Tumgik
#兄は凄い優勝で自分が出来ないこととか気付かなかったこととか簡単に出来たし
sandreeen · 8 months
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Nogoon Beki (Yakusho Koji) & Nokor (Ninomiya Kazunari) ① || Vivant Episode 10
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the-drawing · 8 months
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BUCK-TICKに寄せて ver1.0
1987年にメジャーデビューしたBUCK-TICK(バクチク)というバンドは、35年経った今もなおメンバーチェンジをせず、活動を止めることもなく、常にバンド独自の道を進んでいる。
僕は、彼らを通っていない。
所謂”世代ではない"というやつだ。
それ故に数えきれないほど問われた「何故、今BUCK-TICKなの?」という質問。
「好きだから」で片付けていたその質問に対して、自分自身と向き合って考えた時、明確な答えが欲しくなった。
2023年6月18日、コツコツとここから書いていこうと思う。
まずは、彼らのことを簡単に紹介する。
なるべくファン目線に、ぐいぐいと行かないように気をつけるつもりだ。
そして、初期からのファンという方々や意見が異なるという方々もいらっしゃると思いますが、新規という目線で生ぬるく一個人の考えと捉えてもらいたい。
BUCK-TICKは、以下の5人で構成されている。
ボーカルの櫻井敦司。
ギターの今井寿、星野英彦。
ベースの樋口豊。
ドラムのヤガミ・トール。
樋口とヤガミは実の兄弟であり、櫻井と今井は同級生、後輩に樋口と星野という関係性だ。
細かいことはWikipediaを参照してほしい。逸話やエピソードが多くて面白い。
曲は基本的にメロディメーカーの今井が中心に星野と共に作曲し、作詞は櫻井が行っている。
「ヴィジュアル系」という印象が強くあるかと思うが、アルバムによって表情が大きく異なるためロック、ポップ、エレクトロニック、昭和歌謡など一括りには決してできない。
その証拠にWikipediaのジャンルの欄をぜひ見てほしい。
例えば、彼らを一躍有名にした1990年発売のアルバム『悪の華』はゴシック系のロック、1997年発売『SEXY STREAM LINER』はロックよりもエレクトロニックな打ち込み要素を盛り込んだアルバム作品になり、2000年発売『ONE LIFE,ONE DEATH』はノイズをふんだんに使い破壊と創造を思わせた。
実験的であり、先進的な楽曲が生まれるごとに、前作までの彼らのイメージをさらに更新する。
近年の作品は、平和という重いテーマを背負いつつ言葉とサウンドで物語が転じていく『No.0』、コロナ禍に制作を続けた『ABRACADABRA』ではジャンル幅への挑戦を試み、昭和歌謡を世界観に取り入れるなど更なる音楽領域を手に入れた。
そして、35周年として彼らが作り上げた最新アルバム『異空 -IZORA-』は、これまで積み上げてきた音楽から感情、景色を生々しく閉じ込めた作品だ。
僕が初めて彼らの音楽に触れた時に走った感情。
それは、震災での悲しさや寂しさを音楽で埋めるためのものだったかもしれない。
しかしながら、それをキッカケにしてのめり込み、結果として彼らの楽曲を知れば知るほど過去に嫉妬する僕がいた。
僕が生まれた頃、彼らはもう『スピード』をリリースし、12年周期で開催するライブ『Climax Together』が始まったのだ。
僕の手が届かない歴史があるからこその「憧れ」。
BUCK-TICKに出会うまでの時間が無駄だったとか、他の音楽を否定する訳ではない。
ただただ、リアルタイムで彼らと同じ時間を歩めていたなら、と思いたくなるほど美しく、愛おしいのだ。
その「美しい」には2つの意味がある。
分かりやすくまずはビジュアル面での意味から。
メンバー全員が還暦に近づいている中で(ヤガミは執筆現在でジャスト還暦)、それぞれが歳を思わせないほどの美しさを持ち合わせている。
櫻井は言わずもがな、変わらぬ顔立ちとステージで魅せる表情、指先までもが息を呑むほど曲に陶酔し、曲の世界を表現している。
今井はライブごとの衣装も奇抜だが、時期によって髪型を変える。
デビュー初期は全員で立てていた髪も、時代が経つにつれてオールバックであったり『RAZZLE DAZZLE』の際はサラサラストレートになったり、赤やピンク、緑に飽き足らず『ABRACADABRA』ではアマビエを彷彿とさせる奇抜なカラーを見せたりと、頬に「B-T」を描くくらいにはBUCK-TICKの象徴的存在である。
初期から変わらずクールで寡黙なキャラクターの星野は、ステージ上でレフティの今井に対して対照的な位置にいて、櫻井を中心として左右対称にギタリストが立っているのも1つの美しさだ。
フロントの3人に目を奪われがちになるが樋口に目を向けると���各所で渋さを見つけることができる。
昔は硬派な弟キャラとして口を一文字にして弾いているスタイルではあったが、今では表情豊かに楽しんでいる表情を見てとれる。
そして、フロントだけでなく客席への目配りも欠かせない優しさが彼の美しさだ。
最後に、ヤガミはなんと言ってもドラムスタイルに目を惹かれる。
僕は、ドラムのうまさを評価できるほど耳が肥えてないし、理解もしていない。
しかし、体がブレずミスなく曲を演奏する柱としての存在である彼の凄さは言葉にできなくとも理解しているつもりだ。
メンバーで唯一髪を立てており、最年長でありながらも一番の茶目っ気のある彼無くしてこのバンドは成り立たない。
2つ目の美しさは「曲の美しさ」だ。
BUCK-TICKの存在を知っている人に問いかけるとやはり『悪の華』のダークでアグレッシブなイメージが強いと聞く。
エモーショナルかつ危うさを纏った世界も、もちろん彼らの楽曲だ。
しかし、僕が彼らに興味を持って収集を始めたのは2012年発売『エリーゼのために』そしてアルバム『夢見る宇宙』がリリースされたタイミングだった。
このアルバムは、僕にとってBUCK-TICKのベースとなっている。
バンドサウンドを前面に押し出しながらもホーンセッションによる曲の派手さ、ピンクの照明が浮かぶセクシーさ、耳から聞こえる櫻井の歌声は首を絞めてくるような恐ろしい感覚も覚えさせるが、必ず最後には優しい愛で包んでくれる。
このアルバムが火種となり、僕のBUCK-TICKへの炎が灯された。
1992年から12年後の2004年に開催された『悪魔とフロイトーDevil and Freud-Climax Together』を見てから、死と生が彼らのテーマなのだと気づいた。
「すべての亡骸に花を すべての命に歌を」
胸が痛いほど平和への訴え、愛を強く感じるステージだった。
生も死も表裏一体であり、それらは他国や夢物語、非日常の話ではないということ。
年齢が増すごとにそれを感じているのはメンバー自身だ。
『ABRACADABRA』に収録されている『忘却』という曲について、櫻井がインタビューでこのような趣旨の話をしていた。
「自分が死んだとして、季節は変わらず巡り、周りも忘れていく。でも・・・という寂しさがある。」
近年のインタビューでも年齢や死についてをハッキリと口に出しているのを目にすると、僕がこれまで勝手に抱いていた「憧れ」としての彼らが僕らと同じ人間であることに気づかされる。
おかしな話ではあるが、僕は至って本気だった。
僕が好きなものは永遠だと。
その「永遠」が僕には「美しさ」だった。
数多のロックバンドが音楽シーンを彩ってきた。
ジャンルや用いる楽器、演奏スタイルなど歴史を振り返っていくと、僕にはある疑問が浮かんだ。
「どうして現代では"熱狂的"がないのか」
例えばX JAPANが東京ドームでライブをし、あまりの観客の熱でドームが揺れた!のような話。
過去のBUCK-TICKの映像を見ても、縦ノリで頭を振り乱し、悲鳴にもとれる歓声に僕は興味を示した。
僕が過ごしてきた時間の中でそのような状況は見たことないからだ。
アイドルのコンサートで聞く黄色い声援とはまた違う。
体全体がステージのメンバーを求めるような勢い、音楽に魂ごと身を委ねているような表情。
それこそがまさに、先に記述した僕の手の届かない「憧れ」である。
「熱狂的ファン」を現代の言葉で表すならば「ガチ勢」とでも言うのだろうか。
だとしても、70-90年代のバンドの「熱狂的ファン」と「ガチ勢」をイコールにしてはいけない。
結局のところ代わる言葉など無いのかもしれない。
あくまで個人的な意見。
念のため、今でもBUCK-TICKのライブはそのような熱狂的ファンが集う場所ではないことも理解してほしい。
至って普通のライブであるので、安心して遊びにきてほしい。
「死を想い、生を想え。」
櫻井の口から時々放たれるこの言葉が僕は好きだ。
今この瞬間、そもそもライブに来て「死」を感じることなんて無いはず。
自分が「楽しい」と感じているこの時間は「生きている」と実感できる時間。
その変換を彼らから導き出されると余計に盛り上がってしまう。
非日常を味わいに来ているのに、日常を重ねてしまう。
その重ね方はプラスな時もあるし、マイナスな時もある。
しかし彼らのライブには必ず「救い」や「愛」があるのだ。
戦争と平和が色濃く描かれた『No.0』リリースのホールツアーの締めは『Solaris』だった。
魚や蝶になって、小さな君を見守りたいという気持ちを描いた曲。
スタンディングツアーの締めは『鼓動』という、儚いながらも美しく強く生きているこの世の人々を抱きしめるような曲。
コロナ禍でのライブでは、医療従事者へ自分自身を愛してほしいという気持ちから『LOVE ME』が届けられた。
そして、ニューアルバム『異空』では、様々な生き方の人たちを鼓舞する『名も無きわたし』で終わりを迎える。
愛や優しい温もりに包まれることによって、僕の場合は存在意義を与えられたような感覚になる。
「この世界で生きていても良いんだ」と。
大袈裟なニュアンスなのだけれど、僕は小さい頃から名前があることや自席があることに安心感を抱いた。
名前を呼ばれる、座るべき席がある、その度に嬉しくなる。
そんな気がするだけ。
曲の捉え方は人それぞれではあるが、僕はそうやってBUCK-TICKのライブを楽しんでいる。
チケットがある、僕が座るべき席がある、目の前で5人が鳴らす。
それは、生きている中で僕に与えられた「愛」なのだ、と。
ここまで書き上げた上で、目的の質問に戻ろう。
「どうして、今BUCK-TICKなのか?」
それに対する僕の答えは。
「彼らの曲を通して、生きていることを感じたいから」だろうか。
ようやく伝えたかった言葉が見つかった気がする。
2023年8月29日。
今日もこうして、今この瞬間にも彼らの曲を聞くことができることをとても幸せに思う。
読んでくれてありがとう。
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kuro-tetsu-tanuki · 3 years
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異海感想
前にツイッターに思わずネタバレ垂れ流してしまって良くなかったなぁと思ったのでブログにしときゃええやろという安直な考えのもと作成されております。 そっちの文章も入ってます。
Sadaさん作 異海 ―ORPHAN’S CRADLE― のネタバレ有感想になっておりますのでお気を付けください。
後、思いの丈を気持ち悪いレベルで吐き出してますのでキモイと思ったらブラウザバック推奨。
まず製作者のSadaさんに感謝を。 こんなにも素晴らしいゲームを、魅力的なキャラクター達を、面白くあたたかなシナリオをありがとうございます。 本当に楽しい。面白い。 おかげでEDFもモンハンもほっぽってずっと異海やっちゃってる。時間が溶ける(誉め言葉)。
語りたいことが多すぎるので思いつくことをガンガン語っていこうと。
取り合えずEDは全部見終わった、んだけどイベントもスチルも回収できてないの多いのでまだまだ周回しなくてはならない。 まぁそんな自分の状況はさておき。 シナリオが!良い!!んですよ!!!! 僕のさっぱりな語彙力では表現できないので割愛。 どのシナリオ読んでても面白い。面白過ぎてスキップできない。 周回の為にスキップもするけどお気に入りのシナリオ来ると読んじゃう・・・また時間が溶けてゆく・・・。 差し込まれるBGMもチョイスが良い。情景にあったチョイスをされてて自然にシナリオに没入できる。 照雄さんや吾郎さんと勝負する時のピアノ曲とか、最終盤の蛭子と問答して裕くんが色々理解した時の切ないピアノ曲とかたまらん。アルペジオがいいんだ。 曲名とかも知りたいくらい良い曲多い。フリー素材なんだっけ?欲しい。 料理、島開発、クラフト要素も楽しい。クラフトとかまだ作れてないの一杯あるんだろうなあ。 ミニシナリオが充実してるのもすごく良い。 多すぎて作者さんの多大な愛を感じる。本当に凄い。 色々気になる設定もありすぎて設定資料集を見たい。
人物評というか感想というか
裕くん 我らが主人公。基本的に周囲が奇人超人が多い中、貴重な常識人ツッコミポジション。 そんな彼も一皮むけば色んな要素が詰まった子でした。 よく笑い、時に悩み、泣き、葛藤しながらも自分の道を見つけて進むことができる姿はまさに主人公。 優しいというより愛情深い。いや、基本的に異海に出てくるキャラクターは皆愛情深いけれども。 サブイベントで人外にですらその手を差し伸べるその深い愛情は圧巻。 たまに「裕くん絶対母性芽生えてるよね?」とか思った。鬼灯イベとか料理のミニシナリオとか。 その大きな愛情で色んな人達を悉く陥落させていく様は正に主人公。 もうハーレムとかで良いから裕くんは皆を幸せにしてあげて欲しい。 相手と状況によっては(主に後ろが)大変なことになりそうな裕くんの未来はどっちだ。 EDによって色んな状況になるのも流石主人公。海堂さんEDはビックリな成長具合だった。そりゃ海堂さんも驚くわ。
定晴さん 色々デカくて豪快な父性溢れるチートスペック超人その1。面倒見も良い。 そりゃ裕くんじゃなくても惚れるわ。 その裏にある定晴さん自身の事情や葛藤がまた何とも。 そりゃ巌さんから見たらソリ合わないよね・・・。 吹っ切れた後は最初の印象に違わぬスケベェなおっさんでした。 スケベ的な意味で裕くんは体もつのだろうか・・・。 だが男前すぎてつらい。裕くん幸せにしてあげて。 ちらほら描写はあるけど君絶対ただの一般人じゃないよね。
巌さん ヤクザみたいな雰囲気のおっさん。のくせに時たま見せる柔らかな父性がまたニクイあんちくしょう。 勇魚さんとは違った意味でこの人はこの人で色んなことで雁字搦めになってた。 初期印象がガラリと変わる人。シナリオでも言及されてたけど懐が大きく、愛情深い。 お前はどこのエロゲの主人公だってくらい父性愛溢れまくってる。 でも巌さん絶対Sっ気あるよね。 元は真面目な消防士ってんだから色々あったんだよね、多分。ってなる。 しかしこの人も大概ハイスペックだよね。他が飛びぬけてるだけで。
洋一くん チートスペック超人枠その2。 別の意味で初期印象がガラリと変わった人。 寡黙マッチョいいよね!とか思いながら攻略したら死んだ。 死んだ。 個別シナリオはもうボロ泣きした。 ノベルゲーやってて泣いたのなんて初めてかもしらん。 この時点で洋一くん推しが限界突破した。好き。 前半の寡黙な洋一くんも良いけど不器用に感情を表す彼も良い。 タガ外れてエッチ要求しまくる彼も良い。 捨てられた犬みたいな表情で「駄目か」「嫌か」なんて言われたらそりゃあ拒否できないよね。 頑張れ裕くん。
辰馬くん ちょっと天然気味なラガーメン。が最初の印象だった。だった。 ヒーラーでサバイバーでラガーメンで医者志望でタガが外れりゃオオカミさん。 ふとした瞬間に出てくる闇と言うか情報の洪水というか、最早何を言ってるのかわからない。 一途、めっちゃ一途。一途すぎて若干ヤンデレの気配も・・・。 でも、なんというか愛おしい。母性をくすぐるというか、愛される人柄だよね。 でもやる気になればクソかっこいいんだからホントにズルい。 巌さんもそうだけど彼も大概ハイスペック。
千波くん 打波の生んだぴゅあぼーい。 何というか甘酸っぱい青春ルートだった。 いや、ルートとしては葛藤も切なさも苦しさも色々あったんだ。 あったんだけど、「ああ、ちょっと切ない。けど、甘酸っぱい」。 そんな言葉が自然と出てくる。千波くんかわいいよ千波くん。 裕くんとの距離感が絶妙に良い。 支えるようで支えられていて、寄りかかるようで寄りかかられていて。 実に微笑ましい。末永く爆発しろ。
冴さん つよい。 いや、その一言で片づけちゃだめなんだろうけど。 印象としてはサモ〇イのメイメ〇さんポジション。 眼鏡だしお酒好きだし。 勇魚さんルートで彼を叱責する彼女には痺れた。 色んな意味で裕くんの味方をしてくれた人。本当に素敵な女性である。 彼女は彼女で秘密があるみたいだけど結局何者だったのだろうか・・・。
イザナギさん 〇モナイ3でいうハ〇ネルさんポジション。 彼も何者だったのかは正直ようわからんかった。 でも、裕くんの味方で、裕くんを導いてくれてたのは確か。 なんというか、ほっとする感じがして好き。
照道さん 良識枠。イザナギさんと同じでほっとする枠。 色々言うけど裕くんを支え、導いてくれた人。その名前は伊達ではない。 ラストで駆けつけてくれたあの勇ましい姿には痺れた。クソカッコいい。 崇くんとは末永く幸せに暮らして欲しい。 ぬか漬け?・・・ウッアタマガ
崇くん 天使。 もうそれ以上の言葉があるだろうか。 いや、後半のあれやこれやで色々と思うこともあるけれども。 本当に、本当に末永く幸せになって欲しい。 崇くんかわいいよ崇くん。
吾郎さん ギャグ枠と思いきやシリアス部分もがっつり持ってくお方。 月狂いの恐ろしさとその苦悩がよくわかるシナリオでございました。 ぶきっちょな吾郎さんも良いですがあんなオラオラした吾郎さんもよき。 下手すりゃ裕くんあのままMに目覚めていたのでは・・・? 互いが互いを思いやる故の忘れ石。でも、忘れたくない。あんなんズルいわ。そこからのEDへのあの流れ。ズルいわ! EDでのギャップにもやられた。制服はズルい。萌え。 子供たちもかわいい。
潮さん 面倒見がすごくよく、性格イケメン。 実際いい男。というか色男。そして一途。 ED見つけるのにめっちゃ時間かかった。まさかノーマルの先だったとは思わなんだ。 いや、どうなんだろ、トゥルー後にもあるなら全く感想が変わってくる。 ノーマル後の潮さんEDを見た感想としては、せつない。 ただひたすらに、せつない。 裕くんと潮さんのあの関係はそれはそれでいいんだ。 幸せそうで。潮さんも満更じゃなくて。 ノーマルエンド、やっぱ悲しいよなぁ。 照道さんが消えて。あの後、崇くんはどうなったのだろうか。 吾郎さんとか汐音ちゃんがいるから平気だろうとは思うけど、絶対自分責めそうだよなぁ。 やっぱり、皆で幸せになって欲しいんだ。 もし汐音ちゃん√のトゥルー後のEDっていう√があれば、全然感想変わったなぁ。
藤馬さん 皆大好き(?)藤馬さん。 目じり下げて笑うあの表情は破壊力あると思います。 完璧超人かと思いきやまさかのメシマズとは・・・。 えっちスケベにーさんだった。えっち最中も敬語なせいで最早言葉攻めだったよ。プレイかよ。 でもそれ以上に愛情の人だった。 辰馬くんに、父に、そして裕くんに向けた愛が溢れまくってる人だった。 兄弟揃って外見も中身もイケメンだった。知ってた。 ED1はまさかのオチだった。いや、弐鬼さんルートでんなこと可能なのは知ってたけど。 そして藤馬さんやっぱ勾制御できなかったら色々ハジけてるじゃないですかヤダー。 あの場合兄弟とは竿だったのか穴だったのか・・・ゴクリ そして問題児三兄弟って多分吾郎さんとこだよね。 ED2は切ない。でも、あの結末の先に続く物語もありそうな感じがある。 結局、あの場合はどっちが柱になったのだろうか。 にしても兄弟揃って独占欲強めな感じがひしひしと。イイデスネ
勇海さん えっちなとうさん。けしからん。実にけしから��。好き。 父性愛溢れまくってて砂糖どころか蜂蜜吐いた。 裕くんがでろでろに甘やかされてるのを見ると「良かったねぇ裕くん」という気持ちが芽生える。 洋一くんや辰馬くん、千波くん見てると「もっと甘えてええんやで」って思うけど裕くんももっと甘えていいと思う。 それを引き出した勇海さんマジお父さん。爛れているのはご愛敬。 定晴さんとの3Pルートもスケベェで実に良い。 裕くんのお尻が心配にはなる。でも裕くんが幸せそうだからいいか。 しかし、疾海さんを内地に解き放って本当に大丈夫だったのだろうか・・・。
弐鬼さん マッチョ刀鍛冶おじーちゃん。 お世話してたら回春したおじーちゃんとえっちしてた。 おじーちゃんがえっちすぎるのがいけないとおもいます。 EDは世界観の一端が見えてそれも良かった。 いきなりおっぱじめたのには吾郎さんじゃなくてもびっくりすると思います。 このルートの裕くんが一番神秘に満ちてる状態なのかな。 洋一くんの五感が鋭いのも弐鬼さんの血族だからなのだろうか。
泰蔵さん 船長兼細工師さん。 最初はぼんやりと「ああ、裕くん島に残ったら旺海の当主しながら細工師するのかな」なんて思ったりもした。 個人的には裕くんのお師匠ポジションになっている。 絶妙な塩梅で裕くんのこと気に掛けてくれるお方。 絶対弟子みたいな目であたたかく見守ってるよね。 なんでかわからんが凄い好き。
沙夜さん ほんわかお母さま。そしてぬか漬けの女帝。 裕ちゃん呼びは中々にくるものがある。可愛らしいお母さまだ。 色々大変で色々な苦悩を背負ってる。 でも最後にはきちんと向き合い、子を守り、愛にも生きる。女は強かった。 にしても、千波の年齢逆算してもそこそこのお歳の筈だが・・・お盛んっスね・・・。
蛭子 黒幕。加害者でもあり被害者でもあり、サモナ〇3のイス〇ポジション。 彼の願いは所謂「自身の死」だった。 そりゃあんな状況に押し込められて無間地獄状態ならそう望むのも無理はないわ。 けど、色んなEDを見た後に思う。結局彼にとって一番幸せなEDはどれだったんだろう。 正規?√は定晴さんEDぽいけど、個人的には蛭子くん自身が色々学んでいきそう辰馬くんED、藤馬さんED1もありかなぁと思ってしまう。 彼も幸せなれるそんな未来があったのかなぁ。
全然関係ないけど、蛭子はマヒトの姿を模してる。 マヒト登場時に「はいてない」選択肢出てた。 つまり蛭子もはいてないのでは? どんだけシリアス話をしてても君はいてないの??? 3週目あたりでそんなアホな思考が湧いてもうダメだった。
考察とも言えない雑感。 考察何てしたことないから理論も順番もちぐはぐのぐちゃぐちゃ駄文。
辰馬ルートやって思ったのが、「自分の命を顧みず、他の誰かを慈しむ」「負の感情に共感し、それを慰めることができる」。 これをできる人が「柱」の素質の大きさなのではないかと。 そこに血筋とか勾とかは恐らく関係ないのではないかと。 んで、バッド√を見て思った。 あのループの中の定晴さんのあの台詞。 多分、定晴さんもあのループの中での記憶を持ち越してて、「もう少しでお前(裕くん)をこのループから解放してやる」って意味だったのかな、と。 そして多分、その代償として定晴さんが柱になるのではなかろうかと。 禍憑きの骨イベントで崇君と定晴さんが同情、というか共感したことで禍が消え去ったのも、あの2人が柱の資質持ちだからなのではないか?と思ったり。 というかイザナギさん回復イベントで産魂に光を入れられた人って、大なり小なり皆柱の資質あるって事なのでは・・・?
裕くんの父親について 某方がSadaさんと問答してらっしゃったけど、多分これ泰蔵さんだよなぁ。 冴さんのお言葉や鑑定の結果見ても一点ものの髪飾り、星見石は打波で産出する、加工が難しい、泰蔵さんの髪飾りに対する扱い、泰蔵さんは細工師、んでお酒飲んだ時のお話。 うん、やっぱりアレ泰蔵さん作では? よくよく泰蔵さんの立ち絵見ると裕くんに似てる気がする。体格とか髪型とか。あと眉毛。 蛭子も命や魂は生み出せないって言ってたし、真那さんと泰蔵さんの子+蛭子の一部=裕くんなんだろう。多分。 多分泰蔵さんは気づいてるよね。そら何かと気に掛けてくれるわな。 そう仮定して泰蔵さんの台詞を見返すとやっぱそうなんじゃね?って思ってしまう。
裕くん本人について 何かしらの勾を持っており、幼い頃から幽霊とかが見えてる。 旺海の血を継ぐ者。 勾については汐音ちゃんから「幽世を渡る力に優れている」と言及されている。 「幽世を渡る力」は詳細が語られていない為不明点も多い。 おそらくこちらは「蛭子の一部としての旺海裕」が持つ力なのであろう。 幽霊や魂といったものを視認し、時には意思疎通さえ行うことが可能。 視認した相手の死の運命のようなモノも感じ取ることができる。 元々できたのか打波島に戻ってから目覚めたのかは不明だが、霊的な存在を祓う、共感し慰撫することで魂を輪廻の中に還す柱としての力も行使している。 ここら辺は主に攻略キャラに関係ないサブイベで行使している。雪女とか胡麻団子の女の子とか鬼灯とか。 幽世の力に関係するのかは不明だが、水鏡による先視に関する力も突出している。 先視は藤馬さん√にて「超高性能のシミュレーション結果」のようなものと明言されている。 絶対の結果ではないが、高い確率で起こる事象の1つを視るのだと。 この先視に関して、前述した『視認した相手の死の運命のようなモノも感じ取ることができる』という能力にも関わって来るのではないだろうか。 バッド√で蛭子がいくつかの結末をシミュレートして試行を繰り返していることから、蛭子が元々行使していた力。 それが、蛭子の一部である裕くんが『死の運命の視認』という限定的ながらも先視の力を行使できても不思議ではない。 余程裕くんの根幹に根ざす力なのか、打波を離れてもその能力は無くなっていない。(巌EDなど) それと、裕くんの勾に関係するかは全くの不明だが、打波島に来てから彼は黄泉がえりを繰り返していると言える。 桃の花咲き乱れるあの空間はしょっちゅう描写されるが、あれが描写されるときは肉体的に死を迎えようとしているか、あるいは魂が肉体を離れている状態なのではないだろうか。 あの空間を降りきったら死んでしまうよと警告もされるし。 巌√で月読のお守りをなくした時、洋一√で顎岬ダイブした時は明確に一度死にかけて(あるいは死んで)いると思しき描写になっている。 しかも桃の花空間も描写されている。 どうみても助からない筈なのに蘇生している。 この事象に関しては裕くんの勾なのかそれとも蛭子が手助けしているかは不明だが、デッドアンドリバースしているのは確かだろう。 先視や水鏡、黄泉がえりの異能を含めて「幽世を渡る力」なのだろうか。 書き出してても全然わからん。 他、定晴さん√にて蛭子から「君は旺海の勾も継いでいるんだね」と言及されている。 こちらは「旺海真那の子、旺海裕」として持つ力なのであると思われる。 旺海の勾については「魂の分割」と作中で明言されており、自分の魂の一部を別個体として存在させるって感じかと思われる。 定晴さん√ではそれを定晴さんの魂でおこなったと。 だからあの場に定晴さんは現れたということだ。 まだある。 条件が揃えば笹神楽を神器として行使することが可能。 この時、裕くんは笹神楽がツール、自身をバッテリーと称している。 この状態に定晴さんソウルが加わると、位相すらも蛭子と同等になる。 これ、限定的にとはいえ限りなく神に近づいてますやん。 いや、蛭子の一部なんだから不思議ではないっちゃないけど。 折れない柱として完成されうるスペックも持ち合わせており、不完全な状態でも柱としての適性は高い。 ていうか弐鬼さん√に至っては一時的ながらも柱そのものとして打波島を支えていた。
定晴さんについて 内地の人間なのに浮き出ていた禍憑きの刻印。 定晴√ラストの裕くんに流れ込む力。 名言されているわけではないが、弐鬼さんEDにて語られる「さる人物の体の中に残っていた海皇の因子」。 さる人物って多分これ定晴さんだよね。 そう仮定すれば定晴さんの謎スペックにも説明はつく。多分。 ていうかスィーフィード〇イトかお前は。好き。
エロについて すごいえっち。 ええ、ええ。すごいえっちでドシコでしたよ! よくこんな量のテキストとシチュエーション思いつくなぁなんて戦慄もちょっとした。 定晴さんの色々溢れまくりなえっちもいい。 巌さんの包み込むような、お互いに色々曝け出すようなえっちもいい。 洋一くんの若さ溢れまくるドチャくそ激しいえっちもいい。 千波くんの青さと若さとやんちゃさ溢れかえるえっちもいい。 辰馬くんのひたすら一途な激し目えっちもいい。 サブキャラの方々もたいへんえっちでございました。 言葉で表しきれないのでまずやればいいと思う。 定晴さんと勇海さんのW雄っぱいサンドで吐血した。いや、吐蜂蜜した。
簡単な総評 めっっっっっちゃ良い作品でした!!!!! そしてめっっっっっちゃ時間が溶けた。 というか回収終わってないスチルもイベもあるからまだやらねば。 あああ、裏設定とか世界感とか凄い気になる! ここまで引き込まれた作品なんて久々だ! Fateやら放サモやらはまだ完結してないから除外。 それ考えたら勝手な考察なんてするほどどっぷり浸かった作品なんて赤松漫画とかハリポタ以来かも。 あああ、一緒に語れる人が欲しい!!あれこれ聞いてみたいし話したい!!
あのボリュームで、プレイ時間で、2000円ちょっとって安すぎない????
お布施はどこにすればいいんです・・・?
しかもまだ追加があるかもしれないというこの・・・。
Sadaさんありがとう・・・ありがとうございます・・・。
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isakicoto2 · 3 years
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青と金色
■サイレンス
この部屋のインターフォンも灰色のボタンも、だいぶ見慣れてきた。指で押し込めて戻すと、ピーンポーンと内側に引っ込んだような軽い電子音が鳴る。まだこの地に来た頃はこうやって部屋主を呼び出して待つのが不思議な気分だった。鍵は開かれていたし、裏口だって知っていたから。 「…さむっ」 ひゅうう、と冷たい風が横から吹き込んで、思わずそう呟いて肩を縮めた。今週十二月に入ったばかりなのに、日が落ちると驚くほど冷え込む。今日に限って天気予報を観ていなかったけれど、今夜はいつもと比べても一段と寒いらしい。 近いし、どうせすぐだからと、ろくに防寒のことを考えずに部屋を出てきたのは失敗だった。目についた適当なトレーナーとパンツに着替え、いつものモッズコートを羽織った。おかげで厚みは足りないし、むき出しの両手は指先が赤くなるほど冷えてしまっている。こんなに寒いのな���もっとしっかりと重ね着してこれば良かった。口元が埋まるくらいマフラーをぐるぐるに巻いてきたのは正解だったけれど。 いつもどおりインターフォンが繋がる気配はないけれど、その代わりに扉の奥からかすかに足音が近付く。カシャリ、と内側から錠の回る音がして目の前の扉が開かれた。 「おつかれ、ハル」 部屋の主は片手で押すように扉を開いたまま、咎めることも大仰に出迎えることもなく、あたたかい灯りを背にして、ただ静かにそこに佇んでいた。 「やっと来たか」 「はは、レポートなかなか終わらなくって…。遅くなっちゃってごめんね」 マフラー越しに笑いかけると、遙は小さく息をついたみたいだった。一歩進んで内側に入り、重たく閉じかける扉を押さえてゆっくりと閉める。 「あ、ここで渡しちゃうからいいよ」 そのまま部屋の奥に進もうとする遙を呼び止めて、玄関のたたきでリュックサックを開けようと背から下ろした。 遙に借りていたのはスポーツ心理学に関する本とテキストだった。レポート課題を進めるのに内容がちょうど良かったものの自分の大学の��書館では既に貸し出し中で、書店で買うにも版元から取り寄せるのに時間がかかるとのことだった。週明けの午後の講義で遙が使うからそれまでには返す、お互いの都合がつく日曜日の夕方頃に部屋に渡しに行く、と約束していたのだ。行きつけのラーメン屋で並んで麺を啜っていた、週の頭のことだった。 「いいから上がれよ」遙は小さく振り返りながら促した。奥からほわんとあたたかい空気が流れてくる。そこには食べ物やひとの生活の匂いが確かに混じっていて、色に例えるなら、まろやかなクリーム色とか、ちょうど先日食べたラーメンのスープみたいなあたたかい黄金色をしている。それにひとたび触れてしまうと、またすぐに冷えた屋外を出て歩くために膨らませていた気力が、しるしるとしぼんでしまうのだ。 雪のたくさん降る場所に生まれ育ったくせに、寒いのは昔から得意じゃない。遙だってそのことはよく知っている。もちろん、帰ってやるべきことはまだ残っている。けれどここは少しだけ優しさに甘えようと決めた。 「…うん、そうだね。ありがと、ハル」 お邪魔しまーす。そう小さく呟いて、脱いだ靴を揃える。脇には見慣れたスニーカーと、濃い色の革のショートブーツが並んでいた。首に巻いたマフラーを緩めながら短い廊下を歩き進むうちに、程よくあたためられた空気に撫ぜられ、冷えきった指先や頬がぴりぴりと痺れて少しだけ痒くなる。 キッチンの前を通るときに、流しに置かれた洗いかけの食器や小鍋が目に入った。どうやら夕食はもう食べ終えたらしい。家を出てくる前までは課題に夢中だったけれど、意識すると、空っぽの胃袋が悲しげにきゅうと鳴った。昼は簡単な麺類で済ませてしまったから、帰りにがっつり肉の入ったお弁当でも買って帰ろう。しぼんだ胃袋をなぐさめるようにそう心に決めた。 「外、風出てきたから結構寒くってさ。ちょっと歩いてきただけなのに冷えちゃった」 「下旬並だってテレビで言ってた。わざわざ来させて悪かったな」 「ううん、これ貸してもらって助かったよ。レポートもあと少しで終わるから、今日はちゃんと寝られそう……」 遙に続いてリビングに足を踏み入れ、そこまで口にしたところで言葉が詰まってしまった。ぱちり、ぱちりと大きく瞬きをして眼下の光景を捉え直す。 部屋の真ん中に陣取って置かれているのは、彼の実家のものより一回り以上小さいサイズの炬燵だ。遙らしい大人しい色合いの炬燵布団と毛布が二重にして掛けられていて、丸みがかった正方形の天板が上に乗っている。その上にはカバーに入ったティッシュ箱だけがちょんとひとつ置かれていた。前回部屋に訪れたときにはなかったものだ。去年は持っていなくて、今年は買いたいと言っていたことを思い出す。けれど、それはさして驚くようなことでもない。 目を奪われたのは、その場所に半分身を埋めて横になり、座布団を枕にして寝息を立てている人物のことだった。 「…えっ、ええっ? 凛!?」 目の前で眠っているのは、紛れもなく、あの松岡凛だった。普段はオーストラリアにいるはずの、同郷の大切な仲間。凛とはこの夏、日本国内の大会に出ていた時期に会って以来、メールやメディア越しにしか会えていなかった。 「でかい声出すな、凛が起きる」 しいっと遙が小声で咎めてくる。あっ、と慌てたけれど、当の凛は起きるどころか身じろぐこともなく、ぐっすりと深く眠ってしまっているようだった。ほっと胸を撫で下ろす。 「ああ、ご、ごめんね…」 口をついて出たものの、誰に、何に対してのごめんなのか自分でもよく分からない。凛がここにいるとは予想だにしていなかったから、ひどく驚いてしまった。 凛は今までも、自分を含め東京に住んでいる友達の部屋に泊まっていくことがあった。凛は東京に住まいを持たない。合宿や招待されたものならば宿が用意されるらしいけれど、そうでない用事で東京に訪れることもしばしばあるのだそうだ。その際には、自費で安いビジネスホテルを使うことになる。一泊や二泊ならともかく、それ以上連泊になると財布への負担も大きいことは想像に難くない。 東京には少なくとも同級生だけで遙と貴澄と自分が住んでいる。貴澄は一人暮らしでないからきっと勝手も違うのだろうが、遙と自分はその点都合が良い。特に遙は同じ道を歩む選手同士だ。凛自身はよく遠慮もするけれど、彼の夢のために、できるだけの協力はしてやりたい。それはきっと、隣に並ぶ遙も同じ気持ちなのだと思う。 とはいえ、凛が来ているのだと知っていれば、もう少し訪問の日時も考えたのに。休日の夜の、一番くつろげる時間帯。遙ひとりだと思っていたから、あまり気も遣わず来てしまったのに。 「ハル、一言くらい言ってくれればいいのに」 強く非難する気はなかったけれど、つい口をついて本音が出てしまった。あえて黙っていた遙にじとりと視線を向ける。遙はぱちり、ぱちりと目を瞬かせると、きゅっと小さく眉根を寄せ、唇を引き結んだ。 「別に…それが断わる理由にはならないだろ」 そう答えて視線を外す遙の表情には少し苦い色が含まれていて、それでまた一歩、確信に近付いたような気がした。近くで、このごろはちょっと離れて、ずっと見てきたふたりのこと。けれど今はそっと閉じて黙っておく。決してふたりを責めたてたいわけではないのだ。 「…ん、そうだね」 漂う空気を曖昧にぼかして脇にやり、「でも、びっくりしたなぁ」と声のトーンを上げた。遙は少しばつが悪そうにしていたけれど、ちらりと視線を戻してくる。困らせたかな、ごめんね、と心の中で語りかけた。 「凛がこの時期に帰ってくるなんて珍しいよね。前に連絡取り合ったときには言ってなかったのに」 「ああ…俺も、数日前に聞いた。こっちで雑誌だかテレビだかの取材を受けるとかで呼ばれたらしい」 なんでも、その取材自体は週明けに予定されていて、主催側で宿も用意してくれているらしい。凛はその予定の数日前、週の終わり際に東京にやって来て、この週末は遙の部屋に泊まっているのだそうだ。今は確かオフシーズンだけれど、かといってあちこち遊びに行けるほど暇な立場ではないのだろうし、凛自身の性格からしても、基本的に空いた時間は練習に費やそうとするはずだ。メインは公的な用事とはいえ、今回の東京訪問は彼にとってちょっとした息抜きも兼ねているのだろう。 「次に帰ってくるとしたら年末だもんね。早めの休みでハルにも会えて、ちょうど良かったんじゃない」 「それは、そうだろうけど…」 遙は炬燵の傍にしゃがみこんで、凛に視線を向けた。 「ろくに連絡せずに急に押しかけてきて…本当に勝手なやつ」 すうすうと寝息を立てる凛を見やって、遙は小さく溜め息をついた。それでも、見つめるその眼差しはやわらかい。そっと細められた瞳が何もかもを物語っている気がする。凛は、見ている限り相変わらずみたいだけれど。ふたりのそんな姿を見ていると自然と笑みがこぼれた。 ハル、あのね。心の中でこっそり語りかけながら、胸の内側にほこほことあたたかい感情が沸き上がり広がっていくのが分かった。 凛って、どんなに急でもかならず前もって連絡を取って、ちゃんと予定を確認してくるんだよ。押しかけてくるなんて、きっとそんなのハルにだけじゃないかなぁ。 なんて考えながら、それを遙に伝えるのはやめておく。凛の名誉のためだった。 視線に気付いた遙が顔を上げて、お返しとばかりにじとりとした視線を向けた。 「真琴、なんかニヤニヤしてないか」 「そんなことないよ」 つい嬉しくなって口元がほころんでいたらしい。 凛と、遙。そっと順番に視線を移して、少しだけ目を伏せる。 「ふたりとも相変わらずで本当、良かったなぁと思って」 「…なんだそれ」 遙は怪訝そうに言って、また浅く息をついた。
しばらくしておもむろに立ち上がった遙はキッチンに移動して、何か飲むか、と視線を寄こした。 「ついでに夕飯も食っていくか? さっきの余りなら出せる」 夕飯、と聞いて胃が声を上げそうになる。けれど、ここは早めにお暇しなければ。軽く手を振って遠慮のポーズをとった。 「あ、いいよいいよ。まだレポート途中だし、すぐに帰るからさ。飲み物だけもらっていい?」 遙は少し不満そうに唇をへの字に曲げてみせたけれど、「分かった、ちょっと待ってろ」と冷蔵庫を開け始めた。 逆に気を遣わせただろうか。なんだか申し訳ない気持ちを抱きながら、炬燵のほうを見やる。凛はいまだによく眠ったままだった。半分に折り畳んだ座布団を枕にして横向きに背を縮めていて、呼吸に合わせて規則正しく肩が上下している。力の抜けた唇は薄く開いていて、その無防備な寝顔はいつもよりずっと幼く、あどけないとさえ感じられた。いつもあんなにしゃんとしていて、周りを惹きつけて格好いいのに。目の前にいるのはまるで小さな子供みたいで、眺めていると思わず顔がほころんでしまう。 「凛、よく寝てるね」 「一日連れ回したから疲れたんだろ。あんまりじっと見てやるな」 あ、また。遙は何げなく言ったつもりなのだろう。けれど、やっぱり見つけてしまった。「そうだね」と笑って、また触れずに黙っておくけれど。 仕切り直すように、努めて明るく、遙に投げかけた。 「でも、取材を受けに来日するなんて、なんか凛、すっかり芸能人みたいだね」 凄いなぁ。大仰にそう言って視線を送ると、遙は、うん、と喉だけで小さく返事をした。視線は手元に落とされていながら、その瞳はどこか遠くを見つめていた。コンロのツマミを捻り、カチチ、ボッと青い火のつく音がする。静かなその横顔は、きっと凛のことを考えている。岩鳶の家で居間からよく見つめた、少し懐かしい顔だった。 こんなとき、いまここに、目の前にいるのに、とそんな野暮なことはとても言えない。近くにいるのにずっと遠くに沈んでいた頃の遙は、まだ完全には色褪せない。簡単に遠い過去に押しやって忘れることはできなかった。 しばらく黙って待っていると遙はリビングに戻って来て、手に持ったマグカップをひとつ差し出した。淹れたてのコーヒーに牛乳を混ぜたもので、あたたかく優しい色合いをしていた。 「ありがとう」 「あとこれも、良かったら食え」 貰いものだ、と小さく個包装されたバウムクーヘンを二切れ分、炬燵の上に置いた。背の部分にホワイトチョコがコーティングしてあって、コーヒーによく合いそうだった。 「ハルは優しいね」 そう言って微笑むと、遙は「余らせてただけだ」と視線を逸らした。 冷えきった両の手のひらをあたためながらマグカップを傾ける。冷たい牛乳を入れたおかげで飲みやすい温度になっていて、すぐに口をつけることができた。遙は座布団を移動させて、眠っている凛の横に座った。そうして湯気を立てるブラックのコーヒーを少しずつ傾けていた。 「この休みはふたりでどこか行ってきたの?」 遙はこくんと頷いて、手元の黒い水面を見つめながらぽつぽつと語り始めた。 「公園に連れて行って…買い物と、あと、昨日は凛が何か観たいって言うから、映画に」 タイトルを訊いたけれど、遙の記憶が曖昧で何だかよく分からなかったから半券を見せてもらった。CM予告だけ見かけたことのある洋画で、話を聞くに、実在した人物の波乱万丈な人生を追ったサクセスストーリーのようだった。 「終盤ずっと隣で泣かれたから、どうしようかと思った」 遙はそう言って溜め息をついていたけれど、きっとそのときは気が気ではなかったはずだ。声を押し殺して感動の涙を流す凛と、その隣で映画の内容どころではなくハラハラと様子を見守る遙。その光景がありありと眼前に浮かんで思わず吹き出してしまった。 「散々泣いてたくせに、終わった後は強がっているし」 「あはは、凛らしいね」 俺が泣かせたみたいで困った、と呆れた顔をしてコーヒーを口に運ぶ遙に、あらためて笑みを向けた。 「よかったね、ハル」 「…何がだ」 ふいっと背けられた顔は、やっぱり少し赤らんでいた。
そうやってしばらく話しているうちにコーヒーは底をつき、バウムクーヘンもあっという間に胃袋に消えてしまった。空になったマグカップを遙に預け、さて、と膝を立てる。 「おれ、そろそろ帰るね。コーヒーごちそうさま」 「ああ」 遙は玄関まで見送ってくれた。振り返って最後にもう一度奥を見やる。やはり、凛はまだ起きていないようだった。 「凛、ほんとにぐっすりだね。なんか珍しい」 「ああ。でも風呂がまだだから、そろそろ起こさないと」 遙はそう言って小さく息をついたけれど、あんまり困っているふうには見えなかった。 「あ、凛には来てたこと内緒にしておいてね」 念のため、そう言い添えておいた。隠すようなことではないけれど、きっと多分、凛は困るだろうから。遙は小さく首を傾げたけれど、「分かった」と一言だけ答えた。 「真琴、ちょっと待て」 錠を開けようとすると、思い出したみたいに遙はそう言って踵を返し、そうしてすぐに赤いパッケージを手にリビングから戻ってきた。 「貼るカイロ」 大きく書かれた商品名をそのまま口にする。その場で袋を開けて中身を取り出したので、貼っていけ、ということらしい。貼らずにポケットに入れるものよりも少し大きめのサイズだった。 「寒がりなんだから、もっと厚着しろよ」 確かに、今日のことに関しては反論のしようがない。完全に油断だったのだから。 「でも、ハルも結構薄着だし、人のこと言えないだろ」 着ぶくれするのが煩わしいのか、遙は昔からあまり着こまない。大して寒がる様子も見せないけれど、かつては年に一度くらい、盛大に風邪を引いていたのも知っている。 「年末に向けて風邪引かないように気を付けなよ」 「俺は大丈夫だ、こっちでもちゃんと鯖を食べてるから」 「どういう理屈だよ…って、わあっ」 「いいから。何枚着てるんだ」 言い合っているうちに遙が手荒く背中をめくってくる。「ここに貼っとくぞ」とインナーの上から腰の上あたりに、平手でぐっと押すように貼り付けられた。気が置けないといえばそうだし、扱いに変な遠慮がないというか何というか。すぐ傍で、それこそ兄弟みたいに一緒に育ってきたのだから。きっと凛には、こんな風にはしないんだろうなぁ。ふとそんな考えが頭をもたげた。 遙はなんだか満足げな顔をしていた。まぁ、きっとお互い様なんだな。そう考えながら、また少し笑ってしまった。 「じゃあまたね、おやすみ」 「ああ。気を付けて」
急にひとりになると、より強く冷たく風が吹きつける気がする。けれど、次々沸き上がるように笑みが浮かんで、足取りは来る前よりずっと軽かった。 空を仰ぐと、小さく星が見えた。深く吐いた息は霧のように白く広がった。 ほくほく、ほろほろ、それがじわじわと身体中に広がっていくみたいに。先ほど貼ってもらったカイロのせいだろうか。それもあるけれど、胸の内側、全体があたたかい。やわらかくて、ちょっと苦さもあるけれど、うんとあたたかい。ハルが、ハルちゃんが嬉しそうで、良かった。こちらまで笑みがこぼれてしまうくらいに。東京の冬の夜を、そうやってひとり歩き渡っていた。
■ハレーション
キンとどこかで音がするくらいに空気は冷えきっていた。昨日より一段と寒い、冬の早い朝のこと。 日陰になった裏道を通ると、浅く吐く息さえも白いことに気が付く。凛は相変わらず少し先を歩いて、ときどき振り返っては「はやく来いよ」と軽く急かすように先を促した。別に急ぐような用事ではないのに。ためらいのない足取りでぐんぐんと歩き進んで、凛はいつもそう言う。こちらに来いと。心のどこかでは、勝手なやつだと溜め息をついているのに、それでも身体はするすると引き寄せられていく。自然と足が前へと歩を進めていく。 たとえばブラックホールや磁石みたいな、抗いようのないものなのだと思うのは容易いことだった。手繰り寄せられるのを振りほどかない、そもそもほどけないものなのだと。そんな風に考えていたこともあった気がする。けれど、あの頃から見える世界がぐんと広がって、凛とこうやって過ごすうちに、それだけではないのかもしれないと感じ始めた。 あの場所で、凛は行こうと言った。数年も前の夏のことだ。 深い色をした長いコートの裾を揺らして、小さく靴音を鳴らして、凛は眩い光の中を歩いていく。 格好が良いな、と思う。手放しに褒めるのはなんだか恥ずかしいし、悔しいから言わないけれど。それにあまり面と向かって言葉にするのも得意ではない。 それでもどうしても、たとえばこういうとき、波のように胸に押し寄せる。海辺みたいだ。ざっと寄せて引くと濡れた跡が残って、繰り返し繰り返し、どうしようもなくそこにあるものに気付かされる。そうやって確かに、この生きものに惚れているのだと気付かされる。
目的地の公園は、住んでいるアパートから歩いて十分ほどのところにある。出入りのできる開けた場所には等間隔で二本、石造りの太い車止めが植わるように並んでいて、それを凛はするりと避けて入っていった。しなやかな動きはまるで猫のようで、見えない尻尾や耳がそこにあるみたいだった。「なんか面白いもんでもあったか?」「いや、別に」口元がゆるみかけたのをごまかすためにとっさに顔ごと、視線を脇に逸らす。「なんだよ」凛は怪訝そうな、何か言いたげな表情をしたけれど、それ以上追及することはなくふたたび前を向いた。 道を歩き進むと広場に出た。ここは小さな公園やグラウンドのような一面砂色をした地面ではなく、芝生の広場になっている。遊具がない代わりにこの辺りでは一番広い敷地なので、思う存分ボール投げをしたり走り回ったりすることができる。子供たちやペットを連れた人たちが多く訪れる場所だった。 芝生といっても人工芝のように一面青々としたものではなく、薄い色をした芝生と土がまだらになっているつくりだった。見渡すと、地面がところどころ波打ったようにでこぼこしている。区によって管理され定期的に整備されているけれど、ここはずいぶん古くからある場所��のだそうだ。どこもかしこもよく使い込まれていて、人工物でさえも経年のせいでくすんで景観に馴染んでいる。 まだらで色褪せた地面も、長い時間をかけて踏み固められていると考えれば、落ち着いてもの静かな印象を受ける。手つかずの新品のものよりかは、自分にとって居心地が良くて好ましいと思えた。 広場を囲んで手前から奥に向かい、大きく輪になるようにイチョウの木々が連なって並んでいる。凛は傍近くの木の前に足を止め、見上げるなり、すげぇなと感嘆の声を漏らした。 「一面、金色だ」 立ち止まった凛の隣に並び、倣って顔を上げる。そこには確かに、すっかり金に色付いたイチョウの葉が広がっていた。冬の薄い青空の真下に、まだ真南に昇りきらない眩い光をたっぷりと受けてきらきらと、存在を主張している。 きんいろ、と凛の言葉を小さく繰り返した。心の中でもう一度唱えてみる。なんだか自分よりも凛が口にするほうが似つかわしいように思えた。 周囲に視線を巡らせると、少し離れた木々の元で、幼い子供ふたりが高い声を上げて追いかけっこをしていた。まだ幼稚園児くらいの年の頃だろうか、頭一個分くらい身の丈の異なる男の子ふたりだった。少し離れて、その父親と母親と思しき大人が並んでその様子を見守っている。だとすると、あのふたりは兄弟だろうか。大人たちの向ける眼差しはあたたかく優しげで、眩しいものを見るみたいに細められていた。 「な、あっち歩こうぜ」 凛が視線で合図して、広場を囲む遊歩道へと促した。舗装されて整備されているそこは木々に囲まれて日陰になっているところが多い。ここはいつも湿った匂いがして、鳥の鳴き声もすぐ近くから降りそそぐように聞こえてくる。よく晴れた今日はところどころ木漏れ日が差し込み、コンクリートの地面を点々と照らしていた。 休日の朝ということもあって、犬の散歩やジャージ姿でランニングに励む人も少なくなかった。向かいから来てすれ違ったり後ろから追い越されたり。そしてその度に凛に一瞥をくれる人が少なくないことにも気付かされる。 決して目立つ服を着ているわけでもなく、髪型や風貌が特に奇抜なわけでもないのに、凛はよく人目を惹く。それは地元にいたときにも薄っすらと浮かんでいた考えだけれど、一緒に人通りの多い街を歩いたときに確信した。凛はいつだって際立っていて、埋没しない。それは自分以外の誰にとってもきっとそうなのだろう。 いい場所だなぁ。凛は何でもないみたいにそう口にして、ゆったりとした足取りで隣を歩いている。木々の向こう側、走り回る子供たちを遠く見つめていたかと思えば、すぐ脇に設けられている木のベンチに視線を巡らせ、散歩中の犬を見て顔をほころばせては楽しそうに視線で追っている。公園までの道中は「はやく」と振り返って急かしたくせに、今の凛はのんびりとしていて、景色を眺めているうちに気が付けば足を止めている。こっそり振り返りながらも小さく先を歩いていると、ぽつぽつとついてきて、すうと寄せるようにしてまた隣に並ぶ。 その横顔をちらりと伺い見る。まるで何かを確かめるかのように視線をあちらこちらに向けてはいるものの、特にこれといって変わったところもなく、そこにいるのはいつも通りの凛そのものだった。 見られるという行為は、意識してしまえば、少なくとも自分にとってはあまり居心地が良いものではない。時にそれは煩わしさが伴う。凛にとってはどうなのだろう。改まって尋ねたことはないけれど、良くも悪くも凛はそれに慣れているような気がする。誰にとっても、誰に対しても。凛はいつだって中心にいるから。そう考えると苦い水を飲み下したような気持ちになって、なんだか少し面白くなかった。
遊歩道の脇につくられた水飲み場は、衛生のためだろう、周りのものよりずっと真新しかった。そこだけ浮き上がったみたいに、綺麗に背を伸ばしてそこに佇んでいた。 凛はそれを一瞥するなり近付いて、側面の蛇口を捻った。ゆるくふき出した水を見て、「お、出た」と呟いたけれど、すぐに絞って口にはしなかった。 「もっと寒くなったら、凍っちまうのかな」 「どうだろうな」 東京も、うんと冷えた朝には水溜まりが凍るし、年によっては積もるほど雪が降ることだってある。水道管だって凍る日もあるかもしれない。さすがに冬ごとに凍って壊れるようなつくりにはしていないと思うけれど。そう答えると凛は、「なるほどなぁ」と頷いて小さく笑った。 それからしばらくの間、言葉を交わすことなく歩いた。凛がまた少し先を歩いて、付かず離れずその後ろを追った。ときどき距離がひらいたことに気付くと、凛はコートの裾を揺らして振り返り、静かにそこに佇んで待っていた。 秋の頃までは天を覆うほど生い茂っていた木々の葉は、しなびた色をしてはらはらと散り始めていた。きっとあの金色のイチョウの葉も、程なくして散り落ちて枝木ばかりになってしまうのだろう。 「だいぶ日が高くなってきたな」 木々の間から大きく陽が差し込んで、少し離れたその横顔を明るく照らしている。 「あっちのほうまできらきらしてる」 中央の広場の方を指し示しながら、凛が楽しげに声を上げた。示す先に、冷えた空気が陽を受け、乱反射して光っている。 「すげぇ、綺麗」 そう言って目を細めた。 綺麗だった。息を呑んで見惚れてしまうほどに。いっぱいに注がれて満ちる光の中で、すらりと伸びる立ち姿が綺麗だった。 時折見せる熱っぽい顔とは縁遠い、冴えた空気の中で照らされた頬が白く光っていた。横顔を見ていると、なめらかで美しい線なのだとあらためて気付かされる。額から眉頭への曲線、薄く開いた唇のかたち。その鼻筋をなぞってみたい。光に溶け込むと輪郭が白くぼやけて曖昧になる。眩しそうに細めた目を瞬かせて、長い睫毛がしぱしぱ、と上下した。粒が散って、これも金色なのだと思った。 そうしているうちに、やがて凛のほうからおもむろに振り返って、近付いた。 「なぁ、ハル」少し咎めるような口調だった。「さっきからなんだよ」 ぴん、と少しだけ背筋が伸びる。身構えながらも努めて平静を装い、「なにって、何だ」と問い返した。心当たりは半分あるけれど、半分ない。 そんな態度に呆れたのか凛は小さく息をついて、言った。じっと瞳の奥を見つめながら、唇で軽く転がすみたいな声色で。 「おれのこと、ずっと見てんじゃん」 どきっと心臓が跳ねた。思わず息を呑んでしまう。目を盗んでこっそり伺い見ていたのに、気付かれていないと思っていたのに、気付かれていた。ずっと、という一言にすべてを暴かれてしまったみたいで、ひどく心を乱される。崩れかけた表情を必死で繕いながら、顔ごと大きく視線を逸らした。 「み、見てない」 「見てる」 「見てない」 「おい逃げんな。見てんだろ」 「見てないって、言ってる」 押し問答に焦れたらしく凛は、「ホントかぁ?」と疑り深く呟いて眉根を寄せてみせる。探るような眼差しが心地悪い。ずい、と覗き込むようにいっそう顔を近付けられて、身体の温度が上がったのを感じた。あからさまに視線を泳がせてしまったのが自分でも分かって、舌打ちしたくなる。 「別に何でもない。普段ここへは一人で来るから、今日は凛がいるって、思って」 だから気になって、それだけだ。言い訳にもならなかったけれど、無理矢理にそう結んでこれ以上の追及を免れようとした。 ふうん、と唇を尖らせて、凛はじとりとした視線を向け続ける。 しかしやがて諦めたの���、「ま、いいけどさ」と浅くため息をついて身を翻した。 顔が熱い。心臓がはやい。上がってしまった熱を冷まそうと、マフラーを緩めて首筋に冷気を送り込んだ。
それからしばらく歩いていくうちに遊歩道を一周して、最初の出入り口に戻ってきた。凛は足を止めると振り返り、ゆっくりと、ふたたび口を開いた。 「なぁ、ハル」今度は歩きながら歌を紡ぐみたいな、そんな調子で。 「さっきは良いっつったけどさ、おれ」 そう前置きするなり、凛はくすぐったそうに笑った。小さく喉を鳴らして、凛にしては珍しく、照れてはにかんだみたいに。 「ハルにじっと見つめられると、やっぱちょっと恥ずかしいんだよな」 なんかさ、ドキドキしちまう。 なんだよ、それ。心の中で悪態をつきながらも、瞬間、胸の内側が鷲摑みされたみたいにきゅうとしぼられた。そして少しだけ、ちくちくした。それは時にくるしいとさえ感じられるのに、その笑顔はずっと見ていたかった。目が離せずに、そのひとときだけ、時が止まったみたいだった。この生きものに、どうしようもなく惚れてしまっているのだった。 「あー…えっと、腹減ったなぁ。一旦家帰ろうぜ」 凛はわざとらしく声のトーンを上げ、くるりと背を向けた。 「…ああ」 少し早められた足取り、その後ろ姿に続いて歩いていく。 コンクリートの上でコートの裾が揺れている。陽がかかった部分の髪の色が明るい。視界の端にはイチョウの木々が並んできらめいていた。 「朝飯、やっぱ鯖?」 隣に並ぶなり凛がそっと訊ねてきた。 「ロースハム、ベーコン、粗挽きソーセージ」 冷蔵庫の中身を次々と列挙すると、凛はこぼれるように声を立てて笑ってみせた。整った顔をくしゃりとくずして、とても楽しそうに。つられて口元がほころんだ。 笑うと金色が弾けて眩しい。くすみのない、透明で、綺麗な色。まばたきの度に眼前に散って、瞼の裏にまで届いた。 やっぱり凛によく似ている。きっとそれは、凛そのものに似つかわしいのだった。
(2017/12/30)
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2015/07/03 2WIN “BORN TO WIN” Interview
「“Pain Away”で『俺の痛みの代わりにRAPしてくれてありがとう/おかげで見つかった夢が』って言ってるんですけど、ほんとそのラインみたいな感じです。誰かが自分のモヤモヤしてた気持ちを歌にしてくれたからこそ、俺の心も楽になったし、俺もラップを始めようと思えた。同じように思ってくれるヤツがひとりでも増えたら嬉しいですね」 -- T-PABLOW
   ラップという表現そのものにフォーカスした場合、どんな生い立ち/環境から出て来た人でも、そのラッパーの力量次第で優れた音楽を作ることは可能だと思うが、音楽だけでなく、ライフスタイルや育ってきた環境から生み出されるリアリズム/アティテュードも評価基準になり得る“HIP HOPミュージック”として考えると、そのラッパーにどんなバックグラウンドがあり、どう成り上がっていこうとしているかという“ストーリー”があるというのは、大きなアドヴァンテージだ。また、逆境を自分次第で肯定することが出来るというのも、HIP HOPの醍醐味のひとつだろう。それらを踏まえると、T-PABLOWとYZERRによる双子ユニット:2WINは、近年稀に見る程、作品以外での話題に事欠かない“逸材”だ。    「日本にゲットーはない。だからHIP HOPは根付かない」とは、10数年前に死ぬ程日本語ラップ・ヘイターから聞かされたような言葉だが、アメリカとまったく同じ構造のゲットーが存在していなくても、経済的格差によって貧しい/ラフな環境に身を置くことを余儀なくされている人たちは存在するし、そういった人たちの中から、ラップを救いの手段として見出した人が実際に現われているというのは、この読者なら真っ先に思い浮かぶようなあんなラッパーやこんなラッパーの名前を出すまでもなく、明らかだ。そして、2WINのふたりは、正しくラップ/HIP HOPにより救われ、ラップ/HIP HOPから更なる祝福を受けようとしている、次世代の筆頭だ。     あのコーナーに毎週いる 13歳の売春婦 悪いことを悪いと知らずに 毎晩横顔照らす赤灯と三日月 だいたい親父はいないかヤクザ お袋手にもつ包丁やヤクが 子供傷つけ恐怖を憶えた目 物心ついたときには汚れた手 (“One Way Ride feat. ANARCHY”)      最早HIP HOP云々を飛び越え、ひとつのムーヴメントとして成立してしまった『高校生RAP選手権』を熱心にチェックしている人なら、彼らの生い立ち/プロフィールについては既に詳しい筈だ。神奈川県・池上町、HIP HOP的に書くとSCARSらが有名にした通称『サウスサイド・カワサキ』の工業地帯で、2WINのふたりは生まれ育った。 インタビュー/文:伊藤雄介(Amebreak)
YZERR「リリックで書いてる感じだと、ちょっと治安が悪い場所って思う人がいるかもしれないけど、全然そんなんじゃなくて、普通にマジメにやってる人たちもいる。だけど、あの街で中学生ぐらいから不良みたいになろうとすると、その辺りを仕切ってる“上”がいて、自分たちがいたところはその“上”が巨大なひとつのモノしかなくて、そこに従わなくちゃいけない。そこが他の街と違うところかもしれないですね」    リリック検索サイト:genius.comで「product of environment(環境の産物)」という言葉を検索すると、1,000件以上の検索結果が表示されるのだが、そこに表示されるリリックのほとんどは、ゲットーのような貧しく、様々な意味で“機会”の限られた環境で育ったため、ドラッグ・ディールやギャング活動に手を染めてしまった(主にマイノリティの)若者たちによる心の叫びだ。そして、2WINのふたりから出て来る少年時代の話も、アメリカのゲットー出身で、ハスラー/ギャング上がりのラッパーのインタビューでよく出て来るようなエピソードばかりだ。   YZERR「グレたのは小2ぐらいの頃なんですけど、そのときツルんでた友達の家に行ったらお祖母ちゃん、お母さんからお兄ちゃんまで全員刺青入れてるんですよ。たまたま自分らの友達の家庭がそうだったってことなのかもしれないけど、そういうのを小さい頃からよく見てきた」 T-PABLOW「友達の親がヤクザだったりとかは多いですね。俺たちはそういう人たちに育てられてきたというのもある。だけど、そういう人たちは優しいんですよね。俺たちの家が大変だからって、いろんなところに連れて行ってくれたし」 YZERR「すごい良いトコにも泊まらせてくれた。最初、俺たちはそれに憧れちゃったんですよね。そういう人は、地元で凄いデカイ家に住んでてベントレーに乗ってたりするんです。だから、そういう人がヒーローだと思ってた」     多額の借金抱えた母子家庭 怒鳴り散らしてるヤクザの取り立て 真夏なのに布団かぶって震えてた あの日描いた夢は崩れてない ひたすら環境を恨んだ そんな俺育ててくれたグランマ その優しさ裏切りグレた反抗期 盗んだバイクまたがりすする缶コーヒー (“Pain Away”)      小学生の頃に悪事を覚え、中学生の頃には集団を率いる「札付きのワル」となったT-PABLOWとYZERR。彼らが没頭していった裏の世界は、ひと度足を踏み入れると殆どの人間が抜け出すことの出来ない“沼”のようなものだ。だが、そんな状況にいた彼らが悪行以外で初めてハマったのがラップだった。   T-PABLOW「最初、『ラップをやりたい』っていうのは(足を洗うための)“言い訳”だったんですよ。でも、学校みたいに簡単に抜け出せる世界じゃないし、一回決めたらその後の道から戻って来れない。その道に進むかどうかのタイミングでラップに出会ったらハマっちゃって。イヴェントを主催して、みんなの前でラップやったりすると気持ち良かったし、第一回目の『高校生RAP選手権』に出たときに、一気にライトが当たった感じというか、『俺らでも輝けるんだ』って思ったんです。一時期、クラブ・バーで働いてたんですけど、朝まで働いた後に12時間ぐらいぶっ続けでフリースタイルをやってたとき、『俺、マジでラップが好きなんだ』って思いましたね」     ZEEBRA OZRO 般若 AK SCARS ANARCHYが流れた溜まり場 俺の痛み代わりにRAPしてくれた ありがとう おかげで見つかった夢が (“Pain Away”)     YZERR「ラップを始めたばかりの頃は、まだ悪い人たちとも付き合ってて、むしろそっちの方が本業みたいな感じだったけど、その頃ライヴしてたイヴェントで初めて真木蔵人さんに会って、それで『高校生RAP選手権』(第一回目)に声をかけてもらったんです」    文字通り、彼らの人生の転機となった『高校生RAP選手権』出場の経緯を、YZERRはこう語る。そして、第一回目の大会でT-PABLOWがK-九名義で優勝し、一躍名を上げることになるわけだが、不良の世界と縁が切れていなかった彼らは、トラブルを回避するため大会直後に地元を離れることとなり、それによって第二回目〜第三回目の大会に出場することが出来なかった。そして、第四回目でカムバックし、T-PABLOWが優勝。第五回目大会ではYZERRが念願の優勝を果たす。   YZERR「地元を離れていたタイミングで、友達が死んじゃったんですよ。それで、上の人にお願いして地元に帰らせてもらって、葬式に行ったんです。そうしたら、そのタイミングで第四回目の応募が始まった。友達が亡くなったのにこういうこと言うのも何だけど、正直、タイミングだな、って。『コレ、神様が(応募しろと)言ってるんだ』って。どう考えてもそういう流れになってるんじゃねぇか、って」     負けたらそこで終わりのバトル だから常に殺す気で罵倒 無理やりもらうぜお前のバトン スキルだけならダメだろ (“In My Blood”)      “運命”と書いてしまえば簡単だが、追い詰められていた彼らだからこそ本能的に感じ取った何かがあったの��ろうし、そのチャンスを掴もうとするハングリーさも、他の出場者と段違いのモノがあったことは、彼らの境遇を考えると想像に難くない。『高校生RAP選手権』は、MCバトルであると同時に、TV番組のコンテンツでもある。エンターテインメント性を強調するために人間性やバックグラウンドなど、様々な面で「キャラの立った」ティーンエイジャーMCが登場してきたが、ここまで「人生を賭けた」少年が現われ、一回目から優勝してしまうとは、番組スタッフ/関係者も予想外だったのではないだろうか。何故、彼らは兄弟でそれぞれ優勝を手にすることが出来たのか、T-PABLOWはこう分析する。   T-PABLOW「俺たちは、取り敢えず学歴がないんですよ。だから、ここでミスったらどういう道に進んでしまうか分かっていたし、だからこそ賭けていた想いが違った。俺らがラップをやらなかったら、普通にマジメに生きることさえも許されないような状況にいたんです。第四回目とか、優勝しなかったらヤバかったですよ、正直。周りから『優勝したらいろんなオトナが絶対味方に付いてくれるから』って言われたけど、確かにその通りになりましたね。ラップで変えることが出来た」      2WINのふたりは、その「HIP HOP(リスナー)受けする」バックグラウンドのみならず、几帳面なまでのハード・ライミング・スタイルからも伝わるラップ基礎体力の確かさ、その端正なルックスとファッションへの拘りの強さ(彼らはその理由を、晴れ舞台で派手にカッコつけようとする“ヤンキー・メンタリティ”が影響していると語る)、そして“双子”であるという、持って生まれたオリジナリティなど、一般的な10代と比べるとかなりキャッチーな“素質”に溢れている。そして、その“素質”が持つ可能性に、『高校生RAP選手権』ではコミッショナー/審査員として関わってきたZeebraが注目したのも必然だ。2WINは、大会で結果を残した後、Zeebraも所属する事務所:I&I; PRODUCTIONSに誘われ、結果的にGRAND MASTERの所属アーティストとなる。     どこでも成績表なら5がつく 完璧にこなす全教科 100点満点 誰もが認める俺が勉強家 でも裏口入学とかの噂 非常識も甚だしいな 結果を残してきた結果 Grand Masterに進学 (“School Of Hard Knocks”)     T-PABLOW「ジブさんに『初めてプロデュースしたいヤツが見つかった。それはお前なんだよ』って言われて。その瞬間、『全てを掴んだ』みたいな気分になりましたね(笑)。出れなかった第二回〜第三回目の頃、自分はそのとき出てた同世代のヤツらにヘイトしてたんですよね。『俺だったらもっと出来るよ。あんなヤツらクズだ』みたいに、陰口ばっか叩いてた。そんな状態で第四回目に出て、優勝するために全てを賭けて出たんだけど、全試合で俺に札が上がったぐらい、スカッと優勝出来ちゃって。あまりに呆気なく勝てちゃったから、ちょっと『燃え尽き症候群』みたいな感じになっちゃったんです。だから、ジブさんから誘われたときも『燃え尽きちゃった感』みたいのがあって。こんなんで満足しちゃったら“小物”なんだろうな、って思うんですけど」 YZERR「自分らが15歳ぐらいの頃に思い描いていたラッパー像で、『良い家に住む』とか『良い車に乗る』とかっていうモノを抜きにしたら、夢はほとんど叶っちゃったんですよね。ジブさんと一緒に何かやるとか、ANARCHYさんと曲やるとか」 T-PABLOW「挨拶行っても、いろんなラッパーから『知ってるよ。お前らカッコ良いよ』って言ってくれたりすると……」 YZERR「そこに向かってラップしてたもんな。雑誌に出るのだって夢だったし」 T-PABLOW「Amebreakに載るのも夢だったよな(笑)」      イリーガルな世界にしか将来を見出だせていなか��た彼らが、突如受け取ったスターダムへの切符。フリースタイルのスキルは高かったとは言え、まだ本当の意味での楽曲制作にまで手を出していなかった彼らは、GRAND MASTERに加入することで1stアルバム「BORN TO WIN」の制作に入る。   Zeebra「基本としては、“王道”のアルバムにしたいっていうのがまずあって、本人たちもなんとなくそういう意識だった。あと、ふたりでやるってこと自体が初めてだったから、やってみないと分からない部分も多かった。やってみて気づいたことに毎回対処していったというか」 T-PABLOW「ジブさんからも『この年齢の数ヶ月〜半年は成長が早いから本当に大事だ』って言われてたんですけど、こうやってアルバムを作ってそれが分かりましたね」  
 ZeebraとT-PABLOWの発言が象徴しているように、「BORN TO WIN」は良くも悪くも“発展途上”の要素が強いアルバムだ。扱われているトピックは、確かに“王道”なHIP HOPアルバムには欠かせないものが多いし、そういった要素をこなすことはラッパーにとってある種の“通過儀礼”なのかもしれないが、一方でここまで可能性のある“原石”を活かすには、もっと挑戦的な内容でもよかったのでは?と、筆者は先行シングル“Fire Burn”を聴いた際に感じたのが正直なところだ。彼らの決意表明であるデビュー・シングルであり、フロアにも対応した“Fire Burn”は、彼らの地力を手堅く見せた一方、“平凡”な曲にも聴こえた。また、双子ということ自体はキャッチーで興味を惹かれる要素ではあるが、ルックスが似るだけでなく、同じ景色/同じ人生を歩んできたふたりだけに、如何にキャラ/ラップを差別化して見せていくかという、双子デュオならではの課題も浮き彫りになったと言える。
 だが、「BORN TO WIN」を通して聴くと、彼らが楽曲単位で着実にスキルをモノにしていっている様をリスナーも感じ取れるぐらい、粗い部分と洗練された部分が混在していて、興味深い。先行でMVが発表された“Pain Away”などは、拙い部分と基礎スキルの高さ、クールな情景描写と熱さを感じさせるポジティヴィティといった相反する要素が程よく共存していて、それ故により大きな感動を呼ぶ曲になっていると思うし、彼らだから作れた名曲だ。
YZERR「俺はMACCHOさんとANARCHYさんが好きです。ANARCHYさんは、自分のようにハードな環境から這い上がって自分の経験を歌にしてるところに喰らったし、MACCHOさんは……『あんなこと言えるようになりたい』というか、世界観も含めて凄い人だな、って思います」
T-PABLOW「日本語ラップはすごい好きなんですけど、フロウとかってなるとUSのラッパーからの方が影響は大きいですね。最近だとLOGICとかKENDRICK LAMARとかBIG SEAN、T.Iとかも好きだけど、最近は誰も知らないような深いトコのアーティストしか聴いてないんですよね。YZERRは男らしい感じのラップが好きなんですよね。俺はもうちょっとオシャレな感じが好き」
 彼らがそれぞれのスタイルを追求する上で影響を受けてきたラッパーは?という質問の回答が上記なのだが、こういったラップに対する価値観の違いは、アルバム収録曲を聴くと徐々に実際のラップの違いとなって現われてきている。例えば大雑把に書くと、“熱”っぽい部分をYZERRが担い、“クール”な部分をT-PABLOWが受け持つといった具合に、立ち位置を更に明確に分けることが出来たとき、2WINのデュオとしての真価が更に発揮されるのかもしれない。
 「BORN TO WIN」は、聞くところによるとGRAND MASTERスタッフが嬉しい悲鳴を上げるほど、直販のオーダーが殺到しているようだし、2WINも所属する川崎のクルー:BAD HOP(彼らについては、改めて別の機会に取り上げさせて頂きたいと思う)が2013年にリリースしたストリート・アルバムも、手売りレヴェルで2,000枚売り上げたという。CSとは言え、テレビ(とYouTube)の影響力の大きさが窺えるが、ネガティヴな環境から這い上がってきた彼らの“ストーリー”に共感/憧れを抱いてファンになったリスナーも大勢いる筈だ。2WINのふたりは、正に彼らが憧れていたZeebraのような、キッズたちの“アイコン”になろうとしている。
Zeebra「俺も同じように、向こうのHIP HOPを聴いて『コイツらしか俺の気持ち分かってくれねぇ』って思ったからこういう風になったワケで、そのおかげで自分もそれまでとはガラッと変わって、生産的な人生を歩めるようになった。そういった経験を、同じようなヤツに還元できることが一番大切だと思ってやってきたんだ。それこそANARCHYにも同じようなことを言ってもらったことがあるけど、今はANARCHYも下の世代に影響を与える立場にいるって意識があると思う。だから、今後は2WINもそういう立場になっていくし、既にリーダーという目線で歌詞を書いてる部分もあると思う。そういうことは常に繋がって受け継がれていくモンなんだよね」
YZERR「自分にファンがどれだけいるのか分からないですけど、地元に行くと小学生に囲まれたりする。だから、自分がラップで救われたように、同じ境遇の人たちにも届けばいいな、という想いを込めてますね」
T-PABLOW「むしろ今作は、そこ(自分たちの周り/同じ境遇の人たち)にだけ届けばいい、ぐらいの感じかもしれない」
YZERR「クラブでかかるようなノリの良い曲も当然必要だと思うけど、まずはそういう人たちに向けて、自分がHIP HOPを聴いて『ヤバい』と思ったようなことを詰めたかもしれないです」
T-PABLOW「“Pain Away”で『俺の痛みの代わりにRAPしてくれてありがとう/おかげで見つかった夢が』って言ってるんですけど、ほんとそのラインみたいな感じです。誰かが自分のモヤモヤしてた気持ちを歌にしてくれたからこそ、俺の心も楽になったし、俺もラップを始めようと思えた。同じように思ってくれるヤツがひとりでも増えたら嬉しいですね」
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fuyuubutu0 · 3 years
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リトルバスターズ 感想
 共通ルート
ゲームを購入したのは2020年の12月だったと思うが、共通ルートが長くてしばらく放置していた。  美魚ルートに入ったのは2021/3/12のことだ。気が向いたので再開した。
一度個別を経れば共通ルートは飛ばせるので、これからはさらさらと個別ルートを見ていけると思う。
総評 2024/3/20
約4年も積んでいただけに、全ルートを見終わった感慨とさみしさは大きい。
人のつながりでつらい現実に立ち向かう事を繰り返し強く描いた物語だった。
10代のうちにプレイしていたら人生の指針になっていたかもしれない。 中学の友達がプレイしていたので、借りるかプレイを見せてもらうかしていればよかった…と後悔している。
Key作品独特の世界観の曖昧さがやや難解な部分はあったが、大部分は理解できたと思う。
三枝葉留佳と二木佳奈多姉妹は、現実的な問題を描いていて感情移入がしやすかった。とても印象に残った。
CGコンプ率の残り2%を恐らく朱鷺戸沙耶ルートで回収できるが、迷路の謎解きは攻略を見ながらやっても面倒なので、きっとやらない。
西園美魚ルート 2020/3/13
美魚は今まで孤独からの逃避をしていたんだと思う。 人と関わることで孤独感は増す。人との関わりの中にこそ本当の孤独がある。人と関わらないならば孤独からも無縁だ。 理樹は美魚を逃避の道から、孤独しかない世界(ゆえに孤独は無い)へと連れだした。
他の個別ルートも、いわゆる「モラトリアム」からの脱出による成長をテーマにしているのでは無いだろうか?
美鳥はスワンプマンだと思った。 スワンプマンが本物のデイヴィドソンにはなれないように、 美鳥も美魚にはなれないのでは?と最初は思ったが、人の記憶の曖昧さが二人の区別をなくしていた。
恭介には全てをお見通しだったのではないだろうか? ぼんやりと覚えているリトバスのアニメ内容と、「短歌を出さないと後悔するぞ」や「自分以外を信じるな」という発言が、この世界の謎への伏線になっている気がする。
個性という色が強いほど、孤独は増すのかもしれない。 人との関わりの中で孤独を感じ、向き合うことが正しい事なのかもしれない。だけど、孤独と向き合えるほど強い人間ばかりではない。 色が強いほどに孤独の苦しみが増す。 だから日本人は没個性を推奨しているのかもしれない。 孤独から弱い人を守るために。
神北小毬ルート 2022/3/3
久しぶりにゲームを起動したので共通ルートからやり直した。 時間がかかった。
小毬は立ち直ったが、こういうフラッシュバックとかトラウマは簡単に克服できるものではない。時間をかけて少しずつ回復にもっていくしかない。 なのでたぶん、小毬のフラッシュバックはまだ何度かあるだろうけど、理樹と兄との思い出があるならそのたびに立ち直れると思う。 理樹は小毬を「完治させた」というより「完治の兆しを作った」と言うべきだろう。
小毬のレイプ目が2、3日は忘れられなくなりそう。 たまに「可愛い女の子になら依存されたい」と思うけど、ここまで重たい依存は流石に怖い。 
バッドエンド時の「どこまでも続く9の羅列」の辺りが意味はよくわからないけど怖かった。 コズミックホラーに似たものを感じた。
美魚ルートの感想を読んでいて、やはり「モラトリアムからの脱出」がテーマだと感じた。
理樹が電車に乗っていた時に感じた「同じ景色が繰り返されている」という感覚は、この世界の謎への伏線になっているのかもしれない。
 能美クドリャフカルート  2022/05/28
 最初は「クドが国に帰ってもただ被害を受けるだけでは?」と考えたが、『リトルバスターズ』の大きなテーマに沿うのであれば、確かにクドは帰らねばならない。最後には納得した。
なんでメインヒロインに「クドリャフカ」なんて不吉な名前を付けたんだろうってずっと思ってたけど、ラストを見て理解した。  あえて不吉な名前を付け最後にそれを払しょくする、なんともニクい構成だった。 
ちらっと出てきた「ハイヌウェレ(神話の一つ)」が面白そう。 こういう神話もあるのか~。
母親のDVDを見る場面でKey作品の『rewrite』を思い出した。  
現状維持と開拓のどちらを取るか選択を迫られたときは、自分が後悔しないであろう選択をするしかない。 何が正しいか間違いかは時間が経たないと分からない。
お互いの体に紋を描く場面は表現の枠の中で上手く二人の親密な交流を描いていた。 「エクスタシー」では明確なエッチシーンなんだろうな。 (プレイしてるのはsteamで発売されているEnglish Edition)
クドの秀才さが環境によって抑制されているのがもったいない。 こういう子はいっぱいいるんだろうなぁ。
2024/2/1追記 クド役の若林直美さんは、メダロット魂のコクリュウや、アイマスの秋月律子訳の人だと気が付いた。  葉留佳ルートのEDで名前を見て今更ながら知った。
2024/3/20追記  クド帰郷の選択時、「クドに決めさせる」を選択するとエンドが変わる。おそらくrefine後の変化要素。 クドに選択させたうえで後悔を捨てさせまいとする理樹の行為は、一見優しさに見える。 しかし実際は理樹のエゴでクドを操作してるだけであり、クドの両親を思う気持ちを知っている理樹が、クドの帰郷を勧めないのは無責任だ。 知っていて背中を押さないのは優しさではない。 帰郷を止めたクドを尊重するのであれば、ドッグタグを理樹が持ち、クドが後悔する事を確信したうえで見守るべきだ。
三枝 葉留佳 ルート 2024/1/31~2/1
「姉妹が手を取り合うことが解決への道だろう」と予想していたのが当たっていた。 葉留佳は「理解ある彼氏がいるメンヘラ」という言葉が合う。 理樹の存在があったとはいえ、最終的に善悪や憎しみから積極的に脱却てきたのは、葉留佳の強さだろう。
葉留佳は「悪者は居ない」と言っていたが、三枝の大人たちは悪認定しても良いとは思う。
姉妹が和解はできたが、三枝の大人たちとの戦いが残っている。 そこも描写してほしかった。
両親が姉妹の協力を条件にしたのは、それが因習からの脱却だと考えたからだろうか?だとすると、両親の忍耐の日々の辛さが想像できる。
佳奈多が葉留佳に成りすます場面は驚いた。ひぐらしかよ。
憎まれ役を買うことで佳奈多は自分だけ優遇されていることへの罪悪感を晴らしていたと考えていたが、もっと純粋な善意だった。
葉留佳の私服に驚いた。 制服の立ち絵でも胸の大きさは分かっていたが、私服だとなお目立つ。
傷つけあう役を演じ分けるすずきけいこさんの演じ分けが凄かった。 Keyおなじみの声優さんだ。
来ヶ谷唯湖ルート 2024/2/4,7
個別ルートでヒロインがハッピーエンドを迎えられない事が予想外だった。 来ヶ谷は一番最後の話で救われるのだろうか。
共通ルートの最初に出てきた「世界の謎」にかかわる話だった。 個別ルートは、ヒロインと 理樹が一緒に見ている夢なのかもしれない。 アニメで大筋は知ってるつもりだったが、視聴してから時期がかなりすぎているため、ほとんど覚えていない。
今までの個別ルートの中でクドルートと同じくらい、普通の恋愛をしていた。
耳掃除の一枚絵がとてもよかった。
恭介の応援方法は賢く、優しさもあるにはあるが、親友として真摯ではない。 理樹と来ヶ谷を自分の価値観だけで比較し、  理樹に勝算がないと勝手に考えているだけだ。 最初から「勝算はかなり低く、一人で悩むことになる」と言う方が真摯ではある。
棗鈴ルート 2024/2/8
他ルートを経たからか、人見知りが減ったり小毬と仲良くしたりと、鈴が若干成長した。
理樹は恭介の言う「世界の秘密」には思い至らなかったのだろうか。
なぜ理樹と恭介が野球で競うことになったのだろう。 また、メンバーは誰だろう?ヒロイン達? 鈴のことに関して恭介が何らかの権限を持っていることは察せられるが、具体的な理由が語られなかった。
事故から生還するために理樹と鈴を精神的に鍛えている恭介の役回りはとてもつらいだろう。
謙吾は何に憤ったのだろう。 アニメだと背後に古式がいたが、ゲームだと詳細が分からなかった。
理樹が他ルートをなんとなく知っているような描写があった。 特に来ヶ谷ルートはバッドエンドを直感していた。
Refrain  Little Busters  2024/2/8~9
幼児退行した鈴と活力を失った恭介がいる状態から始まる。 アニメで始めた見たときはとても驚いた。
世界の秘密を知ってもなお自分らしさを徹底して貫いた真人、理樹と鈴を懸命に守ろうとする(遊びたい欲求のためでもあったが)謙吾、 理樹と鈴のために策を巡らせた恭介は最高の友人たちだ。
共に成長できる理樹、いつでも先導してくれる恭介、変わらない居場所でいてくれた真人と謙吾、初めての同性の友達である小毬がいたから鈴は成長できた。
全員で修学旅行に行くラストを知っていたので、恭介たちとの別れがあまり悲しくなかった。 一度理樹と鈴だけが助かるエンドを迎えてから改めてリトルバスターズの面々を助けに行く展開になるのは予想外だった。
理樹としっかり恋愛感情を知った鈴が付き合うのが正史なのだろうか?
約4年もかけてクリア( 放置期間が超長い)しただけに、結末を知っていても感慨と喪失感は大きい。
美魚、クド、小毬ルートの続きの言及があったが、もうほとんど内容を覚えてない。
来ヶ谷だけ個別ルートでハッピーエンドを迎えられていないが、攻略を見るにもう一周する必要があるらしい。 また、佳奈多、佐々美、沙耶ルートが解禁になっているようなので、まだまだ楽しめそうだ。
二木佳奈多ルート 2024/2/13
葉留佳とは違う苦しみを抱いた姉妹の片割れの話。
佳奈多は葉留佳を守るために三枝の大人たちに従っており、 葉留佳の敵であり続けた。 その自責と諦観ゆえに、佳奈多は救いがたかった。 傷つくことに慣れてしまった人は自分を粗末に扱うことにも慣れて、手を差し伸べてくれる他人を傷つけて遠ざけてしまう。 佳奈多が大人たちを責めないのは「そういうもの」として諦めてしまってるからだろう。
「現状維持からの脱却」は作品全体のテーマである「モラトリアムからの脱却」に通じる部分がある。
葉留佳が最初から佳奈多への憎しみを捨てていたのは印象的だった。 佳奈多の物腰が柔らかくなっていたのも印象的だった。 メンタルが安定していたのだろうか。
「責任や慣習に囚われ動けない大人」と「未熟ゆえに掟破り的な現状打破ができる子供」の対比があった。
葉留佳から理樹への好意を受け入れられなかったのは悲しい。 今後、理樹をめぐる姉妹のすれ違いが無い事だろうか?
佳奈多が相手だからか、今ルートの理樹は妙に口上手だった。 理樹は純真だがプレイボーイ的なところは持っていないと考えているので、やや違和感があった。
葉留佳が虐待をしていた親族を告発しているので、現状からの明確な脱却が望めそうだ。
四つの髪飾りは姉妹の親が贈れた唯一の贈り物なのだろう。 親が子供にプレゼントができないという状況がやはり悲しい。
自分の個人的な行為や居心地の良さを理樹と鈴のために手放せたり、「誰も憎まなくてもいい」と言える葉留佳はとても強い。
選択肢で「佳奈多に好きと言わない→葉留佳とキスする」ルートだと、 佳奈多はどんな心境で理樹と接するのだろうか。 半端な状況だ。
朱鷺戸沙耶ルート 2024/2/27
これまでと打って変わって、ADVパートがとても多いルートだった。 沙耶ルートだけ「ADV風ギャルゲー」と言ってもいいかもしれない。
何度もループする沙耶に感情移入させるための構造なのは察しが付くが正直プレイするのが面倒だった。特に一筆書きに手間取った。 やはりノベルパートと探索パートは分かれてる方がいい。
可愛さより愉快さが際立つヒロインだった。 しかし射撃パートでの口の悪さがマイナス。 おっぱいはでかい。
死が軽いのは、『Angel Beats!』を思い起こさせた。
人々の思いで出来た仮想世界だからこそ、漫画を共通項として沙耶がこの世界に表れたのだろう。 あるいは理樹の記憶が沙耶を呼んだ?
理樹の両親について掘り下げがないのでわからないが、理樹は昔海外に居た?
この世界の時間軸は一本であるらしい。 仮に沙耶が過去で理樹と会っていたとしても、おそらく結果は変わらない。
恭介が闇の執行部部長なのは予想内だった。 むしろ、 沙耶が自害した後も上手く嘘をついてくれたし、 沙耶のループに付き合ってさえもいた。
笹瀬川佐々美ルート 2024/3/20
理樹が見ていた黒猫の夢は佐々美の孤独な過去で、この世界は佐々美が自身の孤独を克服するための存在だと思っていた。
実際は、黒猫への自責ゆえの嫌悪の解消と、黒猫との再会が目的の世界だった。
最終的に現実世界とつながるルートなので、相棒的な関係にはなりつつも、佐々美と理樹は付き合わない。
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groyanderson · 4 years
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ひとみに映る影シーズン2 第二話「高身長でわんこ顔な方言男子」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 最低限の確認作業しかしていないため、 誤字脱字誤植誤用等々あしからずご了承下さい。 尚、正式書籍版はシーズン2終了時にリリース予定です。
(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
☆キャラソン企画第二弾 青木光「ザトウムシ」はこちら!☆
དང་པོ་
 時刻は十四時三十分。MAL五八便が千里が島に到着してから既に五分以上経過した。しかし乗客はなかなか立ち上がれない。体調を崩して客室乗務員に介抱される人や、座席備え付けのエチケット袋に顔を突っ込んでいる人も見受けられる。機内に酸っぱい臭いが充満してきたあたりでようやく、私達したたびチームを含め数人がフラフラと出口に向かった。  機体と空港を繋ぐ仮設通路は『ボーディングブリッジ』というらしい、という雑学を思い出しながらボーディングブリッジを渡る。ある先輩俳優がクイズ番組でこれを『ふいごのトンネル』と珍回答して笑いを取っていたけど、なるほど確かにこれはふいごのトンネルだ。実際に歩きながら、言い得て妙だと感じた。  空港に入って最初に目についたベンチに佳奈さんが横たわった。ドッキリ企画の時から着っぱなしだったゴシックタキシードのボタンを外し、首元のヒラヒラしたスカーフで青い顔を拭う。 「うぅ、吐きそう……もらいゲロかも……」 「おいおい、大丈夫ですかぁ? トイレまで歩けます?」  一方ケロッとしているタナカD。口先では心配しているような言い草だけど、ちゃっかりカメラを回し始めた。 「やめろー撮るなぁー! ここで吐くぞー……うぅるぇっ……」 「ちょっと、冗談じゃなく本当に吐きそうじゃないですか! 大惨事になる前にトイレ連れてってきます」  私は佳奈さんに肩を貸してトイレへ向かう。タナカDの下品な笑い声が遠のいていった。洋式の個室で彼女を降ろし、自分も二つ隣の空いている洋式個室に入る。チャンスだ。まず壁にかかったスイッチを押し、滝音と鳥のさえずりが合わさったエチケット音声を流す。次にトートバッグから小さなクナイ型の物を取り出す。これは『プルパ龍王剣(りゅうおうけん)』という密教宝具だ。私が過去に浄化した悪霊を封じこめてあり、そいつから何時でも力を吸い出す事ができる。 「オム・アムリトドバヴァ・フム・パット」  口を閉じたまま、他人に聞こえるか聞こえないかギリギリの声で真言を唱える。すると、ヴァンッ! プルパは私から黒々とした影を吸い上げ、龍を刺し貫いた刃渡り四十センチ程のグルカナイフ型に変形した。 「う……うぅ……」  プルパに封印された悪霊、金剛倶利伽羅龍王(こんごうくりからりゅうおう)が呻き声を漏らす。昔こいつは人を呪ったり、神様の振りをして神社を乗っ取ったり、死んだ人の魂を監禁して怨霊に育てたりと悪行の限りを尽くしていた。ご立派な名前に似合わず、とんでもない奴だ。 <機内での騒動を聞いていたな。あの毛虫みたいな化け物は何だ?>  影を介したテレパシーで、私は威圧的に倶利伽羅に囁く。ついでに壁のボタンを押し直し、エチケット音を延長。 「ア……? 俺様が知るわけがぼがぼぼごがぼごがガガガ!?」  しらばっくれようとした倶利伽羅の顔を便器に沈めて水を流した。 <どこからどう見てもお前と同類だったろうが! その縮れた灰毛、歯茎じみて汚い皮膚、潰れた目! もう一度問う。あれは何だ?> 「げ、っほ、うぉ゙ほッ……! あ、あれは散減(ちるべり)……『母乳を散り減らせし虫』……」 <母乳?> 「母乳とは……親から子へ引き継がれる、『血縁』のメタファーだ。母乳を奪えば子は親の因果を失い……他人の母乳を飲ませれば、子とその相手は縁で結ばれる」  縁。そういえば千里が島の旧地名は散減島で、縁切りパワースポットだったか。あの怪物、散減は、どうやらその伝承と関係があるようだ。それにしても、 <ならその散減とお前には如何なる縁がある? またお前を生み出した金剛有明団(こんごうありあけだん)とかいう邪教の仕業か> 「知らん! だいたい貴様、そうやって何でもかんでも金剛のせいにがぼろごぼげぼがぼげぼろこゴゴポ!!?」  流水。 <資源の無駄だ。節水に協力しろ> 「ゲッ、ゲエェーーッ! ゲホガホッ! 本当に知らな」 <それとも次は和式の水を飲みたいか> 「知らないっつってんだろぉ!! 確かに散減も母乳信仰も金剛の叡智だ。だがそれをこの田舎島に伝来したのは誰か知らん! 少なくとも俺様は無関係だ!!」  残念だけど、こいつから聞き出せる情報はこの程度のようだ。私は影の炎で倶利伽羅を熱消毒して、洗面台でプルパと自分の手を洗った。 「ぎゃああああ熱い熱い!! ぎゃああああああ石鹸が染みるウゥゥ!!」  霊的な炎にスプリンクラーが反応しなくて良かった。  ベンチに戻ると、佳奈さんは既に身軽なサマードレスに着替えていた。脱水防止に自販機でスポーツドリンクを買い、大荷物を待っていると、空港スタッフの方が私達のスーツケースを運んできてくれる。 「ようこそおいでなすって、したたびの皆さん。快適な空の旅を?」 「いやあ、それがとんでもない乱気流に入っちゃいましてね。だぶか墜落せずにここまで運んでくれた機長さんは凄いですなぁ」 「乱気流が! ははぁ、そいつぁコトだ。どうか島ではごゆっくり」  尻切れトンボな口調でスタッフの方がタナカDと会話する。これは『南地語(なんちご)』と呼ばれる、江戸の都から南方にあるこの島特有の方言だ。『~をしましたか?』が『~を?』、『~なのです』が『~ので』、といった調子で、千里が島の人は語尾を省略して喋るんだ。 「佳奈さん、私南地語を生で聞くの初めてです。なんだか新鮮ですね」 「千里が島スタイルでは南地語(なっちご)って読むんだよ」 「へえ、沖縄弁がうちなーぐちみたいな物なので?」 「そうなので!」 「「アハハハハ!」」  二人でそれらしく喋ってみたけど、なんかちょっと違う気がする。案外難しい。それより、佳奈さんがちょっと元気になったみたいで良かった。今日この後はホテルで企画説明や島の情報を聞くだけだから、今夜はゆっくり休んで、気持ちを切り替えていこう。
གཉིས་པ་
 空港出入口の自動ドアを開いた途端、島のいやに生ぬるい潮風が私達を出迎えた。佳奈さんがまた気分を悪くしそうになり、深呼吸する。私も機内の騒動で平衡感覚がおかしくなっているからか、耳鳴りがする。 「ともかくお宿に行きたいな……」  そう独りごちた矢先、丁度数台の送迎車がバスターミナルに列をなして入ってきた。特に目立つのは、先頭を走るリムジンだ。白く輝く車体はまるでパノラマ写真のように長い。 「わぁすっごい! 東京からテレビが来たってだけあって、私達超VIP待遇されてる!」 「いえ、佳奈さん、あれは……」  ところがリムジンは大はしゃぎする佳奈さんを素通り。入口最奥で待機していた河童の家一団の前に停車する。すかさず助手席からスーツの男性がクネクネしながら現れ、乗降ドア前に赤いカーペットを敷き始めた。 「どうもどうもぉ、河童の家の皆様! 私めはアトムツアー営業部の五間擦(ごますり)と申します。さあさ、どうぞこちらへ……」  アトムツアー社員は乗車する河童信者達の列に跪いて靴を磨いていく。全員が乗りこむと、リムジンはあっという間に去っていった。 「……あーあ。やっぱ東京のキー局番組じゃないってバレてたかぁ~。リムジン乗りたかったなぁ」 「ただの神奈川ローカルですからね、私達」 「こう言っちゃなんですけど、さすがカルト宗教はお金持ってますなあ」 「タナカさん、今の台詞はカットしなきゃダメですよ」 「あっ一美ちゃん! 私達の、あっちじゃない?」  リムジン後方から車間距離を空け、一糸乱れぬ隊列を組んだバイク軍団が走ってくる。機体はどれも洗練されたフォルムの高級車で、それに乗るライダー達も全員眩しくなるほど美少年だ。 「「「千里が島へようこそ、お嬢様方! アトムツアー営業部ライダーズです!」」」  彼らは私達の目の前で停車すると、上品なダマスク柄の相乗り用ヘルメットを取り出し白い歯を見せて微笑んだ。 「えーっ、お兄さん達と二ケツして行くって事!? やーんどうしよ……」  佳奈さんがデレデレと伊達眼鏡を外した瞬間、 「きゃー!」「ライダー王子~!」「いつもありがとぉねぇー!」  加賀繍さんのおばさま軍団が黄色い悲鳴を轟かせ、佳奈さんを突き飛ばしてイケメンに突進! 一方イケメンライダーズは暴れ牛をいなす闘牛士の如く、キャーキャー飛び跳ねるおばさま達にテキパキとヘルメットを装着し、バイクに乗せていく。ところがおばさま軍団の殿を堂々たる態度で歩く加賀繍さんは、彼らを見るや一言。 「ヘン。どれもこれも、モヤシみたいのばかりじゃないか。コールもろくに出来なさそうだねぇ」  イケメンライダーズには目も合わそうとせず、一番大きなバイクにどかっと着席。バイク軍団は颯爽とリムジンを追いかけていくのだった。 「……あーあぁぁ。やっぱ小心者モデルじゃイケメンバイクはダメかぁ~」 「腹黒極悪ロリータアイドルじゃダメって事ですねぇ」 「加賀繍さんも稼いでるもんなあ。コールですって、きっとホスト狂いですよぉあの人」 「タナカD、その発言OA(オンエア)で流したら番組打ち切りになるよ」  三人で管巻いていると、少し間を置いて次の送迎車が現れた。トココココ……と安っぽいエンジン音をたてて走る小型シャトルバスだ。私としては別に河童の家や加賀繍さん方みたいな高級感はいいから、さっさとホテルで休ませて欲しい。ランウェイを歩いていた午前中から色んな事が起こりすぎて、もうヘトヘトなんだ。「あ、あの……」しかしバスは残酷にも、私達の待つ地点とは反対側のロータリーに停車。玲蘭ちゃんと後女津一家を乗せて去っていった。「あの、もし……」小さくなっていく『アトムツアー』のロゴに、佳奈さんが中指を立てた。私もそれに倣って、親指を 「あの! お声かけても!?」 「ふぇ!? あ、は、はい!」  声をかけられた事に気がつき振り返ると、背の高い男性……を通り越して、日本人離れした偉丈夫がいつの間にか私達の背後に立っていた。しかも恐縮そうに腰を屈めているから、まっすぐ立ったら少なくとも身長二メートル以上はありそうだ。 「遅くなっちまって失礼を。僕は千里が村役場観光事業部の、青木光(あおきひかる)です。ええと、したたびさんで?」 「ええ。しかし、君が青木君かい!? 大きいなあ、あっはっは!」  タナカDが青木さんの胸のあたりをバシバシと叩いた。青木さんはオドオドと会釈しながら後込む。身体が大きいから最初は気がつかなかったけど、声や仕草から、彼は私と同い年か少し年下のようだとわかる。 「あ、あのォこれ、紅さんがいつも髪にチョークされてるので、僕も髪色を。ど、どうです……派手すぎで?」 「あ、ヘアチョークご自分でされたんですか? すごくお似合いですよ!」 「い、いえ、床屋のおばちゃんが! でも……お気に召したなら、良かったかもだ」  青木さんは全体をホワイトブリーチした目隠れセミロングボブを、毛先だけブルーにしている。今日は私も下半分ブルーだからおそろいだ。ただ、このヘアメイクに対して彼の服装はイマイチ……素肌に白ニットセーター直着、丈が中途半端なベージュカーゴパンツ、ボロボロに履き古された中学生っぽいスニーカー。確かに、『都会からテレビが来るから村の床屋さんが髪だけ気合い入れすぎちゃった』みたいな情景がありありと目に浮かんでしまう。もうロケそっちのけで青木さんを全身コーデしたくなってきた。 「それより青木君、私達の車は?」  佳奈さんが荷物を持ち上げる。 「え。いえその、言いにくいんですけど……」  青木君は返答の代わりに、腕を左右にスイングしてみせた。まさか…… 「徒歩なんですか!?」 「すす、すみません、荷物は僕が! 役場もコンペに予算とか人員を削がれちまって、したたびさんのお世話は僕一人などと。けど僕、まだ仮免だから……」 「「コンペ?」」  首を傾げる佳奈さんとタナカD。私は飛行機内で聞いた除霊コンペティションの話をかいつまんで説明した。 「困るよぉそれ! 除霊されたらこっちの撮れ高がなくなるじゃんかよ!」 「ゲ、やっぱり! 聞いて下さい青木さん。この人達、宝探し企画とか言っておきながら、本当は私を心霊スポットに連れて行く気だったんですよ!?」 「ええっ肝試しを!? 島のお化けはおっとろしいんだから、それはちょっとまずいかもけど!」  目隠れ前髪越しでもわかるほど冷や汗を流しながら、青木君は赤べこみたいにお辞儀を繰り返す。 「そら見なさい、触らぬ神に祟りなしですよ。私達だけ徒歩になったのだって、きっと罰が当たったんだ」 「そーだそーだ! 青木君に謝れタナカD!」 「なんだと? あなただって紅さんを地上波で失禁させるって息巻いてたじゃないか!」 「佳奈さん!!」 「そこまでは言ってないし!」 「ややや、喧嘩は!」 「あ、気にしないで下さい。私達これで平常運転ですから」  この罵り合いはホテルに到着するまで続く。したたびロケではいつもの事だ。私達は良く言えば忌憚なく話し合える仲だし、悪く言えば顔を合わせる度に言葉の殴り合いをしている気がする。それでも総括的には……仲良しなのかな、どうなんだろう。  空港からホテルへは、石見サンセットロードという遊歩道を行く。海岸沿いの爽やかな道とはいえ、心霊スポットという前情報のせいか海が陰気に見える。船幽霊が見えるとかそういう事はないけど、島の人も霊も全く外を出歩いていなくてだぶか不気味だ。  到着した『ホテル千里アイランドリゾート』はそこそこ広くて立派な建物だった。それもそのはず。青木さんによると、ここは島で唯一の宿泊施設だという。但し数ヶ月後には、アトム社がもっと大規模なリゾートホテルを乱造するんだろう。玄関に到着すると、スタッフの方々が私達の荷物を運びに…… 「って、玲蘭ちゃんに斉一さん!?」 「あっ狸おじさんだ! ……と、誰?」  そうか、普段メディア露出をしない玲蘭ちゃんを佳奈さんは知らないんだった。 「この方は金城玲蘭さん、沖縄の祝女……シャーマンですね。私の幼馴染なんです」 「初めまして志多田さん、タナカさん。金城です。こちらの彼は……」  玲蘭ちゃんが話を振る直前、斉一さんの中にさりげなく、ドレッド狸の斉二さんが乗り移るのが見えた。代わりに斉一さんらしき化け狸が彼の体から飛び出し、 「どうも、ぽんぽこぽーん! 幸せを呼ぶ地相鑑定士、毎度おなじみ後女津斉一です!」  彼はすっかりテレビでお馴染みの風水タレントの顔になっていた。芸能界で活躍していたのはやはり斉二さんだったみたいだ。 「あの、どうしてお二人が?」  客室へ向かいながら私が問いかけると、二人共苦笑する。 「一美、実は……私達、相部屋だったんだ」 「え!?」  すごすごと玲蘭ちゃんが襖を開けると、そこはまさかの宴会場。河童の家や加賀繍さん達で客室が埋まったとかで、したたびチームと玲蘭ちゃん、後女津家が全員大部屋に押しやられてしまったのだという。 「はぁ!? じゃあ私達、川の字で雑魚寝しなきゃいけないワケ!? 男女分けは……まさか、えっこれだけ!?」 「すみません、すみません!!」  佳奈さんが宴会場中央の薄っぺらい仕切り襖を開閉するリズムに合わせ、青木さんはベコベコと頭を下げる。 「やめましょうよ佳奈さん、この島じゃ誰もアトムには逆らえないんですから」 「ぶっちゃけ俺や金城さんも、半ばアトムに脅迫される形でここに連れてこられたんだよねぇ……あ、これオフレコで」 「いやいや狸おじさん、もう全部ぶっちゃけたっていいんですよ。うちのタナカが全責任を負って放送しますから」 「勝手に約束するんじゃないよぉ! スーパー日本最大手の大企業に、テレ湘なんかが勝てるわけないんだから!」 「「「はあぁぁ……」」」  全員から重たい溜め息が漏れた。
གསུམ་པ་
 簡単な荷物整理を終え、したたびチームはロビーに移動。改めて番組の企画説明が始まった。タナカDが三脚でカメラを固定し、語りだす。 「今回は『千里が島宝探し編』。狙うはもちろん、徳川埋蔵金ですからね。お二人には明後日の朝までに、埋蔵金を探し出して頂きます」 「見つからなかったらどうなるんですか?」 「いつも通り、キツい罰ゲームが待っていますよぉ」 「でしょうねぇ」  埋蔵金なんか見つかりっこないのは分かりきっている癖に。完全に出来レースじゃないか。 「もちろん手掛かりはあるよ」 佳奈さんが机に情報フリップを立てかけた。書かれているのは簡略化された千里が島地図だ。 「山の上にあるのが噂の縁切り神社、『御戌神社(おいぬじんじゃ)』。そこから真下に降りたところ、千里が島国立公園のところに書いてあるこのマークが『ザトウムシ記念碑』。一美ちゃんは、民謡の『ザトウムシ』は知ってるよね?」 「もちろん知ってますよ。お店で閉店前によく流れる曲ですよね? あれって千里が島の民謡なんですか」 「そうなの。そしてザトウムシの歌詞は、一説によると徳川埋蔵金のありかを示す暗号だと言われてるんだ!」 「へえ、そうなんですね。じゃあ暗号は解けてるんですか?」 「それはこれから考えるんだよ」 「はぁ……」  なんだか胡散臭い手掛かりだ。 「だいたい、埋蔵金なんて本当にあるんですか? そもそも、千里が島と徳川幕府に関係性が見えないんですが」 「じゃあまずは千里が島の歴史を知るところからだね。青木君ー!」 「はい、ただいまー」  佳奈さんが呼びかけると、大きなホワイトボードを引きずりながら青木さんが画角内に入る。実はさっきから、彼は私達の真横でずっとスタンバイしてくれていたんだ。青木さんはホワイトボードにゴシック体みたいな整った字で『千里が島と徳川家の歴史』と書き、解説を始めた。  千里が島、旧地名散減島。ここは元々江戸時代に都を脅かした怨霊を鎮めるためだけに開拓された地で、その伝説が縁切りや埋蔵金の噂に繋がる起源なのだそうだ。  事の発端は一六七九年。徳川幕府五代将軍、徳川綱吉が男の子を授かった。名を徳松という。しかし徳松は一歳を過ぎても母乳以外なにも飲み食いできず、見るからに虚弱だった。これを訝しんだ綱吉が時の神職者に相談してみると、徳松は江戸幕府征服を目論む物の怪によって、呪われた悪霊の魂を植え付けられていたと判明する。 「物の怪は徳松の体のミルクから、縁を奪ってたんですだ」 「ミルクから……縁?」  既に倶利伽羅から軽く説明を受けていたけど、番組撮影のためにも改めて青木さんから話を聞く。 「昔の伝承じゃ、おっかさんのミルクにゃ親子の縁が宿るなど。ミルクをとられた子は親と縁が切れて、バケモノになっちまうとか。だから徳松は、本能的にいつまでもミルクを」 「へえ、そういう信仰があったんですね」  神職者が提示した儀式は、三歳、五歳、七歳……と二年毎に分けて行われる。魂が完全形成される前の三歳の時に悪霊を摘出し、代わりに神社の聖なる狛犬の魂を素材として魂を作り直す。五歳になったら身を守るための霊能力を与えて修行を積ませ、七歳で悪霊退散の旅に向かわせる。それが幕府と神職者が本来描いていた運びだった。 「ちなみにこれが七五三参りの起源なんだよ……だがしかしィーっ!」  佳奈さんがフリップに貼ってある付箋を勢いよく剥がす! 「デデン! なんと徳松は五歳で死んでしまうのです!」 「えぇ? 七五三参りの起源になった子なのに、七歳まで生きられなかったんですか!?」 「まあ現在の七五三参りは、男の子は五歳しかお参りしませんけどね」  タナカDが画面外から補足した。徳松は修行の途中物の怪に襲われ、命を落としてしまったんだ。それでも彼は物の怪を体内に封印し、二年間耐え抜いた。しかし物の怪は激しく縁に飢え、徳松の精神をじわじわと狂わせる。そして一六八五年、人の縁を完全に失った徳松の魂は大きな狛犬のような怨霊となって江戸中の縁を貪った。徳松に縁を食われた人々は不幸にみまわれ、家族や仕事を失ったり、人間性を欠きケダモノめいて発狂したりと大パニックだ!  ついに諦めた幕府と神職者は、徳松を江戸から追い出してしまう。彼らは江戸中の女性から母乳を酒樽一斗分集め、それを船に乗せて江戸から遥か南の無人島に運んだ。徳松も船を追って海を渡ると、そのまま神職者は島に神社を建て、徳松の魂を神として奉った。以降徳松は悪縁を食べてくれる縁切り神として有名になり、千里が島は今日も縁切りパワースポットとして名を馳せているんだそうだ。 「では一美ちゃん、ここでクイズです! 怨霊事件から更に二年後、一六八七年。怨霊がいなくなった後も徳松の祟りを思い出してノイローゼになっていた綱吉は、ある法律を制定しました。それはなーんだ?」 「え、法律!?」  急に佳奈さんがクイズを振ってきた。歴史は得意でも苦手でもない方だけど…… 「ええぇ、徳川綱吉で法律といえば、生類憐れみの令ぐらいしか……」 「ぴんぽんぴんぽんぴんぽーん!!」 「え、生類憐れみの令でいいんですか!?」 「その通り! 綱吉は犬畜生を見る度に徳松を思い出してしまう! そして祟りを恐れて動物を殺さないように法律を作った。それが生類憐れみの令の真実なのだあ!!」  ババババーン! と、オンエアではここで安っぽい効果音が入るのが想像に難くない。しかし七五三参りだけでなく、あまつさえ生類憐みの令まで徳川徳松が由来だったなんてさすがに眉唾な気がする。 「徳松さんってそんなに歴史的に重要な人だった割には、あまり学校じゃ習わないですね」 「今青木君と佳奈さんが説明した伝承は、あくまで千里が島に伝わる話ですからな。七五三も生類憐れみの令も、由来は諸説あるみたいですよ」  タナカDが蚊に食われた腕を掻きながら再び補足した。すると佳奈さんが反論する。 「でもだよ! もし千里が島の伝説が本当なら、法律にしちゃうほど当時の江戸の人達が徳松を恐れてたって事だよね! だったら幕府は、だぶか大事な物は千里が島に隠すと思うんだ。まさに埋蔵金とか!」 「うーん、百歩譲ってそうだったとしても、それで私達が埋蔵金を見つけて持って行っちゃったら、徳松さんに祟られませんか?」 「もー、一美ちゃんは相変わらずビビりだなあ。お化けが怖くて埋蔵金がゲット出来るかっ!」 「佳奈さん。そんな事言ってると、いつか本当にとんでもない呪いを背負わされますよ」 「その子の言う通りさね」 「え?」  突然、誰かがトークに割り入ってきた。私達が顔を上げると、そこにいたのは加賀繍さんと取り巻きのおばさま軍団。なんてことだ。恐れていた展開、ついにアサッテの霊能者に絡まれてしまった。
བཞི་པ་
 ホテルロビーの椅子と机はフロントより一段低い窓際に位置する。フロント側に立つ加賀繍さんとおばさま方に見下ろされる私達は、さながら熊の群れに追い詰められた小動物のようだ。 「あんた、志多田佳奈だっけか? いい歳して幼稚園児みたいな格好して、みっとみないね。ご先祖様が泣いてるよ」 「ですよねぇ先生、大人なのに二っつ結びで」「嫌ーねー」  初対面で早々佳奈さんを罵る加賀繍さんと、それに同調するおばさま軍団。 「これはゴスロリっていうんですーっ」  佳奈さんがわざとらしく頬を膨らませた。こんな時でもアイドルは愛想を振りまくものだ。 「ゴスロリだかネンネンコロリだか知らないけどね。あんた、ちゃんとご先祖様の墓参りしているのかい? この島は特別な場所なんだから、守護霊に守って貰わなきゃあんた死ぬよ。それこそネンネンコロリだ」  出た、守護霊。日頃お墓参りを怠っていると、ご先祖様が守護霊として仕事をしなくなり不幸になる。正月の占い番組でよく聞く加賀繍さんの常套句だ。更に加賀繍さん直営の占い館では、忙しくてお墓参りに行けない人に高価なスピリチュアルグッズを売りつけているという噂だ。現に今も、おばさま方が怪しい壺やペットボトルを持って、私達をじっとりと見つめている。 「それから、そっちの黄色いの。あんたはちゃんとしてるのかい?」  黄色いの? ……ああ、アイラブ会津パーカーが黄色だから私の事か。佳奈さんは芸名で呼ばれたのに、ちょっと悔しい。 「定期的に帰ってますよ。家のお仏壇にも毎日お線香をあげてますし」  実家では、だけど。ここは彼女を刺激しないようにしたい。 「ふぅんそう。けどそれだけじゃあ、この島じゃ生きて帰れないだろうさ。仕方ないね、今回はあたしが特別にエネルギーを分けてやるよ」  そう言い加賀繍さんは指を鳴らす。するとおばさま方が私達のテーブルからフリップや資料を勝手にどかし、怪しい壺とペットボトル、銀のボウルをどかどかと並べ始めた! 慌ててタナカDが止めにかかる。 「ちょっと、加賀繍さん! 困りますよぉ、撮影中です!」 「はあ? 困るですって!?」 「あなた! 加賀繍先生が直々に御力添えして下さるのを、まさか断るってんじゃないでしょうね?」 「あ、いえ、とんでもございません」 「もー、タナカD~っ!」  しかしおばさま方に気圧されてあっさりと机を譲ってしまった。佳奈さんがタナカDの頭をペチッとはたいた。おばさまの一人がペットボトルを開け、ボウルに中身を注ぎ始める。ボトルには『悪鬼除滅水』という何やら物騒な文字が書かれている。横で加賀繍さんも壺の蓋を開ける。何か酸っぱいにおいが立ちのぼり、佳奈さんが私にしがみついた。 「エッヤダ怖い。あの壺、何が入ってるの!?」  小声で佳奈さんが囁く。加賀繍さんはその壺に……手を突っ込んでかき混ぜ始めた! グシュ、ピチャ、ヌチチチチ。まるで生肉か何かを攪拌しているような不気味な音がロビーに響く。 「やだやだやだ! 絶対生モノ入ってる! まさか、ご、ご、ご先祖様の……ご、ご、」 「ご遺体を!? タナカさん、カメラ止めにゃ!」  気がつくと青木さんまで私にしがみついて震えていた。かく言う私はというと、意外と冷静だ。あの壺や水からは、なんら霊的なものは感じない。強いて言うなら加賀繍さんご本人の中に誰かが宿っている気がするけど、眠っているのか気配は薄い。それより気になるのは、ひょっとしてこの酸っぱいにおいの正体は…… 「ぬか漬け、ですか?」 「そうさ」  やっぱり! 加賀繍さんは壺から人参のぬか漬けを取り出し、ボウルの悪鬼除滅水でぬかを洗い落とした。 「あたしん家でご先祖様から代々受け継がれてきたぬか床さ。これを食えばあんたらも家族と見なされて、いざという時あたしの強力なご先祖様方に守って貰える。ほら、食え」  加賀繍さんが人参を佳奈さんに向ける。でも佳奈さんは受け取るのを躊躇った。 「うわぁ、せ、先祖代々って……なんか、それ大丈夫なんですか?」 「なんだって!?」 「ひい!」 「し、しかしですねぇ加賀繍さん、お気持ちは有難いんで大変申し訳ないんですが、演者に生ものはちょっと……」 「カメラマン、あんたも食うんだよ」 「僕もですか!? いえ、僕はこないだ親戚の十三回忌行ったばっかだから……」 「美味しい!」 「一美ちゃん!?」「紅さん!?」  誰も手をつけないから私が頂いてしまった。これは普通に良い漬物だ。塩気や浸かり具合が丁度よくて、野菜がビチャッとしていない。ぬか床が大切に育てられている事がよくわかる。 「美味しいです加賀繍さん! 福島のおばあちゃんの漬物を思い出しました。佳奈さんも食べてみればいいじゃないですか」 「一美ちゃん案外勇気あるなあ……。じゃ、じゃあ、いただきます……エッ美味しい!」 「でしょ?」 「はははははっ!」  私は初めて、ずっと仏頂面だった加賀繍さんがちゃんと笑う所を見た。 「あんたは本当にちゃんとしているんだね、黄色いの。よく墓参りをする人は、親や祖父母の実家によく帰るだろ。だから家庭の味ってやつをちゃんと知っている。人にはそれぞれ家族やご先祖様がいて、それが良縁であれ悪縁であれ、その人の人生を作るのさ。だから墓参りはしなくちゃいけないんだよ。この島の神様は縁を切るのが仕事のようだけど、あたしゃ自分に都合の悪い縁を切るなんて愚かだと思っているのさ」 「そうなんですね。ちなみに私、紅一美です。覚えて下さい」 「あ? 紅? じゃあ何でそんなに黄色いんだい。今日から黄色ちゃんに改名しな! ハハハハ!」  どうやら私は加賀繍さんに気に入られたようだ。地元を引き合いに出したのが良かったみたいだ。それにしても、彼女の話はなかなか説得力がある。どうする事もできない悪縁を切るために神様を頼るのが間違っているとまでは思わないけど、そうする前に自分のご先祖様や恩人との縁を大切にする方が大事なのは明白だ。彼女がアサッテだからって偏見の目で見ていた、さっきまでの自分が恥ずかしくなった。ところが…… 「じゃあ、これ御力添え代ですわ。ほい」 おばさま方の一人がタナカDに請求書を渡す。するうちタナカDは「フォッ」と声にならない音を発し、冷や汗を流し始めた。あの五百ミリリットルサイズの悪鬼除滅水ボトルに『¥三,〇〇〇』と書かれたシールが貼ってあった気がするけど、人参のぬか漬け一本は果たしていくらなんだろう。それ以外にも色々な手数料が加算されているんだろうな……。 「加賀繍さんにパワーを貰えてラッキー! 果たして埋蔵金は見つかるのか!? CMの後、急展開でーす! はいオッケーだね、じゃ私トイレ!」  佳奈さんは息継ぎもせず早口でまくし立て、脱兎のごとくホテル内へ去っていった。 「あっコラ極悪ロリータ! 勝手に締めて逃げるなぁ!!」 「青木さん、私ぬか漬け食べたらお茶が飲みたくなっちゃったなー!」 「でしたらコンビニなど! ちぃと遠いかもけど、ご案内を!」 「おい青木と黄色! この裏切り者ーーーっ!!」  私と青木さんもさっさと退散する。まあタナカさんには、演者への保険料だと思って何とかして欲しいものだ。でも私は内心、これで番組の予算が減れば今後大掛かりなドッキリ演出が控えられるだろうと少しほくそ笑んでいた。
ལྔ་པ་
 新千里が島トンネルという薄暗いトンネルを抜けた所に、島唯一のコンビニ『クランマート』があった。アトム系列の『プチアトム』ではなくて良かった。私はカフェインが苦手だから紙パックのそば茶を選び、ついでに佳奈さんへペットボトルのピーチサイダーを、タナカDへは『コーヒーゼリー味』と書かれた甘そうな缶コーヒーを購入した。青木さんも私と同じそば茶、『おおきなおおきなエビカツパン』、梅おにぎりを買ったようだ。青木さんが持つエビカツパンは、なんだかすごく小さく見えた。  外は既に夕日も沈みかけて、夕焼け空が夜に切り替わる直前になっていた。黄昏時……そういえば、童謡『ザトウムシ』の歌い出しも『たそがれの空を』だったな。私はコンビニ入口の鉄手すりに腰掛け、先程タナカDから渡されたペラペラのロケ台本をめくる。巻末の方に歌詞が書いてあったはずだ。するとタイミング良く、クランマートからも閉店ミュージックとしてザトウムシが流れ始めた……。
【童謡 ザトウムシ】  たそがれの空を  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく  ふらついた足取りで  ザトウムシ歩いてく
 水墨画の世界の中で  一本絵筆を手繰りつつ  生ぬるい風に急かされて  お前は歩いてゆくんだね
 あの月と太陽が同時に出ている今この時  ザトウムシ歩いてく  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく
 おうまが時の門を  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく  長い杖をたよって  ザトウムシ歩いてく
 何でもある世界の中へ  誰かが絵筆を落としたら  何もない灰色を裂いて  お空で見下ろす二つの目
 ああ月と太陽はこんなに出しゃばりだったのか  ザトウムシ歩いてく  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく
「改めて読むと、確かに意味深な歌詞だな……」  私が独りごつと、隣の鉄手すりに座ってエビカツパンを咀嚼していた青木さんが口を拭った。 「埋蔵金探しは、したたびさんより前にも何度か。大体皆さん��トウムシ記念碑からスタートされて、『ザトウムシ』という���詞の数だけ歩くとか、夕焼けの時間にどっちの方角を向くなどと……。けど、それらしい物が見つかったのは一度もだ」 「そうなんですね」 「そもそもどうしてザトウムシを……徳松さんに縁があるのって、どちらかと言えば犬では? けど何故か、島ではザトウムシを特別な虫だなどと」 「言われてみれば、生類憐みの令といえばお犬様! ってイメージがありますね。……ていうか、なんか、すいません。余所者のテレビ局が島のお宝を荒らすような真似して、島民の青木さんはいい気持ちしないですよね」 「そ、そ、そんな事! だぶか!」  青木さんは慌てた様子で私の方を向き座り直した。 「僕は嬉しいんだから! だって今まで、おっとさんらは島のこと僕に何も教えてくれないし、何もさせてくれなくて。けど今回は、社会人として初めて仕事を任されたので……ので……」  緊張したような様子で青木さんの姿勢が丸まる。コンビニから流れるザトウムシのメロディに一瞬振り返った後、彼はパンの袋を両手で抱えて更に縮こまった。 「……僕だって縁切りやお化けなんか、ただの迷信と。だけどこの島の人は実際、内地に比べてよそよそしいかもだ。何も言わず友達が引っ越してたり、親戚がいつの間にかおっ死んじまってたりなど……。それで内地の人と関われる役場の観光課に入ったのに、アトムさんがリゾート開発おっ始めて公務員は御役御免。僕は島に縁を切られたので?」 「青木さん……」  私も会津の田舎町で育ったから、彼の気持ちはわかる。狭いコミュニティに住む人々は、距離が近いようで時にとても排他的になるものだ。それは多かれ少なかれ互いを監視し、情報共有し合っているから当たり前の事だけど、縁切りで有名なこの島は特にそういう土地柄なのかもしれない。 「したたびさんのおかげで、やっと僕にバトンが回ってきたんだから。僕達で絶対埋蔵金を見つけにゃ。それで島のおっとさん方もアトムも、お化けも霊能者の先生方も……」  青木さんは腰を上げ、猫背をやめて私の前にまっすぐに立った。 「僕達の縁で、みんなを見返してやるんですだ!」  その瞬間、風が彼の重たい前髪をたくし上げた。彼の子犬みたいな笑顔を見た私は初めて、以前雑誌のインタビューで適当に答えた『好きな男性のタイプ』と青木さんが完全に一致している事に気がついたのだった。
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skf14 · 4 years
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09110115-1
街の外れ、小さな白い家。扉に掛かった「close」の字が時折「open」に変わる。その時にだけ訪れることができる不思議なお店。噂がまことしやかに囁かれ始めてから暫く経った頃、私はその家の前に立った。
何度目だろう。この白い扉を見たのは。そして、毎度目に映るのは、白地の板に黒いゴシック体で彫られた「close」の文字。はあ。ため息が溢れて、思わずその無機質なプレートを手でなぞった。今日も、ダメだった。これが裏返しになってたら、良かったのに。私の未来はこの店の中にあるのに。どうして。
なんだかもう力が抜けてしまって、私は玄関の前に膝をついて座り込んだ。膝に、砂が刺さって少し痛い。着ている白のワンピースは少し汚れている。洗わなきゃ。でも、何もかもが億劫。私がそうして裾の黒いシミを見ていたら、不意にガチャリ、扉が開かれて、扉がおでこにぶつかった。
「いてっ」
「......えっ?」
中から驚いた表情で顔を覗かせた、薄い水色をした男の人。まさか扉が開くとは思ってなかった私と、人がいると思ってなかったであろう彼。私を心配そうに見下ろして、そして、彼は「close」のプレートに伸ばしていた手を引っ込め、「中へどうぞ。」と、扉を開いた。
おでこを押さえながら踏み入れた念願のそのお店。二つの扉をくぐった先には、こじんまりした部屋。物はあまりなく、ロッキングチェアが1脚とテーブルが一つ、小さな椅子が二つ。シンプルだ。小さな椅子に促されるまま座って、壁に立てかけてあるレコードやドライフラワーを眺めた。素敵。上手く言い表せないけど、暖色に囲まれていて、素敵。
「これで冷やして。」
「ありがとう、ございます。」
手渡されたひんやりと冷たい濡れタオル。おでこに当てると心地いい。ほう、と一息吐いて、彼を改めてじっくり見た。ここに人間が住んでいることは知っていたけど、見たことはなかった。いつも閉じられた扉と物音一つしない家しかなかったから。彼は色素の薄そうな目と髪の色をしていて、柔らかい、消えてなくなりそうな青空の色。年は、幾つぐらいなんだろう、よく分からない。けど、多分成人はしてるはず。私よりは年上かな。
「何してたの?」
「えっと、その、このお店に用事があって、でも、閉まっていたので...すみません、閉店してるのに、中に入れてもらって。」
「僕の不注意で痛い思いさせちゃったから、気にしないで。それに、丁度、開けようかと思ってたんだ。」
「じゃあ、もしかして...」
「うん。貴女の願いを叶えられると思うよ。」
じわ、じわり、目が熱くなって、私はまだ何もしてないのに、込み上げてくる涙に勝てなかった。ぽろぽろ頬を滑っていく涙を必死に拭っていたら、彼に、ハンカチを渡された。
「どうぞ。」
「あっ、ありがとう、ございます、すみません。」
「いいえ。僕、簡単に説明だけさせてもらうから、落ち着いたら、話を聞かせてくれる?」
「わかりました。」
そして彼は落ち着く声色で、ゆっくり、店の説明を始めた。なんてことはない。ここは、ただの香水屋だ。彼はいわゆる調香師で、お客さんの求める香りを作り出してくれる。
ただ、この店は、香りと共に、忘れていた記憶が戻ることがある。というのが、密かに噂されていた理由だった。香った時、その場面で何か、大切なことが起こっていたとしたら。それを思い出すことが出来る。過去に囚われる人々がこの家を訪れる理由がよく分かる。
「それで、貴女は...『ガチャガチャ!ガチャ!』
説明を一通り終えた彼が私に質問した瞬間、玄関の扉が乱暴に揺らされる音がして、びくりと身体を震わせてしまった。closeの札は掛かってたはずなのに、ドアの向こうの誰かはガチャガチャと扉を揺らし、そして、鍵を開け物音を立てながら店へと入ってきた。
「篠宮ぁ。邪魔すんでぇ。」
現れたのは、タバコのような白い棒を咥えて、この暑い中黒いスーツを着崩して着てる、青黒い男の人。なんだか粗雑で、ヤクザみたいな人。私は慌てて振り返り、驚いて固まる彼にこっそり声を掛けた。
「け、警察、呼びますか、」
「いや、それは...」
「けーさつぅ?ナハハ、自分おもろいこと言うやん。」
男が胸元をごそごそと探り、手帳を取り出した。開かれた面に光る桜の代紋、そしてきっちり制服を着て写真に映る男。まごうことなき警察手帳だ。状況が飲み込めない。
「どーも、お呼びですか。」
「...脅かすのやめてくださいよ、鴻神さん。」
「ど、どういうことですか...?」
「近く寄ったから来てん。君、ダレ?」
「僕のお客さん。」
「あー、客。そんならお前、鍵閉めたらあかんやん。監禁罪成立すんねんで。」
「ご、ごめん、お客さん、久しぶりだから忘れてた、」
「はー、あっつい。なあ、冷コー。」
「はいはい、待ってて。」
「警察、本物...?」
男のレイコーという呪文を聞いた彼は立ち上がり、部屋の奥へと消えていった。得体の知れない男と二人、部屋に放置されてしまった私は、ぽつり、思わず心の声を呟いた。その言葉は運悪く目の前の男に届いていたらしい。私と彼が話していた机に行儀悪く腰掛け、また、ナハハ、と気の抜けるような笑い声を立ててから、咥えていた棒、飴を口から取り出してガリ、と噛んだ。私は男に対しての警戒を解かない。
「証明したいとこやけど、今は手ぶらでなぁ。チャカもワッパも持ってないねん。」
「???」
「えーと、あぁ、あったあった。ほい。」
男はポケットをガサゴソ漁り、少しくちゃっとなった小さな紙を取り出し机に投げた。この男の名刺らしい。ガリガリ、男の歯は飴をとうに失い、何もついてない紙の棒を手持ち無沙汰に噛んでいる。
「警視庁、刑事部捜査二課、特別捜査第二係巡査部長、鴻神、......」
「ルイ、や。鴻神誄。」
「...本当?刑事さんなの?」
「せやで。ま、自分が想像してんのは捜一の方やろうけどな。」
「そーいち?」
「そ。殺人事件の捜査をするかっちょいー刑事は皆捜査一課やねん。」
「鴻神さんはカッコいいよ。はい。」
グラスに満たされた黒い液体と氷。ああ、レイコーは冷たいコーヒーのことか、と納得する。何かと思った。彼が退いた後の椅子に座った男は放った名刺と棒をぐしゃりとまとめて握りゴミ箱へ放り投げて、私の正面に座って機嫌が良さそうに刺さった黄色のストローへ口を付けた。こちらに向いた細い糸目はどこを見ているのか、開いているのかすらよく分からない。
「この人は、鴻神さん。僕がお世話になってる人で、こう見えてちゃんとした警察官。」
「ナハハ、どー見えてんねん。」
「...捜査二課っていうのは、知能犯を専門にしてるの。詐欺とか、贈賄とか。」
「へぇ...すごい。賢いのね。」
「そうそうそう見た目と違って、ってなんでやねん。誰が見た目アホや。」
「ははは、元気だなぁ。」
私は、胸に留めた言葉を吐き出さず、そのまま飲み込んだ。夏にそぐわない不健康そうな白肌の男は、男とは対照的に汗をかいたアイスコーヒーを飲み干し、氷をかき混ぜながらずるずると残りを啜っている。何かを噛むのは癖なんだろうか、プラスチックのストローが波打ってへにょへにょになっている。男はちらりと腕時計を見て、「ごっそーさん。」と呟き立ち上がった。誘われるように向かった先はロッキングチェア。
「篠宮、俺また戻らなあかんから、30分後起こしてくれ。」
「分かった。」
「公務をサボるのね、悪いお巡りさん。」
「君はオカンか?束の間の休みくらい大目に見てえな、かわいこちゃん。」
「今日はどれにする?」
「いつものがええ。ほな、おやすみ。」
汚れた小さなぬいぐるみとくたくたのブランケットを巣のように整えた男はこちらに背を向け、器用にチェアーの上で縮こまり丸まった。昔、誰かが飼ってたハムスターみたい。
彼がカウンターの下から小瓶を取り出して、男の眠る椅子の上から降り注ぐように、シュッ、シュッ、香水を撒いた。少し間を置いて私のところまでふわり、香ってきたのは、ごく普通の、でもどこか懐かしいような、夏の石鹸の匂いだった。薄緑になった男は何も言わず、ただ微かに肩を上下させている。もう眠ってしまったのだろうか。
かたり、音がしてハッと我に帰ると、私の前に薄黄色の炭酸が置かれた。
「レモンスカッシュ。嫌いじゃなければどうぞ。」
「ありがとう。」
「彼の事は気にしないで。もうぐっすり眠ってるはず。で、貴女は、何を探しに来たの?」
「私は、あの日、母に言われた言葉を、探しにきました。」
あの日、私が学校の行事に参加なんてしていなければ良かったんだ。そう思い続けることで、贖罪している気分になっていた。甘い、甘すぎる。過去に戻れるなら今が無くなっても、あの日に帰って私は家族と共に死ぬだろう。
簡単だ。高校の修学旅行から帰ったら家が燃えていた。それだけだ。私に残ったものは、父母、そして7歳だった妹の僅かな生命保険と、家族だったモノの消し炭だけ。原因は放火だった。犯人は捕まったけど、否認を続けていて、発言が支離滅裂だから、刑法39条が適用される可能性があるらしい。私は犯人に関わるのを辞めた。罪の意識?そんなものはなから無いから人の家に火をつけられるんだ。贖罪?反省?するなら最初からしない。何もかもが虚無だった。ただ前にある道を、止まっては死ぬと歩き続けていた。
私には、昔から人の周りにさまざまな色が見えていた。色は変幻自在で、動き回り私を楽しませた。色は意味を持ち、時に人の幸せを、人の秘密を、そして人の不幸を、曖昧なニュアンスで私に伝えてきた。
あの日、確かに家族の周りに、紫の雲が見えていた。色は言葉を話してくれるわけじゃない、ただその不穏な影に、私は目を伏せて、鏡を避けて、逃げた。どうにもならない、どうにもできないことは分かっていた。私には、見ることしか出来ない。未来を変える力はない。
あれは、まだ私が3歳の頃、目の前で真っ赤な色を纏っていた子猫が、止めるのも間に合わず道路に飛び出してトラックに轢かれた時のことだった。泣きじゃくった私は家に帰って母にすがりつき、ずっと隠していた私の秘密を話した。頭がどうかしてると思われるかも知れない、嘘だと笑われるかも知れない。それでも良かった。母は、優しい笑顔で微笑んで、そして、私に言った。何かを、確かに言った。頭の中の母は何度思い出しても口をパカパカとくるみ割り人形のように動かすばかりで、音が耳に届かない。お母さん、何、聞こえないよ、教えて。抱き締められた背中は暖かく、母のエプロンからは使っていた柔軟���の香りがする。いい匂い、落ち着く。私はここにずっといたかった。
「思い出せないんです。」
「そっか。分かった。この中から、似てるなって思う香りを選んでくれる?幾つでも構わないよ。」
彼は部屋の中を歩いて思案しながら、持ってきた親指ほどの小瓶を机の上にいくつか並べた。中には1センチくらい液体が溜まっていて、どれも淡い色をしていた。蓋を開け、似ている、お母さんみたい、と思う匂いを、示していく。どれも似ているようでどれも違う。柔軟剤の香りじゃダメなんだ。あの、お母さんの香りは、どこに。
「ありがとう。」
私が選び出した瓶を持って、彼は隣の部屋へと消えていった。私は一人、眠る男の微かにすら聞こえない寝息に耳をそば立てながら、過去の記憶に想いを馳せていた。男へ目線を向けることはなかった。男の周りには、黒いシャボン玉が無数に浮いている。
シュッ。彼が香水を撒いた瞬間、私の意識はふわりと空高く浮かんで、そしてブラックアウトした。
ここは、記憶の中だろうか。私は小さな手で母のエプロンにしがみついて、エプロンからは今日の晩ご飯のチキン南蛮の酸っぱい香りと、私の大好きな柔軟剤と、お母さんの化粧品の匂いがした。お母さん、お母さん。大好き。私のこと、捨てないで。
「...素敵なギフトを貰ったのね。」
「ぎふと?」
「神様はね、皆が生まれる時、一つプレゼントを持たせてくれるの。困った時、誰かを助けられるように。」
「だれかを...」
「そう。もしかしたら、助けられないかもしれない。プレゼントの重さに、疲れてしまうかもしれない。それでもいつか、貴女が貴女として生まれて、良かったって、貴女として生きていこう、って思える日が来るの。」
「わたしとして、いきていく?」
「そう。だから、たいせつにたいせつに、離さないようにね。」
母は私の小さな手と母の少しカサついた手を重ね合わせて、きゅっ、と握ってくれた。手首には、私が幼稚園で編んだミサンガが巻かれていた。お母さん、私、私として生まれて、良かったのかな。まだ分からないけど、お母さんの子供で、良かった。
「......落ち着いたかな。」
「っ...はい、ありがとう、ございます、記憶、思い出しました、母の言葉も、全て、」
「良かった。もし辛ければ、ここに置いて帰っても構わないよ。」
「...持ち帰ります。私が、私であるために。」
涙を拭いて、彼から薄い紅色の香水瓶を受け取る。ひんやり、冷たいそれに頬を押し付けて、そして、もう一度、その香水を手首へと振りかけた。少しだけ、ほんの少しだけ、顔を上げて進める気がした。
「あ、いけない、もう30分経ってる。」
時計を見て慌てた彼は男に駆け寄り、肩を揺さぶった。シャボン玉は彼をするりと避け、触れたものはぱしゃりと割れ、床に黒く染み込み消えていった。
「あー...よう寝たわ。」
「ほら起きて、しゃんとして。今日も遅くなるの?」
「せやなぁ、てっぺん超えるから気にせんで。明日、忘れたらあかんで。」
「病院でしょ、分かってる。ありがと。」
「おー、ええのん貰ったやん。かわいこちゃん。」
猫のように伸びた男が私に近寄り、香水を見て機嫌がよさそうにニコニコと笑う。そして、ポケットからお札を取り出し、「これでええか。」と彼に握らせた。
「私、ちゃんとお金持ってます。」
「これはサボタージュの口止め料や。所謂賄賂やな。」
「......お兄さん、体調悪いの?」
「いや、定期検診だよ。」
「ほんなら、俺行くわ。」
「この子、家まで送ってあげて。」
「はいよー。今日はこれくらいにしといたるわ、言うて。ナハハ。」
流されるまま、香水をタダで貰ってしまった。彼は優しい笑みを浮かべて、私達が角を曲がってしまうまでずっと、扉の前で見送りをしてくれた。
横を歩く男の周りには、相変わらずふよふよとシャボン玉が飛んでいる。私は、知っていた。黒いシャボン玉は、嘘ばかり吐いている人の呼吸の色。
「刑事さんは、詐欺事件を追いかけてるのね。」
「せやで。」
「だから、嘘ばかりついてるの?」
「せやなあ。」
「お兄さん、どうして関西弁なの?」
「高校まで向こうおったから。」
「篠宮さんとは、一緒に住んでるの?」
「入り浸ってんねん。アイツ世話焼きやから。」
「お兄さん、幾つなの。」
「30。」
「なんで警察官になったの。」
「そら公務員やからなぁ、安定や。」
「警察官が、アクセサリー付けてていいの。」
「ん?あぁ、このネックレスはなぁ、自分がくたばって肉片になっても判別出来るように、イニシャル付けとんねん。」
「......どうして、今は嘘付かないの?」
男の口から吐き出されるシャボン玉は全て、無色透明。不可解な様子に、気味が悪くなる。男はまた一つ新しい飴を取り出し、私にも一つ差し出してくる。恐る恐る受け取って、葡萄味のそれは食べずにポケットへ仕舞った。男は包装を剥いたイチゴミルク味を咥え、カツカツと歯を当てながら舐めている。
「よかったなぁ、君。記憶戻って。」
「ええ。篠宮さんは、凄い人だわ。...何をするつもりか、知らないけど、彼を傷つけるようなこと、しないでね。」
「はっ、えらいご執心やな。過去なんてなあ、何の意味もないねん。」
「...そんなことないわ。どんな過去も、私を作る要素よ。」
「強いなぁ、君は。ええやん、大事にしぃや、ソレ。」
暫く歩いて、ふと私の住むアパートの前で立ち止まった男が、「ほなな。」と手を上げ、ふらりふらりと大通りの方へ消えていった。
「嘘ばっかり。」
吐き捨てるように言った言葉は、男には届いたのだろうか。私は一度も、家の場所を聞かれていない。
「おおきになぁ、篠宮。」
『僕はただ、彼女の手伝いをしただけだよ。』
「こんな早くお前のとこ行くと思わんかったわ、いやー、焦った。機転聞かせてくれて助かったわ。」
『あんな丁寧に説明しなくても、ソーイチもソーニも若い子には分かりませんって。』
「相棒とか見とるかもしれへんやん。」
『...気丈に振る舞ってましたね。』
「んや、あれはホンマに元気が出たんやろ。帰り道も、篠宮さん篠宮さん言うて尻尾振ってたわ。」
『...ふふ、そうですか、それは良かった。』
「なんや、嬉しそうやな。」
『面白い子だな、って思っただけです。』
「...あっ、すまん、呼ばれたわ、また連絡する。」
『はぁい。頑張って。』
通話終了、の文字を暫く眺め、怒鳴るように俺を呼ぶ上司の元へと歩みを進めた。内容は大体分かっている。どうせ、捕まえたなら最後まで責任を取ってキッチリ放火犯を吐かせろ、だ。出来ることならやってる、と心の中のゴミ箱に吐き捨てて、怒り散らかすハゲ頭を眺めながら、楽しそうに会話する二人をぼんやり思い返していた。
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hinagikutsushin · 4 years
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混濁
 青い草が風で靡く。丘の上の桜がヒラヒラと舞う。その花弁を追いかけるように、じゃれつくように走り回る白い狼達。そして木の根元に座る、純白の髪垂らしている異形。頭から生えた耳は狼のようで、両肩から地上に垂れる毛皮はまるで二股に分かれた尾。琥珀色の瞳は優しげに細められ、爪の長い白魚のような手は優しく何かを撫でているのが見えた。
 異形の撫でている幼子。柔らかな栗色の毛。赤茶のつり目。着物の下から見えた、白い尾。
 あれは――私だ。
 すっと瞼が開いた。長いこと固い床の上に寝そべっていたのか、全身が強ばっている上に寒い。頭痛もするし、ざわざわと耳鳴りが絶えずする。気分は最悪だ。
 そのまま起き上がろうとしたが、体制を崩して再び床に叩きつけられた。ふと視線を下にずらすとその理由が嫌でも分かってしまった。縄で縛られた手と足。これでは身動きが取れない。
 ここはどこなのだろう、と辺りを見回してみる。床には薄汚れた畳、壁に窓はなく、灯りは外にある蝋燭だけ。そしてなにより目を引くこの木でできた格子。穴は私の頭より小さい。あれでは外に出られない。
 たん、たん、と階段を下る足音が聞こえ、思わず身構えて格子の外をじっと目を凝らした。
 やがて見えてきたのはヒナギより一回り年上の中年男性。榛色の髪を緩く束ねており、目は糸のように細められている。上等そうな着物を着ているのを見ると、多分、身分のいい人なんだろう。
「お目覚めはいかがかな」
 格子の前まで近づいてくると、彼は床に這う私に成る可く視線を合わせるように立膝をついた。
 なぜだろう、彼が近くに来れば来るほど耳鳴りが酷くなるし、胸はザワつく。気分が悪い。
 彼は何も答えない私にもう一度同じように尋ねてくる。ハッとして恐る恐る頷けば、笑みがより深くなった。
「君は森の中で倒れていたのだよ。覚えているかな?」
 そうだ、ヒナギ。彼は、本当に、
「ヒナギは、緋色の髪を持つ男を見ましたか。どうなったか、知りません、か」
「死んだよ」
 間髪入れず、バッサリと切るように告げる口は笑みを携えたまま。叫びたかった。でも叫べなかったのは、私を襲うなんとも言えない寒気と吐き気がする程の耳鳴りと動悸のせいだ。
「そう、そうあんな緋色の、異形に魂を売ったモノなんてどうでもいいんだよ」
 彼が格子から手を入れ、私の顎を掴み、彼の方へと引き寄せた。  そう、近づいたことでわかった。
「山神になる鍵は、君が持っているんだろう?私に教えてくれないかなぁ?」
 弓なりに曲がった目の奥で、黒く淀んだ白目の中に光る琥珀色を捉えた。これは、いけないものだ。直感で察した。
「しらない」
「おやぁ、そんなはずは無いのだけれど」
 顎に添えられた手が首を絞める。息が、できない。
「君だよ、順当に行けば君が今の山神なのだよ。そしてその左目、金色の目! もう山に見初められたのだろう? そうなのだろう? 早くその力、私に寄越せ、寄越せ寄越せ寄越せぇ!!」
 恐ろしい程の怒声。次第に目の前が遠くなる。耳が遠くなる。遠くなって、遠くなって、そして、
 暗転。
 あの時から幾らか成長した、でも今の私よりは小さい「私」が、あの異形に抱き抱えられている。どうやら「私」は泣いているようで、頬が涙で濡れていた。
「うちの末の子はどうしたのだ、どうして泣いておるのか、母に教えてはくれまいか?」
 男性にしては高く、女性にしては低い、性別を思わせない中性的な声は落ち着いていて、静かに、そして優しく「私」に問いかけた。
「わたし、かかさまたちっ、みたいに、おおかみさまになれないって、なりそこないっだって、」
「そうかそうか。それは悲しいことだなぁ」
 ポンポンとあやす左手、「私」は相変わらずしゃっくりをあげている。
「でも、末の子は人間の心も、私たち妖の心も持った、凄い子だ。なり損ないなのではない、どちらの可能性も秘められた奇跡の子なのだよ」
「なりそこない、じゃない?」
「勿論だとも。お前には、その体に沢山の可能性を秘めておる。それは素晴らしいことなのだ。もし末の子が私達のように妖になりたいと望むのならば妖にもなれるし、人間になりたいのならば、人間にもなれる。その真ん中を取る事だって出来よう。だから、そんなに泣くでないよ。末の子の麿い頬が涙で濡れては、この母も悲しくなってしまう」
 よよよ、と態とらしく目元を袂で拭く仕草をすると、慌てたように「私」は顔をあげた。
「っ! かかさま、ないちゃ、め! ごめんなさい!」
 ワタワタとしていると、何匹かの白い狼が「私」と異形の周りに集まってくる。1匹が申し訳なさそうに鼻先を「私」に押し付けると、「私」はきょとんとしたあと、顔を弛めてその鼻先を指先でこしょこしょと撫でる。
「かかさまから、いいこときいたから、ゆるす!」
 そう言うと、仲直りをして気分を良くしたのか「私」と彼らは大はしゃぎで駆け回り、遊び始めた。  それを異形は優しく見守るのだ。
 突然私を襲う水。驚き目を覚ますと先程とは違う所にいた。相変わらず私の両手両足は拘束されていて身動きが取れない。
 辛うじて動く頭を上にあげると、意識が落ちる前に見たあの男性が桶を片手にニヤニヤとこちらを見つめているのが分かった。
「漸くお目覚めかな? おはよう」
 彼は私の髪を掴み上げ、私の顔を覗き込んだ。おどろおどろしい不気味な瞳が私の双眼を舐めるように見つめては含み笑いをする。異様だ。気持ちが悪い。
「さて、山神になる方法については思い出してくれたかな?」
「しら、ない」
「そんな事ないだろう? 君は知っているはずさぁ」
「しらないと、いっている」
 彼は私の返答が気に入らないのか、突然髪から手を離した。懐から長い革のようなものででできた紐を取り出し、それで徐に私を嬲った。
 あまりの痛みに言葉にならない悲鳴が私の口から漏れる。嬲られた背中がジクジクと熱くなる。
「おやおや、鞭打ち如きで鳴くとはなぁ。 さっさと言ってしまえば楽になれるぞ?」
「だからっ、しらないといって……!」
 瞬間、再び私の背中にそれは容赦なく振り下ろされた。痛みに堪えようとして体が自然と丸まり、奥歯を噛み締める。
「なんだ、言わないのか? 言わねばまた打たれるだけだぞ? そら、早く言ったらどうなんだ?」
 また振り下ろされ、今度���私の皮膚を抉った。反響する悲鳴。地面に跳ねた赤い血。体が勝手にガクガクと震える。
 彼が何か言っているような気がする。痛みに悶えるあまり返答できずにいるとまた鞭が振り下ろされる。何回も、何回も、繰り返し、繰り返し。肉が抉れ、血が飛び、悲鳴は反響する。やがて意識が朦朧とし、どぷりと沈むように堕ちていく。
 満月の夜だ。月明かりの元、木々に覆われた山深くで人を2人と乗せられるような尾が二つに分かれた大きな白い狼が体を丸めている。それを見て、私は直ぐにその狼が「私」から「かかさま」と呼ばれている妖なのだと分かった。
 かかさまは何かを暖めているようだった。その暖めているものを目を凝らして見ればそれは「私」で、熱に魘されているのか、苦しそうに息をし、力なく毛皮に体を沈ませていた。その腕にはあの時ヒナギから生えていたような蕾や植物が生えていた。
 遠くで誰かがとてつもない勢いで走る音がする。それはどんどんとかかさまに近付いていく。私の直ぐ目の前を走り抜けた緋色。その緋は、見覚えがある。
 髪は私の知っている時よりだいぶ短いし右目は隠れてない。だが、あの後ろ姿は――ヒナギだ、間違いない。なにか込み上げるような感覚がして、胸を抑えた。
「……人間が主になる資格を得るのは無いと、そう言ってなかったか」
 ヒナギはかかさまの前に立ち、ドスの効いた低い声で彼女に問うた。すると、かかさまは閉じていた瞳をうっすらと開ける。鋭い金色が彼を射抜いた。彼女はゆっくりと口を開け、そして答える。
「あぁ、言ったとも。だかそうそう無いと、そう言ったのだ。どの動物にも主となる資格がある。人間が、末の子が主にならないと断定することは出来ぬ」
「だけどっ、あなたはヤスヒコを守ると言った! 例えあの子が神域に侵され人ならざるものに近くなったとしても、あちらに引き込まれぬよう守ると! だから俺もキョウカもあなたに任せると、そう決めたのに!」
「お前さんも分かっておろう、神という名は便宜上で、私は神でもなければ山そのものでもない、あくまでもただの管理者だ。尽力はしたが、この山がそう定めたのなら私は従うしかない。……お前達には悪いと思っている」
 泣き崩れるヒナギ。目を伏せるかかさま。下手くそな嗚咽が森の中で反響した。
 ヒナギは1度大きく息を吐くと、未だ震える喉で絞り出すかのように声を上げた。
「俺が、俺がヤスヒコの代わりをする。俺が、この山の主になる」
「ヒナギ、お前さん……何を言っているのか分かっているのか」
「分かってる」
「この山に命を捧げると言っておるのだぞお前は」
「ああ」
「人間を辞めることになるのだぞ、それでも主になりたいのか、お前は」
「父さんも母さんも殺されたし、キョウカも病で死んだ。俺にはもうあの二人しかいないんだ、ヤスヒコとヤスヨリしか。あの二人には生きていて欲しい。少し人から外れてもいい、ただ、生きていて欲しいんだ。
……ヤスヒコがこの山に完全に連れていかれる位なら、命を捧げねばならないのなら、俺が代わりをする」
 激痛で目が覚めた。反射的に痛む所に目を向ければ縛られた手首の先が赤で濡れているのが分かった。剥がれた爪が床に落ち、それがあるべき所からはダラダラと血が流れている。認識することで更に痛みが増し、奥歯を噛み締め耐えるとギリリと変な音が鳴った。
 それを眺める男はいつも通り愉快げに口を歪め、淀んだ眼を弓なりに曲げている。
「やぁ、気分はどうだい?」
「さいあく……」
「おや、まだ目が覚めてないのかな? なら、これで覚めるだろうねぇ?」  バキッという音と同時に指先に走る鋭い痛みに声を上げた。男の持つ、恐らく鉄製の器具の先には、先程まで指先にあったはずの私の爪が挟まれてる。
「さて、目覚めたところでなにか思い出したかい。山神になる方法でも教えてくれたら、直ぐにここから解放してあげるけどねぇ」
「あなたは……あなたはどうしてそうも、山神になりたいの」
「簡単なことさ。妖から人を守るためだ。あの山は太古から妖の領域で、私たち人間が入ることは夏から秋にかけてのたったの数ヶ月。私が山神となれば、山の恩恵をいつでも使えるようになる。この里は更に豊かになり、他のどの国にも脅かされることは無い。妖にだって怯えることもなくなる! 素晴らしいとは思わんかね?」
「……ばかばかしい」
「黙れ」
 重い衝撃が脳を揺らし、視界がぶれる。頬に鈍い痛み。口の中が切れたのか、血の味がした。
 男が先程まで浮かべていた胡散臭いにこやかな笑みは剥がれ落ち、おどろおどろしい血走った目玉がふたつ、私をじっと射抜く。
「大戦の頃、多くの同胞が妖に食われ死んだ。戦が終わり、安寧の時代が訪れても神隠しは終わらない。遂には私の妻も山に連れてかれてしまった。これ以上、襲われるままの人間ではいけないのだよ。……私が山神となり、山から妖を根絶し、人の世を作るのだ。それの何が悪い?」
「だからって、あなたが人から外れてしまっては、ほんまつてんとう、でしょ」
 再び頬をぶたれる。血が壁にはねた。眩暈と頭痛がし、体が下に沈む。騒音に等しい程の耳鳴が頭の中を更にかき混ぜる。思わず腹にあるものを床にぶちまけた。男は冷えた目で、「興が冷めた」とそう一言言うと、座敷牢を後にした。
 くたり、と吐瀉物と血で汚れた床に寝そべる。拘束された手足も、体も、顔も、全てがボロボロで、見るに堪えないな、と他人事のように考えた。
 目の前で何かが光っている。耳元で誰かが囁いている。
 だけどそれが何か分かるほどの思考は既に残されておらず、私はまた瞼を閉じた。
 遠くで声が聞こえる。かかさまとヒナギの声だ。この時既にヒナギの片目は何時しか見たかのように、かかさまと同じ琥珀色に輝いていることに気づき、ドクリと胸が大きく鳴った。
 そんな中小さな「私」は、彼らが話しているのを木の後ろに隠れてこっそりと覗いている。
「それで、俺が山主になったら何をすればいい」
「山主が切り替わる時、恐らくこの山は不安定になるだろう。まず不安定になった山の調整をし、次期山主が生まれるまで山の管理を任せたい。隣人や妖が、帰ってくるのは先になるだろうが、ツグモネも手伝ってくれるはずだ。……快く、はないかもしれないが」
「そりゃそうだ。山の理に反したんだから」
「……よいか、ヒナギ。何度も伝えたが、お前さんは万が一にも死んではならんぞ」
「分かってる。俺はただの代理だから、次の山主が決まらないまま死んでしまうと正当に継承されたヤスヒコが山主になってしまうんだろ。……分かってるさ」
 ふと訪れた沈黙。囀る鳥の声が大きく聞こえた。暫くするとヒナギは腰をあげ、その場を離れようとした。すると、ふと私と……いや、「私」と目が合ったのか、鷹のように鋭い目を、一瞬だけ柔らかく緩めた。「私」は驚き再び木の後ろに隠れるが、またそっと顔を出して、手のひらを2回振る。それに気づいたヒナギが嬉しそうにニカリと笑い、山をおりていった。
 その夢を見てから一体何日がたったのだろうか。  意識を落とせば小さい頃の自分の記憶が流れる。起きれば男による拷問が、気が狂いそうな程繰り返し行われる。
 鞭で打たれ、爪を剥がれ、水に顔を沈められ、火で炙られ……延々とそれが繰り返される。でも傷の治りが異様に速いのか、1日経つと拷問で傷つけられた部分は傷痕は残るものの塞がっていた。
 夢を見る度、自分の記憶を覗く度、喧騒のような幻聴と白昼夢を見るような幻覚を伴うようになり、それが精霊のものであることが分かったのはつい最近だ。
 恐らく、体がどんどんと人から外れた方に傾いている。私の代理だったヒナギが死んだことで、山主になろうと私の体が急速に変容していっているのだろう……と、そんなことをぼんやりと働かない頭で考えながら寝返りをうつ。伸びた前髪が顔を覆って視界を暗くした。
 目の前が歪み、そして回る。誰かが自分を呼んでいるような、そんな気がする。こちらにおいで、帰っておいでと。クスクス、キャラキャラとした笑い声が遠くから聞こえる。気持ち悪さにギュッと目をつむり、自分を守るように体を丸めて浅く息をする。
  気が付けば私は赤い赤い森の中にいて、 恐ろしい程濃密な血の匂いに噎せた。地には白い毛が赤に染まり動かなくなった自分の兄弟が横たわっている。私はほんの少しその場に立ち止まるり、そして兄弟を避けるようにして地をかけ、1点へ向かった。
 やがて到着した見覚えのある泉の前で、かかさまが私に背を向けて立っている。「かかさま!」と大きな声で呼びかければ、彼女は私に振り返り、優しく微笑みかけてくれた。しかし、彼女の2つの黄金の眼は何時もよりもくすんでいて、その笑みは私の不安を掻き立てた。
 私はかかさまに抱きついた。それを受け止めたかかさまは、私をそっと抱きしめて、私に語り掛ける。
「末の子……ヤスヒコよ。お別れをしようか」
「やだ! かかさましなないで!」
「ヤスヒコ、先程の血の海を見たろう……ここに修羅となってしまった人間が来る。それは私を殺すまで止まらないだろう。このままではお前さんも殺されてしまう。だから遠くにお逃げ」
「や、やだ、わたし、かかさまといっしょにいる! かかさまのとなりに、いる!」
「お願いだ、私の最後の我儘を聞いてくれまいか。私はお前をも失いたくはない」
 かかさまの胸に顔を埋め、毛皮をぎゅっと握る。こくりと頷けば、彼女は私を抱きしめる腕に力を入れた。
「どちらにしろ、新しい山主の誕生と共に滅ぶ身だった。……それがほんの少し、早く来てしまった。それだけの事なのだよ」  かかさまは、抱きしめていた腕を解き、私の顔を見て、泣きそうな顔で笑う。
「ヤスヒコ、お前は人と妖の狭間に存在する者。不安定だからこそ、どちらにもなれる者。可愛い可愛い、私の子供。なのに、どうしても私は、お前が人として生きて欲しいと願ってしまう。 ……だが万が一、お前さんが妖の道を選んだのなら、この山にもう一度帰ってくる事があれば、どうか私の夢である人との共存を、どうか成し遂げておくれ」
 彼女の唇が私の左瞼に触れる。瞬間、酷い目眩が私を襲う。そんな中私の足は私のものでは無いかのように無我夢中に山を下り始める。泥濘に足を滑らせる。枝が肌を切りつける。意識が朦朧とする。何もわからなくなる。そして――……
 「ヤスヒコ、ヤスヒコ、ごめん、ごめんなさい」
 誰かがすすり泣きながら、私に謝っているのが聞こえた。あぁ、また自分は記憶を見ていたのだと、重たい瞼を開ける。
 再び目を覚まして最初に見た顔は、ボロボロで汚い裸同然の私を抱きしめ泣く、顔の右半分が酷く爛れたヤスヨリだった。そして、    赤いスグリの目に映る私の左目は、琥珀色に染まっていた。
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trial-and-spiral · 6 years
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もう入籍から2年半もたってしまったけど結婚式をした。そんな時ぐらい惚気てもいいじゃあないか。
という、題だけどせっかくなのでこの記事は妻・夫を愛してるITエンジニア Advent Calendar 2017 (12/19)の記事にもなってたりします。書いてみて思ったけどあんまりエンジニア的な話とは関係なかった。
自己紹介
アドベントカレンダー経由で見る人もおられると思うので書いておこうと思います。
夫(僕)
エンジニアとしてのキャリアは長くない
仕事ではサーバーサイド
趣味はフロントエンド
いろいろ全く別の業界での仕事をいくつかしてエンジニアになりました
世界をいろいろ旅をしてました
ユーラシア大陸を陸路で横断
南米大陸を陸路で一周
多言語話者
日本語(母語)、英語、スペイン語、広東語
元武道家
ゲーム全般が好き
アナログは中量級の読み合い重視のゲーム
デジタルはアクションゲー、元格ゲーマー
料理好き
革細工もたまにやります
自然系の職業
野外泊は余裕です系?
動物大好き
植物大好き
編みものとか好き
英語喋れる
で、今さらだけど結婚式した
出会った時には僕はもう南米に旅に行くことを決めてた。しかも当時は2年予定。それでも宣言どおり付き合って半年ぐらいで旅立った。一人で。で、まあいろいろあって、僕がパラグアイに居た時に妻さん(当時、彼女)の仕事の都合が1ヶ月ぐらい時間ができたので、合流してブラジルで農業したり、熱帯雨林のほうに行ったり、そんなんでプロポーズして。それでもまた一人で旅を続けて。別の理由から帰国を早めたものの、結局1年ぐらい待たせた。
僕の帰国後すぐ二人で住み込みで冬の山で働き、雪が融けて山を降りてすぐ入籍した。入籍もそれだけで、式もなければ指輪もない。別に二人ともそれに興味がなかったからなんだけど、それから約2年半、つい先日結婚式を挙げた。
入籍当初のまあ写真ぐらいは撮っておこうか、なんて話後回しにした挙句だ。どうせ写真撮るぐらいなら式を挙げてしまえ、と式をした。もっと先伸ばしにしたらきっとやらなくなってしまうだろうと思ったからやった。法律的に結婚してたけど神道的に結婚してないからやった。そんな感じ。
で、結婚式あげての感想
よかった。なんか一つのいい節目になった気がした。喉につかえてた骨がとれた気がした。両親と兄弟だけを呼んだ簡素なもので、披露宴もなく食事会で解散というごくごく小さな結婚式だったけど、すごくやって良かった。入籍して2年半、特に仲違いすることもなく来てるけど改めて縁を結びなおした感じ。
結婚式を挙げることになって、場所を見たり日取りを決めたり、あれやこれや決めたり準備したり、今まで知らなかった事が知れたというのと、やる側の体験をしたっていうのが凄くいい経験になった。大変さがわかった。世間はこれに披露宴とか二次会とか、はては新婚旅行やるのか���思うと尊敬する。それ��身に染みて理解できただけでも良い経験になった。
で、結婚してから思うこと
前にも書いたけど、結婚契約書は作って良かったと思う。契約を決めることが良いんじゃなくて、契約を決めるにあたっての暗黙の了解とか勝手に思いこんでる部分に関してちゃんと話しあうきっかけになったのが良かった。
それでもまだまだ意見が合わない部分があるなぁ、と日々思う。が、妻さんじゃなかったらもっと合わないと思う。僕は自分で理屈屋で偏屈な部分があって、自分の決めた意見に関しては強い主張がある人間だと思う。意見が合わないといえども冷静に見れば多分妻さん以上に良い人に巡り会えないだろうと思ってる。そう思ったから結婚したんだけども。
で、本題
じゃあウチの妻さんのここが良いってところを、せっかくのこの節目に挙げていこうと思う。
虫を怖がらない、それどころか触りたがる
僕も虫は刺したりして痒くなったり痛いのが続いたりする奴以外は全然大丈夫。旅の最中で蚊やブヨ、百足にダニに南京虫に比べれば刺さない虫なんてどうということはない。妻さんもそんな感じ。むしろ、そこらにいる虫、バッタや蜘蛛なんかは率先して掴まえにいって可愛がるタイプ。
僕は人が虫嫌いになるのは後天的だと思ってて、小さいころは掴まえたりして遊んでたのに大人になるにつれ嫌いになると思ってる。それは人間社会で嫌うのが常識、みたいになっているがゆえの社会的理由だと思ってる。害はないどころか場合によっては益虫も▽いるのに。
それを、見ただけでキャー!飛んだらキャー!なんてドタバタされるとうるさくてかなわん。虫よりうっとおしい。なんかそういう過剰に拒絶反応する人が僕はとても苦手。わりと女性にそういう人が多い傾向にあると思う。だから女性で虫を苦手じゃないってのはかなり得がたい嬉しいポイント。
英語を喋れる
僕が海外をフラフラしてたので海外の友人がけっこう多い。で、その友人達がたまに日本に遊びにきたりする。そこへ妻さんも同席したりする。もし仮に英語ができなかったら話がまったく入れない、もしくは僕が通訳しなきゃいけない。直接コミュニケーションがとれない、ってのは身振りや雰囲気でつたわるし、カタコト英語でも通じることもあるからどうでもいいんだけど、僕と友人の話に入れないって状況だったら大変だと思う。
僕らの場合、相手が外国人の場合はなるべく僕ら夫婦も英語で会話して友人にも僕らがどういう会話してるかわかるようにしてる。そうするとみんなハッピーでしょ。それが簡単にできるので英語ができる妻ってのは、僕が英語に不自由なくてもかなりありがたい。
僕の友人にも上手くつきあってくれる
海外をフラフラしたたり、職をいろいろ変えたり、ネットで遊んでたり、武道もやってたり、地元の友人がいたり、そんなことをしてたら僕はわりと友人が多いほうだと思う。そんな和なかにも妻さんも入ってきてくれるのがありがたい。誰でも初対面はそれなりに構えるしエネルギー使うし大変だと思う。今ではけっこうな数の僕の友人達が妻さんともちゃんと友人になってくれて、すごく楽しい。
ゲームにつきあってくれる
僕はけっこうゲーマーなんだってことをわりと最近気づかされた。妻さんもちょっとゲームはやるとはいえ、僕ほどガチじゃない。それでも一緒にやったりしてくれるので、楽しいひとときを過ごせている。ガチの対戦系はさすがに年季が違うのか、僕のほうが優勢すぎてやらないけど、それでも僕が好きでやってるゲームに興味をもったりしてくれるのはありがたい。
ゲームをやらない人だとゲームをやってる僕が遊んでばっかり、みたいになってしまうので理解がある妻でほんと良かったと思ってる。
創作趣味がある
僕は常々、趣味は創作趣味と消費趣味を1つづつは最低持つべきだと思ってる。ほんとに余力がないとどんなに好きでも創作趣味が難しい時がある。それで消費趣味が必要なんだけど、かといって消費趣味だけだといろいろとキツい。満足感とかコスパとか。
僕もいろんなものを自分で作りたがりなので、例えば僕がパソコンをカタカタしてたり、革細工をやってる横で編み物してたり、という光景をふりかえると幸せな一時だなぁ、って思う。
自然に詳しい
僕が逆に自然に詳しくないからなんだけど、自然に詳しいことによって僕と妻さんでは見てる景色が明確に違う。二人で外を歩いてるとよく草木を見てる。単に草木の名前を知ってるだけじゃなくて、生息に関する情報を知ってるとなると、同じ木を見て得る情報量が全然違う。
素直に尊敬する。ややもすると羨ましいとさえ思う。自然からそれだけの情報がわかるんだったら楽しいだろうなーって思わせてくれる。自分にはあんまり興味なかったことを気づかせてくれて、教えてくれるのはそれだけで尊い。
僕のやりたいことを理解してくれる
僕は忙しかろうが週末にもジムにいったり、勉強会に参加したり。ゆっくりした日でも夢中でコード書いてたり、なんか作ってたり、ゲームに没頭してたり、ずっと本読んでたり。家のこともそこそこにいろんな事に手を出してる気がする。そんなことを続けてても基本的に咎められないのはありがたいなーと思ってる。
僕は、何か自分にとってやりたい事を決めたら他のことをほっぽってもやるタイプ、自分が多少しんどくても決めたことはやる、向上に繋がることはどんどんやる、というタイプなので容認してくれるのはありがたい。
酒好き
妻さんも僕のお酒飲むのが好き。ほぼ毎晩飲んでる。一人だけで飲むのはつまらない。僕の母は下戸で、僕の父親は晩酌派だったけど、父はいつも一人でちょっと寂しそうに飲んでる。だからこそ一緒に飲む相手と一緒に生活してるってだけで幸せなことだなぁと思う。二人で飲みながらゲームとか最高でしょ。
僕の気がつかないことに気がつく
僕はかなりシングルタスクで、いろんなことに気がつかない、気がまわらないことが多い。そして、気にしないことも多いなあと思う。気にしないことが多いのは利点でもあったりするけど、自分だけで生きられない以上、欠点にもなりうる。そういうときに気にしてつっこんでくれたりする存在がいるっていうのはありがたい。
家事もちゃんとやってくれる
僕は自分で家事も料理もやる。というか、当たり前なんだけど。妻さんも僕以上に家のことやってくれる。世間では家事は妻の仕事とされてるケースも多いと聞くけど、僕の中でそれはない。ありえない。家事は女性も男性も不自由なくできる仕事だから僕の中でやって当たり前の仕事。妻にだけ任せる理由がない。だから妻さんがご飯作ってくれるだけでもありがたいと思ってる。一人暮らしだったら全部自分でやるところ分担してできるだけで僕の中ではありがたいんだよなぁ。
おしまいに
と、まあこんな感じで挙げればキリがない。逆に合わないことも挙げようと思ったらそれなりにあるけど、そこは僕が気にならないからいい。今までの外国人と暮らしたりする経験の中で、そもそも言わなくてもわかる、常識を共有してる、と思うこと自体が非常識な世界で暮らしてきた。なので合わないことがあっても、大したことじゃない。さっきも言ったように、それ以上に合うこと、ありがたいと思うことが多すぎて妻さん以上の人が居ないと思ってるから幸せでしかたがない。
ずっと一人の旅人暮らしをしてきたもんで、自分のことは自分でするのが当たり前。なんだって自分でするように、できるようにしてきた。というかせざるをえなかった。むしろ頼ってたまるかこのやろう、と思ってやってきた。今でも一人でも何の不自由なく暮らしていける自負はある。
そんな昔をベースに考えたら今はいろんな事が助かって仕方がない。家事も食事の用意も分担してできるし、違う国の人との暮らしを考えたら合うところが多くて楽すぎて仕方がない。自然に詳しいし、自然的にハードな環境に強いのは逞しくて頼りになって仕方がない。
妻さんが必要かどうか、という問いがあったとしたら、ドライに答えれば不必要と言えるのかもしれない。僕の妻が、というより妻という存在が、なんだけど。その意識は結婚する前から変わってない。だって一人で身の周りのことができない男なんかカッコ悪いでしょう。そんな男で居ることは僕自信が許せない。
じゃあ妻さんと一緒に居る意味はないのか、というとそんなことは全くなく、むしろ結婚する時に「僕もあなたも一人で何の不自由なく生きていけるだけの強さがあると思う。でもあなたと一緒なら一人で居るより絶対楽しく生きていける自信がある。」と言った気持ちは今も変わってない。
ちなみに入籍をする時も、結婚式を挙げた今も「あなたを幸せにします」とは言ったことがないし、言うつもりもない。幸せになる、ならないは自分の気持ちの持ちようなので、相手の幸せは僕のコントロール範囲外だ。「幸せにします」は嘘になるので言わない、絶対。無責任にそんな約束はしない。逆に僕の幸せを担保して欲しいとも思わない。僕の幸せは僕がコントロールすることであって妻さんに任せてはいけないと思ってる。各々が各々の幸せを自分で上手いことやって、そんな二人が一緒だったらもっと幸せ、という話。
そんなこんななんやかんや結婚に対してネガティブな意見があったりするけど、全然そんなこと思ったことない。一緒に居てありがたくて、楽しくて、幸せな日々を過ごしてる。合うところ合わないところも全部ひっくるめて結婚して良かったなぁ、と思う日々です。
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tak4hir0 · 4 years
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突拍子も無い話ですが表題の通り、とあるご縁がきっかけで、きょろ(@kyoro353)とはとね(@hatone)夫婦を含む友人メンバー4人で、カリフォルニアのナパにほど近い「SUNSET CELLARS」(サンセット・セラーズ)というワイナリーを購入させて頂くことになりました。「ワイナリーって個人で買えるの!?」という感じだと思うんですが(僕も1年半前はそう思ってました)最終的に色々と頑張りまして、今年の10月から晴れてワイナリーの共同オーナーを務めさせて頂いています。まさか自分がワイナリーオーナーになる人生なんて思っても見なかった!! とは言え、私達は別にテレビゲームで大成功を収めた天才事業家でも、金銭的に成功した起業家やお金持ちでもありません。技術とモノづくり、そしてカリフォルニア・ワインが大好きな普通のエンジニアの夫婦です。 この記事では、ワインが大好きな普通のエンジニア夫婦が、いかにしてワイナリー経営を始めるに至ったのかをご紹介したいと思います。あわせて、自分たちがこれから取り組みたい事や、解決したいワインの問題なんかも所信表明としてまとめさせて頂ければ幸いです。 私達のワイナリーについて VIDEO まずはウチのワイナリー「SUNSET CELLARS」(サンセット・セラーズ)の紹介を軽くさせて頂きます。葡萄畑やワイナリーの雰囲気なんかは↑の映像をご覧ください(僕がドローンで撮影しました)カリフォルニア・ワインとして有名な産地であるNapa Valleyの東隣、Suisun Valleyという場所にある、年間生産数500ケースに満たない超小規模なマイクロ・ファミリー・ワイナリーです。 創業者はダグさんとカツコさんという老夫婦で、ダグさんは早稲田大学への留学生、カツコさんも日本生まれと、日本との縁があるお二人です。ワイナリーを創業したのは今から22年前の1997年。もともと半導体が盛んな時代のシリコンバレーで技術コンサルタントとして働きながら自宅のガレージでワインの自家醸造(カリフォルニアでは年間1人225Lまで自家醸造ができます)を趣味として続けた結果、50歳を越えてから「ちょっと余生はワイン造って生きるわ!」と一念発起。有名なワイナリーに弟子入りし、ついには自宅のガレージでワイナリーを起業してしまったという面白い創業秘話を持っています。シリコンバレーの人ってガレージで起業するの大好きですね。 創業者のタグさんとカツコさん お二人が造るワインの特徴は何と言っても爆発的な果実味。フルーツの味と香りを最大限に引き出すために、信じられないくらいの長期熟成を行います。今年の新リリースのヴィンテージ(収穫年)はなんと2010年。9年って!!…って感じです。それでいて「ワインなんて気軽に開けて楽しむものだ!」という強い信念から、採算度外視で一切売値に転嫁しない原価みたいな超お値打ち価格です。生産数も少ないので米国内でもお店では販売しておらず、テイスティングルームに直接来ないと買えません。絵に書いたような「田舎の頑固オヤジが地元の人のために造る最高のワイン」と言った感じです。ただ、その味や評価は対外的にも高く、カリフォルニア全州が対象の「California State Fair」とかではBarbera単品種のナパ地区最優秀賞(The Best)を何年も取り続けてる結構凄いワイナリーです。とにかく儲ける気がまったくない! 美味いワインを残したい!からの事業譲渡 今は元気にワインを造ってるお二人も御年70歳越え。10年後もワインを造れるかわからない…という状況から、ワイナリーの閉鎖を考えているという話が出てきました。日本でもよくある「酒造の後継者問題」です。私達のメンバーのFahとMioはもともとワイナリーの近所の住人で、長年通ってワイン造りも手伝っていたSUNSETのワインの長年のファンでした。閉鎖話に大変ショックを受け、悩んだ末に「自分たちでワイナリーを引き継がせてもらえないか?」と申し出たのが始まりです。 Mioは日本出身で普段は食品ビジネス経営の専門家、Fahはタイ出身でソムリエ上級資格を持つ生命科学者で、普段はDNA解析エンジニアとして働いています。能力は十分すぎる二人ですが、フルタイムの仕事を持つ彼らだけのリソースで、本業の片手間に労働集約的なワイン造りとワイナリー運営を行うことは物理的にも時間的にも大変難しいものがありました。同じような境遇の誰かの助けが必要です。そこで相談を受けたのが無類のワイン好きの私達エンジニア夫婦でした。 「ワイナリーを買うので一緒にやらないか?どうか助けてほしい!」 「えっ!?ワイナリーって個人で買えるの?!」 ここで冒頭の驚きと返事です。一方で相談を受けた瞬間に「なんかこの人生は本当にネタに尽きないなぁwww」という興奮と笑いがこみ上げました。 実はワインは私達夫婦が何より愛するものの1つです。カリフォルニアという場所に来たあと、夫婦で一緒に惚れ込み、隔週でワイナリーに通うような生活をしています。カリフォルニアのワインが大好きな理由は「ものづくり精神」を随所に感じる事で、それはシリコンバレーの空気と同じようなオープンでイノベーションを歓迎する空気と同じものです。具体的にはどのワイナリーもオープンで醸造家同士の情報交換や勉強会も活発、移民の国ならではの様々な出身国のバックグランドを持つワイン造りのスタイルが入り混じり、等級のような誰かから一方的に押し付ける価値観で縛られておらず、良いワインを作れば弱小の小さなワイナリーでもちゃんと評価されるという、大変フェアで自由な場所です。そんなカリフォルニアのナパだけでも大小600以上のワイナリーがあり、1つ1つに個性と特徴があります。その上収穫年によって毎年味が変わるのですから、人生すべての時間とお金を使っても飲みきれません。好きな土地での出会う一期一会がワインの何よりの楽しみです。 SUNSETのワインを初めて飲んだ時の、頭がクラクラするような爆発的な果実味を今でも覚えています。古き良きナパの味、近年の薄味のワインの流行に完全に逆行する、いままで出会ったことのない種類の美味しさです。こんな素敵なワインの歴史が今閉じようとしている。私達もMioやFahと同じ様に、この味を残したいと強く思うようになりました。 想定外を「つくる側」でいたい しかしワインを飲むのと造るのでは全くの別物です。でも根っからのエンジニアである私達は、一度興味を持って大好きになってしまうと、いつも最後は作る側に回りたくなる欲求を抑えられなません。DIYや建築に興味が湧いた結果、家を実際に建てたくなって米国オフィスを物理的に自分で施工してしまったときもそんな感じでした。僕としてはワインに関係した仕事がいつかしたいなぁという夢もありました。 私達の夫婦には1つの価値判断基準があります。それは「悩んだら一番想定外の面白い選択肢を選ぶ」ということです。 ベイエリアの物価の高さに震えながら過ごす小市民な生活の私達ですが、ITやWebの業界に入って10年余、シリコンバレーに渡って年月ともなれば、知り合いにの中にも事業で成功したり、IPOやバイアウトで金銭的な成功を収めた人もポツポツと出始めます。そのような知人の中には頑張って得たお金を使って、今度は自分の好きなこと、たとえばレストランやバー、飲食店を買ったり始めたり、自分の夢を託したスタートアップに投資する人も出始めます。 でも自分の知る限り、ワイナリーを始めた人なんて身の回りに一人もいません。それこそ自分の中の「ワイナリーオーナー」のイメージは、裕福なダブルのスーツを着た年配の男性が、優雅にグラスを傾けてるような感じです。我が家みたいな普通のエンジニア夫婦がワイナリーのオーナーになるなんて、予想外すぎて自分でも面白いです。 もちろん私達は余ってるお金があるわけでもありません。だけど背伸びをして高級車を買うくらいなら、そのお金を出し合ってワイナリーをやってみたい!という人が4人も揃っているのです。これはもうチャレンジしない手は無いでしょう! 私達は決意を決め、4名共同でのワイナリーの事業譲渡を申し出てました。 エンジニア、ワイン造りを学ぶ 1年半前、将来の事業譲渡を目指してダグさんとカツコさんに弟子入りし、私達はワイナリーの運営メンバーになりました。「ワイン作りを学ぶにはどうしたらいいですか?」という最初の質問は「まずはガレージで失敗して来な!」と相手にされませんでした。さすが職人肌の頑固オヤジ。「実際に手を動かす気もない観光気分の若者」みたいな感じでしょう。 しかし私達も負けてはいられません。近くのファーマーズマーケットで葡萄を大量に買い込み、Youtubeで「ワイン 作り方 簡単」などと検索して自家醸造を開始。次第に文献を読んで発酵醸造学の専門知識を深く身につけて行きました。学生時代に愛読していた「もやしもん」を読んだときの興奮を思い出します。ワインそのものの知識も、体系的な物を持っていたわけではないので改めて勉強です。ワインのイロハを一番教えてくれたのは、何をおいても亜樹直先生の「神の雫」です。ワインのすべては神の雫から教わったレベルで素晴らしい教科書です。そして、アメリカでもワイン業界の人は結構みんな読んでるので、国を越えて話が通じるのです! フォークリフトも運転するよ! 葡萄の除梗(茎を取る)と破砕作業 手を紫に染めながらワインを自宅で作り、収穫や発酵、プレスダウンを手伝い、いろんなイベントや飲食店にワインを売って歩く姿を見て、老夫婦も次第に僕たちを信用してくれるようになりました。日本にワインを売りに行く時「いってらっしゃい」と初めて声をかけてもらったのは参加から半年後だったでしょうか。いまでもその時の嬉しさを覚えています。 亜樹直先生(樹林先生兄弟)にウチのワインをお渡しできたのは夢のような体験でした ワインの世界にはHackできる場所が沢山! ワイナリー経営や国際物流、日本での商流を知れば知るほどに、エンジニアの自分たちから見ると無駄で、レトロで、改善&最適化できそうな部分や未開の可能性未が多く目につくようになりました。たとえばマーケティングや生産、醸造工程、在庫の管理なども、小さなワイナリーの多くはデジタル化が全く出来ておらず、人力で無駄な部分が本当に沢山あります。 また国際物流、特に日本でのカリフォルニアワインの商流に関しては、改善や挑戦できる余地が沢山あることに気づきました。 私達のチームは各人がそれぞれが日本生まれであったり、日本にゆかりを持つ者たちです。愛を込めて造った美味しいワインを、どうにか日本の人達にも楽しんでほしいという想いから、ワインインポーターさんに相談へ伺いました。しかし生産数があまりに少ないため、そもそも取り扱ってもらえなかったり、少数のため値段を高くせざるを得ず、ワイナリーの卸価格の7倍という小売価格を設定する必要に迫られるなど、なかなか上手くは行きませんでした。 一般的に日本のお店で手に入るワインの値段はワイナリーの蔵出し価格の約4-8倍、飲食店での提供価格を考えると、レストランでで特別な日に1万円以上を出して開けたワインから得られるワイナリーの収益が1000円にも満たないことは一般的です。 もちろんコストがかさむのは複合的な原因があり、誰かが利益を独占しているわけでは決してありません。国際輸送や通関、保管、営業、在庫リスクなど、古典的なワイン物流に関しては多くのキャッシュアウトが発生します。一方でワイン造りは一朝一夕どころか、どんなに短くても2年以上の歳月が必要。ワイナリーの売上から膨大な原価や人件費を除けば、そこに殆どの利益は残りません。結果として日本で飲むことができるワインは、希少で高品質な代わりに大変高価なワインか、数を生産して利益を生み出せる大規模なワイナリーのものしか手に入れることが難しい状況にあります。 同時に、少量生産ワインが高価になる原因の大部分は「ワインが売れるどうかかわからない」という事に起因するということも分かってきました。原価・輸送・通関費を安くするためには一度に大量の買付が必要ですが、その内訳は一部の凄く売れる商品と、多くの売れない商品に別れます。売れるにしても在庫を捌くまでに時間が必要で、その間の冷蔵保管費用はコストとして全てのワインの価格に乗ってきます。 では売れた分だけ輸出入すればいいのかと言えばそうでもありません。今度は輸送規模やコスト、リードタイムの問題が発生します。空輸の場合の最小単位は1本ですが、SFO-TYOの輸送に1本7000円くらいかかります。1000円のワインが8000円です。数をまとめても劇的には安くなりません。一方リーファ(定温輸送)コンテナ船の輸送の最小単位は一般に1パレット(50ケース=600本)で、リードタイムは30日。これではオンデマンドな発注には全く対応できません。 カリフォルニアで一緒にワイン造り 日本の皆さん、特に自分の周りにいる友人のような、沢山のお金は無いけどロマンはあるぞ!という人に、リーズナブルに最高のカリフォルニアワインを届けたい。なによりダグが守ってきた「気軽に最高のワインを楽しむ」という無理難題をどう実現するかを色々と考えました。 その答えとして思いついたのは「小売や卸売を一切行わず、定期配送で私達のワインを買ってくれる個人やレストランに直販し、コンテナ輸送を使ってカリフォルニアから直接届ける」という方法です。事前に売れる数がわかれば、輸送や在庫リスク、保管コストを最小化でき、リードタイムを無視して必要な数だけを日本に送ればOK。販売数がパレットに満たない場合でも、各回スケジュールを上手く組み立てれば対応可能。必要最低限の間接経費だけで、日本の人にワインを届けることができます。要するに国際輸送を伴うサブスクリプション・モデルですが、販売予測の精度が如実に何倍もコストに反映されるワインに関しては相当有効な手段です。仲介業者を最低限しか挟まないのでコストも最小化できます。 ただこのモデルの一番の問題は、日本にもワインショップはじめ多くのワイン購入サブスクリプションがある中で、あえて私達のワイナリーだけのワインを楽しく、定期的に飲んで頂けるモチベーションやインセンティブの設計をどう行うか?という事です。そこで考えたのは、会員の方にカリフォルニアに実際に存在する私達の葡萄畑にある葡萄の木をプレゼントして「ツタ主」としてオーナーになって頂くというものです。それもよくある月の土地や、飲食店会員権のクラウドファウンディングのような単なるバーチャルオーナーシップではありません。葡萄のツタにはシリアル番号を付与し、テクノロジーを使って自分のツタの写真や葡萄畑の気温・湿度・土中水分量などの育成状況、収穫後は糖度の変化や発酵醸造過程、熟成過程などの様々な情報を会員向けWebやアプリを通してリアルタイムにお届けします。そして会員の皆様と一緒にワイン造りを行い、収穫から数年後には自分の葡萄から造られたワインが手元に届いて実際に飲めるというもので、名前を「Vine Owner’s Club」と名付けました。いわば「飲む株主」となって頂き、私達と一緒にワインを造りを楽しく飲みましょう!という試みです。 会員ページから自分のツタの状況を確認できます 私達のワインのような希少なクラフトワインは、一般商流で流通することは基本的に無く、ワイン専門店か取扱のあるレストランなどで出会うことが殆どかと思います。 ワインを楽しむために必要な値段を比べた場合、ワイン自体のコスト構造も含め、家で楽しめる「ツタ主」モデルのコストパフォーマンスはなかなかのです。 旧来の10,000円のワインより、ツタ主モデルの3600円の方がワインは、ワイナリーに2倍のお金を届けることが可能です。 ローカルのワイナリー体験を技術で届ける 実はこの根源のアイデアは、ワイナリーのある地域では古来からアナログに行われている仕組みです。日本でワインクラブやワインサブスクリプションと言えば「世界の色々なワインを飲みましょう!」というものが多いかと思います。いわばワインに出会う機会を買っているわけです。一方ナパなどのワイナリー地域では大小数多のワイナリーが、それぞれにワインクラブをやっています。そしてワインクラブに入れば無料試飲やパーティーへの招待はもちろん、購入するワインも大幅割引が適用され、樽からリリース前のワインを飲ま��てくれるなど、本当に家族のような待遇を受けます。かくいう私も多数のワイナリーのクラブの会員です。なんでこんなにVIP待遇を受けるのか今まで不思議で仕方なかったのですが、生産者側に立つとクラブ会員の存在ほど心強いものはありません。 ワインは通常、リリースに2年以上の歳月が必要で、毎年新酒を出せる日本酒以上に生産に時間が必要です。そして2年後なんて、いったいどれだけのワインが売れるかなんてぶっちゃけ全くわからないわけです。どんなに大ヒットしても2年前に生産していなければ売れない(これがワインが値上がりする理由です)、一方で造りすぎると余剰在庫に悩まされお金が溶ける。クリック1つでいくらでもインスタンスが増えるクラウドの世界を体験した身からすると、信じられないほど対局にいるビジネスです。 だからこそ、買ってくれる人の顔を思い浮かべながら酒造りができるというのは、本当にありがたいことです。小さなワイナリーでは「あなたは〜なワインが好きだから、今年はあなたが好きそうなワインを仕込んだよ」なんて話をされることもあります。ワイナリーも消費者の顔を思い浮かべながらワインを造り、安く届ける。消費者はワインメーカーの顔を思い浮かべながら、安くて美味しいワインを飲む。これってお互いに結構幸せな体験なのです。 そんなローカルなワインクラブの体験を、テクノロジーを使って遠い日本の皆様にもお届けしたいと思っています。普通のファミリーワイナリーだとこんなシステムなんて開発する余裕ありません。私達がエンジニアだからこそ出来る取り組みです。人件費もかからないしね!すでに会員になってくれた皆さんの反応は上々で、おかげさまで楽しんで頂けているみたいで嬉しいです。バーチャルですけどツタは物理的なものなので「ご近所さん」なんて概念が生まれてるのも面白いですね。在りし日のジオシティーズのような面白さを感じます(笑) カリフォルニアのワイン農場のツタ主になった #0007 ✌️ ワインできるの楽しみ☺️ pic.twitter.com/vw1W7YROAN — Ryusuke Chiba (@metalunk) November 24, 2019 https://t.co/Pv2WHLJ5zT さんのブドウ…!!これから毎季節ここのワインが飲めるの本当に楽しみで楽しみで。 21番なのはアレかな、運命かな🤔 pic.twitter.com/Tsjr5IIPtE — Lain Matsuoka/松岡 玲音 (@lain_m21) November 24, 2019 「ツタ主」の募集は第1期100ツタ限定もしご興味のある方はぜひお気軽にご参加ください! Vine Owner’s Club 葡萄の「ツタ主」の皆様にカリフォルニアからワインをお届け https://sunsetcellars.jp/club 気軽にお声がけください! 以上少し長くなってしまいましたが、私達がワイナリー購入に至った経緯と想い、これから取り組みたい事についてまとめさせて頂きました。これから学ぶべき事や乗り越えなきゃいけない課題も山盛りですが、新米ワイナリーオーナーとして美味しく楽しいワイン造りに取り込んで行こうと思います。皆様、今後とも宜しくお願い致します! そしてエンジニアやスタートアップ界隈の皆さんには、ぜひ何かワインやお酒を絡めた面白いアイデアがあれば、ぜひお気軽にご相談頂ければと思います。言わば「みなさんの身内で好き勝手面白いことがっできるワイナリーが登場しました!」という事です。お声がけ頂ければDroidKaigiやiOSDCみたいな開発者会議でもスタートアップカンファレンスでも、どこでもワイン持って行きますのでお呼びください。企業やイベント向けのオリジナルワインも、小ロットでも全力でお作りします。 また、私も妻も引き続きメインの仕事はエンジニアとして大好きなものづくりに取り組んで行くつもりです。最近は平日シリコンバレーで頭を動かし、週末ワイナリーで体を動かしてワインを造る、みたいな生活をしています。人生楽しんでなんぼです。ものづくり、さけづくりに楽しんで取り組んでいこうと思います。日本にもプロジェクトや仕事の都合で良く訪れていますので、引き続きよろしくおねがいします! Cheers! 「SUNSET CELLARS」(サンセット・セラーズ) 共同代表 井上恭輔・大島孝子
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chaukachawan · 5 years
Text
https://youtu.be/re8Dp6fhlSg
おはようございます。
30期きららです。最近純情コンフリクトのPVを拡散することにハマっています。
役者紹介をします。早々に当ててもらっていたのに、遅れてごめんなさい。
☆森中社(29期)
ジンジャーさん。ラブコメマスターとラブコメで共演できるとは……!ってめちゃくちゃ喜びました。今回はラノベの主人公と青春ドラマの主人公を足して2で割ったみたいな役を演じます。
あんまり話さないけどこの人すき!って言う相手っているじゃないですか?私にとってジンジャーさんはそんな存在です。演出のときは頼れて、稽古中は面白くて、演技中はかっこよくて、普段は親しみやすい…過大評価しすぎ!って言われそう。というのも私がちゃうかで一番最初にガッツリ共演した先輩は彼なんですよね。同じ脚本に出るのはこれで4回目。彼の演劇を見続けたからこそ私がいまできる演技もあります。2年半ちゃうかちゃわんを引っ張って良い方向に変化させてくださったジンジャーさんに敬意を評して、楽しんで共演したいです…!
☆三葛麻衣(30期)
31期からキャスパめっちゃ踊る人みたいな位置付けになってる気がする。聞かれてないけど、キャスパを踊る時に意識しているのは表情です。この脚本をはじめて読んだ時からやりたかった役ができて嬉しいです。
☆音川(29期)
こりんさん。
言わずと知れた宣美の頼れるお姉さん。彼女ともたくさん共演しました。自分に厳しいこりんさんは役者も仕事も丁寧で細やかで。私は特に幕チーフとして仕込みの時にお世話になっていたのですが、内心、私がダメダメで呆れられていないだろうか?と心配していました…
彼女はしっかりしたお姉さんか、妹役を演じることが多く、それもとっても魅力的なのですが、2019新歓公演「かぐや姫は踊らせたい」で演じていた気の弱そうな後輩天女役がいつもとのギャップですごく好きでした。今回は劇中でたくさん話すことが出来てとても嬉しいです。
☆佐々田悠斗(29期)
ちりもんさん。すごく印象に残る役者さんです。そのおかげで、今まで彼が劇中で言ったセリフを、彼より覚えている自信があります(!?)試そうとか言わないでくださいね…!
3年連続外公でご活躍されていました。だから勝手に「外公のちりもん」って二つ名つけてました。
舞台上での声がめちゃくちゃ良いんですよTHE 伝わる声!って感じで!あとから知ったのですが、それもご自身の吹奏楽経験から会得したものだそうです。合宿の夜に少しだけ話して思ったのですが、もっとたくさん彼と演劇の話をすればよかったなって。お互いが演劇とちゃうかちゃわんについて思うことをもっと共有して話したかったです。今からでも遅くないですよね?今回はちりもんさんがやってそうでやってなかった役だなって思います。
☆町民I(29期)
トムさん。音響と小道具のお兄さん。最初は水瀬いのりちゃんが好きなお兄さんってイメージでした。最近は面倒みの良い頼れるおにいちゃんってイメージに変わりました。30期と31期にそれぞれトムさんの推しがいて、よく彼女らの写真を撮っては怒られています。ジジイ演技を得意としていることが最近発覚し、’19オムニ「胸打たれる人達」ではキャラ付けに採用されるほどのクオリティ。トムさんともたくさん共演させて頂いた気がします。
そういえばトムさんが演じる役といえばこんなの!って型がないですよね。多才なんだなぁと思います。今回は本当にかっこいい男の人を演じていますよ!
☆youtarak(31期)
トニー。照明班の戦力として頑張っているみたいです。照明のことについてほんのちょっと質問したらめちゃくちゃ知識が返ってきてすごかった。ふと気づいたけどイケボなんですよね。歌もうまいし、声を使うのが得意なんだろうなぁ…
謙虚なんか謙虚じゃないんかわからんトニーの感じ、未だに掴めてないけど面白いから絡んじゃう。
☆岸田月穂(30期)
椎名。普段わたしが彼女をしいなって呼ばんから違和感が。なんとなくあだ名は平仮名がすきだな。彼女はやっぱり演技が上手いなーって思います。今回はほんの少ししか絡まないけど目が合って一瞬でえぇ、好き!ってなります。夏休みはオランダに留学してた。写真がインスタ映えてました。行動力あって努力家なのも好き。
☆山内一輝(31期)
オレオ。最初間違って29期って書いてた。演出からチャンオレとか、オレオちゃんって呼ばれてて、気に入ったからわたしも呼んでる。カフェオレみたい。白衣が似合う。とは言うが、なんでも着こなせちゃう顔と体型なんだろうなこの子。新人でめちゃくちゃ変な衣装とか着せてみて欲しい。声が好きなので、ぱーん!って彼の声が飛んでくると嬉しくなっちゃう。外公で発声めちゃくちゃ上手になったね。見習いたい。
☆小林秋人(30期)
ハーベスト。仕込み初日の午前中に仕込みに来れなくて、ようやく大集に来れた頃には舞台が出来上がってたことに、「あーー」ってへこんでたのがかわいかったです。メタフィクションの方の本チラは彼デザイン。センスのある彼は色んな部署に引っ張りだこで、大道具チーフを引退してもまだまだ忙しいようです。
☆あみ(30期)
あみちゃん。今年に入って大躍進な男の子。「半年前まで俺、きららは○○ってイメージだったよ~」的なことを言われたけど、あんたと私、半年前まで絡みなかったやん! 私が去年でたオムニを今更後輩に布教しまくってて恥ずかしい。映像、音響、大道具、衣装、制作とかいう鬼畜部署兼ねてるのつくづくすごいですね。今回もいい役。可愛い・怖い・面白い彼をみることができます。
☆小澤裕貴(30期)
オッズ。仕込みの時に先輩になにか聞かれてハキハキ答えてるのをみて、かっこいいって思いました。照明班の人達ってやっぱり仕込みで一番カッコイイですね。おかしを色んな人に分け与えてるのを最近はよく見る。あまいものだけ好きなのかと思ってたらこの前はおかき食べてた。稽古のときくらいしか話さないけど、演技で相談したら真剣に考えてくれたのが嬉しかったです。
☆木下梨実(30期)
きりみちゃん。魚類と植物の間でゆれてるって聞いて、笑い死んだ。魚類を推す。ふだん彼女にめちゃくちゃ迷惑かけてるんだけどいつまでも親切で優しいの好き。普段バリバリの関西弁だから、稽古の時、標準語を何の気なしにぱっと使えてるのみて、「よく考えるとアクセント混じらな��のすごいな?」って思った。切り替えてるから逆に混じらないのかな。
☆国分栞(31期)
フィル。今回の純情班の衣装チーフ。彼女が作る衣装は凄いんですよー!動きやすくて簡単な作りなのに素敵な衣装!最高!私も作ってもらいたい!
31期の陽キャ男子がガウスなら、陽キャ女子はフィルだなぁといつも思ってる。インスタとかオシャレで半端ない。あれ…転ゴリ31期みんな陽キャでは??今回はそんな彼女にピッタリな役を演じます!
☆なしもとはな(31期)
うさはな。ショートカットが似合う音響のお姉さん。ってイメージが強い。
今回の衣装を早く着せたい!早く着てるところがみたいっ…!オムニとは全然違う役だから演技中の印象はまるっきり違うので、登場シーンは一瞬ですが、見逃さないようにしてください!
☆カーメン(31期)
がんばっている!がんばっている!!そしてかわいい!
うさはなと絡んでるシーンが多いのですが、仕草から表情から何から可愛いですね。角度的にあんまり見えないのが悲しい!次は役者やるのかな?どんな役やるのかな~~楽しみ!!キャスパを一生懸命練習していた甲斐があって動きにキレが生まれてvery goodです!
☆島﨑愛乃(31期)
こっこちゃん。彼女がどんな役をやってもしっくりくるのは、彼女が良い役者だからっていうのもあるけど、普段の彼女自身が色んな面をみせてくれているのもあると思うんですね~はじめての制作チーフですが
もう仕事をテキパキこなしている。ルルさんみを感じる。今回のキャスパの振り付けも彼女。ちゃうかキャスパマニアとしては昔のキャスパを何の気なしに踊ってたら、「それ…!」って気づいてくれるの嬉しくて大好き!
☆伊東涼之介(31期)
フロンくん。衣装班と幕班でとても良い働きっぷりをみせてくれる。好き~
みんなが今回の彼の役について、「彼そのもの!似合う!」って言うけど、今回の彼の衣装は全て彼の私物なんですよ~!そりゃそうやわ!
主人公でも脇役でも目立つオーラがあるのに浮いてはなくてすごいなぁって思います。新人公演での活躍が楽しみです。
☆古家健作(30期)
演出補佐。今年に入って演出補佐は3回目ですか?すごいですね…
後輩男子と先輩男子に信者が多め。それを本人に言ったら「なんで(信者が)男子やねん!」って嘆いてた。私服が無さすぎて、彼の夏服である長そでパーカー・Tシャツ・長ズボンに上着を重ね着することで秋冬の寒さをしのごうとしているのが面白くて笑ってしまう。冬服買おう?
☆津島ヨモツ(31期)
演出。のちぇ。
31期初の脚本演出家ですね!
とても頑張っています。ぴぇんって鳴きます。彼女の服とメイクは私の好み。ダメダメや~っていつもなってるけど、めちゃくちゃよくやってると思います。ちゃうかに入ってきてくれてよかった。これからも彼女が満足できることをちゃうかでやっていって欲しいなと思います。
先輩への気持ちは重め、同期への文章は軽め、後輩へは普通めを意識して書いてみました。結果的に全部重くなりました。
私の文章を書く際の計画力がなくて身内向けの稽古日誌になっちゃいました。まぁ六風館のお友達に「ちゃうかの稽古日誌で役者紹介ってあるじゃん?あれ羨ましい!私らもやりたい!」って言われたし、この伝統に誇り持って、続けていけたらそれでいっか!
純情コンフリクト、観てくださるお客さんはどういう感想を持つのでしょうか。さっぱり検討もつきません。だからこそ本番がとても楽しみです。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
ぜひまちかね祭にお越しくださいね!
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lostsidech · 5 years
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laytw · 5 years
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最善ではなく最良を選びたいんだけどこれってとっても難しいし選んでも為すのも難しいわよねー。ねー。
私の好きな服はだいたい丈が長かったり裾が長かったりみょろろーんって長い飾りがついてたりしてだるだるしてる。今年の夏はあまり私服らしい私服を着る機会がなかったな。(仕事着にしてるのは私服って言い難いよね。)昨日今日、ヒプマイだったのでバチボコゴリゴリキメてていいじゃないですか、スタマイじゃそうはいかんけど。だからもーーメイクもお洋服もアクセもバチバチヤバイチャンネーやってたんですよ。久しぶりに。……トイレにな…行き難いんだよな…。色々なものをがばっと上げたり留めたりな……もう十何年そういう服着てるので慣れたものなんですけど以前は(漏れる漏れるwww)だったのが今回(め、めんど…)って思ってしまったから老いですかね。嫌だなぁ…やめる気はないけど衰えを感じ始めてる。あと、トイレ行き難いってのもあるんですけど、自転車にも乗り難いです。巻き込みそうじゃん?怖。
日本語を話す気はないです。
ここでは説明というかなんなのかな、言っておこうかなぁ。
居なかった間、本を読んだり考え事をしたりしてました。本を読むとその世界からなかなか戻って来られないってことある?私はそうなのよね。だから日中に読んでると夜まで引き摺ってしまうから家の人間に機嫌が悪いとか言われる。そうじゃないよ。あのとき〇〇くんの考えはこうだったのかなとか、別ルートになってたらどうだったかなとか、色々考えることあるやんか、それやってるだけなんだよな。喋りかけんでほしいわ。映画を1日に2本見れない理由と同じだね。それをやるのに、Twitterも邪魔だった。情報の濁流だもの。一人で浸っていたかった。だからアプリからアカウントを消してた。一通り考え終わった後には、今度はTwitterに戻り難くなってた。浦島太郎気分。読んでた世界が美しさやお友達との在り方とかそういうのだったし、私は学者気質の人が好きです。とても好き。羨ましかった。私もそうなりたかった。だから本業関係で真面目に勉強をしようとしてた。すぐに音を上げたけど。耐えられない。どうして私は出来ないのかな。何にもなれない。なんだっけ、ここ数日でみんなお仕事診断してたでしょ?知ってるわ。私、何もお前に向いてないって言われちゃった。あは。誰かのために何かをする気なんて一切ないけど、お前はいらないって誰かに言われちゃって傷つかないほど強くはなかった。お仕事でも、私はあまり好かれていないしいてもいなくてもいいって先日間接的に言われました。ふは。昔、クラスメイトにも言われたことがある「お前の存在はない、ゼロだ」って。半仲間内みたいな奴からの言葉だったけど、10年以上覚えてるんだからそれなりに効いてるってことでしょ。読んでた世界では主人公とその相手にあたる人は恋人ではないけど普通のお友達とも言えないようなずっとずっと深い大切な人って関係になってた。私にはいないし。そもそもそんな相手がいる人ってそう多くもない気がする。でも羨ましかった。誰かに必要とされてるのが、羨ましかった。私にはずーっとずっとこの身と引き換えにしてもいいくらい大切な女の子たちがいるんだけど(ちゃんと3次元です)彼女たちにとっての私はそうじゃない。それでもいい。それを望んだことなんて一回もない。それでいい。それとこれはまた別の話だし。でもちょっと、泣き言を言えるような相手が欲しかった。作ってこなかった。私が悪かった。しょんぼりだな。そんなことをしてました。そんなことをしてたらだんだん外に出るのが辛くなった。家族?恋人?友達?笑いあってる人たちばかり目についた。天神みたいな人の多いところも辛かったし、地元のスーパーでも辛かった。何より、一人は平気だって思って生きてきたのに全然平気じゃなくなってることが怖かった。やりたいこともできないで、求められてい��こともできないで、根幹も揺らいで、わけがわからなかった。私の良いところはそれでも何とかポジティブな発想に無理矢理でも持っていけるところだったと思ったのに、何も思い浮かばなかった。何一つとして、良いことに持っていけなかった。何ででしょう、それはいつもの思考に根拠がないからです。根拠がないから自信が持てない、簡単に崩れてしまう。科学者の本質は根拠を探すことにあるんだと思っているけど、それすらできないのなら、私は一体何者なんだろう。やらなきゃいけないこと、できていなくて、悔しくて当たり散らしたいの我慢してるところに、何でもない奴が今年こそはよろしくお願いしますよとか言ってきて泣きたかった、できません、できない、できない、できません、できるようになりません。死んで。全部なくなっちゃえ。2秒に1回のペースで死ね死ね死ね死ねって繰り返してる、できないから。何に死ねって言ってるのかもわからないけど。そんな状況が嫌、全然美しくない、醜い。美しくないものに意味なんて、と思ってしまう。しかもその美しさの定義まで私の中で揺らいでる。何が美しいのかわからない。でも死ね死ね言ってるのはまあ美しくない。好きなお洋服を着てもこれが美しいのかわからない。見かける人がみんな綺麗に見える可愛く見える、そして、私は綺麗じゃない可愛くないって思ってしまう。そんなの思うのも嫌。どこを目指してるかもわからないけど、とにかく今のこれじゃない!って怒ってる。よくわかんない。嫌。お洋服もステキなものを選んでるし、お化粧だって鏡の前で大丈夫!って確認したし、新しいアクセサリーもニコニコしてしまうのに、誰かの前に立つと途端にへなへなになってしまう、その誰かは知らない誰かなのに。私はちゃんと、素敵な格好をしているのだろうか?顔の造形はブスじゃないので、可愛いカッコいい素敵のどれかにはなれると思うんですよね…。綺麗や美しいは元からあるもの、それ以外は作れるものだと定義しているので……はて。
新しいアクセサリーの話していい…?いいよ……。あのな、オパールとパイライトのネックレスなんだ……。写真あげれば良かったなぁ。ここにあげたらサムネが写真になってしまう。私わりとあの暗い星空のサムネになるの好きなんだよな。ネックレスな、オパールが欲しい!で調べてお手頃だったので買いました。わーいわーい。オパール、持ってはいるんだけど指輪だし普段使いし難いデザインだから、普段使えるものが欲しかったの。それほどオパール好き!!!ってわけではなかったんだけど色々調べたら私っぽいなって思ってギューーンと気になり始めたんですよ、オパール欲強め、すぐ買った。あのな、調べたらわかってしまうんやけどな、オパールの持つ意味だとかを私っぽいと思ってしまえる私は、大概なのよな、上記は何やの?みたいになるかもやけど、とにかく私っぽいなと思ったしそう在りたい気持ちはあります。お手頃やったからプレイオブカラーについてはむむんって感じなのやけど、とにかくオパールが嬉しいので今のところ嬉しさが強めです。今度ははっきりわかるのを狙ってます、目星はついてる。今回のより10倍のお値段になるので………もう少し考える…考えるけども…あれ欲しいなぁ。しかしもうちょい大きめでも可愛いと思うんよね……。
ひぷめぇのライビュの話もする…。今回初めてライブ見ました。見る目的は実はソーマサイトーが如何様な方なのかを確認するためでした。「カメラがどこにあるか、いつ映っているか、全部把握してるんじゃないかってくらい魅せ方が凄い」的なことを白井さんだったかな、ラジオか何かで言ってらしたので、ほーーんどないなもんじゃい!って思いまして。カラマに駒田さんのサイズ確認しに行ったのと似たようなノリですね。勿論コンテンツを楽しみにもしていました。他の目的もあった、というだけです。なーーーーー、めっちゃええな???見た??Twitterとかでお顔を拝見してたし、お声もとうらぶやらスタマイやらひぷめぇ以外のコンテンツでも聞いてたけど、ええなーーー!!!声も良い、静止画も良い、動いても良い。何やの。何なん…こわ……。ほら…さいどえむでも汐谷さんや永塚さんがええなー!言うてるやろ、斉藤さんも、ソレやんけ……。はぁ眼福やったわ。お顔も綺麗だし色白いな…肌も綺麗だな…色っぽいお兄さんだな……好きだな…1日目の肌を見せない服も良かった上着がだるだる下がってんの劣情を催した上げて差し上げたかったそこからの2日目の首ガバガバ開いたお衣装ですよ劣情を催した全身黒…ええやんな?全然黒は良いぞカッコいいからな、どこのお洋服なんやろ、可愛かったな……もう一回81プロデュースのアカウントで衣装の確認したがええ、あれ可愛かった…。浅沼さんの髑髏スカジャンは特定班出てたやん、ちょっと斉藤さんのお衣装も特定班出してくれや。あとふつーにあの髑髏スカジャンほしいんですけど。三万やったな。どうすっかな…。あのな…実は浅沼さんのお顔も好きなんですよね…てへ。楽しい…とても楽しかった……いっぱいサマトキ様やってくれてたな…ええな…。ディビジョン的にはハマとジュクが好きで、負けちゃったからハマに肩入れしてるとこあるんですけど、楽曲から救いを得ているのは圧倒的にシブヤなんですよ……。はぁ…2日目とくに良かったな…StellaからのShibuya Marble Textureの流れ良かった…。Stella、〈声優がラップをしている〉を強く感じたんです、声を生業とした人間の表現の仕方じゃなかったですか?朗読劇みたいな感じやったな、印象…。拝んだ。あの、ガチで拝みました、スクリーンの前で。席が2日間とも良い場所だった真ん中ちょい後ろのセンター。あとはデスリスの生バンドも拝んだし、いっちばん最後に捌けるのがソーマサイトーでそれも拝みました。後味が良い…と思いながら拝みました。手を合わせて頭下げました。完全にヤバイ女ですが私のことなど誰も見てないのでセーフ。他の感想としては、知ってる顔のある安心感、ですかね。天﨑さん、駒田さん、白井さん、伊東さん。知ってるお兄ちゃんたち!おる!!!!ニコニコして見ちゃったな。一味のWハンドサイン観察してたんやけど他の演者さんより指パカーーって開けてて、んふふってなりました。M。ちょっと難しいもんね。シャンパンゴールドのあのパラパラみたいな踊りは初出しですか????めっちゃ好きやったんやけども??パラパラ好きやし、えっもう一回見たいんだが??前回だっけ噂になってたシガーキス的なやつも見れたのでヒョォッ自宅なら1回転半ジャンプしてましたよやったー!ハマのファンサ、ガチガチにハマ感強くて好きやわ……ハマにハマっちまいな…。光り物持ってなかったのが後悔かなー。ペンラじゃねーよな、あの空間。なるほど、リングライトと光る腕輪である意味がよくわかる。ちゃんと買おうと思います。周りを確認したけど青と灰色の光り方が好みでしたわーい。それと、ちあキング、ついつい、パイパイご参パイ、をやっちゃったね。ボリューミーの前に我々は無力だ。
って、1日目からのテンションでTwitterに戻っちゃったんだけどね。いやなんかライビュ見てたら、もう大丈夫かな?と思ったの。実はちょっと前からもう戻ろうかとも考えてたんだけど。本来もっと先で戻る予定ではあったんやけど。なんかみんなが楽しそうだったり辛そうだったりしてて、入っていく勇気がなかったの。怖かった。何がだろうね。自分の不甲斐なさかな。まあ、戻っちゃって、みんなおかえりって言ってくれて。嬉しかったなぁ。認知されてんのか、私。そうだったんだな。いないことバレてた?バレてたね。ん。でもね、また怖くなっちゃった。あそこでお話をすることが上手に出来ない気がして。アプリにアカウント入れ直したのに、また消しちゃった。だから明日からもいるかわかんないです。外に出るのが辛くなっちゃったのに似てる。どこに行けばいいんだろうね?
ライビュ終わって、またメソメソとお外が怖くなって、でも家にも帰れない時間だったからスタバでちまちまケーキ食べてました。………数年前はそうじゃなかったのに今ではすっかり、とても高価なお茶会になってしまってる。鯨さんカード買うときに2000円入金してたから、それで食ってたんやけどなー。ぼーっとしてたから、ゆずシトラスティー、お茶をカモミールに変更するの忘れてノーマルにしてしまったんやな。………カモミールのが美味いんだよ。口腔内が豊かになる、芳醇とかそういう豊かさ。ゆずシトラスティーを飲むときは茶葉をカモミールに変更、これだけ覚えて帰ってください。ソーマサイトーの熱に浮かされながら片っ端から楽曲を聞いてたんやけど、梅原さんと歌ってるのあってなー。私梅原さんのお声も好きやからちょっと嬉しくなって聞いてたらいきなり左耳の方でチュッてリップ音かまされてビクッと右に避けたら右からもリップ音かまされて、妙な動きをしてる女をスタバで見かけたらきっと私だったでしょう。早よチーズケーキ食べて帰ろ!えっちいわこれ!とか思ってたんやけどチーズケーキ関係ないねんな、耳からイヤホンを取れよな。全然気付かなかったんだよなー。ところであのえっちな曲は何だったんだろう。
引きこもっている間に、ASとミリオンとシャニちゃんの楽曲を漁り始めました。アンティーカ!!!絶対好きやんけ!!!なんて言うんか知らんけどあのドコドコドコドコ言わす曲調めっさ好き。あとはブルウ・スタアとかRebellionとかアイルとかBRAVE STARとかの強めの曲ね。何とかそれらのおかげで人の形を保ってます。アイマスは良いぞ。
ブラウザから一応Twitterの確認はしていますが使い勝手も悪いです。通知も来ません。でも私に用事のある人はいないだろうから大丈夫だよね?いない間、リプとか来てなかったし。いいかな?いいよね?生存が気になる人はリプしてって言っておいたし。いいよね…。もう少しね…まだね…戻れないかなぁ。わからない、何故こうなってるかわからないからわからない。用事あったらリプください。ここ読んでる人いないかもだけど。死ぬ予定はないので不在なだけのはずです。はあ。突発的にどこかに消えるのはよくやることなんです。あまりネット上ではしてなかっただけで、リアルではわりとそうだから。ここを続けるかも未定です。書いてもTwitterにリンクは貼らないんじゃないかな。アーカイブから全体確認ができるよね?それでいいよね。大事なこととか書いてないもん。はあ。ゆずシトラスティーはカモミールに変更、いいですね。その他のここでの記憶は全て消して、カモミールだけ覚えていてください。
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azure358 · 4 years
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--深海人形特別篇-- 拙作の秘話とか裏話とか
※…拙作に関する秘話と裏話故、【閲覧注意】です(※はっちゃけ過激発言とかネタバレとかで)。
※…Twitter自アカから引用して来たのが多いです(※書き下ろしあり)。
※…では、どうぞ。(※本編はPixivに!)。
[[MORE]]
…鬼滅作中では、…例外無く、人を殺して死んだ鬼は地獄に堕ちてる(※珠世さんですら)から、黒凱も死んだら地獄に堕ちてるんだろうねぇ(※…容赦は無い ※人殺しの道具が地獄に落ちるのは当然だ)、
…日本的な絆の美しさより、戦争の過酷さと悲惨さを描いて居ると言う点では、…むしろ、カラドリウスであり、銀英であり、アンデフであり、FEかも知れない(※鬼滅短剣は)。
…黒凱、単眼男子だからな(※誰得)。
…黒凱は、最低限の部分以外は、頭無惨様によるスイッチのON・OFFで動いて居る(機械)。
…鋼柱は、『汚いFEのカミュ将軍(ジーク込み)』のイメージ(…ブラックダーティーナイツ・コーディー)。
…コーディー仮面「…すまんな…(謝罪する気無し)。」
…鋼柱「…哀れな事だが、俺に此の鋼の呼吸ある限り倒す事は出来無いだろう。俺の事は鬼畜米英だと思って諦めてくれ。(※…元ネタ:カミュ将軍台詞)」
…黒凱は、其れ程、醜悪じゃない鬼(中身も なんですが、初めて見た鋼柱は「…グロッ?!(何だかバイドみたいだな?!!)」って、思うやろうな(…公式美形が異形になるのよ? ギーガー調エイリアンのような……)。
…鴻元くんも、オドオドした性格だと良いな(俺の趣味)。
…空母直結罦傑、本編よりオドオドした性格だよ(…乙骨、神通と羽黒ちゃんみたいに)。…人間じゃ無い生体機械扱いで、基本酷い扱い受けてるからね(…サラッと語られる残酷アレ)。
…人間としての、自らの尊厳を犠牲に、抗体・ワクチン研究に大いに貢献した(空母直結罦傑)。
…体に術式は刻まれていないが、反転術式を使う事が出来、魔道力学を理解する(鴻元くん)。
…(空母直結)生体部品罦傑、所謂『エンジェル パック(例のアレ)』じゃないから、ちゃんと四肢あるよ(※救済)。
…素直に生体部品罦傑は、体で抗体を生産する為に、ありとあらゆる蛇毒と多種多様な生物毒を入れ続けた事に寄り、有り難い事に長生きだよ(※人類にとっても救い)。
…其れは、まるで、『DeltaでのR-9A』みたいで良いよね?『(※サイバー忍者飛竜と全く同時期に)カプコンの基礎、柱になった偉大な忍者が醜悪な鬼になる(※…言う程では無いけど?)』、最高では無いか?(※説得)。
…尽く、メトロシティ勢が全滅する中、自分とレナだけが生き残ったり、『無惨様(バイド戦闘機とか作ったTRT並)によって単眼色薄青肌鬼にされた上に、二度も無理な魔改造されたり、潜水艦に生体部品として直結されたり、基地ガイ大変だね(……御前、前世で何かしたの? 人事)。
…『彼奴』をあんな殺し方で地獄に叩き送るしか無かったのは、『鬼を殺すと言う事についてのケジメを着けさせ無いと行けない』からです(仁義)、…何故、ゾンビ映画のゾンビ感覚で、鬼を殺しちゃ行けないか、鋼柱に分からせないと駄目だから、其う言う理由です(※…後、此れの方が面白くなるから ※暗黒微笑)。
…。
※…以下、『鬼滅短剣』で立場が逆だったら話。
…『鬼滅短剣』は、立場が逆だったら、黒凱&同改のとこは『コーディー超重自走砲(ブレド超重自走砲のパクり)』と『コーディー自走要塞(ブローン自走要塞のパクり)』だし、最後は、砲弾に使う点火薬と内燃機関を動かす為の石油に誘爆して街ごと基地ガイと他の隊員諸共爆発で消し飛ぶ(…アンデフ並)。
…鳴女亡き後の無限城(と其の残骸 と血鬼術『鋼血(こうけつ ※鉄か合金と同等の物を作れる鋼質化能力 ※弾丸どころか徹甲弾生産可)』…で、作られてるので、割と建造費用は掛かって無い(※燃費悪いけどな笑)。…自走する為の機関積まなきゃ行けないくらいデカいんですね(※元ネタと同じで)。
…元ネタには、戦車格納庫とヘリポートあるけどな(※自走要塞 ※ヘリポートの代わりに、クレーン)。
…ハガー親子と二人の写真がセピア色で映し出されてエンド(※普通に悲惨 ※アンデフ通りにするので)。
…平気で味方殺しするもんな、自走要塞(※敵戦車倒すのにもたつくと敵味方関係無く巻き込んで、砲撃 ※コディの方もする)。
…鋼鬼自走要塞には、戦艦みたいな自動装填装置があるんだよ!凄いね!必要だからあるんだけどね!(※大正ゴニョゴニョ話)
…Gダラの「ア『コーディ』オン ハザード(※シーマ所属のアノマロカリス型巨大戦艦)』に掛けてるから、鋼鬼自走砲・自走要塞は、通常時から雄のアノマロカリスみたいな姿をして居るよ(※大正ゴニョゴニョあれ)。
頭無惨様「…御前達!見るが良い!新しい鬼だ!新作!(※某バイド大好きTRT並)」其れは、184cm程度の異様な海老類であった(※鋼鬼)。上弦達「…アイエエ?!?…海老?!……海老?!!ナンデ?!!?!!!(※…如何してこうなった…?…ワイが一番訊きたい…)。
…カリスマ性と愛嬌があるから良いんだ!此れで!(※…むしろ、米国面じゃなくて、英国面)。
…コーディーが、頭無惨様に寄って、鬼にされた後、アノマロカリス化にした事に、ついて行けない読者(※当たり前だ)。
…。
…川津神とかアイレムスタイルで申し訳無いとは思います(※時代に逆行奴)。…あの人達は、作中人物の尊厳より作品自体の面白さを取る方ですから(※…時代遅れっちゃぁ時代遅れか)。
…黒凱、頭無惨様系数が滅茶苦茶高いです(バイド系数のパクり 上弦は全体的に高い)。
…世のゲーマーを見てると、村より、寧ろ川津の神様を焼きたい奴が多いと思います(※…此の調子だと何時かワイも焼かれるな)。
…縁壱「…失われた自然は、そう簡単には、回復しない。何が楽しい?何が面白い?自然環境を何だと思っている?(自然愛護派日本人並)。」ウェイン兄弟「…ホント、すみません(謎の謝罪 )。」鋼柱(…えっ?何これ? ※Eco fighters? ※注:アルティメット エコロジーの海外における名称)。
…大正時代での鋼材の入手は(割と)大変そうだけど、頭無惨様は、重工業界隈か鉄工場ともコネがあって、其言うツテで調達して来るとでも思ってね(作者の癖に適当)。
…もう、読者には、御分かりだと思うが、半鋼鉄戦車鬼は、重量を如何にかしないと、畳と木材だけ作られて居る足場(限定的、無限城のみの運用だし)では、確実に早過ぎたナチ戦車マウスになる(※史実で地面にのめり込んで動けなくなった奴)。
…例の作が、サイコロステーキ先輩(作中では幸田)と尾崎の生存ルートなのは、私の慈悲ではありません。コーディーの慈悲です。本当です。其処迄、私は慈悲深くありません。適当で気紛れです(※実際、被害者だし。某武神流忍者)。
…『鬼滅短剣』の鋼柱は、所謂『(※古き良き世界と)旧秩序の破壊者(※革命的改革者)』で、かの有名な信長公は、『実力と権力と資金力(の三位一体)』で、其れをやってのけたけど、鋼柱の場合は『99%金と資源で1%が其の他』だ。アメリカは、其う言う国なのだ。其んな国で無いと世界初の原爆等作れない。
…『鬼滅短剣〜DeS』は、一日(※実質数時間)で描いた覚えがある(※あるだけ)。
…つーか、『鬼滅短剣〜DEoA.』は、実質、三週間で描き上げたんやな……(※…丁度、マスター版の完成がコーディーの誕生日から一週間後 ※本当は誕生日に完成させたかった)。
…コーディーが居なければ、サイステ先輩と尾崎の生存ルートなんて、有り得ないと思って居るので(※未だに)。
Q, ノブオ君「…『鋼の呼吸 四ノ型』は、如何して、未だに未完成なんですか?」
A,…元ネタからして(※四号機:ワイルドスネイル系列)、『未完成だから』です(※真顔)。…兎に角、初代ファイナルファイトとストZERO3とストIVとストVとガレッガ、何が何でも、ガレッガ、やろうね、ノブオ君。
Q,…黒凱改が、『本当にランダム性の強い、ただただ狂ったような攻撃パターン』なのは如何して?
A,…ノブオ君。元ネタの時点で『狂ってる』からだよ()。
Q,…僕としては、『バトルガレッガ〜黒金の咆哮』でのブラハ様mk-2の様に、黒凱改が、『頭無惨謹製名物初期不良(※突然の自壊)』で潰れて、鬼滅隊:『不戦勝』の方が良かったです。
A,…ノブオ君。こいつ様は、世の中と同じで、甘く無いよ。
Q,…何故、鋼柱は『新鋭自走砲台』と言うフレーズを笑えるの?
A…ノブオ君達の感覚では気が付き難いんだろうね。…其れに、此れ、意外と分かんない人が多いらしいね?
…其れは、相手が『ただ自走するだけの砲台(新鋭)』を自称して居るのが、思わず、可笑しかったから。
Q,…鬼滅二次小説って軟派な奴多いですよね?…twstとか言うのは、もうそれしか無いみたいだけど、
A, そうだね。人の創作をとやかく言わない方が良いよ(…大抵、人の事は言えないから)。…其れに、筆者もtwstの硬派な奴が読みたいよ(…特に。ウェイン兄弟かケツイのアリス&ユウマ染みた奴を)。…『大元の創業者』が、反ユダヤの人種差別主義者で反日で、それはそうと(今も尚)、すぐに、日本に媚を売ってくると言う要素を含めてね(←※あかん)。
Q,…『鬼滅短剣』の「…Come on!ガイ!」と『〜鋼鉄の機心』での「さあ!来い!ブラックハート!」の所は、セルフオマージュなの?
A,…よく気付いたね、ノブオくん。拙作は、割と、其う言うのが多いよ。…『ボダエソ』と『かつて彼は最強〜』の『フォース&ビット・デバイス』も似たようなもの(元ネタが同じ)だけど、『鋼鉄の鬼心』、『赫刀の咆哮』も其うだね。意外と、他所では見ないよね。
…『頭無惨様の頭無惨様たる頭無惨らしさ』を、如何描けば良いかと、模索して、悩んだ結果がアレだよ!(※鬼滅短剣〜DEoA)。
…『元ネタ』は、稼働時間20分しか無いから(※黒凱)。
…撃破後演出と最期すらパクり(※黒凱と其の改)。
…ブラハ様mk-2は「あの子の兄弟機なの?」で済むけど、元が、『基地ガイ』だと其う行かないから(…結局、『基地ガイ』殺してるんで)。
…『呪術凱旋〜CoL,…』は、全部描き上げるのに、四ヶ月は掛かった。…始めの方にある、『MASTER VER.(※ケツイ基板起動画面のパロディ)』の日付なんて、最初は、『…04/30』で、其れ以来、何度か、其の日付が『延期』になって居た程だ。第三善すら間に合って居ない(※遠い目)。酷い物である(※…作者の筆と駄目さ加減が)。
…『呪術凱旋〜CoL,〜』は、凄まじい迄の無駄な長さを誇り、其の上、本作の難易度は『ケツイ裏二周目(※ドゥーム様込み)』並に高いが、是非、最後迄、読んで頂きたい。…『呪術「凱」旋』とは、名ばかりの、甚爾・脹相・コーディー三狂で五条・恵・野薔薇三強小説です(※ネタバレ)。
…割と、冨岡SSでもある『鬼滅短剣〜DEoA.』(※…一応、優遇されてる)。
…サイステ先輩・尾崎復権SS���、非常に貴重なので、もっと、むしろ、増えて欲しい(※祈り)。…誰か、本も出してやって来れ(※他力)。
…ワイが見る限り、サイステ先輩と尾崎って、あんま(小説)作品描かれて無いですよね。何故だ?(※…さぁ、君の手で復権させよう!)
…『呪術凱旋』。…結局、基本、乙骨出す為に苦労した様なモノ(※最初は、乙骨を本編に出す気が無かった)。…だって憂太居ないの寂しい憂太憂太憂太ァアアァアア!!!!!!!!(※里香ちゃん並)
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