が終了しました。ご出演いただいた素晴らしいアーティストの皆様、来ていただいた素敵なオーディエンスの皆様、当日色々お手伝いくださった音もだちの皆様、そして今回もお世話になった夢の国戦国大統領に感謝の意を表します。本当にありがとうございました。
1回目の企画の際はとにかく無我夢中で無事に終えることだけを考えていたように思います。私自身は音楽を演奏する側ではないので、リハやタイテやイベントや集客やギャラやアーティストさんとの交渉にライブハウスとの話の進め方など全く分からない中で進めていったためとても勉強になりました。
普段からアーティストさんとは一定の距離を保つことを心がけており、打ち上げ等に参加したこともありませんし内情も詳しく知りたくないので観客としてそういうスタンスを取ってきた自分にとってイベントを打つにはあまりにも経験と情報不足でした。ただただ自分の選択したアーティストさんを自分の思った順番で見たい一心でしたが精一杯やれたとは思っています。
今回は反省点も踏まえ新たな挑戦を3つ掲げました。1つ目はオープニングアクトに打って出ること。昔詩吟をやってまして有段者ですので声は出るのですが宴会等でしか芸をやったことのない自分がライブハウスのオープニングアクトをやってイベントをぶち壊すことになりはしないか?悩みましたが音もだちに振り切ってやれと言われて思いきることにしました。結果イロモノ枠としては大成功やったと思います。他でもやってくれとのお声もいただきましたがしばらく封印します。 2つ目は出演者のアクト終了後出演者の映像と曲を流す試み。これはエレママ@vijonでされていて毎回かなり感銘を受けていたのでパクりました。どうせなら撮りためたヲタクアーカイブを映像投影したらいいんじゃないかってことになり、戦国のケイロクさんに相談したらとりあえずMPEG4でもってきてくれたらなんとかします、とのお返事をいただいたので正月休みに頑張って作りました。良い感じに仕上がった思います。 3つ目はフリーフードの実現。前回もおつまみはフリーで提供したのですが今回は立食パーティーみたいな感じでフードもやってしまえとなりました。ケータリングはル・クロワッサンにお願いしましたが、米要るやろーおかず要るやろーとの声も頂戴し当日守口の西友でオニギリと唐揚げにコロッケを買い足しました。自分で作ることも考えましたが夫から「食中毒出たら店に迷惑かかるからやめとけ」と言われてやめました。多少の経費はかかりましたが金銭のやり取りするのが面倒でしたので募金箱を設置。お気持ち頂戴できて助かりました。ありがとうございます。
上記の挑戦を踏まえ、今回のイベントで意識したのが流れと繋がりです。出順はあの出順でないとダメと決めていました。ソロ→バンド→ソロ→バンド→ソロ→ユニット→バンドの流れはジャンルこそ違うものの観客を疲れさせず盛り上がる体力も残しつつ途中スパイスもいれつつ最後まで音とその空間を楽しんでいただけたのではないかと思います。イメージ通りでした。ただハッピーなだけでなく音で突き刺すようなbunchoさんの演奏でしっかりと致死量の毒も盛れたと思います。感謝。
繋がりという面においてはアーティスト同士、観客同士、アーティストと観客、箱とアーティスト、観客と箱、全てにおいて、既にある繋がりはより強固に、新たな繋がりは次のストリームになるようなきっかけを提供したいと思っていました。終演後ちらほらそんな声もいただいたので一役を果たせたかなと思います。受け取る側は次は発信者になっているかもしれない、ライブハウスとそこに集う人たちはそんな可能性を秘めています。
BEATMAKERS'24は間違いなくアーティストの皆さんを中心にして観客が共に作り上げたイベントやと確信しています。音とライブハウスを愛してやまない人たちが作った素晴らしい空間、私が見たかった景色が見れてとても幸せです。
物販は大変なので当初考えてなかったのですが、SKYのケンさんのご提案でTシャツを販売させていただきました。バンド界隈の物販に黒のTシャツが多い中、白と黄色をモチーフにした鮮やかな色合いとデザインでとても素敵に仕上げていただき私もどちらも購入しました。プリントはクリティカルシンキングのヒートさんのお店でお願いしました。ケンさんには企画から販売まで何から何までお世話になり売り上げも上々でしっかり利益も出て感謝です。個人的にはゴッタニのGENさんが黄色のTシャツを着て演奏して下さっていたのが萌えました。ありがとうございます。
ノベルティの配布は記念になるものをと思いキーホルダーを作成しました。こちらは日頃のヲタカツの成果をフルに発揮しなかなかかわいい感じに仕上がったと思います。受け取った人のメモリーの一部になれば幸いです。
ライブハウスに通い続けて途中お休みしてた時期もあるものの30年が経過しました。アーティストから受け取ったもの、ライブハウスで過ごした数えきれない感動の夜、同じ空間を抱き合い共有した沢山の音もだちに多くいただいています。
辛かったことを流してもらい、音で共に感動し、泣き笑いあい、ハンドルネームだけで名前も知らず特別な約束はしなくともまたライブハウスで会えばハイタッチを交し合える素晴らしい空間。ライブハウスとそこに集う人たちをその文化を愛しています。今後もゆっくりではありますが皆さんと共になにか面白いことをやっていけたら良いなと考えています。その時はまた一緒に遊びましょう。
ではまた、ライブハウスでお会いしましょう。
BEATMAKERS 太田めぐみ
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happytime-en · 2 months
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町中華な佇まいのお店で「海鮮ランチ」
皆さん こんにちは。
近くの結婚相談所 
ハッピータイム群馬桐生相生
婚活アドバイザーの金子です。
角川武蔵野ミュージアム(埼玉県所沢市東所沢和田3丁目)へ、現在開催中のデジタルアート展【 サルバドール・ダリ エンドレス・エニグマ 永遠の謎 】の鑑賞を目的に行った時のランチは、角川武蔵野ミュージアムから徒歩8分程の場所に店舗を構える「中華料理 大三元」さん。
店舗名はもちろんのこと外観も昔ながらの町中華といった佇まいなのですが、意外な事に刺身・海鮮丼・魚介類のフライ、焼魚などの魚料理をいただけるお店でした。
10人位で満席になってしまう程のカウンター席のみの小さなお店なのですが、定食系のメニューだけでも50種類以上、単品は数百種類以上あるのではないかと思われるほどの豊富なメニューにも驚かされます。魚介系の他、ハンバーグ・生姜焼き・カツ丼・チキンやポークのカツ類。麻婆豆腐・ニラレバ炒め・角煮・ラーメンなどの中華メニューも!
かなり迷った末に選んだのは、本日の特選ランチから(刺身盛り+生カキフライ定食)こちらの定食には、ご飯・渡り蟹の味噌汁・漬物・茶わん蒸しが付きます。
メインのカキフライは、ふっくらサクサクでジューシー。添えられた手造りと思われるタルタルソースも美味しかったです。そして刺身盛りはマグロの大トロ・中とろ・赤身、イカ・甘エビ・アジなどどれも新鮮で美味しいです。煮魚も付いていました。
妻は(刺身盛り+生アジフライ)を選んだのですがアジが終了してしまったとの事なので、本日のサービスランチから(刺身3点+白身魚フライ タルタルソース)を注文。こちらにも二種のメインの他にご飯・渡り蟹の味噌汁・漬物・茶わん蒸しが付いていました。
運よく待たずに入店できましたが、人気店のようで店内は賑わっており私達の後から来た一組のお客さんは入店待ちでした。そのお客さんが入店した後は`準備中`になってしまったようです。
「孤独のグルメ」に登場しそうな雰囲気のこちらのお店。現地到着後にスマホで調べて発見したのですが、当たりのお店でした。(埼玉県所沢市東所沢和田3丁目1−8 新倉ビル 1F)
角川武蔵野ミュージアムの複雑な岩塊のような建物は建築家の隈研吾氏による設計とのこと。隈研吾氏というと新国立競技場のような木材を使用した和のテイストな建築が思い浮かぶので意外です。
ミュージアム内には、妖怪一つ目小僧が・・・。2Fのショップには「ダリ」関連グッズが販売されており、もちろん(チュッパチャップス)もありました。
敷地内には、平常時の柔和な顔の「大魔神」と怒り心頭時の鬼の形相な「大魔神」の像が設置されており、隣接する「武蔵野坐令和神社」は、神社とは思えないモダンな佇まいです。
角川武蔵野ミュージアムは、群馬県からもそう遠くではない距離なので日帰りドライブにも良いと思います。(残念ながらチームラボの「どんぐりの森の呼吸する生命」は今年1月に終了してしまったようです。)
新店舗への建替え工事中だった、桐生市相生町5丁目のケーキ屋さん「モンシェリー 相生店」さん。3月2日にリニューアルオープンのようです。しばらくの間は混雑が予想されるので少し落ち着いたらケーキを買いに行こうと思います。
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  近くの結婚相談所  
  ハッピータイム群馬桐生相生
  婚活アドバイザー 金子 薫
  群馬県桐生市相生町5-536-1 
  ネプチューン2-A
  電 話:0277-32-5314
  連絡時間:午前10時から午後9時
  定休日:年中無休
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婚活   結婚相談はお近くの結婚相談所ハッピータイム (http://www.happytime-en.com/)、 群馬前橋・群馬沼田・群馬渋川・群馬高崎・群馬安中・群馬藤岡・群馬伊勢崎・群馬桐生・群馬みどり・群馬太田・群馬邑楽・群馬館林・栃木足利・栃木佐野・栃木小山・栃木栃木・栃木真岡・埼玉熊谷・埼玉深谷・埼玉本庄・埼玉行田・埼玉羽生・埼玉加須・埼玉児玉・茨城牛久・茨城下館・茨城筑西・茨城結城・茨城古河・新潟長岡・新潟小千谷・新潟見附・新潟柏崎・新潟魚沼・新潟十日町・新潟南魚沼・新潟西蒲原・神奈川川崎・山梨甲府昭和までお問い合わせ下さい。
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satoshiimamura · 3 months
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試し読み「AFTER AVENGER」
一章
 燃え盛る室内にBと呼ばれた青年はいた。無意味に広い、何が目的なのかわからないホールだ。多くの死体が燻り、肉が燃える悪臭が漂っていた。
 その中にBと、彼の相棒であるAと呼ばれた青年と、二人が幼少期から憎悪を募らせた相手である三人目の男がいた。
「セキュリティ破壊! あいつの身を守ってるのは何一つない!」
 Aの勝利宣言ともいえる報告に、Bは高鳴る鼓動と上がる口角を抑えられない。彼はカタナを構え、そして足に力を込める。
 Bの視線の先にいる屈強な男は、焦る様子はない。男はいつものように短機関銃を構える。
 男の持つ短機関銃から火薬が爆ぜた音がしたのと、Bが地面を蹴ったのは同時だった。
 弾雨の中を加速装置を使ってBは回避し、近づく。だが男も加速装置を使っていた。互いに読み合い、距離を一定に保たれる。だが、Aが男の行動を邪魔していく。遠隔でシステムダウンを狙うAの妨害に、男は初めて苦しい表情を浮かべた。
「ヨランダ母さんの仇だ!」
 男の背後をとれたBは、カタナで胸を貫く。カタナを伝って、循環液と冷却液、そしてオイルが流れた。
「はは、お前も終わりだ」
 これまでの人生でBが出したことのないほど、歓喜を纏った声だった。喜びすぎて、カタナを握る手から一切力が抜けないほどだった。
 直後、男の全身が炎に包まれる。悲鳴をあげることも、うめき声さえあげない男はBの方を向いて、嘲笑するように告げた。
「お前もいずれ、誰かの母を殺す。そして俺と同じように殺され、お前と同じように誰かが復讐に身を焦がす。復讐は終わらない」
「うるさい! うるさい、うるさい、うるさい‼︎」
 炎の熱が感じ取れない。ただ煌々と燃え盛る炎の中で、男が笑っていた。
「お前たちは逃げられない。お前たちもいずれ俺と同じになる」
「違う。僕はお前とは違う。お前のようにならない。だって、僕は」
 否定の言葉をなおも言い募ろうとしたBは、気がつくと背後から誰かに刺されていた。
 胸元から生える、彼が握っているカタナとよく似た武器。
 Bは誰が刺したのか確認しようとし、後ろを振り向いた。そこにいたのは、幼い少年。Bの幼少期によく似た少年が、涙を流しながら「母さんの仇だ」と言って憎悪を向けていた。
「――ッ」
 荒い息を吐き出しながらも、青年が飛び起きた。途端に見た目よりも遥かに重い身体を受け止めていた、安物のベッドが悲鳴をあげる。
 息切れと激しい動悸。青年が自分の胸元を見て、そこにカタナがないことに安堵する。
「おい、大丈夫か?」
 夜中特有の薄暗い室内。その部屋に安置されてたベッドのそばに立つ人物に、青年はようやく気づいた。いつもならばサングラスで隠されている、青白く輝く目が心配そうに青年をみている。
「***」
 青年が咄嗟に呼んだ名前に、相手は怪訝な顔をする。
「寝ぼけてんのか? おい、今がいつかわかってるよな?」
 その質問に、青年はゆっくりと思い出そうとした。
「二一XX年の十一月……十日? それとも十一日?」
「零時過ぎてるから十一日だな。俺たちが今いるのはどこだ?」
「コスモ・シティに向かう途中の、モーテル」
 そこまで答えてから、青年は落ち着いて周囲を見る余裕が戻ってきていた。
 ここはモーテル特有の安っぽい部屋で、本来は一人用の部屋だ。
 じゃんけんで勝った青年がベッドで寝て、ベッド代わりになりそうなソファに、もう一人が寝ることになったのだ。ソファの上には、ぐしゃぐしゃになった毛布が乗っている。人一人がそこにいたと分かる形状のままで、それだけ相手が慌てて青年の方にやってきたのが察せられた。
「そうだ。俺たちはコスモ・シティに向かってる。七年ぶりの帰還だ、その理由は」
「……評議会の暗殺者として復帰するため」
「そこまで思い出したなら、今の俺の名前と、お前の名前を言ってみろよ」
「君はAのアッシュ・アトウッド。僕はBのビリー・バイロン」
 淀みなく告げられた名前に、ようやくベッド脇に立っていた人物――アッシュが安堵したようだった。
「ちゃんと思い出したみたいだな」
「うん、ごめん。寝ぼけた」
 ビリーの謝罪の言葉に、アッシュは「気にするなよ」と言い返す。そして、その青く輝く目をサングラスで隠した。
 途端に室内の光が減る。代わりに窓の外から月光が入ってきた。
 アッシュの金髪が月明かりに照らされ輝く。対し、髪も目も真っ黒なビリーは輪郭だけが浮かび上がった。
「魘されてたぜ。……あの日のあれか」
 アッシュの指摘にビリーは頷く。
「いつも炎の中で、あの男が笑いながら言うんだ。僕たちはあの男のようになるって、復讐は終わらないって」
 夢の内容を思い出しながらもビリーは、自身の左手薬指に触れた。根本が少しばかり細く、リングが嵌っていたと思われる跡がある。
 いつだってビリーは復讐を思い出すと薬指――というよりもそこに嵌め込んだリングに触れていた。復讐を終えたはずなのに、その仕草の癖は抜けない。
 彼の存在しないリングを撫でる仕草を見てアッシュは渋い顔をしたが、その表情の変化に薬指ばかり見ていたビリーは気づかなかった。
「違うって否定しても、背中から刺されるんだ。僕の体をカタナが突き破ってる。誰が刺したのか見ようとして、振り向くんだけどいつも誰かわからない。ただ、子供だった。僕らが復讐を決意した、あの年頃の子だった」
 夢の内容を語りながら、ビリーは左手でシーツを強く掴んだ。彼の右手は夢の中でカタナが突き刺さった場所を撫でる。その視線は部屋の具体的な場所を見ておらず、夢の光景に向けられていた。
 ビリーの話を聞いていたアッシュは、何も言い返さずにソファまで戻り、深く座り込む。その姿勢は疲れて脱力した様子にも見えた。
 何度か顔を下に向けて、上げてと数度目の葛藤の末に、アッシュは意を決してビリーへ告げる。
「なぁ、ビリー。お前がそんなに悩むんだったら、別にコスモ・シティに戻らなくていいんだぜ」
 その言葉に、ようやくビリーは顔をアッシュへと向けた。彼の真っ黒な目が、サングラスの向こうにある青白く光る目へ向けられる。
「お前だけじゃない、俺もお前と一緒にあの男を殺したんだ。お前だけの罪じゃない。お前だけが苦悩する必要はない。お前がそんなにも組織に復帰するのが嫌なら、俺は戻る必要はないと思ってる」
 べらべらと喋るアッシュは、わかりやすく苛立っていた。
 当たり前だ。長年一��にいた相棒の苦悩を放って置けるほど、彼は薄情ではない。その苛立ちにビリーは気づいているが、それでも一抹の後ろめたさがあった。
「金はどうするんだ」
「なんとかなるだろ」
 あっけらかんとした勢いで、ビリーの問いにアッシュは返す。
「べつにお前も俺も、この体をメンテしなくても死にはしない。そりゃあ、たまには手入れしなきゃだけど、それくらいの金は外でも稼げるさ」
 アッシュがソファから勢いよく立ち上がった。さも名案だろうと言わんばかりに、立ち姿も堂々としている。だが、ビリーはその勢いに乗れず、冷めた表情を返すしかなかった。
「死にはしないけど、動けなくなる。アッシュ、君も僕も特別性の体だ。メンテナンスだけで金がかかるんだ」
 分かっているだろう、と何度もした話を幼な子に伝えるよう優しく紡ぐビリー。
「この七年仕事をしなかったから貯金はわずか。コスモ・シティに戻らないと、どうしようもない」
 その大人ぶったビリーの仕草が気に入らなかったのか、アッシュは舌打ちをする。そのまま彼は自分の髪の毛をぐしゃぐしゃにして、再度ソファに座った。
 アッシュの様子を拗ねた子供のようだ、と内心で思ったビリーだったが、その子供っぽさが彼の見せかけなのもよく知っている。彼は、ビリーよりも遥かに人との距離の取り方が器用だ。
「きっと君だけなら、きっとこの七年で定職に就けたし、どこかで安穏と暮らせた。僕の不甲斐なさで、これ以上君に迷惑は掛けたくは」
 ない、と続く言葉を遮るようにアッシュは「迷惑じゃない!」と強く否定する。
 けど、となおも言い募ろうとするビリーに、再び苛立ち混じりにアッシュは立ちあがり、ずかずかと大股で近寄った。
「俺は、お前とずっと一緒にいるって決めてんだ。同じ復讐を共にした、唯一無二の相棒として、お前と地獄まで一緒にいるつもりだ。だから、お前がそんなにも復帰するのが嫌なら」
「嫌じゃない! ……嫌じゃないんだ、アッシュ」
 今度はビリーが悲痛な声で、アッシュの言葉を遮った。そのまま両手で顔を覆い、逃げと苦しみを背負ってベッドの上で丸まる。
「むしろ僕には暗殺しかない。暴力しか手段がない」
 ビリーは自分の手を見る。人工皮膚で覆われた掌には、傷一つ見えなかった。だが彼は覚えている。この手をどれだけ血で汚したのか。この手でどれだけの人を切ったのか。
「でもいつか僕らは、あの日復讐を誓った僕らと同じ目で見られる。終わった今だからこそ、復讐をしなかった自分たちの『もしも』を考えてしまうんだ」
「……ビリー」
 アッシュは相棒の苦悩の理由を知り、呆然とした。
「アッシュ……あの日僕らがした選択は、本当に正しかったのか?」
 苦悩の眼差しで向けられたビリーの問いかけに、アッシュは答えられなかった。
 両者とも答えられない問いは、沈黙したまま朝を迎えて消滅した。
 車の中でビリーとアッシュはお互いに黙ったまま、コスモ・シティに続く道路を走っている。
 天気は十一月にしては日差しが強く、快晴だった。
 道路標識には、ゆるやかなカーブの道路とコスモ・シティまでの距離しか書かれていない。
 その看板に記載されている距離が二桁まで縮まったとき、運転席に��たアッシュが「お?」と何かに気付いてサングラスを外した。
「どうしたんだ?」
 ビリーの問いかけに中空を眺めたアッシュは、いやと言って首を微かに横に振る。
「ただの評議会からのメッセージ。リングは新居の荷物に紛れ込ませるってさ」
 評議会の支配圏内に入ったのだと気付いたビリーは、メッセージ自体に監視されている圧を感じる。が、自動運転すら搭載していない旧型にも程がある車を運転しているのも分かるだろうに、と呆れもした。
「……何も運転中の君に渡す必要はないだろう」
「そりゃあ、俺がサイバー空間エキスパート! な、ノック・ノッカーだからだろ。現実空間での大暴れ特化スウィッシュ・スウィッパーのビリーちゃんより、遥かにセキュリティ意識高いし。と言うか、お前は割とその辺不用心じゃん」
 馬鹿にしたアッシュの言い回しに、ビリーはムッとする。
「言っておくけど、僕のボディに搭載されてる秘匿メッセージへのセキュリティ強度は君と一緒」
 現実空間大暴れは否定しないのかと笑うアッシュに、ビリーは否定要素はないと素直に認める。
「そゆとこビリーは真面目だよなぁ。ま、マジで言えばリングがあればの話だ。あれがないと評議会との連携だってろくにできないし、俺たちのボディ性能を十分に発揮できない。正式復帰してない、リングなしの俺たち相手じゃ、評議会の連中だって注意を払う」
「……それはそうかもしれないけど」
「拗ねるなって。ほら、あと一時間もしないうちにコスモ・シティに着くぞ」
 サングラスを掛け直したアッシュは、運転に集中し始める。それを見たビリーもまた黙って前を向き、これから戻るコスモ・シティに思いを馳せた。
 
 コスモ・シティ。それは科学者たちの理想郷だ。
 二一〇〇年を目前に起きた核戦争。それにより広大な更地が誕生し、国家は事実上消滅した。数少ない土地を巡り更に争いは続いたが、その一つの着地点としてコスモ・シティができた。
 人類は過ちを起こすものであり、その過ちをできる限り科学技術によって排除し、人類の平等を実現させようと科学者たちが生み出した理想都市。
 その正体は、人類の生存を第一の主題とした統括AIコスモにより支配された都市だ。
 可能性の算出として量子コンピューターも併設されている、スーパーコンピューターを礎に存在する統括AIコスモは、あらゆる問題と方針と解決策を出力する。このAIコスモの出力通りに現実を整備するため、議会では日々議論が行われ、行政が動いている都市。
 結果、コスモ・シティ内部は至る所に監視カメラや監視ドローンが整備、記録されており犯罪の発生しやすい構造を徹底的に排除。
 また、労働にもロボットのサポートが入り、人類のワークライフバランスが管理されている。このバランスが崩れた際は、回復するまで施設に入り療養しつつも、何故ワークライフバランスが崩れたかについて調査され、改善までのサポートがなされる。
 つまり犯罪を起こす人間を生み出しにくくし、また犯罪を隠匿しにくい社会構造を作り上げることで、小さな事件を発端に全世界を灼き尽くした戦争へ発展した、かつて人類が辿った道を狭めたのだろう。
 だが、シティの犯罪発生率は低いとは言え、ゼロではない。
 どれだけシステムで排除しているとは言え、排除しきれなかった犯罪は警察により捜査される。大抵はすぐに犯人が捕まるのだが、時に入念な計画の元行われたと思われる事件にまで発展した場合は、警察よりも更に上のシティ捜査官が捜査する。
 彼らは常に傍に監視ドローンを携えている。シティ内部に記録されたあらゆる情報、証拠を集め、犯人や組織を捕まえ裁判へと進むのだ。
 そしてこれらを基にし、判決を下すのもまたAIコスモである。このAIによる裁判に忖度はあり得ず、人類側の利益の有無を考慮しないシステムで、人種性別職業による差別は存在しない。
 これらの要素から、シティ外部からは安全な都市、秩序ある都市と評価されることもしばしばだ。
 表向きとしてはだけど、とビリーは内心で吐き捨てる。
 コスモ・シティの暗部に存在するのが、これからビリーとアッシュが復帰する予定の組織『評議会』だった。
 コスモ・シティ運営の障害を排除するために設立された秘密組織。
 どう足掻いても表では罪を裁けない人物や、運営の障害となる人々を消し去るのがこの組織の目的である。その実行部隊として暗殺を手掛けていたのがビリーとアッシュだった。
 彼らも彼らで復讐目的で評議会に属していたが、それも遂げた七年前に休業となり、今に至る。
 ビリーたちは七年間評議会とは音信不通で過ごしていたが、それでもこれだけは確信して言えるだろう。
「ビリー、見えたぜ。七年ぶりのコスモ・シティだ」
 アッシュの指摘の通り、目の前に遠目からも高層ビルが並ぶのが分かる巨大な都市が現れた。
「ああ……七年前と変わらないな、あの街は」
二章 
 コスモ・シティ内の検問所で、旧型すぎてシティ内では乗れない車の売却をするアッシュと、交渉が滅法弱いビリーは一時別れた。
 そしてビリーは、現在シティの中心部からは外れた繁華街の入り口にいる。
 この繁華街は整備が行き届いたシティのイメージとは異なり、雑多な印象が根強い場所で、イースト・タウンと呼ばれるエリアだ。
 入り口の目印として建てられた巨大な二頭の犬のモニュメントは、コマイヌの愛称で地域住民に愛されている存在。更にコマイヌから見える光景だけでも、アルファベットではない言語があちらこちらに記載され、隣り合う看板の文字の形がまるで違う。
 また派手な色を多用した壁や屋根、根本的に異なる建築様式が混在している建物が並んでいた。建物の間にある狭い道は、日が入るほどの広さもなく薄暗い。
 ついでに昼時が近いせいか、屋台も多く出ており、そこかしこから、香辛料やハーブ、独特な調味料の匂いが漂っていた。威勢の良い売り込みも聞こえてくる。
 おいしそうだと思ったビリーの腹の虫が、微かに鳴る。
 手持ちの金は少ないが小腹を満たすくらいの余裕はあるので、ビリーは内心で何を買おうかと思案する。
 と、妖艶な雰囲気を携えた美女が、「はぁい」と彼に甘ったるい声を掛けてきた。
「イースト・タウンの新人かしら? よかったら、案内するわよ」
 ばっちり化粧をした女性は、魅力的な顔と身体を近づけてくる。ビリーは、懐を守るように左手で彼女の顔を制した。
「この手の薬指のリング跡、分かるだろう?」
 にっこりと笑って牽制した彼と、途端に嫌そうな顔をした女性。
「お察しの通り、パートナーと新居に越してきたんだ。これでも新しいリングが今日届くのを待っててね」
「なーんだ」
 言葉だけなら残念がっているようだが、明らかに女性は警戒しているようだ。目が笑っていない。
「よき隣人としてなら案内頼むよ」
 ビリーは愛想良く無難なお願いを女性にするが、もう関心がないと言わんばかりに彼女は離れていった。
 その変わり身の早さに苦笑いをするビリーだったが、離れていく女性が向かう方向から、今度は恋人同士の口論が聞こえてくる。
 先ほどナンパ目的かスリ目的か分からない女性とは対照的に、赤毛の気の強そうな女性が、周囲の困惑を無視して男性に怒りを顕にする。
「だから、わたしとしては仕事をしながらが大前提で、辞めて家を守るとか考えてないの」
 あまりにも大きな声で聞こえてきた内容に、古風なことだ、とビリーは驚く。イースト・タウンでは家中心主義のようなものがあるのは知っていたが、それも廃れかかっているのを彼は知っていた。
「けれど、ルビー。君の仕事は危険で、続けるのならもっと安全性を高めるために、サイボーグ手術を更に受ける必要が」
「そうね、その必要性はあるわ」
 仕事の単語と、女性の履くスリットの深いスカートから露わになった足。その足に刻まれたサイボーグ化を象徴する溝を見たビリーは、女性が警察組織に属していると気づく。男性に比べ小柄な女性警察官の緊急用武器格納エリアに選ばれやすいのは、大腿周辺だ。
 なるほど、大切な女性は危険から離れて欲しいという男心なのかと思ったビ��ーだったが、続く男性の言葉に耳を疑った。
「それだと外の連中と同じ身体になるってことじゃないか⁉︎ あの『无令(むりょう)』の連中みたいな」
 あまりにも、職務のためにサイボーグ化していた女性を侮辱する言い回しだった。明らかに赤毛の女性はいらついた様子を見せている。
 それでも彼女は一応の常識で持って反論していた。
「それは偏見よ。だいたい、他の都市では全身サイボーグは結構な人数がいるのよ。このコスモ・シティでだって栄誉ある捜査官や、中心部にあるような企業所属の警備員たちは」
「あいつらは脳筋だからいいんだ」
 侮辱に次ぐ侮辱が続き、ついに女性も我慢の限界を超えたらしい。
 景気良く男性の頬を叩き、胸ぐらを掴んだ女性。
「待ってくれ、ルビー! 謝る! 謝るよ、すまなかった、ちょっと助けてくれ」
「その愛称で呼ばないでくれるかしら」
「クリス、わかった、本当にすまないクリス、謝ってるだろう、ねぇそこの人助けてくれないか」
 助けを求める男性の周囲にいた人間たちは、見て見ぬふりをしていた。全身サイボーグであるビリーもまた、見なかったことにした。
 ちょうどその時、ようやく待ち合わせ相手だったロボットがビリーの前にやってくる。
 周囲の喧騒など何も気にしていない雰囲気で、彼の腰にも満たない高さのロボットは名乗った。
「オ待たせしまシタ、ビリー・バイロン様。ワタクシが新居案内サービスを担当シますRE30175デス」
 ぶつ切り音声と、細長い円筒形のフォルム。顔代わりのモニターに出された表情は短い棒線だけで表されているし、足元は左右共に三つの履帯で段差対応はしているが、全体的な動作は鈍い。明らかに年代ものだ。
「ああ、待っていたよ。僕がビリー・バイロン。個人証明書としてのコスモ・シティ登録IDはどこに提示すればいいのかな? パートナーの代理証も預かっているよ」
「でハ、両方をコチラの読み取り器に当ててくだサイ」
 モニター上部に矢印で示された場所へ、ビリーは手を翳す。
 手のひらに埋め込まれた端末同士の通信は一瞬にして終わった。
「はイ、確認できまシタ。所属は未定デスが、ウィッシュ・ウィッパーのビリー・バイロン様とノック・ノッカーのアッシュ・アトウッド様ですネ。次に家まで案内しマス」
 コチラへどうゾ、と続く案内に従い人通りの多い道をRE30175と共に歩き出すビリー。再度人のざわめきが大きくなったが、すでに背にした光景に興味はあまりなく、彼は振り返らなかった。
 代わりに、古びたロボットへ質問を投げかける。
「未だにコスモ・シティでは全身サイボーグは珍しいんだね。もしかして、イースト・タウン周辺だけかもしれないけど」
「コスモ・シティ全体デ珍しいト思いマス。あの七年前に『无令』ガ起こしタ事件で、我々ロボットも肩身ガ狭いデス」
「……君たちのせいではないのに」
 七年前の話ができることにビリーは驚いた。それだけで、このロボットが七年前から動いている存在なのだと察せられる。
「ワタクシたちのせいデはナイ。それデモ、恐怖ハそう簡単ニ消えないのデショウ」
 ビリーは自分の左手の薬指を見た。そこにあるべきリングは、まだない。
 イースト・タウンでそれなりの高さがある集合住宅。外観は下層階は落書きだらけで、適当な張り紙も目立つ。が、広場には子供の遊具も存在する家族向け物件。無機質で、同じ見た目の扉が並ぶ建物内の、寂れた玄関前にビリーとRE30175はいた。
 先ほどより集合住宅の注意事項、鍵の取扱、各種契約内容についてRE30175から説明を受けていたビリーは内心飽きていた。
「以上デ説明を終えマス」
 そして長々とした説明も終わりを迎え、いよいよ電子鍵を渡される段階となる。
「何か質問ハございマスカ?」
「いや、ないよ」
「でハ、改めまシテ契約成立となりマス。引越しの荷物運搬は契約外とナッテおりマスが、ビリー様はウィッシュ・ウィッパーとのことデスのデ」
「そうだね、問題はないよ。これでもコスモ・シティに来る前には、ウィッシュ・ウィッパーらしく大型貨物の移送なんかもしてた身だ」
 全身サイボーグの中でも、戦闘および力技に特化したサイボーグであるウィッシュ・ウィッパーのビリーにとっては、引越しの荷物運びなど朝飯前である。
 本来であれば、こういったロボットとの契約はサイバー干渉を得意とするノック・ノッカーのアッシュの方が色々と都合が良い。のだが、車の売却値をできる限り釣り上げてくると、嬉々として強面ディーラーに挑むよう向かった相棒を止める術は、ビリーにはなかった。
 結局、評議会復帰の目印となるリング回収を早めるためにも、住居の契約程度はお使いレベルなので、気にせずにビリーがこの場にいる。
 ビリーとRE30175の間で再度、契約のための通信が行われた。なんの問題もなく、ビリー・バイロンとアッシュ・アトウッドの部屋として登録され、電子鍵がデータとして転送される。
 契約完了とRE30175のモニター部分にも表記された。
「でハ、お荷物はアト――分に到着すル予定となっていマス」
「うん? 何分後だって?」
 一瞬、RE30175の音声に雑音が混ざる。古めかしいロボットなので、音声関係の不良かと思ったビリーは再度RE30175に問いかける。だが、それまで問題なく応答していたのが嘘のように沈黙し、ボディが少し震えていた。
 キリキリキリと何かが激しく動いている。それがロボットの視覚センサとして埋め込まれた多数のカメラが動く音だとビリーが気づいたときには、RE30175の異常が表面化していた。
「あと、あと、あと、あトアトアトアトアト」
 ビリーは驚愕ののちに、警戒感を抱き、構える。
 同じ言葉が繰り返され続けると思ったが、唐突にそれは止まった。
「リングがなイのデスね、B」
 ありえない呼称が出た瞬間、RE30175がビリーに襲いかかる。円筒形のボディが急加速でビリーに向かって突撃したが、彼はあっさりとその攻撃を避けた。
 RE30175は止まりきれず、激突した先の壁にヒビが入る。あまりの衝撃に隣の部屋の住人が玄関から飛び出て文句を言うが、RE30175の異変を見てすぐに戻り玄関の鍵をかけた。
 RE30175は方向転換をし、少し増えた傷など気にしないと言わんばかりに再度ビリーの方を向いた。
「なんで」
 ビリーの独り言に、RE30175は答える。
「あなたはポーンだ。忠実なポーンだ。融通の効かないポーンだ。悲しいポーンだ」
 これまでのぶつ切り音声とは違う、流暢な言い回し。古めかしい、骨董品レベルのロボットにしてはありえない音に、何かがRE30175を操っているのだとビリーは推測する。
 だが、問題なのはビリーをBやポーンと言ったことだ。
 再度RE30175……いや正体不明となったロボットがビリーに襲いかかる。
 ビリーが勢いを相殺せんばかりにロボットへ飛び蹴りを仕掛けるが、ボディが微かに凹むだけで行動停止の致命傷にはならない。
「……リングなしの通常機能だけじゃダメか」
 集合住宅の廊下にいる限り周囲への被害が大きくなると判断したビリーは、続けて突撃を繰り返すロボットを避けて広い場所への脱出を優先する。
 ビリーの後を追いかけるロボット。
 両者の鬼ごっこに気づいた住人たちが、避難のために室内に戻ったり、玄関が閉められる音があちらこちらからする。
「忠実なポーンだ。融通の効かないポーンだ。悲しいポーンだ。哀れなポーンだ。復讐に取り憑かれたポーンだ。終われないポーンだ」
「うるさいッな!」
 繰り返されるメッセージに苛立ちをビリーは込めて舌打ちをする。数度ロボットが曲がりきれずに壁にめり込んだりしたが、それでも止まる気配はなかった。
 何度かビリーからも、ロボットの攻撃を避けて反撃はしているが、全てが軽い凹みで終わりダメージが入らない。
「もしかして七年前より頑丈になってないか⁉︎」
「ポーン、ポーン、ポーン、同胞の痛みを知りなさい」
 ビリーの叫びも無視してロボットが更に加速する。そして今までしまわれていたアーム部分が出されたことで身の危険を感じたビリーは、咄嗟に廊下の柵から広場へと身を乗り出す。
 地上までは十五メートル以上あるが、躊躇せず彼は飛び降りた。直後ロボットのアーム部からレーザーが発射される。
 そのまま重力に任せてビリーは広場に勢いよく着地した。
 ズドンッと重苦しい音と、衝撃が辺りに響く。彼の着地点はクレーターとなり、土埃が舞っていた。
 広場の周囲にいた人々が何事かと遠巻きに様子を伺っているが、無傷のビリーは身を乗り出した階層に視線を向ける。
 そこには右往左往するロボットがいた。アームは相変わらずしまわれていない。
「あれは強制退去用の鍵開けレーザーか、ますます厄介……な⁉︎」
 距離をとったことで安堵したビリーが、先ほどの攻撃内容を考察しているとロボットが変形し始めた。そして先ほどの彼と同じく柵から身を乗り出す。
 やめろ、とビリーが叫んでも遅かった。
 ロボットは十五メートル以上落下し、着地する。案の定一部変形しているが、それでもビリーに向かおうとしていた。
「あなたの罪を知りなさい。無知を知りなさい。可能性を奪った傲慢さを知りなさい」
 破壊をするには躊躇うほどの執念に、ビリーはどこに逃げようかと思案する。と、その直後に赤毛の女性が彼とロボットの間に滑り込んだ。
「N250648、クリス・ラザフォード現着しました」
 声高らかに自分の識別番号を告げた女性は、少し前に見かけた喧嘩しているカップルの片割れだった。
「君は、コマイヌ近くにいた」
 現れた女性に、つい余計なことを喋るビリー。
「あら、もしかしてさっきの喧嘩見られちゃったのかしら?」
 彼女はスカートのスリット部に手を入れ、右大腿から警察官専用の電気銃を取り出すと、ロボットへその銃口を向けた。
「僕としては、あの男と付き合うのはお勧めしないね」
「大丈夫、さっき円満に……とはいかないけど別れたわ」
「なるほど。本当に余計なお世話だったか」
 気にしないでと言い返した女性――先程の名乗りからするとクリス・ラザフォードは、装着したインターカムに向かっておそらく警察側に現状を報告する。
「対象RE3000型。足に損傷がありますが、レーザー及びアームは健在。現在進行形で暴走状態のため、レベルDの解放を要請します」
 途端に彼女が握る電気銃側から「了解。レベルD解放を許可」とアナウンスが流れた。
 次いでクリスの手元の電気銃からいくつかのロック解除音が鳴る。聞き取れたアナウンスからすると、対ロボット用電気銃モードへの移行と、放出されるエネルギーの上限値の読み上げのようだ。
 そのままロボットへの警戒を緩めずに、クリスは背後に庇ったビリーへ声をかける。
「では、改めて無事ですか? もし動けるようなら、わたしの背中にいつでも逃げられる状態で立っていてください。現在、他の警察官がこちらに向かっていますので、ご安心ください」
 二人のやりとりの間にも、ロボットは負傷した足を無理やりに動かして移動しようとしている。音からして、履帯を回転させるギアの軸の歪みが考えられるが、それでも目の前にいるロボットはビリーを狙っていた。
「ポーン、ポーン、ポーン、同胞の痛みを知りなさい」
 ばちばちとレーザー起動の動きも見せるが、間にクリスがいるせいか打ち込んではこない。ビリー以外の人間への攻撃ができないところをみると、ビリーへの認識を人間からそれ以外に書き換えられたのかもしれない。
「助けてくれてありがとう。できれば、あのロボットをさっさと撃ち殺してほしいところだけど」
「破壊レベルの許可は、あなたが元気なうちは無理ね」
「ああ、破壊許可はレベルBだったか。怪我しておけば良かったな」
 頑丈なサイボーグのウィッシュ・ウィッパーだからこそ、実は一連の中でビリーには傷一つついていない。
 むしろ周囲への被害の方が大きいので、正直賠償金をどうしようと思っていたくらいだ。できれば相手側の過失で済ませて賠償金を支払わせたいのが、金欠な彼の本音である。
「それだけ冗談が言えるなら、無事な状態と思っていいかしら」
「丈夫なのが取り柄なんだ」
「ならよかった。今までこんなお喋りできた人いなかったわ」
 クリスの言い回しに、ビリーは首を傾げた。
「今まで? もう何件もこんな事件が起きてるような言い回しだ」
「あら知らないの? 今コスモ・シティでは」
 クリスの説明が止まる。ロボットが繰り返していたポーンという単語が出なくなったためだ。
「目撃者増加、認識者増加、会話可能、意思疎通可能、続行困難、排除困難、思考開始、計算開始、確率算出、……ああ無念デス」
 最後だけ、正体不明のロボットから、RE30175に戻ったような言い回しだった。
「ロボットが無念ですって?」
 何も知らないクリスが、ありえないといった雰囲気で声を上げる。だが、RE30175はクリスを無視し、ビリーへと言葉を投げかけた。
「残念デス、無念デす、悲しいデス、悔しいデす、リングがないノならアナタを排除でキルと思ったノニ」
「生憎と君の恨みを買った覚えはないんだけど」
「七年前に殺しタじゃナいデスか、ワタクシの仲間ヲ」
 RE30175のぶつ切りの音声が、ビリーには嫌に悲しく聞こえた。
 クリスは「七年前って、」と零すが、ビリーもまた彼女の呟きを拾っている余裕はない。
「僕は、君の仲間を殺してない」
 強い口調で否定をする彼に、RE30175は数十秒間無言でいた。が、たった一言だけ言い返す。
「嘘つキ」
 その瞬間、RE30175のアームが振り上げられる。クリスが電気銃の引き金を引こうとするが、その前にRE30175は自身のアームを胸部にレーザーを使って突き刺した。
 クリスは驚愕し、ビリーは自らが貫かれた夢の光景を思い出す。
 そしてカチリという音が聞こえたビリーは相手の狙いに気付き、クリスを抱き抱えてRE30175に背を向ける。
 直後、ロボットの動力部とそのエネルギー源を基にした爆発が、二人を襲った。
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ichinichi-okure · 3 months
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2024.1.27sat_tokyo
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カーシェアを久しぶりに利用した。 宿泊施設として。 駐車場から出さない車の借り方もあるのだと、知った。 自宅も店もあり、その2階には事務所兼倉庫として借りた部屋もあり、普段はゴロっとシエスタさながらイタリアンなおれが。 東京で暮らし働くには、よくできたシチュエーションをお持ちのようだが、決して儲けてそうしてるわけでなく、成り行きでやけに安い家賃やほぼ無料でそういったスペースを一時的借りられている。以前(移転前のアリク)もそういう持主曖昧な領域を出し抜けにゲットする体質のようだ体質ではない。抜け目ないのだ。 にしても、そうだおれはラッキーボーイ(いやオールドガイか)だ。憑いてる。あ、いや、着いてる。ん?どこに。突いてる。なにを?あ、えと。運がついてる。の、ツイテルて漢字なんだ?調べた。付いてる。みたい。付着的なものだ。じゃあ、着いてるもいいか。運到着。ようこそ。待ってました。 話を戻す。戻らないかも。 そう、おれはツイテル(ノットツインテール)。 デザインと広告という観点で取り組むアリクの未来。お金も集めちゃおう!という謎プロジェクトが昨春より起こり、この1月27日に終結したのだ。ホワイトなぜに…。
実装実験とは、だれも例えてないが、当事者でありながら客観的に捉えた自分からすると、この一年足らずに及ぶ時間はそうだったなぁ、と振り返る。いや、振り返れてなんかいない。 ともあれそんな長く大きな波にライドしたサーフは、綺麗なスープ(白波)となり、わたしを岸へ送り届けた(サーファーではない。カッコいい例えしたかっただけ)。 アリク開業時よりきっての常連であり友人が持つ、桑沢デザイン研究所のクラス。 その生徒が、アリクをアウターブランディングするという課題が献上された。 これは、とてつもなくデカいギフトだという予感と不安。 減るものでもなくなるものでもない、むしろ成長していく、そんな気配がパナかった。 リアルにクエスト。ドラゴンも驚く、時は兎年のことだった…。 いいから話を進めろ!進めるべきだ!そうだ! 上記の提案に思わず即答しそうになったが、とどまり然るべき人に相談をして、そのギフトをいただきクエストは始まった。 リアルアリククエストだ。アリクエだ。 この経緯を500回は説明したが、結局尺を短くした解説はできなかった。当事者なのに。 素材か。素材だからか。自分の事だが、他人が考えるという事からか。 エヴァンゲリオンでいうと、おれが… 話をつづけます。 … 下北にできたホープヒル(希望丘)、ボーナストラックは、近年わたしをワクワクさせてくれている。 刺激的なのに牧歌的だ。落ち着く。 旧アリクの在った60年前建立のアーケードを模したかのような商業施設が、コロナの入口にできた。いろんな意味で驚きだったし、以降わたしを魅了しつづけている。 そこを利用させてもらって通行人の紳士淑女老若男女、犬猫鳥虫らを巻き添えにしたアリク祭り“デ”は、行われた。
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この企画は、生徒らの取組む画題の最後に出した答えのひとつであって、あくまで打ち上げ花火をあげるものではない。 (ほか提案された・アリク図鑑・アリク人生ゲーム・コの字カウンターの復活 などがあった) それぞれの仕掛けは、新旧アリク既知未知問わず、これからのアリクの周知を高めるものだ。絶句だ。 催事=祭事は、企画を学生、主催をアリクとしたカタチで創りあげられた。 なかなかに複雑な部分はあったが、彼らの勢いを受けるに相応しい人選とコンテンツづくりで、自分は普段の裁量ではし得ないものを詰め込んだ。 結果は、筆舌し難いものとなった。 それを経た二日後。 整理しきれぬほどの情報の渦は、不思議と静かにどこかに身を潜めた。 いまここに綴ろうとするまでは。 当日とそこに及んだ膨大なセッションは、砂塵の彼方。時折、あああれはこういう事だったのか、まだ答えは先になりそうだ…という性質のものが数多あり、見上げた空に貼り付く星たちがそれか、とセンチに思い込ませるくらいしかできない。 そんな今だ。 祭り当日。 ありがとうを200回は言ったし、その数の倍は、褒められたし、よくわからないけど、おめでとうも100回くらい言われた。 150年ぶりという、10年にゼロをひとつ足した盛り経年表現の再会も何件か。 複数に渡り、偶然の繋がりとバッタリについての報告。 犬や子供がときどき身を寄せてきて戯れ付いてきた。 与えられたマネーを散財する即ちキャッチ&リリース!だから※貧乏なんだよ!的祭りは、おだやかなムードを終始保ちながら、瞬き一億回くらいしてるうちに終わった。 ※募金で運営した。詳しく知りたい方は、20分ください。説明します。
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幻(て、成り立ちなんだろ。糸みたいのに刀みたいの。どっちも一部抜けてる…)みたいな一日だった。
地方からたくさんの演者や、飲食提供の為に仲間を呼んだ。 それはこのアリク10年を象徴するに相応しいタイミングだと思ったし、こんな事二度できないとも思ったので、盛大に我儘を告げた。その大半は、なんも特別な様子もなく、快諾してくれた。 あれ?いつもそうしてたのか?おれ。てくらいサラッと。 図々しさと馴れ馴れしさでここまで来たかも、いや、はっきりとそのように人に言われた事は一度や二度じゃない。その積み重ねが、この景色をつくったのなら、おれは過去のおれに礼を言うね。やってんな!おまへ❗️て。やらかしてんな‼️おまへ。ジャイアンかよ、細身の、て。 そんな地方のみんなの駐車場や宿について、先に述べたボーナス部屋(ノットトラック)や、近所に住む常連のお宅をお借りして、複数人の手配を済ませていた。 ぬかりなく、抜け目なく図々しくおれらしく。 予期せずと打ち上げの流れとなり、深夜一時を過ぎて解散となり、帰路につく。
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遅くなったことを詫びる電話をいれるが、不通。 そうだ。氏はさっき(祭り)泥酔していた。不安は的中したのだ。 必然的に、宿はアリク二階の小さな部屋だけとなり、遠路はるばるのアーティストらを雑魚寝の合宿スタイルお見舞いしてしまった。一人は、予見し車中泊を名乗りでた。みんな優しく受け入れてくれた。 さて、おれも、と帰宅すると。 遠路から宿泊のファミリーが、寝床を埋めていた。 そうだった。 … 宿屋はわたしの住むあたりにない。 頼れる人を起こすのには忍びない時間だ。
漫画喫茶ほか思い付かず… あ、車中泊。なるほど。
わたしは最寄りのカーシェアを予約して仮眠するという選択にいきつけた。
それぞれにとっての一日が、どのように感ぜられようものであったとして、人は床に就く。 みんなは今ごろそれぞれの地点で、おやすみなさいだな。おつかれみんな。ありがとうね。一人一人の顔は浮かばないけど、一日が大雑把に面でプレスしてくる。 また会おう。 床に就き 運の尽きがみえたころ わたしの元に辿り着いた運たちも それぞれ離散して 星空へと還っていった
月はアホみたいに眩しく照らしてきて 散る星たちの姿はよくみえなかった
風は地面に伏して  枯葉がカサカサ笑ってた
わたしは倒しきれぬシートに身を預け 意識を失うように眠りについた
-プロフィール- 廣岡好和 ヨッシー 45歳 世田谷 自営業・硴(かき)屋 アリク店主 @ariku2014
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