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#世界に通じるワインづくりに挑戦
pastasaikou1984 · 2 years
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1937年の創業の勝沼醸造さんの元へ 勝沼といえばこちらですよね 専用の試飲用のカードを作成して試飲しまくりました 売店がめちゃくちゃおしゃれ 働いている方々がとても楽しそうでした フランス醸造技術者協会主催の国際ワインコンテスト『ヴィナリーインターナショナル』にて数々の賞を受賞している実力派 良いワインは良いぶどうからとのこだわりを持ち、時間と手間を惜しまず、みずから良質なぶどう栽培に取り組んでいるとの事 #勝沼醸造 #勝沼 #山梨 #世界一高いワイン製造コストを肯定 #浸透膜濃縮装置 #氷結濃縮法 #日本ワインの先端 #世界に通じるワインづくりに挑戦 #醸造工程にこだわる #価格以上の価値 #驚きと感動を与えるワインづくり #イタリアン #ペペロッソ #日本ワインあります #オールドレンズ #OFFICINEGALILEOTEROG4cmf4 #OFFICINEGALILEO #TEROG #HEIF #HEIF422 #sony #α1 (勝沼醸造) https://www.instagram.com/p/CjAnF65vajo/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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honeeey · 3 years
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1、"人"が語る、もっとも強い"馬" 武 豊(たけ ゆたか)という騎手が居る。 別業界である羽生善治やイチローと並べられるほどの"天才"と称され、 日本競走馬界で数少ない有名な"人間"であり、数々の歴代最多記録を残している。 そんな偉人がウマ娘プロモーターになって、あんなCMに出るなんて2000m芝不可避なわけだが、話がそれるのでここまでにしよう。 武豊は2018年現在も現役であり、数々の名馬と共にレースを制している。 親子三代で天皇賞制覇し「絶対の強さで人を退屈させた」と言わしめた"メジロマックイーン" 怪物達と共に第二次競馬ブーム期を盛り上げた平成三強の一頭、"スーパークリーク" 武豊としては二度しか乗らなかったものの、騎手としては伝説的ラストランを走り切らせ、 「神は居る」と思わせた、アイドルホースである芦毛の怪物"オグリキャップ" そんな武豊が騎乗した馬達の中でも、一際異様な強さを見せた馬が居る。 "ディープインパクト" 無敗のまま「皐月賞」「東京優駿(日本ダービー)」「菊花賞」を制して三冠馬となり、 「一着至上主義」「奇跡に最も近い馬」と形容されるほど勝ち続け、恐ろしい戦績を残した名馬である。 以下の画像はそのディープインパクトが残した成績である。 世間はこの馬に注目し、社会現象だと言われるまで取材は相次いだ。 馬は喋れないので当然メディアは武豊にマイクを向ける。 様々なインタビューをされていく中、こんな質問が武豊に飛び込んだ。 「もし武豊さんが『武豊&ディープインパクト』と対戦できるとしたら、これまで数多く乗ってきた優駿の中で、打倒ディープとしてどの騎乗馬を選びますか?」 その質問に武豊は一頭の馬の名をあげた。 その馬の名はサイレンススズカ。 日本競馬史上、もっとも人々に夢を見せた馬である。 2、上村洋行とサイレンススズカ サイレンススズカは最初、武豊ではなく上村洋行という騎手が乗っていた。 上村騎手を乗せたサイレンススズカのデビュー戦は堂々の1着でゴール。 だが次の弥生賞ではレース開始前、柔軟な馬体でゲートをくぐってしまう。 ※ゲートをくぐっちゃうサイレンススズカ サイレンススズカは係員に押さえつけられ、なんとか再びゲートに入る。すると今度はスタートで酷い出遅れをしてしまう。 それでも驚異的な脚力で8着にはなったが、当時の関係者達はこれらの気性面をなんとかしたかった。 「走りたいという気持ちが先走り過ぎる」 「スイッチが入ると暴走するぐらい走りたがる」 サイレンススズカは確かに速い。 だがその身に任せたままだとレース終盤スタミナが尽きて、勝つことが難しい。 次のレースで上村はサイレンススズカを必死に抑えつけて走らせようとしたが、我慢しきれないサイレンススズカは先頭を走り続け逃げ切り1着。 東京優駿(日本ダービー)を勝たせたかった関係者たちは不安だった。 2000mならいいだろう。だが勝ちたいレースの距離は2400mなのだ。 ※Sがスタート地点。Gがゴール地点。 ペース配分ができなければ、速さをコントロールしなければ、絶対に勝てない。 もはや上村は「マイル路線(1600m)で行ったほうがいいのでは」とも考えていたという。 しかし次の2200mでなんとサイレンススズカは1着。しかも騎手の上村が上手くサイレンススズカを抑えて、理想的な作戦勝ちだった。 「ダービーもいくらか抑えれば、勝てるだろう」 だが日本ダービーで、サイレンススズカは勝てなかった。なんと9着。 「もう小細工はやめて、逃げて競馬させよう」 関係者達は方針を転換する。 続く神戸新聞杯でサイレンススズカはレースを先行で走った。 走り続け、断然トップ。これは勝ったと見る者は思った。 サイレンススズカはペースを変えず先頭を走る。あとは、ただ走るだけ。 しかし後方からマチカネフクキタルがグングンとスピードをあげ追い抜こうとしていた。 上村騎手が気づいたころには、サイレンススズカは2着になっていた。 振り返れば、八百長さえ疑われてもおかしくないほどの、酷い抜かれ方であった。 この結果を受け、上村騎手は降板させられてしまう。 上村氏は後悔した。自らの失態を泣き、悔しがった。 そしてサイレンススズカの行く末を心配した。 「恋人以上のものが離れて行ってしまった感覚でした」と本人のインタビューも残っている。 「将来を見据えて、なるべく楽に勝たせてあげたかった」「苦しまずに走らせたかった」「勝ちをちゃんと見据えられてなかった」 当時を振り返ったブログ記事では 「出来ればここを何とか楽に勝たせてあげて、 天皇賞に向けて少しでも身体や精神面にダメージを残さない様にしてあげたい。 そしてより万全の状態で天皇賞に向かわせてあげたい」とも残している。 サイレンススズカに鞍上した上村氏は、誰よりもサイレンススズカを愛し、守りたがったがゆえに、本番レースで勝ち切る「勝負師」になりきれなかった。 競馬は勝負の世界。馬は勝たなければいけない。負けて許される馬など、皆認めなかった。 生涯成績113戦0勝のハルウララがメディアに持ち上げられ、大衆から愛された時も、競馬関係者達の声はあまり暖かくなかった。 武豊もその一人だ。 「強い馬が、強い勝ち方をすることに、競馬の真の面白さがある」 そんな勝つことに拘る騎手、武豊がサイレンススズカと出会うことになる。 3、大逃げの始まり 「サイレンススズカに乗りたい」 そう申し出たのは、なんと武豊からだった。 乗る馬の依頼が来るのを待つのが本来騎手側の立場なのだが、 その慣習を崩した直談判である。 そして香港国際カップでサイレンススズカと武豊騎手は初めてコンビを組む。 ちぐはぐな日程や、馬房内で左回りに旋回する癖を矯正しようとした結果ストレスをため込んでしまうなど悪条件が重なり、レース終盤に他馬に捲られて結果は5着。 「最初から全力で走り過ぎちゃうというか、サラブレッドの本質の塊のような馬だった」 そんな評価をサイレンススズカに下した武豊は大胆な騎乗を思いつく。 「抑えようと思ってもきかない。だったら、前半から好きなように走らせた方がいいと思った。この馬は走っているときがいちばん楽しそうでしたからね。それでも持つんじゃないかな、と」  いかに逃げて力を配分するか。 大逃げという戦法は古くからあるにはあるものの、「勝つための戦術」としては博打感が拭えないシロモノである。 大逃げでの名馬と言えば、どれも個性的で、数は多くない。 破滅的大逃げを幾度となく繰り返し、最後の直線でスタミナを尽かし大失速して馬群へと沈んでいき最下位。そんな滑稽な姿を何度も魅せ、競馬ファン達を楽しませた"ツインターボ" あまりのハイペースでトウカイテイオーらのレース展開を乱し下位に追いやった、大逃げコンビとして有名な"メジロパーマー"と"ダイタクヘリオス" 世界レコードを叩き出したこともある"セイウンスカイ"なども居るに居るが、現在でも常用される戦術とは言い難い。 次走のバレンタインステークスでサイレンススズカはその「大逃げ」をする。 レース序盤の第三コーナー前でサイレンススズカはここまで逃げ離した。 ※左の赤丸にサイレンススズカ。右の赤丸が他の馬達である。 大逃げは最初からハイペースで走るので、最後の直線ではスタミナがあまり残らない。 なので後方馬との差は縮まっていく……はずなのだが、 サイレンススズカは加速する。加速し続け、後方の馬をさらに逃げ離す。 「逃げて差す」 次のレースも大逃げで勝ち、そしてその次のレースも大逃げで勝ち…… 1998年金鯱賞。またもやサイレンススズカ1着。2着との差なんと11馬身。 平地の重賞競走では6例目の大差勝ちであり、これ以降10馬身以上離れての重賞大差勝ちレースは現れていない。 レース後、アメリカから「サイレンススズカを売ってくれ!」とオファーが本当に来てしまうぐらいの圧勝だった。 「あんな体験、普通はできない。(後ろからくる)足音をまったく聞かないままゴールしちゃったんですから!」と武豊は当時の金鯱賞を振り返る。 この金鯱賞のレースは印象に残るどころか、サイレンススズカが伝説と呼ばれるゆえんのレースとなり、そしてその始まりだった。 次の出るのはG1宝塚記念。しかしここで問題が発生した。 サイレンススズカが宝塚記念に出走するのは急遽決まったことであり、 武豊は同レースに出走するエアグルーヴに乗ることを先に決めていたため、鞍上がいなかったのだ。 そこでなんとか南井克巳氏が乗ることが決定し、武豊とサイレンススズカが敵として戦うことになる。 宝塚記念は芝2200m。 南井騎手は少し抑え気味で慎重に前へと走らせる。最後の直線でもギリギリまで引き付けてから鞭を入れ、そのまま加速しサイレンススズカ1着。 武豊鞍上のエアグルーヴは3着だった。 大差ではないものの、サイレンススズカにとって念願のG1レース初制覇でもあった。 4、最速の証明 毎日王冠はG2レースであり、G1より格が下である。 このレースを勝てば、サイレンススズカがもっとも得意なG1レース条件である「芝2000mの左回り」天皇賞(秋)の出場権を得られる。 しかし当初は調教不足などを理由に、サイレンススズカは毎日王冠への出走を見合わせる検討がされていた。 だがこのレースに二頭の馬が、出走を高々に宣言する。 その馬の名は"グラスワンダー" 「怪物」と騒がれ「JRA史上最強の2歳馬」と評された馬が、故障後の復帰戦にこのレースに出走を表明。 そして"エルコンドルパサー" 年度代表馬を得るために、ジャパンカップで勝つために前哨戦としてこのレースを選択。 両馬共に未だに無敗の外国産馬である。 サイレンススズカ陣営も「これで出走を回避したら『あの二頭に負けるのがわかって尻尾を巻いて逃げた』と言われてしまう」と懸念し始め、この対決を受けることを決めた。 競馬ファン達はこの三強馬による夢の決戦を見逃すわけにはいかなかった。 そして当時のルールでは天皇賞(秋)で外国産馬は出走できない。毎日王冠はこの三強馬が勝負できる数少ない機会なのだ。 こうしてG2という格が下のレースにもかかわらず会場には13万人の大観衆が詰めかけた。 レースが始まり、サイレンススズカは逃げ始める。 グラスワンダーはサイレンススズカの隙を付こうと策を弄し、エルコンドルパサーはそのまま真っ向勝負で立ち向かった。 しかし、サイレンススズカは最後の直線で、いつもの通りに再び加速。 差は縮まらない。二馬身差叶わず、サイレンススズカは1着。 不敗神話を一度のレースで二頭まとめて切ったのである。 「影さえも踏めなかった」 エルコンドルパサーに鞍上した蛯名騎手はそうコメントを残している。 サイレンススズカは6連勝。名実ともに当時の最強馬となった。 サイレンススズカ陣営は「天皇賞(秋)を制したらジャパンカップに挑戦し、そのあとはアメリカへ遠征しよう」とウキウキを隠せなかった。 5、天皇賞(秋)の前評判 サイレンススズカが狙うG1レース、天皇賞(秋) 対抗できるのは前年この天皇賞を制したエアグルーヴぐらいだろうと考えられていたが、 鞍上の関係も考えられ、エアグルーヴは別レースを狙い天皇賞を回避することになる。 (※サイコミ掲載の漫画「STARTING GATE! -ウマ娘プリティーダービー 【第15レース-②】特別な1日 ♯01」において、エアグルーヴが「サイレンススズカとは宝塚記念や天皇賞で戦いたい」と言っていたのは、これに由来する) そしてサイレンススズカがもっとも有利なレースにもはや挑む気力がある馬も無く、多くの陣営が競走を回避。 するともはやサイレンススズカに対抗できる馬はいなかった。 宝塚記念でサイレンススズカに11着で負けたもののそれ以外は戦績の良いメジロブライトが二番人気。 同じく宝塚記念で6着で去年の有馬記念を制覇したシルクジャスティスが三番人気。 またまた宝塚記念の出走馬であり、もっともサイレンススズカに近かった2着ではあったが、最後の1着レースがG3でもない「阿寒湖特別」というステイゴールドが四番人気という有様であった。サイレンススズカはもちろん一番人気。オッズは1.2である。 その馬体や体調面は武豊騎手、担当厩務員ともに口をそろえて「一番具合が良い」と言い、 もはやサイレンススズカが負ける要素を探すのは不可能だった。 誰もがサイレンススズカが勝つことを疑わなかった。 だがひとつ、たったひとつだけ不安要素があった。 天皇賞(秋)には都市伝説が、ジンクスが存在したのだ。 1987年にニッポーテイオーが1番人気で勝った後、 天皇賞(秋)にて1番人気の馬は、一度として勝てなかったのである。 3度も1番人気に支持されながら一度も勝てなかった"オグリキャップ" 1着でゴールしたと思いきや進路妨害により18着へと降着し、天国から地獄へ突き落された"メジロマックイーン" 大逃げコンビのメジロパーマーとダイタクヘリオスにレースペースを乱された"トウカイテイオー" 春にメジロマックイーンの三連覇を阻止したものの、スランプに陥りそのまま敗れた"ライスシャワー" パドックで違和感を感じながらもレースに入りし、5着。レース後ケガが発覚し、競走馬を引退した"ビワハヤヒデ" 故障の復帰から立ち直れずにレースに挑み、覇気なく敗れた三冠馬の"ナリタブライアン" スタートを出遅れ、その後の展開もミスしてしまい、鞍上も「最高に下手に乗った」と後悔した"サクラローレル" そのサクラロールを倒して連覇を狙おうとしたが、大逃げ馬(サイレンススズカ)を早めに捕まえようとしてしまい、最後はエアグルーヴにクビ差で競り負けた"バブルガムフェロー" 府中には、魔物が住んでいる。そう言われても仕方がなかった。 1998年。 第118回天皇賞 11月1日1枠1番で、1番人気はサイレンススズカだった。 6、"沈黙の日曜日"~Sunday Silence~ レース開始。サイレンススズカは抜群のスタートで快調に飛ばし、いつもの大逃げ。 サイレントハンターも大逃げ戦法を取るが、サイレンススズカとの差は10馬身差。 最後方ローゼンカバリーとは6秒のタイム差が離れ、 全ての馬を映さなければならない中継カメラはめいっぱいズームアウトし、馬が小さすぎて見えないほどになった。 ※左の赤丸がサイレンススズカ。右の赤丸が最後方の馬。 「息が入り始めて、いいぞ、いいぞ、と。本当にいい感じだった」 と武豊はレースを振り返る。 大欅を通り過ぎ、サイレンススズカは一度ペースダウンする。 ここで一息入れて、再加速しぶっちぎる気だろう。いつものサイレンススズカだ。 しかし、そのまま失速する。 サイレンススズカは左前足を宙に浮かせ、三本脚で立ち止まっていた。 どよめく会場、そして叫ぶ実況。 「サイレンススズカ!! サイレンススズカに故障発生です!!!」 歩く馬足で、コースの大外によれるサイレンススズカ。 それを抜くサイレントハンター、オフサイドトラップ、ステイゴールド、残りの馬たち…… 「なんということだ!4コーナーを迎えることなく、レースを終えた武豊!! 沈黙の日曜日!!」 そのまま泣き叫ぶ会場の歓声を聞きながら、レースを続ける馬達。 サイレンススズカは故障しながらも、鞍上武豊を落馬させず、馬群を避け安全な場所に運んでいった。 この事を武豊は「サイレンススズカが僕を助けてくれた」と語った。 ケガの内容は結果は左前脚の手根骨粉砕骨折。 直ちに予後不良の診断が出され、安楽死処分が下された。 1998年 11月1日 サイレンススズカ 永眠 結局この天皇賞(秋)はステイゴールドとオフサイドトラップが競り合いながら、決着がつく。 1着はオフサイドトラップ。史上初の7歳での天皇賞優勝。 「不治の病」と言われている屈腱炎を3度克服した高齢馬が念願であるG1レースを制覇し、ひとつのドラマを作った。 だがその偉業は、残念ながら無下に扱われてしまう。 1998年の天皇賞(秋)は、サイレンススズカが、最速の馬が止まってしまった悲劇のレースとして刻まれた。 粉砕骨折の詳しい原因は不明である。 武豊は「原因は分からないのではなく、無いんだ」とレース後マスコミに答えた。 レース後の武豊の落ち込みは相当なものだった。 同レースに出ていたテイエムオオアラシの鞍上である福永騎手は 「あんなに落ち込んだ豊さんを今まで見たことがなかった」と証言している。 その夜、武豊は知り合いとワインを飲み明かした。 「泥酔したの、あんときが生まれて初めてだったんじゃないかな。 夢であって欲しいな、って」 サイレンススズカの死、それは夢を見た競馬ファン達にとって、最大のトラウマになった。 サイレンススズカはまさに夢のように走る馬だった。 1600mのスピードで2000mを制せる、最速の中距離馬だった。 競馬に絶対はない。だからファンは"たられば"を夢想する。 もし、サイレンススズカがケガをしていなかったら、どうなっていただろうか。 ジャパンカップの2400mも軽々と走っただろうか。海外に遠征しても、並み居る強敵達を圧倒しただろうか。 種牡馬になったら、どんな子供が生まれただろうか。 そんな夢想をしてしまうのは競馬ファンだけではなかった。 武豊である。 自ら鞍上を名乗り出て、サイレンススズカの未来に期待し、夢を叶えようとした武豊は、 あろうことかその夢が崩れ落ちる瞬間の馬に、跨っていた。 ジョッキーにとって、一番嫌な、最悪の瞬間。 その瞬間のサイレンススズカに武豊は乗っていたのだ。 2007年になるまで武豊はサイレンススズカに深く言及することはなく、 2013年のインタビューでも、事故の話になると途端に拒絶し、笑顔を引っ込めた。 サイレンススズカの事故、その絶望の感触は、武豊の心の中へと確かに刻まれている。 ウマ娘 プリティーダービー第1Rにて終盤、トレーナーは問いかける。 「日本一のウマ娘とは何か?」 それはG1で勝つことだろうか。 日本競馬界の象徴であり最大級の目標である東京優駿、日本ダービーで勝つことだろうか。 ファン投票で出場馬が決まり、1年を締めくくる大レース。数々の名勝負が繰り広げられた有馬記念で勝つことだろうか。 この問いに擬人化されたサイレンススズカはこう答えた。 「夢……見ている人に夢を与えられるような、そんなウマ娘」 このセリフを聞いてしまった競馬ファン達の心境は如何ほどのものだったろうか。 サイレンススズカ。 日本競馬史上、もっとも人々に夢を見せてしまった馬である。 7、それでも馬達は走り続ける。 サイレンススズカと戦い敗れたエルコンドルパサーは1998年のジャパンカップを制し、海外への遠征を決めた。 「国内に敵はいない」とのコメントは事実その通りであった。 そしてその海外遠征でエルコンドルパサーは大活躍する。 ヨーロッパ最大の競走の一つ、凱旋門賞では惜しくも2着だったが、現地メディアからは「チャンピオンは二頭居た」とその健闘を称えられるほどだった。 2018年現在、国際的に競走馬のレーティング指数を決める「インターナショナル・クラシフィケーション(旧称)」や競走馬の能力を数値化する「タイムフォーム・レーティング」など、どちらもエルコンドルパサーは日本調教馬として史上最高の数値を保持している。 引退後に現れたディープインパクト等の名馬達、それらを差し置いての高評価を未だにエルコンドルパサーは維持したままなのだ。 そのエルコンドルパサーを相手に、国内レースにて唯一勝ち星をあげていたサイレンススズカの評価も未だに止まることがない。 翌年、1999年の天皇賞(秋)レース。これを武豊は再び走り見事1着でゴールインを果たす。 しかもレース記録を塗り替えるレコード勝ちだった。 去年のリベンジを果たした武豊はレース後、 「ゴールの瞬間、まるでサイレンススズカが後押しをしてくれたようでした」と語っている。 サイレンススズカが後押し、天皇賞(秋)をレコード記録で1着を取った馬、 その馬の名はスペシャルウィーク アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」の主人公である。 さらなる余談ではあるが、天皇賞(秋)にかかった一番人気のジンクス、呪いは 2000年にテイエムオペラオーが払拭する。 その後に登場する名馬達も、天皇賞(秋)において1番人気で1着を取れるようになっていった。 名馬達を襲った忌まわしき呪いは完全に掻き消え、今は日本競馬史の一つとして、ただ記されているのみである。
https://ch.nicovideo.jp/yumemura/blomaga/ar996682
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trumpq · 3 years
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【パトリック・バーン】 2021/2/4 23:55 JST
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https://www.deepcapture.com/2021/02/how-djt-lost-the-white-house-chapter-4-the-christmas-doldrums-december-23-noon-january-6/
ディープキャプチャー DJTはいかにしてホワイトハウスを失ったか 第4章:クリスマスのドルドラム(12月23日~1月6日正午 私はそれから数日間、DCに滞在した。フリンとシドニーは数日間、それぞれの世界に旅立ったが、マイクが旅立つ前に私たちは会話をした。この機会に、マイク・フリンについて少しお話したいと思います。私は現場で働いていた人たちからフリンが何をしていたかは知っていました。
※以下、4章の和訳。マール・ア・ラーゴ。激励会。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - DJTはいかにしてホワイトハウスを失ったか、第4章:クリスマス・ドルドラム (12月23日~1月6日正午)
2021年2月4日 14分読む
私はそれから数日間、DCに滞在した。フリンとシドニーは数日間でそれぞれの世界へと旅立っていったが、マイクが去る前に我々は会話をした。この機会にマイク・フリンについて少しお話したいと思う。
現場で働いていた人から、フリンが沼の敵になるべく何をしたのかは知っていた。彼がイラクに到着したとき、空襲で得た物資は袋に束ねられ、「搾取」および分析のためバージニア州へ出荷され、また1、2ヶ月後に有益な情報が最前線の部隊へ戻された。フリンは起業家のように世界を見ており、プロセスを再設計することに着手した。搾取と解析をイラク内に基づいて行うことで、ループは18時間に短縮された。次の夜に人々が襲撃に出かけるときは前回の夜の働きから得た洞察を理解した状態だった。
最終的にループはとてもきつくなり、夕方とある場所での襲撃が、夜通しの調査によって、資料が作られ、夜明け時にまだ進行中の襲撃について報告するようになったのだ。私が知っていて信頼を置く、現場の人々が言うにはフリンという男には賞賛者もいれば、反感を持つ者もいた。反感を持つのは主に昔の少年のようなアプローチに慣れている人たちが中心で、彼が物事を揺さぶり、諜報機関の快適なやり方に現代的なアイデアを持ち込んでいることに不満を持っていたのだ。キャリアが進むにつれ、フリンのエスタブリッシュメントに対する分裂は伝説的なものとなったが、私の経験では、私が知っている明るくて元気で使命感のある連邦職員と思われる男女はフリンのことをよく褒めていたし、中道派はフリンを嫌っているように見えた。
しかし、マイク・フリンと一緒にいることで、彼のことを初めて知った。例えば、61歳のマイクは生涯民主党員として登録されていたが、アイリッシュ・カトリック系の、ボストン南部の北プロビデンスのジャック・ケネディ的な(現代の左翼的な「憲法をズタズタにしてしまおう!」というタイプではない)人物だった。彼は憲法に造詣が深く、私が知っている中では(私以外にも)数少ない、会話の中でフェデラリスト・ペーパーズを番号で引用する人物の一人である。アメリカの現代戦争について議論するとき、彼はチョムスキアンのような口調で、アフガニスタンとイラクでの戦争は15年前に終わるべきだったが、戦争を支援する企業に何千億、何兆ドルもの資金が流れ込み、その資金の流れから利益を得ている企業はとても太っていて、多くのロビイストを雇っていて、戦争を継続させるためにDCで戦っている、と話した。我々は冗談を言い合った、戦争はただの、「もう一つのワシントンがDCを、アイスクリームコーンが自分を舐めるようなのもの」だねと。
言い換えれば、『捕獲』。時々、私と同じように、全く異なる背景を持ちながらも、国家としての問題の根底にある争点を認識するようになった人に会う。その問題とは、強力なエリートたちが、政府の意思決定のサイクルを捉え、自分たちの私的な目的の方に変えてきたということだ。異なる経歴、異なる人生経験を持ちつつも、この国の何が間違っているのかという同じ根本的な分析に辿り着いた事実が、私の新しい相棒が正しい男であることを示してくれた。
「将軍、一体ここで何をしているんですか?」というような会話を何度も何度もした。
クリスマスは一人でDCにいたが、トランプの軌道の誰かから電話がかかってきた。電話の相手が言うには、フロリダに降りて、マール・ア・ラーゴの近くのどこかに行くべきで、それからトランプ氏ともう一度、10分程度の短い会談ができるように手配されているという。私はその時点までに、トランプ氏は健全な人々の話を聞いておらず、ある意味では大局を見落としていると完全に確信していたので、その招待状を受けて、DCからフロリダのマール・ア・ラーゴから数マイル離れたホテルへと向かった。私はチェックインし、連絡を待った。
ほどなく、実際にどれほど緊密な関係にあるのかは知らないが、トランプ氏と公に関係している有名な人物から電話がかかってきた。その電話に出ていたのは彼の同僚で、彼らは私に「マール・ア・ラーゴに行って、『アイリーン』(罪のない人を守るために別名にする)を呼んでくれ」と言っていた。アイリーンの苗字を聞いたら 「アイリーンを呼んで来い」と言われ、アイリーンの役職を聞いたら「アイリーンと言ってくれ」と言われた。「出来るだけ早くマール・ア・ラーゴに行って、アイリーンを呼んでくれ」。私は、そのようなやり方で仕事をするのは本当に嫌だ、行く前にもっと知りたいと答えた。するとまたしても断固として「マール・ア・ラーゴに行ってゲートに行ってアイリーンを呼んでくれ」との返事が返ってきた。「準備はできている」とのこと。不安を抱きながらも、自分の最高のヨガウェア(他のものはクリーニングに出していた)に身を包み、マール・ア・ラーゴに向けて出発した。Uberに電話してみると、乗っていたのは数年前の古ぼけてボロボロのトヨタカローラだった。
マール・ア・ラーゴの門に到着した私は、カローラを道へ送り出した。シークレットサービスの警備員に近づき、アイリーンに会いに来たと言うと、連邦捜査官はみな信じられないような顔をした。「アイリーンって誰?」彼らは尋ねた。「知らない」続けて「アイリーンに会いに行くように言われただけだ」「私は大統領と短い会議をする事になって」「呼ばれてここに来て」「アイリーンを呼んでくれと言われた」と答えた。「アイリーンって誰だ?」 と言われた。またしても私は知らないと答えるしか無かった。シークレットサービスの捜査官のせいではなく、彼らの混乱と義務感のせいで、会話はそこから急降下した。私はこの状況を助けられなかったのかもしないが、捜査官の一人が軽い中国訛りの女性であることに気付き、状況を落ち着かせてラポールを確立しようと、彼女と北京語��ラップを始めた。かなりの時間話したが、他の捜査官の緊張感は増すばかりだった。その頃から、私は、この状況を打開して逃げ出し、電話で解決するのが最善の方法ではないかと考え始めもしたが、エージェントたちは許してくれなかった。
やがて、監督するエージェントがやってきた。彼は、一度会っただけで、相手にする人間ではないとすぐにわかるような人物だった。彼はまだきちんとしていたが、かなりの攻撃性を持っていた。「もう一度始めよう。我々はあなたの話を知りたい。あなたは誰で、ここで何をしているのですか?」
何から話せばいいのか分からず、私はこのように始めた。「20年前、オーバーストック・ドットコムという会社を始めました。私の名前は…」彼は「そうだ、君はパトリック・バーンだね」と笑いながら中断した。突然、私は、トヨタのカローラ、私のヨガの服、中国の....、を手に入れた。免許証を見せて、今度は全てが一致した。そして、フリンとシドニーと私の活動が注目されていることにも気がついた。それまでは自分たちがやっていることがどれだけ注目されているのかよくわかっていなかったが、ちゃんと意味をなしていたのだ。
いずれにしても、シークレットサービスのエージェントは親切になったので、私に頷き、何人かは私が敷地外に出て橋を渡り、別のUberに乗ることを許可してくれ、「あなたのしていることに感謝します」と言ってくれた。
私はさらに数日間、状況が改善されるのを待っていた。一度もなかった。しかし、その間、私はマール・ア・ラーゴの群衆の周辺にいたし、何百もの共和党のプー・バーの家族が休日のために集まって、周辺のホテルのほとんどを占拠していた。共和党の大物とその権力者たちの周辺で泳いでいるうちに、すべてのことの本質を感じることができた。そこには、イベントだけでなく、アイデアについても深い会話を交わすことができる、素晴らしい若者や知識人が何人かいた。私と同年代か少し上の女性で、フォーチュン50社の元役員で、定年退職した人がいたが、その人はとても強くて、有能で、知的だった。そして、私が見た限りでは、他の人たちは無法者だった。ピカピカの車に乗っている人、うるさくて不愉快な人、自己中心的な人、好事家、気取り屋、詐欺師、詐欺師、プラスチック・ファンタスティックの妻や夫やドイリーの子供たちは、自分たちが奪われたと感じるどんな話題においても公然とワインを飲んでいた。炎上していても小便したくなるような人間はほとんどいない。私が見なかったのは、信者、ビジョンを持っている人たち.... あるいは計画を持っている人もいなかった。
大晦日の前日、ジョージアの男から電話があった。フルトン郡(アトランタのある郡)では、郡の選挙活動が「イングリッシュ・ストリートの倉庫」と呼ばれる場所で行われていることはすでに知っていた。アンティファの女が500ドルで倉庫に潜入して写真を撮り、白紙の投票用紙を押収した。これらの投票用紙は、法医学的に検査された。私は、元旦に働いてくれる連邦政府認定の法医学文書検査官(この分野の古株)を2人手配して、大晦日にジョージア州に行った。
ジョージア州では、この取り組みに関わった何人かの人の家に泊まった。私が初めてジョバン・ピューリッツァー氏に会ったのはその時だ(私のサイバー仲間とジョバン氏の間には数週間前から連絡があったようだが)。また、マイクロソフトの上級セキュリティ専門家も同席していた。ジョージア州サバナでの集計作業で状況を把握していた人物だ。この人物によって、集計機には無線カードが入っていること、壁にはスマートサーモスタットがあり、そのサーモスタットは投票機に無線で接続されていたことが判明した。さらに調査すると、チャイナテレコムの誰かがインターネットを経由してスマートサーモスタットに接続し、投票機に接続していることが確認された。サイバーセキュリティの専門家は、選挙マシンの衝撃的な脆弱性、10年から15年前のOSソフトウェアで動作する傾向、そして一般的には技術がいかにスイス・チーズであるかについて、残りの時間を費やし語ってくれた。我々は真夜中まで脆弱性のカタログを作成していた。
元旦の午前3時にフリン将軍からメールが来た。彼はまだ仕事をしていた。彼はソーシャルメディアに公開された写真を送ってきた。マール・ア・ラーゴでは、ルディと側近たちが新年に沸き立っていた。ルディ、ドン・ジュニア、キンバリー・ギルフォイルがシャンパンを飲んだり、踊ったり、1999年のようにパーティーをしている写真がソーシャル・メディアを駆け巡っていた。またしてもフリンと私は呆れたような沈黙の瞬間を共有した。
元日は、連邦政府公認の法医学文書検査官の研究室にいた。彼の同僚が夜通し車を走らせそこまで運んでくれたのだ。検査官らは静かでプロフェッショナルだったので、私は彼らに仕事を任せた。1時間後、報告によると、投票用紙のうち2枚はある印刷所で印刷され、もう1枚は別の印刷所で別の用紙、別のインク、別の印刷方法で印刷されていた。郡が2つの異なる印刷所に投票用紙を注文した可能性は非常に低く、これは少なくとも1つの投票用紙が偽造であることを示していた。
ジョージアの男はアトランタの倉庫を監視していた。望遠レンズを持った奴らが撮影していた。許可を得て、発見したものに短い説明をつけてツイッターにあげた。数時間後、レンタルされたエンタープライズ社の引越しバンが倉庫に到着し、投票用紙のパレットがバンに移された。
次の日、隣の郡のシュレッダー会社は、裁断するので取りに来てほしいとの依頼の電話を受けた。呼んだトラックは、約3,000ポンドの投票用紙でいっぱいになった。支払いは「ドミニオン投票」からの人物によるカード払いだったと確認されている。裁断用トラックは走り去った。どういうメカニズムかは説明しないが、その裁断用トラックは妨害されて、作業が中断され、最終的に1万ポンドの裁断物が地元警察署の床に捨てられた、そうだから、証拠の連鎖があるのだろう。裁断物の約3,000ポンドは投票用紙だった(残り7,000ポンドは先客からのもの)。ドミニオン投票の従業員が注文した裁断方法は、通常の裁断(物を長い短冊状にする)ではなく、特別な方法(物を紙吹雪にする)でもなかった。それは、超超軍事級で採られている、投票用紙を裁断した後に砕いてドロドロにする方法だった。
アトランタのDHS(※国土安全保障省)の捜査官が到着し、指揮を執った。裁断された投票用紙の中には、完全に裁断されていないものもあった。実際、数枚はゴミ箱の壁にくっついていて丸ごと残っていた。さらに、私が聞いた話では、投票用紙箱の外面に残った領収書と出荷ラベルも発見された。これらの領収書と出荷ラベルは、中国南部にある中国の印刷屋から送られてきたものだった。DHSの捜査官がこれらをすべて入手したという(そして、その特定の仲介人は、中国の問題に精通していると聞く)。
その瞬間を「T=0」と呼ぶ。アトランタからの継続的な報告をもとに、次の2日間の展開をご紹介する。
・T + 6時間。ルディ・ジュリアーニが、何が起きているのか知らされる。 ・T + 9時間。マーク・メドウズが、何が起きているのか知らされる。 ・T + 18時間。FBIが引き継ぎのために現場に到着する。DHSは抵抗。 ・T + 24時間。問題のDHS捜査官から政治的な圧力を受けていることに非常に不快感を抱いている、というメッセージを受け取る。私の理解が正しければ、マーク・メドウズ本人(ホワイトハウス参謀長)から電話があり、調査を手を引くように言われたという。私がただの傍観者としてそのメッセージを受け取っていたのか、それともDHSの仲介者が、私がそれについて何かできるかもしれないという誤った希望(例えば、大統領に知らせる)を抱き、意図的にそのメッセージを寄越したのかどうかは、はっきりとはわからない。 ・T + 36時間。FBIが作戦の主導権を握る。FBIはシュレッダー会社を呼び戻し、1万ポンドを引き渡し、裁断を完了させ、その後、通常業務を続けるよう指示をした。すなわち、裁断された素材は、水と酸を混ぜて、溶け、再編成されてしまった。リサイクルペーパーとして。
上で話したような物語の様々な側面は写真やフィルムに記録されている。
その間、私はDCに戻っていた。私はまだトランプ氏ともう10分でも話をしようとしていた。もし、1月6日に負けるのを待ってから我々のプランを試しても、それは負け惜しみにしかならない、と繰り返し言っておきたかった。しかし、まだ数日の猶予が残っていて、もし彼が引き金を引くなら、問題のある6つの郡についての回答を得られるだろう。我々が1月6日前にそれを完了すれば、上院は情報に基づいた選択をしてくれるかもしれないし、1週間猶予を与えてくれるかもしれない等々……
ここで重要なサブストーリーを一つ挿入しておく。当時、ちょうど大統領に近しい様々な人たちと一緒に泳ぎ回っていた頃、トランプ氏の側近に非常に近しい人物からあることを聞かされた。それは、メラニアは政府高官から、もしトランプがもう一期務めるならJFKのようになるだろう、と通告されているのだと。シークレットサービスの誰かが「我々は守りきれないだろう」という意味で警告したのかもしれない。脅迫の中には、もう一人の家族も含まれていたそうだ。シークレットサービス自体がそんなことを言うとは信じがたいが、私にとってその情報源は、他の点は汚れのないものだったし、メラニアにこのようなことを言ったのが誰であれ(おそらくシークレットサービスか、おそらく他の誰か)、そのような主張を真面目に受け止めてもらえる人物だったのだ。メラニアはドナルドに対し、戦わないように、そしてシンプルに負けを認め家族と一緒にワシントンから出て行くようにと懇願していた。
フリンと私は再びDCで一緒になり、1月6日が近づいてくるのを、イライラした鷹のように見守っていた。私は何度かインタビューを受けたことがあるし、少数の演説でも次のように主張してきた「私たちは暴力を振るわないし、その点他の奴らよりも優れている。もし暴力をふるえば負けだ。」と。あまりにわかりきったことだと思っていた。
私は集会を企画する「ウーマン・フォー・トランプ」から、1月6日の朝、南芝生での講演に招待されていると知った。私は要点を2つに絞って話に備えた。第一に、被治者の同意する我々のシステムがいかに、自由で、公正で、透明性のある選挙に依存しているのか、ということ(11月の選挙はそうではなかった)。第二に、我々は暴力をふるわない、ということだ。(※追加注:『被治者の同意(consent of the governed)』とは、公権力・国家権力を行使する政府の正統性や道義性は、その権力が行使される対象である人民ないし社会によって同意される場合にのみ、正当化かつ合法化される、とういう政治的概念。)
非暴力についての要点を考えるにあたり、私はどちらの方法をとるか迷っていた。
・ジェリー・ガルシアとグレイトフル・デッドから非暴力に関する話をする(ディープ・キャプチャーにも書いたことがある:『ジェリー・ガルシアの対峙と「主立ったクソ野郎」について』)
・モルドバについての話をする。数年前に行ったことがあるのだが、バーテンが2009年の選挙の話をしてくれた。選挙の不正が原因で親プーチンの男が当選したが、人々はそれを知っていて抗議の声を上げていた。プーチンは、首都キシナウに何百人もの男たちを派遣していたが、彼らにはある任務があった。プーチンの男たちは、抗議が起こるたびに、抗議を暴力的なものにすることを目的として抗議に潜入し、政府の建物の前で抗議をするだけでなく、抗議をしたり、窓を割ったり、占拠したりしていたのだ。モルドバの人々はとても賢いのでプーチンの策略を知っていた。プーチンは、双方が、モルドバの中産階級という観客のために演じており、抗議者を挑発して実際に政府の建物を襲撃させることができれば、中産階級をうんざりさせ、大衆の支持を失うことになることを理解していた。モルドバの人々は、自分たちを律し、自分たちがそのような道に導かれることを拒み続けてきた...そして最終的には、政府は屈し、新たに公正な選挙が行われ、プーチンの取り巻きが大敗した。その話も書いた:『全米の民兵へのメッセージ、チンピラ左翼と工作員について[ランジェリーではない]』
ホワイトハウスの芝生の上で、どちらの話を使うか迷った。5日になって、私は群衆はジェリー・ガルシアが誰だか知らないかもしれないと判断したので、その話をオンラインで書き上げ、DCに到着した群衆に数回ツイートし、1月6日の朝、演説に使うと決めたモルドバの話について簡潔に説明するリハーサルをした。
マイク・フリンも講演すると知らされていたので、マイクと私は、お互いに何を言おうとしているのか、群衆は何を聞く必要があるのか話し合った。この機会が��ニークで歴史的なものだと認識していたのだ。おそらく30分で、選挙を混乱させ、結果を変えてしまった可能性の高い不正行為を世界に向けて説明しなければならないだろう。我々はその挑戦に応えるために準備をした。サイバー忍者や科学者など、一緒に仕事をしていた彼らもまた、簡潔に説明できるよう備えていることは理解していたが、その中から誰がスピーチをするかは主催者側が決めることになっていた。
マイク・フリンと私は、1月6日の朝はこのような流れになると考えていた。演説は、ホワイトハウスの南芝生で行われる。マイク・フリンは「人々の将軍」として、この瞬間を歴史的な文脈に置いて話をする。私は、自由、公正、透明性のある選挙の基本的な意義について、それからモルドバの話をする。その後、2-3 人のサイバー忍者や科学者に交代し、それぞれが 5-10 分間ずつ話し、市民の良心を悩ませるべき不正の最も明らかな点を説明する。私は経験から、彼らのうちの一人が5分から10分も話せば、良識ある人は2020年11月の選挙について重大な疑念を持ち始めだすと知っていたが、3人が話し終えた後、世界中の視聴者の80%は2020年の選挙結果がなぜ無視されるべきなのかを理解するだろうと思った。
その日の夕方、私が話すと予想していた科学者の一人から電話がかかってきた。彼は、自分の講演枠がキャンセルされたと知ったので、DCには行かないということを知らせたかったのだそうだ。その科学者は非常に物腰が柔らかく、教授のような人で、心を開いて話を聞いてくれる人には説得力があると思っていたため、私は戸惑った。11月3日の週に起こったことに深く懐疑的であるべきだと、何百万人もの視聴者を説得するために、彼よりも良い仕事ができる誰かを見つけたのだろうかと考えた。
1月6日の朝、フリンと私と他十数人でホワイトハウスの南側に歩いて行った。 特別な手配がないことに驚かされつつ、人ごみの中を必死で駆け抜けた。我々二人はスピーカーバッジを渡され、前方の特別席に着席して....その後、自分たちの講演がキャンセルされたことを知った。我々は控えめに言って途方に暮れ、我々と同じように状況をなんとか説明できる誰かがいるのだろうかと驚いていた…
ショーが始まり、すぐにフリンと私は絶望のあまり席に沈んでしまった。トランプの子供の一人が立ち上がり、ガールフレンド、あるいはボーイフレンドに「ハッピーバースデー」を歌った。ルディが立ち上がって、ジョー・フレージャーが投票したことについて、また話をした。別の弁護士が立ち上がって話した。ドン・ジュニアが立ち上がり、胸を膨らませてステージを闊歩し、共和党のブランドがトランプのブランドになったとか、トランプのブランドが共和党のブランドになったとか、ブランディングの話をしていた。その頃、フリンと私は目が合うと、互いに恐怖の表情を見て取った。後で判明するに、どちらも、この場を離れたいのかどうか尋ねており、互いに誤解したようだ。(※フリンの様子が?ステージが?)あまりにもひどかったので、主催者の中で分別のある人が心変わりし、フリン将軍にステージに立つかどうかを聞きに来たのだが、辞退した。悪ふざけが1時間以上続いた後、トランプ氏が登場し、選挙イベントや激励会と同じように話した。実際、全体は多かれ少なかれ、「私は権利を奪われた」を推す会だった。群衆に向けて、1時間後に投票を始める上院議員たちに向けて、自宅で視聴するアメリカ人に向けて、自由で公正で透明性のある選挙の先導者としてのアメリカに期待を寄せる世界に向けて。2020年11月の選挙で何が間違っているのか、そしてなぜ我々は徹底した調査を要する深刻な不正があったと信じているのか理由について、説明しようとする努力は全くなされなかった。大した努力は一切ない。
代わりに、激励会を行った。それだけ。「私は奪われた」トランプ激励会。
前列から離れることができた瞬間、私とフリン、そして私と一緒にいた全員が、出口に向かってダッシュした。感想を話し合ったとき、フリンは怒りを抑えるのがやっとの様子だった。これが全世界に状況を説明する最後のチャンスだったのに、トランプは激励会に利用したのだ。「彼はそれを理解していないだけだ」と、我々はホテルに向かって群衆の中を嵐のように駆け抜けながら、お互いに繰り返した。「彼は自分事ではないのだとわかっていない。彼はクソ激励会をした。彼は自分のことではないと理解していないんだ」と怒りと絶望の中で何度も何度も繰り返した。15分後、ホテルに戻ると、二人とも荷物をまとめ、二人とも胃が痛くなり、議事堂に向かい移動する群衆に合流しようと出発することはなかった。
※やたー訳したー。げそー。他の章はまだ途中。 ※1/6あのトランプの演説を見て、私もなんでこんなダラダラ同じような話ばかりするのか?あきれて割と絶望していたので、このバーン氏の記事を読んで、ほんと胸のすく思いがした。似た思いをした人がいたのか…ウルウル。いやバーン氏らの方がショック深刻だったろうし、いずれにせよ現在進行形でいい結末ではないけれど。あー面白かった。ノンフィクションは続きます。いつか選挙不正の証拠の数々がきちんと白日の下にさらされますように。そして本になりますように。
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sfujioka1 · 3 years
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情報開発と利活用20201219
情報開発と利活用20201219
https://ameblo.jp/sfujioka1
”プライマリーバランス赤字額が90兆円に達するが”
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財務リーダーのためのブロックチェーン(9)
FERF: When people talk about blockchain, it’s often associated with products like Bitcoin or other cryptocurrencies. The value of those has run up significantly over the past couple of months. Do you think that’s having a negative effect on the adoption of blockchain, or are people becoming more adept at understanding the difference between cryptocurrencies and blockchain? FERF :人々がブロックチェーンについて話をするとき、それはしばしばビットコインあるいは他の暗号通貨のように商品と結び付けられます。 それらの価値は過去の2-3カ月にわたって著しく上昇しました。 あなたはそれがブロックチェーンの採用に否定的影響を与えていると思いますか、あるいは人々が暗号通貨とブロックチェーンの間の相違を理解することでいっそう熟達してきていますか? Raphael: Cryptocurrencies such as Bitcoin are making people who are really interested in blockchain more aware because once they start to dig in and understand cryptocurrencies, they realize they are just one use case for blockchain. Another key factor influencing and driving interest are the ICOs in which people are raising money for future benefits provided by the blockchain.ラファエル: ビットコインのような暗号通貨は一旦、熱心に暗号通貨をさらに理解し始めると、それらが単なるブロックチェーンの1つのユースケースに過ぎないと認識しますから、本当にブロックチェーンに興味を持っている人々に気づかせてくれます��興味に影響を与え駆り立てるもう1つの鍵となる要因は、人々がブロックチェーンによって提供される未来の恩恵のために資金を集めている ICOたちです。In fact, one of the ways you can fund an ICO investment is with Bitcoin. But when you think about the potential to impact accounting books and records, it’s really all about the underlying blockchain technology itself. The marketplace is continuing to increase its understanding of blockchain technology and its impact, but there is a long way to go.事実、あなたが ICO 投資に資金を供給することができる方法の1つは ビットコインと一緒です。 けれどもあなたが会計帳簿や記録に影響を与える可能性について考えるとき、それは本当にすべて基礎をなしているブロックチェーン技術自身についてです。 市場はブロックチェーン技術とその影響をますます理解し続けていますが、しかしまだまだ長い道のりです。 FERF: Sometimes for a market or an industry to stand up and take notice of something, it needs somebody big to say, “Yes, we see the potential in this, and we’re going use this.” How would you characterize interest in the Fortune 500, financial staff and CFOs, when it comes to blockchain, in particular with regard to financial reporting? Is it on their radar right now? FERF :時々マーケットあるいは産業が立ち上がって、そして何かを気づくために、それは大きい誰かが「はい、我々はこれで可能性を見ます、そして我々はこれを使う予定です。」と、言う必要があります。 あなたはブロックチェーンの話になると特に財務報告に関して、どのように、フォーチュン500、財務スタッフとCFOの関心の特徴を述べるでしょうか? ちょうど今それは彼らのレーダー上にありますか? Raphael: Absolutely. Many companies I speak with have created blockchain labs or experiments, or they’re working within a consortium to understand or to scale potential use cases for a particular transaction type. However, we’re not hearing many companies commit to putting all their books and records on blockchain in the coming months, and for good reason. That’s because the key to effective blockchain deployment is an intelligent choice of the use case. We’ll see some of these things start to scale over the next year or so.ラファエル:絶対にあります。 私が話をする多くの会社はブロックチェーン研究あるいは実験室を作りました。あるいは彼は、理解するため、あるいは特定の取引タイプの可能性があるユースケースを計るためにコンソーシアム内で作業しています。 しかしながら、我々は多くの会社が今後数カ月で、そして正当な理由でブロックチェーンに責任をもって彼らのすべての台帳と記録を置くとは聞いていません。 それは効果的なブロックチェーン配備のカギがユースケースの賢明な選択であるからです。 我々はこれらのものの若干が次の年かそこらにわたって拡大し始めるのを見るでしょう。
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fruit-sake · 4 years
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瑞泉酒造 株式会社
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所在住所 沖縄県那覇市首里崎山町1-35 設立年月日 1887年5月1日 代表者氏名 佐久本 学 歴史 琉球王朝時代中頃の17世紀初めには、首里城周辺の首里三箇(さんか)の3つの地域で王府の命を受けた焼酎職だけにしか、泡盛を造ることが許されていませんでした。当家はその「焼酎職」を始祖に持ち、首里崎山で泡盛を造り続けています。戦後、泡盛業界復興に尽力した3代目がより良い古酒の安定的供給を目指し、1976年に多量の古酒を熟成するための貯蔵庫を建設。1980年には泡盛鑑評会において最高賞の沖縄県知事賞を受賞、優等賞の沖縄国税事務所長賞は41年連続で受賞中、沖縄県知事賞は2019年までに21回受賞しています。1985年「モンドセレクション」金賞受賞。1987年「イギリス国際ワイン&スピリッツコンペティション」銀賞受賞で、世界的にも泡盛が高い評価を得られるようになりました。時代の趣向に合った泡盛リキュール造り、戦前の黒麹菌を復活させた「御酒(うさき)」など、常に挑戦を続けた泡盛づくりを行っています。 蔵の特徴、造りの哲学 「安全で良質、感動を与える泡盛を世界へ!」を企業理念として、「瑞泉=古酒」と言われるように、伝統ある古酒づくりや先人から受け継いだ技術や思いを大切にしながらも、新しいことにも挑戦しています。例えば低アルコール化や多様になってきている酒類市場へ向けたリキュールやスパークリングなどの新たな商品開発、市場開拓を進めるための大学生との意見交換会、LGBT市場開拓も進めています。また海外への販路拡大を視野に、アイスランドでのマーケティング調査、育てるお酒としての強みを生かしたブライダル市場への提案、3回蒸溜等の新製造方法の開発、異業種やアーティストとのコラボレーションなど今までにない取り組みも手掛けています。泡盛の貯蔵量では沖縄県内1ともいわれており、古酒の安定的な供給が強みです。また酒造所内は見学可能で、スタッフによる製造説明や古酒の飲み比べが出来ます。 産地の風土(地理/気候/地域文化など) 那覇市の北東部を占めている、那覇市首里は海抜100メートル程度の高台となる立地にあります。以前は琉球王国の王都として栄え、沖縄のシンボルである首里城もこの地にあります。沖縄県は1年を通じて気温があたたかく、真冬でも10度以下になることはめったになく、最高気温が30度をこえる日が年平均100日以上になる年もあります。また那覇市では、平均気温が20度をこえる月が、8カ月も続きます。沖縄が琉球王国として栄えていたころ、日本と中国は貿易相手として交流を深め、沖縄は双方の文化を取り入れながら独自の文化を形成してきました。さらに首里には歴史的にも重要な文化財が多く、「琉球王国のグスク(城)及び関連遺産群」として世界遺産に登録されています。 年間降雨/積雪/日照 年間降雨量:2022 mm、年間日照数:74日 年間最高/最低気温 (℃) 年間最高気温:25.7℃、最低気温:20.8℃
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tak4hir0 · 5 years
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突拍子も無い話ですが表題の通り、とあるご縁がきっかけで、きょろ(@kyoro353)とはとね(@hatone)夫婦を含む友人メンバー4人で、カリフォルニアのナパにほど近い「SUNSET CELLARS」(サンセット・セラーズ)というワイナリーを購入させて頂くことになりました。「ワイナリーって個人で買えるの!?」という感じだと思うんですが(僕も1年半前はそう思ってました)最終的に色々と頑張りまして、今年の10月から晴れてワイナリーの共同オーナーを務めさせて頂いています。まさか自分がワイナリーオーナーになる人生なんて思っても見なかった!! とは言え、私達は別にテレビゲームで大成功を収めた天才事業家でも、金銭的に成功した起業家やお金持ちでもありません。技術とモノづくり、そしてカリフォルニア・ワインが大好きな普通のエンジニアの夫婦です。 この記事では、ワインが大好きな普通のエンジニア夫婦が、いかにしてワイナリー経営を始めるに至ったのかをご紹介したいと思います。あわせて、自分たちがこれから取り組みたい事や、解決したいワインの問題なんかも所信表明としてまとめさせて頂ければ幸いです。 私達のワイナリーについて VIDEO まずはウチのワイナリー「SUNSET CELLARS」(サンセット・セラーズ)の紹介を軽くさせて頂きます。葡萄畑やワイナリーの雰囲気なんかは↑の映像をご覧ください(僕がドローンで撮影しました)カリフォルニア・ワインとして有名な産地であるNapa Valleyの東隣、Suisun Valleyという場所にある、年間生産数500ケースに満たない超小規模なマイクロ・ファミリー・ワイナリーです。 創業者はダグさんとカツコさんという老夫婦で、ダグさんは早稲田大学への留学生、カツコさんも日本生まれと、日本との縁があるお二人です。ワイナリーを創業したのは今から22年前の1997年。もともと半導体が盛んな時代のシリコンバレーで技術コンサルタントとして働きながら自宅のガレージでワインの自家醸造(カリフォルニアでは年間1人225Lまで自家醸造ができます)を趣味として続けた結果、50歳を越えてから「ちょっと余生はワイン造って生きるわ!」と一念発起。有名なワイナリーに弟子入りし、ついには自宅のガレージでワイナリーを起業してしまったという面白い創業秘話を持っています。シリコンバレーの人ってガレージで起業するの大好きですね。 創業者のタグさんとカツコさん お二人が造るワインの特徴は何と言っても爆発的な果実味。フルーツの味と香りを最大限に引き出すために、信じられないくらいの長期熟成を行います。今年の新リリースのヴィンテージ(収穫年)はなんと2010年。9年って!!…って感じです。それでいて「ワインなんて気軽に開けて楽しむものだ!」という強い信念から、採算度外視で一切売値に転嫁しない原価みたいな超お値打ち価格です。生産数も少ないので米国内でもお店では販売しておらず、テイスティングルームに直接来ないと買えません。絵に書いたような「田舎の頑固オヤジが地元の人のために造る最高のワイン」と言った感じです。ただ、その味や評価は対外的にも高く、カリフォルニア全州が対象の「California State Fair」とかではBarbera単品種のナパ地区最優秀賞(The Best)を何年も取り続けてる結構凄いワイナリーです。とにかく儲ける気がまったくない! 美味いワインを残したい!からの事業譲渡 今は元気にワインを造ってるお二人も御年70歳越え。10年後もワインを造れるかわからない…という状況から、ワイナリーの閉鎖を考えているという話が出てきました。日本でもよくある「酒造の後継者問題」です。私達のメンバーのFahとMioはもともとワイナリーの近所の住人で、長年通ってワイン造りも手伝っていたSUNSETのワインの長年のファンでした。閉鎖話に大変ショックを受け、悩んだ末に「自分たちでワイナリーを引き継がせてもらえないか?」と申し出たのが始まりです。 Mioは日本出身で普段は食品ビジネス経営の専門家、Fahはタイ出身でソムリエ上級資格を持つ生命科学者で、普段はDNA解析エンジニアとして働いています。能力は十分すぎる二人ですが、フルタイムの仕事を持つ彼らだけのリソースで、本業の片手間に労働集約的なワイン造りとワイナリー運営を行うことは物理的にも時間的にも大変難しいものがありました。同じような境遇の誰かの助けが必要です。そこで相談を受けたのが無類のワイン好きの私達エンジニア夫婦でした。 「ワイナリーを買うので一緒にやらないか?どうか助けてほしい!」 「えっ!?ワイナリーって個人で買えるの?!」 ここで冒頭の驚きと返事です。一方で相談を受けた瞬間に「なんかこの人生は本当にネタに尽きないなぁwww」という興奮と笑いがこみ上げました。 実はワインは私達夫婦が何より愛するものの1つです。カリフォルニアという場所に来たあと、夫婦で一緒に惚れ込み、隔週でワイナリーに通うような生活をしています。カリフォルニアのワインが大好きな理由は「ものづくり精神」を随所に感じる事で、それはシリコンバレーの空気と同じようなオープンでイノベーションを歓迎する空気と同じものです。具体的にはどのワイナリーもオープンで醸造家同士の情報交換や勉強会も活発、移民の国ならではの様々な出身国のバックグランドを持つワイン造りのスタイルが入り混じり、等級のような誰かから一方的に押し付ける価値観で縛られておらず、良いワインを作れば弱小の小さなワイナリーでもちゃんと評価されるという、大変フェアで自由な場所です。そんなカリフォルニアのナパだけでも大小600以上のワイナリーがあり、1つ1つに個性と特徴があります。その上収穫年によって毎年味が変わるのですから、人生すべての時間とお金を使っても飲みきれません。好きな土地での出会う一期一会がワインの何よりの楽しみです。 SUNSETのワインを初めて飲んだ時の、頭がクラクラするような爆発的な果実味を今でも覚えています。古き良きナパの味、近年の薄味のワインの流行に完全に逆行する、いままで出会ったことのない種類の美味しさです。こんな素敵なワインの歴史が今閉じようとしている。私達もMioやFahと同じ様に、この味を残したいと強く思うようになりました。 想定外を���つくる側」でいたい しかしワインを飲むのと造るのでは全くの別物です。でも根っからのエンジニアである私達は、一度興味を持って大好きになってしまうと、いつも最後は作る側に回りたくなる欲求を抑えられなません。DIYや建築に興味が湧いた結果、家を実際に建てたくなって米国オフィスを物理的に自分で施工してしまったときもそんな感じでした。僕としてはワインに関係した仕事がいつかしたいなぁという夢もありました。 私達の夫婦には1つの価値判断基準があります。それは「悩んだら一番想定外の面白い選択肢を選ぶ」ということです。 ベイエリアの物価の高さに震えながら過ごす小市民な生活の私達ですが、ITやWebの業界に入って10年余、シリコンバレーに渡って年月ともなれば、知り合いにの中にも事業で成功したり、IPOやバイアウトで金銭的な成功を収めた人もポツポツと出始めます。そのような知人の中には頑張って得たお金を使って、今度は自分の好きなこと、たとえばレストランやバー、飲食店を買ったり始めたり、自分の夢を託したスタートアップに投資する人も出始めます。 でも自分の知る限り、ワイナリーを始めた人なんて身の回りに一人もいません。それこそ自分の中の「ワイナリーオーナー」のイメージは、裕福なダブルのスーツを着た年配の男性が、優雅にグラスを傾けてるような感じです。我が家みたいな普通のエンジニア夫婦がワイナリーのオーナーになるなんて、予想外すぎて自分でも面白いです。 もちろん私達は余ってるお金があるわけでもありません。だけど背伸びをして高級車を買うくらいなら、そのお金を出し合ってワイナリーをやってみたい!という人が4人も揃っているのです。これはもうチャレンジしない手は無いでしょう! 私達は決意を決め、4名共同でのワイナリーの事業譲渡を申し出てました。 エンジニア、ワイン造りを学ぶ 1年半前、将来の事業譲渡を目指してダグさんとカツコさんに弟子入りし、私達はワイナリーの運営メンバーになりました。「ワイン作りを学ぶにはどうしたらいいですか?」という最初の質問は「まずはガレージで失敗して来な!」と相手にされませんでした。さすが職人肌の頑固オヤジ。「実際に手を動かす気もない観光気分の若者」みたいな感じでしょう。 しかし私達も負けてはいられません。近くのファーマーズマーケットで葡萄を大量に買い込み、Youtubeで「ワイン 作り方 簡単」などと検索して自家醸造を開始。次第に文献を読んで発酵醸造学の専門知識を深く身につけて行きました。学生時代に愛読していた「もやしもん」を読んだときの興奮を思い出します。ワインそのものの知識も、体系的な物を持っていたわけではないので改めて勉強です。ワインのイロハを一番教えてくれたのは、何をおいても亜樹直先生の「神の雫」です。ワインのすべては神の雫から教わったレベルで素晴らしい教科書です。そして、アメリカでもワイン業界の人は結構みんな読んでるので、国を越えて話が通じるのです! フォークリフトも運転するよ! 葡萄の除梗(茎を取る)と破砕作業 手を紫に染めながらワインを自宅で作り、収穫や発酵、プレスダウンを手伝い、いろんなイベントや飲食店にワインを売って歩く姿を見て、老夫婦も次第に僕たちを信用してくれるようになりました。日本にワインを売りに行く時「いってらっしゃい」と初めて声をかけてもらったのは参加から半年後だったでしょうか。いまでもその時の嬉しさを覚えています。 亜樹直先生(樹林先生兄弟)にウチのワインをお渡しできたのは夢のような体験でした ワインの世界にはHackできる場所が沢山! ワイナリー経営や国際物流、日本での商流を知れば知るほどに、エンジニアの自分たちから見ると無駄で、レトロで、改善&最適化できそうな部分や未開の可能性未が多く目につくようになりました。たとえばマーケティングや生産、醸造工程、在庫の管理なども、小さなワイナリーの多くはデジタル化が全く出来ておらず、人力で無駄な部分が本当に沢山あります。 また国際物流、特に日本でのカリフォルニアワインの商流に関しては、改善や挑戦できる余地が沢山あることに気づきました。 私達のチームは各人がそれぞれが日本生まれであったり、日本にゆかりを持つ者たちです。愛を込めて造った美味しいワインを、どうにか日本の人達にも楽しんでほしいという想いから、ワインインポーターさんに相談へ伺いました。しかし生産数があまりに少ないため、そもそも取り扱ってもらえな��ったり、少数のため値段を高くせざるを得ず、ワイナリーの卸価格の7倍という小売価格を設定する必要に迫られるなど、なかなか上手くは行きませんでした。 一般的に日本のお店で手に入るワインの値段はワイナリーの蔵出し価格の約4-8倍、飲食店での提供価格を考えると、レストランでで特別な日に1万円以上を出して開けたワインから得られるワイナリーの収益が1000円にも満たないことは一般的です。 もちろんコストがかさむのは複合的な原因があり、誰かが利益を独占しているわけでは決してありません。国際輸送や通関、保管、営業、在庫リスクなど、古典的なワイン物流に関しては多くのキャッシュアウトが発生します。一方でワイン造りは一朝一夕どころか、どんなに短くても2年以上の歳月が必要。ワイナリーの売上から膨大な原価や人件費を除けば、そこに殆どの利益は残りません。結果として日本で飲むことができるワインは、希少で高品質な代わりに大変高価なワインか、数を生産して利益を生み出せる大規模なワイナリーのものしか手に入れることが難しい状況にあります。 同時に、少量生産ワインが高価になる原因の大部分は「ワインが売れるどうかかわからない」という事に起因するということも分かってきました。原価・輸送・通関費を安くするためには一度に大量の買付が必要ですが、その内訳は一部の凄く売れる商品と、多くの売れない商品に別れます。売れるにしても在庫を捌くまでに時間が必要で、その間の冷蔵保管費用はコストとして全てのワインの価格に乗ってきます。 では売れた分だけ輸出入すればいいのかと言えばそうでもありません。今度は輸送規模やコスト、リードタイムの問題が発生します。空輸の場合の最小単位は1本ですが、SFO-TYOの輸送に1本7000円くらいかかります。1000円のワインが8000円です。数をまとめても劇的には安くなりません。一方リーファ(定温輸送)コンテナ船の輸送の最小単位は一般に1パレット(50ケース=600本)で、リードタイムは30日。これではオンデマンドな発注には全く対応できません。 カリフォルニアで一緒にワイン造り 日本の皆さん、特に自分の周りにいる友人のような、沢山のお金は無いけどロマンはあるぞ!という人に、リーズナブルに最高のカリフォルニアワインを届けたい。なによりダグが守ってきた「気軽に最高のワインを楽しむ」という無理難題をどう実現するかを色々と考えました。 その答えとして思いついたのは「小売や卸売を一切行わず、定期配送で私達のワインを買ってくれる個人やレストランに直販し、コンテナ輸送を使ってカリフォルニアから直接届ける」という方法です。事前に売れる数がわかれば、輸送や在庫リスク、保管コストを最小化でき、リードタイムを無視して必要な数だけを日本に送ればOK。販売数がパレットに満たない場合でも、各回スケジュールを上手く組み立てれば対応可能。必要最低限の間接経費だけで、日本の人にワインを届けることができます。要するに国際輸送を伴うサブスクリプション・モデルですが、販売予測の精度が如実に何倍もコストに反映されるワインに関しては相当有効な手段です。仲介業者を最低限しか挟まないのでコストも最小化できます。 ただこのモデルの一番の問題は、日本にもワインショップはじめ多くのワイン購入サブスクリプションがある中で、あえて私達のワイナリーだけのワインを楽しく、定期的に飲んで頂けるモチベーションやインセンティブの設計をどう行うか?という事です。そこで考えたのは、会員の方にカリフォルニアに実際に存在する私達の葡萄畑にある葡萄の木をプレゼントして「ツタ主」としてオーナーになって頂くというものです。それもよくある月の土地や、飲食店会員権のクラウドファウンディングのような単なるバーチャルオーナーシップではありません。葡萄のツタにはシリアル番号を付与し、テクノロジーを使って自分のツタの写真や葡萄畑の気温・湿度・土中水分量などの育成状況、収穫後は糖度の変化や発酵醸造過程、熟成過程などの様々な情報を会員向けWebやアプリを通してリアルタイムにお届けします。そして会員の皆様と一緒にワイン造りを行い、収穫から数年後には自分の葡萄から造られたワインが手元に届いて実際に飲めるというもので、名前を「Vine Owner’s Club」と名付けました。いわば「飲む株主」となって頂き、私達と一緒にワインを造りを楽しく飲みましょう!という試みです。 会員ページから自分のツタの状況を確認できます 私達のワインのような希少なクラフトワインは、一般商流で流通することは基本的に無く、ワイン専門店か取扱のあるレストランなどで出会うことが殆どかと思います。 ワインを楽しむために必要な値段を比べた場合、ワイン自体のコスト構造も含め、家で楽しめる「ツタ主」モデルのコストパフォーマンスはなかなかのです。 旧来の10,000円のワインより、ツタ主モデルの3600円の方がワインは、ワイナリーに2倍のお金を届けることが可能です。 ローカルのワイナリー体験を技術で届ける 実はこの根源のアイデアは、ワイナリーのある地域では古来からアナログに行われている仕組みです。日本でワインクラブやワインサブスクリプションと言えば「世界の色々なワインを飲みましょう!」というものが多いかと思います。いわばワインに出会う機会を買っているわけです。一方ナパなどのワイナリー地域では大小数多のワイナリーが、それぞれにワインクラブをやっています。そしてワインクラブに入れば無料試飲やパーティーへの招待はもちろん、購入するワインも大幅割引が適用され、樽からリリース前のワインを飲ませてくれるなど、本当に家族のような待遇を受けます。かくいう私も多数のワイナリーのクラブの会員です。なんでこんなにVIP待遇を受けるのか今まで不思議で仕方なかったのですが、生産者側に立つとクラブ会員の存在ほど心強いものはありません。 ワインは通常、リリースに2年以上の歳月が必要で、毎年新酒を出せる日本酒以上に生産に時間が必要です。そして2年後なんて、いったいどれだけのワインが売れるかなんてぶっちゃけ全くわからないわけです。どんなに大ヒットしても2年前に生産していなければ売れない(これがワインが値上がりする理由です)、一方で造りすぎると余剰在庫に悩まされお金が溶ける。クリック1つでいくらでもインスタンスが増えるクラウドの世界を体験した身からすると、信じられないほど対局にいるビジネスです。 だからこそ、買ってくれる人の顔を思い浮かべながら酒造りができるというのは、本当にありがたいことです。小さなワイナリーでは「あなたは〜なワインが好きだから、今年はあなたが好きそうなワインを仕込んだよ」なんて話をされることもあります。ワイナリーも消費者の顔を思い浮かべながらワインを造り、安く届ける。消費者はワインメーカーの顔を思い浮かべながら、安くて美味しいワインを飲む。これってお互いに結構幸せな体験なのです。 そんなローカルなワインクラブの体験を、テクノロジーを使って遠い日本の皆様にもお届けしたいと思っています。普通のファミリーワイナリーだとこんなシステムなんて開発する余裕ありません。私達がエンジニアだからこそ出来る取り組みです。人件費もかからないしね!すでに会員になってくれた皆さんの反応は上々で、おかげさまで楽しんで頂けているみたいで嬉しいです。バーチャルですけどツタは物理的なものなので「ご近所さん」なんて概念が生まれてるのも面白いですね。在りし日のジオシティーズのような面白さを感じます(笑) カリフォルニアのワイン農場のツタ主になった #0007 ✌️ ワインできるの楽しみ☺️ pic.twitter.com/vw1W7YROAN — Ryusuke Chiba (@metalunk) November 24, 2019 https://t.co/Pv2WHLJ5zT さんのブドウ…!!これから毎季節ここのワインが飲めるの本当に楽しみで楽しみで。 21番なのはアレかな、運命かな🤔 pic.twitter.com/Tsjr5IIPtE — Lain Matsuoka/松岡 玲音 (@lain_m21) November 24, 2019 「ツタ主」の募集は第1期100ツタ限定もしご興味のある方はぜひお気軽にご参加ください! Vine Owner’s Club 葡萄の「ツタ主」の皆様にカリフォルニアからワインをお届け https://sunsetcellars.jp/club 気軽にお声がけください! 以上少し長くなってしまいましたが、私達がワイナリー購入に至った経緯と想い、これから取り組みたい事についてまとめさせて頂きました。これから学ぶべき事や乗り越えなきゃいけない課題も山盛りですが、新米ワイナリーオーナーとして美味しく楽しいワイン造りに取り込んで行こうと思います。皆様、今後とも宜しくお願い致します! そしてエンジニアやスタートアップ界隈の皆さんには、ぜひ何かワインやお酒を絡めた面白いアイデアがあれば、ぜひお気軽にご相談頂ければと思います。言わば「みなさんの身内で好き勝手面白いことがっできるワイナリーが登場しました!」という事です。お声が���頂ければDroidKaigiやiOSDCみたいな開発者会議でもスタートアップカンファレンスでも、どこでもワイン持って行きますのでお呼びください。企業やイベント向けのオリジナルワインも、小ロットでも全力でお作りします。 また、私も妻も引き続きメインの仕事はエンジニアとして大好きなものづくりに取り組んで行くつもりです。最近は平日シリコンバレーで頭を動かし、週末ワイナリーで体を動かしてワインを造る、みたいな生活をしています。人生楽しんでなんぼです。ものづくり、さけづくりに楽しんで取り組んでいこうと思います。日本にもプロジェクトや仕事の都合で良く訪れていますので、引き続きよろしくおねがいします! Cheers! 「SUNSET CELLARS」(サンセット・セラーズ) 共同代表 井上恭輔・大島孝子
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oharash · 5 years
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20歳だった(20 years old.)
二十歳になった。酒を飲めるようになって、タバコも吸えるし選挙権も手にした。うしろふたつはあまり興味がないが、酒は大事だった。シャンパンファイトで歓喜するボーダーたちを見て、この泡は表彰台にふさわしい価値があるのだと子どもの頃から肌で感じていた。‘シャンパンで祝う’ということにほのかな憧れがあったのはそういうことだと思う。二十歳になって半年も過ぎた頃、ようやくその日がやってきた。
    バルコニーの下から川のせせらぎが聞こえてくる。立ち上る水と緑の匂いが心地よかった。バルコニーのへりに腰掛けてイヤフォンを片耳に入れて、夕方の黄色い光が山を染め上げるのを見ていた。
「アヅ、風邪ひくよ」
 髪を乾かし終えたユウくんがブランケットを俺の肩にかける。体をねじって振り返り、その腕を引っ張ってキスをした。
 目を細めるユウくんの背後にあるダイニングテーブルには、俺たちの晩餐の跡があった。シャンパンはボトルに半分ほど残っている。動画を見て食事を中断したり細かすぎて伝わらないアスリートあるあるを実演つきで披露したりとラフな食卓だった。普段は綺麗な箸づかいや所作で食事をするユウくんらしくないのは気を使ってくれたのだろう。ふたりともケーキもシャンパンもすぐに飽きてしまったけれど、こんな華やかな誕生日は悪くない。
 ユウくんに手を引かれてベッドに転がった。見よう見まねのプロレス技をかけたり髪を撫であったりして秘密の交歓をする。子どものように強く抱きしめられた。「二十歳おめでとう」。ユウくんのケガや俺のスケボー挑戦が重なってずっと会えていなかったのだ。何とかして合わせたオフでやってきたコテージはオーダー通りの食材も飲み物も揃っていて、一度もスタッフと顔を合わさなくていいのが楽だった。アメリカで合宿用に借りる貸家を思い出す。「ねえ何欲しい?」「もうもらったじゃん」「あれはお土産だよ。二十歳のプレゼントはアヅが欲しいものをあげたい」
 俺はカナダ限定のNIKESBのパーカーとビーニーで十分だったのだが、シャンパンの酒精が思考をゆるませた。「…あ」「なになに?」
 ユウくんの脇腹を押して仰向けにさせ、マウントをとった。
「欲しいもの、あった。ユウくん俺、脱童したい」
 15の冬に初めて会った日から、ユウくんはほとんどいつも笑っていた。俺の体を好きなようにして、魔物みたいに。
 そのユウくんがぴったり3秒硬直する。メディアに出るときのメディアジェニックな顔でもなければ、プライベートの強かで自分の欲求に素直な顔でもなかった。
「今なんて?」「脱童したい。脱どーてい」「アヅ、もしかして酔ってる? 俺が髪乾かしてる間に飲みすぎた?」「酔ってるけどジョークじゃない。二十歳になったし俺だって童貞卒業したい。欲しいもの何でもくれるんでしょ?」「あああああ俺のアヅが不良に…不良になった…」ユウくんはオタクっぽいオーバーリアクションで顔を覆う。そんなことをしても許されないと知りながら。「アヅはいつから俺の尻を狙うような不良になったの…そんな子に育てた覚えはありません…でも、本気なんだよね」「うん」「知ってるよアヅは一度決めたら引き下がらない男だもんね…俺、俺の尻…うう…」
 ユウくんが腹筋だけで上体を起こしたので、俺は大人しくユウくんの腹から滑り降りる。
「わかったよ…ただ最低限の準備は俺にさせて。絶対見ないで。ヘッドフォンしてゲームしてて」
 露天風呂付きのロッジは曇りガラス越しに全てが見えてしまう。まあその辺はユウくんのプライドを守ってあげよう。そっちは15歳の俺の何から何まで見たくせに、と意地悪を言ってやりたかったが、そういうのは後でもいいかと思い直した。
    待っているうちにぬるくなったシャンパンを少し口に含んだ。ワインの良し悪しなんて全然わかんないけど、シュワシュワと口の中で溶けていく泡は果実の甘酸っぱさとほんの少しの苦味があって舌に心地いい。二十歳になったはいいけれど父と兄、ユウくんとしか飲んでいない。スノボ仲間も祝ってくれたが大勢の前で飲む酒はまだ怖くて断っていた。ただでさえ悪評が立ちやすい俺たちボーダーは品行方正にしてしすぎるということはない。
  インスタをスクロールして、ユウタが上げていたオークリーのサングラスの写真をタップする。画面にハートが浮き上がって泡みたいに消えていく。スクエアの写真は永遠とも思われるくらい流れてきて、中には俺が登場しているものもある。俺は人といるとき案外笑っているらしい。今はどんな顔をしているんだろう。恥ずかしくなってインスタを閉じた。イヤフォンからはアンビエントが流れている。いつかユウくんにもらったオーダーメイドのイヤフォンは俺の耳型で作られていて、フィット感もよければ高音が澄んで聴こえるのでプライベートではいつも使っていた。筆記体でyというイニシャルが刻印されていてよく「yって何?」と聞かれる。ユウくんにそれを言うと「アヅのyだよ」と言われたのでもう何を言うのもやめた。
  背中を無数の針で刺されるような感覚があった。上半���をねじってふりかえると、バスローブを肩にかけただけのユウくんが人を殺しそうな顔で佇んでいる。「おっけー?」「アヅ、なんかキャラ違くない? それ絶対お酒入ってるせいもあるよね。怖い。ほんと怖い。飲ませるんじゃなかった」
 ユウくんは早口で言いながら俺の上にのしかかってきた。サイドと襟足の毛先が少し濡れている。普段は着痩せするけど、白い体は鉄みたいだ。肌は俺とは比べ物にならないくらい滑らかだけど、俺と同じ直線でできている身体は、女の子とは決定的に違う。
「ユウくん舌出して」
 濃いピンクの舌を舐めあげた。口の中には入れないで、舌だけをゆっくり舐める。柔らかいけど弾力のある舌。
「アヅ、お酒の味がする」ユウくんの腕を引き倒して跨いだ。「口開けててよ」口の中に舌を入れて、歯を舐めて唾液をすする。全部ユウくんの真似だ。ユウくんと交ざるためには俺は俺の経験を思い出さなくてはならず、その度にユウくんの視線が蘇った。俺の経験が全部ユウくんに与えられたものであるのは、今ばかりは彼にとっては不幸かも知れない。けれどどうしようもないのだ、俺の体は15歳からずっとこの人に好きにされてこの人の形に曲げられてしまったのだから。
 体は火照っていたけれど頭は意外なほど落ち着いていた。キスをしながら体を撫でるとくすぐったそうに身じろぎをした。喉を触ったり乳首を触ったりみぞおちや脇を触ったりとひとしきり指を滑らせる。見慣れているはずのユウくんの体にはたくさん知らない場所があった。
「…何か言ってよ。恥ずかしくて死にそう」
「ユウくんちんこ大きくなってるよ」
「そうじゃない!」
 額を叩かれた。自分はいつも言ってるくせに。ちんこに触ると条件反射くらいの速度で手首を掴まれた。想定の範囲内だ。「二十歳になったらいいって言ってたじゃん」「やっぱりそれ言う…?」「うん、ずっと言われてきたからね」腕をゆっくりほどいて身をかがめ、ちんこを舌先で舐める。舌が滑らかな粘膜を滑るとユウくんのくぐもった悲鳴が聞こえた。普段されているようにくびれに舌を強く入れたり裏側から細く舐め上げてみたりした。ちんこはより硬くなったし体液も出ているから多分気持ちいいんだろう。それにしても口でするのは結構大変な作業だ。歯を立てないようにするには思ったより口を大きく開かねばならず、やがて顎が痺れてきた。ユウくんがするようにスムーズに動かすのはなかなか難しい。
「アヅ、うう…」
「どうしたの?」
「そのまま喋るのとかずるいでしょ…ってこっち見ないでよ…」
 額にかかる髪を引っ張られて上を向かされる。見て欲しいのか見て欲しくないのかどっちなんだ。ちんこを口から出して舌で舐めあげながら目を合わせる。全部ユウくんの真似だ。
「ユウくん、後ろ向いて」
「あ…もう少ししてほしいんだけど。ぎこちないのがすごい可愛くて。ねえ、お願い」
「そっち? やめてほしいのかと思った」
「こんなに気持ちいいの、やめてほしいわけないじゃん」
 潤んだ目で言われるのは悪い気はしなかった。というか、この目でモノを頼まれるときは大概俺がろくでもない目に合うので新鮮な感覚だった。好きな人を気持ちよくするっていうのはいいものだ、心が満たされる。「そこ気持ちー、もっとして」「アヅかわいい、喉奥まで入れて」とユウくんの言われるままにしばらく遊んだ。ユウくんの指や舌に刺激されずとも、彼のちんこを舐めてるだけで勃起する俺もたいがいなのだと思った。
  「…で、やっぱりこうなるの?」
「ユウくんが‘これが一番楽で気持ちいいよ’って言ってたじゃん」
「過去の俺が憎い…ううう」
 ユウくんを四つん這いにさせて、アナルに舌を這わせて唾液まみれのちんこと袋に指を這わせるとユウくんはか細い悲鳴を上げてた。まだ気持ち良さより恥ずかしさが先を走っているようだ。ローションを使ってアナルに指をゆっくりと入れる。粘膜の温かさに少しおののいた。口の中が甘い。この先の構造だとか仕組み、それからどこをどう擦れば気持ちいいかを思い出すたび、体の奥に甘い怖気がはしる。
「アヅ、ねちっこい…」
「俺のときはひと一晩これやられたよ。ユウくんもう少し力抜いて。息吐いて」
「あー…にゃー…あ、そこちょっと気持ちいいかも。ゆっくり、ゆっくりね、押してみて…ひゃっ」
 ユウくんの直腸が収縮して、半勃ちになっていた彼のちんこが固さを取り戻す。悲鳴がだんだん間隙をなくしてきた。快感と恐怖に体を震わせながら、けれど従順に快感に反応して緩んでゆ���ユウくんをゼロ距離で感じていると穏やかな欲望が生まれた。
「ねえユウくん、入れたい」
 後ろから覆いかぶさって、耳を口に含みながら懇願する。入れる側になっても俺は懇願するのか。 ユウくんはああ、とかうう、とか要領を得ない声を上げていた。
    ユウくんの体を表にしてのしかかる。無防備だな、と思った。普段の‘こう見られたい’‘こうありたい’みたいな自意識からくる笑顔だとかそういったものがない。「…こっちからなの?」「バックの方がいい? 俺、最初はこっちの方が楽だった」「そっかあ…アヅの好きにしていいよ」
 膝の後ろに手を入れて脚を抱え上げて、ゆっくりとユウくんの中に踏み入る。吸い付くような粘膜の筒。ユウくんは手のひらで顔を覆って大きく息を吐いていた。腕に鳥肌がたっている。
「ユウくんもう少し力抜ける? ちんこ千切れそう」
「善処、しまあす…ていうか童貞なのになんでそんな落ち着いてるの…」
「もう童貞じゃない」
  半分くらい進めたところでで動かしてみる。口の感触と全然違う。ユウくんの冷えかけていた肌がまた赤く染まってきた。俺、いつもこのとき何考えてたっけ。あーちんこ溶けそう。
  ユウくんの甘ったるい声が俺の脳髄を溶かしていく。この人、尻でするの初めてじゃないんだろうな。そう思うといっそう愛しくなった。どんな人としたの、とか、今誰かを思い出してるの、とか、怖いことをどれくらい知っているのか、とか。色々なことを聞いてみたい。秘密を持っててほしいのに、全て暴きたくなるどう猛な気持ち。ゆっくり粘膜を押し開いて全部ユウくんの中に埋める。ユウくんの唇を舐めながらゆっくり動かした。
「…ごめん」
 ユウくんの汗と涙で頰にはりついた髪をこめかみに流して彼を抱きしめた。体格的には抱きついた、みたいな感じだけど、
「…あのさ」声のトーンを戻したユウくんが俺の頭を抱く。「男なら誰だってあることだし、アヅ初めてだし、そういうこともあるよ気にしなくて大丈夫だよ、気持ちよかったし」いつもと同じ優しい声だけど、焦りなのか少し早口だ。その優しさの分だけ俺の何かが静かに削られていく。
「中折れとか、よくあること」
「死にたい…」
 ユウくんから降りて横に寝転がった。その時点でもうほぼ押し出されていた哀れなる俺のちんこが空気に触れてひんやりとする。村上の海岸にたまに転がっている打ち上げられた魚の死骸の気分。
   「じゃあ次は俺の番だよね」「まあそうなるよね…」手際よくゴムを外される。ユウくんの目が爛々と輝いているように見えるのは、多分涙のせいだけではない。
 ユウくんが俺の手をとってキスをする。スノボとスケボーで日焼けした俺の手とユウくんの白い肌のコントラストきつい。
「でも俺、アヅにたくさん遊ばれたからもう動けないなー。ねえ、アヅは優しいからそんな俺を放っておいたりしないよね?」「デリケートに傷ついている恋人にはもっと優しくするべきだと思うな、俺…」
     結局オナニーをさせられ自分で尻を準備させられ、一連の痴態を動画に撮られた。
 手を後ろについて体をゆっくり沈めていく。今度はどうすればいいか、どこをどう擦り付けて上下すれば気持ちがいいか俺はよく知っている。5年間ずっと教えられてきた。入り口から一番奥までゆっくりと欲のままに抽送を繰り返していると、ユウくんが目を細めて舌を出した。俺は前傾姿勢になってゆっくりと唾液を落とす。糸をひく透明な塊がピンクの舌に落下していった。ユウくんの内臓もあんな色だったな、そういえば。
 頭の中がぐちゃぐちゃで下半身だけが熱い。ユウくんは俺の唾液を飲み下した後は指先すら動かす気配がない。もっと気持ちよくなりたくて、膝をついて片手で自分のちんこを触る。「あ、あ、あ、」「ね、気持ちいねアヅ。すっごい格好。ほんとかわいい」慣れ親しんだ快感に手が止まらず俺はあっさり射精した。「あーあ、アヅだらしない。でもダメだよ、俺今日まだ一回もイってないもん」ユウくんがやっと俺の両手を掴み、真下から揺さぶった。がくがくと視界が揺れる。「それにしてもさっきと違って随分あっさり出たね。もうお尻に何か入れてないとイケないもんね、俺以外とエッチできないね♡」悲鳴か、揺さぶられることへの生理的な反応なのか声が漏れる。「童貞なのに中イキも潮吹きも覚えちゃったし。へんたーい」俺は情けない声をあげてもう一度イった。背が弓なりにしなって、木造りの天井が視界をかすめる。ちんこからトロトロと温かいものが流れる。ほどなくしてユウくんもイった。今度はふたりで、ドロドロの体で魚の死骸になった。
  「あー…何か酒池肉林って感じ」
「なにそれ」
「あとで一緒にググろ。ていうかアヅの誕生日なのにプレゼントもらったの俺じゃない? 童貞もらっちゃった。前も後ろも初めてもらえるとか、超幸せ」
 なぜか俺が腕枕をさせられる。上目遣いのユウくんが女の子のように頰を染めている。
「中イキとか潮吹きとかおしっことかに比べたら童貞なんて全然普通だと思うけど…」
「うん、だからアヅも何かしたいことあったら言ってね。俺たち体柔らかいから色んなことできるよ!」
 そうじゃない。全然そうじゃない。
 脱童すると世界が変わるっていうけど、俺は何か変わったんだろうか。入れられるより入れるほうが相手を慈しんでいる感じがしたのは俺が男だからだろうか。
「なんでもできるよ、…外でのデート以外は」
 夕方の光は色温度が高い。もうすぐ朽ちるような黄色い太陽光がシーツとユウくんの瞳を満たしていた。ほとんど怒りに近い力強さでもって、ユウくんの声は俺の腹に響く。
「ねえ、アヅ二十歳になったじゃん。まだ学生だから親御さんの責任の下だから、大学を卒業するまでに考えておいてほしいんだけど…俺、アヅとのこと周りに言ってもいいよ。家族にも紹介するし、アヅがそうしたいなら公表してもいい。海外ではゲイだって公表してるスケーターもいるんだ。でも俺のとこよりアヅのとこのがこういうのってシビアだと思うし、もちろんアヅが言いたくないっていうならこのままにするけど…ええと、何が言いたいかって、俺アヅと将来のこと考えてるよって。言いたいの」
   15からずっとこの人しかいなくて、この人しか知らない。俺のリソースはスノボとこの人に目一杯割かれていてそのほかのことなんて考える余裕もなかった。女の子と寝れない体にされて、心も体もユウくんの形に作り変えられた。俺の身体を産んだのは正しく母親であっても、15歳でユウくんに産みなおされた心地すらする。俺の体の半分はユウくんで作られていて、半分は彼への憎しみであるかも知れない。だからなんだって言うんだろう。
  俺は、俺とユウくんとの世界には誰もいなくてよかった。どこの文明からも遠すぎていびつな生き物だらけになってしまった島みたいに、俺たちだけが最後の恐竜になるのだと思っていた。けどユウくんはそうじゃなくて、陸地に橋を渡すことを考えている。明るくて暖かくて隣人がいて、音楽があって味方や敵もいる場所へ。
「俺、ユウくんと離れるとか考えたことない。家族とか周りに言う、とかはどうしたらいいかまだわからないけど、俺の半分はもうユウくんだから…」
 口の中に血みたいな生臭さがある。黄色い光は輝きを失って、部屋には夜が忍びよってきていた。言葉の結びが見つからない。着地点が見つけられないトリックは墜落するしかない。指先が冷えてゆく。
 ユウくんが優しく俺を抱き寄せた。「うん、わかったよ。大丈夫。突然こんな話してごめんね。二十歳は大事な節目だから言っておきたかったの。何かあったらいつでも言ってね。大好きだよアヅ」体を合わせてもどれだけ話しても、寂しさだけが消えない。まがまがしい気持ちが腹の奥でうごめいた。
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mongol-japan-center · 5 years
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モンゴル企業が日本市場に挑戦!(前編)~モンゴル企業FOODEX2019出展物語~
 モンゴルにも春がすぐそこまで来ています。長く寒い冬のあいだ、日の出は8時頃なので朝に日の光を浴びることができず、なかなか気持ちよく目覚めにくい日々がつづきました。いまモンゴルはまだマイナス10度以下の日であっても、朝日とともに目覚めることができ、気分としては日本と同じ春を迎えています。
 さて、第3回「モンゴルビジネスの水先案内人」コラムでは、モンゴルの食品企業4社が日本の展示会への参加をレポートします。
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 “Madein Mongolia “ を日本市場へ! 
 モンゴルは民主化及び市場経済への移行により、多くの民間企業が誕生いたしました。モンゴル統計局の資料によると、現在は150,000社を超す企業がモンゴル国内で登記されており、81,000社が実際に営業しています。
 民主化、市場経済化から30年を過ぎようとしている現在、モンゴルの国内市場にのみ満足せず、グローバルな展開を考える企業も出てきています。モンゴル日本人材開発センター(以下、「日本センター」)では、2017年から2018年にかけて、日本センターのビジネスコースで輸出をテーマとしたの��続セミナーを開講したり、モンゴル国の商工会議所で輸出セミナーを行ってきました。
 さらに日本センターでは、2018年3月にはモンゴル企業9社と共にアジア最大の食品展示会、FOODEX2018の視察ツアーを実施しました。これにあわせ、ちばぎん及び千葉商工会議所のご協力を得て千葉県での企業交流会も実施しました。
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 しかし、千葉での企業交流会においてモンゴルの産品に興味を持つ日本企業も少なからずいたにも関わらず、FOODEX2018にはモンゴルから1社も出展していませんでした。このことを残念に思うモンゴル企業の声を受け、視察ツアー終了直後に日本センターではモンゴル製品のFOODEX2019出展プロジェクトが始動しました。
モンゴル企業、FOODEX 2019出展への道
 ここで、FOODEX について説明をします。1976年以来の歴史をもつ国際食品展(FOODEX JAPAN)はアジア最大級の食品展であり、今年は、3月5日から8日までの4日間、幕張メッセの1ホールから11ホールまで全ホール、建築面積でおよそ12万平方メートル(東京ドーム3個分弱)を貸し切って開催されました。世界95か国から過去最多となる食品・飲料メーカー・商社ら3,316社、4,554ブースが出展し、80,000人の来場者を数えるFOODEXへの出展は、日本市場はもとよりグローバル市場への大きな足掛かりとなります。
 モンゴルからFOODEX2019に参加する企業は、2018年の視察ツアーに参加した企業1社と新たに日本進出に意欲的な企業3社の計4社となりました。今回参加の4社はセンターのビジネスコース修了企業ということもあり、私たちの支援にも力が入ります。
ファルクエコロジー社:モンゴル産の松の実や、松の実を原料としたオイルを製造販売する会社。2018年の視察ツアー参加企業
ハーンジミスSBT社:モンゴル産のチャツァルガン(※)を原料としたエッセンス(100%果汁ジュース)、ジャム、オイルを製造販売する会社
ツェスハイルハン社:モンゴル産のチャツァルガンを原料としたワイン、飲料、健康補助食品を製造販売する会社
モノスフーズ社:モンゴル産のチャツァルガン、カウベリー(コケモモ)、ブルーベリーを原料とした健康飲料やシラジット(※)を原料とした健康補助食品を製造販売するモンゴル最大の製薬会社のグループ会社
※ チャツァルガンはグミ科ヒッポファエ属の落葉低木の一種で、果実は食用になる。日本では沙棘(サジー)やシーバックソーン、シーベリーなどの呼称。ビタミンやオメガ不飽和脂肪酸を多く含み、抗酸化作用が高いスーパーフルーツということで注目されている。モンゴル国内では誰もが知るメジャーな果実であるが、日本市場ではあまり知られていない。
※ シラジットとは、古代の植物や、海洋土、プランクトンが何千年もかけて凝縮、固化したものであり、ミネラルやハーブが凝縮されている一見鉱物にも見える有機物であり、健康改善効果が期待できるものである。
 FOODEX2019への出展までにはたくさんの苦労がありました。出展企業のなかにはサンプル輸出したことはあっても日本での輸入手続きが初めてという企業もいましたし、日本に輸出するのが初めてという企業もいますた。さらに、日本の展示会には様々な規則があるため、これを出展企業に理解してもらうことも容易ではありませんでした。センターとしては、モンゴル国商工会議所や世界銀行などのモンゴルの中小企業の海外進出支援を行っている機関や団体から支援を受けられる可能性や、セミナーなどを通じて海外進出の可能性を検討し、最も効果的な支援の方途を探りながら、一年という準備期間はあっという間に過ぎていきました。
後編では、いよいよモンゴル製品がFOODEXの舞台に登場します。
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jijinetasite-blog · 5 years
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気鋭の日本人「フレンチシェフ」が盟友「トルシエ監督」と魅せた珠玉の「マリアージュ」–フォーサイト編集部 ボルドーワインの産地として名高いフランス南西部の小さな村、サン=テミリオン。5000ヘクタール超のブドウ畑にワイナリーがひしめき合い、この地ならではの土壌と気候がもたらす口当たりなめらかな「赤」を主に送り出している。 その中に日本でも馴染みの人物のワイナリーがあることはご存じだろうか。 2002年のサッカー・ワールドカップ日韓大会で日本代表の監督を務め、ベスト16に導いたフィリップ・トルシエ氏(63)である。日本サッカー界から離れた後もフランスや中国のクラブチームなどで監督に就き、現在はベトナムの民間アカデミーのテクニカル・ディレクターを務めている。その傍ら、2014年に1.1ヘクタールの小さなブドウ畑を購入し、「ソルベニ」という赤ワインを手がけているのだ。 そんなトルシエ氏と一緒に「ソルベニ」とボルドー料理を味わうイベントが12月13日、東京・神宮前のフレンチレストラン「KEISUKE MATSUSHIMA」で開かれた。 オーナーシェフの松嶋啓介氏(41)は、20歳で渡仏して修業を積み、25歳の時にニースで独立。地元の食材を生かした独創的な料理が評判を呼び、28歳の時に外国人として最年少でミシュランの1ツ星を獲得した。現在はニースで3店舗、東京で1店舗を経営しながら、食を軸に幅広い活動を行っている。 今回は数年来の友人であるトルシエ氏のために企画。自らトルシエ氏のワイナリーを訪れ、体験したボルドーの文化や歴史を料理に込めたという。 ほっこりするボルドー料理 40名弱の常連客とワイン好きがメインダイニングに集まる中、トルシエ氏の「カンパイ!」でディナーが始まった。 サン=テミリオンのスパークリングワインを口に含み、べっ甲飴のような後味をかみしめていたら、さっそく1皿目の「アミューズ」が運ばれてきた。 白い器のココットにスプーンを入れると、赤ワインを煮詰めたソースの奥からホカホカの半熟卵が現れる。「フレンチ」と聞くと思わず肩肘を張ってしまうが、ボルドー料理はいわば南西フランスの家庭料理。気取らない、ほっこりするお味である。 「隣はフォアグラとアーティチョークのチップスです」  と、松嶋シェフがマイクを持つ。 「ボルドー地方ではアーティチョークを食べる習慣があり、フォアグラの生産地としても非常に有名です。それからボルドー地方はすぐ隣が海で、たくさんのムール貝がとれるので、もう1品はムール貝のボルドー風にしました。ソースにパセリとニンニク、さらに細かく刻んだアーモンドを入れることで、ボルドー風にしています」 次の前菜は「ガルビュール」という食べるスープ。こちらも優しい家庭の味で、合わせてボルドーの白ワインが供された。 再び松嶋シェフが言う。 「南西フランスに白インゲン豆が有名な山村があります。寒い冬になると、キャベツと白インゲン豆をベースとした具沢山のスープを食べるのですが、先ほどもお話しした南西フランスでよくとれるフォアグラ、要するにカモの脂を味付けに使います。今日はベーコンも入れているので、豚とカモの脂で味付けしています」 「白」にも「赤」にも合うイカ料理 魚料理は、「イカのピバル風」。ピバルはウナギの稚魚のこと。ウナギの養殖が盛んなフランスではメジャーな食材だが、日本では見かけない。 そこで「地産地消」を1つのこだわりにしている松嶋シェフは、ピバルのようにイカを細く切り、同様の炒め方をしたという。コリコリしたイカの食感を、ニンニクと一味唐辛子の香りが引き立てる。 ここで2015年物の「ソルベニ」が登場した。「魚に赤」とは意外な組み合わせだ。 松嶋シェフが説明する。 「料理とワインのマリアージュにもいろいろありますが、時には料理の味付けが濃い、ニンニクが強い、スパイスが強いという味の強弱に、ワインの味の強弱を合わせるのも1つです。魚だから赤ワインではダメでしょう、肉だから白ワインではダメでしょう、ではなく、料理をつくる時の味の付け方でワインに合わせることもできる。このイカ料理は白でも赤でも合うようにしてあります」 グラスに注がれた2015年物の「ソルベニ」は、紫がかった赤ではなく、赤味の強いキイチゴのような色をしている。口に含むと、穏やかなタンニンとともにサン=テミリオン特有のまろやかさが広がった。これがしっかりしたタンニンのフルボディだったら、料理が負けていただろう。 2015年は当たり年 トルシエ氏が「ソルベニ」について語りはじめた。 「サン=テミリオンのワインの特徴は、まず色です。素晴らしい色を楽しんでください。それから香り。私はワインのプロフェッショナルではないので、これがどういう香りかというプロの方のような説明はできないのですが、どうぞ試してみてください。それから、サン=テミリオンの特徴は、口当たりです。口に含む量が少ないと分からないかもしれないので、ある程度たくさん含んで、ゆっくりと小さく口を開けて空気を吸い込むと、テクスチャーを感じていただけるかと思います。ワインを食べるように味わってみてください」 「ソルベニ」はサン=テミリオンの多くの赤ワインと同様、メルローとカべルネ・フランの2種のブドウをブレンドしている。収穫後、18~21カ月熟成するので、いまのところ2014年~2016年物の3つが世に出ている。 「いまお出ししているのは2015年のものですが、この年はボルドーの天候が非常によく、当たり年と言われています。過去10年の間で最もいい年の1つです。私は2014年にサン=テミリオンのワイナリーのオーナーになり、ラッキーなことに2015、2016年と非常にいい年でした。2015年のワインは時間が経つとさらによくなると言われています。あと1、2、3、4、5、6年くらい経つともっとよくなりますが、いまの時期のワインも楽しんでいただければと思います」 キャップシールは「サムライブルー」 参加者から、「ソルベニ」の名前の由来について質問があがった。 「『ソルベニ』はフランス語で『祝福された土地』を意味します。これは私が30年前、アフリカのコートジボワールで働いていた時に、トレーニングセンターのグラウンドにつけたあだ名です。何と呼ぼうか考えた時に、その土地から将来的にすごい選手が出てくるようにということで、『ソルベニ』にした。そして自分のワイナリーの土地を買った時に、自分の歴史を表すような名前のワインにしたいなと思ったのです」 ボトルのデザインも、トルシエ氏そのものを体現している。 「ラベルに『3 4 3』という数字とサッカーのゴールが描いてありますが、これは日本で『フラット3』と呼ばれている私のサッカー戦略を示しています。またキャップシールの青は、日本代表のユニフォームのサムライブルーです。私のサッカーの仕事において一番成功したのが日本だと思っているので、サムライブルーにしました。つまり、このワインは私自身でもある。私と同じで年を取るほどよくなります。アリガトウ!」 「よく考えているんです、あの人は」 メイン1皿目の鳩のパイ包み焼きがテーブルに置かれた。フォアグラのように濃厚でクリーミーな鳩肉が、2015年物「ソルベニ」とよく合う。 続いて2014年物の「ソルベニ」もグラスに注がれた。2015年物と並べると、色が薄いのが分かる。味わってみると、2015年物に比べてうんと軽い。 再びトルシエ氏がマイクを取る。 「いまお出ししている2014年の『ソルベニ』は、私が手掛けた最初の年のものです。すべてのワインはユニークで、どれも個性がある。ブドウの育ち方が気候に左右されるので、開花や結実の時期が毎年変わります。乾燥しているか湿気が多いか、気温はどうか、それから雨がどれだけ降るかによっても変わります。2015年は非常に太陽に恵まれました。2014年の『ソルベニ』はリリースから1年経っているので、それだけ熟成が進んでいますが、一般的には最初にお出しした2015年の方がいいと言われています」 メイン2皿目の牛胸肉の炭焼きが運ばれてきた。先ほどの鳩と真逆で、こちらはとても淡泊なお味。2014年物の「ソルベニ」に「味の強弱」を合わせたのだろうか。 テーブルを回って参加者と談笑していた松嶋シェフに、メインのポイントを聞いた。 「ワインに合い、美味しいでしょ? という感じのボルドー料理であったらいいかなと。それ以上は考えていないです。最初のメインは、より濃厚な2015年のソルベニに合うよう鳩のパイ包みに、次の牛肉は2014年のソルベニが美味しく感じられるよう、味の主張がない炭焼きにしました。こういうワインディナーでは、自分の料理が美味しくなるようにつくるよりも、ワインが美味しく感じられるようにつくってあげることが仕事なので、今日は僕の負けです!」 ソルベニの変化についてはこう話す。 「1年目は難しいところがありましたが、2~3年目はワインの濃さが全然違う。ここの土地独特の土の香りも、すごく洗練されはじめています。気候も大事ですが、いい醸造責任者のもとでしっかり投資をして、樽や熟成の仕方を変えることでよくなっている面もある。よく考えているんです、あの人は(笑)」 親子ほどに年の離れたトルシエ氏を「あの人」と呼ぶ松嶋シェフ。2人の関係をひも解くには、その運命的な出会いまで遡る必要がありそうだ。 "名付け親"との出会い 2002年12月。日本がワールドカップの余韻に浸っていたまさにその頃、松嶋シェフはニースに自分の店「Kei's Passion」を開いた。実は、その"名付け親"がトルシエ氏なのだという。 「彼の著書『情熱――Passion』を読み、情熱があれば何でも乗り越えられるという言葉に感銘を受けたんです。彼は本の中で、日本人や日本のサッカーに対する分析を非常に情熱深く書いていました。なぜ日本人は建設的にコミュニケーションをしないのか、と。白黒をつけすぎるというか、人を嫌ったらそこで終了みたいなところがありすぎて、もったいない、と。この本のおかげで、フランス人の考え方というのが非常に理解でき、フランス人たちと一緒にフランス人と同じ目線で仕事をするクセをつけられた。そこにフランスで成功した理由があると思っています」 先述の通り「Kei's Passion」は「ミシュラン」で1ツ星に輝いたわけだが、その当時、トルシエ氏は自分が新進気鋭の若き日本人シェフに多大な影響を与えていたとは露知らず、フランス1部リーグの「オリンピック・マルセイユ」で監督をしていた。 だが、思わぬ形で2人の線が交わった。 「僕の高校の先輩に日本代表(当時)の久保竜彦選手がいて、ある日、彼から電話が来たんです。同じく日本代表の中田浩二選手がオリンピック・マルセイユに移籍することになったので、面倒を見るように、と。それで中田選手とちょくちょく会うようになり、フィリップとも顔見知りになった。ミシュランの1ツ星をいただいた時は、『君のおかげで僕の店は星を獲ることができたから、うちのお店に招待するよ』と電話をした。いきさつを聞いた彼は『君、面白い奴だね』と(笑)」 六本木「ミッドタウン」でばったり 結局、招待の話はトルシエ氏がオリンピック・マルセイユを去ったことで立ち消えとなったが、2010年に思わぬ形で再会することに。 「ワールドカップ南アフリカ大会が終わってすぐ、六本木の東京ミッドタウンをフランス代表のサッカー選手と歩いていたら、ばったりフィリップと出くわしたんです。僕が一緒にいた選手とフィリップは旧知の仲だったので、しばらく2人で話をしていました。するとフィリップが僕に、『君は何をやっている人?』と言う。『ニースでシェフをしているのだけど、僕のこと覚えてない?』と聞いたら、『あの時の!』と。ポケットから携帯電話を取り出し、『これ君か?』と見せられた画面に、僕の番号が表示されていました」 翌日、神宮前の店に招待し、意気投合。いつしか2~3カ月に1度は世界のどこかで会い、料理やワインやサッカーについて語り合う間柄になった。いまやかつての"名付け親"は、かたやフランス、かたやベトナムという海外で挑戦する盟友であり、時にワインづくりの助言を求められる料理界の後輩でもあるようだ。  松嶋シェフはいま、2019年春にトルシエ氏のワイナリーを訪れるJTBのツアーを企画しているという。 ボルドー地方のチーズを挟んでデザートのフォンダンショコラとアイスクリーム、カヌレでディナーが締めくくられた後も、なかなか参加者は席を立たなかった。松嶋シェフやトルシエ氏と、ワイン片手にいろいろな談議を楽しんでいる。ワインとは本来、こうしたコミュニケーションツールなのだろう。 アイデンティティのあるワイン 最後にトルシエ氏にワインづくりについて聞いた。 「私がワイナリーのオーナーになろうと思ったのは、4年前にたまたまサン=テミリオンの畑を持つ機会を得たからなのです。狭いながらも非常にいい土地で、普通なら手に入らないようなところが相続の関係で売りに出された。神の啓示ではないですが、2人の養女を迎えた時と同様、運命的なものを感じました。私はこうした出会いをとても大事にしています。人生は常に新たな出会いによって変わり得るので、その機会を逃さないことが大事。それで躊躇なく、ワインづくりをはじめようと決めました」 ワインづくりと監督業に通じるところはあるのだろうか。 「仕事にも夢は必要ですが、それよりも現実を優先させなければならない時が来る。そういう意味で全く同じではありませんが、もちろん通じるところはあります。サッカーでもワインづくりでも、選手やブドウのベストなバランスを探します。忍耐が求められ、どんな結果が出るかは分からない。今日、サッカーの試合で勝っても明日も勝つとは限りませんし、今年のワインがよくても来年はどうなるか分からない。ワインとサッカーのマネジメントは似ています」 トルシエ氏がつくりたいのは、アイデンティティのあるワインだという。 「サン=テミリオンの土地に根差し、サン=テミリオンのアイデンティティを有した、エレガントでフェミニンなワインをつくりたい。また『ソルベニ』は私自身のアイデンティティを表すものでもあります。ボトルのデザインもそうですし、歳を取れば取るほどよくなる中身もそう。このワインそのものが『トルシエさん』なのです」 そこには「ソルベニ」さながら、何だかまろやかになった監督がいた。 フォーサイト編集部 フォーサイト編集部です。電子書籍元年とも言われるメディアの激変期に、ウェブメディアとしてスタートすることになりました。 ウェブの世界には、速報性、双方向性など、紙媒体とは違った可能性があり、技術革新とともにその可能性はさらに広がっていくでしょう。 会員の皆様のご意見をお聞きし、お力をお借りしながら、新しいメディアの形を模索していきたいと考えております。 ご意見・ご要望は「お問い合わせフォーム」や編集部ブログ、Twitterなどで常に受け付けております。 お気軽に声をお聞かせください。よろしくお願いいたします。 関連記事 細やかな結びつきにあふれた「メコン5カ国」夕食会 ホワイトハウス「儀典長」の心を打った「両陛下の品格」 ワイン生産「最古」認定で覚醒する「ジョージア」の誇り 官民挙げて「グード・フランス」盛り上げる仏「美食外交」 「ナポリピザ」「和食」は「無形文化遺産」ではないと知っていますか (2018年12月30日フォーサイトより転載) Source: ハフィントンポスト
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doanob1 · 7 years
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VIXX Ker コンセプト翻訳
2016年、ギリシャ神話をモチーフとしたVIXXの三部作が発表された。最後にその集大成として発表された4つめの作品が「Ker」。
ギリシャ神話三部作については、ティーザーやショーケースの時点から「これは…考察が捗る…」と話題だったらしく、 実際蓋を開けてMVを見てみると案の定オタクが喜ぶ謎めいた仕上がりであった。ギリシャ神話とか黒レースとかそんなん大好きに決まってるだろ…こっちはCLAMP読んで育ったんだよ…
で、唸り声をあげつつ「あのMVどう言う意味なのかわかんないよう」「やっぱりケンが黒幕だと思うんだけど」「それはともかく何度見てもレオが萌える」って話を、びくす大好き勢であるひらのに延々していたら、なんと「知り合いがkerのコンセプト説明を訳してくれたよ〜」とフォトブックの文章の日本語訳を見せてくれた。(ひらのいつもありがとう) その文章を読んだら腑に落ちるところが多く、「これは数人だけで読むにはあまりにもったいない」と思ったため、翻訳をしてくれたみおちゃんに許可をいただいてここに掲載。 みおちゃんありがとうございます。
ギリシャ神話三部作はかなり難解というか意味合いを読み取りづらい作品で、私自身もウンウン言いながら悩んでいたため、下記の翻訳がそうした方に対し少しでも参考になれば幸い。 翻訳してくださったみおちゃんにただひたすら感謝。
以下翻訳。
1 プロローグ ヴァンパイア、呪いの人形、サイボーグから愛の歌までいつも独創的なコンセプトを見せたVIXXが2016 VIXX COSEPTION という巨大な年間プロジェクトを披露した。 2016 VIXX COSEPTIONのキーワードはギリシャ神話の中の「運命」と「破滅」を象徴する神の名である「ケル」。 2016年の一年間、VIXXはこの「運命」と「破滅」というキーワードを通して壮大で多様なストーリーを繰り広げた。
VIXXは一年間のプロジェクトを通し、ゼロス、ハデス、クラトスというギリシャ神話の神々をそれぞれ投影した三部作を披露した。 VIXXを代表するコンセプチュアルな雰囲気と同時に、音楽的、パフォーマンス的には初めて挑戦する新しいスタイルという、最もVIXXらしいコンセプトに最もVIXXらしくない挑戦を見せた。 これを通して、大衆のニーズを満たすに値するVIXXならではの「コンセプトドル」というアイデンティティを一層グレードアップさせ、VIXXだけにできることの限界をより一層高めた。
2 企画意図 当初、企画段階から三部作についてのストーリーラインを完成させて製作に入った。 ケルという枠の中に全体のストーリーラインがあるが、それぞれのアルバムを見た際にも一つのストーリーとして成立する個々のアルバムとして構成した。 ゼロス、ハデス、クラトスは特定のメンバーを指すのではなく、その神の意図すること(嫉妬、冥界など)を該当アルバムのモチーフとして借用することで、これをVIXXだけのスタイルとして再び解釈した。 メンバーを特定の神に決めたわけではないが、ストーリーの中のキャラクターや役割において、ギリシャ神話に登場する神々の要素を一部参考とした。レオの契約式の招待状をエンに伝えるヘルメス(ヒョク)。嫉妬を象徴する火を盗んだプロメテウス(ホンビン)、ゼウスとプロメテウスの関係性などの一部要素のみ採用し再解釈した。
3  ギリシャ・ローマ神話での題材を借用したといっても、その時代背景を集中的に表現するよりは、アルバムごとに異なった雰囲気を保ったまま現代的にひもといていこうとした。 ゼロスはビビットな色感で視覚的な要素でこれを表現。 ハデスは神秘的な感じの森を背景にファンタジー感を表現。 クラトスは華麗さと洗練を制服とゴールドの色感で表現し、アルバムの進行に従って段階別に構成した。 「神」コンセプトに対する期待と、通常予想できる画とは異なる方向を見せられるよう構成し、最初からストーリーラインを三部作のアルバムの発表順序とは逆に配置することを基本とした。同時に、こういった理由で最後に発売されたクラトスに最も多くのストーリーのヒントが入っている。
4 ケル VIXXと聞くと一番先に思い浮かぶイメージであり、キーアイテムの「心臓」をメインアイテムに活用し、愛を得るための妙薬の瓶として構成した。 「心臓」というオブジェクトは過去のアルバムでもVIXXの多様なストーリーとビジュアル表現の要素として活用されてきたため、今回のプロジェクトでも活用されながら、もうひとつのVIXXを象徴するアイデンティティだと言える。 「ケル」は運命と破壊の神だ。「運命のいたずらはある人には破滅として近づいてくる」という主題を持っているストーリーに従って、運命と破滅の神、「ケル」を採用した。面白いのは同じ発音である単語「ケル」がフランス語では心臓を意味するということだ。 VIXXの年間プロジェクトである2016 VIXX COSEPTIONを象徴するロゴはハートをベースにプロジェクトストーリーのキー要素である「愛の妙薬」の瓶を象徴するようデザインした。部分的には悪の目(イビルアイ)、運命の車輪などの多様な要素がディテールに入っている。
5 イビルアイ 2016 VIXX COSEPTION 全プロジェクトに一貫してストーリーのヒントと展開順序を暗示してくれた「evil eye」。「evil eye」は世界的に他人の嫉妬を吸い取り周囲の災難から守ってくれるという意味を持った民俗信仰に由来し、「嫉妬の目」など多様な意味として解釈されている。 ゼロスではエンの手などにイビルアイがあり、レオの手は謎の包帯で隠されている。そして続いて出てきた「ハデス」からこのイビルアイは愛の妙薬を手に入れたものにでる印だという背景が明かされ、エンの手などのイビルアイの意味とともにレオの右手にあった包帯の謎まで解かれることになった。プロジェクトの最後のアルバムでありストーリーの始まりである「クラトス」では、レオにあるイビルアイがエンにはないことを明らかにし、レオがエンより先に愛の妙薬を探しにいったというストーリーが明かされる。このようにイビルアイは全体のストーリーの流れを作り上げていく重要なアイテムとして使われている。
6 キーノート 人間を愛した女、その女を愛したアキレス(アキレウス)。 アキレスは人間よりは少し有利な王権で愛の妙薬の情報を手に入��、人間に向かう女の心を奪った。この全ての状況をセッティングして見守るゼウス。 神々の火を盗んだ罪でゼウスから罰を受けているプロメテウスとゼウスのメッセンジャーであるヘルメスはゼウスの命令に従い動くが、人間に対する同情心を持っている。 誰の味方でもないディオニソスは愛の妙薬を必要とするもののため愛の妙薬を作るだけだ。
7 ケン、ゼウス 最も高い位置から全てのストーリーを飾ったもの。全ての状況を作り、そして神々に指示を下す。
8 ホンビン、プロメテウス 人間に火を与えた罪でゼウスから罰を受けている。ゼウスの命令に従うしかない立場だが、ゼウスに隠れて人間を助けようとする。このような二重性はダイナマイトのミュージックビデオで交差する光と陰の照明で表現されていることから垣間見ることができる。
9 ヒョク、ヘルメス ゼウスのメッセージを伝達するメッセンジャーとして、魂の案���人らしく闇の世界についてのヒントをくれるが、ただゼウスの指示に従うのみだ。 実は彼は人間を可哀想に思っている。彼の二重性はダイナマイトのミュージックビデオでのひっくり返った部屋、ファンタジーで闇の世界についてのヒントをくれるがエンを止めにいく姿などから見ることができる。
10 ラビ、ディオニソス 傍観者のようなキャラクターだ。誰の味方というよりは愛の妙薬が必要なもののために愛の妙薬を作る。 好奇心旺盛な女(ナヨン)はアキレスの愛の妙薬をワインと勘違いして飲むことになる。
11 エン、人間 最も不利な条件でゼウスのいたずらにもてあそばれた人間。しかし彼に降る雨は間もなくよい兆候を見せる。 彼がめくったタロットカードもまた彼の勝利を予言している。たとえ初めはすれ違っても、最後は全てが彼の味方になる。
12 レオ、アキレス 人間でも神でもないが、スティックスの川に身を漬け(オープニングトレーラー)不死の存在に近づき、人間よりは有利な条件でこのストーリーを展開させていく。 人間よりも先に愛の妙薬のヒントを得て、契約式にまで行くことになる。彼の唯一の弱点である「アキレス腱」をスティックスの川に浸し彼はより強い存在となる。 しかし運命に逆らった彼は結局破滅を迎える。
13 女(ナヨン) 人間のため火を盗んだプロメテウスと、これに怒ったゼウス。ゼウスはプロメテウスが愛した人間たちを試すため、人間であるナヨンをエンのところに送る。
14 振り付け 2016年の一年を通したストーリーラインとこれを通した三つのアルバムを企画し、それぞれの振り付けも今までのVIXXがしてきた手慣れたスタイルを超えて新しく枯れたの限界を飛び越えようとした。今回のプロジェクトを通して一層洗練されたVIXXの新しい物語を開いた。 ダイナマイト : 明るくファンキーな音楽に合わせ、整ったトレンディーパフォーマンスを目標に Ian Eastwood と息を合わせた。足の動きが印象的な振り付けだ。 Fantasy : 「棘のある蔦」というキーアイテムに合う、アート的でありながらも奇怪な雰囲気を与えるため KEonen&Mariel Madrid と協力した。伏せて始まり終わる独特な動きと、棘の蔦を手で表現するなどのコンセプトに対する一味違う解釈を垣間見ることができる。 The Closer : 強弱がはっきりした振り付けを通して、制服の淘汰されたセクシーさを披露しようとWilldabeastと協力した。大ぶりな動きがメンバーたちの体をより見栄えよく見せる。
15 ビジュアル及びメインアイテム ダイナマイト : ビビットなカラーを活用し、団体の衣装ではない各メンバーの個性を生かした衣装で進めた。「嫉妬と競争の神、ゼロス」というテーマに合わせ「嫉妬の目」、他人の嫉妬を吸い取り周囲の災難から身を守ってくれる」などの意味を持つ「イビルアイ」をメインアイテムに指定した。レオのそばかすとエンのオッドアイが映えて見えるアルバムだ。 Fantasy : VIXXの「コンセプトドル」のイメージをアップグレード、またもう一度固めるためダークでセクシーな雰囲気を演出した。「愛の妙薬を手に入れるため闇の世界に探しにいく」というストーリーに合わせ、闇の世界の棘のある蔦を表現する多様なアクセサリを表現した。セクシーでありながら強引な男性味を表現するため棘の蔦の形のハーネスと眉のメイクにポイントを置いた。 The Closer : クラトスの権力に対する貪欲さを象徴する制服にコンセプトを決めた。制服ファンタジー、金に光る紐、パーティの背景など華麗な要素を通してVIXXだけの節制されたセクシーさと豪華さを表現した。また、シースルーの眼帯にポイントを置き、神々のパーティで行われる秘密の取引と互いに追い追われる複雑な関係をミステリアスにまとめた。
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pianolesson · 7 years
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私的漫画読書感想1月編
平素より大変お世話になっております。
ANYO/the sankhwaのドラム、玉田と申します。
実は月平均10~20冊程漫画を購入しているのですが、今年から備忘録も兼ねて、感想文なるものを書いていこうかなと思ってる次第です。
極稀に漫画がダブったりしてるので、そういうのを避ける為にも必要な作業なのかも知れません。というか記憶力が弱過ぎる所を何とかした方が良いのかもしれない。
あんまり文章得意でないので心配ですが、一先ず頑張って続けてみます。
▼メイドインアビス #5/つくしあきひと
WEBコミックガンマで連載中のロリペド冒険活劇。地中深くまで空いた大穴「アビス」に挑む少年少女とケモ。大穴に下るのは簡単だが、上るには身体にかかる負荷に耐えなければならない。降りた分だけ身体に掛かる負荷が大きくなる。内蔵とかもやられる。絵が非常にロリロリしいのにグロ描写に躊躇いが一切無いあたり作者の趣味が伺える。
#1~4迄は既に購入済みで、#5では強敵との決戦が行われている。カートリッジのくだりが本当に心にくる。度し難い。黎明卿ボンボルドの使う漢字にカタカナルビのロマン武器群(理不尽なくらい強い)には非常にテンションが上がる。ジョジョ2部のサンタナが使う、露骨な肋骨(リブス・ブレード)や憎き肉片(ミート・インベイド)辺りに通ずるネーミングセンスな気もしなくもない。
1巻まるまま戦闘だったのであんまりアビスの謎は解明されなかったが、ナナチが非常に可愛いので全て良し。
▼ホクサイと飯(ヤンマガサード版)/鈴木小波
現在ヤンマガサードで「ホクサイと飯さえあれば」を連載中の鈴木小波氏の、カドカワ版ホクサイと飯(上記連載の8年後、連載誌休刊)と同人版(休刊した続き)を一冊に纏めたやつ。飯に関して妥協の無い絵描き山田ブンと、人形ホクサイによる料理漫画。
テンポ感が独特で、絵のタッチも独特。最初カドカワ版を本屋で見た時にジャケ買いして大当たり。その後ずっと購入してる。主人公ブンちゃんがショートカットでスポーティで可愛い。でも中身はちょっとオッサン。そこもいい。分けわからん人形と会話してるのも良い。他人に理解の出来ない趣味や能力がある人ってとても惹かれる。
あと途中で出てくる乙女さん(ご近所さん)のキャラも最高。サバサバ女子。料理へたくそな辺りとか、偉そうなのも高得点。乙女という名前のキャラは最高という方程式が僕の中で出来つつある。(ex.25時のバカンス/市川春子)
作る料理は基本的にそこまで拘っていないので、割と簡単に作れそう。主人公が結構めんどくさがりなので、インスタントカレーうどんを使ったレシピとかも出てくる。作者がネーム書く前に一度作ってるらしいので味も保証済み(?)。
料理漫画を見ると自炊欲が高まるのだが、いかんせん現在我が家のキッチンは機材で埋まっており使用する事が困難だ。マジで何とかしてくれ。収納の神カモン。
▼怪物の飼育員さん #2/藤栄道彦
1巻だと思って買ったら2巻だったシリーズその1。でも短編系だったので設定の理解もスムーズで割とスラスラ読めた。
動物園ならぬ妖怪園に暮らす(というか飼育されてる)妖怪達とその飼育員の話。妖怪調達に行ったりする話もあった。日本の妖怪メインなのかなと思ったらケンタウロスとか出てきてちょっと困惑。
結構マイナー妖怪も出てくるのでちょっと嬉しかったり。家鳴りとか豆腐小僧メインの話をうまい事作ってるの本と凄いと思う。家鳴りのビジュアルは木魂っぽくて最高。
登場する妖怪ほとんどが日本語喋れて意思疎通も出来るのに、飼われるってスタンスなのが謎、というかこれで良いのか妖怪…とならん事も無い。設定では保護対象っぽいので恐らく甘んじているのだろう、と自分を納得させたりしながら読んでました。めちゃめちゃ我の強い一旦木綿が結構笑える。
そのうち1巻探して買います。多分。
▼ばけもの夜話づくし #1/マツリ
月刊コミックジーンから妖怪もの。妖怪と付くと買う癖ちょっと控えたい。
絵柄はカドカワ月刊っぽい(偏見)感じで、華奢な少年とかのお風呂シーンとか露出が比較的多い気がする。キャラ付けはCLAMPっぽくもある。あんまり誰が主人公なのか、1回読んだだけでは判り辛い気がした。内容はミステリーと妖怪とイケメン従者。常世にある宿屋「叢雲屋」は、秘密を持った人が迷い込む場所。そこで待ち構えつつ秘密を求める大将とやってくる客の人間ドラマ、みたいな。
ちょっとカッコいい(厨二っぽい)妖怪とか怖い話とかが集中して出てくるので、若干求めていたものと違った。最初は叢雲屋の大将が主人公だと思っていたけど後半で謎の存在にクラスチェンジ。なんだかふわっとした1巻だったので続きに期待。このままイケメン妖怪路線になるとすこし残念。
▼別式 #1/TAGRO
変ゼミTAGRO氏の新作。緑川百々子氏のインスタグラムで拝見して購入。
江戸時代、腕の立つ女性剣士(主人公)が婿探しをしたりコミケに行ったりする話。主人公の「思った事が顔に出る(文字で出る)」という設定は後半に行くにつれて消失していくのが面白い。
相も変わらず丸い絵柄と裸が多い。可愛い絵柄でも泥々した部分は躊躇わず描く。出会いと離別の書き方に定評があると僕の中で話題のTAGRO氏であるが、特に別れのシーンの心情表現にはグッとくるものがある。まつげの1本1本まで意味のある部位に思えるから凄い。
あとエロい表情を描く時の気概みたいなのが本当に凄い。エロい。表情だけでエロい。江戸時代なのに主人公が結構俗物で、これもまたTAGRO節なんだなあと思ったり。変ゼミ途中でフェードアウトしてしまったけどまた買い直そうかな。
▼モノノ怪 鵺/蜷川ヤエコ
ノイタミナ枠アニメ「モノノ怪」のコミカライズ。好き過ぎてアニメは全部4週以上してる気がする。
なかなか原作再現率も高く、それでいて作者の味も出た名コミカライズだと思う。アニメ入りの僕でも一切違和感無く読み進める事が出来る。有り難い。
これでもかってほどの繊細なデザインとタッチが秀逸。登場キャラクターのキャラデザが神懸かってる。細部の書き込み度合いも凄い。薬売りがちょっと猫っぽくなってるくらい。
お香の匂いを当て合う「組香」に集まった4人と、その主催者瑠璃姫。ゲスい3人+薬売りで組香が始まり、勝ったものが瑠璃姫の婿となる。ただしゲス3人の目的は瑠璃姫ではなく、姫の持つ「東大寺」なるモノ。しかし瑠璃姫が急死し事態は急展開に…。という流れなのだが、内情は非常にドロドロとしていて謀略が蜷局を巻いてそこかしこに鎮座している。薬売りによるモノノ怪退治の過程で露わになる、登場人物達の闇が人それぞれ深くて面白い。
次はのっぺらぼう編らしいので楽しみにしてます。
▼チチチチ #2/クール教信者
1巻だと思って買ったら2巻だったでござるその2。
クール教信者の性癖が詰まった漫画。ネットで知り合った人が居候になる。が、なんと相手は巨乳美人の女性だった!みたいなやつ。だいたいおっぱいの話。パイズリ祭り。某トラブってる奴より露骨。ほぼエロ漫画。ヤングチャンピオン烈だし仕方ないね。
でも暗い話になると、クール教信者の本領発揮で、少し引き込まれる。あと普通のラブコメパートはかなり好き。文章から溢れ出る厨二がとても心地よい。
最近アニメ化新連載と多忙のご様子ですが、ピーチボーイリバーサイド更新まだですか。待ってます。
▼地底旅行 #2/倉薗紀彦
ジュール・ヴェルヌ著「地底旅行」のコミカライズ。
漫画らしいタッチと、風景の描写がとても素晴らしい。少年漫画っぽくもあり、青年漫画っぽくもある。モノローグが多い分あまり喋らないが、きちんと間が持つ画力が素晴らしい。
地下に降りていくアクセル少年の心がうまく描かれている。リーデンブロック教授の理不尽な感じとか、本来なら高熱と圧力で動ける筈の無い深さ迄潜ったときのアクセル少年の戸惑いと希望が溜まらない。
アクセル少年が迷子になるシーンがあるのだが、その絶望のモノローグが今回非常に印象に残っている。小説っぽい軽さと、その行間に読める深い諦めと生への執着がとてもゾクゾクした。
一行は地底の海にたどり着いて、さて続きが楽しみだという所で2巻終了。続き待ってます。
▼真昼の百鬼夜行 #1/比嘉史果
1話目は妖怪×動物園の何処かで見た事あるようなパターン。でもこっちはもう少し動物に近い妖怪に焦点が当たっている。 ギリギリ意思疎通できない位の妖怪に対しての人の在り方みたいなのを解いている気がする。こっちは結構ガッツリ妖怪で人と価値観の違う生き物治して描かれているので、妖怪としては良い事やってるつもりでも人間的にはそこそこ迷惑、みたいなパターンが多かった気がする。ちょっと無理矢理良い話に落ち着きがちではあったけど、やっぱり人が解釈する妖怪を見るのは好きである。 麒麟の話で、人と麒麟では生きている時間が違う感じがうまく出ててとても見入った。
▼やおろちの巫女さん #2/武月睦
1巻持ってて若干惰性で買った感はあるものの、話としてはのほほん日常妖怪系でとてもグッド。和む。
八岐大蛇を飼う巫女と、巫女の持つ妖怪の王の心臓を狙う妖怪達の日常、みたいな。主人公最初からLv.100。絶対勝てない。でも妖怪も死なないからたまに襲いかかったりして体裁を整えている。八岐大蛇を身体に飼う事で寿命が短い巫女なのだが、割と普通に学校に通ったりもしている。ただしその所為で髪の毛は真っ白だったり目の下の隈が凄かったり。
1巻に比べて進展も多く、新キャラも多かったので良し。少しずつ巫女を取り巻く謎が解き明かされている感じも良し。多分この感じ3巻も買う。
▼春と盆暗/熊倉献
今月の大当たり。スカートの澤部氏とかたいぼく氏がお勧めしているのをみてこれは買わ��ばと思っていたが、買って良かった。本当に良い漫画だ。
良い漫画を読んでいるときは後頭部がチリチリする感覚を覚える。熱を持っていて読み終わってから顔がカッカする。熱暴走じゃん。排熱機構欲しい。
登場人物全員が自分の尺度を持っていて、その尺度で見た世界が存分に描かれている。月面に道路標識を投げまくる女の子や、水中都市の山手線でシュノーケルを咥えた女の子。心情描写と風景描写の絡み合いがとてもグッド。非常に宜しい。出てくる人々全員癖があり、その癖を癖のまま漫画にしているので読んでいてとてもワクワクする。人が本当に其処に居るような気持ちになる。
Twitterでも少し描いたけど、これは、市川春子氏とか、町田洋氏を読んだときのような、心の琴線に直接触れてくるような漫画だと思う。僕の中でまた一つ大事な1冊が出来た。とにかくこれは読んでください。
▼うと そうそう/森泉岳土
とても少ない線と文字で構成された、とても美麗な漫画。以前は紙に爪楊枝と水で線を描き、そこに墨汁を垂らすという絵の書き方だったそうだが、今作は鉛筆画っぽい。簡略化された絵柄と、そこに書き出される感情の表現度には驚く。載ってる物語は全て実話なのではないかと思う程、綿密に、しかし言葉少なく描かれている。其処には人が居るのだ。
うとそうそうというタイトルのごとく、流れる時間がテーマになった本作であるが、内容は非常に幅広いオムニバスである。少年少女から中年の男性まで、1話1人に焦点を当てて話は進む。
人が言葉を話す時、その人の人生に裏付けられた言葉が選ばれて口から出て行く。そんな当たり前の事だけど普段意識しないような事をこの漫画を見て強く意識した。
▼ハクメイとミコチ #5/樫木拓人
この世界の人間は身長9cmで、動物や昆虫達と一緒に暮らしている。もう5巻になるんだなあ。一生続いて欲しい漫画10選に入る漫画。
なんでもない日常も9cmの目線からだとこんなにも楽しそうに見えるのか。いいなあ。なんて思いながらページを捲る。基本的にはアウトドアライフだったり自炊だったり、主人公のハクメイとミコチを取り巻く人々や街の様子を描いているのだが、異国感たっぷりで書き込みも素晴らしく、とても見応えがある。古くからの文化があり、そこに乗っ取った話もいくつか出てきたりもする。
都会に憧れるクワガタの話とか、どうやって生活してたら思いつくんだろう。その世界に住む人や動物達の生活が簡単に想起出来るのって本当に凄い。季節感やら土地の特性やら、しっかり描いてあって想像が膨らむのなんの。
あと描かれている食べ物が本当においしそうで最高。料理漫画として機能するかどうかは置いておいて、食べ物がおいしそうに描かれている漫画にはずれ無し。
▼双亡亭壊すべし#1~3/藤田和日郎
からくりサーカス、うしおととらの藤田和日郎の新作。あんまり週間コミックスサイズの漫画を買う事って今迄無かったんですが、最近だんだん解禁されつつあります。
それはもうめちゃくちゃ藤田節炸裂の、ギリギリ異世界&可愛いチャンネー。主人公がホノオ君よろしく一世代前の売れない絵描き。トーヘンボクに見えて実は一本芯の通った男前パターン。藤田氏の描く女性キャラの魅力ったらない。その魅力の一つとして主人公にチョロい所が上げられる。本当にチョロい。
今迄の藤田氏の作品の中でカッコいい事言う主人公は沢山居れど、今回はまた少し違ったアプローチかもしれない。第一に戦闘能力が高くない。マサルとかナルミとかとらとかとはまた一線を画したキャラクター付けになっている気がする。
人のトラウマとそれを許す心を裏テーマ的に掲げていて、読んでいてたびたびはっとさせられる。今迄のロマンっぽい所とはひと味違う、心の強さと優しさと人である事とはなんたるか、みたいなものを説いている気がする。僕が好きな主人公達(他漫画含め)は、自ら弱い部分がある事を知っていて、それを認める事でうまく共存している。今回の主人公、タコハはなんだかそっちに近い気がして今から続きが楽しみだ。
ホラーテイストの他に、若干のクトゥルフ臭が漂っているのが結構好みで、異世界なのか妖怪なのか、それとも宇宙人なのか、謎が少しずつとけていく感じも目が離せない。続きは絶対買う。
▼古見さんはコミュ障です。 #1~2/オダトモヒト
Tumblrに時々流れてくる1~2コマのキャプチャを見て購入を決意。これも少年誌コミックサイズ。人とコミュニケーションを取る事がとても苦手な古見さんと、たまたま席が隣だった只野君とその取り巻きの話。所謂日常モノ。
とにかく古見さんが可愛い。ほんとに。最初に只野君と黒板を使ってコミュニケーションを取る場面があるのだが、そのシーンが本当に最高。見開き1ページがとてもグッとくる。並んでる言葉もそうだけど、小さく描いてある落書きも可愛い。
あとネーミングセンスがハイスクール奇面組な辺りも最高。あれってどんなキャラか一発で判る、画期的なシステムだったんだなあと改めて思ったり。もし実在したら酷く苦労するだろうけど、その辺は漫画と思って読んでる時にならなくなるし無問題かなと。
おもちゃにされる古見さんと、黒歴史を暴かれていく只野君の今後の高校生活楽しみです。続き絶対買う。
▼純物拾い ピュアコレクター/nojo
天使の取り分、という言葉から着想を得て描かれた漫画。ちょっと強引な感じもしなくもないが、目線は良いのでは。偉そうですみません。
ワインとか作ってて樽を空けたら微妙に量が減ってる、みたいなのを天使の取り分と言うのだが、天使がどんどん横暴になっていって色んなものをめちゃくちゃに取りまくったら、という流れ。物質だけじゃなくて概念とかまで奪ってくるし、結構躊躇い無く奪ってくるので悲壮感も強い。
絵が不安定でちょっと不安になる所もあるが、概ねさらっと読める。ニュアンス的には最初に進撃の巨人を読み始めた時と似てる気がする。敵が強すぎる感じも含めて。
ヒロインが悪魔にそそのかされて(?)、天使に歯向かっていく話に今後はどんどんシフトしていくんだと思うが、今の所敵が強過ぎてどうやって対処していくのか謎。大丈夫なんだろうか。平気で意思とか概念とかにまで突っ込んでくる慈悲の無い相手にどう立ち向かっていくのか楽しみでもある。
▼C1 #1/菜園モノクローム / 水谷フーカ
間が凄く心地いい話。C1という連載中の話と、菜園モノクロームという話も一緒に掲載されているのでこんなタイトルに。
5億人に1人、黄緑色の髪の毛を持った子どもが生まれる。その黄緑の紙を持つ保志君と、その友達三田君と取り巻き数名。ほんのちょっとずつ明かされる(といっても話の中でもあんまり解明されてない)黄緑色の髪の謎。行間に含まれるコンテクストの多さもグッド。
基本的にゆるゆるな空気だが、時々ピリッとする瞬間があって、そのバランスがとても良い。ピリッと、までもいかないか。遠くで不穏な音がする、位の空気が流れる時がある。という感じかな。
どっちも元々同人誌から連載に、という流れらしい。1月と7月で連載。1月と7月、いつも買おうと思って探すけど近所に売ってないのが残念である。
といった具合で、計20冊レビュー終了。長い。1日で終わらなかった。
これを書くのが億劫で漫画の購入数が落ちたら面白いな、とか思いながら書いてました。多分落ちない。
そろそろ部屋に漫画置く場所が無くなってきてるので引っ越したいです。
ではまた。
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masaa-ma · 7 years
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LINE 田端信太郎 氏に訊く、デジタルマーケティング業界の抱える闇と希望の光 (1)
from http://techwave.jp/archives/line-mr-tabata-interview-about-digital-marketing-01.html
LINE 田端信太郎 氏に訊く、デジタルマーケティング業界の抱える闇と希望の光 (1)
2017-10-11 By 古市 優子 Leave a Comment
LINE上級執行役員の田端信太郎 氏に、昨今の業界についての想いを赤裸々に語っていただきました。まず前編では業界全体の課題を、後編では今後の展望について紐解きます。
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田端信太郎 氏 (LINE株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネス担当)
ーまずはじめに、最近のデジタルマーケティング業界への想いを教えて下さい。
各業界ごとに競争している“淘汰圧“といいますか、”水圧”のようなプレッシャーがあると思うのですが、この広告業界はそれがものすごくぬるいなと感じます。
たとえばコンビニは、大手3社がすごく競争していますよね。3社のプレッシャーのかかり方は、サービス業でいえば最高レベルだと思います。その結果、コンビニ業界からレジ脇のコーヒーが生まれて缶コーヒー市場を奪い、コンビニATMは都銀やメガバンクのATMよりもずっと使われています。他市場を食っていくのです。
そう考えると、広告業界、デジタルマーケティング業界のプレッシャーなんてぬるいと思ってしまうのです。クラウド系ITサービスやコンサルなどの他業界から見れば、草刈り場に見えますよね。
ーたしかに、さきほどのコンビニ業界でいうところの「アイスコーヒー的なもの」がなににあたるか、すぐに思いつきません。
そうそう。それどころか、今の広告業界は百貨店やスーパーのようにやられてしまっていますね。コンビニは別ジャンルだろう、ECでファッションが売れるはずがない、と思って放置していたら、いつのまにかお客様をとられてしまっていて、気づいたときにはもう世間は「百貨店やスーパーにもう用事ないよね」状態。そんな事態に、広告業界もなりかねません。
ーこの業界は、コンビニのようにあからさまに拮抗してないから、強いライバル意識も生まれづらいのでしょうか。
皆、仲がいいと言うか、やはりぬるいというか…。提案ベースではもちろんコンペでやりあうのでしょうが、良くも悪くも既存の業界のしきたりの中での戦いでしかなく、視野が狭いのでは?と感じます。
最大の要因は、クライアント側(バイサイド側)のプロフェッショナル化がまだまだ甘いことですね。普通の日本企業には、マーケティング部や広告部の担当者が、3~4年したらぐるぐるジョブローテーションをして出ていってしまうという問題があります。外資は別ですが。
そのぐるぐる人事に対して、広告会社が共犯者になり「新任でよくわからないですよね?大丈夫です、私たちに任せてください。全予算を預かります。」のようなやり取りが多発します。この共犯関係が、結局両サイドにとってよくないことになっています。
特に最近思うのが、すごく進んでいるトップ1~2割のクライアントと、いまだに昭和のクライアントとの差がますます広がっていることです。内部に一人でも優秀でイケている人がいれば、なんでも色々なことに挑戦できる時代になってきているのに、ジョブローテーションの部分がボトルネックになってしまって、何もできなくなっています。
また、デジタルになって枠の供給独占がなくなったため、マージンビジネスとして、上流層を囲いさえすれば良い、というモデルは成立しなくなりました。 そうなると良くも悪くもフィーで、ビジネスを成り立たせるしかありませんよね。
ですが、フィー制について、広告業界は、医者や弁護士のみたいに資格ライセンスがあるわけではありませんから、そもそもなんでこの人にお金を払うのだっけ?ということになります。
そうなると、1、尊敬されるか、2、信頼されるか、3、いやなことを引き受けてくれるか、この3つくらいしかないわけです。
「3、いやなことを引き受けてくれるか」のように、めんどうくさい事を引き受けますビジネスはなかなか成り立ちません。広告業界では、特に総合代理店の上位企業が、世の中平均より人件費が安ければいいですけど、明らかに平均より高いわけですから。
そうなると、個人として「1、尊敬されるか」「2、信頼されるか」しか選択肢はなくなります。このような状況に、もっと緊張感を持ったほうがいいと思います。
—「尊敬され、信頼される」されるのが大切ですね。
はい。ただその「信頼」について間違った方向にいく人たちをちらほらみます。
僕の直感ですが、40歳より上の広告代理店の営業マンが、デジタル対応といって今から細かい、例えばアクセス解析士の資格をとったりするようなことをやる必要ないと思っています。
代理店の営業マンが果たすべき最重要の機能は、手配士のように、イケてるスタッフを呼び集めアサインする機能ですので、誰がイケているのかを把握していて、そのイケてる人間をやる気にさせてアサインすることできればいいと思うんですよ。その時に、最低限の知識はもちろん必要ですけれど。
ただ、細かいところが分かる必要はなくて、本質的にどのような価値を果たせばいいのかが理解できていればいいと思っています。
あらためて、よく胸に手をあてて、自分たちは何を付加価値にしているのか考えたほうがいいですね。
その付加価値とは?・・・後編へ続きます。
後編:「やっちゃおうぜ」文化の終焉。インターネットの与党としてのお作法とは?
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田端 信太郎 LINE株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネス担当 1975年10月25日 石川県生まれ。 1999年3月 慶應義塾大学 経済学部卒業 株式会社リクルートにて、フリーマガジン「R25」の立上げを行い、創刊後は、広告責任者を務める。 その後、株式会社ライブドアにて、ライブドアニュースの責任者を経て、執行役員メディア事業部長に。 ポータル、ニュース、ブログなど広告を主な収入源にするメディア事業部を統括し、ライブドアのメディア事業の再生をリードした。 2010年5月には、コンデネット・ジェーピーにて、カントリーマネージャーに就任。ウェブ部門を統括。 2012年6月 NHN Japan株式会社(2013年4月LINE株式会社に商号変更) 執行役員に就任。広告事業部門を統括。 2014年4月、LINE株式会社 上級執行役員 法人ビジネス担当に就任。法人ビジネス全般を統括。現職。
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日本を代表するイベント「ad:tech tokyo」が今年も2017年10月17-18日にかけて開催されます。このイベントの総勢40名の業界リーダーで構成されるアドバイザリーボードのインタビューを連載形式で掲載しています。
【ad:tech tokyo 2017 概要】 日時:2017年10月17日-18日 場所:東京国際フォーラム 参加人数:15,000+ LINE 田端氏も登壇するセッション詳細はこちら
Interviewed by 古市優子 (ad:tech tokyo)
慶應義塾大学法学部法律学科卒、University of Utah演劇学科への交換留学を経て、在学中は電子手形の研究。サイバーエージェント新卒入社と同時に、スマートフォン黎明期のCyberZへ出向、MVP通算6回、通期新人賞受賞。退職後はサンフランシスコへ渡米、翻訳などフリーで活動。2013年よりdmg::events(現Comexposium)に入社、iMedia News Summitなど新イベントの立ち上げ、ad:tech tokyoではコンテンツを担当。最近の趣味は新居のスマートホーム化とワイン。じっとしていられないのが悩み。
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daisuke-fhg · 5 years
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セイコーエプソン&産業用ロボット
ニュース(セイコーエプソン&産業用ロボット)
 韓国エプソン(株) 代表取締役社長 渋沢泰夫氏に聞く - 韓国プリンター市場でトップシェア - 産業用ロボットの供給も急拡大
 電子デバイス産業新聞 2018/11/22
  「韓国の消費者とのコミュニケーション拡大を通して、エプソンブランドのさらなるイメージアップを目指している。我々にとって韓国のB2B市場は重要で、未来成長動力になるはずだ」。
 こう語るのは、スマート工場向けの需要増によって、産業用ロボットの供給が急拡大している韓国エプソン(株)代表取締役社長の渋沢泰夫氏である。
 ソウル市江南区テヘラン路という有名オフィス街の高層ビルに位置する韓国エプソンは、プリンターやプロジェクター、商業向けプリンター部門で韓国市場トップシェアを堅持している。「高い知名度を生かし、2018年は韓国エプソンのB2B市場に対する第2の飛躍を目指す」(渋沢氏)。
 同社は1996年に設立され、資本金14億ウォンで90人の従業員を擁する。18年度の売上高は約1380億ウォン(約138億円)を達成する見通しだ。渋沢氏は1961年に長野県で生まれ、山梨大学電気工学科を卒業した。83年にエプソン(旧信州精機)に入社し、エンジニアとしてエプソンアメリカ勤務などを経て、2014年から現職に就いている。
 同社は韓国においてプリンターやプロジェクターなどで名を馳せているが、グローバル市場では産業用ロボットをはじめ、スマートグラスやセンシングシステムなど多様な分野で強みを発揮している。
 韓国産業界によれば、産業用ロボットの導入実績を表す指標である韓国の「ロボット密度」は、1万人あたり531台で世界トップ水準である。
 渋沢氏は「先端産業時代を迎え、エプソンの匠人精神のモットーである省小精(省エネ・超小型・超精密)をベースとした品々が世界市場で脚光を浴びている。とりわけ、産業用ロボットは韓国市場でスマート工場の需要が増えているため、急速に成長している」(同)と、エプソンが提供する「省小精の価値」を強調する。つまり、いつでもどこでも簡単・便利で安心して製品を使える世界を創造し、顧客の無駄、手間、時間、コストを徹底的に省くのがエプソンの使命なのである。
 韓国における産業用ロボットの成長も著しい。15年時点で韓国の産業用ロボット販売量は前年比55%増の3万8285台を記録した。10〜15年まで年平均2桁成長率をみせ、中国に次ぐ注目マーケットとなっている。
 「11年に韓国の産業用ロボット市場に参入して以来、17年度は売上高ベースで300%増の成長を収めている。今まで積み重ねてきた信頼によって韓国大手企業などにも取引先が多角化し、18年度はさらなる高成長が期待されている」(同)と説明する。
 韓国エプソンは、現状で業界トップを堅持するプリンター、プロジェクター、商業向けプリンター部門でも様々な新製品を展開し、主導権をさらに強固にしていく考えだ。また、高い環境性能や高速印刷、低いランニングコストの実現を通じて、韓国企業の生産性向上とコスト低減に寄与したいとしている。
 このため同社は、17年末から超高速インクジェットA3複合機2機種、超大容量インクジェットA3複合機1機種などを含める8機種の新製品を公開し、B2B市場での取り組みを強化している。
 渋沢氏は「超高速・超大容量のインクジェット複合機の出荷によって、複合機、プロジェクター、産業用ロボットなど全分野を網羅するB2Bラインアップが完成できた。今後、韓国のB2B市場でも安定的な成長基盤を整えて、シェア拡大に拍車をかけていきたい」と意気込む。
 韓国のビジネス環境について渋沢氏は「ビジネスに臨む商取引において日韓の違いは確かに存在する。しかし、韓国は国際的に精通した優秀な若者が毎年数多く輩出されており、半導体をはじめとする最先端産業のインフラが我々のビジネスを成長させる基盤となっている。当社は、韓国の人々に信頼され、社会と共に発展する、開かれた、なくてはならない会社でありたい」と語り、韓国市場でのさらなる成長に夢を膨らませている。
(聞き手・ソウル支局長 嚴在漢)
 19年3月期予想、エプソンが上方修正 想定為替レート、円安に見直し
 信濃毎日新聞 2018/10/31
  セイコーエプソン(諏訪市)は30日、2019年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を上方修正した。想定為替レートを円安方向に見直すことによる増収効果で、売上高は7月の前回予想を400億円上回る1兆900億円(前期比1・1%減)に修正。日本基準の営業利益に当たる事業利益は前回予想と同じ800億円(同7・0%増)、純利益は20億円上回る600億円(同43・4%増)に見直した。
 10月以降の想定為替レートは1ドル=110円、1ユーロ127円で、ドルで10円、ユーロで2円それぞれ円安に見直した。同日発表した18年9月中間連結決算は売上高が前年同期比1・0%増の5323億7700万円、事業利益が2・6%減の274億円、純利益が34・8%増の202億1千万円だった。
 インクジェットプリンターで主力の大容量インクタンク搭載モデルは中南米地域で苦戦したが、新興国、先進国で好調を維持。プロジェクターはヨーロッパとアジアを中心に高価格帯の高輝度モデルが伸びた。一方、産業用ロボットは米中貿易摩擦の影響を受けて中国、台湾の取引先の設備投資意欲が「急速に減退」(財務経理部)したという。
 碓井稔社長は都内で開いた決算説明会で、米中貿易摩擦などを業績のマイナス要因に挙げたが、「他地域の需要拡大を取り込み、新製品の販売を確実に実施していく。全体に与える影響は限定的」と説明。「外部環境の変化に対応した施策を展開し、計画の達成を目指す」と強調した。
 9月に発生した北海道の地震で被災した千歳事業所(千歳市)については、今後、売上高で約20億円、事業利益で約10億円の損失が出る見通しだと明らかにした。約10億円を投じて生産設備の復旧を急ぎ、11月中旬には被災前の状況に戻れるとした。
 エプソン、産ロボ生産に新ライン 豊科事業所で月内稼働
 日刊工業新聞 News ウェーブ 21  2018/09/04
 日刊工業新聞社
セイコーエプソンは豊科事業所(長野県安曇野市)に産業用ロボットの生産ラインを設置し、月内に稼働する。双腕ロボットなど組み立て難易度の高い製品を中心に複数のロボットを生産する。生産ラインを順次拡張し、最終的に2025年度に中国広東省深セン市の工場を含めた生産能力を現状比3・5倍に引き上げる。
��科事業所はロボット関連事業の研究開発を手がけ、試作向けの生産ラインを設けている。同事業所内に延べ床面積3522平方メートルの生産スペースを整備し、量産向けの組み立てラインを新設する。高難度要素開発から、設計・量産技術の確立、製造までのサイクルを効率良く回し、新製品立ち上げ期間の短縮や、組み立て効率化技術を強化する。
同社は2月に双腕型ロボット「ワークセンスW—01」を投入。力覚センサーを各腕に1台ずつ、カメラを頭部に4台と各腕に1台ずつ搭載する。豊科事業所では難易度の高い同ロボットなどを生産し、“マザー工場”として技術開発や人材育成の役割も担う。
同社はロボット事業の売上高を20年度に17年度比約8割増の400億円、25年度に同4・5倍の1000億円に高める方針だ。
 けいざいズーム信州=ロボット減速機、信州で生産加速 世界的な需要背景 メーカー火花
 信濃毎日新聞 2018/09/03
  産業用ロボットの関節に欠かせない「減速機」の増産合戦が、県内を舞台に繰り広げられている。小型の減速機で80%以上の世界シェアを握るハーモニック・ドライブ・システムズ(東京)は、安曇野市に新工場を建設して生産能力を倍増させる計画。モーター大手の日本電産(京都市)も、子会社の工場を上田市に開所して増産を急ぐ。世界的なロボット市場の成長を背景に、両雄が火花を散らしている。
   (森健一朗)
<ハーモニック・ドライブ—安曇野拠点、技術に自信 日本電産—上田に工場、価格で勝負>
 「ロボットの需要に減速機の供給が追い付いていない。ライバルメーカーより早く増産体制を整え、需要を一気に取り込む」。日本電産の子会社で減速機製造の日本電産シンポ(京都府長岡京市)の西本達也社長は、ハーモニック社への対抗意識を隠さない。
 同じグループの日本電産セイミツ(上田市)の本社工場にある空きスペースを使い、4月に開所した上田工場の月産能力は1万台。2019年9月までに4万台に引き上げる計画だ。長岡京市の本社工場も増強、フィリピンではグループ企業のモーター工場を減速機工場に転換し、20年3月までに全体で月産20万台の体制を整える。
 「長野県は日本電産グループの拠点が集まっており、建物や人員を融通してもらえるので立ち上げが早い。精密加工業の集積地で、部品調達や人材獲得もしやすい」と西本社長。「世界中のロボットメーカーの担当者が安曇野市にあるハーモニック社の拠点を訪れており、交通の便が良い上田なら自社にも足を運んでもらえる」とも話し、したたかな計算をのぞかせる。
 減速機は、高速回転するモーターの動力を、歯車などを通じて適度に減速して伝えると同時に、回転する力(トルク)を高める装置。中でも構造がシンプルな「波動歯車式」は小さく軽くできる。米国の発明家が考案した原理をハーモニック社の前身企業が1964年に実用化し、それ以来、同社が圧倒的な世界シェアを握ってきた。
 西本社長は「徹底的な自動化で生産性を高め、現状でもハーモニック社より2割安く提供できる。フィリピンの工場が本格稼働すれば、4割安くできる」と説明。先行するハーモニック社に価格で勝負を挑み、シェア拡大を狙う。
   ■  ■  ■
 安曇野市に主力生産拠点があるハーモニック社も増産に動く。昨年12月に同市内で取得した工場用地に、新工場2棟の建設を決定。約120億円を投じる。工場用地と同時に取得した既存棟2棟も順次改修しており、21年3月までに安曇野での月産能力を20万台に引き上げる。米国とドイツでも増産し、同年3月期中にグループ全体で月産28万台体制を整える計画だ。
 長井啓(あきら)社長は「競合がいようといまいと、やることは同じ。顧客の要望に応え、技術を進化させ続けて信頼を得ていく」と強調。「コストを下げる努力はもちろんするが、製品の性能に対する正当な価格で提供していくスタンスは変わらない」とし、価格勝負を仕掛ける日本電産の手法とは一線を画す。
 強気のスタンスは「技術的な優位は揺るがない」という自信の裏返しでもある。1970年に安曇野市で減速機の本格生産を始めてから半世紀近く。「現在の製品に行き着くまでに、いろいろな経験を積んできた。これを基に、さらに小型で軽く、力が出る製品を生み出していく」。これまでで最少となる外径5ミリの減速機の開発にも成功し、用途の研究を進めている。
 日本電産に加え、産業用ロボットが爆発的に普及する中国でも、地場の減速機メーカーが台頭しつつある。長井社長は「自動車産業も複数のメーカーが競い合って発展してきた。本気度の高い競合の登場は刺激になり、自社の進化も加速させる」と語り、日中それぞれで力を付ける新たなライバルの挑戦を、正面から受けて立つ構えだ。
<人手不足受けロボット市場拡大 25年3兆円超予測>
 人手不足や新興国の人件費高騰を受け、産業用ロボット市場は拡大を続けている。国際ロボット連盟(本部・ドイツ)によると、2017年に世界で出荷された産業用ロボットは前年比31・6%増の38万7千台で5年連続の増加。調査会社の富士経済(東京)の予測では、世界の製造業向けロボットの市場規模は25年に3兆3140億円となり、1兆821億円だった17年の3倍以上に成長する見通しだ=グラフ。
 中でも加速度的に普及するとみられているのが、製造現場などで人と一緒に作業する「協働型」のロボットだ。富士経済の予測では、17年に世界で488億円だった協働型ロボットの市場規模は、25年に12・1倍の5900億円に拡大。小さくて軽い波動歯車式の減速機がたくさん使われる見通しで、メーカーが増産を急ぐ一因になっている。
 ロボット製造を手掛ける県内企業も事業拡大に動いている。日本電産サンキョー(諏訪郡下諏訪町)は、半導体ウエハーの搬送用ロボットを生産する新工場を伊那市に建設し、生産能力を2・5倍に引き上げる。セイコーエプソン(諏訪市)は、最も効率的な動きを自ら判断して2本のアームで作業する「自律型双腕ロボット」などの新たな生産ラインを安曇野市の拠点に設け、9月に稼働する。
 組み立て・搬送「自律型ロボ」 エプソン、安曇野で生産 豊科事業所、来月から
 信濃毎日新聞 2018/08/23
  セイコーエプソン(諏訪市)は22日、最適な動きを自ら判断し、2本の腕で組み立てや搬送を行う「自律型双腕ロボット」などの生産ラインを豊科事業所(安曇野市)に新設し、9月に稼働させると発表した。人手不足やものづくりの高度化を背景に、需要の伸びが見込めるロボット事業を強化。2025年度に産業用ロボットの生産能力(台数ベース)を現状の約3・5倍に引き上げる。
 既存の建物を改装して設けた新しい生産ラインは、延べ3500平方メートル余。産業用ロボットは現在、一部の外注を除いて中国・深〓の工場で量産しているが、自律型双腕ロボットをはじめとする製造が難しいモデルの生産は今後、豊科事業所が担う。
 同事業所で働く従業員は現在約1500人。産業用ロボットの研究開発・試作のほか、プロジェクターや眼鏡型情報端末「モベリオ」の設計・開発拠点にもなっている。ロボットの研究開発部門と生産現場を近づけることで、開発から量産までのサイクルを効率化。人材育成も進める。
 エプソンはロボット事業を将来的な事業の柱の一つに位置付けており、25年度に同事業の売上高を1千億円(2018年3月期は246億円)に引き上げる目標を掲げる。介護や家事支援といったサービス分野への参入も視野に入れており、豊科事業所では人と並んで作業できるように安全性を高めた「ヒト協調型ロボット」も開発している。
【字解】土ヘンに川
 セイコーエプソン・広丘事業所(工場ルポ)
 化学工業日報 2018/08/07
  セイコーエプソンは、長期ビジョン「エプソン25」達成のため、インクジェット(IJ)イノベーションに力を入れる。碓井稔社長は「最もコアとなるのがプリントヘッドであり、競争力の源泉である」と強調する。今夏、長野県塩尻市の広丘事業所にプリントヘッドの新工場(9号館)を竣工させた。IJデバイスの最先端工場を訪れた。
 新宿駅から特急に乗ること2時間半、広丘事業所のある塩尻市に到着する。夏は昼夜の気温差が大きく、ぶどうなどの果物、ワインの生産に適した気候。一帯は中央アルプスや南アルプスに囲まれ、水資源に恵まれている。こうした背景から精密部品や電子産業の集積地となっている。
 広丘事業所はプリンターの企画設計、コアデバイスの研究開発および生産拠点となる。1970年に竣工した。敷地面積は21万1810平方メートル、東京ドーム4・5個に相当する。約5800人の従業員を抱える。
 このほど竣工した広丘事業所9号館は、IJプリンターのコアデバイスとなるプリントヘッドの前工程を担う。建築面積1万653平方メートル、延べ床面積4万6915平方メートル、地下1階・地上5階建て。クリーンルームを備える。従来、諏訪南事業所(長野県富士見町)が前工程を担ってきたが、フル稼働のため広丘に追加拠点を設けた。
 「プレシジョンコア」と呼ばれる同社のプリントヘッドは、電圧を加えることで収縮するピエゾ素子の機械的な動きによりインキ滴を吐出する。熱を使わないことや、インキの量を正確にコントロールできることが特徴。非加熱のためヘッドの耐久性が高く、低消費電力を実現するため、環境負荷を低減できる。
 各ノズルが異なる制御で、10億分の7グラム程度の微細なインキ滴を1秒間に5万発噴射できる。IJプリンターの画質と速度を決めるコアデバイスだ。IJ技術に加え、MEMS(微小電気機械システム)技術、自社の産業用ロボットの組み合わせで高品質・高効率生産を両立している。
 日本国内に拠点を置いたことについて碓井社長は「プリントヘッドは半導体プロセスを用い、非常に基礎的な研究開発をベースにしている。広丘には研究開発部隊があるので、ここがベストな選択と判断した」と語る。
 年度内にも本格稼働する見通し。広丘事業所の生産体制が整ったことで、従来型プリントヘッドに加え、プレシジョンコアの外販も進める。より多くのパートナーとの関係強化を図ることで、デジタル印刷が加速する商業・産業領域において確固たる地位を築く。
(中尾祐輔)
 セイコーエプソン - 広丘の新工場が竣工 - IJヘッドの能力3倍へ
 電子デバイス産業新聞 2018/07/26
  セイコーエプソン(株)(長野県諏訪市大和3—3—5、∴0266—52—3131)は、約255億円を投じて、2016年秋から建設していた広丘事業所(長野県)内の新工場「9号館」が竣工したと発表した。最先端のインクジェット(IJ)プリントヘッド「PrecisionCore(プレシジョンコア)プリントヘッド」のコアとなる構成部品プレシジョンコアプリントチップを生産する。18年度内に稼働開始予定だ。
 新工場の規模は、S造り地下1階地上5階建て、建築面積1万653square(m)、延べ床面積4万6915square(m)。既存工場と比べてスペース生産性20%増を計画し、工場内に研究開発機能も備えている。生産技術などの開発を推進し、プリントヘッドの品質や生産性向上にも重要な役割を果たす。
 将来的には、プレシジョンコアプリントチップの生産能力を現在の約3倍に拡大する計画だ。同製品は現在、長野県の諏訪南事業所で製造しており、新工場の稼働で2拠点体制となる。また新工場は、災害対策に優れた建物構造・設備を採用し、事業の継続性も強化している。
 広丘事業所はプリンターの企画設計拠点、コアデバイスの研究開発・生産拠点として、国内外の生産拠点と密接に連携。コアデバイスの開発・生産で得た先端の生産技術・ノウハウを海外生産拠点に展開し、グループの総合的なモノづくり力の向上に貢献している。今回新設した9号館のほか、商業・産業用大型印刷機の試作・量産、デジタル捺染のテストラボ機能を備えた新棟(イノベーションセンターB棟)の新設も予定しており、研究開発・生産基盤をさらに強化する。
 同社のマイクロピエゾ技術を活用したプリントヘッドは、電圧を加えると収縮するピエゾ素子の機械的な動きでインクを吐出する。熱を使わず、インクの量を正確に制御できることが特徴。非加熱のためヘッドの耐久性が高く、低消費電力で環境負荷が小さい。
 プ���ントコアプリントヘッドは、ノズルを個別に制御し、10億分の7g程度の非常に微細なインク滴を1秒間に5万発噴射できる技術。IJプリンターの画質と速度を決定する非常に重要なコアデバイスであるため、生産にも非常に高度な技術が必要という。同社が20年以上にわたり培ってきたIJ技術と、1000分の1mm単位の超微細加工が可能なMEMS技術を融合し、さらに自社の持つ産業用ロボットも駆使して、高い品質と生産性を両立する完全自動生産ラインを実現している。
 卓上型小型射出成形機の新興セルビック エプソンが子会社化 産業用ロボット事業強化
 信濃毎日新聞 2018/06/04
  セイコーエプソン(諏訪市)は1日、卓上型の小型射出成形機と関連部品の製造販売などを手掛ける新興セルビック(東京)の全株式を取得し、同日付で完全子会社化したと発表した。精密な部品を製造できる新興セルビックの独自技術を生かし、市場拡大が見込まれる産業用ロボットの事業強化を図る。
 新興セルビックは1987(昭和62)年設立で、社員7人。プラスチック成型金型メーカーとして成長し、2017年8月期の売上高は1億5800万円。買収額は明らかにしていない。
 エプソンによると、一般的な射出成形機は小さいものでも長さ2メートルほどだが、新興セルビックの射出成形機は同70センチほど。金型に材料を流し込む技術などに優れ、高い精度の精密部品を製造できる強みを持つ。独自技術は低コスト化や省スペース化などにもつながるという。
 エプソンはロボット事業を将来の柱と位置付けており、26年度3月期に売上高1000億円を目指す。同分野での多様なニーズに応えられるよう、新興セルビックの独自技術を生かして事業展開を進めるとしている。
 県内新製品=エプソンが産業用ロボ2機種の受注を開始
 信濃毎日新聞 2018/05/31
  ☆エプソンが産業用ロボ2機種の受注を開始
 セイコーエプソン(諏訪市)は30日、ともに産業用ロボットの新機種で垂直多関節型「N6」=写真=と水平多関節型(スカラ)「T6」の国内向けの受注を開始したと発表した。標準価格はN6が税別240万円、T6が同89万4000円。N6は、独自開発した長さ1メートルの折りたたみ式アームにより、従来機よりも設置スペースを約75%削減した。
 セイコーエプソン、産業ロボット拡充、可搬重量6キロで省スペース
 化学工業日報 2018/05/31
  セイコーエプソンは30日、可搬重量6キログラム対応の産業用ロボットとして、産業用6軸ロボット(垂直多関節型ロボット)「N6」と産業用スカラロボット(水平多関節ロボット)「T6」2機種の国内受注を開始したと発表した。主に小型電子機器部品、自動車電装小型部品の組み立て搬送や、パレット上に小型部品を積み上げるパレタイジングなどの用途に展開する。
 「Nシリーズ」は独自に開発した折りたたみ式アームにより、省スペースで効率的な動作を実現する。新モデルN6は、アーム長を1000ミリメートルへロングアーム化した。1000ミリメートルアーム長ながら同社6軸ロボット「C8XL」(1400ミリメートルアーム長)と同等の高さにアクセスできる。棚との距離を詰めて設置できるため、設置スペースを約75%削減できる。
 「Tシリーズ」は、本体とコントローラーを一体化させ設置の簡素化と使いやすさを追求した。モーターのバッテリーレス化により、低ランニングコストを実現した。T6は、より重く大きな物品の搬送に対応した。一度に2つ持てるような、ダブルハンドなどの重いハンド搭載も可能。工場の生産性向上に貢献する。また、AC100ボルト電源による稼働が可能なため電源環境を気にせず設置でき、工場の省エネ化を図ることができる。
 BtoB事業加速、エプソンが18年戦略発表
 NNA - 韓国版  2018/05/30
 セイコーエプソンの韓国法人、韓国エプソンは29日、ソウル・江南で2018年事業戦略発表会を開き、「ビジュアルコミュニケーション」と「産業用ロボット」、「ビジネスプリント」の3分野を軸にBtoB(企業間取引)事業を拡大していくと明らかにした。
ビジュアルコミュニケーション分野では、特にプロジェクター事業に力を入れる。プロジェクターは高精細な画質を得られる高光量製品を投入して、シェアトップを目指す。会議などで用いる一般的なプロジェクターに加え、近接投影できる製品やサイネージ用製品などラインアップを拡充する計画だ。
韓国では教育現場でペーパーレス化が進み、代わりにプロジェクターを使用するケースが増えている。エプソンは、そうした教育需要の取り込みも目指す。現在、タッチパネルのように投影した画像をタッチし、文字を書いたり、画面を操作したりできる製品を販売している。
また、映写されたスクリーンに向けてボールを打つ「スクリーンゴルフ」や「スクリーン野球」などインドアスポーツでも需要拡大を期待している。
産業用ロボットは、力の入れ具合を精密に調整できる「フォースセンサー」を搭載したロボット「Tシリーズ」を新たに投入する。また、アーム型ロボットの供給も拡大し、さらなる成長を図る。2017年の韓国エプソンのロボット売り上げは前年比375%増だった。
主力のプリンター事業は、企業の業務効率を向上させるトータルソリューションを引き続き提供していく考えだ。
韓国エプソンの渋沢泰夫社長は「セイコーエプソンは、最適なビジネスソリューションを提供するため、絶えず努力している。韓国エプソンも第4次産業革命をけん引する企業として頭角を現すだろう」と述べた。
 FAプロダクツら - ロボット展示場を小山市に開設へ
 電子デバイス産業新聞 2018/05/18
  (株)FAプロダクツ(東京都港区新橋5—35—10、∴03—6453—6761)ら3社は、産業用ロボット関連の常設展示場「Smart FActory Conductor LABO」(スマラボ、写真)を5月16日に開設した。場所は栃木県小山市で、規模は約300square(m)。複数の産業用ロボットならびに工場向けIoTシステムを体感でき、システムインテグレーター(SIer)の教育の場としても活用する。
 スマラボは、FA関連のIoT技術に強みを持つFAプロダクツ、SIerの(株)オフィス エフエイ・コム(栃木県小山市)、ロボット導入の構想設計を手がけるロボコム(株)(東京都港区)が共同運営する。物流、食品、自動車/機械、IoTの4ゾーンに分け、製造業や物流業で使われる産業用ロボットのソリューションを10種類以上展示する。
 施設内には、安川電機、ファナック、ユニバーサルロボット、デンソーウェーブ、セイコーエプソン、日本電産シンポ、三菱電機、ライフロボティクスのロボットを設置。10種類のカメラ、センサー、ロボットハンドなどの周辺機器、ORiN(オライン)などのオープン通信規格によるソリューションも提案できる。展示はすべてシステムとしてパッケージ化されており、企業が最小限の打ち合わせ工数で導入を検討でき、エンジニアリング費用も最小限に抑制できる。
  セイコーエプソン首位 県内企業売上高 昨年の上位100社 伸び率1位は綿半
 中日新聞 2018/03/29
  【長野県】帝国データバンクは県内企業の昨年の売上高で上位百社のランキングをまとめた。総売上高は四兆四千五十億円でほぼ横ばいだが、五年ぶりに前年を下回った。
 リーマン・ショック後の二〇〇九年に総売上高は大きく減り、一三年から回復基調にあった。一四年は前年比9・6%と一九九〇年以降、最大の増加率だったが、徐々に上げ幅は縮小し、昨年は0・02%の減に転じた。
 増収企業は前年の一昨年より十三社増え、三分の二に達した。担当者は「全体的に見ると、景気は堅調といえる」と分析する。
 セイコーエプソンが伸び率を減らしたが、前年に続き首位を守った。伸び率が最も大きかったのは、二〇一六年四月にグループ企業の合併で発足した建設業の綿半ソリューションズで356%増。同業のマツヤを吸収合併し、商号を「アップルランド」から変更したスーパーのデリシアは伸び率三位で、売上高でも十六位から九位に上昇した。
 ランキングには金融機関や事業協同組合などは含めていない。連結決算を採用する企業も含め、単体の売上高で比較した。(安永陽祐)
 ■県内企業の2017年売上高順位
 順位      社名        業種             売上高    伸び率
 (1)(〃)  セイコーエプソン  電子応用装置製造       7379億円  ▲6.2%
 (2)(〃)  ミネベアミツミ   ベアリング製造        4525億円   0.3%
 (3)(〃)  マルイチ産商    総合食品卸          1774億円   2.2%
 (4)(〃)  新光電気工業    半導体パッケージ製造     1325億円  ▲1.8%
 (5)(〃)  日本電産サンキョー モーター・産業用ロボット製造 1032億円   7.2%
 (6)(〃)  ツルヤ       スーパーストア         847億円   4.4%
 (7)(9)  竹内製作所     建設機械製造          789億円   4.2%
 (8)(10) 鍋林        医薬品・化成品等卸       734億円  ▲2.7%
 (9)(16) デリシア      スーパーストア         714億円  57.2%
 (10)(7) 三公商事      遊技場             677億円 ▲15.7%
 ※()内は前年の順位。〃は前年と同じ順位。売上高は1億円未満切り捨て。▲はマイナス。
 セイコーエプソン、産業用ロボット大きく育て、よりスマートに省人化
 化学工業日報 2018/01/18
  セイコーエプソンは、ロボティクスソリューション事業を拡大する。スマートファクトリー化や省人化の流れに対し、人の高度な作業を代替したり支援したりするロボティクスソリューションで市場を開拓していく。同事業の売上高は近年急速に伸びており、2017年度��前期比30・2%増の220億円を目指す。25年度に1000億円の目標を掲げるが、碓井稔社長は「毎年30%以上で伸びれば達成はあっという間」と自信をみせる。同事業に関連するM&A(合併・買収)も検討している。
 セイコーエプソンは腕時計の組み立てロボットを内製化して以来、約30年間にわたりロボットを開発している。腕時計だけでなく、プリントヘッドといった精密機器・部品の組み立てもロボットで行っている。近年は外販に注力しており、中国の家電および自動車関連市場を主戦場に大きく成長している。
 同社のロボットは省エネルギー、小型・精密といった特徴を持つ。ロボット自身が自在に加減して探り、ならい、はめ合い、押しつけ機能を実現した力覚センサー、ロボットに部品の向きや形を正確に認識させる画像処理技術も強み。世界シェア1位のスカラロボット、小型垂直ロボット、デバイスおよび各種オプションを揃える。人間の作業に近い動作ができる双腕ロボットも今冬から世界で順次発売する。
 碓井社長は同事業について「絶好調ではあるが、もっと事業規模を大きくしたい。よりスマートで、人間の作業を簡単に切り替えられるロボット開発に力を入れていく」と語る。接着剤の塗布、ねじ締め、スナップフィットなどはとくに省人化のニーズが高いという。
 同社は、ロボットコントローラーが距離センサーの入力からロボットおよび塗布装置を一体で制御することで、高速でむらのない塗布を低価格で実現するソリューションを完成させた。距離センサーに連動させ、ロボットから塗布対象までの高さを高速で一定に保持する。ロボットの速度をディスペンスコントローラーに出力し、速度に応じて塗布量を自動調整して液だまりのない塗布を実現する。
 また、搬送作業をロボットに代替させるため、部品の高速搬送に必要なロボット、ビジョン、フレキシブルフィーダーをパッケージ化して提供するソリューションも用意している。フィーダー上の部品の状態をビジョンで認識し、ロボットが最も効率的にピックアップできる部品の分布・位置・姿勢に自動調整する。
 販売面ではパッケージ化を重視。ロボット需要の高まりで、導入工数の増加やシステムインテグレータの不足が課題となっているが、パッケージ化によって簡単に導入できる点を訴求する。
 セイコーエプソン - 双腕ロボットを開発 - デンソーも発表
 電子デバイス産業新聞 2017/12/28
  セイコーエプソン(株)(長野県諏訪市)および(株)デンソーウェーブ(愛知県知多郡)は、産業用双腕ロボットを発表した。うちセイコーエプソンは、双腕型産業用ロボット「WorkSense(ワークセンス)W—01」(写真)を開発した。「見て、感じて、考えて、働く」といった要素を持つ自律型ロボットで、2018年2月までに発売する予定だ。
 ワークセンスには、頭部カメラ(4個)やアームカメラ(2個)が搭載されており、人間の目のようにワークを認識。設置場所を変更してもプログラムを変更せずに即座に作業が行え、7軸アームの経路、姿勢、障害物の回避を自ら考える。また、自社開発の力覚センサーを搭載したロボットアームで繊細な組立や搬送作業を実現でき、部品を押さえながらネジ締めするといった左右別々の作業にも対応が可能だ。
 一般的な産業用ロボットのように装置に組み込み、固定して作業を行うのではなく、必要な場所に機体を移動させ単独で人に代わって組立や搬送などの作業を実施できる。多品種少量やジャストインタイム方式の生産が要求される自動車関連を主なターゲットとしている。
 デンソーウェーブも双腕型ロボットアームを備えた「マルチモーダルAIロボット」を発表した。製品化の時期などは未定。ロボットアームには不定形物を扱える多指ハンドを装着し、ディープラーニングとVR(仮想現実)技術を用いることで、複雑なプログラムを組むことなく、人が人に作業を教えるのと同じようにロボットに作業を学習させることが可能だ。
 開発は、自動計測制御装置の事業を手がけるベッコフオートメーション(株)や、人工知能(AI)ベンチャーの(株)エクサウィザーズと共同で実施。筋電義手ベンチャーのイクシー(株)が多指ハンドを提供し、AIロボットの研究で知られる早稲田大学の尾形哲也教授がアドバイザーとして参画している。11月29日〜12月2日に東京ビッグサイトで開催された「2017国際ロボット展」では実機を展示し、ディープラーニング技術で学習した双腕型ロボットがタオルを畳んだり、サラダを盛りつけたりするデモを実施した。
 エプソンが産業ロボ拡充 3機種や「ヒト協調」型、来年度投入
 信濃毎日新聞 2017/11/28
  セイコーエプソン(諏訪市)は27日、いずれも産業用ロボットの新機種で垂直多関節型の「N6」「VT6」、水平多関節型(スカラ)の「T6」の計3機種を2018年度に発売すると発表した。隣で人が作業できるよう、垂直多関節型とスカラの安全性を高めた「ヒト協調ロボット」を同年度に投入する方針も公表。産業用ロボットの品ぞろえを拡充し、製造現場の幅広いニーズに応える。
 「N6」は発売済みの「N2」の後継で、可搬重量を3.5キロ増の6キロに強化。アームも55センチ長い100センチとした。小型電子機器部品や車載部品の搬送、医療製品の棚入れ、棚だしの生産性向上を図ることができるという。
 「VT6」は、ロボットの導入や維持管理の費用抑制をコンセプトに開発。コントローラーを本体に内蔵して配線を不要とし、省スペース化を実現した。「T6」の可搬重量は、従来機種「T3」の倍の6キロに向上させた。
 同社が同日、都内で開いたロボット事業の戦略説明会で、ロボティクスソリューションズ事業部の吉田佳史事業部長は「ヒト協調ロボット」について、人が近づけば作業を減速し、接触すれば動作を停止する機能を盛り込むと説明。「人手不足などにより、産業用ロボットは世界的に市場が拡大している。製品ラインアップを充実してシェアを拡大する」とし、25年度のロボット事業売上高目標1000億円の達成に意欲を示した。
 エプソン、BtoB事業加速 東南アの産業用ロボットに商機
 NNA - シンガポール版  2017/11/02
 セイコーエプソンは世界的にBtoC(企業と消費者間の取引)からBtoB(企業間取引)事業へのシフトを加速する。今後の最重要事業の一つとして、製造業を中心に今後確実に需要が拡大する見通しの産業用ロボット分野に注力。人工知能(AI)や3Dプリンターの研究・開発(R&D)も推進し、プリンターやスマートグラスなどの既存製品とともに、次世代スマート社会のインフラ企業となることを目指す。シンガポール現地法人エプソンシンガポールの設立35周年を祝う記念式典で10月31日、セイコーエプソンの碓井稔社長が明らかにした。
■インダストリー4.0が追い風
セイコーエプソンは今年3月に日本で、産業用スカラロボット(水平多関節ロボット)の新シリーズ「T3」の販売を開始。今回初めて東南アジアで正式にお披露目した。
中国での人件費高騰に伴い、企業が生産拠点を東南アジア地域に移転する傾向にあることから、今後域内での需要拡大を見込む。各国政府や企業が取り組む、ロボットやITを活用して製造業の生産効率化を図る「インダストリー4.0」も追い風だ。
T3は、電子機器部品や小型自動車部品の検査工程への単純搬送などに適したもの。ロボット本体とコントローラーを一体化したり、配線を簡素化したりすることで省スペースを実現したのが大きな特長で、バッテリーレスモーターを採用し、バッテリー交換作業を不要にすることで維持コストも低減した。
現在、日本、中国、米国、欧州の工場で採用されている。インドネシアの工場で行った実証実験では、同ロボットの導入により、3年間で約12万7,000米ドル(約1,446万円)相当のコスト削減につながった。
同社の安藤宗徳営業本部長はNNAの取材に対し、「T3はスマートフォンなど精密な電子機器を扱うのが得意。ロボットを構成する精密な主要部品を内製することで、ロボットによる精度の高い作業を可能にしている」と説明した。
T3は同社の力覚センサーシステムとも連携が可能。水晶圧電方式を採用した同センサーは高感度で、6軸方向の微細な力も検出できるという。例えば、ねじを締めるなど従来のロボットが苦手な繊細な動きも、力を加減することで人間のように「当たりを付けながら」(安藤氏)行うことができる。
安藤氏は、詳細な時期は未定としたものの、デュアルハンドロボット(1台で2本のアームを持つロボット)も「近く発売する」と明かした。
■3D印刷にイノベーション
セイコーエプソンは3DプリンターとAIの開発にも力を入れる。碓井社長は「3Dプリンターが登場してからある程度時間がたったが、身の回りに3Dプリンターを使って作られたものは見当たらず、ほとんど普及していないのが現状」と指摘。既存の3Dプリンターは、利用できる樹脂の種類が限られ、生産性も低く、「これではイノベーション(技術革新)とは言えない」という。このため、あらゆる種類の樹脂を使える3Dプリンターを開発し、同業界に「本当のイノベーションを起こす」考えだ。同社では現在、電子機器や機械式腕時計などの精密機器の部品を効率よく製造できる3Dプリンターの開発に取り組んでいる。
またAI分野では、力覚センサーと機械学習を組み合わせることで、(例えば初めて行き当たったドアの)鍵穴に鍵を差し込んで解錠するといった作業ができるロボットなどを開発中だ。
■産業利用向けスマートグラスも
式典では、眼鏡型ウエアラブル端末モベリオの最新シリーズ「BT—350」と「BT—2200」も、域内で初めてお披露目された。
これまでのシリーズに比べてより商業・産業利用を意識しており、BT—350では多人数が使うことを想定し、丈夫さや軽量さなどを追求。BT—2200は、水ぬれなどハードユースにも対応する堅固さを備え、ヘルメット型ヘッドセットモデルも用意した。
現在シンガポールでは、物流倉庫向けソリューションを提供するポケット・テクノロジーズなど複数の企業で、新シリーズの実証実験が進行中。高級ホテル「ソー(SO)ソフィテル・シンガポール」では今年3月に、1世代前の「BT—300」が導入され、利用客向けに拡張現実(AR)を使ったバーチャルガイドを提供している。
セイコーエプソンの前身のエプソンは1982年にエプソンシンガポールを設立。35周年を祝う式典は南部セントーサ島にある高級ホテルで催行された。碓井社長は「次世代の社会は情報通信技術(ICT)をインフラとするスマート社会になる。当社はこのインフラを支える企業を目指す」と話した。
 検証2016/産業用ロボット−逆風も拡大基調継続
 日刊工業新聞 2016/12/05
  産業用ロボット市場は2016年の1年間を通して、おおむね良好な状態を保った。為替変動の逆風はあったものの、全体的な需要は拡大基調が継続。労働力不足、人件費高騰などを要因とした製造業の自動化ニーズは依然として強い。ただ、ロボットメーカー同士の競争は激化している。17年は各社の差別化戦略が本格化しそうだ。
 「高水準が続いている」と販売状況を分析するのは川崎重工業の橋本康彦常務執行役員。自動車分野向け溶接ロボ、半導体分野向けクリーンロボが中国、日本などで好調だ。17年3月期の成長目標を台数ベースで前期比20%増に設定していたが「(目標を)確実に上回る」と予測する。
 ファナックの稲葉善治会長も「(販売量は)もっと増える」と強気だ。このため、17年春をめどにロボットの生産能力を現状比1・2倍に高め、さらなる需要拡大に備える。
 だが、輸出が主力のロボット業界にとって、為替変動の影響は避けられない。安川電機は為替を理由にロボット事業の17年3月期業績予想を下方修正。また、ファナックの16年4—9月期連結決算はロボット部門の売上高が前年同期比4・5%減と減収に転じた。川崎重工でも金額だと成長率は台数ベースの半分程度にとどまる。
 それでも各社の幹部は悲観していない。「為替を除けば計画通り」と安川電機の小川昌寛執行役員ロボット事業部長は言い切る。先進国の労働力不足、新興国での人件費高騰など、実需面では追い風の要因が豊富だ。17年も「受注が堅調なので総じて良い状態が続く」(小川事業部長)といった声が多い。
 需要の拡大が続く一方で、メーカー間の競争は激しさを増している。不二越、ヤマハ発動機、セイコーエプソンなどロボットでは中堅に甘んじていた有力企業が、相次いで新戦略を打ち出しているのも昨今の特徴だ。これら挑戦者側が、先行する大手にどれだけ迫ることができるかも、17年の見どころとなる。(藤崎竜介)
(記事に対するお問い合せはFAX・03−5644−7098まで)
 インタビュー - セイコーエプソン(株) 取締役常務執行役員 ロボティクスソリューションズ事業部長 福島米春氏 - 25年度までに売上高1000億円規模へ - 折りたたみ式やセンサーを投入
 電子デバイス産業新聞 2016/08/11
  セイコーエプソン(株)(長野県諏訪市大和3—3—5、∴0266—52—3131)のロボット事業が好調だ。グローバルでトップシェアを持つスカラロボットを中心に、折りたたみ式新型アーム構造採用の6軸ロボットや高精度の水晶の力覚センサーなど商品群の拡充も図っている。今回、同社の取締役常務執行役員でロボティクスソリューションズ事業部長の福島米春氏に話を伺った。
 —貴社の産業用ロボット事業の概要から。
 福島 もともとは自社の腕時計の組立に用いるロボットを内製したのが始まりで、そのノウハウを生かし1983年から外販も行うようになった。製品としては、スカラロボットと垂直多関節の6軸ロボットをラインアップしており、うちスカラロボットではグローバルでトップのシェアを持つ。当社の強みは省エネルギー、小型化、高精度を実現する「省・小・精の技術」にあり、産業用ロボット製品もこれら要素に強みを持つ。また、腕時計の組立が出発点になっていることから精密加工に関するノウハウも豊富で、用途別では電機・電子が半分以上を占めている。
 —生産体制や需要動向について。
 福島 ロボット製品の生産は豊科事業所(長野県安曇野市)と中国・深〓市の拠点で行っている。両拠点はほぼ同等の生産能力を有しており、すべての製品を生産できる。そのため、需要動向や為替などを勘案しながら、その都度最適な生産体制を柔軟に構築できる。販売面では近年需要が増加しており、2015年度も当社が展開する市場や分野で全般的に堅調に推移し、ロボティクスソ��ューションズ事業部の売上高は154億円となった。16年度も全般的に堅調に推移すると見ており、2桁%以上の増収増益を見込んでいる。
 —新製品について。
 福島 6月からロボット用力覚センサー「S250シリーズ」と新型の小型6軸ロボット「N2—A450」の国内受注を開始した。そのうち「S250シリーズ」は当社が強みを持つ水晶圧電方式を採用した高剛性のセンサーで、0・1Nというわずかな力を感じることができる。この高感度性能を生かし、従来では難しかった繊細な部品の組立や、結合部の隙間が少ない部品同士のはめ込み作業などを自動化することが可能だ。
 —ロボットの新製品の詳細を。
 福島 新しく開発した折りたたみ式のスリムアームを採用した6軸ロボットで、装置の設置占有面積は600×600mmと従来機に比べ約40%削減し、人と同等のスペースで作業が可能だ。電子機器や自動車部品分野での小型部品の組立や搬送などに最適で、前述のセンサーと組み合わせることで、より高度な作業にも対応できる。このほか自律思考型の双腕ロボットを17年度に市場投入する準備を進めており、従来のような製造現場の直接業務はもちろんのこと、間接業務・バックヤード作業への導入も目指していく。
 —ロボットに搭載する電子デバイスについて。
 福島 近年はスマートフォンなどの民生機器に搭載されている部品でも性能が高く、ロボット製品への採用を検討するケースがある。ただ、製品サイクルが早く、長期間使用するロボットでは使えないといったケースもあり、対応に苦慮することがある。そのほか、リーク電流が少ないアナログ部品や、省エネ化を図るうえでSiCなどの次世代パワー半導体などには期待を寄せている。また、当社には社内に電子デバイスを扱う部門もあり、この連携を強化し内製部品や周辺部品を増やすことも検討している。先に述べた水晶の力覚センサーもその一環だ。ロボット自体の性能向上はもちろんだが、こういった製品群を充実させ、かつ簡単に利用できるようにすることでお客様の生産性の向上に貢献していきたい。
 —今後の方針を。
 福島 当社の販売網は全世界に広がっているが、ロボティクスソリューションズ事業としてはまだ開拓できていない地域も多く、まずは販売地域の拡大に取り組んでいく。また、ロボットが導入できていない分野や工程も数多くあり、先に述べた新しいロボット製品などを中核にして用途幅を広げていきたい。そのために安全性の向上、簡易なティーチング、さらなる小型化、周辺部品を含めたソリューションの拡大などを、当事業部だけでなく、セイコーエプソン全社横断的に進めていき、25年度までにロボティクスソリューションズ事業部の売上高を1000億円規模にしていくことを目指す。
(聞き手・浮島哲志記者)
 エプソンの産業ロボ、受注を開始 6つの関節、省スペース化
 信濃毎日新聞 2016/06/22
  セイコーエプソン(諏訪市)は21日、アームが折り畳める垂直多関節型ロボット「Nシリーズ」を初めて商品化し、重さ2・5キロの荷物を持ち運べる「N2—A450」の受注を開始したと発表した。電子機器や自動車分野などで小型部品の組み立てや搬送に適している。
 「N2—A450」は六つの関節がある6軸ロボット。設置面積は60センチ四方で、従来機種より4割ほど削減した。人と同じくらいの作業スペースで設置できる。重さは約19キロ。同ロボット用の力覚センサー「S250H」も受注を開始した。装着することでわずかな力も検出し、より微細な部品の組み立て作業の自動化が可能になる。
 同社は、ロボット事業を将来の柱の一つとして育てる方針。生産現場の人手不足や工程の複雑化で産業用ロボットの需要が高まると見込み、2025年度の売上高1千億円を目標に掲げている。価格はロボットが190万円(税別)。力覚センサーは69万円(同)。
 セイコーエプソン、ロボット事業の2ケタ成長持続、中国に加え欧米も
 化学工業日報 2016/03/11
  セイコーエプソンは、ロボット事業を加速する。中国市場で製造業向けに産業用ロボットの需要が拡大し続けていることに加え、欧米では医薬品や食品業界向けに伸長している。2016年度の売上高は前期比15〜20%増となる見通し。現在の主力はスカラロボットや6軸ロボット。今後ラインアップを拡充し、年2ケタ成長を持続する。16年度から始まる3カ年中期経営計画の期間中には「開発中の自律双腕ロボットをコマーシャルベースにのせる」(碓井稔社長)。
 セイコーエプソンのロボット事業は、自社製造のウオッチ精密組み立てロボットの内製化から始まった。その後30年以上にわたり、ウオッチだけでなく同社のインクジェットプリンターヘッドの製造などでロボットを使用し、ライン構築のノウハウを蓄積してきた。同社自身がロボットのユーザーであるため、顧客のニーズの正確な把握、適切なサービス展開を可能としている。
 中国市場を中心に拡大してきた。電子部品や自動車関連の組み立て工場向けに拡大を続けている。これまでは人件費上昇などがロボット需要増加の背景にあった。最近ではこうした理由に加え、工場の人員不足を補う目的でロボットの需要が高まっている。従来、中国の製造ラインでは女性が過半数を占めていたが、レストランや化粧品店などサービス産業に人材が流れる傾向にあり、多くの工場では慢性的な人員不足に悩んでいる。
 また、同社のロボットは欧米市場でも拡大している。電子や自動車産業だけでなく、医薬品や食品の包装向けにもロボットが浸透しつつある。一方、競合の多い日本市場では後発となっている。他社にない力覚センサーの搭載や、さらに小型化し差別化を推進、競合を猛追する考え。またグローバルで技術的知見を持った営業マンを増やす。技術サポートも含め提案力を強化する。
 ロボットの��インアップ拡充も重要なテーマ。6月には新小型6軸ロボットを投入する。設置面積を従来比40%カットし、タクトライムを約30%短縮させた。また、次期中計中に自律型双腕ロボットを市場投入する方針。ロボット単独で自律的に判断し、さまざまな作業に対応できるため、自動化経験の少ない製造現場でも導入・管理が容易となる。「技術に加え、事業として成立するためのアプリケーションの開発も進んでいる」(同)と話している。
 【2016 成長への展望】セイコーエプソン社長・碓井稔さん(60)
 フジサンケイビジネスアイ  2016/01/08
  ■オリジナリティーを訴求し足場作り
 −−2015年度は中長期経営計画の最終年度だ
 「事業の進むべき方向感がだいぶ定まってきた。核となる強い技術を顧客価値とし、他社が作っていない商品を市場に出せるようになった。最先端のインクジェットプリントヘッド技術『プレシジョンコア』を開発したほか、ウエアラブル機器の分野でも、GPS(衛星利用測位システム)ソーラーウオッチ『アストロン』のセンシング技術などをベースに、健康プログラムの領域にも参入している」
 −−16年度を起点とした新中長期経営計画の目標は
 「18年度を最終年度とする3カ年計画に加え、10年後を見据えた計画も示したい。具体的には、ROS(売上高経常利益率)10%以上の早期達成などを目指すが、数字に引っ張られるのではなく、オリジナリティーを徹底的に訴求するビジネス構造を築いていくのが重要だ。山登りと同じで、ルートを決めないと目的地には到達できない。しっかりと足場を作りたい」
 −−ロボティクスの分野にも注力している
 「海外の人件費の上昇などを受け、製造業界では自動化が大きな課題となっている。プリントヘッドを製造する自社の国内工場の自動化に取り組んでいる。ここで培った技術をベースに、産業用ロボットのラインアップも強化している」
 −−具体的には
 「5月には、折り畳み式の新型アームを搭載し、省スペース効果がある『Nシリーズ』を発売する。このほか、自律型双腕ロボットの開発も進めている。採算に乗るか、人間に代わるパフォーマンスができるかといったことを考慮し、タイミングを慎重に精査するが、17年には商品化したい」
 −−他の新商品は
 「今年は、使用済みの紙を原料にして、水を使わずに新しい紙を作るオフィス製紙機『ペーパーラボ』などの新商品も発売する。コンシューマー向けのインクジェットプリンター『カラリオ』も国内ではかなり浸透してきたが、それ以上に顧客を感動させる商品も出していきたい」
 −−世界経済の動向をどう見るか
 「新興国では大容量インクジェットプリンターの販売が好調だ。主な海外生産拠点は中国・アジア圏にあり、ドル高と新興国通貨安が続くと、製造コストの上昇を販売価格に転嫁するなどの対応をせざるを得ない。リオデジャネイロ五輪が開催され、プロジェクター需要も見込めるが、楽観できる年ではない」
                   ◇
【プロフィル】碓井稔
 うすい・みのる 東大工卒。1979年信州精器(現セイコーエプソン)入社。2002年取締役、07年常務。08年6月から現職。この間、生産技術開発本部長、研究開発本部長を歴任した。長野県出身。
 セイコーエプソン ロボット事業、売上高1000億円に 10年で6倍目標
 フジサンケイビジネスアイ  2015/11/20
  セイコーエプソンは19日、ロボット事業の売上高を今後10年間で現在の6倍超に引き上げ、1000億円を目指す計画を表明した。人間の目のように物体を3次元で認識し、力の加減もできる自律型双腕ロボットの実用化を急ぐほか、生産分野以外にもロボットの活躍の場を広げ、収益の柱に育てる。
 先進国で少子高齢化が進み、生産現場を中心に人手不足が顕在化しており、同社は生産ロボットの需要の拡大を見込む。さらに、介護や家事支援といった新たな需要の掘り起こしも狙う考えだ。
 同社は、インクジェットプリンターヘッドの製造などにロボットを使用し、ライン構築のノウハウを蓄積した。
 2011年からは産業用ロボットの世界最大市場である中国・深セン市で生産を手掛けており、旋回アームを備えたスカラロボットでは世界トップシェアを誇る。
 一方、同社は世界で初めて折り畳み式アームを備え、省スペースで生産性を向上させる新小型6軸(垂直多関節型)産業用ロボット「Nシリーズ」の第1弾を来年5月に発売することも発表した。
 設置面積は人間が作業する場合と同規模の60センチ四方で、従来機種から約40%削減したほか、重さも3分の2に軽量化した。12月2日開幕の「2015国際ロボット展」に出展する。
 けいざいアイ=アーム畳める産業ロボ、エプソンが開発 「6軸」で世界初 売上高1000億目標
 信濃毎日新聞 2015/11/20
  セイコーエプソン(諏訪市)は19日、アームが折り畳める産業用の垂直多関節型ロボットを開発したと発表した。同社によると、六つの関節がある「6軸ロボット」では世界初。省スペース化や作業速度の向上につながるとしている。生産現場の人手不足や工程の複雑化などで産業用ロボットの需要は高まるとし、ロボット事業の売上高を、2025年度までに現在の6倍強の1千億円とする目標を掲げた。
 新開発のロボットは「Nシリーズ」として来年5月に発売予定。60センチ四方の場所で作業が可能で、設置面積を従来機種より4割ほど削減した。周囲との衝突を避ける余分な動作も不要で、同社のシミュレーションでは作業時間を3割ほど短縮できた。精密部品の挿入や、検査装置への製品のセットなど、複雑な動きが求められる工程での需要を見込む。価格は既存の6軸ロボットと同程度の見込みで、年間2千台の販売を目指す。
 同日都内で開いたロボット事業の戦略説明会で、セイコーエプソンの福島米春常務は「部品の小型化や工場のIT化が進む中、小型、軽量、スリムで動きが高精度なロボットの活躍の場は広がる」と強調。エプソンは産業用の水平多関節型(スカラ)ロボットでは世界シェア首位だが、6軸ロボットのシェアはまだ低いとし、「その分市場開拓の余地が大きい」と述べた。
 セイコーエプソン、ロボットで500億円めざす、医薬・食品向け拡大
 化学工業日報 2015/06/12
  セイコーエプソンは、ロボティクスソリューション事業を拡大する。中国での省人化ニーズを背景にスカラロボットや6軸ロボットの需要が急速に拡大。2014年度にはIFRS(国際財務報告基準)での売上収益が156億円となり前年度比で倍増。同様の傾向が欧米や日本でもみられ、継続的な需要拡大が見込まれることから、同社では電子部品の組み立てに加え、医薬や食品業界にも作業領域を広げることでさらなる成長につなげていく。「中期的にはまず300億円、そして500億円の達成を目指す」(碓井稔社長)。
 事業拡大の牽引役は中国で、人件費高騰や人手不足などを背景に、産業用ロボットの需要が増加している。現在はスマートフォンの組み立てや、自動車の電装化の流れを受け、車載用電子部品の組み立て向けに伸びている。昨年度はスマホの大口案件が加わったこともあり、売上収益が急増した。15年度はこの需要が落ち着くため、前期比3%増の160億円を計画している。
 成長戦略の柱は「ユーザーの裾野と作業領域を広げること」(同)。期待する食品業界ではパッケージへの封入、医療業界では注射器の組み立てなどへの展開を見込む。また、ロボットの精度を高めるため、センサー類も拡充する。画像センシングによってロボットの作業をより効率的かつ実用的なものにし、アプリケーションを広げていく。
 早期の投入を目指すのが、自律型双腕ロボット。対象物と作業シナリオを教示するだけで、ロボット単独で自律的に判断し、さまざまな作業に対応できる。従来、作業レベルの難度やコストの制約により、やむを得ず人手に頼っていた領域の自動化を図る。人が使う汎用的な道具をそのまま利用できるほか、3次元空間上で対象物の位置・姿勢を正確に認識する機能を有しているため、ロボットの設置場所を変更しても即座に作業を開始できる。「双腕ロボットが普及すれば500億円は達成できる」(同)。
 さらに「販売体制、サービス体制を強力に作っている。商品の仕込みにも力を入れ、ラインアップを拡充していく」(同)としている。
 セイコーエプソン、産業ロボ事業強化、14年度売上高160億円予測
 化学工業日報 2015/01/09
  セイコーエプソンは、産業用ロボット事業を強化する。スカラロボットや6軸ロボットを中心に展開。内製センサーとソフトウエアの組み合わせによって振動に強く高い制御機能を有する。人件費が高騰する中国市場で拡大が続いており、車載向け電子部品工場での採用が増えている。「今年度の売上高は150億円もしくは160億円突破の可能性がある」(碓井稔社長)。自立型双腕ロボットなど、さらなる技術革新を図る。
 セイコーエプソンのロボット事業は腕時計の組み立てが原点。独自の精密メカトロニクス技術やスマートモーションコントロール技術によって高精度・高速・高耐久性・小型を実現している。世界シェアトップクラスのスカラロボットをはじめ6軸ロボットも揃える。多彩なラインアップで世界の工場の自動化を推進している。
 売上高は2012年度約30億円、13年度約70億円、今期は150億〜160億円を見込み、右肩上がりの成長を続けている。最大の需要先は中国市場。全体の3分の1を占め「非常に好調」(同)という。
 拡大の背景にあるのは人件費高騰と自動車の電装化。自動車への電子部品搭載が増加するとともに、世界の工場である中国で生産が拡大している。人件費増大の解決策として、同社の産業用ロボットに注目が集まっている。また、景気回復で息を吹き返した米国やドイツの自動車業界向けにも採用が増えている。「ロボット単体で売るのではなく、使い方を含めて提案しながら対応しているので引き合いは極めて良好」(同)。
 主力のスカラロボットは幅広いアーム長、最大可搬重量の組み合わせから選べる製品体系で、顧客は用途に合わせて選ぶことができる。6軸ロボットは独自のスマートモーションコントロール技術によって、高速・高精度な位置決め、精密な軌跡制御機能を充実させた。斜めや潜り込みのある組み立てや梱包作業、立体形状のシーリング作業に適している。
 ロボットの高機能化、FA(ファクトリーオートメーション)、産業機器分野で新たな価値を創出することを目指すなか、現在自立型双腕ロボットの開発を進めている。さまざまなアプリケーションを想定しているが、将来的にはプリンターの組み立てにも活用できるよう技術革新を推進していく。
 セイコーエプソンが機構改革と人事
 信濃毎日新聞 2014/09/12
  セイコーエプソン(諏訪市)は11日、10月1日付の機構改革と人事を発表した。センサーや産業用ロボットに関する技術開発の連携を強めるため、インダストリアルソリューションズ事業部とセンシングシステム事業部を所管するセンサー産業機器事業セグメントを新設する。人事は次の通り。
 【本部長・事業部長】
 ▽センサー産業機器事業セグメント担当 技術開発本部長福島米春▽事業基盤強化本部副本部長 経営企画部長兼営業企画部長片桐勝▽技術開発本部副本部長(ビジュアルプロダクツ事業部副事業部長)下斗米信行▽インダストリアルソリューションズ事業部副事業部長(エプソン中国出向)滝沢武彦
 【部長級】
 ▽総務部長(プリンター総務部課長)三原彰▽兼総務部長 VP総務部長矢満田恵三▽兼企画渉外部長 広報IR部長花岡敏雄▽財務経理部長(VP事業管理部長兼VP総務部長)瀬木達明▽ブランド・コミュニケーション企画部長(営業企画管理部長)イアン・キャメロン▽調達企画部長(生産企画・貿易管理部長)中野克洋▽ロジスティクス企画部長(同)柳沢一幸▽安全企画部長(安全推進部課長)小林由文▽兼IP企画渉外部長(兼IP渉外グループ課長)特許技術部長越野一夫▽ソフトウェア品質・生産技術部長(BS企画設計部課長)静幸恵▽兼Cプロジェクト部長 ソフトウェア企画設計部長中村一男▽IJ要素開発部長(IJ要素開発部課長)山田陽一▽IJ要素技術・製造部長(IJ要素技術・製造部課長)羽毛田和重▽兼商業プリンター総務部長 プリンター総務部長兼要素総務部長兼総務部長土田英文▽プリンター企画設計部長(プリンター企画設計部課長)山中剛▽同(BIJ推進プロジェクト部長)富井剛▽同(同)松尾恭宏▽同(BIJ推進プロジェクト)細野聡▽同(LP・SCN事業推進部長)吉塚健▽兼プリンター生産技術部長 プリンター合理化推進部長御船真也▽商業プリンターCS・顧客支援部長(エプソンヨーロッパ出向)田辺雄健▽BS企画設計部長(BS事業戦略推進部長)藤川雅史▽VP・CS品質保証部長(VP・CS品質保証部課長)中内洋▽VP事業管理部長(VP事業管理部課長)太田和宏▽VP要素開発部長(VP事業戦略推進部)宮坂浩一▽VP企画設計部長(VP要素開発部長)矢崎正幸▽兼VP事業戦略推進部長 VD営業・技術サポート部長内田雅秀▽IS企画設計部長(IS企画設計部課長)山藤宏之▽W商品開発部長(W開発設計グループ課長)古川常章▽W生産部長(Wムーブ生産グループ課長)両角政仁▽デバイス管理部長(デバイス総務部長)総務部長巾崎聡▽同(IC管理部長)本沢直人▽同(TD生産企画管理部長)則松力▽デバイス営業部長(TD営業部長)岸本明▽同(同)杉浦孝昌▽同(IC営業部長)坂下知正
 碓井エプソン社長インタビュー、一問一答 「ビジネス向け転換を推進」
 信濃毎日新聞 2014/06/14
  碓井社長の一問一答は次の通り。
 —2014年3月期決算は純利益が過去最高となった。
 「収益構造を変える改革の成果が着実に表れてきた。ただ、家庭向け中心から産業・ビジネス向けへの転換に向けた体質づくりはまだ十分ではない。過度に売り上げや利益を追うのではなく、自分たちが目指すビジネススタイルの確立を図っていく」
 —具体的には。
 「シェアが低い分野を重点的に伸ばす。インクジェットプリンター事業の中で、レーザー式が主流のオフィス市場は新たに開拓できる領域だ。大容量インクタンクを備えた新興国専用モデルの販売は14年3月期に約300万台と、前期から倍増した。新興国のプリンター市場は5千万台近くあり、安くきれいな印刷を求めるニーズが強い。専用モデルを伸ばせる素地がある」
 —プリンター以外では。
 「プロジェクターのうち、(建物などに映像を投影する)プロジェクションマッピングに使うような大型機種のシェアはまだ低く、性能面などを考えると伸ばせる。今月末に発売する眼鏡型情報端末の新商品は、実際に使ってもらいながら、一般やビジネス向けでニーズを開拓したい」
 —3Dプリンターを5年以内に投入する方針を示した。
 「現在の性能ではそれほど市場が広がるとは思えない。やるからには、例えば3Dプリンターで作った部品を自社の産業用ロボットで組み立てるなど、量産に対応できるものを目指したい」
 エプソンの水平多関節型ロボ生産 豊科事業所から中国に順次移管へ 「雇用影響なし」
 信濃毎日新聞 2013/11/27
  セイコーエプソン(諏訪市)は、産業用ロボットのうち豊科事業所(安曇野市)で手掛けている「水平多関節型」の生産の大半を、中国・深〓の工場に移管する方針を決めた。中国で生産ラインの自動化需要が高まっていることを受け、現地生産でコストを抑える。豊科事業所では他の分野の生産を強化しており、「雇用に影響はない」(広報IR部)としている。
 水平多関節型ロボットは、精密部品の組み立てや搬送に使われる。エプソンは年間の生産台数を公表していないが、現在は豊科事業所と深〓がほぼ5対5の割合で生産。計画では、1年後に3対7まで深〓での生産比率を高め、2年後には少量生産の特注品を除いて深〓に移す。
 豊科事業所の人員や生産態勢は、「6軸型」と呼ぶロボットやラベル印刷機など、産業分野の生産強化に振り向けるという。
 エプソンによると、製造工程を自動化する産業用ロボットは、人件費が上昇している中国を中心に需要が急拡大している。エプソンは水平多関節型ロボットで世界シェアトップ。今後もセンサー技術などを組み合わせて使いやすさを高め、事業規模を拡大していくとしている。
【字解】土ヘンに川
【字解】土ヘンに川
【字解】土ヘンに川
【字解】土ヘンに川
 深層断面/市場つかめるか双腕ロボット
 日刊工業新聞 2013/11/25
  産業用ロボットメーカーが、人間を模した「双腕ロボット」の開発を加速している。双腕ロボットは胴体部に2本のロボットアームやビジョンセンサーなどを取り付けたロボットで、主に製品の組立作業で活用されている。セイコーエプソンや不二越、スイスABBが相次ぎ試作機を発表。事業参入が相次ぐ一方で、現在双腕ロボットを手掛ける安川電機や川田工業は拡販に苦心している面もある。双腕ロボットの課題と可能性を探った。(鳥羽田継之)
 スカラー(水平多関節)ロボットで世界トップシェアを持つセイコーエプソンは、2015年をめどに双腕ロボット事業に参入する。同社の双腕ロボットは頭部と手首にビジョンセンサーを搭載している。ビジョンセンサーで得た情報をもとにアームの軌跡を自律変更する機能を持つ。今後は自社のプリンター工場で試験的に導入を進め、得られたデータを基に、広く販売できる機種に仕上げていく考えだ。
 世界4大ロボットメーカーの一角、スイスのABBも双腕ロボットの投入をうかがう。モーター出力を低めに設定しており、人間との協調作業が可能。展示会では人間とロボットが作業を分担して部品を組み立てるデモを行い、来場者を驚かせた。15年の商品化を予定している。
 不二越も双腕ロボットを完成。9月に発売した小型ロボット「MZ07」を2台ボディーに取り付け、ビジョンセンサーも組み合わせた。「今後はアームの小型化など改良を施しつつ、製品化に向け市場調査を行う」(赤川正寿ロボット事業部長)方針だ。
 ≪「高価格」普及の壁≫
 ■2つの悩み
 参入企業が増加し注目を集める双腕ロボットだが、製造現場での活用は遅れている。他社に先駆けて05年に製品化した安川電機も12年の販売台数は約500台規模とみられ、川田工業の双腕ロボットも12年の販売実績は数十台にとどまる。販売が伸び悩んでいる大きな理由は二つ。「高価格」であることと、「双腕ロボットが絶対必要な仕事がまだ少ない」ことだ。
 小型のロボットアームは、参入企業の増加もあり市場価格は現在100数十万円まで値下がりしている。これに対し双腕ロボットの市場価格は700万円前後。特殊なロボットアームを2本使ううえ、胴体部分の回転機構などがあり単純比較できないものの、導入を検討する企業にとっては、まだ割高な印象を与えるようだ。安川電機、川田工業とも「販売台数が伸びれば量産効果で値段を下げられる」と見込んでいるが、値段が下がらなければ普及も進まないジレンマを抱える。
 また「双腕ロボットが絶対必要な仕事」が確立されていないのも課題だ。双腕ロボットと、ロボットアームを2台並べるケースは一緒という意見は業界に根強い。川崎重工業の橋本康彦執行役員は「双腕ロボットをシリーズ化することは考えていない」と話す。ファナックの稲葉清典専務も「産業用ロボットが人型である必然性は見あたらない」と厳しい見方をしている。
 ■生産規模拡大
 双腕ロボットの市場拡大にはやはりコストダウンが必要であり、そのためには需要拡大が不可欠だ。安川電機は双腕ロボットの生産台数を増やすため新用途を積極的に開拓している。従来の機械部品組み立てだけでなく先端研究分野での単純作業代替などバイオ分野でも販売を進めている。
 川田工業も現在の電機・電子分野だけでなく、食品分野なども将来市場として見込む。新分野開拓が進めば、量産化に一歩近づきそうだ。
 もうひとつの課題である「双腕ロボットが必要な仕事」についても、その可能性を指摘する声が上がっている。メーカーより現場に近く、実際に工場で自動化システム構築を手掛けるシステムインテグレーター(SI)からだ。
 ■人手置き換え
 三明機工(静岡市清水区)の担当者は「双腕ロボットはロボット2台を並べるケースに比べ設置面積が小さく、治具などが不要のためロボット回りをすっきりできる」と利点を説明する。ロボットアーム2本を使い自社で双腕ロボットを開発するウエノテクニカ(群馬県桐生市)も「組み立てなど人手作業を置き換えるには最適」とし���さらに「将来人間とロボットが協調作業する時代が来たときに、双腕型の方が動きの軌道を予測しやすく安全面で有利」と分析する。
 【組み立て用途に期待】
 双腕ロボットの開発に乗り出す企業が後を絶たない理由は、ロボット化が遅れている組み立て用途での販売増につながると期待しているからだ。双腕ロボットはシルエットが人間に近いため、人間が行っている作業の置き換えが比較的容易だ。多品種小ロットの仕事が増える先進国の工場では、複雑作業を自動化できる双腕ロボットが役立つ可能性は大きい。また先進国で実績を積み上げれば、賃金上昇に悩む新興国でも双腕ロボットの需要は高まるだろう。
 国際ロボット連盟(IFR)のグドルン・リッツェンバーガー事務局長も「現在の組立工程は多くを人手に頼っている。今後は双腕ロボットの導入がさらに増える」と予見している。
 人型ロボットが工場内を歩き回り、人間と一緒に作業する。映画やアニメで描かれた「未来の工場」は実現するのか。全ては、ロボットメーカーの双肩にかかっている。
 【事例/モジュール組立作業も楽々】
 群馬県にある自動車部品工場では、安川電機の双腕ロボットが複数台稼働。製造ラインの最終工程で、組立作業に従事している。これまでは主にベテラン技術者によって行われていた作業だが、熟年社員が退職時期に入ったことや、「今後日本の市場規模が縮小するなかで新たな雇用は増やせない」(同社社長)との判断から双腕ロボットを使い始めた。双腕ロボット導入により、繁忙期の人件費抑制や品質安定などのメリットがあったという。今後はさらに双腕ロボットの導入を増やし、より多様な作業を自動化していく方針だ。
 グローリーの埼玉工場(埼玉県加須市)では川田工業のNEXTAGEを多数導入。現在は4ラインで13台が稼働しており、貨幣処理機のモジュール部品の組み立てを手掛けている。金属部品だけでなく、樹脂製ベルトのような柔らかい部品も2本の腕で器用につまみ上げ、モジュールに組み込み。ベルトの張りの調整など一部の工程は人手が必要となるが、ほとんどの工程をロボットのみで実現した。自動台車で移動して別の工程の仕事を担当する「副業化」も実現。「人による生産に比べると作業スピードは遅いが、夜間作業も実現すればトータルでは大幅なコストダウンになる」(グローリー)という。今後は4台のNEXTAGEを新たに稼働し、合計5ラインをロボット化する計画だ。
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 エプソンが「自律型双腕ロボット」開発 効率的な動き、自ら判断
 信濃毎日新聞 2013/11/06
  セイコーエプソン(諏訪市)は5日、最も効率的な動きを自ら判断して、2本のロボットアームを使って部品の組み立てや搬送などの作業をする「自律型双腕ロボット」を開発したと発表した。これまで人手に頼らざるを得なかった難しい作業の自動化も容易になる。工場で自動化できる作業を広げるロボットとして、2015年度内の商品化を目指す。
 開発したロボットは、部品や道具の位置や姿勢を搭載されたカメラで正確に認識。アームの先に付けた「多目的ハンド」で、さまざまな形の対象物を「握る、つかむ、挟む」といった作業をこなす。「ドライバーでねじを回す」といった繊細な作業も力を加減しながらできる。最短の軌道を自動的に割り出すことが最大の特徴で、複雑なプログラミングが必要ないという。
 エプソンによると、同社は組み立て・搬送などの工程に使う水平多関節型の産業用ロボットで世界シェアトップ。自律型双腕ロボットは、こうしたロボット技術に加え、画像処理やソフトウエア、センサーなどの技術を組み合わせて開発した。6〜9日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる「国際ロボット展」で初公開する。
 県内新製品=動作速度を向上させた産業用ロボット セイコーエプソン
 信濃毎日新聞 2013/11/06
  ☆動作速度を向上させた産業用ロボット
 セイコーエプソン(諏訪市)は5日、電子部品などの搬送・組み立てを自動化する水平多関節型の産業用ロボットの新製品「H8シリーズ」=写真=を発売した。従来機種より動作速度を20%向上させた。高さ58センチ、重さ20〜21キロで、同クラスのロボットとしては業界最小・最軽量を実現したという。
 アームの長さは45センチ、55センチ、65センチの3種類。運搬できる最大重量は8キロ。「高速モード」から「低振動モード」に切り替えることで、より繊細な組み立て作業の自動化にも対応できる。価格はオープンで、予想市場価格は160万円から。
 産ロボ生産、中国シフト−大手各社、即納体制に
 日刊工業新聞 2013/02/07
  産業用ロボットメーカーの中国生産シフトが止まらない。大手メーカーの安川電機、不二越は2013年から相次ぎ中国生産をスタート。川崎重工業も中国生産に向け検討を進めている。中国は人件費の高騰もありロボット需要が急増中。国際ロボット連盟(IFR)の予測によると14年に3万2000台が新規導入される世界最大の需要国となる見通しだ。各社は現地生産による即納性を競い、需要を取り込む。(鳥羽田継之)
 安川電機は常州市で同社初の産業用ロボット工場を建設する。すでに現地で生産テストを始めており、6月から量産を開始。部品の現地調達を拡大し、機械加工品の内製化を高めることで、製造コストを抑え日本製同様の品質を実現する。
 不二越も2月に稼働する張家港市の油圧機器工場で、産業用ロボットの製造ラインを設置する。当初計画では油圧機器と工具の製造を予定していたが、現地のロボット需要増加を踏まえロボット製造もスタート。中国生産により、同社のロボット生産量は1・5倍へと増加する。
 川崎重工業も、蘇州市の油圧機器工場などを候補に検討を進めている。明石工場(兵庫県明石市)でロボットを製造しているが、建物は老朽化しており拡張余地も少ない。ロボットによる自動生産ラインを構築するスペースもないため、コスト削減やリードタイム短縮の面からも中国生産は待ったなしの状況だ。
 そのほかセイコーエプソン、パナソニックなどが小型ロボットや電子部品実装機を中国で生産。JUKIや東芝機械も中国生産に向けた検討を進めている。
 中国生産を始める会社が増える一方、国内生産を堅持する会社もある。ファナックは山梨県忍野村にある月産5000台のロボット工場から世界にロボットを供給。稲葉善治社長は「集中生産ロボットによる自動化が最大のコスト削減であり、海外生産は絶対ない」と断言する。三菱電機も海外生産は行わず、名古屋製作所のみで小型ロボットを生産する方針だ。
 各社が中国生産に踏み切るのは、納期短縮やコスト削減だけが理由ではない。「日本と違いロボットの即納を求めることもある」(南善勝安川電機取締役)という中国市場のスピード感と旺盛な需要に応えることが主目的だ。ロボットを導入した自動化工場を中国に設けることで、工場をショールームとしてアピールしロボット販売に弾みを付ける狙いもある。
 しかし、中国生産には技術・ノウハウの流出リスクがつきまとう。産業用ロボットは比較的日本が優位性を持つ分野だが、根幹となる技術が流出すれば優位性が崩れる可能性もある。現地調達、現地生産の拡大に伴い、各社には一層の技術流出対策が求められている。
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 セイコーエプソン、スリム・軽量アームで高速化した6軸ロボット発売
 化学工業日報 2012/12/11
  セイコーエプソンは、垂直6軸型産業用ロボット2商品を12月下旬から順次発売する。併せて産業用ロボットコントローラー「RC700」と画像処理オプション「Vision Guide7・0」も発売。スリムで軽量なアームと高速性を実現しており、加工機への搬送作業や小型成形機からの取り出しなど軽量物のマシンテンディング向けなどに販売する。
 新商品は、サイクルタイムを従来機比で20%短縮し、可搬重量を4キログラムに向上した「C4」と、作業スペースを有効活用できるスリム&ロングアームモデル「C4L」の2製品。従来機の高速・高精度な作業とコンパクトな設置性はそのままに、高可搬でも振動を抑制することで加速度を向上させ、負荷3キログラムで標準サイクルタイムは0・43秒と20%短縮した。可搬重量も3キログラムから4キログラムに向上、アーム長も従来の600ミリメートルに加え900ミリメートルタイプを追加した。
 エプソン、中国で産業用ロボ拡販−車向け提案強化
 日刊工業新聞 2012/12/05
  セイコーエプソンは産業用ロボット事業の拡大に乗り出す。同社のロボットはスカラー(水平多関節)型と小型の垂直多関節型が2本柱で、精密性の高さが特徴。日本のほか欧州・中国などで電機・電子部品の組み立てに使われている。今後は中国で一層の拡販を行うと同時に、自動車部品の組み立てにもロボットの提案を強化する。現在のロボット事業の売上高は約50億円で、5年後をめどに150億円への拡大を目指す。(鳥羽田継之)
 同社のロボットは、可搬質量20キログラム以下の小型タイプがメーン。スカラー型がシェア22%で世界トップ、垂直多関節型はシェア6%で世界5番手となっている。同社は小型ロボットの世界市場が、12年の460億円から15年に約530億円へと拡大すると見込んでおり、特に中国での生産自動化の動きが原動力になるとみている。中国市場攻略のため、戦略機としてスカラー型の「LS」、垂直多関節型の「C4」を開発。生産拠点も豊科事業所(長野県安曇野市)から、中国・深センの工場へと移した。現地生産による短納期化と低価格を武器に、販売を伸ばす。
 また同社のロボット事業は、スマートフォンやタブレット端末の部品組み立てなど電機・電子分野への売上比率が高く、変動が激しいのが課題。最近はハイブリッド車(HV)の普及もあり自動車の電子制御化が進んでいることから、今後は自動車部品分野にもロボットを販売し事業の拡大・安定化につなげる。「現在の自動車部品分野の売上高はロボット事業全体の約30%程度だが、17年ころまでに約40%まで伸ばす」(平尾英雄技術開発本部副本部長)方針。プリンター事業��構築したグローバル販売・サービス網を生かし、中国以外の新興国でもロボットを拡販する。
 碓井稔社長は「産業装置事業の中で産業用ロボットは最も成長が期待できる分野。特に中国は好調が続くだろう」と期待を語る。碓井社長の言葉通り、中国では人件費の高騰や湾岸部の人材不足のため、電子部品の組立工程にロボットの導入が進んでいる。同社のロボット事業がさらなる成長を遂げるには、中国での生産自動化ニーズをいかに取り込みシェアを広げるかにかかっている。
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  エプソン産業分野 売上高3倍目標に 15〜17年度
 中日新聞 2012/12/05
  セイコーエプソンは四日、事業説明会を開き、産業分野の年間売上高を二〇一五〜一七年度をめどに、一二年度見込みの約三倍の三百億円に増やす中期目標を明らかにした。工場の生産ラインで使う産業用ロボットなどの売り上げを伸ばし、収益の柱に育てる考えだ。
 ロボットは自動車やスマートフォン(多機能携帯電話)の製造用などを強化し、一二年度見込みの約五十億円を百五十億円以上へ引き上げる計画。得意とするインクジェット技術を応用した産業用印刷機の販売にも力を入れる。
 次世代テレビで採用が増えると期待される有機ELパネルに関しては、製造技術や材料を他社に提供し、収益につなげる方針だ。
 県内新製品=動作速度を向上させた産業用ロボット セイコーエプソン
 信濃毎日新聞 2012/12/04
  ☆動作速度を向上させた産業用ロボット
 セイコーエプソン(諏訪市)は3日、産業用ロボットの新製品「C4シリーズ」を12月下旬に発売すると発表した。電子機器の組み立てや、自動車部品の搬送などに使う垂直6軸型ロボットで、従来機種に比べ標準的な動作にかかる時間を約20%短縮。従来より1キロ重い重さ4キロの物まで運べるようにした。
 アームの長さが60センチの「C4」=写真右=と、90センチの「C4L」=同左=の2機種を用意。想定価格は「C4」が約190万円、「C4L」が約200万円。2機種で年間100台以上の国内販売を見込む。ロボットの制御装置、部品の形状などを認識できる画像処理システムも同時に発売する。
 セイコーエプソン、8インチウェハ高耐圧CMOSプロセス向けにシルバコPDKの提供開始
 JCN Newswire  2012/08/28
 Yokohama, Aug 28, 2012 - (JCN Newswire) - 株式会社シルバコ・ジャパン(代表取締役: アイヴァン・ぺシック、以下シルバコ)は、セイコーエプソン株式会社(代表取締役社長: 碓井稔、以下エプソン)が8インチウェハ高耐圧CMOSプロセス向けに、シルバコPDK(プロセス・デザイン・キット)の提供を開始したことを発表します。
エプソンは6インチウェハで展開していた高耐圧CMOSプロセス0.35umWRJを新たに8インチウェハへと拡大する中、これまで同様シルバコPDKを採用し、このたびお客様への提供を開始しました。
提供されるシルバコPDKは、エプソンとの協力関係のもと開発されたものです。本開発は、両社の5拠点にまたがるプロジェクトでしたが、2007年から続くパートナーとしての信頼関係の下、円滑に開発が進められました。
今回のシルバコPDKの提供により、お客様は、競争力の高いエプソンの8インチプロセスと洗練されたシルバコのミックスドシグナル・デザインフローを利用することが可能になります。
シルバコ・ジャパンのジェネラルマネージャー古井芳春は次のように述べています。「長年パートナーとして携わってきたエプソン様の高耐圧CMOSプロセスで、新たにリリースされる8インチウェハにおいてもシルバコPDKが提供されることを大変嬉しく思っています。本8インチプロセスとシルバコ独自のトークン・ライセンスは、お客様のROI向上に大きく貢献することを確信しています。」
概要: セイコーエプソン株式会社
セイコーエプソンは、プリンター・スキャナー・液晶プロジェクター・パソコンなどの情報関連機器、水晶デバイス・半導体・高温ポリシリコンTFTなどの電子デバイス、ウオッチ・眼鏡レンズ・産業用ロボットなどの精密機器、その他における開発・製造・販売・サービスを行っています。精密メカトロニクス技術を基盤とした3つのコア技術(マイクロピエゾ・3LCD・QMEMS)を極め、プリンティング・プロジェクション・センシングの領域で、お客様の期待を超える製品・サービスを生み出していきます。
創立: 1942年5月(創立70周年)
連結売上高: 8,779億円(2012年3月期)
http://www.epson.jp/company/
概要: SILVACO, Inc.
SILVACO, Inc.は、TCAD、回路シミュレーション、およびIC CADソフトウェア・ツールのリーディング・ベンダです。SILVACOのツールは、ファウンドリにおける半導体プロセスの開発や、デザイン・ハウスにおけるアナログ/ミックスド・シグナル/RF ICの設計に使用されています。SILVACOが提供するPDKベースの統合設計フローは、他社製設計プラットフォームとのインタフェースを備えています。SILVACOは、世界中の主要地域に事業拠点を構え、グローバルなプレゼンスを有しています。
http://www.silvaco.com/
概要: 株式会社シルバコ・ジャパン
株式会社シルバコ・ジャパンは、1989年に現在のSILVACO, Inc.(米国)の日本支社として設立、1995年に日本法人として登記されました。シルバコ・ジャパンは、日本のTCADおよびEDAソフトウェア業界におけるリーディング・カンパニーを目指し、技術サポート体制と営業の強化、研究開発環境の構築と拡充に全力をあげています。事業拠点を横浜本社および京都オフィスに構え、充実したサービスを展開しています。
http://www.silvaco.co.jp/
お問合せ先:
社名: 株式会社シルバコ・ジャパン
住所: 〒244-0801 横浜市戸塚区品濃町549-2 三宅ビル4F
担当: ジェネラルマネージャー 古井
TEL: 045-820-3000
FAX: 045-820-3005
 エプソン、ロボット向け位置決め機能向上の画像処理システム発売
 化学工業日報 2011/09/08
  セイコーエプソンは、産業用ロボットに作業部品の形状や位置、方向を高速、高精度で認識させるロボット向け画像処理システム「Vision Guide」を9月から発売した。組み立てや搬送作業に必要な位置決め機能にフォーカスしたもので、多品種少量生産に最適な製品としている。
 Vision Guideは、明るさが変化しても高速、高精度に認識できる幾何学パターンマッチング(形状認識)機能を搭載しており、高い生産性や品質の安定化が期待できる。エプソン製のロボット、コントローラーに最適化したシステムで、ロボットとの併用で自動化した生産ラインの設計自由度を高めることができる。
 人手不足、作業効率の改善、品質の安定などの要求から産業用ロボットを生産ラインに導入する動きが高まっている。従来、専用の位置決め装置を用いてロボットの設計が行われていたが、生産ラインを変更する場合には品種ごとに装置が必要となることから、画像処理システムの需要が増えているという。
 同社では、産業用スカラロボットについても「LSシリーズ」にアーム長600ミリメートル、可搬重量6キログラムの「LS6」を追加、今月から販売開始する予定。
 ロボ受注「増加」5割・海外依存強まる−本社アンケート
 日刊工業新聞 2011/11/09
  2011年の産業用ロボット生産額が10年実績の5570億円を上回りそうだ。日刊工業新聞社が実施したアンケートでは中国、東南アジアなどの設備投資拡大を受け、産業用ロボットメーカーの約5割が受注は「増加」と回答した。ロボット事業の収益は「増収増益」が33%と「減収減益」の4%を引き離した。ロボット市場は08年秋のリーマン・ショックからV字回復した10年を上回り、成長を続けている。(7面に関連記事)
 日刊工業新聞社は10月にロボット事業の受注や業績などのアンケートを実施し、産業用ロボットメーカー11社、部品・周辺装置やサービスロボット関連企業44社の計55社から回答を得た。回答企業全体では「11年度の受注計画」について前年度に比べて「増加」と回答したのが全体の49%で、「減少」の5%、「横ばい」の35%を引き離した。
 受注水準は08年秋のリーマン・ショック前に比べて「80%未満」が31%だった。ただ産業用ロボットメーカー11社に限ると半数以上がリーマン・ショック前の8割程度に戻るとみている。11社のうち海外売上比率が50%を超える企業は7割で、このうち中国だけで20%以上の企業が3割にのぼった。収益の海外依存が鮮明になっている。
 日本ロボット工業会がまとめた産業用ロボットの受注額(会員46社分)は、11年7—9月期が前年同期比3・1%減の1026億円と8四半期ぶりのマイナスだった。電子機器の投資が端境期を迎えており、受注全体の40%近くを占める電子部品実装機の落ち込みが響いた。ただ自動車向け溶接ロボットは好調に推移。新興国で中長期の需要増が期待され、業界大手は総じて受注が堅調に推移すると見ている。
 ■産業用ロボット各社の需要の見方■
 ○ファナック・稲葉善治社長−自動車関連の需要が強い。中国も急成長。しばらく高原状態が続く
 ○安川電機・津田純嗣社長−中国の投資スピードは数年前の想定よりも早い。数年間は上昇基調
 ○川崎重工業・山口雅敏執行役員−半導体・液晶製造設備向けは停滞しているが、自動車向けは堅調
 ○不二越・田中佐千夫取締役−中国の自動車投資案件が少し延びているが、春節が終われば一気に戻りそう
 ○三菱電機・小平紀生主管技師長−スマートフォン組み立て向けが非常に好調。今年度は過去最高の出荷台数に
 ○ヤマハ発動機・藤田宏昭執行役員−ロボット売上高は計画を上回りそう。欧米の景気低迷の中国への波及を懸念
 ○デンソーウェーブ・柵木充彦社長−11年度受注は前年度比2割増の計画。先行き不透明なため顧客も少し慎重
 ○ダイヘン・清原裕次副社長−リーマン・ショック前��らの回復は国内7割、米国8割、欧州9割。中国は非常に好調
 ○セイコーエプソン・平尾英雄技術本部副本部長−景気先行きは心配だが、現時点で欧米、アジアとも堅調で、計画通り
 ○東芝機械・坂元繁友取締役−中国の半導体、液晶向けは調整局面に入ったが、欧州は堅調
 ○アイエイアイ・石田徹社長−東日本大震災の影響で5月以降は厳しかったが、9月以降に持ち直した
 ○ABB(日本法人)・高屋政一副社長−国内の設備投資は少ないが、アジアの工場で稼働する案件の受注は好調
 ○KUKAロボティクスジャパン・安藤晃二社長−製造業の海外展開にともない、輸出が伸びている
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 県内新製品=価格抑えた産業用ロボット セイコーエプソン
 信濃毎日新聞 2011/07/01
  ☆価格抑えた産業用ロボット
 セイコーエプソン(諏訪市)は30日、産業用ロボットの新製品「LSシリーズ」=写真=を発売したと発表した。中国など新興国の製造業で生産工程の自動化の動きが出ていることに対応。従来の主力シリーズより価格を3割程度抑える。
 新製品は、組み立てや搬送などの工程に使う「水平多関節型ロボット」。スマートフォン(多機能携帯電話)や車載用電子部品といった小型の電子機器のメーカーの需要を見込む。価格は専用コントローラーとセットで115万5千円から。
 ニッポン産業 いざ反転攻勢(3)ロボット
 日刊工業新聞 2011/01/28
  モノづくりの現場でロボットの活用が広がっている。これまでの3K(危険、きつい、汚い)の仕事をロボットが担ってきたが、現在は製品の組み立てなどの手作業をロボットに転換する流れが強まっている。製造業を取り巻く事業環境の変化に応じてロボットが進化している。
 日本精工の子会社で自動車部品を製造しているNSKステアリングシステムズ(前橋市)の前橋工場(総社プラント)は2010年末に電動パワーステアリングの組み立てロボットを導入した。「海外の生産拠点に勝つためには、もっと���動化を進めなければならなかった」。前橋工場の生産部門を率いる藤代裕取締役はこう言い切る。
 前橋工場では手作業でハンドル周りの部品や減速機、モーターの組み付けをしていたが、自動化により「生産効率や品質を向上する」(藤代取締役)と意気込む。
 ただ、単純にロボットを導入するだけで自動化を実現できるわけではない。前橋工場では毎朝の始業前に全従業員が集まり、前日の製品不良を検証するなど生産ラインの改善や品質向上に日夜取り組んでいる。このようにして蓄積したノウハウがあればこそ、人の作業をロボットに置き換えられるわけだ。
 日本企業のグローバル展開の主戦場は中国などの新興諸国に移った。円高の定着もあり、海外生産シフトは加速する一方だ。国内の製造拠点が海外と同じことしかできなければ、土地や人件費が高い分、競争に勝つことはできない。『国内工場の役割は何か』という根本的な問いをあらためて突きつけられている。
 この解の一つが海外工場の手本となる『マザー工場』の役割だ。高い生産性や品質を実現し、生産技術やノウハウを移植することが使命になる。生産性や品質を高める方策として現場のロボット化が期待されている。
 【パラレルリンク普及/ターゲットは組立工程】
 多くの製造現場で、すでに部品加工などの前工程は自動化されている。現在のターゲットは最終組み立てなどの後工程だ。「組立工程は作業者の入れ替わりが激しく、品質のバラつきが大きい。熟練の技をロボット化し、国内からグローバルに生産技術を発信したい」。パナソニックの野村剛生産革新本部長はパラレルリンク機構ロボットを開発した理由をこう説明する。同社ではカメラモジュールなど精密部品やプリント基板の組立工程にロボットを導入し、自動化を目指している。
 組立工程の自動化ニーズに対応し、産業用ロボット各社も積極的に動いている。ファナックは6自由度の構造のパラレルリンク機構ロボットを展開し、部品の向きを変えたり、斜めに挿入したりといった複雑な動作を提案している。安川電機は人の腕と同じ七つの関節で、2本同時に動く双腕ロボットを組立工程に適用している。製品梱包などの組み立て以外の新しい用途にも広げる考えだ。
 川崎重工業は社内の各カンパニーの工場に垂直多関節ロボットを導入した。金属片の研磨、バリ取りなどの工程のノウハウを蓄積し、外販につなげる考え。三菱電機は天井からつって設置するタイプの水平多関節ロボットを開発し、据え置き型に比べて動作領域に制限がないロボットとして人が密集した生産ラインへの導入を狙っている。
 国内の生産現場が迫られているもうひとつの流れは多品種少量生産への対応だ。例えば自動車メーカーは国内で単一車種が売れなくなったことを受け、単一車種の生産ラインを海外に移し、国内工場は多くの車種が生産できるラインに見直す動きがある。国内工場は従来よりも生産数量が少ない一方、多様な生産ラインが並ぶレイアウトになった。このため各車種の生産ライン間を行き来する搬送ロボットの需要が高まっている。
 こうした動きに合わせて不二越は搬送ロボットの提案に力を入れている。自動車産業に限らず、家電製品や機械部品においても多品種少量生産の流れは強まっている。専用機械にはないロボットの汎用性が改めて注目されている。
 【中国の需要急伸に勝機/エンジ力強化がカギ】
 ロボット化の要求が強まっているのは日本だけではない。中国の需要も伸びている。急速な経済成長を背景に工場作業者の賃金が高騰しており「あと5、6年で先進国並みになる」(大手機械メーカー幹部)。それだけに生産ラインに並んで組み立てる人海戦術は厳しくなる。
 中国で自動化を提案する際に重要となるのがエンジニアリング機能だ。ロボットを導入する工場に対して周辺の搬送・制御機器までを含めた生産ライン全体を設計、構築することが求められる。現地企業では高度な生産技術を持った人材が不足しているため、こうした要求が高い。
 このため安川電機は上海でエンジニアリング事業を始めた。従来はロボット販売に専念していたが、サービス技術者を増員し、案件を掘り起こしている。成都や重慶など内陸部でも同サービス拠点と人員を拡充する計画だ。川重も10年に工場エンジニアリングを専門に請け負う100人体制の新組織を立ち上げた。外部のエンジニアとも連携しながら、受注活動に取り組んでいる。ファナックも中国市場で「人員増強に取り組む」(稲葉善治社長)としている。
 中国の現地企業のロボット導入の背景にあるのは人件費の高騰だけではない。性能が向上し、人以上に高度で生産性の高い仕事ができるようになったからだ。現地企業は手作業よりも生産性が高く高品質のラインを構築する意向だ。
 【異業種も攻勢/市場を活性化】
 ロボット市場の成長をにらんで異業種の企業も攻勢をかけている。家電大手のパナソニックは、自社製品の組立工場向けロボットを開発。当面は社内活用だけだが「外販も検討している」(野村本部長)としている。
 精密機械メーカーのキヤノンもロボット事業を本格展開している。産業機器事業で現状比2倍以上の売上高1兆円を目指す計画で、ロボットなどを組み合わせた製造ソリューションに乗り出す。グループ内で真空機器やダイボンダー、製造管理システムを手がけているため、この自動化のノウハウを生かして産業用の知的ロボットの開発に取り組んでいる。
 セイコーエプソンも水平多関節の小型ロボット事業を伸ばそうとしている。15年度までにロボットなどFA機器事業の売上高を現状比で2倍にする計画だ。この一環でシンガポールとブラジルの販売拠点に産業用ロボットの専門組織を設置した。現地の電子機器組立工場に導入を提案する。
 こうした参入によって産業用ロボット各社との競争激化といったマイナス面が懸念される。しかし、市場のすそ野が広がり、活性化につながるプラス面の方が大きそうだ。製造現場により深くロボットが入り込み、モノづくりを進化させるだろう。
(記事に対するお問い合せはFAX・03−5644−7098まで)
 ビジネス交差点=セイコーエプソン 中国で産業用ロボット販売強化 人件費上昇で需要高まる
 信濃毎日新聞 2011/01/25
 [セイコーエプソン(諏訪市)]
 セイコーエプソン(諏訪市)が中国市場で産業用ロボットの販売を強化している。急速な経済成長で製造業の人件費が上がり、人手に頼っていた工程を自動化する動きが強まっているため。現地法人の営業担当者を順次増員しており、2013年度の販売台数は本年度見込みの4倍を目指す。
 北京の現地法人に09年、産業用ロボット専任の営業担当者を2人配置したが、想定以上の需要の伸びで10年度は7人に増やし、11年度は10人態勢とする。ロボットを含む精密機器事業の10年度売上高は前年度比16%増の670億円の見通しで、うちロボット関連は3倍に増える見込みだ。
 中国は安く豊富な労働力で「世界の工場」の地位を確立したものの、昨年は日系企業などで賃上げを求めるストライキが続発。エプソンによると、労働者がサービス業への志向を強めているほか、これまで人材の供給源だった内陸部への工場進出が増えている事情もあり、特に沿岸部で人手不足が深刻化していることも要因という。
 本格進出が遅かった中国市場の開拓で、主力の水平多関節型ロボットの世界シェアは10年に金額ベースでトップに立つ見通しだ。昨年4月には台湾でも産業用ロボットの販売を開始。11年度にはシンガポールにも営業担当者を置き、東南アジア市場の開拓を図る。
 同社が造る産業用ロボットは、腕時計の小さな部品を組み立てる生産設備がルーツ。FA営業技術グループの畠山剛課長は「精度の良さが受け入れられている。世界中に拠点を持つエプソンの強みを生かし、拡大する需要を捉えていきたい」としている。
 セイコーエプソン、高速・高精度組み立ての垂直6軸ロボット発売
 化学工業日報 2010/12/15
  セイコーエプソンは14日、6軸(垂直多関節型)産業用ロボット「ProSixシリーズ」として新たに「S5シリーズ」を発売したと発表した。PSシリーズの後継機種で、より小型部品の高速・高精度組み立てが行え、かつスリム設計で高いスペース効率を実現した製品。
 S5シリーズは、PSシリーズと比べヒジ(第3関節可動部)のサイズは約2分の1だが、ロボット体積の46倍(S5)、87倍(S5L)と1・7倍の動作エリア容積。第5関節の動作範囲は10%向上、器用な手首の動きを可能とする。
 また、標準サイクルタイムは0・4秒台で、高い繰り返し位置決め精度プラスマイナス0・02ミリメートル(S5)を実現している。
 同社では、標準仕様に加えクリーンルーム仕様、防塵・防水性を高めたプロテクション仕様の製品もラインアップする。
 県内新製品=高速・高精度の産業用ロボット セイコーエプソン
 信濃毎日新聞 2010/12/15
  ☆高速・高精度の産業用ロボット
 セイコーエプソン(諏訪市)は、垂直多関節型の6軸産業用ロボット「ProSix(プロシックス)シリーズ」で、電子機器などの高速・高精度の組み立てに対応した新製品「S5」=写真=の販売を始めた。2機種で、年度内に100台、来年度は300台の販売を見込む。
 S5は、標準的な動作にかかる時間を従来機種より0・05秒少ない0・44秒に短縮。反復動作に伴う位置決めの誤差は従来の0・03〜0・05ミリ以内から0・02ミリ以内に抑えた。可動部を小型化した一方、稼働範囲は1・7倍に拡大。医薬分野などでの使用を想定し、クリーンルーム仕様も選べる。価格はS5が204万7500円から、アームの長いS5Lが215万2500円から。
 新興国で産業用ロボット直売:セイコーエプソンが新部門
 NNA - シンガポール版  2010/12/06
 セイコーエプソンは新興国向けの産業機器事業を強化する。現地法人のエプソン・シンガポールに先ごろFA(工場自動化)向け産業ロボットの専門部門を設置。同社が強みを持つ精密組み立て用産業ロボットの販売サービス業務を拡充する。工場の移転や労働力の縮小などで今後需要が高まるであろう東南アジア市場で、外販を強化していく方針だ。
セイコーエプソンの広報担当者は、NNAの取材に対し「エプソン・シンガポール内に先月、専門の部署として設置した。中国では、電子機器組み立て工場での人件費高騰や労働市場で出稼ぎ労働者の絶対数が減るとみられることからFAが加速しており、中国の現地法人が同様の部門を設置して営業を強化している。東南アジアでも工場の移転が相次いでいることなどから、今後需要の拡大が見込まれると判断し、設置に踏み切った」と説明した。
これまでは代理店を通じて営業、販売活動を展開してきたが、今後は同部門が中心となり、既存の代理店と並行して営業を進める。人員は営業を担当する技術者を2人新たに配置するが「営業活動が活発化したら人員の増強も視野に入れている」(同担当者)。担当する範囲はシンガポールのほか、マレーシア、インドネシア、タイ、フィリピン。特にタイとインドネシアを重点地域と位置づけている。新興市場として注目されているベトナムとインドについては「新興市場への展開を強化することを経営戦略としており、現在検討している」と述べるにとどまった。
セイコーエプソンの扱う産業ロボットは、スカラ・ロボット(水平多関節ロボット)と6軸ロボット(垂直多関節型ロボット)が主力製品。もともと自社の腕時計の組み立て用途で開発されたもので、携帯電話やハードディスク駆動装置(HDD)などの精密機械組み立てに適している。東南アジア市場でのシェアや売上高については明らかにしていないが、同担当者は「同種の産業ロボットは全世界で数百億円規模の市場で、当社は世界市場ではトップクラスのシェアを誇る。2015年までに売上高を現状から倍増する計画を打ち出している」と話す。
日本ロボット工業会が8月に発表した産業用ロボットの生産出荷に関する今年4〜6月期の統計によると、海外市場では中国向けの生産が中心で、中でも溶接用や電子部品実装用が伸長している。自動化に伴う設備投資の活発化などで、急激な需要拡大が進み、中国向け輸出は昨年同期を上回ったという。
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nashino3 · 6 years
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細胞神曲:Sルート感想
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さて、公式に載っている最後のルートがこの到達点Sになります。ちなみに、私が回収した順番はE→B→D→C→A→Sとなります。以下、感想のようなプレイメモのような書き殴りが続きます。なげぇぞ!
Ch.6
Aルートでは気が付いたら回収不可能になってたところも多かったので冒頭から再開。結構差分ありますよね。蛇淵さんの話を盗み聞きするとき一回失敗しちゃったんだけどもそうすると明らかに聞こえづらくなってたり。説法室に荷物がある、とか全く聞き取れなくなってましたもん。で、重要フラグなのが談話室に行ける��うになったタイミングで柳さんから蛇淵さんの過去話を伺っておくことです。めちゃくちゃきつい話です。酷い話だ。こんなのしんどすぎる。本当に哀れです。でもおかげで対話できそうなフラグ立ちましたね。いじめといえば阿藤くんにも身に覚えがあるわけで。さて、続いて血の惨劇発生。2Fトイレで安息を獲得し、折角なので今度はサバイバルナイフを3Fでゲットします。このパターンも見てみたい!とワクワクしてたら直後におばけ発生してヴァーーッてなりました。ついでに寺島さんに会いに行ってナイフを振り回してもらいました。ヤメテー☆ 蔵書室へ。相場殿どこでお茶ゲットしてきたんだろうね。休憩室の自販機売り切れなのに。ともかく図書室では落ちている本を見ておきます。これもAだとスルーしちゃったんだよね。回想へ。宇津木さん、初鳥さんのこと大好きすぎない?? そういえばこの時点で1Fの女子トイレ鍵かかってるんだよな。花蓮ちゃんがいるんだと思うけど。あと相場殿にボールペン渡すタイミングですけどCh.8冒頭まで無理みたいですね。3Fから先はどう頑張っても進めなくなってますし。忘れないうちにスマホを回収。蛇淵戦へ。ここでまたテンション上がりました。「恩師と教え子さんの仇討ちですか?」ですって。展開が違う!柳さんも説得に加担してくれます。「ねえ、陽、貴方は敗けたんだよ。」もしかして生存フラグ・・・?と期待します。βが襲いかかってきたときも迷うことなく助けようと動きますし。でもそこは変わらず。貫かれる蛇淵さんを見るのは、辛い。やはり、この人は救えない。最期の言葉を聞きます。すると阿藤くん、「本当にそれで全てが解決しますか?」と追及します。それに何かを悟った蛇淵さん、隣の部屋のことを教えてくれます。そして彼は身を焼きます。それを見つめる柳さんも、今度は随分変わって見えます。「ちゃんと見てるよ」。今度は道を違えないように。彼女は最期まで寄り添うと決めたのでした。この時の柳さんを表す地の文がまたいい。Bルート等で見れた「崇高だった」も良かったけど、これがまためちゃくちゃ良い。「誰よりも強く見えた」です。その通りですね。崇高を超えていっそ泥臭くて人間臭くて、それが強く見える。「立ち向かえ」「私は私の正義で、対抗します」という決意も、かつてとは随分違う。あの弱くて壊れそうな柳さんはどこにもいない・・・。本当に強くなった。その姿は勇気をくれる。 そして、探索へ。見たことのないものを見つけに行きましょう。蛇淵さんの遺言通り4F奥の部屋を訪れると隠し部屋を発見。磯井来の日記を手に入れます。 地杭を出したり植物を使ったりやたら能力を使ったせいでこの時点で浸食率85%なのがものすごく気になりましたがともかく中身を確認します。実君は麗慈のこと“は”とても大事にしている、「晴己」は生贄?宇津木に差し出した?・・・真相に一つ近づいた気がする。もう一度読もうとすると阿藤くん、拒否。まさかの拒否。もう見たくないんだって。ともかく聖堂に戻ります。するとフラッシュバック。血だまりと・・・創さん???
Ch.7
過去の回想へ。そこで私はまた驚愕するのであった。色もついてるし内容も違う。何度も鳴るピンポーン。玄関へ向かいドアを開ける・・・「はるにいだ??」・・・!!!!????れいじ。圧倒的麗慈。しかし疑問に思う。この“弟の麗慈”は知ってる麗慈くんではない。だってこんなショタショタしてるし・・・健気だし・・・かわいいし??いやまあ最後のはともかく。絶対に別人じゃん。と思ってたら実光パッパ登場(この文章では一貫して実光さんと呼ばせてもらいます)。そっと目を逸らし後ろを向くはるきくんが痛々しい・・・。そして実光パッパはあまりにもはるきに対する態度がひどい。外道すぎない?子供を何だと思ってるんだ。ともかく、気分が悪い・・・とならざるを得なかった。この時点では。探索可能になるまでは割愛。管理室で見知らぬ黄色い影を発見。棚には一冊の本に挟まってた写真。アカシアの、写真。若い皆さんが良い笑顔で写ってます。「母さん?」阿藤くんはなにか引っかかった模様。オキシドールをかけてあげた後の台詞も変わってますね。「神でも天使でも救世主でもなく・・・・」厄災、ですか?当たった。「今度こそ、全て終わらせるから。許して欲しい。」これ、私の心の台詞と一致してる。見殺しにしてきた過去の人々に対してこう思ってるもの。培養室へ。ネズミがいる・・・。触れると回想が始まります。宇津木さんが実光さんよりよほどハルキを気にかけてるけどどいつもこいつもクズにしか見えなかった、正直。誰も心を見てない感じがして、嫌な感じ。血濡れたハンカチ回収後管理室へ。またネズミ。優しすぎる初鳥さんを実光さんは友人として好きで、宇津木さんは敬愛してて、拗れに拗れてる。それを理解しつつも何も言えない初鳥さん。もどかしい・・・!話を聞いていくと少しずつ実光さんへの嫌悪感は薄れていきます。彼は彼なりに息子のことを愛そうとはしてたんだ。でも自分の手の届かない所で利用されて、その結果愛情を抱いたゆえに精神が壊れてしまったら耐えられないよなぁ・・・。少しは、同情できます。初鳥さんのもどかしい態度の理由もだんだん明らかになります。ただの友人でいる自分と、救世主たる自分。矛盾した自分の顔か。どちらも選べなかった。平穏な夢をずっと見ている・・・。そして花の名札の回想へ。語りかけてくる言葉に阿藤くんは抵抗します。「俺は貴方じゃない」。鉢を見たとき一つ一つ反応があるのもこのルートならでは。余程ここでの記憶が美しかったのだろうね。続いて独房Bのネズミ。あーこれ駄目だわ、と直感。完全に宇津木狂ってやがる。もう何も見ていない。そして実光さんと対立。どう見ても創オタ過激派同士による創さんの解釈違いです。宗教戦争かよ。こわい。何か言っておくれよ初鳥さん!ともかくスマホ等回収。忘れそうになったよ。回想コワイヨ・・・ 独房Aにはネズミがいなかったのでイベント続行しろと解釈。榎本一恵のディスク等資料室で回収。隣の資料にある「これは悪夢の始まりではなく平穏な夢の終わり」がまた胸に響く。いーや終わりじゃないね。多分、始まるのは真実の世界だと思うよ。などと思いつつ細胞抑制剤を回収。そして始まるダンガンロンパ(違う)。推理パート楽しい。めちゃくちゃ楽しいです。好きです。その後電話かかってくるけどネズミを追わなきゃならんのでかけ直すのは後で。追いかけると独房Aの前に黒い液体が。4つ目のネズミの回想。ぼろぼろの創さん。死ねない創さん。宇津木は心を見ることをとっくにやめてしまっていた。見たいものだけを見ていた。貴方の敬愛する創さんは目の前でぼろぼろになっているのに。続いて中庭へ。5つ目のネズミの回想。実光さんは来さんと離婚したそうな。その後イタリアへ行くそうな。ん?イタリア?・・・麗慈?とここで話がうっすら繋がりますが同時に確定します。やはり麗慈くんは、“弟の麗慈くん”とは別人である。スマホの言語設定がイタリア語になるほど弟の麗慈くんは日本語捨て去ってないでしょうが。・・・ともかく、実光さんは綺麗なところばかりではないけれど、彼は彼の真の友情をここでは見ていたのでしょう。「我が友」と呼ぶのがかっこいいです。個人的に「我が友」て死亡フラグなんですけど。さて、やることももうないので電話を掛け直します。浸食率0%、万全の状態。作戦決行!この作業も慣れたものですわ。ノーダメ突破できました。そしたらまた追加の回想が。来さんの「息子を助けて」から画面付きの回想です。「共に地獄に落ちてくれるかい?」て初鳥さんが語りかけているあたり、もうどうしようもない位袋小路に二人とも追い詰められていたんでしょうね。そして麗慈くん救出へ。阿藤くんはついに核心に迫る質問をします。阿藤くんの救出は「実光さんの為だと言った」「“兄である俺の為”ではなく」。続いて断言します。「君は、俺の弟の麗慈ではない。」やっぱりそうか。本当に兄弟だと思ってたけど見事にひっかかった訳です。これにはしてやられた。麗慈くんの正体は15年前に至高生命体になった誰か、だそうで。それ以前の記憶が抜け落ちててわからんのだと。話を聞きます。実光さんも至高生命体!?本当の麗慈は実験で亡くなった・・・?うん???わかんないことめっちゃ増えた。とにもかくにも実光パッパに会わないとダメっぽいです。ふげーーーっ大変だこれ。生きて帰ろうな。絶対生きて帰らないと。そして本棟へ向かいます。嘉納さん。本当にありがとう、嘉納さん。感謝しかないよ。・・・本当はどこかで期待してたんだけど、覆らない。蛇淵さんと同じように、覆らないものは覆らない。受け入れましょう。さて、深呼吸。れっつ榎本戦!ベイビーの押し出しでトイレの外に出る大相撲大会が開催されたんだけどまぁなんとか突破。ここもまた一段とかっこよくなってたね。「目を背けて今の俺を手放す方がもっと怖いから」ですって。意思、自我。全てと向き合う阿藤くん。「そして抜け落ちた『俺』を拾い上げるための決意と過程」。たまらんよ。これ。人が己を定義するのって凄く難しくて、それでもやめられないもの。彼はそれを為しつつあるんだ。そして・・・「Ciao!」からの一連の流れな。相場くん、倉知さん。みんなかっけぇよホント・・・としみじみ見守ってたらこの後がまたアツい。どんだけ熱量残してるのこのゲーム!!!!麗慈くんがとどめささない!?!?と思ってたら阿藤くんはのあさんに優しく語りかけます。「ご両親と待っていて」。榎本さんの死って本当に悲惨だったんですよね。何回か繰り返すとわかりますけど純粋な少女の心のまま殺されるから。彼女は敵だったし、容赦なく全力で排除しないといけなかった。それが、とてもとても優しい言葉で包まれる。彼女の愛した両親と、「初鳥創の気配」で。「のあ、いいこですから、ちゃあんとまっていますよ、だからはやくきてくださいね、はつとりさま。」ここにいるのは、ただの少女だ。純真で、無垢で、両親が大好きで、初鳥さんを敬愛する、ただの少女。そして彼女は消えた。美しいとは言えないけれど、今までに比べたらずっとずっとましな消え方。どうか今度は彼女が幸せを全うできますようにと、祈った。そして阿藤くんは旧棟へと戻ります。信濃くんを救出すること、「いずれ来る事になっていた」事実を確認するために。己の正体を知るために。それぞれの意思がそれぞれ前を向き始めます。ところが相場殿はなんか暗い気がする・・・と思ってたら話しかけてくれました。とても重要な話を。私が思ってた推論は全部阿藤くんが相場くんに喋ってくれました。それを踏まえて、相場くんからの情報。セオドアさん。事故でなくなったとのこと。組織を絶対守りたい宇津木。ここでの実験は全て初鳥の永続存続復活のためのもの?そしてそのキーパーソンは阿藤・・・?よしよし、全部解明しに行こうじゃないか。悲劇は終わりだ。
Ch.8「神聖喜劇」
宇津木は「愛」で動いている、らしい。あそこまで歪んでいてもなお、あの感情を形容する言葉が「愛」しかないとは不思議なものだ。「恋愛だろうが敬愛だろうが情愛だろうが拗れたモンを押し付けられる側はたまったもんじゃねえっすよ。」全く持って同意見です。もはや原初の愛を忘れて変質してしまった宇津木だった何か。それをドールと呼ぶのはなかなかしっくりくるものがありますね。ともかく麗慈くんとの会話を存分に楽しみます。宇津木の話をする時の実光さんは罵倒しながら寂しそうだった、ってのは興味深いですよね。共感し、理解し、相容れないとわかりきっていてそれでも確かに共有したものが多かった、という感じでしょうか。実に人間臭い。考察が捗りそうです。あと「僕の大好きな父さんですから殴らないで。」って無表情で言う麗慈くん可愛すぎですね。どこまでこの子ら可愛いのよ。トータル何回牢屋にぶち込まれたか会話もあって草生え散らかしました。「五稜郭の」「ゴリラ」。蛇淵さんの炎の能力については私も思うところがありましたけどそれも話してくれましたね。宇津木と対になってるような炎の能力。「牽制」っていう初鳥さんの意思だっていう考察は面白い。にしても「氷塊にカイロ」はちょっとあまりにも可哀想ですよ・・・。あとあと、好奇心に負けて女子トイレに行ったんですよ。だってトイレは安息の地だから・・・。そしたら「いや、まあ、止めませんけど。マークはちゃんと見えてますよね。」アッ、ハイ、スミマセン。・・・いやふざけてる訳じゃなくてね?榎本一恵のディスクを見たかったんでうろうろしてたんです。しかしどうしてもわからんのでセーブを分けて旧棟に。ほんと15じゃ足りないよ。嘉納さんに合掌して、先へ進みます。やっぱ宇津木には初鳥さんが全てだった。まじでもう「何も見えていない」。厄介なオタクじゃねーか!!!!ともかく信濃くん救出へ。さくっとお注射してお話を聞きます。信濃くんさえも利用されたそうな。それは誰に?・・・創さん?とまぁ考えてる暇もなく宇津木戦へ。本番開始です。一呼吸。そしてここで一句。「一呼吸 したから回避の コキュートス」。・・・まさかほんとに一発でクリアできるとは。クリアしちゃったよ。ここの失敗台詞しんどいから見たくなかったから良いんだけどもびっくりよ。逆に何かなんか・・・すんません。そしてまた新しい回想。愛には色々あるよね・・・でも宇津木はやっぱ苦手だよ。そんでつらら落とし開始。ヨケラレナカッタ・・・2回目の挑戦は残り1秒でアウトだったし悔しい。ほんと難しいわ。ともかく三度目の正直で突破。アーメン。さてさて、今度はどうなる・・・と見守ります。Aルートの時より全日本帰りたい協会な感じだったのに抗えずに向かっちゃった阿藤くん。めっちゃ嫌な予感した。“彼”って誰やろな、細胞の意思の事かしら?そしてバーチャル受肉を果たした初鳥さんと対面します。星であることと人間であることを望んだ末に選べなかった、ですか。今回は話してくれることがわかりやすいですね。彼の人格がより身近になったのもあると思いますが。すると直接対峙する流れに。中の人見ちゃうんですか。意思、示しちゃいますよ?そして扉を開ける。そしてそこには影、記憶、いや、それは自分自身―葡萄の木。そして思い出す。
「“俺”は、あの時、死んだんだ。」
明かされる過去。辛そうな来さん、実光さんの怒鳴り声。αでも創でもない。はるき。やっぱり阿藤くんは葡萄の木だった。どうにもこうにもならない状況。実光さんは並々ならぬ思いではるき共々イタリアへ連れて行こうとします。「お前の父親は俺だ!!」て怒鳴りつけるときの心情思うと苦しいですね・・・。どんな思いでいたのか。しんどい。護りたかったんです。けれどそれは陰謀に阻まれる。鳴り響く銃声。そして、わかったこと。磯井晴己はあの時死んでいて、その代わりに身体を生きながらえさせたのは、葡萄。死んだ晴己の器に細胞を移植したのだと。
えっ
急速に場面は変わります。ここは事務所。最難関と言って良いあの場所(?) わけがわからぬまま、ともかく窓を閉めようとします。すると、音羽さん。「これは悪夢の始まりではなく、平穏な夢の終わりだ。」そう、このまま日常に帰ってこれたらどれだけ良かっただろう。平穏な夢を見続けたらどんなに良いだろう。
そして二択の道に。この演出最高すぎますよ。だってもう、何をすればいいか、どうしたらいいか知ってる。
正しき道をゆきます。それは今の真実。見たいものだけ見るなんて、都合の良いものだけ見るなんて、そんなことは、もうない。
(かっこつけましたが嘉納さんで失敗した私を許して欲しい。ほんままじ嘉納トラップ最高です!!)
そして扉を抜けた先には咲き誇る一面の白い薔薇。中央にいるのは半分体を失った初鳥さん。どうしたん、て思ってたら「パンとワインの話」だって。肉と血。・・・ちょっと思考を放棄する権利下さい。初鳥さんは思いをよく語ってくれました。包み隠すことなく全てを。なんだろう、初鳥さん。そう悩むところが、悩む貴方こそが。その心が全てだと私は思うよ。
・・・そして全て話して二人のところへ帰ってくる。「図々しい」と言い放つとこめっちゃ笑いました。そしてやめろ。「この戦いが終わったら~」みたい��こと言うんじゃねぇ!!!!フラグが!!!!立つだろうが!!!!!!遊園地行ってほしいけどさ!!!!!!と思ったら麗慈くんちゃんとフラグ折ってくれた。サンキューイッソ。露骨なフラグはフラグだと指摘することでフラグ回避になるって教科書で読んだ!!!これもまたフラグだったがな!!!!!フラグで万国旗ができそうだよパトラッシュ・・・。ラッキークッキーエンターキーはほんま癒しですね。Aルートの反省をいかし、本棟前で再三セーブ。そして鐘は鳴る。終演の鐘、って感じですかね。終焉ではないしな。そして出迎えてくれる倉知さんと柳さん。本当に嬉しいね。そこへ襲撃ーーーッ!?!?!?と思ったら柳さんが投げる。あれは柳さんの・・・蛇淵さんの・・・いや、じゃなぎのオイルライターーーーーーッ!!!!!!ウォォォォォーーーーッ!!!!!!こんなん大興奮じゃろ。最高か??????最高を極めすぎて本当に至高天に至るのでは????? ともあれ脱出です。みんなで帰れる。ヒャッホーーゥ!!!と思ってた。これで終わりだと思ってた。壁が崩れるのも、世界がスローモーションになるのも、麗慈くんが寂しそうに笑うのも全部演出だと思ってた。直前まで信じてた。え?素直な声が出た。「義兄さん」って呼んでくれるんじゃなかったの?ねぇ、ねぇ・・・7人じゃないの、だから、もう一人いるんですよ、助けにいこう?戻ってよ。
戻ってくれよう・・・
Ch.9「公園」
みんな元気してるみたいです。阿藤くんも。麗慈くんが命を懸けてくれたから、今生きている。実光パッパと対面。素直に答えてくれますが、はしばしに感じる人間臭さが素敵だと思います。端々に見える愛情の欠片って言うんですかね。それも素敵。全肯定はしないしできないけれど。「感謝はしてるが、お前を許す事も好きになる事も出来ない。勿論今更父親として見る事なども出来ない。自分は自分で、この結果を受け止めて生きていきますので。貴方は貴方で麗慈君の死を慎み、全ての事を受け止めた上で元気に生きていって下さい」・・・うわぁおまじその通り。私含めて阿藤くんも実光さんも全く同じじゃん。実光さんも全部拾おうとしただけらしい。そして同じようにまた一つ失う、と。空気が重たい。空虚な心に冷たい秋風が吹いてくるような感覚。そして見える影。研究所の人々。帰ってこない人たち。実光さんは過去の幻影と共に去っていく。「待って」って声をかけてももう待ってはくれない。悟らざるを得ない。
未来を置いて、みんな逝ってしまうんだね。 「父さん・・・」
長い長い映画を見た後の寂寥感がそこにはあったのだった。
「『汝、神の愛を享受するか?』」
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ittf24 · 6 years
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最高はこれから来ます〜サナンダ
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Sananda, 9 April 2018
私の友にご挨拶申し上げます。
今日私は、現在の(太陽)光のデータと惑星の振動レベルに基づいて、人の集団が直面する可能性のある未来とタイムラインについて話したいと思います。私は、皆さんが未来が流動的であることを知っていると確信しています。 たった一人の人間の思考、言葉、感情、行動は、惑星全体に大きな波及効果をもたらすことがあります。
現時点では、およそ76億人の魂が肉体上に肉体を持っています。人類の未来と惑星地球の未来について皆さんが持っている創造力と表現力を組み合わせた、集合的な創造と表現力を想像してみてください。ノヴァ・ガイアを創造するために70億人の人々全員が協力していれば、ノヴァ・ガイアは1週間以内に現れます。これは、あなたが共通の目標を達成するためにALL(創造主)と調和して一緒に働いているとき、あなたがいかに強力であるか(と言う事)です。
しかし現時点では、人類のわずか41%だけが霊的に目覚めています。そして、この霊的に目覚めたグループのうち、約5%(2.05%)だけが毎日キリスト意識を体現するために一貫して努力しています。 残りの36%は、ロープ(網?)を学び、より高い目的に一生懸命努力するには余りにも忙しいです。
あなたが5%のこのグループに所属していれば(かなり覚醒し、あなたのライフミッションを楽しく実行して非常に良い進歩を遂げている人々)純粋にノヴァ・ガイアの創造に焦点を当てて、毎日最低15分の瞑想時間を費やすべきです。目を覚ました人が自動的に壮大なプロジェクトを完全に託されたとき、「ノヴァ・ガイアの創造と表現」は、高次元の領域にいる私たち全員は、この人が惑星全体で行っている(事に)大きな違いを見ることができます。ノヴァ・ガイア(Nova Gaia)の形成に焦点を当てたこの15分は、あなたにはあまり好きではないかもしれませんが、しかし、この小さなエクササイズの効果は、特に定期的に行われた場合には途方も無く巨大です。
あなたの偉大な想像力を使用し始めてください!
あなたは、欲しいと思う新しいもの全て、 あなたが好む5次元の惑星の家、(それらが)あたかもこの練習でこの現実が即座に現れるかのように想像してください。永遠の時に純粋で清潔な空気と水があり、世界中で有機果実/野菜が恵まれていることを想像してください - この惑星全体が完全に浄化され、人類が毒性と破壊から癒されたと想像してください 。完璧な調和(の中)で生きている皆さんを想像してみてください。お互いに無条件の愛を与え、それぞれの魂を尊重する価値があります。人類のすべての人々が彼らの違いを完全に克服したかのように想像してください。人の肌の色、宗教、教育、財政的背景、国家/言語、性的指向などにかかわらず、人類内の全ての人に完全かつ絶対的に(お互いを)受け入れ、包括性と団結があります。
お金が存在しない世界を視覚化してください。誰にでも無償で、あなたが必要としているものは、常にあなたに無償で成し遂げられています。 地球上の全ての人は喜んでいて、幸せに、そして非常に満足していると感じてください。彼らの愛するものを行ない、彼らが行なっている事を愛し、毎日熱狂して自分の人生を生きています。全ての人が完璧な健康を享受する世界を、病気と世の中の不健全な状態がもうない場所を想像してください。「年を取るにつれて老化する過程」は遠い記憶にすぎません。
霊的に進歩した人間集団全体を、皆さんの神、創造主の霊的な力、そして(地上の)表面に現れ事は(人々は)完全に目覚めさせられ、(創造主によって)操作されているように視覚化します。 そして、これが起こると、宇宙全体があなたのために開くでしょう。今日、あなたのものが、ある日、奇跡として分類されるもの(霊能者)になり、(それが)毎日の出来事になります。奇跡はあなたの訓練、あなたの強力な創造力から来る「正常な」結果になるでしょう!
ある日、神の力を示すために私ができる事は全て(イエス・キリストとして私の最も知られている物理的な肉体で)はあなたも同じように非常に簡単に行うことができます!水をワインに変える。 盲人、耳の不自由な人および障害者を癒します。 水の上を歩いたり、天気を「コントロールする」、 誰かを死から蘇らせるなどは、あなたの本当の強力な機能のほんの僅かな事です!あなたは壮大で強力な神の光の存在です。現在、人体の「(姿を)偽装」して(人)の中を歩いています。
=そして、ここには根本的な、基本的な真実が来る=
私たちの創造主である神の目には、あなたは私のように特別な存在です! あなたは同じように強力です。 同じように愛され、同じように神です。 あなたは、人体の物理的表現でこの惑星を歩いている神です。
「あなたは神」というメッセージが何故何度も繰り返されてきたのか?それには非常に重要な理由があります。最初は巨大なGAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)があります。あなたは何かを”知って”いて、何かを”信じて”いることに変わり、最後にあなたが何かになっている、実現しています。ある日まで、私たちはこの正真正銘な真実をあなたのために頻繁に繰り返すほど、潜在意識に深く深く沈むでしょう。あなたは本当に父母なる神になります!
あなたが誰であるかの真実を受け入れることは、今や時です。これを読んでいるあなた(方)のほとんどは人生が目の前に置かれている課題に直面して、未だ完全に無力な行動をしています。あなたの「第三次元」自己が超強力な多次元で高次元の自己に繋がり、具体化したりする為の機会として、より高い招待状として、これらの「一見克服不可能な」挑戦を現在の道の真ん中で強打します。いったんあなたの全体(身体的、精神的および感情的な身体)が高等自己(ハイヤーセルフ Higher Self)と完全に一致すれば、あなたはその挑戦を完全に無くする事が出来、永久になくすことができます。そして、地球上の人生は本当に三次元の限界と制限をなくします。
=それはすべて次のようになります=
あなたはすべてのコントロールを手放す準備ができていますか?知恵、愛、光、団結、そしてあなたのより高い自己である力に完全に降伏する準備ができていますか?
あなたのより高い自己にあなたの人生を完全かつ純然と降伏させることは、あなたの最も突飛な想像以上に壮大な人生を体験するための唯一の方法です!
完了して、あなたの高等自己である絶対的な信念と信頼、天使とガイドのあなたの霊的なチーム、私たちの創造主である神、尺度を超えて無条件にあなたをとても愛しています。彼らは、あなたが望むものを持つことを望みます。彼らは、あなたがなりたいものになりたいと思っています。彼らはあなたが人生でやりたい、あなたが本当に喜んで人生でやりたいことだけを望みます。この時あなたの神聖な、自由意志は完全に尊重され、100%サポートされます!
言い換えると、地球上でのあなたの人生である「船」のハンドルのコントロールを「放棄」することによって、神とあなたのハイヤーセルフが車輪を引っ張って導くことによって、あなたはまだあなたが行きたい場所へ行きます。コントロール委ねる事とコントロールを委ねない事には大きな違いが1つあります。
神とあなたのハイヤーセルフのコントロールによって、彼らはあなたの道が最も楽しく、最も満ち足りた、最も豊かな(あらゆる面で)、遊びであることを確認し、それはあなたが行きたい場所への最も安全な、最も速いルートになります!
「(意識によるコントロールを)離れると、何か魔法が起きます。あなたは働くために神に部屋を与えるます」マンディ・ヘイル
ハイヤーセルフに降伏することは、あなたが本当に存在する無条件の愛へフルタイム繋がる事を意味します。これは、降伏の行為であることを意味し、自動的にあなたの愛に戻ります。あなたはどこにでも自動的に広がります。毎日あなたがいる愛のように自動的に行動します。そして、あなたはすべての生きた存在を心から真っ直ぐに扱い、それはまさにあなたがそれを好む方法です。
=愛はユニバースでは真の最大のパワーです=
愛の力であなたのあらゆる思考、言葉、感情、行動を一直線に繋ぐ時、宇宙はあらゆる努力の中であなたをサポートします!魔法が起きます。毎日あなたは朝の気分で目を覚ますでしょう、そしてその日がもたらすものについてとても興奮しています。 仕事は楽しくなり、遊びのように感じるでしょう。皆と全てが見知らぬ人ではなくなります。あなたはとても団結しているように感じるでしょう。その全てと非常に激しく繋がっています。全てがあなたの親友になります。
そして最も良い事は、あなたは再びお金や「生計建てる」心配をする必要はありません。あなたが行なっている全が成功する時、自然にあなたの人生に変わり、それはわずかな努力やゼロの努力で成し遂げているように見えます!宇宙があなたに提供しなければならない人生の全ての最高のものを「受け取るために開く」という芸術をあなたがすべて覚えている時これは起こります。
精神的な熟達と悟りのあなたの目標がある「山頂」に行くは、完全に委ねる事が必要であり、宇宙/神はあなたと一つだと言う信頼と信仰を見つけ出してください。彼らは常にあなたの側にいて、あなたの全ての努力を支えています。次元上昇過程では、あなたを抑えている小さな、限定的な、非常に制限された3次元の信念全てを「上昇させる」または「残す」必要があります。
そして、惑星の誰もがハイヤーセルフに「全てを完全に委ねる」芸術を習得してれば、ノヴァ・ガイアはもはや非常に遠い物理的現実ではなくなります。勇敢にも「崖から飛び降りた」り、「古い方法/生き方」を後にする勇気ある人がいれば、彼女のハイヤーセルフが導いて、惑星地球の光周波数は指数関数的に上昇します。
この人(彼女は生きていることを全て委ね、毎日の生活で神の愛の物理的な体現者)非常に強力な光の灯台になります。世界中の人々が彼女の働きに引き寄せられます。 彼女の光へ。 彼女の愛へ。彼女はキリストの意識を浸透させ/発散させます。そうゼロの努力で簡単にそして自然に。彼女は生きるようになり、呼吸するようになり、行いで現代のキリストになります。彼女は何処にいても、何をしても 愛、統合、光を広めます。
毎日の生活の中で、(この生涯で次元上昇することを決めた)キリストの意識の体現者になるあなた方全ての人にとって今は時です。恐れ、不足、制限(禁止)に基づく全ての誤った信念を放棄してください。あなたのガードを低くし、神を入れてください。あなたの��イヤーセルフを引き継ぎ、方法を導くことを許可しなさい。あなたは常に安全で保護され、あなたの新しい5次元生活の青写真である「最高、最も高い、最高の喜びと平和」の道に導かれます。
今日の惑星の光周波数レベルに基づいて、ノヴァ・ガイアは、あなたの地球年のおよそ25年で物理的に現れた現実として完全に確立されます。この見積もりは、5%の小グループ(このメッセージの前半に記載)が以下のようになるという、「比較的間違った��仮定に基づいています。言い換えれば、意識的にハイヤーセルフを具現化している人々のパーセンテージの数が、5%を維持したままであれば、ノヴァ・ガイアは25年後に現実のものとなります。さて、どうすれば、その割合が上昇するのでしょうか?答えは明らかです。25年より早くあなたの実際の、物理的な現実にユートピアの地球が現れます。
愛する友の皆さん、あなたは何をすることを選択し、次に作成するか知っていますか?あなたはより高い次元への大規模な動きの準備ができていますか?あなたの多くの光の銀河兄弟姉妹に加わっていますか?
潜在的な領域では、現在待機中の潜在的な未来/タイムラインの無限数から、どちらが人間の集団を選択して明確にするでしょうか?あなたは意識的に次元上昇がとても自然に起こる最も簡単で安全で混乱の少ないスムーズなタイムラインを選択しますか?あるいは、ノヴァ・ガイアの創造と出現のプロセスに参加しないことによって、他の人にあなたのための決定をさせるでしょうか?この壮大な努力によるあなたの強力で意識的な参加は、あなたの道が岩が少なく、暴風が少なく、ストレスが少ないことを確実にするために必要です。選択はあなた次第です。
このメッセージを表現するためにこのチャンネルが選択した画像は非常に適切です。未来を予測する最善の方法は、それを作成することです。あなたのハイヤーセルフに委ねて任せましょう。彼らは自分自身をあなたはすべて持っているに値する最高で、明るく、最も平和な将来に調整するのに役立ちます!あなたのハイヤーセルフは、将来のノヴァ・ガイアをあなたの夢の中で創造するのを手助けすることによってこれを行ないます。神聖で、神様の創造と現実の力であるあなたの主権を取り戻してください。そして地球上の天国を実現させましょう!
あなた(そして彼女のすべての住人)はガイアのこの偉大で神聖な瞬間に意識の下から上への大規模な動きの中で、惑星上にここにいることを選んでいます。あなたはノヴァ・ガイアの創造に参加するためにここにいることに決めました。あなたは熱心(な思いで)宇宙の多くの隅から来て、ここで生まれたばかりでなく、地球上で現在行われているこの「壮大なショー」を見るための最前列の座席を持つだけでなく、それを実現するために貢献し、関与して、参加しています!
ですから始めましょう、そうではありませんか?
私、光のあなたの兄弟であるサンナンダは、道の全ての段階であなたと共に歩くことを約束します。「あなたが本当に誰であるか」、そして、「あなたの非常に重要な理由/目的」を忘れ始める時はいつでも私を呼び出してください。あなたは、あらゆる瞬間に最高のものを求めている高次元の光の存在によって完全に愛され、案内され、囲まれています。
いつでも、どこでも、必要なら私たちの援助を求めてください。私たちに話しかけて、あなたの精神チームと話してください。あなたと私たちの間のコミュニケーションの直接のラインの確立を意識してください。そうすれば、時間の経過とともに、あなたの「外側」から来る高次の情報にますます頼りになることは少なくなります。あなたは全知で、遍在し、全能です。あなたの中には、宇宙の知恵が住んでいます。
あなた方全てに多くの愛と光を送ります。
サナンダ
The Best is Yet  to Come~Sananda
Greetings my friends,
Today I would like to discuss potential futures/timelines faced by the Human Collective, based on current Light data and planetary vibrations level. I am sure all of you know  that the future is fluid. The future is what you all make of it. Your individual and collective futures are very interconnected. The thoughts, words, feelings and actions of just one person can have great, far-reaching ripple effects on the entire planet.
There are approximately 7.6 billion souls physically incarnate on the planet at the moment. Imagine the combined, collective Creation and Manifestation powers you all have on the future of Humanity, and the future of planet Earth. If all of these 7 billion people were to work together to create Nova Gaia right now, Nova Gaia will be manifested in less than a week. This is how powerful you are when you are working together in harmony with ALL to achieve a common goal.
At the moment however, only 41% of Humanity is spiritually awakened. And out of this spiritually-awakened group, only about 5% is either consistently doing their best to embody Christ consciousness every day, or, have successfully embodied their Higher Selves. The rest, the 36%, are still too busy learning the ropes and aligning their entire lives to their higher purpose.
If you belong to this group of 5% (people who have been awakened for quite awhile, and are now making very good progress by joyfully fulfilling your life missions), you should really spend a minimum of 15-mins meditation time per day focusing purely on the creation of Nova Gaia. When an awakened person starts living life fully committed to the grand project: 'The Creation & Manifestation of Nova Gaia'; all of us here in the higher dimensional realm can see the MASSIVE difference this person is making on the entire planet. This 15-mins focus on Nova Gaia formation may not seem like much to you, but the effects of this little exercise are tremendous; especially when done regularly.
Start using your remarkable imaginations! Everything that you would like your new, fifth-dimensional planetary home to be like, imagine as if this reality is instantly manifested in this exercise. Imagine there is pure clean air and water, and a bounty of organic fruits/vegetables everywhere - easily accessible at no cost for everyone on the planet. Imagine this entire planet completely cleansed and healed from all the toxicity and destruction mankind had heaped upon Her throughout the eons of time. Imagine everyone living in perfect harmony; giving each other the unconditional love and respect each soul deserves to have. Imagine as if all members of humanity have completely overcome their differences. There is complete and absolute acceptance, inclusiveness and unity towards all within the human race: no matter your skin color, religions, education and financial backgrounds, nations/languages, sexual orientation etc.
Visualize a world where money does not exist. Where everything you need is always fulfilled at no cost to you; at no cost to anyone. Visualize every single person on Earth feeling joyful, blissful and very fulfilled; living their lives with so much passion everyday, doing what they love and loving what they do. Imagine a world where every one enjoys perfect health. Where sickness and disease are no more; and the 'process of aging as one gets older' is just a distant memory.
Visualize the entire human collective becoming so spiritually-advanced; so much so that everyone's Divine, spiritual powers of Creation and Manifestation are fully awakened and operational. And when this happens, the entire Universe will open up for you. What 'the you' today would classify as miracles will one day be an every day occurrence; miracles will become the 'normal' outcomes coming from you exercising your powerful creative abilities!
All the things I could do to demonstrate my Divine powers, (in my most popular physical incarnation as Jesus the Christ), you can very easily do too, one day! Turning water into wine; healing the sick, blind, deaf and/or the handicapped; walking on water; 'controlling' the weather; raising someone from the dead etc. are only very few, very basic examples of your True, Powerful capabilities! You are magnificent, powerful Divine Light Beings; currently walking around in the 'disguise' of a human body.
And here comes a basic, fundamental TRUTH:
In the eyes of our Creator God, you are just as special as I am! You are equally powerful; equally loved and equally Divine. You are God; walking around this planet in the physical expression of a human body.
There is a very important reason as to why the message that 'You are God' has often been repeated, time and time again. There is a huge, big GAP from at first, you 'knowing' something, to then change to you 'believing' in something, and finally you 'becoming/embodying' something. The more often we repeat this authentic truth for you, the more it will sink in deeper and deeper into your subconscious until one day, you BECOME the Gods/Goddesses you Truly are!
It is now time, for you to embrace the truth of who you are. Most of you reading this are still walking around acting completely powerless in the face of challenges life has placed in front of you. YOU put those 'seemingly-impossible-to-overcome' challenges smack-bang in the middle of your current path as an opportunity, a higher invitation, for your 'third-dimensional' Self to return to, align with and embody your super powerful Multidimensional Higher Selves. Once your entire being (physical, mental and emotional bodies) perfectly aligns with your Higher Self, you will have the abilities to eliminate those challenges completely, permanently, once and for all. And life on Earth will truly be without third-dimensional limits and restrictions.
It all comes down to this:
Are you ready to let go of ALL controls? Are you ready to surrender completely, to the Wisdom, Love, Light, Unity and Power that is your Higher Self?
Complete and utter surrender of your life to your Higher Self is the ONLY way for you to experience a life so magnificent beyond your wildest imaginations!
Have complete, absolute faith and trust that your Higher Self, your spiritual team of angels & guides, and our Creator God, unconditionally love you so very much, beyond measure. They want you to have what you want to have. They want you to be what you want to be. They want you to do in life, only that which you really, joyfully want to do in life. Your Divine, Free Will is totally respected and totally supported 100% of the time!
In other words, by 'surrendering' control of the steering wheel of the 'ship' that is your life on Earth; by letting God and your Higher Self take over the wheel to lead, you will still get to the destination of where you want to go. There is 1 big difference between surrendering control and not surrendering control.
With God and your Higher Self in control, they will make sure that your path is the most joyful, most fulfilling, most abundant (in all aspects), most fun and it will be the safest, fastest route to where you would like to go! Your omniscient God/Higher Self will always be there to guide you through all the stormy seas; and they will be the powerful navigation system/GPS your ship needs to get to where you want to go, what you want to be and do.
"When you let go, something magical happens. You give God room to work"Mandy Hale
Surrendering to your Higher Self also means a full-time commitment to be the Unconditional Love that you truly are, within. This means with your act of surrender, you will automatically return to the Love that you are. You will automatically spread love wherever you go. You will automatically act like the love that you are in everything that you do every single day. And you will treat ALL living beings with love straight from the heart, exactly the way that you yourself would like to be treated.
LOVE is truly the greatest POWER in the Universe.
When you align your every thought, word, feeling and action with the power of LOVE, the Universe supports you in ALL of your endeavors! Magic happens. Every day you will wake up in the morning feeling so excited about what the day will bring. Work will become fun and it will feel like play. Everyone and everything will cease to be a stranger. You will feel so united, so acutely interconnected with ALL THAT IS. All will become your best friends.
And the best thing is, you do not have to worry about money and/or 'earning a living' ever again. Success in all that you do will come naturally zooming into your life with what seems to be little or zero effort! This will happen when you all remember the art of 'opening up to receive' all the best things in life the Universe has got to offer you.
Going to the 'mountaintop' where your goals of spiritual mastery and enlightenment are located, requires complete surrender, trust and belief that the Universe/God is ONE with you. That they are always on your side, supporting your every endeavor. The ascension process requires you to 'ascend' or 'leave behind' all of your small, limiting, highly restrictive third-dimensional beliefs that are holding you back.
And when everyone on the planet is practicing this art of 'total and complete surrender' to their Higher Selves, Nova Gaia will no longer be a very distant physical reality. Every time there was a courageous person who had bravely 'jumped off of the cliff' and left the 'old ways/lives' behind, to then take the road less traveled her Higher Self is leading her to, the Light frequency of Planet Earth rises exponentially.
This person (as she fully commits to be the living, physical embodiment of Divine Love in every day life) will become a very powerful BEACON of Light. People all over the globe will be attracted to her works; to her light; to her love. She will exude/emanate the Christ consciousness so easily and so naturally, with zero effort. She becomes a living, breathing, modern Christ in action; spreading Love, Unity and Light wherever she goes and in whatever she does.
The time is NOW for all of you (who have decided to ascend in this lifetime) to be this embodiment of the Christ consciousness as well, in your every day life. Let go of all false beliefs based in fear, lack and limitation. Lower your guard and let God in. Let your Higher Selves in to take over and lead the way. You will always be safe, protected and guided to the 'best, highest, most joyful and peaceful' path that is the blueprint for your new 5D life.
Based on today's planetary light frequency levels, Nova Gaia will be fully established as a physical, manifested reality in approximately 25 of your Earth years. This estimate is based on the 'relatively incorrect' assumption that the small group of 5% (mentioned earlier in this message) will: never grow any bigger/never welcome new members into the group. In other words, if the percentage number of people 'who are consciously embodying their Higher Selves' ALWAYS remains stationary at 5%, Nova Gaia will become a reality in 25 years. Now, WHAT IF, that percentage rises? The answer is obvious. Utopia Earth will be manifested into your actual, physical reality faster than 25 years.
Knowing that, what will you choose to do, to be and to create next, my dear friends? Are you ready for your massive move into the higher dimensions, and join many of your Galactic Brothers and Sisters of Light?
Out of the INFINITE number of potential futures/timelines currently lying in wait, in the realm of potential, which one will the Human Collective choose to manifest? Will you consciously choose the easiest, safest, less chaotic, and smoothest timeline where Ascension happens so naturally? Or will you let others make the decision for you, by NOT participating in the process of creating and manifesting Nova Gaia? Your powerful, conscious participation in this grand endeavor is needed to ensure that YOUR path will be less rocky, less stormy and less stressful. The choice is yours.
The image this channel had chosen to represent this message is very appropriate. The best way to predict the future is to create it. Let your Higher Selves take over and take control. They will help to align yourselves with the best, brightest, most peaceful future you all deserve to have! Your Higher Selves will do this by helping you CREATE the future Nova Gaia of your dreams. Reclaim your Sovereignty; your Divine, Godly powers of Creation and Manifestation and then make Heaven on Earth come true!
You have all chosen to be here, on-planet, in this Great Divine Moment of Gaia's (and all of her inhabitants) massive move from the lower to the upper dimensions of consciousness. You have chosen to be here to participate in the creation of Nova Gaia. You eagerly came from many corners of the Universe and chose to be born here, not only to have a front row seat to watch this 'Grand Show' currently playing on Earth, but also to contribute, get involved and take part in MAKING IT HAPPEN!
So let's get started, shall we?
I, Sananda, your brother in Light, promise to walk with you every step of the way. Call on me whenever you start to forget 'who you truly are' and 'your very important reason/purpose for being here'. You are, at every moment, completely loved, guided and surrounded by higher dimensional light beings who only want the best for you.
Please call for our assistance whenever and wherever you need it. Talk to us, and talk to your spirit team. Make the intention to establish a direct line of communication between you and us, so that in time, you can become less and less reliant on higher dimensional information that comes from the 'outside' of you. You are Omniscient, Omnipresent and Omnipotent. Within you the Wisdom of the Universe resides.
Sending out much Love and Light to you all,
Sananda.
Channeled by Adele Arini. Copyright 2018. If you re-post, please retain article in its entirety, and provide the link below. Much love & gratitude.
https://www.raphaelshealingspace.com.au
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gw-novel · 6 years
Text
終わり
ある夏だった。Kは鬱鬱な人文大学の裏口から熱のむらがりに向かって全身でもぐりこんだ。Kは幽霊のように歩いた。熱気からは目的も意味も感じ取れなかった。
Kは空虚よりは清潔さに近い感情の中にいた。そして、その感情があまりにも初めて感じてみたものであったため、Kは内面の奥の一番低いところですら呆然としていた。寂しさとは違う。不幸とも違う。自分の血管には、世界と自分を媒介する感覚を妨げるなんらかの砂の粒たちのようなものが流れている。
Kが入った生ジュース屋のすずしい座席から竹林の緑が見えた。それを背負って、汗をかきながらJ教授がペダルを漕いでいた。前に学生たちの話を偶然耳にしたことがある。このあたりにある安いワンルームと人文大学を行き来する彼の姿が、彼を知っている生徒たちには頻繁に目撃された。思索をしているのか、生徒たちとはろくに挨拶を交わさない。誰もが変人だと噂する。けれどKの考えは異なった。
J教授は純粋だ。偽りがなく、社会性が低く、一度原則を確立すると、中道半端と適当を許さない。まるであそこで葉を揺れる竹のような存在だ。KはJ教授が消えた後にも、彼に対する心象に灯りをつけたまま消さなかった。
夏休みの間、彼とKも頻繁にぶつかった。彼は来る日も来る日も人文大学の研究室にいて、Kはほぼまいにち人文大学2階にある自分のロッカーに荷物を置きに行った。
Kは「家出」を大げさにしたくはなかったし、そうする力もなかった。だから、いちおう家にある自分の荷物を重要な順番にこのロッカーへ運ぶ計画を立てた。その作業が終わると、いつ何が起きようが、ほとんど体一つで微塵も動揺せず家出ができる。そう考えると、重い本が10冊ほど入ったスポーツバックの紐を握り持って、夏の日差しを散々浴びながらも、なぜか穏やかな気持ちになれるのだ。ただ、その気持ちも一時の慰めにしかならず、やがてKの意識の白い平面に落ちて音も出さなくなった。
Kは、その日その日の運びを終えて、ぼうっと、2階のロッカーちかくの椅子に座っていることが多かった。そしてJ教授の研究室もその近くにあった。3時間ほどじっと座っていることもあったから、椅子の前の浄水器に水を飲みに来るJ教授ともよくぶつかるようになった。
あのような未来はどうだろう。
J教授の存在が余韻になって最終になす塊とは、そのような問いだった。
未来。
いかに気力が残っていないのだとしても、真っ白な画用紙から描ける無限の可能性があった。
今のKにはそれしか持たされていなかった。
過去の意味たちはすべて、地図の上、もう接近することもできない境域のなかに閉じ込まれていた。そしてその境域であった事柄すべて、白の平面の上に思いっきり放り捨てねばならなった。Kが真夏をくぐり抜く列車に乗ってこの都市に戻ったからには、過去はないものと同然だった。
多くのものを失った。
純粋を失い、心を失った。
それを嘆かわしく思うこともできなかった。Kの体からむしり取られていった記憶は、言語を許さないものだった。生まれた途端血まみれになって死んだ赤ちゃんのような、言葉すら出てこない鮮明な過酷。そのようなものがある。
何といえばいいか。何が起きたか。
愛という単語自体が己を踏んでは過ぎ去った。今までは生暖かい愛の国で生きた。今からは全然違う。Kの世界に一度生じた欠陥が、冷えて凍えた忘却の風を絶え間なく運んだ。
Kは食べて、遊んで、頑張って、生々しく生きることすべてに「臭み」を感じていた。
忘却。
J教授はKがしている忘却の眼にふたたび戦いた。
恐怖。   
一番最初に彼女に恐怖を感じたのはいつだったか。
彼女が自分より年の多い男とキスをする場面を見てしまった以来、それは触れるほど確実になった。
しかしもっと前、しかもKと初めて遭遇したその日から、恐怖のふたは取り除かれたのである。
Kは、美大の生徒だった。
なのに哲学科四年生の講義に登録した。J教授は講義紹介の日、彼女に登録の取り消しを勧めた。 Kは強く言い張った。
「単位が取れなくてもいいから、始めてみるも前にそんな簡単にあきらめたくはないです。」
「単位も重要だけど、単位のことだけを言っているんじゃない。哲学的訓練もしたことがない状態で、この授業が理解できるはずがないから、考え直せというのだ。それでもあきらめたくないなら、まず認識論とか、分析哲学などの先行科目を受講しなさい。」
ふと見つめたら、孤独が、そのままKの目を潰しそうに燃えていた。
どうしても受けたいというので、結局許可した。
その夜、綾影の女体につながりを求めた。いつも金曜日に訪れる河辺の無人モテルだった。行為を終えて窓を開けると、まだがさがさする初春の空気が肺腑を突いた。ふたり寄り添ってぽつぽつと会話をした。
「そのKって子、あたしの講義も受けるのよ。あたしの場合は微分方程式。それは三学年の科目よ。最初は登録システム的な何らかのミスだと思ったわ。だけど本人は強い受講意志があるといってるし、その科目を受けるために独学をしてきたって。美大でしょう? 頭の病気なのかしら、妙な違和感があったわ。とりあえず大学数学の基礎問題をメールに送るから、日曜までそれを解けてみせなさいと伝えたの。」
「お前も何もそこまでする必要あったのか。ある意味で素晴らしい挑戦精神だと感心してあげてもよかったのに。どうせ単位が取れなければ自己責任なんだし、大学はそういうのまでケアしてくれる場所じゃ無いだろう。」
J教授の眼鏡が鋭敏に震えた。小さい地方都市。知に消極的な大学だった。知を手段としてしか見つめない傾向が支配していたし、そもそも、多くの生徒たちはその手段にすらも大した興味を見せなかった。その状況で彼女みたいな挑戦者が現れたということだけで、一つの事件だともいえた。
次の授業からJ教授の感情は驚きとも切なさとも不気味とも名指せない大きなものに変わった。名指せないものに対して考えを続けた。
学期中には、もしかするとKの作品が見当たらないのではないかと思い、わざと美大の前を経由してワンルームに帰った。外観に飾っている生徒たちの作品を見ると、それがKのものかどうが識別はできないが、背筋が凍った。生徒たちが出席したり欠席したりでほぼ七人くらいで動く討論授業では、教授としての威厳を守るためにやたらと厳格だった。
普段の授業は、生徒たちが毎週決まっている主題を調べ、それを発表し、発表内容にかかわる討論を始める形で進行する。
Kの発表が終わったとたんJ教授は言った。
「たぶんKがやろうとしてるのは哲学ではなさそうだ。明確に知らない概念に対して自由に使って、今学んでる主題とは全く違う話になる変な発言をしてる。そんなのは、格好よく見せるために過ぎない。格好いいための哲学ではない。それは勉強の姿勢が確立されてない証拠ではないか。今後、注意しろ。」
Kならその言葉の意味を、J教授自分の厳格さの意味を、曲げずに理解してくれるはずだと確信した。Kは自分なりの純粋さを追求している。徐々にそのような命題が自分の中で力を得ていた。
案の定、Kはそのいらい飛躍的に成長した。最後の授業では、もっと正確で、もっと���らぬ、芯の固い深さを得るようになった。
J教授は嬉しかった。
Kのレポートが提出されたメールアドレスで、少し会わないかと、会って作品を見せてもらえないかと、そういった一対一の私的な内容を書くことはできなかった。
その代わりにKのメールアドレスから検索をして、Kのブログに接続してみた。接続者が希にいる細やかで静かなサイトだった。
画家たちの作品にKなりの感想をつけるカテゴリの下に、日記があった。
花たちが夢のようにあらゆるところから咲いていた季節、Kと車の窓ガラスの中で熱いキスを交わしていたあの男の正体も分かった。
本の名前を入力して探してみたら、大衆から高い支持をもらっている純文学の作家だった。もともと彼は名門大学の数理統計学部を卒業したあと企業に勤めていたが、登壇してまもなく専業作家になって執筆活動を続け、今は十冊ほどの本を出していた。
Kは七年近くその男と生活をしていた。大学合格以後は彼と離れて寮に住んでいたものの、週末や休日となれば必ずあの男の都市に帰っていった。
この夏の半ばからKの文体は豊かさを失った青白いものに変わった。Kはやがて男との生活を清算し、学校からバスで四十分ほど離れた実家に居ることになった。
まともな故郷だといえるはずがなかった。
家出だ。
だからKは哲学科の友たちに借りたロッカーに荷物を運んでいるのを知った。
家出をするのなら行き先はあるのだろうか。
J教授は今度こそKに話をかけた。
「いつも見かけるけど、ここで何をしているのか。」
自分の中から引き出せる、いちばん柔らかい声だった。Kがその声に頼って、己に内面を近寄らせてほしかった。
「いや、別に、何もしていませんよ。」
Kは無表情を取り消して、健気に笑った。
芝居をしてる。俺が行くと、また空っぽになるだろう。
J教授はKがまだ自分には心を開いてないのを見た。
そのとき、J教授が一歩だけの勇気を出して、「今どこに住んでるの」と尋ねたら、Kも素直に、「行くところがないんです」と打ち明けたかもしれない。
Kはたった一人、自分に居場所を提供するかもしれない人間のしぐさを思い浮かべた。
筆を絡む白い指がしなやかに動く。大学建物の挟間にあるパラソルテーブルで彼と芸術哲学授業の発表の準備に取り組んでいた。彼は三才年下の哲学科の生徒だった。夕陽が黒い肌を持っていることに対照し、男の子は純白の肌を持っていた。夕陽が骨が透き通るほどやせていることに対照し、男の子はむっちりしていた。Kはその完璧な対照を観察しながら、この男の子と寝たいと思った。
文波は断らなかった。むしろ満面に意地悪い笑いを浮かべた。彼はその日の午前零時近くに電話をかけてきて、早くやりたいけどどうにかならないのかと強請った。
彼が親から引き継いだモテルは河辺にあった。だから窓を開けるとすぐに河のせせらぎが広がった。河は日と時間によって表情を変える。それが分かるようになるまで文波と体を混ぜた。
Kにとっては義務的で儀式的な作業だった。何の喜びも緊張感も生み出さないセックスが続いた。文波はこの行為のどこが好きで相変わらず自分を求めてくるのだろう、時々疑問を感じた。
「いつか君も本物の恋をしなくちゃあね。」
ぼんやり、巨大な水の動きを眺めながらそうつぶやいた。
「浮気している女がそういうこと言いますか?」
Kは文波を選んだ。彼がKの中の欠乏を補ってくれるからではなく、KとKの男が守り抜くべき本物の恋を補ってくれるから。Kは確認しておきかった。自分が夕陽と結ばれているのは俗の仕組みによったものではない。みっともない見た目を持った男が自分を所有することができるのは、自分がそんな男にしか選ばれない価値を持っているからではない。己は若いし、無口で憂鬱な表情をしているけれど、今最も美しい女性だ。己の青春の価値は文波の承諾、そして己の外面に対する文波の執着で証明できる。若い女に恵まれた年下の男の子も自分をきれいだと平価する。やっぱり俗の仕組みは狂ってはいなかったのだ。だとしたら、夕陽に向かって伸びていく感情はこの世の汚いものすべてを超越してる崇高なものなのだ。Kはその論証を完成させるために、青年から関心の視線を浴びるのも不可能ではないことを確かめる必要があった。
「本物の恋っていうのはよくわかりませんけど、俺は浮気に関しては大賛成です。俺もいつになっても浮気しますから。だって、楽しさは多いほうが勝ちでしょう? この女にはこの女の魅力が、あの女にはあの女の魅力があるはずですから。」
「今あたし以外に会う人あるの?」
「いません。姉さんもご存知のとおり、おれ勉強頑張ってますから。でも、将来のために今を犠牲にしているだけなんです。もしいいところに就職できたら、それからはホント美人たちと格好いい人生過ごしたいですね。」
こういう発言をされるときには必ず夕陽の真剣さが懐かしくなった。己を頑固に包んでくれる夕陽の小さい体の中に飛び込みたかった。文波にもらうのは若さだけど、夕陽にもらうのはその若いとか、女だとかという限界をはるかに超えた地点で成立する精神のアイデンティティだった。文波との交流は、己の青春をあんな男のドレン口に捨て流してるという挫折感を一時的に緩和してくれた。
その文波と、夏休みに入ってから当たり前のように連絡を交わしていなかった。
一か月半が経っただけなのに、夏花は川辺の散策路から姿を消していた。Kは建築して十五年もたつ赤い煉瓦の建物の中に入った。カウンタ代わりの小さい窓を開いて文波が白い顔を出した。古臭いにおいを我慢しながら冷房もない階段を上った。四階にある例の懐かしい部屋で過ごせるのかと思いきや、展望のない部屋に案内された。
「姉さん、世の中にただものはないですよ。金がないんでしたら一日三時間はここの掃除を助けてくださいね。」
「四千円くらいならあるわ。それで何とかならないの?」
「おお、金あったんですか? じゃあ、それもらいますね。安くしてあげたんですよ。」
文波と一緒に階段を下りていくとき、掃除機を持って階段を上がる若いベトナム人の女性とぶつかった。
文波は彼女のことを掃除担当のプオンだと紹介した。彼女は一日に三時間��こで働いてまたどこかに働きに行くらしかった。
ある日、河の向こう側の高級マンションのベランダでJ教授が見たのは、水のすぐ近くまで降りてきて一緒にビールを飲むKとプオンの姿だった。
「何を見てるの?」
後ろを向くと綾影が洗濯籠を抱いていた。
「あれうちの生徒なのかなと思って。」
「ああ、その子だね。」
「あの子、数学はついていった?」
「すごく頑張り屋さんだからね。発展という言葉を思い知らせる生徒だったわ。」
J教授は顔を赤くしながらこの最南端都市の暑さを責めた。
夕焼けが始まるごろには必ずKとプオンの影が向こう側に垂れた。彼女たちは時には水に浸かった岩の上に座っていたし、時にはモテル村から河に向けて滑り倒れる石の階段の上に座っていた。一度座ったら一二時間くらいは動かなかった。それを見るためにわざと煙草を始めた。台所では綾影が皿を洗う物音が恒例のように随伴した。
長い夢から目が覚めると、綾影のベットをこっそりと抜け出して誰もいない夜明けの人文大学まで車を走った。やるべき調査と書くべき論文が山ほどあるのに、ある女の肉体とある女の精神に振り回されている自分が情けなかった。どの女にせよ、これ以上振り回されるのは断りたかった。だからJ教授は、アメリカにある数多い大学の中の一つからでも採用通報が来ることを、今はただ待つしかないと考えた。
J教授が浄水器の前で話をかけた以来、人文大学からKの気配はなくなっていた。故郷の母が自分にガラスの花瓶を投げたからもう家出するしかないという筋の日記が書いていた以来、Kはブログも更新しなかった。Kの考えているすべてを読みたいという気持ちが頂点にまで進んだとき、無意識にKのアイディーをふたたび検索した。するとブログのほか、インスタグラムが出てきた。
Kは「Kの男」との思い出を記録するためにそのサイトを開設したらしく、当然ある時点から更新されていなかった。J教授は沸騰する感情を抑えながら説明のついたKの思い出の写真集を辿った。それをやっていると気が付かないうちに研究室が青に染まった。慌てながら携帯を出して確認すると綾影の電話は一通も入っていなかった。
二人は夜のビストロで食事をした。綾影の背中越しに都市の光を抱えて揺らぐ真っ黒い水が見えた。
「ね、旅行、行かない?」
綾影は喜ぶ顔もせず躊躇う顔もしなかった。
「なんで?」
J教授は一人でワインに酔った。
「君が好きみたいだし、君のことがもっと知りたいみたい。」
「そんな文系のセリフいう人だったっけ? それで、私のどこが好きなの?」
Kのどこが好きなのか。
彼女は俗の世界を超越している。彼女は清潔な理想の世界で生き、自分が救い上げた理想のためなら現実を構成する殆どのものをあきらめることができる。彼女は最も完璧で単純な原則の下でしか自分を生かさない。禅僧のように。それはJ教授がプラトンとフレゲの影響を受け、論理学をやりつづけてきた理由とも折り合う。
旅行は決まったものの、休暇の季節もピークを迎えていた。Kが学期のごろ、金曜日の授業を終え、裏口で待っている彼の車に飛び込み、そのままふたりで向かった自然の中のペンションたちはどれも予約が取れなかった。そしてKと彼がピクニックに出た渓谷、Kと彼が夜の釣りに行った海辺、どちらも人が混んでるはずだった。人影のない所ほどいいのは当然だった。そんな目でKのインスタグラムを見てるとたったひとつの場所が胸を刺してきた。
運転席に座っているだけでも汗をかいてしまう日、綾影を乗らせてKが書いた里の情報をもとに出発した。河の二つの淵源の中で北のほうの淵源に向かい一時間を走った。ビルがなくなり、山が無垢になり緑の稲がつづき、そして時折発見のように集落があらわれては消えた。隣にはKとは真逆な人が背もたれに体重をかけていた。
綾影は一生を自分の学問の枠組みから出ずに通すだろう。未知の領域からの誘いなど切り払いながら自分の手前だけを見て進む女。さっぱりした性格で、一見強いようでも実は脆弱な女。でも本人はその危なさを受け入れようとはしないだろう。一生を自分は自分の意志をもってゆるぎなく生きたと弁解しつづけるだろう。
日和見主義者。
真実が自分を破壊するのを根強く見守ることなんてできないお嬢様。
そんなお嬢様だから四十を超えた今でも女であり続けたいのだ。仮に老いてしまったことを鏡の前で認めることがあっても、そう簡単に生の分厚い制限―そのペルソナを脱ぎ捨ててKのように純粋になろうとは思わないはずだ。
この女を大学時代には結構好きだった。
あの若い日々に、己に初めて高潔さを教えた女性だった。極度に言葉を惜しんだし、浅さと薄さのない上品な顔をしていた。
その恋情があったから何十年もたって体を求められたとき、たやすく彼女の腕の中に吸い込まれた。
混じり合って一つになりたいという欲望が大きいほど、最後に残るのは挫折感でしかなかった。
無為なのは分かっていた。
そして、無為であったからこそ、切迫に体同士を絆したい気持ちになれたのだ。
でも間もなく、結末の時点がやってくる。
長い竹林のトンネルで思う存分みどりに化すると、終わりには太古の景色が広がった。Kの写真では遠望に映っていた三兄弟松が車のすぐ隣に現れた。三つの松と竹林の間に人気のない古宅が蹲っていた。銀色の案内板にざっと目を通すと朝鮮時代の学者の遺跡らしかった。
道は雑草だらけだった。綾影の靴が慎み深く道を選んだ。河のほうを見て綾影が感嘆した。
「すごい数の鳥。百匹以上になるかしら。」
体の大きい鳥たちが真っ白に輝きながら水辺に沿って並んでいた。
そして開発を避けた水は鳥たちの影をそのまま描くほど透明だった。
J教授は綾影に声をかけた。
「ね、あそこまで行ってみない?きっと水は冷たいはずだよ。」
「でも、河に降りていく道が草の茂みなのにどうやって……? 蛇に噛まれるかもしれないでしょう?」
「じゃ、車でクーラーでもつけて待っていて。」
J教授は一人で茂みが吐き出す熱気の中に入った。草でできている最後の部分からはしばらく泥沼が続いた。やっと乾いた石を踏み、後ろに背を向くとKのアングルで世界が見えた。
『石は永遠性の象徴だから石をもらった以上、結婚指輪なんか要らないと言ったら、彼が感動した。』
Kのアングルは、何の拠り所もない純粋そのものから始めなさいと主張しているようだった。そして案の定己の手を引き、綾影の肉体に抵抗した。
ナビゲーションが教える通りに行ったのがまずかった。来た道とは違い、高速道路を経由して帰る道は海に向かう避暑客たちのせいで渋滞した。もやもやしい気分を抑えながら先の見えない車両の行列を凝視していると、綾影が言い出した。
「なんか変。いったい誰に愛をしているの?」
綾影はJ教授の返事を待たずに、恥辱感に震えながらすすり泣きを始めた。
「来年には子供と旦那がイギリスから帰ってくるんだって? どうせ、最初から自分で終わらせようと思っていたくせに。こんな関係ってやっぱり、お互いに傷でしかないんだよ。」
太陽が地面に近づくごろ、綾影のマンションの前に車を止めた。発令さえ通告されれば、もう二度と見ることはないかもしれない人の後ろ影だった。J教授は金色の河辺に降りて、Kとプオンの姿を探したが彼女たちはどこにも座っていなかった。
Kはその時、大学山岳部の閉ざされたドアの前に座っていた。Kは一年生の時若一か月間山岳部の部員として活動した。山岳部特有のマッチョイムズが苦手で脱退したいらい、部員たちとは一度も連絡を交わしていない。もはや連絡先すらも除去されていた。だから彼らに助けを求めるためにはいつまでも部室のドアの前で待つしかなかった。大きな助けは求めない。倉庫でいくつかの使わないテントのうち一個だけを借りてもらうことはいけないだろうか。
木々の緑に囲まれて、スレートぶきの部室たちが一列に並んでいた。いつまで待っても山岳部員に出会わなければ、ドアの開いた部に入部して泊めてもらうことも可能かもしれない。でもいざとなったときに体が動かなかった。もう、新しい人の温もりによって新しい希望を持つこと自体が非常につらかった。
夜になって、Kは二十四時間灯りの消えない大型カフェに入った。普段からも不眠症がひどく、騒音の絶えないカフェではなおさらぐっすり眠れることは期待してなかった。
何に使ったのか、残りの財産は七百円程度しかなくなっていた。カフェで徹夜をするのも明日が限界というわけである。香ばしいコーヒーを一口含んではプオンに罪意識を感じた。
プオンにはコーヒーの贅沢をする金すらなかった。彼女は自分の足を壊した旦那から逃げて不法の一間部屋に自立していた。文波はこの国の人たちより安い人件費で彼女を雇った。ほかのバイト先でも状況は同じだった。ほとんどの店は彼女の足が不自由なのを問題視して雇用し難いと伝えてくる。そんな中で、言い分があっても黙々と働くしかなかった。
深淵がのぞき込まれないほど傷ついた女性がKより明るく健気に笑っていた。
「プオンはなんで笑っていられるの?」
「今はとても幸せですよ。」
いつもそんな風に、プオンは正確なことは言ってくれなかった。Kには分からなかった。幸せに至る方法ではなく、幸せとは何かが追体験できなかった。Kの中から、確かなものは一つもなかった。ただ体が生きるために頑張っていることは認知していた。Kは食べて、飲んで、歩いて、息を吸って、絵までを見る自分という塊を取り戻しつつあった。
時折圧殺されるほど不毛な気持ちがKを襲ったが、プオンの沈黙が命綱を投げてくれた。
プオンとは言語のせいでいろんな会話を交わすことはできなかった。簡単なことを話し合うためにも多くの横道が必要だった。だけどKはむしろそれに救われた。匿名の存在、生きとる器官の塊となる地点に向かって自然に流れて行けた。挙句にディテールを要さない堅固な同質感がKとプオンを貫いた。
だからプオンが彼女を探してモテるにやってきた旦那にひどく殴られながら引っ張られていくとき、Kは理性を失い、あの男を殺す覚悟で飛びついたのである。Kがこぶしで打たれて倒れている間、旦那は彼女を車に乗せてどこかに消えた。
この暴行事件が起きたのが文波のモテるの一階であった。カウンター代わりの窓は閉ざされていたが、文波はその中にいた。文波が携帯からKの鼻のほうに視線を回した。
「大丈夫ですか? ティッシュはここに。」
ティッシュを渡して文波はまた携帯を拾い上げ、ゲーム画面のほうに視線を移した。
Kは血を拭きながら自分の全身が熱く揺さぶっているのを発見した。
あの男と同じ屋根の下で眠っていた。
そう思うだけでも鳥肌が立つのに。
自分の大切な素肌をあの男に託していた記憶は全身に決してとれない汚れを刻み込んだ。
そこも去るべきだった。Kはもう一度荷物をまとめた。
初めてこうして荷物をまとめたのは青少年時代だった。
書店からであった彼の本は俗世を見下げる懐疑のにおいが濃い。
厳しい競争社会を生きる娘が、なるべくゆがんだ懐疑を抱かずに、普通に順応して育ってほしい親。そんな親に反旗を翻したいほど、Kは彼の普通ではない懐疑の産物を体化するようになった。
純愛がそこから咲いた。
愛に免疫もないまま、愛の導きに従って、Kは彼に接近した。
彼と住み始めた。
まもなくしてKは、自分に訪れたたった一つの愛が、空中ブランコのようなものだと気づいた。
彼によってKは、人間の臭みを禁じられ、食欲を禁じられ、性欲を禁じられ、美容すら禁じられた。彼はそれを浅はかだと叱った。彼はKに理想の被造物であることを望み、そうでなければならない根拠を文法の欠がない長いテクストに組み立て、いまだ鋭い主体の判断力が完全に形成されていない青少年の頭に絶え間なく吹き込んだ。
底知れぬ優越意識にKは無理やり引っ張られて行った。
そのような捕縄を切らないと、対等になることなんて出来なかった。
わざと地方都市の大学を選んだ。そして、できる限り彼がもっとも知ったふりのできない分野に進学した。男の禁忌が破られる最初の瞬間だった。男ががっかりするほど、男の欲望で作られたKの骨も傷んだ。Kの頭の半分は、自分はもう価値のない人間だから死ぬべきだという悲しみで満たされた。でも残りの半分はそうではなかった。
『これを革命につながらせなければいけない。』
幸い、大学での経験はKの批判能力を柔軟にしてくれた。男の支配の陰で生きていくべきとは思わなくなった。
でも簡単に離れることができなかったのは、彼があまりにも多くの種を己の精神に移植したからである。
いくら他人でもそれほど己に近づくことはできない。もう彼はKにとって他人だとは思えなかった。
逃れようともがくほど、潔白な愛だけが戻ってきた。
だけどやはりそれを愛と呼んではいけなかった。
結婚宣告のために、夕陽の実家を尋ねた日、緊張してお母様と一言もまともに交わさずに帰る道。夕陽がKに言った。
「お前は俺の恥だ。」
二十三歳だったKは麗らかなワンピースを着て、清楚なストレートをしていた。
屈辱のない年。
あるがままの欲のせいで一番幸せである年。
頭の完璧な理想の中に閉じこもり、世界と仲良しであったことがほぼなかった夕陽は、そんなKに羞恥を感じ、Kと付き合っている自分に羞恥を感じた。
夕陽を愛している女である前に、一人の人間としてのKのプライドはその時点で破産した。
Kは文波と浮気をすることになった。
夕陽が呪っていた物質の混濁な世界に本物の根を下ろし、勝利の気分で夕陽の利己的な要求を聞いてあげた。
Kは夕陽の服を洗濯し、アイロンかけ、掃除し、ごみ袋を捨て、湿疹になるめで夕陽の台所で食事の準備をさせられても何の文句もなく、夜には「愛してる」と夕陽の耳にささやいてきた。
「愛してる。」
一か月も持たず、夕陽はこう答えた。
「お前とは食事とセックスしかできない。しかし俺はそれらをちっとも重要に考えてない。俺が重要に思うのは精神的価値だけだ。お前は、俺とこんな生活をやり続けたいのか? いつかこりごりになって、俺から離れていくのではないのか? 愛してるなんて、お前は本当に無責任なことをいう。いま俺たちの関係の中のどこで本物の愛を見つけ出せばいいのか。お前のやさしさは俺の核心にまで浸透することがない。いまの俺は数年前よりももっと寂しい。本当に俺が愛されているのならば、こんなに寂しくてもいいのか。」
Kが築いてきたすべてが霞になった。
Kが築こうとしたすべてが白い平面になった。
夕陽の頭の中を走る汽車で生きることは不可能だった。けれどその汽車から降りたことで己が壊されたくはなかったため、曖昧に残った最後のものに「私を壊さないで」と、訴えていただけだ。
夕陽は自分という名の汽車を降りたものは容赦なく壊してしまう男だ。そんなものは少しも大切じゃない。己がどんな努力をしたって、愛は完成されない。
そこまでいけば、夕陽を去ることは簡単だったものの、以後のKの居場所は段々と狭くなってゆくありさまだ。
金だけがないのではない。心から求める美しさがない。
『だとしても、これからは自由に生きないと。』
誰の言いなりにもならずに、誰とも無関係に、自分で選んだ人生を、自分で責任とっていかないと。
きっとそのために、たくさんのものを諦めなければ駄目だったのだし、これからも諦め続けなければ駄目なのだろう。
胸が引き裂かれそうな喪失感がKの白い心に鮮やかな色彩の線を描いた。描くことへの感覚が蘇った。
もう、一週間が経てば夏休みが終わる。その前にどうしてでも自分の絵に出合いたかった。
山岳部のドアに連絡をくれと書いた紙を貼ってから、芸術大学に向かった。子供の時から、才能があるという言葉は聞いてきた。夕陽さえ登場してこなかったら、自分の人生は哲学とか数学とは無縁なものになれたのかもしれない。本当にやりたいことは自分が一番才能ある芸術なのかもしれない。
美大に入り自分のロッカーから筆と染料とオイルバーを引き出した。もっと中には、学期中に作って置きそのまま使わなかったカンバスがあった。実習室なら夏休みの間にも開いていた。そこで描けばいいはずだった。
イーゼルの前で数時間座っていても、何も生まれてこない。
突然携帯のベールが鳴って、下意識から意識の地平に上がってきた。出てみたら」山岳部員だった。詳しい事情は説明できなかったけれど、テントと寝袋は借りそうであった。
七百円で一週間を持つために、一日の食費は百円にすると決めた。
それでコンビニの電子レンジにいれて即席に食べれるお米を一つ買った。おかずは美大と人文大の挟間にあるカフェテリアで、誰でも接近できる場所に放置されている沢庵とキムチにしよう。
学期が始まると、一年分を支払い終えた寮で今年の十一月までは食べて行ける。一日一食はそれまでの辛抱だ。
そして学期が始まると勉強よりはバイトを探して稼ぐ必要があるのかもしれない。漠然だったばかりの金に対する切実さが耐えられない涙と化し零れ落ちた。改めて、あの男にささげた己の青春が己の手には何も残さなかった不毛なものであったことを知る。
もっと己のために生きたならこんなことにはならなかった。
でもまだ手掛けてる絵がいい絵になれる可能性は消えてない。絵に対する僅かな希望を抱いて、山岳部のそばに設置したテントの中で目を閉じた。
とこでも寝れる体質じゃなかった。薄い眠りの幕を引き裂いて太陽と向き合ったら、莫大な疲労が全身をくるんでいた。
うがいもできないままイーゼルの前に座った。やっぱり、数時間が経っても線一つ描く自信がなかった。
末梢神経で蠢く睡眠欲と食欲を倒し得る精神的能力の欠如が、絵に対する自信の欠如にもつなかった。
もう、駄目なんじゃないか。
必死に描きたいことを考えるほど何にも集中することができなくなった。
痛い心で窓辺に立つと人文大学が見えた。あの建物の二回でJ教授は研究にふけているに違いない。
自分の頭で考えることの大事さをKの頭ではなく骨に響かせたのはJ教授だった。
夕陽は嘲笑で物事を疑い、J教授は臆病なつつましさで物事を疑う。J教授は自分は無知だと言い続ける。彼は生徒が無知を細かしたときに叱る。彼は論証の純度をそれ以上あげられぬことにいつも落ち込みながら野生の言語と戦っていく。難しい、優越だという偽物の装飾を捨てた本当の哲学者だ。本当に頭のいい人はあのような堅実な謙虚さを持っている。
KはJ教授がいるから、自分も何とかしていけるのではないかと安心した。人生の純度を上げる過程は複雑ではない。まだ白いとはいえ、己の内面は本有のものである。周りが静まり返ったところで、己の直観をひたすら磨いていけばいいだけの話だ。J教授を見て、J教授の歩き方を、熟達するまで自分も真似ればいい。
カフェテリアの夕食タイムまで木炭でドローイングを終えた。それぞれの形をしたたくさんの瞳に囲まれている人間たちの体には目がない。そういう絵にする。
次の日。
割れそうな頭で教養館のソファーで休んでいたら哲学科の事務室から連絡がきた。
「J教授が急にうちの大学をやめられまして…… えっとだから… ほかの大学に行くことになりまして、学生さんのJ教授の講義に対する受講登録を変形してもらいたいんですが。」
体にあるすべての幹と枝が凍りつけた。
J教授が捨てたごみ箱に自分も入ってる感覚がたまりえなかった。
このままじゃもっともっと立ち直れない。
震える拳でJ教授の研究室のドアをノックした。
誰もいないかと思うと涙があふれた。そのとき、目の前のドアが開け広げられた。
立っていた人物は泣いてるKだった。取りあえず荷物を片付けている研究室に入らせた。
「元気にしていたか?」
「先生、行かないでください。」
「その根拠は?」
「先生が私を変えさせてくれると思うから。」
「俺にその義務があるのか?」
「私はいったいどうすればいいんですか?」
J教授は考えた。自分はこの女が誰なのか知っている。そして自分はこの女を愛している。でも、それだけでは物足りない。
『俺のような種族に愛は毒だぞ。』
Kを見つめ続けていると、ひどく下りかかった隈に目が行った。いつもこぎれいな格好だったが、その日は妙に薄汚かった。放っておくわけにはいかなかった。
「いま、どこに住んでるのか。」
「……露宿を。」
「疲れて見えるな。」
「はあ……」
「では露宿をしながら何をやっているのか。」
「絵を描いてます。学期が始まる前までは完成させようと思ってます。」
「ご飯は?」
Kは苦笑いして見せた。
「絵を持って、うちで泊まることにしなさい。どうせ俺は今日荷物の整理が終わるなりこの都市を去る予定だし、家賃は今年の九月まで払わなければいけないんだ。つまり今日から俺の家には誰も住まないというわけだ。鍵をあげるから、先に行って休んでいなさい。そこに置いてあるものは、本以外はほとんど捨てていくつもりだから、勝手に使ってもいい。」
そして彼はKの携帯に家の位置を入力して渡した。
「先生の携帯ナンバーは?」
「それを教えるわけにはいかない。」
J教授が今日まで研究室を片付けなきゃならないというので、Kはろくに挨拶もできず研究室から離れた。
パッキングを済ませたJ教授は待っていた郵便局の訪問宅配員と一緒に荷物を運んだ。大学院生を使わず、一人で掃除を成し遂げた。建物を出たら空は暗い。もう、この大学にはさらばを告げる。
帰り道にスーパーにより、Kのための食材を買った。帰った家にKがいると思うと世界が感情に満ちた。
けれど、去らねばならない。己には野望がある。誰にも、何にも邪魔されず学問だけを愛し続け、新論理主義を賦活させ、スターの哲学者になる。誰にも己のやることの意味が理解できないこんな地方では夢は遠ざかる一方だ。己の作業に対して、それなりの待遇をしてくれるアメリカに行くのは当然な決断だ。
残念ながら、己はKのように人生にまで純粋でいるつもりはない。学問の純粋と人生の純粋は違うものだ。人生の純粋は時々学問の純粋を制限する。人生の純粋に徹底していたら今の位置には上がってこられなかったはずだ。Kを尊敬しているが、Kのように生きる勇気はない。代わりに、己は学問の理想のためならなんだってできる。あえて選択しろというなら、己は人工の真実を所有し、それの代弁者になりたい。それが己の隠された野望だ。それ以外は漂白していかねばならないと思ってる。
こんな酩酊の熱気も今日で最後だ。
玄関に入るとたん狭い部屋の隅々までが見えてくる。
暖かいスタンドライトの色が女の脱いだ肩を潤沢に染めている。傍らにはイーゼルに乗せられたカンバスがあった。台所にビニル袋を置いて、気づかれず絵に近寄った。孤独な絵。
やはりKは自分が十分陥りえた立派な落とし穴だった。
おとなしく寝ていると思っていたKが体を起こした。
まぶしいほど完璧な屈曲だった。
喝求の夜が始まった。だが、そのような夜は始まりとともに終わっていることをKは知っていた。
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