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#越谷ショート
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mechadeimos · 6 months
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48 notes · View notes
pikahlua · 7 months
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MHA Chapter 402 spoilers translations
This week’s initial tentative super rough/literal translations under the cut.
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tagline 1 各地の戦況は… かくちのせんきょうは… kakuchi no senkyou wa... The state of the war in various places...
1 荼毘完全沈黙‼︎避難民の無事も確認! だびかんぜんちんもく‼︎ひなんみんのぶじもかくにん! Dabi kanzen chinmoku!! hinanmin no buji mo kakunin! "Complete silenced from Dabi!! Confirm the safety of the evacuees!"
2 轟焦凍任務成功です! ショートにんむせいこうです! SHOOTO ninmu seikou desu! "Shouto's mission is a success!"
3 そして soshite And...
4 トガ増殖停止‼︎消えていきます! トガぞうしょくていし‼︎きえていきます! TOGA zoushoku teishi!! kiete ikimasu! "Toga's proliferation has stopped!! [Her clones} are disappearing!"
tagline 2 「僕のヒーローアカデミア」 「ぼくのヒーローアカデミア」 「boku no HIIROO AKADEMIA」 My Hero Academia
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1 そして soshite And...
tagline No.402 THE TEARFUL DAYS  堀越耕平 ナンバー402 ザ ティアフル デイズ  ほりこしこうへい NANBAA 402 ZA TIAFURU DEIZU   Horikoshi Kouhei No. 402 THE TEARFUL DAYS  Kouhei Horikoshi
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1 トゥワイスが消えていきます…! トゥワイスがきえていきます…! TUWAISU ga kiete ikimasu...! "The Twices are disappearing...!"
2 重量軽減これで浮力が確保できます! じゅうりょうけいげんこれでふりょくがかくほできます! juuryou keigen kore de furyoku ga kakuho dekimasu! "With this weight reduction, we can secure our buoyancy!"
3 同刻 どうこく doukoku At the same time...
4 AFO‼︎死柄木に接近‼︎ オール・フォー・ワン‼︎しがらきにせっきん‼︎ OORU FOO WAN!! Shigaraki ni sekkin!! "All For One!! He's approaching Shigaraki!!"
5 泥ワープ圏内に入ってます‼︎ どろワープけんないにはいってます‼︎ doro WAAPU kennai ni haittemasu!! "He's entering range for his mud warp!!"
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1 雄英から降りて緑谷くんは ゆうえいからおりてみどりやくんは yuuei kara orite Midoriya-kun wa Midoriya-kun, who left UA,
2 あれだけの至近距離でなんとか死柄木の攻撃をいなしているなんとか膠着状態を保っている! あれだけのしきんきょりでなんとかしがらきのこうげきをいなしているなんとかこうちゃくじょうたいをたもっている! are dake no shikin kyori de nantoka Shigaraki no kougeki wo inashite iru nantoka kouchaku joutai wo tamotte iru! has somehow managed at such a close range to dodge Shigaraki's attacks and maintain a stalemate!
3 泥ワープ どろワープ doro WAAPU Mud Warp
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1 巻き戻しを注入した時点で… まきもどしをちゅうにゅうしたじてんで… makimodoshi wo chuunyuu shita jiten de... "At the moment I injected Rewind..."
2 此処がゴールだった…… ここがゴールだった…… koko ga GOORU datta...... "this [place] was my goal......"
3-4 弔に「僕の"個性"」を譲渡する事で とむらに「ふくせいひん」をじょうとすることで Tomura ni 「fukuseihin (kanji: boku no "kosei")」 wo jouto suru koto de "By transferring my copy of my quirk to Tomura,"
5 彼は僕を超えた僕となる かれはぼくをこえたぼくとなる kare wa boku wo koeta boku to naru "he will become a me that surpasses me."
6 まだ…密着さえすれば‼︎ まだ…みっちゃくさえすれば‼︎ mada...micchaku sae sureba!! If only...we were glued together!!
7 来いAFO こいオール・フォー・ワん koi OORU FOO WAN "Come, All For One."
8 OFAに邪魔されずに 緑谷にじゃまされずに Midoriya (kanji: OFA) ni jama sarezu ni "Without interference from Midoriya (read as: One For All),"
9 円滑な譲渡を行うには えんかつなじょうとをおこなうには enkatsu na jouto wo okonau ni wa "to ensure a smooth transfer..."
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1 おいで oide "Come here,"
2 死柄木弔 もう一人の僕 mou hitori no boku (kanji: Shigaraki Tomura) "other me (read as: Tomura Shigaraki)."
3 先生… せんせい… sensei... "Master..."
4 邪魔だよ じゃまだよ jama da yo "you're a nuisance."
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1 やはりすでに"意識"は呑まれているか やはりすでに"ぼく"はのまれているか yahari sude ni "boku (kanji: ishiki)" wa nomarete iru ka Indeed, you've already consumed my consciousness, huh?
2 まァいい maA ii Well, that's fine.
3 ならば出向くまでさ ならばでむくまでさ naraba demuku made sa "In that case, I'll have to go over [there]."
4 おい oi "Hey,"
5 …あれ… ...are... "...that..."
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1 わあああっ‼︎ waaaa!! "Waaaagh!!"
2 その情けない表情を以て そのなさけないかおをもって sono nasakenai kao (kanji: hyoujou) wo motte "While you have that pitiful face (read as: expression),"
3 若者に夢を見せた責任を取ろうオールマイト‼︎ わかものにゆめをみせたせきにんをとろうオールマイト‼︎ wakamono ni yume wo miseta sekinin wo torou OORU MAITO!! "let's have you take responsibility for showing dreams to the youth, All Might!!"
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(the little bubbles containing ハッ are "hah" noises from Izuku breathing heavily)
1 オールマイト助けなきゃあ‼︎緑谷出久‼︎ オールマイトたすけなきゃあ‼︎みどりやいずく‼︎ OORU MAITO tasukenakyaa!! Midoriya Izuku!! "You have to help All Might!! Izuku Midoriya!!"
2 丁度いいや!行ってこいよ‼︎ ちょうどいいや!いってこいよ‼︎ choudo ii ya! itte koi yo!! "Such good timing! Go [get him] and come back!!"
3 その間に先刻俺を痛め続けた上の連中 そのあいだにさっきおれをいためつづけたうえのれんちゅう sono aida ni sakki (kanji: senkoku) ore wo itame tsudzuketa ue no renchuu "In the meantime, that lot [of yours] above who kept hurting me earlier,"
4 全部壊しとくからさ! ぜんぶこわしとくからさ! zenbu kowashitoku kara sa! "I'll destroy all of them [before you get back]!"
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1 運命などこの腕で好きな形にねじ曲げてやるさ うんめいなどこのうでですきなかたちにねじまげてやるさ unmei nado kono ude de suki na katachi ni nejimagete yaru sa With these arms, I'll twist fate into whatever shape I like.
2 僕も一緒にねじ曲げます ぼくもいっしょにねじまげます boku mo issho ni nejimagemasu I'll also twist it together with you.
3 一度は抑えた筈の涙が いちどはおさえたはずのなみだが ichido wa osaeta hazu no namida ga The tears he had once held back
4 再び溢れ零れそうになるのを堪える ふたたびあふれこぼれそうになるのをたえる futatabi afure kobore sou ni naru no wo taeru are about to overflow and spill again, and he resists it..
5 その泣き虫は治さないとな そのなきむしはなおさないとな sono nakimushi wa naosanai to na You need to fix that crybaby [thing].
6 良い弟子でありたいから いいでしでありたいから ii deshi de aritai kara ...because he wants to be a good disciple.
7 OFAの面影が ワン・フォー・オールのおもかげが WAN FOO OORU no omokage ga The One For All vestige
8 緑谷出久の中で みどりやいずくのなかで Midoriya Izuku no naka de inside Izuku Midoriya
9-10 一足先に別れを告げた ひとあしさきにわかれをつげた hitoashi saki ni wakare wo tsugeta bade him farewell there earlier.
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1 オールマイト!!! OORU MAITO!!! All Might!!!
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1 "個性"がなくても "こせい"がなくても "kosei" ga nakutemo Even if I don't have a quirk,
2 ヒーローは出来ますか⁉︎ ヒーローはできますか⁉︎ HIIROO wa dekimasu ka!? can I become a hero!?
3 できるよ dekiru yo You can.
4 だって君は沢山頑張れるもの だってきみはたくさんがんばれるもの datte kimi wa takusan ganbareru mono Because you are one who can do your best a lot.
5 夢を捨てきれなかったもの ゆめをすてきれなかったもの yume wo sutekirenakatta mono Because you are one who cannot abandon your dream.
6 私も わたしも watashi mo I, too,
7 捨てきれないんだよ すてきれないんだよ sutekirenainda yo cannot abandon mine either.
8 私の…… わたしの…… watashi no...... My......
9 夢… ゆめ… yume... dream...
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1-2 平和の……象徴に…… へいわの……しょうちょうに…… heiwa no......shouchou ni...... "[To become] the symbol......of peace......"
3 後よろしくな あとよろしくな ato yoroshiku na "I leave the rest to you,"
4 空彦 そらひこ Sorahiko "Sorahiko."
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1 そいつの夢 そいつのゆめ soitsu no yume "That kid's dream,"
2 叶えてやってくれ かなえてやってくれ kanaete yattekure "please make it come true."
3 お師匠ォオ‼︎ おししょうォオ‼︎ oshishouOO!! "Masteeer!!"
4 志村菜奈の最後… しむらななのさいご… Shimura Nana no saigo... Nana Shimura's end...
5 何故 今思い出す⁉︎ なぜ いまおもいだす⁉︎ naze ima omoidasu!? Why do I remember it now!?
6 理想ばかりが先行し実力の伴わない女だった りそうばかりがせんこうしじつりょくのともなわないおんなだった risou bakari ga senkou shi jitsuryoku no tomonawanai onna datta She was a woman who put her ideals first, without the power to back them up.
7 実にみっともない死に様だった じつにみっともないしにざまだった jitsu ni mittomonai shi ni zama datta And then she died such a pathetic death.
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1 オール・フォー・ワン OORU FOO WAN All For One,
2 おまえはオールマイトに負ける…必ずね おまえはオールマイトにまける…かならずね omae wa OORU MAITO ni makeru...kanarazu ne you will lose to All Might...for sure.
3 だって datte Because...
4 こいつ koitsu This guy,
5 自分もろともーー じぶんもろともーー jibun morotomo-- together with himself-- (Note: The implication is that AFO has realized All Might plans to take AFO down with him.)
6 おまえより俊 (とし) 典の方が おまえよりとしのりのほうが omae yori Toshinori no hou ga compared to you, Toshinori is
7 イカレてる IKAREteru crazier.
8 もっかい死ねば もっかいしねば mokkai shineba "If you die once more,"
9 せめて幼稚園児くらいにはなるかぁ⁉︎ せめてようちえんじくらいにはなるかぁ⁉︎ semete youchienji kurai ni wa naru kaa!? "will you become about as old as a kindergartner!?"
tagline 全てを賭して‼︎ すべてをとして‼︎ subete wo toshite!! Risk everything!!
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lunahoshisolar · 21 days
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弦巻マキと私が怪談をする理由
「モカちゃんだよね?帰国子女でイギリス育ちって、マジ?」
転入初日の転校生の私の周りはきっとそういうセリフで溢れかえるのであろう。宮舞モカは、脳内で同じ景色のイメージを繰り返した。「モカ」という、自身の本名で弄られることもあるかもしれないが、その時は、「モカちゃん、モカ好きだったり?」と意地悪く聞かれてもこう答えるつもりだ、「まあ、実は」。
キャラ付けは、唐突な理由であったとしても、やぶさかではないのだ。
宮舞モカはいわゆる「陰キャ」だ。陰気なキャラ、陰の気を纏うキャラ、陰気な雰囲気なキャラ、陰険不粋支離滅裂……自分をそのように定義してきたのはモカ自身であった。
もしモカの守る強い自我が壊れるとするなら、陰を圧する程の陽気を身に纏った「陽キャ」によるものである、とはモカにとっては自明の理であった。陽の気を圧倒する陰の気で武装すればモカの自我は守られる。だから、モカは「陽キャ」に対抗できるだけの陰の気を使い、陰気に陰で人目につかないところで論理を講じれば良いだけだった。
それがモカの考え得る「最適の生存戦略」であった。モカは生き残らねばならなかった。
情報収集のためにモカは引っ越したばかりの土地で一人散策をした。
一人行動が肝で、これは「学校で一人で行動していても猫好きな自分は気質が猫的であるから」と上手く納得してもらうために、考えた設定だった。
母がイギリスで可愛がってた野良の黒猫は、その為に「モカの唯一の親友なのだ」とモカは母にわがままを言い、日本に連れ帰ってきてもらった。モカの唐突な強い自我に驚いて母親はもちろん、快諾した。
しかしもちろん、これは嘘だった。イギリスの話を聞かれたら、猫といたから寂しくなくて、友達が居ないんだとか、居なくても平気とか、自分の話を避けたくて作った設定だったのだ。別に猫が居たから友達を作らなかったんじゃなくて、アニメの話をする友達をネットでだけ作って、引きこもりを家族に心配させないためだけに家にいる趣味を作っていたら、こうなってしまったのである。
音楽を聴くのが好きだったわけじゃあない。黙っている言い訳が欲しかったのだ。ヘッドホンをつけて、下を向いていたい。しかし、そうやって快適に無挙動でいるために世界観を領域的に展開する完璧な選曲のプレイリストは、気付けば独自色が強く、自我を感じずに居られぬ趣味の様相を放ってしまった。ここまで蓄えた知識を、使わない陰キャではない。ネットDJを、始めた。ショート動画を投稿して、猫ミームに乗せた自分のニッチな趣味の、わかる人にはわかる感じがある、そういう音源を加速させたりノイズを入れたりした、ヤバい感じ、普通じゃない感じの音源がコメント欄で、「ヤバい」と賑わうのが、モカは爽快であった。
モカは承認欲求を醸造した。
一挙手一投足がキャラ立てしていなければならなかった。
それでないと全て夢が晴れてモカは現実が見える。嘘は少し真実が入っていて美化されていれば、趣味がいい表現方法になる。もしモカが、ただ単に英語を喋れるアニメオタクとバレてしまってはいけない。それをモカ自身も気づきたくないしモカが気付かなければ突っ込まれることもないだろう、だって陰キャ��から。
そうやって、自我の強さを��せぬまま、モカは新しい町の一角で寂れたカフェに入った。しかし、思ったより中が小綺麗であり、そこに予想外で慄いてから、顔涼しく自我論理を整理して気分を落ち着かせていた。ちなみにもちろん、モカを注文した。
気分が落ち着いてからモカは思い出す。時間差でジワジワ襲ってくる本当の問題はそのカフェモカを持ってきたのが金髪の少女だった事であり、しかも……
「(えっ……同じ制服なんだが……?)」
……モカのこれから通う、学校の制服を着ていた事であったのだ。
宮舞モカは、いわゆるハーフ、ではない。純日本人の「純ジャパ」であるから、「帰国子女」属性だった。
これはこれから通う学校で既に外国情緒枠が埋まっていて、しかもそれを外見で即捕捉出来てしまう「パッシブスキル」としての「外国情緒」枠である。宮舞モカ、彼女のように、「アクティブスキル」として、使う武器として、コマンドを押さないと発射されない「外国情緒」じゃない。ここまで来ると下位互換で呪いに近いのだ。「英語出来るマウント」で、押し通すしかないのだ。
しかしそれにはこのブロンドの少女が、英語ができるのかできないのかを判断しなきゃいけない。この日本で私以外に英語ができる人がそんなにいるわけないから、私が話しかけて判断しなきゃいけない。
ーーハードルが高すぎる……。それじゃあ、外見を。
「パッシブスキル」を盛るしか。それしかないのである。アニメ属性として、「海外育ちはエロくて無意識だ」なんてものがあるのだ。こいつは、使わない手は無いので、日本で「ドM」の象徴のチョーカーとか、日本育ちでは珍しい「谷間の露出」、そういう私が英国でもやってない格好を日本国でやることにした。
幸い髪も切って、インナーカラーを入れて(アニメでも流行ってる)、そうすれば、大人しくて怖く無いけど外国人的でかっこいい「私」が生まれ、金髪の子にも客だったのがバレず済む。今日起こったことは転生モノの小説の、転生前に突然起こるトラックの接触事故だったのだ。金のトラックに私は事故って、今、神の恩寵により理想の自分自身に生まれ変わったのだ。そういう流れで私の事前知識系チート人生が始まる。
……はずだったのだ。その少女は、私のクラスに居た。そして、帰国子女設定を盛り過ぎたせいで、陰キャ隠しのための「大人しいクール系」設定が化学反応を起こして、「日本語が苦手」だと先生に思われてしまった私は、クラスで唯一英語が出来るその少女の隣の席を任命されてしまった。そしてその少女にマシンガントークで英語で話され、私の「一目置かれる黒猫少女」という夢の学園生活は終わりを告げた。
ーー絶対今浮いてんじゃん。
ーー絶対怖がられたな。
もうキャラ変更が容易に出来なくて、脳内の自由が、アイデンティティの可変性が私からは消え去っていったと感じていた。思ってた流れではなく無意識に、「興味のなさそうな生返事をする無気力系無言威圧主人公」に私はなっていたのであった。
「日本語は、どれくらい出来る?今言ってること、わかるかなー?この後の授業とか、先生に相談する?あ、英語で言い直そう!えーっとねー」
「あ、えっと、弦巻、さん……だっけ、私、日本語出来るから……気を遣わないで、ね」
「うっわー!日本語ペラペラじゃーん!やばー!心配したの恥ずかしすぎる!みんな、モカちゃん日本語めっちゃうまい!」
ーー何故……
何故全てが、悪い方向へ行くんだ?「英語めっちゃペラペラ」の想定はしたが、「日本語めっちゃペラペラ」は想定せず、日本語のうまさで弄られるのも想定せずにいた。
「あはは……私、アニメ好きの陰キャですので〜……ははは……」
もうクソ喰らえで私は、自ら白旗を上げ、セルフハンディキャップという完全なる防御技を繰り出すに至った。セルフハンディキャップとは、自分自身の自我を守るために敢えて自分を「最初からできない奴」と定義して、自分や他人からの失望に先制して釘を刺す行為だ。
「マジで!?私、バンドやっててさー!アニソンめっちゃ弾いてるよー!ギュンギュンって、ムスタングでね!エレキギターなんだ!」と弦巻マキは金髪を振り乱して陽キャに語った。早口語りもこいつがやれば可愛く済むようだ。もう脳内にさえ私の居場所は無い。
「そうなんだ……なんか、すごいね、弦巻さん……私なんか、一人でネットでーー」
「あ、弦巻さんじゃなくってマキでいいよマキマキとかマッキーとか」
心が完全にポキリと折れた。三つの選択肢、多すぎる。私には何もわかることができない。
今、自分が猫だったら奇声をあげて飛び上がってそこら中にあるものにぶつかりまくり部屋を出ていた。本当に人間でよかったと思うし、もう黒猫女子なんてクソ喰らえと感じていた。人間万歳だ。
「じゃあ、マキ、さん、は……えと、沢山あるんだねえ、好きなこと……」
嫌味のつもりで言った。早口でうざい、と言うつもりで。弦巻マキは笑顔で頷いて、私は消えたかった。私が昔言われたことは、彼女にとっては褒め言葉に感じるのだ。私はやっぱり普通じゃ無いのだ。やはり私は新しい自我を創り出し、その中で完璧にキャラになり切って生きなきゃいけないのだ。
宮舞モカの肉体とキャラという棺桶に生きるアンデッドだ、私は。スクールカースト外の最下層で、人々に生かしてもらわなきゃいけない、精神的インプレゾンビなんだ。建物の中に生きている血肉の気配と音だけで駆けつけて必死に這い上がる腐乱死体だ。頭の中で一番大きな雑音の「弦巻マキ」に、本能で追い縋るしか私は出来なくなってしまっていた。
そんな風に、私は彼女の父親が営む「喫茶マキ」の常連になっていた。
放課後、隅っこで、店を手伝う弦巻マキの淹れたモカを飲み干し、おかわりを気付いて淹れてくれる弦巻マキとの無言の交流を「特別さ」の演出のために知らぬ顔で用意した。幸い、ノマドにオタク陰キャをさせてくれるだけの物質的優位性を私は確保出来ていて(スマホ、タブレット、ノートパソコン、ファイルのクラウド連携等)、私はずっと殻に篭ることができた。猫が懐く時のように、距離を置きながら空間を共有した。庇護欲に頼りたかったからだ。でも、弦巻マキは私を庇護しなかった。
「モカちゃ〜ん、今日も、閉店まで居てくれたね」
弦巻マキは笑顔で身を乗り出しながら、向かいに座る。これは、毎日の日課になった。彼女は、私が彼女のために閉店間際まで店にいると思っているらしい。そのポジティブな陽キャ思考の恩恵で私はほとんどの文脈を自分で作ること無しに受け身に築かれた、対等なる友情を享受した。
「うん……マキちゃんが居るから……えへへ……迷惑かなぁ……」
迷惑なわけがない。弦巻マキは、思っていたよりも、静かな時間を好むタイプだったからだ。
学校では明るく音楽や友達の話をし、ギターを練習して、時には歌ってから、家に帰る。父親のためと思われた喫茶店での手伝いは、むしろ自分のために行なっているようだった。コーヒーを淹れ、掃除をしながら、完全に「ここにいない」、空想の世界に旅立った虚な目をした弦巻マキを、そのうち地蔵のように意思なく座る宮舞モカに対して頻繁に見せるようになったからである。
そして、毎日毎日閉店後に自分の向かいに座る時、私に対して「何か」確認するような目線を向けることが増えていたのだ。
それが何かわからない。しかし、私にそれに同意する以外やることは無い。私は意思無く、彼女の意味のある目線に同意するように目を合わせ続けた。
……今思えば、猫同士がお互いの存在を確認し合う時にそうするようにだ。
「迷惑なわけないよ、私って……、学校での時が、全部の私じゃないし。それを見てる人がいると、ちょっと救われる、自分は普通じゃなくても居場所がありそうだから……なんちゃって。重いかも!」
どきり、とした、普通じゃない弦巻マキと言われると私もそうだと言われた気がした。
だから、私はそう言い、続けた。先に言って、認めちゃえばいいと思っていた。
「わかるよ。私も普通じゃない部分あるし、シャーロック・ホームズだってさ、普通じゃない……そう言う人が、普通じゃない視点だから普通じゃない事件を任されて」
シャーロック・ホームズが特段好きなわけじゃなかったが、その英国で一番愛された虚構の人物になれば、虚構の中に住む自分が愛せるきっかけになると思った。私は、自分を構成するもの全てが、消費され得る要素に格納されてなければ、安心して生きることは出来なくなった。
そして、シャーロック・ホームズを引用する私を弦巻マキはとても愛していた。引用する度に拡がる瞳孔を私は決して見逃しはしなかったし、それは私を安心させた。
「モカちゃん、詩人だよー!モカちゃんってシャーロック・ホームズ大好きだよね。流石、イギリスの帰国子女って感じ!私と違って、すっごい、頭いい感じする、教養っていうの?かな〜、うんうん」
また私は、安心した。私が持つものが弦巻マキに無い要素ならば、彼女は完全なる存在であるために私を必要とし続けるだろうと考える。
私が彼女を完全にする、ピースでなくてはならない。弦巻マキを構成する欠けたピースは、私が全て推理して突き止めねばならない。そして、それを全て合わせて、答え合わせをするのだ。今この時のように。犯人は、必ず全てを自白しなければならない。弦巻マキの罪は、私が一番知ることになる。
「それでさ、アーサー・コナン・ドイルって、すごいオカルティストだったっていうのもモカちゃん勿論知ってると思うんだけどさあ」
何?
「うん、そうだね、オカルトエンドの話とかあるしね」
心臓が早鐘を打つ。この入り方はなんだ?
「うんうんうん、そうそう!未知を探求して証明する人が、証明出来ない現象に対してこの世界以上の存在を認知して知覚してしまう、その在り方がすっごくいいと思うんだ!私の持論だけど……」
「わかるよ。私も、この世界がなんだよって思うし、さ……この世界の原理なんて、ぶっちゃけ超自然の前ではゴミカスに過ぎないしね、あはは」
「そうだよ!!」
えっ?弦巻マキは興奮している。私はこれが何かわかっていないが、彼女の呼吸、空気感、リズムを体の方が既にわかってしまっていた。
毎日毎日擦り合わされた充満された空気の密室で、私たちは重なり過ぎていた。
だから、口を突いて、彼女の求める事が体全体で勝手に出てきてしまっていた。私は言った。
「なんていうか、目に見えるものなんか全部虚で、全部幻想なんだよね。全部意味なんてないよね」
……弦巻マキの頬が紅潮してゆく。私は弦巻マキの何かのスイッチを押してしまったようだった。
金髪のエメラルドの瞳の、繊細で柔らかいマキ、頬の肉が幼さを感じさせる。
彼女の前で私は、彼女の肺を満たし続ける「空気」で居続けるしかない。彼女は大きく息を吸い言った。
「それって、本当そうだよねー!私も、たまに逃げ出したくなるの、私っていう存在から。でもね、私という存在って本当は儚くて……本当はすぐ消えちゃう、霧に映し出された幻想で、まやかしなんだって���うと救われるの。だから、この社会を生き抜くために私たちは、ぶっちゃけ非日常の真実に向き合い続けねばならない」
弦巻マキの本気の時だけ使うテナーの声が、私の鼓膜を揺らす。平衡感覚がおかしくなりそうであった。もし、私が猫だったなら、よぼよぼと足腰が不確定に揺れたであろう。
「モカちゃんって、猫ちゃんとしか仲良くないじゃん?特に黒猫って、不幸の象徴としてヨーロッパで狩られ続けたけど、私、それってモカちゃんがワトソンくんをすごく可愛がってる理由なんじゃないか?ってずっと思ってたの。自分を重ねるって言うのかな!?そして、それが今わかった、やっぱりそうだったんだ!すごいすごい!モカちゃんやっぱり詩人だ!詩は、オカルティストが暗号を隠す一番愛された手段だから!モカちゃんは、生き方がタロットカードでグノーシス的なのだ!」
金切り声を上げて、マキは大喜びした。マキの唐突なラップバトルに、私は加勢した。
「そうだよ!全ての生きとし生けるものの行為は霊的実現で、生命の樹を上に辿る知恵の道なのだ!」
もう弦巻マキは、ギターさえ必要としていない。ギュエェー!とギター顔負けのリフを喉から搾り出し、弦巻マキはのけぞり膝をついたのだ。ギターのムスタングは、彼女が社会的顔を保つための、彼女の身代わりで、ガワだったのだと思い知った。
もう彼女を止められる人はどこにも居ない。
マキは続けた。止まったらきっと、息が出来なくなって絶命する。
「私静電気すごい起こる体質でさぁ〜!たまに、静電気でビビッて髪の毛逆だっちゃってアンテナみたいになるんだ!妖気、感じてんのかな〜?人間はみんな体に電気が通ってるんだけど、霊もプラズマとか電気的エネルギーだって説があって、実際埃っぽいとこで出やすいらしいんだよね。だからモカちゃんもいつも埃っぽいの?」
「エッ、うんそうだよ当たり前じゃん!やっぱりその方がインスピレーション湧くから!チャンネル合うっていうのかな!すごいよね!」
はあー、と弦巻マキがため息をついた。これは私でも解るが絶対恍惚の吐息である。
「実はさ、モカちゃんといる時の方が静電気酷くなるんだよね」
前情報を元に弦巻マキの頭頂部に目をやると、やはり、毛が二本アンテナのように逆立っている。
嫌な予感がする。私はホラーは大の苦手なのだ。深夜に怖い話やスレを読み漁るのは自傷としてのホラー鑑賞なのに。
「これから毎日、うちで夜まで怖い話しよ!」
私は、完全に諦めた。
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thyele · 1 year
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2023年5月5日
惑@MSDVさん「YUKI×惑 『THE PAST』 Your voice echoes softly there. https://t.co/84k1sBxCt1 映像:YUKI(@YUKI8686kk) 作曲,Vocal:惑 https://t.co/AaA38tVPUK」https://twitter.com/MSDV_infomation/status/1653700932725612545
キズさん「ーMEDIA情報ーnew!! ■びじゅなび キズ主催TOUR「友喰イ 2023」 バックステージ写真館 https://t.co/tH8LQS5R9D @visunavi #キズ #友喰イ2023 https://t.co/wZkdcq8ss3」https://twitter.com/ki_zuofficial/status/1653686920155914241
無所属垢さん「【YouTube開��】 哀と凛人の変なチャンネル内にて処女作『不幸人形』-Lyric Video-絶賛公開中! https://t.co/Q9OPmPB01i チャンネル登録よろしくお願いします🧠 Thanks for subscribing to my channel🔪 https://t.co/oNFNUKRVwn」https://twitter.com/musyozokuaka/status/1653673619153887232
Ailiph Doepaさん「なんでこの曲でこんなに盛り上がるの。みんな変態で最高! The Record of Johnny / アイリフドーパ #ドーパワンマン #ドーパ13周年 https://t.co/QRDSxTXQJa」https://twitter.com/Ailiph_Doepa/status/1653550138282106882
アイガゴちゃん🍬✨さん「一応ニーズありそうなので上げときます。 #大脳中枢GIG https://t.co/nZTblN2T10」https://twitter.com/Eyegargoyle/status/1653574989139054592
アイリフドーパのジブちゃんさん「5月は遠征のみ!会いにいくよ😎🤡🎒🍅 5/14(日)名古屋RAD HALL 5/21(日)仙台ROCKATERIA 5/27(土)神戸メリケンパーク 5/29(月)岡山CRAZY MAMA2 6/9(金)心斎橋DROP 6/11(日)福岡Queblick 6/17(土)町田CLASSIX 6/28(水)高田馬場PHASE 7/2(日)新宿BLAZE 7/4(火)新宿red cloth 7/19(水)新宿ZircoTokyo https://t.co/wciNl8fxMO」https://twitter.com/redzibra/status/1653559514476711937
Keisuke.さん「https://t.co/o7bbCd1Ha7 Necrospectiveです youtubeチャンネルを開設したので、次のデモ音源に入る予定の曲を先行公開しました 聴いていただけますと幸いです。」https://twitter.com/necrospective13/status/1621451540669280256
ムラ村隆一さん「エレベーターで死ぬほどイチャついてるカップルと乗り合わせた時のぼく https://t.co/BY8fLYovQr」https://twitter.com/MURA_SEA_/status/1653292725972918273
Ailiph Doepaさん「🎪NEW SHOW🎪 初のレッドクロス!初の挫・人間! 7月4日(火)新宿レッドクロス red cloth 20th ANNIVERSARY番外編 「Heavy Meta Lyric」 OP 18:30 ST 19:00 前売¥3500 出演 アイリフドーパ 挫・人間 e+ https://t.co/1WxSL51I3F 【プレオーダー】5/6 12:00~5/13 18:00 【一般】5/23 12:00〜 https://t.co/GRASrmoKDh」https://twitter.com/Ailiph_Doepa/status/1652999038269296640
アイリフドーパのジブちゃんさん「大事な13周年のワンマンの最後がこれ。無駄に顔と体幹いいのふざけんなよ🍅 Photo by @Litchi_LP https://t.co/pyj7vflcRq」https://twitter.com/redzibra/status/1652884614644637697
アイリフドーパのジブちゃんさん「シン・一般男性からレッドジブラになるまで。 https://t.co/IbFajWjAvQ」https://twitter.com/redzibra/status/1652985291123347457
Ailiph Doepaさん「【ワンマン大盛況ありがとThumb】 アイリフドーパ単独700キャパの箱でこれだけのお客さん来てくれました。スゲー!!!!売れそう。 #アイリフドーパ https://t.co/whRLrup1aR」https://twitter.com/Ailiph_Doepa/status/1652664096062603266
オクヤスタカさん「このベース欲しい方いますかー? いたらDMお願いします!! https://t.co/Pr11MGdJgS」https://twitter.com/8stringsbass/status/1652658952021106688
ももにゃんちゅ🐱(Wω・´)大佑狂いの心裏学さん「昨日はアイリフドーパのワンマン! 13周年おめでとうございます㊗️ アイガーゴイルさんお誕生日おめでとうございます㊗️ 髪の毛で友達を攻撃したようです…申し訳ないです…もっと(美容院で)切ります。 めっちゃ楽しかったし音良すぎだろ!上手すぎて沼るわ…(DEZERTの殺意帽子は内緒やで🤫)また行く!! https://t.co/WVReakT1xG」https://twitter.com/730_yrk/status/1652942528793178112
なかないで、毒きのこちゃんさん「【重要なお知らせ】 シアター・アルファ東京にて行われたショート・シアター・フェス2023において当劇団が行われた行為を説明をさせていただきます。 お客様、ご関係者様をはじめ多くの方にご心配をおかけして誠に申し訳ございません。添付画像に記載しましたのでご確認頂けますと幸いです。 #STF2023 https://t.co/iMQDT8Vq9K」https://twitter.com/nakanaidedokuk/status/1653353652734803977
HIROTO ALICE NINE.ヒロト アリス九號.さん「DAY18グランドファイナル渋谷公会堂!!! ❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥 ツアー全公演なんと完走!!!!! これぞ『バンド』なTOURでした. すべてのNS九組ちゃん すべてのLIVEハウス すべてのチームアリス すべての出逢った愛すべき人たち 心からのありがとう🔥💥🎸 愛してる愛してる愛してる!!!… https://t.co/rY0jULoVnf」https://twitter.com/hrt_A9/status/1653769445708533760
柩さん「新潟ありがとう! めちゃくちゃアツアツでした🫠 今回のツアー凄いわ…!! https://t.co/UdXw6wURTv」https://twitter.com/hitsu_nightmare/status/1653705920038445057
咲人さん「ツアー13本目新潟GOLDENPIGS、ありがとうございました〜!ギターの持ち替えを忘れて曲に入れなかったのが悔しい。。。でもみんなのテンションとノリの良さに助けられました🌞ツアーはまだ続くので乗り越えていかなきゃ…! ライブ後も“えご”を食べたけどこれほんと無限に入る https://t.co/XSocp7tKHN」https://twitter.com/suck_it_nm/status/1653745109144567809
Ni〜ya NIGHTMAREさん「遅くなったけど、ツアー新潟公演お疲れ! 激アツで一気に体力奪われたけどライブは凄く楽しかったし、みんなの暴れっぷりが見応えありました笑 また来ます!ありがとう新潟! https://t.co/B6X0cnSPkb」https://twitter.com/NIGHTMARE_218/status/1653794213878960128
咲人さん「超楽しみにしてます🌝」https://twitter.com/suck_it_nm/status/1652899027271446529
柩さん「あれ?そうだっけ?w 俺はルカさんの誕生日派だ! あとはよウサギの続きやろよ!」https://twitter.com/hitsu_nightmare/status/1652873010154725376
柩さん「黄泉柩。 #NIGHTMARE #チビーズ #盛岡 https://t.co/Y6RE0lMGS2」https://twitter.com/hitsu_nightmare/status/1652645168569524229
咲人さん「ツアー12本目盛岡CHANGE WAVEありがとう✨今日はね、みんなの表情や歌声が沁みてライブができることの尊さをすごく感じた1日でした。つまずいたり思い通りにいかないこともあるけれど、歩み続けようと思います。ゾジーさんの最後の一言もなんかグッときた。今は隣でお酒飲みながら爪噛んでるけど笑 https://t.co/LAo2hrWG7B」https://twitter.com/suck_it_nm/status/1652645528281440256
AKI_guitaristさん「5月に入りました🎏 🔻よろしくお願いします🔻 2023年5月17日(水) THE SIXTH LIE LIVE2023「Liars」 札幌 Crazy Monkey 開場18:00 / 開演18:30 前売¥2,500 / 当日¥3,000 (別途1D¥600) -出演- THE SIXTH LIE THE PHROCKS つれづれぐさ KAUXS Never Ending Hoper DMにてチケット予約受付中‼️ https://t.co/lEIF9IgFgr」https://twitter.com/official_KAUXS/status/1652951120585842688
KAUXSさん「◤◢◤❤️‍🔥ライブ情報❤️‍🔥◢◤◢ 2023年5月17日(水) THE SIXTH LIE LIVE2023「Liars」 札幌 Crazy Monkey 開場18:00 / 開演18:30 前売¥2,500 / 当日¥3,000 (別途1D¥600) -出演- THE SIXTH LIE THE PHROCKS つれづれぐさ KAUXS Never Ending Hoper 🎫チケット🎫 DMにて📩 ご予約お問合せ受付中‼️ https://t.co/ql82COpBrg」https://twitter.com/Kauxs_official/status/1650428306087641088
Ki―(KAUXS)さん「インディーズの頃から大好きで、ギターもコピーしまくったし、今だに聴いてるD-SHADE。 最高の時間をありがとうございました✨️ 途中、一番好きなTruthの時にどうしても見れなかったのが残念😩 でも楽しかった~🎵 #DSHADE」https://twitter.com/ki8818/status/1649794785992151041
Keisuke.さん「https://t.co/chjR0vmUck Demo No.1〜3のCD-Rをbandcampにて販売開始しました。 チェックしてもらえると嬉しい。 I have started selling the CD-R, Demo No.1〜3 on bandcamp page. Please check it out. https://t.co/VkidGGXj9m」https://twitter.com/necrospective13/status/1650877450635841541
知(TOMO)さん「進捗状況🥹 @necrospective13 #NECROSPECTIVE https://t.co/n4aC6V6XKc」https://twitter.com/TMetalun/status/1654019991732355073
舞夕-マユウ-さん「目覚めた。 朝ごはん食べた。 コーヒー飲んだ。 今日は お買い物して お家の事をやって、ギターの練習。 新しく買った機材も、使いこなさなきゃな。 今月は大阪。来月は名古屋。 まだ詳細が出てないイベントもありますが、是非 遊びに来てください! おはようございます! https://t.co/05OB2mM9lb」https://twitter.com/hrz45mayou/status/1653925099404414976
EURO † SPEED-iD † REAL GOTHさん「ギターはTVとテレキャスを弾く。 煙草は口にくわえたまま吸う。 悩んだときはコイントスで決める。 ファッションセンスが悪い奴は駄目。 そしてすべてのR&Rはダンスミュージックだってこと。 俺の、人生の教科書。再び読み直してきた。 明日からはハローとバイバイだけで生きていける気がするぜ。 https://t.co/WLIxjGMdqI」https://twitter.com/HLEURO/status/1653763533446979587
有村 竜太朗さん「古くからの友人に誘われて久々に武道館に行きました。 大好きなバンドの武道館公演を観れてただただ嬉しかったデス。 ずっと頭の中で曲が止まないデス。 そして話も止まないデス。 (・月夜・)/ https://t.co/uaUu9cRwVM」https://twitter.com/Pla_ryutaro/status/1653726881349529601
Daijiro Nozawa a.k.a.DIEさん「なんか自然と、 メンバーで ハート💓作ってた✨ https://t.co/t6yXs65j4c」https://twitter.com/Pukapyu/status/1653746603893882881
杉本善徳(Waive)さん「画像は、数時間前までいたスタジオと今いるスタジオ(自社)のものです。 https://t.co/RLHzs9pkZj」https://twitter.com/ys1126/status/1654048847197532160
yuyaさん「面子みてごらんよ 面白そうすぎるよね ぼーかるは俺とひとみん2人で務めさせてもらうよっ お酒呑みながら楽しんでもらいたいねっ 俺も軽く引っ掛けたくなりそうですが終わるまで我慢します あつてぃーいつも呼んでくれて本当ありがとー ひとみんと2人でラルク縛りでカラオケ練習いかなきゃ」https://twitter.com/dof_yuya/status/1653724900945956864
₩ТЯさん「おはようございます。 近年最高の吐き気と戦いながら帰る用意してます あの方達は今頃ご満悦で就寝されているのでしょう😔 店長さん、閉店2時なのに4時に1人合流してすみませんでした… 通行人の方、これのどこに拘りがあるのか分からん写真なのに何回も撮り直させてすみませんでした… https://t.co/1YAW6mP9N6」https://twitter.com/dqr_v/status/1652829428219772933
Drum 篤人さん「とても楽しかった!🍓 SICK’S TEEN TOURも宜しくです。 6月8日(木) 名古屋CLUB QUATTRO 6月9日(金) 梅田CLUB QUATTRO 6月15日(木) 渋谷CLUB QUATTRO https://t.co/9tmv2rx7QW タラタラしません。笑 #アーバンギャルド」https://twitter.com/atsuto0107/status/1653756647087697921
絶望リフレインさん「5/3 名古屋MUSIC FARM公演 ありがとうございました。 スタートは切りましたがまだまだ未熟な4人をこれからもよろしくお願いします。 https://t.co/WRiBTYAghh」https://twitter.com/zetsubou_ref/status/1653760457256374272
三沢市寺山修司記念館さん「🌼🌼🌼寺山修司記念館フェスティバル2023春🌼🌼🌼 日時:2023年5月4日(木祝) 場所:三沢市寺山修司記念館/寺山修司顕彰文学碑/屋外多目的スペース 今年没後40年を迎える寺山修司の命日、5月4日は「修司忌」。この日だけの特別なイベントを用意してお待ちしています! 詳細 https://t.co/6tjuz87JNg https://t.co/ZH4daVSUOb」https://twitter.com/shuji_terayama/status/1639929727128580096
森 翼Tsubasa Mori/MIMIZUQさん「https://t.co/zRwRhxylJl 【新曲公開しました】 https://t.co/hgpLBYnm6B」https://twitter.com/mori_tsubasa/status/1653760771862695938
blivlabelさん「Happy birthday @mori_tsubasa 😍 https://t.co/Jb5d8MxFHr」https://twitter.com/blivlabel/status/1653752562191835138
koumei_Lucifer's undergroundさん「会場に来てくれた方々、遠方から応援いただいた方々、共演者の方々、箱のスタッフの皆さん、全ての人に感謝です。 次は7/29名古屋某所。 絶望リフレイン一同精進します。」https://twitter.com/KoumeiLucifer/status/1653762912052482048
三沢市寺山修司記念館さん「🌷バーチャル献花・メッセージ募集👈 今年は寺山修司没後40年。寺山さんに贈る言葉を募集します。贈る言葉はどんな形でもOK! お手紙、絵、写真、詩、俳句、短歌etc.#修司忌2023 と花の🌻絵文字(献花)を添えて投稿してください。後日、記念館内に掲示します。 締切:5月4日(修司忌) https://t.co/Q89sjiQOlD」https://twitter.com/shuji_terayama/status/1651968129336221696
キリ(luin)🥁さん「池袋EDGEで杏祭り◎IOLITE-アイオライト-で参加して来ました。 どうもありがとうございました😊 杏太さん凄い!最後セッション終わってはけて、楽屋で皆拍手で杏太さんを迎えたのでした👏ドキュメンタリーで観たい位良いシーンでした。 終わってみると意外にも一日が速かったです(゚ω゚)良きイベント✨」https://twitter.com/kiri_drums/status/1653764717297696768
kazuさん「最高の二日間をありがとうございました。 幸也さん、お誕生日おめでとうございます。 https://t.co/5fx93W9W0G」https://twitter.com/sckkazu/status/1653768858837155840
UNCLOCK LOVER 頼田陵介さん「明日のチェキも予約制となります🙋‍♀️ トリなので物販長い時間行えませんが皆さまよろしくお願いしますー🙏✨」https://twitter.com/yorita_ryosuke/status/1653770874267504640
UNCLOCK LOVER 頼田陵介さん「ほんとは昨日行きたかったけど、行けなかったので少しだけ歌いに来た✌️ https://t.co/miWMRhiT5i」https://twitter.com/yorita_ryosuke/status/1653773228169363464
KINGRYOさん「2023.5.3@吉祥寺shuffle 1部2部共にとっても楽しかったし幸せでした!!! みんなありがとうね🦁✨ 男也&秀 BIG LOVE♡ https://t.co/bZjaMv7rIF」https://twitter.com/kingryoworld/status/1653774794444410881
首振りDollsさん「😈Thank you for coming!!😈 ▷▷2023/05/03(水)小倉Cheerz 『CLASH!!』 -首振りDolls『Rock’n’Doll Syndrome Tour』 × JOHNNY PANDORA『NEVER ENDING WEEKEND TOUR』- 首振りDolls×JOHNNY PANDORA Special Session『ルイジアンナ』 初対バンでした!そしてまた東京でも必ず…! https://t.co/cktcGVParS」https://twitter.com/KubihuriDolls/status/1653776542491885581
lucy+peter=esolagoto / 中村真悟さん「今夜はやっさんrecでした。 やっさんは完璧にプリプロしてくる(し巧い)ので、進行スピードが滅茶苦茶速いです。 コーラスのラインとかもしっかり把握して臨んでくれるので、此方も無駄なトラックが増えなくて助かります。笑 いや 見習わなきゃ・・・😱😱😱 https://t.co/9NfQjGYpvg」https://twitter.com/lucy_peter/status/1653781572653547521
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honyakusho · 1 year
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2023年5月1日に発売予定の翻訳書
5月1日は労働者の祭典メーデーですが、国民の祝日ではありません。 大型連休の狭間で出勤の人もいると思います。 本日発売予定の翻訳書は18冊あります。 書店店頭で確認してみてはいかがでしょう。
ワーキングメモリと発達障害[原著第2版]
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トレイシー・アロウェイ/著 ロス・アロウェイ/著 湯澤正通/監訳 湯澤美紀/監訳
北大路書房
コーチング心理学ガイドブック
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シヴォーン・オリオーダン/編著 スティーブン・パーマー/編著 徳吉陽河/監訳 森谷満/訳 ほか
北大路書房
エイジズムを乗り越える
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アシュトン・アップルホワイト/著 城川桂子/訳
ころから
仕組みもわかる西洋の建物の描き方
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リチャード・テイラー/著 髙瀨みどり/翻訳 飛ヶ谷潤一郎/監修
エクスナレッジ
原爆の歌 河野英子歌集
河野英子/著 河野優三枝/編集・翻訳 アリエル・オサリバン/翻訳
木犀社
人間がいなくなった後の自然
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カル・フリン/著 木高恵子/翻訳
草思社
アカシックレコードで読み解く「光の12日間」~アップデート版~ 2037年までに起こること
ゲリー・ボーネル/著 大野百合子/翻訳
徳間書店
アシジのフランシスコの生涯
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A.トムソン/著 持田鋼一郎/翻訳
教文館
カルテル化する政党
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リチャード・カッツ/著 ピーター・メア/著 岩崎正洋/翻訳 浅井直哉/翻訳
勁草書房
世界に学ぶミニ・パブリックス
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OECD(経済協力開発機構)/著 日本ミニ・パブリックス研究フォーラム/翻訳
学芸出版社
スタンフォードの人気教授が教える 「使える」アイデアを「無限に」生み出す方法
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ジェレミー・アトリー/著 ペリー・クレバーン/著 小金輝彦/翻訳
KADOKAWA
ドアのむこうの国へのパスポート
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トンケ・ドラフト/著 リンデルト・クロムハウト/著 リンデ・ファース/著 西村由美/翻訳
岩波書店
地図と星座の少女
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キラン・ミルウッド・ハーグレイブ/著 佐藤志敦/翻訳
岩波書店
プーチン(上) 生誕から大統領就任まで
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フィリップ・ショート/著 山形浩生/翻訳 守岡桜/翻訳
白水社
はねをならべて
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キャレン・レヴィス/著 チャールズ・サントソ/イラスト いわじょうよしひと/翻訳
BL出版
無限角形 1001の砂漠の断章
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コラム・マッキャン/著 栩木玲子/翻訳
早川書房
ベアトリスの予言
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ケイト・ディカミロ/著 ソフィー・ブラッコール/イラスト 宮下嶺夫/翻訳
評論社
近代初期イギリス演劇選集
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鹿児島近代初期英国演劇研究会/訳
九州大学出版会
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exloyrog · 2 years
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7/7の記録
・前日の出社の疲れを引き摺りながら始業時間になる直前まで眠りにつき、午前中は普段通り仕事に取り掛かった。普段通り、といっても普段よりずっと眠く、お客様ミーティング中に一瞬寝落ちし、「〇〇くん?」と名指しで問いかけられる場面がありかなりヒヤッとした。上の人もよくやってる「すみません、ミュートになってました」で無事切り抜けられたような、られなかったような。そんな、だらしない日常。
昼休みに入り、アンジュルムのヒルナンデス出演を同時視聴するフォロワーのスペースが開かれていたので、タップして入った。珍しくあまり関わりのないフォロワーもスピーカーに上がっている。たけかむまだかなあと思いながら聞いていたら全く別の話をしている。点けたテレビも、たけかむどころかヒルナンデスさえやっていなかった。何故か安倍さんの演説する姿がデカデカと映っていた。物々しいテロップが表示されていたけど、全く情報が頭に入ってこなかった。スペースの表示画面を下にスクロールし、トレンドとTLを見たら、やっぱり同じ字面が表示されていた。ショートした頭に、フォロワー達の深刻な会話が入り込んできた。とりあえずスピーカー申請をして、ふわっと話に入った。「こんなことが現代日本で起こり得るんだ」「ついに一線を越えてしまった」「この先どういう方向性にしろ大変なことになる」。フォロワーの言葉が、軽い口調ながら重々しく響く。実際、既にTwitter上は「大変なこと」になっていた。皆が早押しクイズかのように原因を即決し、糾弾し合っていた。ヘイトクライム、言論弾圧、「〇〇のせい」etc。まだ当時の状況どころか犯人の動機も何もわかっていないのに、さも最初から起こることがわかっていたかのような言葉たちが世を覆い尽くす。
「ここ日本」「令和の日本」なんてトレンドも上がっていたが、とっくにこの国は平和じゃなかった。やまゆり園事件やウトロ地区事件等、特定の属性に対する凄惨な事件を許してしまう社会だった。平和を享受できている人が比較的多かったから見えづらかっただけだ。そして、公の場で元首相が撃たれる(凶弾に倒れるという物語化に加担するような言い方は好きじゃないので直接的に書く)という、わかりやすく最悪な形で「平和の崩壊」は表出してしまった。
ここまでは、情報が少ない段階でも、ある程度認識に齟齬はないと思う。しかし、ここからはどうか。犯人の動機。政治テロ。言論弾圧。政策への恨み。何も情報が出ていない時点で、誰もが「そうだ」と即決し、勇み足で次のステージに向かう。ものすごくこわかった。まずは、今起きたことに対して、誠実に反応する、もしくは身を護るために反応しない、といった行動になるのではないのか。人間はどうしても自らの経験と知識から連想してしまうので、起こった事件に対して「こうかもしれない」と思ってしまうことは避けられないし、自由だ。しかし、「こうかもしれない」が「こうだ」という決めつけに変わり、人々を煽動し始めたらおしまいだ。右派、左派というおおきな区分にかかわらず、様々な立場の人が様々な言葉で語り続ける。もはや昨晩で語り尽くしたのではないだろうか、と思うほどに、どんどん突き進んでいく。乗り遅れた人はどんどん置いていかれていく。自分は、一歩立ち止まって冷静に、あるいは、冷静ではなくとも、暗い感情を自分の中にとどめておけるような人を尊敬するし、みんながそうであってほしいと思っているが、世の中は「事件に対してはっきり意見や態度を示すこと」を要請してくるようだ。それもハイスピードで。やっぱり、ついていけない。
昨日の段階で、自分が意見したいことがあるとすれば、報道の在り方に対してだ。ショックの大きい映像を、何の断りもなく流し続けること。目撃した女子高生二人組の街頭インタビューを無配慮に流し続けること。あなたたちは、京王線の事件で一体何を学んだのか。あの時の批判を真摯に受け止めることはできなかったのか。もちろん、メディアだけの責任ではない。メディアがSNSのスピードに寄せたこと、すなわち情報に需要があったことが一因であると思う。発砲された瞬間の動画を、白昼堂々と流し続けること。このショックの大きい動画が拡散され続けることに対し、発信元も拡散者も、何も思わないのだろうか。「目撃した人へのケアを」、という呼びかけに対して「本人の容態を考えたら目撃者のケアなんてどうでもいい」と怒るリプライを見かけた。人の意見を読めば読むほど、血の気が引いていく。
仕事は全く手に付かなかったので、軽い作業をしながらスペースを開いた。うまく応答することはできなかったが、誰かの話を聞いているだけで安心する。こういう時に一人暮らしは結構こたえる。けど逆に、同居人のこの事件に対する反応が自分と全く違っていたら傷ついていたと思うので、ひとりでよかったのかもしれない。Twitterの文字列による痛みに慣れていても、現実の世間話による痛みにはきっと慣れていない。不意打ちでずん、と食らってしまう気がする。
スペースも仕事も終わり、1時間ほど真っ暗闇の中でTwitterを眺め続けた。やめた方がいいとわかっていたけれど、動けなかった。ちいさい音で続報のないニュースが流れ続ける。スペースの終わりがけ、訃報が届き、Twitterはより一層混迷に入った。犯人の動機は不明瞭だが、亡くなったことは事実だ。英雄化する動きと、死と生前の罪は別問題だとする主張。分断がすすむ。より一層。暗澹たる気持ちを引き摺り続けるのもつらかったので、近所のイタリア食料品店でデカいティラミスとクラフトビールを買った。後頭部がしゅわしゅわする感覚に不健康さを覚えつつ、ちょっぴり心が回復したように思う。児玉雨子さんのカワイイ動物募集ツイートに乗っかったり、ベボベの日���谷ノンフィクション実況生配信で和んだり、フォロワーとモーニング娘。の新メンバーについての話をしたりと、現実から目を背けることで穏やかな夜を過ごすことができた。
日曜は投票に向かう。この件の影響は受けない、と言い切ることはできない。ちょっと足が遠のいている。行くけど、行くけどさ。同情なんてしないけどさ。やっぱしんどいじゃん。この気持ちは、”正しい言説”を前にしても、コントロールされたくない。それくらい、許してくれ。
・何か大きな出来事が起こったとき、その当日の記録をちゃんと残さずにきたことを後悔しているので(コロナ禍に入りたての頃とか)、些細な記録でもいいからたまには残してみる。意外と書くことはあったし、これでもほんの一部。すべては語らない/語れない。
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kasaiyusuke-blog · 6 years
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kkagneta2 · 4 years
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ボツ2
おっぱい、大食い。最後まで書いたけど胸糞なのでここに途中まで投稿してお蔵入り予定。
時: 午前8時05分
所: ○○中学正門前
身長: 標準的。155センチ程度。
衣服: 〇〇中学指定の制服。黒のセーラー。リボンの色より二年生と断定。
年齢: 中学二年生なので14、5。
持ち物: 右手に〇〇中学指定の鞄。左手にスマホを所持。
同行者: 友人1名。興味無しのため略。
背格好: やや細身か。冬服のため殆ど見えなかったが、スカートから覗く脚、そして周りの生徒と見比べるに、肩や腕も細いと思われる。腰回りもほっそりとしていると感じた。正確には引き締まっていると言うべきか。
顔: いと凛々し。小顔。頬は真白く、唇には薄い色付き。笑うと凄まじく整った歯が見え隠れする。この時髪をかき上げ血の色の鮮やかな耳が露出する。
髪: ボブ系統。ほぼストレートだが肩のあたりで丸くなる。色は黒、艶あり。
胸: 推定バスト98センチ、推定アンダーバスト62センチのK カップ。立ち止まることは無かったが、姿勢が良いのでほぼ正確かと思われる。しっかりとブラジャーに支えられていて、それほど揺れず。体格的に胸元が突出している印象を受ける。隣の友人と比べるとなお顕著である。制服のサイズがあっておらず、リボンが上を向き、裾が胸のために浮いていた。そのため、始終胸下に手を当てていた。揺れないのもそのせいであろう。制服と言えば、胸を無理に押し込んだかのように皺が伸び、脇下の縫い目が傷んでおり、肩甲骨の辺りにはブラジャーのホックが浮き出ている。されば制服は入学時に購入したものと思われ、胸は彼女が入学してから大きくなった可能性が大である。元来彼女のような肉体には脂肪が付きづらいはずなのだが、一年と半年を以てK カップにまで成長を遂げたところを見ると、期待はまずまずと言ったところか。要経過観察。名前は○○。胸ポケットに入れてあったボールペンが落ちたので拾ってあげたところ、「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をされる。
  時: 午前10時28分
所: 〇〇駅構内
身長: 高い。170センチ強
衣服: 薄く色味がかった白、つまりクリーム色のファー付きコート。内には簡素なグリーンのニットを羽織る。首元に赤のマフラー。
年齢: 22、3。休み期間中の大学生かと思われる。
持ち物: キャリーバッグ。手提げのバッグ。
同行者: 友人2名。先輩1名。何れも女性。貧。
背格好: 体格が良いと言った他には特に無し。腕も見えず、脚も見えず、首も見えず。肩幅の広さ、腰つきの良さから水泳を営んでいると推定される。
顔: その背に似合わず童顔。人懐っこい。マフラーに顔を埋め、視線を下げ、常に同行者に向かって微笑む。愛嬌よし。
髪: ショート。これより水泳を営んでいると断定。色は茶、染め上げてはいるがつやつやと輝く。
胸: 推定バスト129センチ、推定アンダーバスト75センチのR カップ。冬である上に、胸元が目立たないよう全身を地味に作っており、某コーヒーショップにてコートを取っても、無地のニットのために膨らみが分かりづらかった。さらに、胸の落ち具合から小さく見せるブラジャーを着用しているかもしれない。そのため、推定カップはR カップより3、4カップは大きい可能性がある。コートを取った際、胸元が一層膨らんだように感じられた。机の上に胸が乗って、本人は気にしていないか、もしくは気づいていなかったが、柔らかさは至高のようである。他の男性客の腕が肩にぶつかって、驚いた際に胸で食べかけのドーナツを落とす。以降会話は彼女の胸に話題が移ったらしく、左右に居た友人二名が所構わず触れるようになり、両手を使って片胸片胸を突っついたり、揺らしたりして遊ぶ。「机まで揺れる」と言う声が聞こえてくる。「ちょっとやめてよ」と言いつつ顔は相変わらず微笑むでいる。しばらくして四人とも席を立って、地下鉄筋の方へ消えていく。童顔ゆえに顔より大きい胸は驚くに値するが、体格からして胸元に自然に収まっているのを見ると、やはりなるべくしてなったとしか思えず。
  時: 午後00時14分
所: 〇〇市〇〇にあるスーパー前
身長: 低い。150センチに満たない。
衣服: 所謂マタニティウェア。ゆったりとした紺のワンピースに濃い灰色のポンチョ。
年齢: 26、7
持ち物: 買い物袋。ベビーカー。
同行者: ベビーカーの中に赤ん坊が一人。女の子である。
背格好: 小柄。寸胴で、かつ脚も長くはあらず、そして手足が細く、脂肪が程よくついている。��まりは未成熟な体つき。身長以上に小さく見える。
顔: かなりの童顔。着るものが着るものであれば高校生にも見える。可愛いがやつれていて、目の下に隈あり。子供が可愛くて仕方ないのか、そちらを見ては微笑む。
髪: セミロングを後ろで一束。中々の癖毛であるかと思われるが、目のやつれ具合からして、もしかしたら本当はもっと綺麗なのかもしれない。髪色は黒。可愛らし。
胸: 推定バスト110センチ、推定アンダーバスト58センチのQ カップ。体格が小柄であるのでQ カップよりもずっと大きく見える。というより迫力がある。私が訪れた時は買い物袋をベビーカーに吊っている最中であった。ほどなくして赤ん坊が泣き出したので、胸に抱えてあやしたが、赤ん坊は泣き止まず。片胸と赤ん坊の大きさはほぼ同じくらいであっただろう。また、胸と赤ん坊とで腕は目一杯伸ばされていた。胸に抱いて「よしよし」と揺らすのはしばらく続いたが、赤ん坊が泣き止むことはなかった。そこで、座る場所を求めて公園へと向かおうと、一度ベビーカーへと戻そうとしたのであるが、一度胸に食らいついた赤ん坊は離さない。「さっきも飲んだじゃない」とため息をついて片手で危なっかしくベビーカーを引こうとする。「押しましょうか」と接近してみたところ、意外にもあっさりと「よろしくおねがいします」と言って、私にベビーカーを預けた。中には玩具が数種類あった。道から離れた日差しの良いベンチに腰掛け、ケープを取り出して肩にかけ、赤ん坊をその中へ入れる。それでもしばらくは駄々をこねていたであったが、母親が甘い声をかけているうちに大人しくなった。私が「お腹が空いてたんですね」と笑うと、「困ったことに、食いしん坊なんです。女の子なのに」と笑い返して赤ん坊をあやす。話を聞いていると、母親の母乳でなければ我慢がならないと言う。授乳が終わってケープを外した時、子供はすやすやと眠りについていた。「胸が大きくなりすぎて、上手く抱っこできなかったんです。大変助かりました。ありがとうございます」と分かれたが、その言葉を考えるに、妊娠してから一気に胸が大きくなったのであろう。授乳期を終えたときの反動が恐ろしい。むしろベビーカーの中に居た赤ん坊の方に興味を唆られる。
  時: 午後01時47分
所: 〇〇市市営の図書館。某書架。
身長: 標準的。158センチ程度。
衣服: 白のブラウスにブラウンのカーディガン。
年齢: 30前後か。
持ち物: 白のタブレット
同行者: 無し
背格好: 小太りである。全体的に肉がふっくらとついている。けれども目を煩わすような太り方ではない。豊かである。ただし、著しく尻が大きい。
顔: 目尻は美しいが、柔らかな頬に愛嬌があって、どちらかと言えば可愛らしい方の顔立ち。鼻がやや低く、口元はリップクリームで赤々と照りを帯びている。色白とは言えないが、光の加減かと思われる。眼鏡をかけており、リムの色は大人しい赤。非常によく似合う。
髪: ストレートなミディアムヘア。髪色は黒であるが、不思議なことに眼鏡の赤色とよく合い、前髪の垂れかかるのが美しい。
備考: 司書である。
胸: 推定バスト128センチ、推定アンダーバスト81センチのO カップ。本日の夜のお供にと本を物色中に、書架にて本を正していた。胸が喉の下辺りから流麗な曲線を描いて20センチほど突き出ているばかりでなく、縦にも大きく膨れており、体積としてはP カップ、Q カップ相当かもしれない。頭一つ分背が低いので上からも望めたのであるが、カーディガンで見え隠れする上部のボタンが取れかけていた。本を取る度に胸が突っかかって煩わしいのか、肩を揺すって胸の位置を直す。本棚に胸が当たるのは当然で、文庫本などはその上に乗せる。一つの書架を片付け終わった辺りで、適当に思いついたジャンルを訪ねて接近すると、如何にも人の良さそうな顔で案内をしてくれた。脚を踏み出す度に甲高い音が鳴るのは、恐らくブラジャーのせいかと思われる。歩き方が大胆で胸が揺れるのである。途中、階段を下りなければならないところでは、一層音が大きくなって、臍のあたりで抱えていた本を胸に押し付けて誤魔化していた。そのため、ブラジャーのストラップがズレたかと見え、書棚の方へ目を向けている隙に、大胆にも胸を持ち上げて直していた。なまめかしい人ではあるが、年が年なので望みは無い。
  時: 午後02時22分
所: 〇〇小学校校庭
身長: 140センチ前後か
衣服: 体操服
年齢: 10、11歳
持ち物: 特に無し
同行者: 友人数名
背格好: ほっそりとしなやかである。幼い。腕も脚もまだ少女特有の肉が付いている。今日見た中で最も昔の「彼女」に似ている体つきであったが、この女子児童は単に骨格が華奢なだけで、痩せ細った体ではない。健康的である。脚が長く、短足な男子の隣に立つと、股下が彼の腰と同位置に来る。
顔: あどけなさは言うまでもないが、目元口元共に上品。笑う時もクスクスと擽るような、品の良い笑い方をする。眼鏡はテンプルに赤色が混じった、基本色黒のアンダーリム。そのせいで甚だ可愛らしく見えるが、本来は甚く聡い顔立ちをしているかと推定される。が、全般的に可愛らしい。
髪: 腰まで届く黒髪。ほぼストレートだが若干の癖あり。また、若干茶色がかっているように見えた。髪の質がかなり良く、時折肩にかかったのを払う度に、雪のように舞う。
胸: 推定バスト81センチ、推定アンダーバスト48センチのI カップ。体育の授業中のことである。男子は球技を、女子はマラソンでもやらされていたのか、校庭を走っていた。身体自体は小柄であるから胸はそう大きくはないのだが、無邪気に走るから激しく揺れる。揺れるごとに体操服が捲れ上がって腹部が見えそうである。明らかに胸元だけサイズが合っていない。何度か裾を直しながら走った後、耐えかねて胸元を押さえつけていたのであるが、いよいよ先生の元へ駆け寄って校舎内へ入った。そして出てきてから再び走り初めたけれども、その後の胸の揺れは一層激しくなっていた。ブラジャーに何かあったのだろうと思われる。顔には余裕がありながら、走る速さがこれまでとは段違いに遅く、これまで一緒に走ってきた友人に追い抜かれる。結局、彼女は胸を抑えながら、周回遅れで走りを終えた。しかし可哀想なことに、息を整えていると友人に後ろから手で掬われて、そのまま揉みしだかれる。小学生の手には余る大きさである。寄せあげて、掬い上げて、体操服をしわくちゃにしながら堪能する。私にはそう見えただけで、実際にはじゃれついていただけであろうが、指が深く沈み込んでいる様は男子児童の視線を寄せるのに足る。なされるがままにされていた彼女は、そのうちに顔を真っ赤にして何かを言いつつ手をはたき落とし「今はダメ」と言い、以降はすっかり両腕を胸元で組んで、猫背になって拗ねてしまった。この生徒は要観察である。下校時に再び見えてみれば、制服下の胸はブラジャーは着けていないながら見事な球形を為している。先程の光景から張りも柔らかさも極上のものと想像される。名前は○○。名札の色から小学5年生だと断定。ここ一ヶ月の中で最も期待すべき逸材。
  時: 午後05時03分
所: 〇〇市〇〇町〇〇にある某コンビニ
身長: やや高い。163センチほど。
衣服: ○○の制服。
年齢: 17歳
持ち物: 特に書くべきにあらず
同行者: 無し
背格好: 標準的だがやや痩せ型。恐らくは着痩せするタイプである。一見してただの女子高生の体であるが、肩、腰つきともに十分な量の肉量がある。その代わり腕は細い。右手に絆創膏。
顔: あどけない。非常に可愛らしい顔。人柄の良さが顔と表情に出ていると言ったところ。眉は優しく、目はぱっちり。常に口が緩んで、白い頬に赤みが差す。が、どこか儚げである。分厚くない唇と優しい目が原因か。
髪: 後ろに一束したミディアムヘア。一種の清潔さを表すと共に、若干の田舎臭さあり。後ろ髪をまとめて一束にしているので、うなじから首元へかけての白い肌が露出。これが殊に綺麗であった。
備考: 高校生アルバイター
胸: 推定バスト118センチ、推定アンダーバスト68センチのP カップ。服が腰元で閉じられているので、高さ24センチほどの見事な山が形成されている。そのため余計に大きく感じられる。手を前で組む癖があるのか胸が二の腕によって盛り上がって、さらに大きく見える。レジ打ちを担当していた。面倒くさい支払い方法を聞いて接近。レジにて紙を用いて説明してくれるのであるが、胸元が邪魔で始終押さえつけながらでの説明となり、体を斜めにしての説明となり、終いには胸の先での説明となる。ブラジャーの跡あり。よほどカップが分厚いのか胸と下着との境目がはっきりと浮き出ている。この大きさでこのタイプのブラジャーは、1メーカーの1ブランドしかないため、懐かしさに浸る。大体分かりました、では後日よろしくおねがいしますと言うと、にこやかにありがとうございましたと言う。腕の細さと胸の大きさとが全くもって合っていない。腰つきとは大方合っている。顔があどけないところから、胸に関しては期待して良いのではないだろうか? それを知るには彼女の中学時代、ひいては小学時代を知る必要があるが、そこまで熱心に入れ込めるほど、魅力的ではない。
   本日も予が真に求むる者居らず、―――と最後に付け足した日記帳を、俺は俺が恐れを抱くまでに叫び声を上げながら床へと叩きつけ、足で幾度も踏みつけ、拾って壁に殴りつけ、力の限り二つに引き裂いて、背表紙だけになったそれをゴミ箱へ投げつけた。八畳の部屋の隅にある机の下に蹲り、自分の頭をその柱に打ちつけ、顎を気絶寸前まで殴り、彼女の残した下着、―――ブラジャーに顔を埋めて髪を掻き毟る。手元に残りたる最後の一枚の匂いに全身の力を抜かされて、一時は平静を取り戻すが、真暗な部屋に散乱した日記帳の残骸が肌へと触れるや、彼女の匂いは途端に、内蔵という内蔵を酸で溶かすが如く、血管という血管に煮えたぎった湯を巡らせるが如く、俺の体を蝕んでくる。衝動的にブラジャーから手を離して、壁に頭を、時折本当に気絶するまで、何度も何度も何度も打ちつけ、忌々しい日記帳を踏みしめて、机の上に置いてあるナイフを手にとる。以前は右足の脹脛(ふくらはぎ)を数え始めて26回切りつけた。今日はどこを虐めようかなどと考えていると、彼女の残したブラジャーが目につく。一転して俺のこころは、天にのぼるかのようにうっとりと、くもをただよっているかのようにふわふわと、あたたかく、はれやかになっていく。―――
―――あゝ、いいきもちだ。彼女にはさまれたときもこのような感じであった。俺の体は彼女の巨大な胸が作り出す谷間の中でもみくちゃにされ、手足さえ動かせないまま、顔だけが彼女の目を見据える。ガリガリに痩せ細って頬骨が浮き出てはいるが、元来が美しい顔立ちであるから、俺の目の前には確かにいつもと変わらない彼女が居る。我儘で、可愛くて、薄幸で、目立ちたがり屋で、その癖恥ずかしがり屋で、内気で、卑屈で、でも負けん気が強くて、甘えん坊で、癇癪持ちで、いつもいつもいつも俺の手を煩わせる。冷え切った手で俺の頬を撫でても、少しも気持ちよくは無い、この胸、この胸の谷間が冬の夜に丁度良いのだ。この熱い位に火照った肉の塊が、俺を天に昇らせるかの如き高揚感を與えるのだ。
だがそれは後年の事。床に広がったブラジャーを拾って、ベッド脇のランプの燈を点けて、ぶらぶらと下へと垂れるカップの布をじっくりと眺める。華奢で肉のつかない彼女のブラジャーだったのだから、サイドボーンからサイドボーンまでの距離は30センチ程もあれば良く、カップの幅も中指より少し長い程度の長さしかない。が、その深さと広さはそこらで見かけるブラジャーとは一線を画す。手を入れれば腕が消え、頭を入れればもう一つ分は余裕がある。記念すべき「初ブラ」だった。
それが何たることか! 今日、いや昨日、いや一昨日、いやこの一ヶ月、いやこの一年間、いや彼女が居なくなってから実に6年もの間、このブラジャーが合う女性には出会うどころか、見かけることも出来ないではないか。細ければサイズが足りず、サイズが足りればぶくぶくと肥え、年増の乳房では張りが足らず、ならばと小学生の後を付け回してはお巡りに声をかけられ、近所中の中高にて要注意人物の名をほしいままにし、飽きる迄北から南の女という女を見ても、彼女のような体格美貌の持ち主は居なかった。風俗嬢へすら肩入れをし、ネットで調子に乗る女どもにも媚びへつらった。
恭しくブラジャーを箱へと収��て床に散らばりたる日記帳の屑を見るや、またしても怒りの感情が迸ってくる。今日は左太腿の上をざっくりとやってやろうか。紙屑をさらに歯で引きちぎり、喉に流し込みながらそう思ったけれども、指を切る程度に留め、代わりに床を突き抜ける位力を入れて、硬い板の上に差す。今日書いた文面はその上にあった。
「なんで、なんで俺はあんなことを、……」
気がつけば奇声を上げつつ髪の毛を毟り取っていた。時計を見れば午後11時28分。点けっぱなしにしておいたパソコンの画面にはbroadcasting soon! という文字が浮かび上がって居る。忘れた訳では無かったが、その英単語二文字を見るだけで、怒りも何も今日の女どもも忘れ、急に血の巡りが頭から下半身へと下り、呼吸が激しくなる。まるで彼女を前にした時のようである。急いで駆けつけて音量を最大限まで上げて、画面に食い入ると、直にパッとある部屋が映し出され、俺の呼吸はさらに激しくなった。
部屋はここと同じ八畳ほど、ベッドが一台、机が一つ、………のみ。
机の上にはありきたりな文房具と、食器類が一式、それに錠剤がいくつか。ベッドの上には質の良さそうな寝具、端に一枚のショーツ、その横に犬用のリードが一つ。これはこれから現れる者が、謂わばご主人さまに可愛がられるために着けている首輪につながっているのである。そしてその横に、あゝ、彼女がまだ傍に居ればぜひこの手で着けて差し上げたい巨大なブラジャーが一つ、………。ダブルベッドをたった一枚で埋め尽くすほど大きく、分厚く、ストラップは太く、今は見えないが12段のホックがあり、2週間前から着けているらしいけれどもカップは痛み、刺繍は掠れ、ストラップは撚れ、もう何ヶ月も着たかのようである。
しばらく見えているのはそれだけだったが、程なくしてブラジャーが画面外へ消えて行き、ショーツが消えて行きして、ついに放送主が現れる。病的なまでに痩せ細って骨の浮き出る肩、肘、手首、足首、膝、太腿、それに反して美しくしなやかな指が見える。顔は残念ながら白い仮面で見えないが、見えたところで一瞬である。すぐさま画面の殆どは、中央に縦線の入った肌色の物体に埋められるのだから。その肌色の物体は彼女の胸元から生え、大きく前へ、横へと広がりながら腰元を覆い、開けっ広げになった脚の間を通って、床へとゆるやかにの垂れており、ベッドに腰掛けた主の、脚の一部分と、肩と、首を除いて、体の殆どを隠してしまっている。床に垂れた部分は、部分というにはおかしなくらい床に広がる。浮き出た静脈は仄かに青々として、見る者によっては不快を感ずるだろう。
言うまでもなく、女性の乳房である。主は何も言わずにただそこに佇むのみで、何も行動をしない。仮面を着けた顔も、たまに意外と艶のある黒髪が揺れるだけで動かないのであるが、極稀に乳房を抑える仕草をして、愛おしそうに撫でることがある。けれどもそれは本当に極稀で、一回の配信につき一度の頻度でしかなく、殆どの場合は、一時間もしたらベッドに倒れ込んで寝てしまうのである。
この配信を見つけてからというもの、俺の日中の行動は、その寝姿を見るための暇つぶしでしか無い。彼女そっくりな体つきに、彼女そっくりな胸の大きさ、―――しかもこちらの方が大きいかもしれない上に、彼女そっくりな寝相、………見れば見るほど彼女に似て来て、また奇声を発しそうになる。無言で、手元にあった本の背表紙で頭を打ちつけて落ち着きを取り戻し、画面を見ると、ゴロンとベッドから落ちてしまったその女の姿。彼女もよくやった寝相の悪さに、途端懐かしさが込み上げて来て、
「あゝ、こら、叶(かなえ)、寝るんだったらベッドの上で寝ないと���……。手伝ってやるからさっさと起きなさい」
と頬を叩いたつもりだが、空を切るのみで、消息不明となっている者の名前を呼んだだけ、羨ましさと虚しさが募ってしまった。
   幼馴染の叶が居なくなってから早6年、片時も忘れた事はないのであるが、隣に住んでいながら出会いは意外と遅いものであった。当時俺は11歳の小学5年生、物凄く寒かったのを思えば冬から春前であったろうか、俺の家は閑静な住宅街の中に突如として現れる豪邸で、建物よりも庭に意匠を凝らしたいという父上の意思で、洋館が一つと離れが一つ庭に面する形で建てられ、俺はその離れを子供部屋として与えられていた。球状の天井を持つその部屋は、本当に子供のために閉ざされた世界かのようだった。庭の垣根が高く、木に埋もれる形で建っているのであるから、内は兎も角、外からだとそもそも離れがあることすら分からない。音も完全に防音されていて、車が通りかかるのすら、微妙な振動でようやく分かるくらい外界から切り離されているのである。いつも学校から帰ると、俺はその部屋で母上と共に話をしたり、ごっこ遊びをしたり、宿題をしたりする。食事もそこで取って、風呂には本館の方へ向かう必要はあるけれども、学校に居る7、8時間を除けば一日の殆どをそこで過ごしていた。だから、近隣の様子なぞ目については居なかったし、そもそも父上から関わるなというお達しがあったのだから、あえて触れるわけにはいかない。学校も、近くにある公立校へは通わずに、ずっと私立の学校へ入れられたのだから、関わろうにも、友人と言える者も知り合いと言える者も、誰も居ないのである。
そんな生活の中でも、よく離れの2階にある窓から顔を突き出して、燦々と輝く陽に照らされて輝く街並みを眺めたものだった。今はすっかりしなくなってしまったけれども、木々の合間合間から見える街並みは殊に美しい。一家の住んでいる住宅街というのが、高台に建っているので、街並みとは言ってもずっと遠くまで、―――遥かその先にある海までも見えるのである。
そう、やっぱり冬のことだ、あのしっとりとした美しさは夏や秋には無い。いつもどおり、俺はうっとりと椅子に凭れかかって街並みを眺めていたのであるが、ふとした瞬間から、女の子の声で、
「ねぇ、ねぇ、ねぇってば」
と誰かを呼びかける声がしきりに聞こえてきていたのだけれども、それが少し遠くから聞こえてくるものだから、まさか自分が呼ばれているとは思わず、無視していると、
「ねぇ!」
と一層激しい声が聞こえてくる。下を見てみると、同年代らしい女の子が、彼女の家の敷地内からこちらを不満そうに見つめてきている。
「僕ですか?」
「そう! 君!」
と満面の笑みを浮かべる。
この女の子が叶であることは言及する必要も無いかと思うが、なんと見窄らしい子だっただろう! 着ている物と言えば、姉のお下がりのよれよれになった召し物であったし、足元には汚らしいサンダルを履いていたし、髪は何らの手入れもされていなかったし、いや、そんな彼女の姿よりも、その家の古さ、ボロさ、貧しさは余りにも憐れである。流石に木造建築では無いものの、築20年や30年は越えていそうな家の壁は、すっかりと黒ずんで蜘蛛の巣が蔓延っており、屋根は黒いのが傷んで白くトゲトゲとしているし、庭? にある物干し竿は弓なりに曲がってしまっていて、痛みに傷んだ服やタオルが干されている。全体的に暗くて、不衛生で、手に触れるのも汚らわしい。広さ大きさは普通の一軒家程度だけれども、物がごちゃごちゃと置かれて居るのでかなり狭苦しく感じられ、俺は父上がどうして近隣の者と関わるなと言ったのか、なんとなく理解したのだった。目が合った上に、反応してしまったからには相手をしなくちゃいけないか、でも、できるだけ早く切り上げて本の続きでも読もう。―――俺は一瞬そう思ったが、ようようそう思えば思うほど、彼女に興味を抱いてしまい、小っ恥ずかしい感情がしきりに俺の心を唆していた。
それは一目惚れにも近い感情だっただろうと思う。というもの、その時の叶の外見は、着ているものが着ているものだけに見窄らしく見えただけで、顔立ちは悪くないどころかクラスに居る女子どもなぞよりずっと可愛いかった。いや、俺がそう感じただけで、実際は同じくらいかもしれないが、普段お嬢様と言うべき女の子に囲まれていた俺にとっては、ああいう儚い趣のある顔は、一種の新鮮さがあって、非常に魅力的に見える。どこか卑屈で、どこか苦心があって、しかしそれを押し隠すが如く笑う、………そういう健気な感じが俺の心を打ったと思って良い。また、体つきも普段見るお嬢様たちとは大きく変わっていた。彼女たちは美味しいものを美味しく頂いて、線の細い中にもふっくらとした柔らかさがあるのだが、叶はそうではない。栄養失調からの病気じみた痩せ方をしていて、ただ線が細いだけ、ただ貧相なだけで、腕や脚などは子供の俺が叩いても折れそうなほどに肉が付いておらず、手や足先は、肌が白いがために骨がそのまま見えているかのようである。兎に角貧相である。が、彼女にはただ一点、不自然なほど脂肪が蓄えられた箇所があった。
それはもちろん胸部である。叶は姉から譲り受けた服を着ているがために、袖や裾はだいぶ余らしていたのであるが、胸元だけはピンと張って、乳房と乳房の間には皺が出来ていて、むしろサイズが足りないように見える。恐らく裾を無理やり下に引っ張って、胸を押し込めたのか、下はダボダボと垂れているけれども、胸の上は変にきっちりしている。体の前で手をもじもじさせつつ、楽しげに体を揺らすので、胸があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。俺は最初、胸に詰め物をしているのであろうかと思われた。そう言えば、一昨日くらいにクラスの女子が、私の姉さんはこんなの! と言いつつ、体操服の胸元にソフトボールを入れてはしゃいでいたが、その姿がちょうどこの時の叶くらいであったから、自然にやっぱりこの年の女子は大きな胸に憧れるものなのだと納得したのである。だが、叶の胸は変に柔らかそうに見える。いや、それだけでなく、ソフトボールを入れたぐらいでは脇のあたりが空虚になって、はっきりと入れ物だと心づくが、彼女の体に描かれる、首元から始まって脇を通り、へその上部で終りを迎える曲線は、ひどく滑らかである。手が当たればそこを中心に丸く凹み、屈んで裾を払おうとすれば重そうに下で揺れる。
俺が女性の乳房なるものに目を奪われた初めての瞬間である。
それは物心ついた少年の心には余りにも蠱惑的だった。余りにも蠱惑的過ぎて、俺の体には背中をバットで殴られたような衝撃が走り、手が震え、肩が強張り、妙に臀部の辺りに力が入る。頭の中は真っ白で、少しずつ顔と耳たぶが赤くなっていくのが分かる。途端に彼女の胸から目が離せなくなり、じっと見るのはダメだと思って視線を上げると、さっきとは打って変わって潤いのある目がこちらを見てきている。微笑んでくる。その瞬間、徐々に赤くなって行っていた顔に、血が一気に上る感覚がし、また視線を下げると、そこにはこれまで見たことがない程の大きさの胸。胸。胸。………あゝ、なんと魅力的だったことか。
「こんにちは」
「うん、こんにちは。今日は寒いね」
彼女に挨拶されたので、俺はなんとか声を出したのだった。
「私は全然。むしろあったかいくらい」
「元気だなぁ」
「君が元気ないだけじゃないの」
「熱は無いんだけどね」
「ふふ」
と彼女は笑って、
「君どのクラスの子?」
「いや、たぶん知らないと思う。この辺の学校には通ってないから」
「どおりで学校じゃ、見ないと思った。何年生なの?」
彼女がこの時、俺を年下だと思っていたことは笑止。実際には同い年である。
「へぇ、あっちの学校はどうなの?」
「どうもこうもないよ。たぶん雰囲気なんかは変わんないと思う」
「そうなんだ」
と、そこでトラックが道端を通ったために、会話が区切れてしまって、早くも別れの雰囲気となった。
「ねぇ」
先に声をかけたのは彼女だった。
「うん?」
「またお話してくれない?」
少年はしばし悩んだ。近くの者とは関わるなと言う父上の言葉が頭にちらついて、それが殆ど彼女の家庭とは関わるなとの意味であることに、今更ながら気がついたのであったが、目の前に居る少女が目をうるませて、希望も無さげに手をもじもじと弄っているのを見ると、彼女の学校での扱われ方が目に見えてしまって仕方がなかった。そっと目を外すと、隣に住んでいなければ、多分一生関わること無く一生を終えるであろう貧しい家が目に飛び込んできて、だとすれば、良い育ちはしていないに違いはあるまい。だが、今言葉を交わした感じからすれば、意外にも言葉遣��はぞんざいではなく、笑い方もおっとりとしている。それに何より、自分がここまで心臓の鼓動がうるさいと思ったことはないのである。少年の心はこの時、「またお話したい」などというレベルではなく、彼女に近づきたい気持ちでいっぱいであった。近づいて、もっともっとお話をして、その体に触れて、夜のひと時をこのメルヘンチックな我が部屋で過ごせたら、どんなに素敵だろう。この窓から夜景を見て、手を取って、顔を突き合わして、行く行くは唇を重ねる、………あゝ、この部屋だけじゃない、綺麗に見繕って、二人で遊びに行くのも良い、いや、もはや二人きりでその場に居るだけでも僕の心は満足しそうだ。………実際にはこんなに沢山ことを考えた訳ではなかったけれども、しかしそういうことが、父上の言いつけから少年をすっかり遮断してしまった。つまりは、彼女の言葉に頷いたのである。
「もちろん。こうやって顔だしてたら、また話しかけてよ」
「ふふ、ありがとう。またね」
「またね。―――」
これが俺と叶の馴れ初めなのだが、それから俺たちは休みの日になると、窓を通じて10分20分もしない会話を楽しんだ。尤もそれは俺が父上と母上を怖がって、勉強しなくちゃいけないだとか、習い事があるとか、そういう理由をつけて早々に切り上げるからではあるけれども、もし何の後ろめたさも無かったら日が暮れても喋りあったに違いない。
「えー、……もう? 私はもっとお話してたい!」
「ごめんね。明日もこうやって外を眺めてあげるからさ」
その言葉に嘘はなく、俺は休日になれば、堪えきれない楽しみから朝食を終え、両親を煙に巻くや窓から顔を突き出していた。すると叶はいつも直ぐに家から出てきて、
「おはよう」
と痩せ細った顔に笑みを浮かべる。彼女もまた、楽しみで楽しみで仕方ないと言った風采なのである。
「おはよう。今日はいつにもまして早いね」
「ふふ」
会話の内容はありきたりなこと、―――例えば学校のこと、家のこと(彼女はあまり話したがらなかったが)、近くにある店のこと、近くにある交番がどうのこうのということ、近くにある家のおばさんが変人なことなど、強いて言えば、近所の人たちに関する話題が多かった。というのも、この住宅街に住んでいながら、今まで何も知らなかったので、俺の方からよく聞いたのが理由ではあるけれども、話に関係ないから述べる必要はあるまい。
それよりも、あんまり叶が早く出てくるので、いつのことだったか、聞いてみたことがあった。すると、彼女は心底意地の悪い笑顔で、
「私の部屋から丸見えなんだもん。そんなに楽しみ?」
と言うので、無性に恥ずかしさが込み上げてきたのは覚えている。どう返したのか忘れたが、その後の彼女の笑う様子が、強烈に頭に残っているのを考慮すれば、さらに恥ずかしい言い訳を放ったのは確かである。………
そんなある日のことであった。確か、叶と出会って一ヶ月経った日だったように思う。何でも学校が春の休み期間に入ったために、俺達は毎日顔を合わせていたのであるから多分そうで、非常に小っ恥ずかしい日々を送っていたのであるが、この日は俺しか俺の家には居ないのであった。それも朝一から深夜まで、何故だったのかは忘れてしまったが、両親も居なければ、ハウスキーパーも、確実に居ないのである。然れば初恋に目の暗んだ少年が悪巧みをするのも当然であろう。つまり俺はこの日、叶をこのメルヘンチックな離れに招待しようとしていたのである。
一種の期待を胸に抱きながら、いつもどおり窓から顔を突き出して、今や見慣れてしまった貧しい家の壁に視線を沿わせては、深呼吸で荒れそうになる息を整えようとする。一見、「いつもどおり」の光景だけれども、この時の俺はどうしても、初めての彼女をデートに誘うような心地よい緊張感ではない、恐ろしい罪悪感で押しつぶされそうだった。別に子供が同級生の女の子を連れてくることなど、親からしたら微笑ましい以外何者でもないかもしれない。が、これから呼ぶのは、父上が関わるなと言った、隣家の貧しい娘なのであるから、どうしても後々バレた時の事を考えると、喉が渇いて仕方ないのである。―――出来れば叶が今日に限って出てきてくれなければ、なんて思っても、それはそれで淋しくて死ぬ。まぁ、期待と緊張と罪悪感でいっぱいいっぱいだった少年の頭では、上手い具合に言い訳を考えることすら出来なかったのである。
「おはよう」
そうこうするうちに、いつの間にか外に出てきていた叶が声をかけてきた。一ヶ月のうちに、さらに胸が大きくなったのか、お下がりの服の袖はさらに長くなり、………というのは、服のサイズを大きくしないと胸が入らないからで、その肝心の胸の膨らみは今やバレーボール大に近くなりつつある。
で、俺は焦ることは何もないのに、挨拶を返すこともせずに誘うことにしたのであった。
「ねぇ」
「うん?」
「きょ、今日、僕の家にはだ、だれも居ないんだけど、………」
「え? うん、そうなの」
それから俺が叶を誘う言葉を出したのは、しばらくしてのことだったが、兎に角俺は彼女を頷かせて門の前まで来させることに成功して、庭を駆けている時に鳴った呼び鈴にギョッとしつつ、正門を開けると、さっきまでその気になっていた顔が、妙に神妙なので聞いてみると、
「なんか急に入って良いのか分からなくなっちゃった」
ともじもじしながら言う。それは引け目を感じると言うべき恥であることは言うまでもないが、一度勢いづいた少年にはそれが分からず、不思議な顔をするだけであった。それよりも少年は歓喜の渦に心臓を打たせており、今日という今日を記憶に焼き付けようと必死になっていた。というのは、普段遠目から見下ろすだけであった少女が目の前に現れたからではあるけれども、その少女の姿というのが、想像よりもずっと可愛いような気がしただけでなく、意外と背丈がひょろ高いことや、意外と服は小綺麗に整えてあることや、手も脚も、痩せ細った中にも一種の妖艶さが滲み出ていることなど、様々な発見をしたからであった。特に、胸元の膨らみにはただただ威圧されるばかり。大きさは想像通りだったものの、いざ目の前に来られると迫力が段違い。試しに顔を近づけてこっそりと大きさを比べて見ると、自分の頭よりも大きいような感じがし、隣に並んでみると、彼女の胸元にはこんな大きな乳房が生えているのかと驚かれる。
「ちょっと、どうしたの」
と言われてハッとなって、叶の手を引きながら広大な庭を歩き始めたが、少年の目はやはり一歩一歩ふるふると揺れる彼女の乳房に釘付けであった。
庭の様子は今後必要ないから述べないが、一方はお坊ちゃん、一方は女中にもならない卑しい少女が手を取り合いながら、花々の芽の萌ゆる庭園を歩く様子は、或いは美しさがあるかもしれない。
離れについて、「や、やっぱり私帰るね」と言い出す叶を無理に押し込んで、鍵をかけると、一気に体中の力が抜けて行くような気がした。何となく庭を歩いているうちは、誰かに見られているかのようで、気が気でなかったのに、今となっては何と簡単なことだったであろう。とうとう成功した、成功してしまったのである、叶を一目見た瞬間に思い描いていた夢が、一つ叶ったのみならず、この心の底から沸き起こる高揚感はなんだろうか。期待? それとも単に興奮しているだけ? いや、恐らくは彼女が隣に居ること、手を触れようとすれば触れられる位置に居ること、つまり、彼女に近づいたという事実が、嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。そしてそれが、自分の住処で起こっている、………俺は多分この時気持ち悪いくらいに笑っていたように思ふ。頭は冷静に叶をもてなしているつもりでも、行動の一つ一つに抜けている箇所が、どうしても出てしまって、土足のまま上がろうとしたり、段差に足をひっかけて転けそうになったり、お茶を溢しそうになったり、最初からひどい有り様であったが、彼女は引け目を感じながらも笑って、
「ほんとにどうしたの、熱でも出てるんじゃ、………」
と心配さえもしてきて、その優しさもまた、俺には嬉しくて仕方がなくって、ますます惚けてしまったように思われる。が、それが出たのは昼前のことだったろう、あの時俺は、目の前ある叶の乳房が大きく重たく膨れ上がっているのに対し、それを支える身体が余り痩せすぎている、それもただ単に痩せているのではなくて、こうして間近で見てみると、骨格からして華奢であるので、身長はどっこいどっこいでも(―――当時の俺は背が低かったのである)、どこか小さく感じられるし、そのために、余計に体と胸元の膨らみとが釣り合っていない上に、胸が重いのか、ふらふらとして上半身が風で煽られているかの如く触れる時がある、それが緊張で体が強張っている今でも起こるので、段々と心配になってきて、
「す、すごい部屋、………」
ときちんと正座をしながら目を輝かす彼女が、今にも倒れてしまいそうに思われたのだった。しかし惚けた少年の頭では、ああ言えば失礼だろうか、こう言えば婉曲的に尋ねられるだろうか、などと言ったことは考えられない。ただ、この眼の前に居るかぁいい少女が、かぁいくってしょうがない。あれ? 叶ってこんなにかぁいかっただろうか? と、彼女の一挙一動がなんだか魅力的に見えて来て、手の甲を掻くのすらもかぁいくって、言葉が詰まり、今や何とか頭に浮き出てきた単語を並べるのみ、彼女を一人部屋に残して外で気持ちを落ち着けようにも、今ここに叶が居るのだと思えばすぐさま頬が燃え上がってくる。再び部屋に入れば入ればで、自分の思い描いていたのよりかぁいい少女が、きちんと正座をしながらも、未だに目をキラキラとさせ、口をぽかんと開けて部屋中を眺めている。そんなだから、一層少年の頭は惚けてしまった。同時に、胸の前で、乳房を押しつぶしながらしっかりと握られている両の手が目について、その細さ、そのか弱さに惹き込まれて無遠慮に、
「ねぇ、前々から気になってたんだけど、どうしてそんなに細いの? どうしてそんなに痩せてるの?」
と、彼女の正面に座りながら聞いた。
「あっ、うっ、……」
「ん? だって手とか僕が握っても折れそうだし」
「え、えとね?」
「うん」
「その、食べては居るんですけれど、………」
叶はここに来てからすっかり敬語である。
「食べても食べても、全然身につかなくって、………その、おっぱいだけが大きくなってしまってるの。だから、こんなにガリガリ。骨も脆いそう。………あはは、なんだか骸骨みたいだね」
「全然笑い事じゃないんだけど」
「うん、ありがとう。それだけでも嬉しいな」
とにっこりするので、
「もう」
とにっこりとして返すと、叶はすっかり普段の無邪気な顔に戻った。
「あ、でね、もちろんお母さんも心配してくれて、お金が無いのに、私のためにたくさんご飯を作ってくれててね、―――」
「たくさんって、どのくらい?」
「えっと、………」
と言葉に詰まるので、
「まぁ、別に笑わないからさ。言ってごらん?」
とたしなめた。すると返ってきた言葉は、俺の想像を軽く飛び越していたのだった。
毎日微妙に違うから昨日のだけと、はにかんだ叶の昨夜の夕食は、米を4合、味噌汁が鍋一杯、豆腐を3丁肉豆腐、その肉も牛肉1キロ、半分を肉豆腐へ、半分を焼いて、野菜はキャベツとレタスと半々に、鶏胸肉2枚、パスタ500グラム、………を食した後に寒天のデザートを丼に一杯、食パンを2斤、牛乳一リットルで流し込んだ、と、ご飯中は喉が乾いて仕方がないと言って、水もペットボトルで2本計4リットル飲んだ、いつもこれくらいだが、それでも食欲が収まらない時は、さらにご飯を何合か炊いて卵粥として食べるのだと言う。
笑わないとは言ったけれども、流石に苦笑も出来ずに唖然とするばかりで、俺は、スポーツ選手でも食べきれない食い物が、一体全体、目の前で顔を覆って恥ずかしがる少女のどこに入って、どこに消えたのか、想像をたくましくすることしか出来なかったが、そうしているうちに、今日の朝はねと、朝食までおっしゃる。それもまた米が4合に、やっぱり味噌汁を鍋一杯。そして、知り合いが店を構えているとか何とかでくれる蕎麦を、両手で二束、大鍋で茹でてざる蕎麦に���インスタントラーメンを2人前、水を2リットル。言い忘れてけどご飯は大きなおにぎりとして、中に色々と具材を入れて食うと言って、最後に、デザートとは言い難いが、デザートとしてシリアルを、やっぱり牛乳1リットルかけて食べる。その後パンがあればあるだけ食べる。水も何リットルか飲む。で、大体食事の時間は1時間半から2時間くらいで終わるけれども、お腹が空いていたら30分でもこれだけの量は平らげられるらしい。
「いやいやいやいや、………えっ?」
俺のそんな反応も当然であろう。ところで以上の事を言った本人は、言っちゃった、恥ずかしい、と言ったきり黙って俯いているが、益々見窄らしく、小さく見え、やはり可哀想でならなかった。
ポーン、と鳴って、時計が12時を示した。叶の告白から随分時間が経ったように思っていたら、もうそんな時間である。空腹を訴えかけている腹には悪いが、今ここで食事の話題を振れば恐ろしい結果になるかもしれない、一応自分の昼食は、父上が予め出前を取ってくれたのが、さっき届いたからあるし、母上が夕食もと、下拵えだけして行った料理の数々があるので、それを二人で分けて、一緒に食べる予定ではあったのだが、しかし先の話が本当だとすれば、とても量が足りない。だが、恐ろしい物は逆に見たくなるのが、人間の常である。俺は、叶がご飯を食べている様を見たくてたまらなかった。普段、外食は両親に連れられてのものだったけれども、幸い街を歩けばいくらでも食事処にはありつける。日本食屋に、寿司屋に、洋食屋に、喫茶店に、中華料理屋に、蕎麦屋饂飩屋鰻屋カレー屋、果ては創作料理屋まであるから、彼女をそこに連れて行ってみてはどうか。もちろん一軒と言わずに何軒も訪れて、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげてみてはどうだろうか? 俺はそんなことを思って、心の内で嫌な笑みを浮かべていたのであったが、偶然か必然か、その思いつきは叶の願いにぴったり沿うのであった。
「あはは、………やっぱり引いた?」
と叶がもじもじしながら言う。
「若干だけど、驚いただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃ、じゃあ、もう一つ打ち明けるんだけどね、………あ、本当に引かないでよ」
「大丈夫だって、言ってごらん?」
と言って顔を緩めると、叶は一つ深呼吸してから、もじもじさせている手を見つめながら口を開くのであった。
「えとね、私、………実はそれだけ食べても全然たりなくて、ずっとお腹が空いてるの」
「今も?」
「今も。ほら、―――」
叶が服の裾をめくり上げると、そこにはべっこりと凹んでいる腹が丸見えになる。
「すっかり元通りになっちゃった。君と会うために外に出た時は、まだぼっこりしてたんだけど、………」
「お昼は?」
「え?」
「お昼。お昼ごはん。どうするの?」
「我慢かなぁ。いつもお昼ごはんは給食だから、全然平気だよ!」
この時、図らずも俺の画策と、彼女の願い、というよりは欲望が、同じ方向を向いたことに歓喜したのは言うまでもない。俺はこの後のことをあまり覚えていないが、遠慮する叶に向かって、
「ご飯一緒に食べよう!!」
と無理やり立たせて、取ってあった出前を彼女の目の前に差し出したのは、微かに記憶に残っている。彼女はそれをぺろりと平らげた。口に入れる量、噛むスピード、飲み込む速度、どれもが尋常ではなく、するすると彼女の胃袋の中へと消えていった。母上が下ごしらえして行った料理もまた、子供では食べきれないほどあったが、5分とかからなかった。こちらは食べにくいものばかりであったけれども、叶は水を大量に飲みつつ、喉へと流し込んで行く。それがテレビでよく見る大食い自慢のそれとは違って、コクコクと可愛らしく飲むものだから、俺はうっとりとして彼女の様子を見つめていた。食べ終わってから、俺は彼女の腹部に触れさせてもらった。その腹は、3人前、4人前の量の食事が入ったとは思えないほど平たく、ぐるぐると唸って、今まさに消化中だと思うと、またもや俺の背中はバットで殴られたかのような衝撃に見舞われてしまった。ちょうど、叶の乳房に目を奪われた時と同じような衝撃である。思わず耳を叶のヘソの辺りに押し付けて、たった今食べ物だったものが排泄物になろうとしている音を聞く。ゴロゴロと、血管を通る血のような音だった。
「まだ食べられる?」
「もちろん!」
叶は元気よく答えた。俺は彼女がケチャップで赤くなってしまった口を、手渡されたナプキンで綺麗に拭き終わるのを待って、
「じゃあ、行こうか」
と、財布と上着を取りながら聞いた。
「どこへ?」
「今日はお腹いっぱいになるまで食べさせてあげるよ」
俺の昼食夕食を軽く平らげた彼女は、今更遅いというのに遠慮をするのであった。「いや、私、もうお腹いっぱいで」とか、「お金持ってない」とか、「別にいいって、いいってば」とか、終いには「ごめん、ごめんなさい」と言って泣き出しそうにもなったり、なんとかなだめて離れから飛び出ても、動こうとしなかったり、自分の家に入ろうとする。「だ、大丈夫! 嘘! 嘘だから! 忘れて! もう食べられないから!」など、矛盾に満ちた言葉を放っていたのは覚えている。俺はそれをなんとかなだめて、気持ちが先行してしまって不機嫌になりつつも、最終的には弱々しい彼女の腰を抱きかかえるようにして引っ張って行った。
「ごめんね、ごめんね。ちょっとでいいからね。私よりも君がたくさん食べてね」
と食べることには堪忍したらしい叶が、物悲しそうにしたのは、確か家からまっすぐ歩いて、3つめの交差点を曲がって、広めの県道を西に沿ってしばらく行った所にある小綺麗な中華料理屋だっただろう。前にも述べたが、俺はこの日のことをあまり詳しく憶えていないのである。何故この中華料理屋に訪れたかと言えば、ようやく落ち着いた叶に何が食べたい? と聞くと、渋々、春巻きが食べたいとの答えが返ってきたからであるのだが、この店は昔も今も量が多いとの文句が聞こえてくる名店で、俺はよく、父上が天津飯一つすら苦しんで食べていたのを思い出すのである。とまぁ、そんな店であるのだから、そんな店にありがちな、所謂デカ盛りメニューなるものがあって、例えば丼物、―――麻婆丼だったり、炒飯だったり、それこそ天津飯だったり、そういうのはだいたい揃ってるし、酢豚とか、八宝菜の定食メニューもそれ専用の器すらあったりする。そしてそれを30分以内に食べきったら無料なので、これならお金を気にする彼女も安心してくれるだろうと、少年は考えた訳であったが、いざ入ってみて、奥の席へ通されて、
「この春巻きを10人前と、デカ盛りメニューの麻婆丼一つと、それと僕は、………エビチリ定食をご飯少なめでください!」
と注文すると、
「ぼ、僕? 冗談で言ってる?」
と、まず俺を見、そして叶を見して怪訝な顔をするのであった。
「冗談じゃないよ。ねぇ?」
と叶を見るが、彼女は静かに俯いている。
「ま、そういうことだから、お金は出すんだから、早く! 早く!」
「でもね、これはとっても量が多いんだよ?」
「うん、知ってる。だけど叶ちゃんが全部食べてくれるから、平気だよ」
「え、えぇ、………? この子が? 嘘おっしゃい」
そういう押し問答は10分乃至15分は続いたのであったが、とうとう店側が折れる形で、俺達の前には山になった春巻きと、山になった麻婆丼と、それ比べればすずめの涙程のエビチリが、テーブルの上に現れたのであった。俺も驚いたし、店員も驚いたし、何より他の客の驚きようと言ったら無い。奥の席だったから、人気はあまりないものの、写真を撮る者、頑張れよと冷やかしてくる者、わざわざ席を変わってくる者も居れば、自分たちも負けじとデカ盛りメニューを頼む者も居る。彼らの興味は殆どテーブルの上に置かれた理不尽な量の料理と、それに向かう華奢な少女であったが、妙に俺は良い気になって、ピースして写真に写ったり、冷やかして来た者を煽ったりして、相手をしたものだった。本当に、あの時の俺は、自分が一時の有名人になったかのような心持ちで、サインでも握手でもしてやろうかと思った。いや、そんなことよりも、もっと写真に撮って、もっと騒ぎ立てて、もっと人を集めてくれという気持ちであった。有頂天と言っても良い状態だった。が、ふと叶の方を見てみると矢張り俯いたままでいる。―――あゝ、こんなに騒がしかったら美味しいものも美味しくは無いだろうな、早く食べないと冷えてしまう、それに、自分もお腹が空いて仕方がない、そろそろ追っ払おうかしらん。叶の様子にいくらか冷静になった俺はそう思ったのであった。
「ごめんね、彼女、恥ずかしがり屋だから、ほら、あっち行ってて」
そう言うと、店主のハラハラした視線だけはどうすることも出来なかったが、皆次第に散り散りになった。叶もまた、周りに人が居なくなって安心したのか、顔を上げる。
「騒がしかったね」
「うん」
「まったく、野次馬はいつもこうだよ」
「うん」
「足りなかったら、もう一つ頼むことにしようか」
「あ、あの、………」
「うん?」
「いただきます」
この時の彼女の心境は、後になって聞いたことがある。たった一言、ああいう状況に慣れていなかったせいで、食べて良いのか分からなかった、と。実際には、中華店へ入る前から匂いに釣られて腹が減って死にそうになっていたところに、いざ目の前に好物の春巻きと、こってりとした匂いを漂わせている麻婆丼が現れて、遠慮も恥も何もかも忘れて食らいつきたかったのだそうである。事実、麻婆丼は物凄い勢いで彼女の口の中へと消えていった。
ところで麻婆丼は、後で聞けば10人分の具材を使っているのだと言う。重さで言えば8.7キロ、米は5合6合はつぎ込んで、女性の店員では持ち運べないので、男が抱えなければならない。時たま米の分量を誤って、餡のマーボーが指定分乗り切らない時があって、そういう時は乗り切らなかった餡だけ別の器に盛って出す。かつて挑戦した者はたくさんいるが、無事にただで食べられたのはこれまで1人か2人くらい、それも大柄な男ばかりで、女性はまだだと言う。
そんな麻婆丼が、11歳の、それも痩せ細った体つきの少女の口の中へ消えていくのである。休むこと無く蓮華を動かし、時折春巻きを箸に取っては、殆ど一口で飲み込むが如く胃の中へ流し込み、真剣ながらも幸せの滲み出た顔をしながら、水をグイグイ飲む。見れば、心配で様子を見に来ていた店主は、いつの間にか厨房に引っ込んで呆れ顔をしている。叶はそれにも気が付かずに黙々と口を動かして、喉が微かに動いたかと思ったら、蓮華を丼の中に差し込んで、幸せそうな顔で頬張る。あれよあれよという間にもう半分である。こういうのは後半になればなるほど勢いが落ちるものだのに、叶の食べるスピードは落ちないどころか、ますます早くなっていく。やがて蓮華では一口一口の大きさが物足りないと感じたのか、一緒に付いてきたスプーンで上から米もろとも抉って食べる。叶は普段から綺麗に食べることを心がけていて、大口を開けて食い物を口へ運んだとしても、それが決して醜くなく、逆に、実に美味そうで食欲が掻き立てられる。優雅で、美しい食べ方は、彼女が言うには、体の動かし方が重要なのだと、かつて教えてもらったことがある。気がついた時には、もう普通の麻婆丼と殆ど変わらない分量になっていた。一個もらうつもりだった春巻きは、………もう無かった。
俺は、叶の料理を食べている姿をついに見ることが出来て、ただただ感激だった。先程は恐ろしい勢いで食べたと言っても、量は大食いの者ならば簡単に平らげる程度しか無かったのである。それが今や10人前の巨大な麻婆丼を前にして、淡々と頬張っていき、残るは殆ど一口のみになっている。彼女はここに来てようやくペースが落ちたのだが、その顔つき、その手付き、その姿勢からして、腹が一杯になったのではなくて、あれほどあった麻婆丼がとうとうここまで無くなったので、急に名残惜しくなったのであろう。その証拠に、一口一口、よく噛み締めて食べている。俺は、またもや背中をバットで殴られたかのような衝撃に身を震わせてしまい、その様子をじっくりと穴が空くほどに見つめていた���であったが、汗もかかずに平然と、最後の豆腐に口をつける彼女を見て、とうとう食欲がさっぱり無くなってしまった。代わりに無性に苛立つような、体の内側が燃えるような、そんな堪えきれない欲が体の中心から沸き起こってきて、今までそんなに気にしてなかった、―――実際は気にしないようにしていた胸元の膨らみが、途端に何かを唆しているように思えて、もっともっと叶の食事風景を見ていたくなった。
「ごちそうさまでした」
と、声がしたので見てみると、澄ました顔で水を飲んでいらっしゃる。俺は慌てて、店主がテーブルの上に乗せて行ったタイマーを止めて時間を見てみた。
「16分39秒」
「えっ? 食べ終わった?」
「ほんまに?」
「本当に一人で食べたんだろうか。………」
気がつけば観客たちがぞろぞろと戻ってきていた。彼らの様子は、もうあんまりくだくだしくなるから書かないが、俺はまたしても注目を浴びている彼女を見て、ただならぬ喜びを感じたということは、一言申し上げておく必要がある。少年は輪の中心に居る少女の手を取るに飽き足らず、その体に抱きついて(―――何と柔らかかったことか!)、
「やったね叶ちゃん。やっぱり出来るじゃないか」
と歓声を放ち、
「ほら、ほら、この子はデカ盛りを16分で食べきったんだぞ。男ならそれくらいできなきゃ」
と、まるで我が手柄のように、奮闘中の大学生らしき男性客に言うのであった。俺の感性はまたしても有頂天に上り詰めて、多幸感で身がふわふわと浮いていた。隣で叶がはにかんで居るのを見ては、優越感で酔っ払ってしまいそうだった、いや、酔いに酔って、―――彼女の隣に居るのは僕なんだぞ。少年はそう叫んだつもりであるのだが、実際には心の中で叫んだだけなようである。俺がこの日の記憶をおぼろげにしか覚えていないのは、そんな感情に身も心も流されていたからなのである。………
騒ぎが収まってから、俺は半分近く残っていたエビチリを叶にあげた。もちろんぺろりと平らげた訳なのだが、しかしその後余りにも平然としてデザートの杏仁豆腐を食べているので、ひょっとしたら、………というよりは、やっぱりそうなんだなと思って、
「もしかしてさ、もう一回くらいいける余裕ある?」
「あ、………もちろん」
もちろんの部分は小声で言うのであった。そして小声のままその後に続けて、今体験した感じで言うと、もう一回あのデカ盛りを食べるどころか、さらにもう一回くらいは多分入ると思う。なんて言っても、まだ空腹感が拭えない。実のことを言えば、あれだけ店主が期待させてくるから楽しみだったのだけれども、いざ出てきてみれば、美味しかったものの、いつも食べてる分量より少なかったから、拍子抜けしてしまった、30分という時間制限も、頑張ったらさっきの麻婆丼2つ分でも達成できると思う。いや、たぶん余裕だと思う、出来ることならもう一回挑戦してみたいが、あの騒ぎを起こされた後だとやる気は起きないかなと言う。少年は彼女の食欲が未だに失せないことに、感謝さえしそうであった。なぜかと言って、この日の俺の願望は、彼女の食事姿を眺めること、そして、街にある食事処をはしごして、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること、―――この2つだったのである。しかし、前者は達成したからと言って、それが満足に値するかどうかは別な問題であって、既に願望が「彼女の食事姿を飽きるまで眺めること」となっていた当時の俺には、元々の望みなどどうでもよく、叶がお腹いっぱいになっちゃったなどと言う心配の方が、先に頭に上っていた。が、今の彼女の言葉を聞くに、彼女はまだまだ満足していない。腹で言えば、三分ほどしか胃袋を満たしていない。となれば、第二の願望である「彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること」を達成していない。然れば、僕が叶の食事風景を飽きるまで眺めるためにも、そして叶が満腹を感じるまでに食事を取るためにも、今日はこのまま延々と飯屋という飯屋を巡ってやろうではないか。そして、あのメルヘンチックな子供部屋で、二人で夜景を眺めようではないか。………斯くして三度、俺の願望と叶の欲とは一致してしまったのであった。
結局叶は、春巻きをもう一度10人前注文して幸せそうな顔で味わい、その間に俺は会計を済ましたのであったが、あっぱれと未だに称賛し続けている店主の計らいで杏仁豆腐分だけで済んでしまった。本当にあの体にあの量が入ってるとは信じられんとおっしゃっていたが、全くその通りであるので、店を出てから叶に断ってお腹に手を触れさせてもらったところ、ちょうど横隔膜の下辺りから股上までぽっこりと、あるところでは突き出ているようにして膨らんでいる。ここに8.7キロの麻婆丼と、春巻き20人前が入っているのである。ついでに水何リットルと、申し訳程度の定食���入っている。そう思うと、愛おしくなって手が勝手に動き初めてしまいそうになったけれども、人通りの多い道であるから、少年は軽く触れただけで、再び少女の手を引いて、街中を練り歩き出した。
それから家に帰るまでの出来事は、先の中華料理屋とだいたい似ているので詳しくは書かないが、何を食べたかぐらいは書いておこう。次に向かった店は近くにあったかつれつ屋で、ここで彼女は再びデカ盛りのカツ丼4.3キロを、今度は初めてと言うべき味に舌鼓をうちながらゆっくりと、しかしそれでも半額になる25分を6分24秒下回るペースで平らげ、次はカレーが食べたくなったと言って、1つ2つ角を曲がってよく知らないインドカレー屋に入り、ご飯を5回おかわり、ナンを10枚食べる。おぉ、すごいねぇ、とインド人が片言の日本語で歓声を上げるので、叶はどう反応していいのか分からずに、むず痒そうな顔を浮かべていた。で、次はラーメン屋が目についたので、特盛のチャーシュー麺と特盛の豚骨、そして追加で餃子を頼んで、伸びたらいけない、伸びたらいけないと念仏のように唱えながら、汁まで飲み干す。この時既に、一体何キロの料理が彼女の腹に入っていたのか、考えるだけでも恐ろしいので数えはしないが、店を出た時に少々フラフラとするから心配してみたところ、
「いや、体が重いだけで、お腹はまだ大丈夫」
という答えが返ってくる。事実、その移動ついでにドーナツを10個買うと、うち9個は叶の胃袋へ、うち1個は俺の胃袋へと収まった。そして今度は洋食屋に行きたいとご所望であったから、先の中華料理屋の向かい側にある何とか言う店に入って、ナポリタン、―――のデカ盛りを頼んで無料となる19分17秒で完食す。とまあ、こんな感じで店をはしごした訳であったが、その洋食屋を後にしてようやく、ちょっと苦しくなってきたと言い出したので、シメとして喫茶店のジャンボパフェを食べることにした。彼女にしてみれば、どれだけ苦しくても甘いものだけはいくらでも腹に入れられるのだそうで、その言葉通り、パフェに乗っていたアイスが溶けるまでにバケツのような器は空になっていた。そして、喫茶店を出た時、叶は急に俺の体に凭れかかってきたのであった。
「あ、あ、………苦しい、………これがお腹一杯って感覚なんだね」
と、俺の背中に手を回してすっかり抱きついてくる。うっとりとして、今が幸せの絶頂であるような顔をこちらに向けたり、道の向かい側に向けたりする。人目もはばからず、今にもキスしそうで、その実ゴロンと寝転がってしまうのではないかと思われる身のこなし。心ここにあらずと言ったような様子。………彼女は今言った量の料理を食べて初めて、満腹感を感じられたのであった。―――あゝ、とうとう僕の願望と叶ちゃんとの欲望が、叶い、そして満たされたしまったのだ。見よ見よこの満足そうな顔を。ここまで幸せそうな顔を浮かべている者を皆は知っているか。―――少年も嬉しさに涙さえ出てくるのを感じながら、抱きついてくる少女のお腹に手を触れさせた。妊娠どころか人が一人入っているかのようにパンパンに張って、元の病的なまでに窪んでいた腹はもうどこにもなかった。胸元だけではなく、腹部にある布地もはちきれそうになっていた。思えばここに全てが詰まっているのである。今日食べた何十キロという食べ物が、………そう考えれば本来の彼女の体重の半分近くが、この腹に収まって、今まさに消化されているのである。少年と少女はついに唇を重ねるや、そっとお腹に耳をつけてその音を聞いてみると、じゅるじゅると時々水っぽい音を立てながら、しかしグウウウ、………! と言った音が、この往来の激しい道沿いにおいても聞こえてきて、この可愛らしい少女からこんな生々しい、胎児が聞くような音を立てているとは! 途端に、股間の辺りから妙な、濁流を決壊寸前の堤防で堰き止めているかのような、耐え難い感覚がして、少年は咄嗟に彼女から身を引いた。今度の今度は背中をバットで殴られたような衝撃ではなく、内側からぷくぷくと太って破裂してしまいそうな、死を感じるほどのねっとりとした何かだった。そしてそれは何故か叶の体、―――特に異様に膨らんだ胸元と腹を見るだけでも沸き起こってくるのであった。少年は恐怖で怯えきってしまった。この得体の知れない感覚が怖くて仕方なかった。目の前でふらふらとしている少女から逃げたくもなった。が、無情なことに、その少女はうっとりと近づいてきて、少年の体にすがりつくので、彼は逃げようにも逃げられず、為されるがままに、その痩せきってはいるけれども上半身の異様に膨れた体を抱いてやって、少女の希望ゆえにお腹を両手で支えながら帰路につくのであった。
「お母さんに何言われるか分からないから、楽になるまで遊んで」
離れに戻ってから、叶はそう言って俺の体に寄りかかってきた。道沿いでしてきた時はまだ遠慮があったらしく、俺はすっかり重くなった彼女の体を支えきれずにベッドに倒れてしまい、じっと見つめる格好になったのであるが、そのうちに堪えきれなくなって、どちらからともなく、
「あははは」
「あははは」
と笑い出した。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「さっきキスしてきたでしょ」
「………うん」
俺はこっ恥ずかしくなって、素っ気なく答えた。
「もう一度しない?」
「………うん」
今度はしっかりと叶の顔を見つめながら答えた。
これで俺たちは二度目の接吻をした訳であるが、俺の手はその後、自然に彼女の胸に行った。この時、叶の方がベッドに大きく寝そべっていたので、俺の方が彼女より頭一つ下がった位置にあり、目の前で上下する乳房が気になったのかもしれない。俺の手が触れた時、彼女はピクリと体を震わせただけで、その熱っぽい顔はじっとこちらを向けていた。嫌がっている様子が見えないとなれば、少年は図に乗って、両手を突き出して乳房に触れるのであったが、それでも少女は何も言わない。思えば、少年が恋する少女の胸に手をかけた初めての時であった。やわらかく、あたたかく、頭ぐらい大きく、手を突っ込めばいくらでもズブズブと沈み込んでいき、寄せれば盛り上がり、揉めば指が飲み込まれ、掬い上げれば重く、少年はいつまででも触っていられそうな感じがした。と、その時気がついたことに、着ている物の感触として、女性にはあって然るべき重要な衣服の感覚が無いのである。
「ぶ、ぶ、ぶ、ぶらは、………?」
と少年は何度もどもりながら聞いた。
「高くって買えないの。………それに、おっぱいが大きすぎて店に行っても売ってないの。………」
と少女は儚げな表情を、赤らめた顔に浮かべる。
それきり、言葉は無かった。少年も少女も、大人にしか許されざる行為に、罪悪感と背徳感を感じて何も言い出せないのである。少年の方は、父上の言いつけに背くばかりか、この部屋に連れ込んで淫らな行為に及んでいるがため、少女の方は、相手が自分の手に届かない物持ちの息子であることから、果たしてこんなことをして良いのかと迷っているところに、突然の出来事舞い込んできたため。しかし両者とも、気が高揚して、場の雰囲気もそういうものでないから、止めるに止められない。そして、どうしてその行動を取ったのか分からないが、少年は少女に跨って下半身を曝け出し、少女もまた裾を捲って肩まで曝け出した。玉のような肌をしながらも、はちきれんばかりになったお腹に、少年はまず驚いた。驚いてグルグルと唸るそれを撫で擦り、次に仰向けになっているのにしっかりと上を向く、丸い乳房に目を奪われた。生で触った彼女の乳房は、服を通して触るよりも、何十倍も心地が良かった。少年は、少女の腹を押しつぶさないように、腰を浮かしながら、曝け出し���物を乳房と乳房が作る谷間の間に据えた。と、同時に少女が頷いた。右手で左の乳房を取り、左手で右の乳房を取り、間に己の物を入れて、すっぽりと挟み込み、少年は腰を前後に振り始めた。―――少年が射精を憶えた初めての時であった。
叶の腹がほぼ元通りに収まったのは、日も暮れかかった頃であったろうか、彼女を無事家まで送って行き、すっかり寂しくなった部屋で、俺はその日を終えたのであるが、それからというもの、お話をするという日課は無くなって、代わりに、休みの日になると叶を引き連れて、街にある食事処を次々に訪れては大量に注文し、訪れてはテーブルを一杯にし、訪れては客を呼び寄せる。その度に彼女は幸せそうな顔を浮かべて料理を平らげ、満足そうな顔を浮かべて店を後にし、日の最後は必ずその体を俺に凭れさせる。彼女にとって嬉しかったのは、そうやっていくら食っても俺の懐が傷まないことで、というのは、だいたいどこの店にもデカ盛りを制限時間内に食べられれば無料になるとか、半額になるとか、そんなキャンペーンをやっているのだけれども、叶はその半分の時間で完食してしまうのである。「頑張ったら、別に2倍にしても時間内に食べられるよ」と言って、見事に成し遂げたこともあった。その店には以降出入り禁止になってしまったけれども、痛いのはそれくらいで、俺は俺の願望を、叶は叶の欲望を満たす日々を送ったのであった。
だが、叶を初めて連れて行ってから一ヶ月ほど経った時の事、父上に呼ばれて書斎へと向かうと、いつもは朗らかな父上が、パソコンの前で真剣な表情で睨んで来ていらっしゃった。俺は咄嗟に叶との行動が知れたのだなと感づいて、心臓をドキドキと打たせていると、
「まぁ、別に怒りはしないから、隣に来てくれ」
とおっしゃるので、すぐ傍にあった椅子に腰掛けて、父上が真剣に見ていたであろうパソコンの画面を見てみた。そこには家中に配置されている監視カメラの映像が映し出されていたのであったが、その映像をよく見てみると、若い少年と少女が手を繋いで庭を渡る様子と、端に俺が叶を連れ込んだ日の日付と時間が刻銘に刻まれているのである。俺は頭が真白になって、どういい訳をしたらいいのか、どうやれば許して頂けるのか、―――そういう言葉ばかりが浮かんで結局何も考えられなかったが、兎に角、叶と会っていたことが父上にバレた、それだけははっきりと分かった。
「この映像に思い当たる節はないか?」
無いと言っても、そこに写っている少年の顔は俺であるし、後ろ姿も俺であるし、背丈も俺であるし、況や叶をや。言い訳をしたところで、事実は事実である上に、父上に向かってこれ以上見苦しい姿を見せたくなかったし、嘘を言うなんて事は俺には出来ないので、正直に告白することにした。もちろん、彼女に一杯物を食べさせてたなんて言うべきではないから、ただ一言会っていたとだけ伝えることにした。
「ふむ、正直でよいよい。そんなとこだろう。いや、それにしても、いきなり自分の部屋に連れ込むとは」
と、一転して朗らかになったので、急に恥ずかしくなってきて、キュッと縮こまったのであった。
ところで俺がこの監視カメラを甘く見ていたのには、少しばかり理由がある。1つには、庭は木が生い茂っていて見通しが悪いこと、そしてもう1つには、子供部屋として使っている離れには設置していないこと、だから俺はあの日の朝、部屋にさえ連れ込んだらこちらのものと思っていたのであったが、それ以上の理由として、父上がその防犯カメラの映像をあまりチェックし給はないことが挙げられる。父上は抑止力としてカメラを設置していらっしゃるだけで、その映像を見ることは月に一回あるかないか、それもたまに半年間もすっぽ抜かすこともあれば、チェックをするのも適当に何日かを選んで、早送りをして見るだけというずさんさがあった。俺はしばしばその様子を眺める機会があったのだが、いまいち鮮明でない画面であるがゆえに、もはや人が居るかどうかが辛うじて分かる程度であった。だから、俺はあの時、叶を部屋に連れ込んだとしても、見つかるはずは無いと高をくくっていたのである。
で、子供が一人で家の中で何をしているのか気になった父上が、ひょんなことから防犯カメラの映像を、ぼんやり眺めていると、何者かと共に離れにまで入っていく事を確認し、それが何とも見窄らしい格好をした少女であるから、2、3回繰り返して見ているうちに、隣家の貧家の娘であることに気がついたのであろう。
俺はそれから、また真剣な顔つきになった父上に、たんまりと諭されてしまった。この住宅街は、その大半が一般庶民の暮らしている家で埋められているのであるが、とある一画にだけは物騒な人(に売られる)が住んでいる。不幸なことにこの家を建てる時に、上手い土地が無かったために、ある一つの家を挟んで、そこと向かい合わせになってしまった。それならば、せめて家の裏にして、木で生け垣を作って完璧に仲を隔ててしまおうと思って、お前の部屋からも分かる通り、風景は見えるようにだけしたのである。もちろん、それなら別に他の所に住めば良いではないかと思うかもしれないが、しかしこの地は俺が子供時代に何年か過ごしたことがある土地であって、そして、お前のお母さんの生まれ育った土地である。つまりは夫婦の思い出の地であって、(言葉を濁しながら、)つまりは俺もお前と同じ穴の狢であるから、近所に住む女の子を一人や二人呼んだところで何も言いはしない。が、裏にある地区だけはダメだ。別にそういう地区ではないが、何しろ物騒な噂ばかり聞く。で、彼女の家はそんな地区と我々とのちょうど境目に建っていて、一番可哀想な境遇を経ているのであるが、向こうから色々と入れ知恵されていると人はよく言う。もし問題が起これば面倒事になるかもしれないし、お前に怪我でもあったら良くない。実際、昔お前のお母さんの友人が、あの地区にいる人といざこざを起こした時に、上辺だけは丸く済んだけれども、その後に復讐として連れ去られそうになったことがあった。彼らは放っておくとどこまで非情なことをするのか分からない。だからあの言いつけはお前を心配してのことだったのだ。そもそも、俺はお前にはもっとふさわしい女性とお付き合いしてほしい。ほら、一人二人くらい学校で仲良くなった子は居るだろう。いたらぜひ言ってくれと、最終的には学校生活の話をするのであったが、父上は諭している途中ずっと真面目であった。俺はそれをふんふんと頷きながら、その実父上がそういうことを話てくれることが嬉しくて、内容はあまり耳に入ってなかった。ただ叶が可哀想なんだなと思うくらいで、始まった父上の詰りに、すっかり考えを逸らされてしまったのであったのだが、
「しかし、可愛い子だな。あんな家に住ませておくのがもったいない。転校して会えなくなる前に、分かれの挨拶くらいは許してやるから、やっておけよ」
と、突然父上が衝撃的な事を言ってのけるので、
「え? 転校?」
と聞き返してしまった。全く、転校するなどとは俺には初耳で、椅子の上でぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
「もう少ししたら、気晴らしに別荘の方で何年か過ごすからな、―――あゝ、そうそう本当に何年間かだぞ、一週間などではなくて。だからそのつもりでな」
俺はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
それからは急に頭がぼんやりとしてしまって、引っ越しまでどう過ごしたのか憶えて居ない。ただ、最後に叶に会ったことだけは憶えていて、彼女は泣いていたように思う。ようやく自分が満足する量の食事を隔週ではあるけれども、取っている彼女の体つきは、微かに肉付きがよくなっているのだが矢張りガリガリに痩せ細っていた。逆に、胸元だけは一層膨らみ始めていて、その大きさはバレーボールよりも大きかった。俺は木陰に入って、最後にもう一度触らせてもらった。もうこれが最後だと思うと、お腹にも耳を当てた。朝食後直ぐに出てきたというその腹からは、矢張りゴロゴロと中で何かが蠢く音が聞こえてきた。そして泣いて泣いて仕方がない彼女と最後のキスをして、また会う約束を交わして、蕾を付け始めた桜の花を、雲の下にてあわれに見ながら袂を分かった。
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reikomono · 5 years
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【MIFUNE / KROFUNE 2019-20AW Exhibition 】 今年もこの季節がやってきました!🙌. 今回もこうしてスヌードの糸を紡げるのが本当にありがたいです🙏✨ . REIKOMONOの紡ぎ糸を使ったボリュームのあるロングスヌード。 今回もまた素敵な色味で、サンプルを紡いでいる段階ではブラウン系が欲しかったのですが、仕上がってみるとミントも素晴らしい。。😳✨ . さらに過去一番人気のネイビーの復活やKROFUNEのモノクロバージョンもあり、いつも選ぶのが大変で困ります。。😧✨ . そんなスヌードやMIFUNE / KROFUNEの素敵な商品の受注会が今週19日から開催されますので、ご興味ある方はぜひお越しください! . 🔸一般のお客さまもご来場いただけますが、混雑時はアポイントいただいたお客様が優先です。ご予約はこちらまで→ @mifunekrofune .. .. #REIKOMONO #handspun #fashion #snood #AW #Repost @mifunekrofune with @get_repost ・・・ 秋冬の撮影も終え、 来週からのお披露目準備もラストスパート🏃🏻‍♂️🏃‍♀️ . MIFUNEとKROFUNEの秋冬と言えば、 REIKOMONOさん @reikomono の 紡ぎ糸を使ったロングスヌード。 . 次で7シーズン目になるでしょうか、 毎年テーマに合わせて何色もの羊毛をMIXして 紡いでいただいています。 . 写真は次のNEWカラー MIFUNEからアッシュミントとベージュブラウン、 そしてKROFUNEからブラック&ホワイト。 . アッシュミントは、カーキやグレージュも含んだアイスなグレーが美しく、 ベージュブラウンは、ミルクティーのような柔らかいブラウンのトーン。 ブラック&ホワイト、かなりシ���ープな感じでよいです。 . 他にも、定番カラーのネイビーと すべて黒のタイプも。 長さはどの色もショートとロングのご用意です。 . 東京展・各地の受注会ですべてお試しいただけます◎ 19日よりお待ちしております🌕🌿 . . MIFUNE / KROFUNE 2019-20AW Exhibition . 🚩1st 代官山「A.S ANTIQUES GALLERY」 東京都渋谷区恵比寿西1-31-15 2F 代官山駅,正面口より 徒歩2分 . 3月19日(火)13:00~18:00  20日(水)11:00~18:00  21日(祝・木)11:00~18:00 . . 🔸20日はご予約状況によって 少し延長するかもしれません . 🔸一般のお客さまもご来場いただけますが、混雑時はアポイントいただいたお客様が優先です。  ご了承いただければ幸いです。ご予定が決まっている場合はDMやメールで事前にご連絡ください。  @mifunekrofune . 🔸次の週26・27日も開催予定、  1週目の方がスペース広めでおすすめです◎ . Design by mtrism surfacedesign . . #REIKOMONO #MIFUNEKROFUNE #19AW #snood https://www.instagram.com/p/BvEeM3clDei/?igshid=10eopk869j6xt
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sorairono-neko · 4 years
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だいしゅきホールドのためだよ
 外へ出るために更衣室の扉をひらくと、廊下で待機していた選手たちが一斉に振り返った。着替えを終えた勇利は堂々とした態度で踏み出し、戸を閉めて歩き出した。勇利と、彼の半歩後ろに影のように寄り添っているコーチの姿を見た選手たちは、溜息を漏らしたり、「なんて立派でしっくりくるふたりなんだろう」とささやきあったりした。勇利はまっすぐに前を見て歩み、ティッシュボックスを持ったヴィクトルは何も言わずについてきた。 「ヴィクトル」  勇利はちいさく呼んだ。ヴィクトルが尋ねるように勇利を見る。 「誰もいないところへ行きたい」 「わかった」  ヴィクトルはすこし考え、勇利を選手用の控え室へ連れていった。ほとんどの選手がモニタのある部屋へ行っているし、控え室の数は多いしで、いちばん奥まで来る者はいなかった。 「さあ、お望みの誰もいない部屋だよ」  ヴィクトルは戸をぴたりと閉め、勇利を振り返ってにっこり笑った。 「精神を研ぎ澄ますかい? そばにいるからね」 「うん……」  勇利はかすかにほほえんでうなずいた。彼の手から、運動用のマットがぱさりと落ちた。 「ヴィクトル……」 「どうしたんだい?」 「…………」  勇利はいきなりヴィクトルに抱きついた。 「ゆ、勇利?」  ヴィクトルが目をまるくする。勇利は彼の肩口に頬をこすりつけ、まぶたを閉じてたまらないというように叫んだ。 「むり!」 「え?」  ヴィクトルが、何を言われたのかわからない、というように瞬いた。 「むりなんだ!」  勇利はヴィクトルを見上げて訴えかけた。 「な、何が?」 「むり! 氷に行きたくない! ぼくこわい!」 「えぇ!?」 「もういやだ、耐えられない、ヴィクトル、助けて。助けてよ!」  勇利は子どものように癇癪を起こしながら、ヴィクトルに夢中になってすがりついた。 「全日本選手権には付き添うからね」  ヴィクトルは当然のようにきっぱりと言った。勇利は驚いてヴィクトルの腕をつかんだ。 「なに言ってるの?」 「勇利こそなに言ってる? 俺が行かないとでも思ったのか?」  勇利は困惑してヴィクトルをみつめた。グランプリファイナルでエキシビションを終え、しあわせな気持ちで夜を過ごした翌朝だった。ヴィクトルは復帰宣言をしたばかりで、ロシア選手権に出場するという。当然彼はロシアのリンクで練習しなければならない。勇利はそのことはよくわきまえていたので、「話がある」と言われたとききちんと覚悟していた。しかし、ヴィクトルは勇利が思った通りのことを説明したあと、「全日本選手権には行く」と言ったのだった。 「そんなの無理だよ」  勇利はかぶりを振った。全日本選手権とロシア選手権は、確かに日程はずれている。しかし、それはほんのわずかだった。勇利に付き添うとすれば、ヴィクトルは試合のあと、すぐに日本を発たなければロシア選手権に間に合わない。そんな慌ただしいことをヴィクトルにさせられないし、それでは練習時間も足りないだろう。 「無理じゃない」  ヴィクトルははっきりと言った。 「やると言ったらやる。勇利に金メダルを獲らせるし、俺ももちろんそうする」 「ヴィクトルがいなくてもちゃんとぼくはやれるよ」  勇利は一生懸命ヴィクトルを説得した。 「そんなに心配しないで。ぼくだってこころをきめてるんだ。今回は別々にがんばろうよ」 「勇利。俺は何もおまえを信用していないから行くと言ってるわけじゃないんだ」  ヴィクトルはほほえんで勇利の頬を撫でた。 「俺は勇利のコーチだから」  勇利ははっとした。 「だから行くんだ。生徒の試合に付き添わないコーチなんていないだろ?」 「……でもそれは、都合がつくならの話だよ。ほかにも教え子を抱えているコーチなら、全員の試合についていくのは難しいし……」 「俺の生徒は勇利ひとりだ」 「そうだけど、いまのはたとえだよ。ヴィクトルはほかに生徒はいないけど、ヴィクトル自身が選手で、だから、」 「だが都合がつかないわけじゃない」 「ヴィクトル聞いて。おねがいだから。ぼくはヴィクトルの選手復帰をとても喜んでるんだ。ヴィクトルには勝ってもらいたい。コーチとしてのヴィクトルが必要ないと言ってるんじゃない。ただ、そのときに応じて適切な行動をとったほうがいいって──」 「勇利」  ヴィクトルの長い指が勇利のくちびるにふれた。勇利は口を閉ざした。 「俺は、自分の試合があるから勇利に我慢してくれなんて言わないよ」  ヴィクトルの青い瞳がいたずらっぽく輝いた。 「できることはする。すべてだ。簡単なことじゃないのはわかっている。でも俺だって覚悟はしてるんだ。選手もコーチもどっちも本気でやる。コーチの俺は、勇利をひとりで試合に出すなんて責任のないことはできない。そんなことをしたら、選手の俺は、気がかりで練習なんて落ち着いてこなせないだろう。それなら勇利と一緒にいたほうがいいにきまっている。大丈夫、心配しないで。試合会場の近くにリンクを借りて、俺も練習はするよ。日本はリンクが少ないね。すこし不便だ。だが、もう見当はつけてあるし、俺はできると思っている」 「ヴィクトル……」 「勇利。俺がそうしたいんだ。聞き分けのいいことを言っていないで、素直にうれしいと喜んでくれ。勇利が喜んでくれたなら、俺はやる気が出て、金メダルなんて簡単に獲れるんだから」  ヴィクトルはにっこりした。 「きみに惚れたやつは単純な男なのさ。愛する子のほほえみひとつで舞い上がって、なんでもできてしまうんだ」 「──ヴィクトル」  勇利はヴィクトルにぎゅっと抱きついた。ヴィクトルは笑って勇利を抱き返し、「ほんの十日だけど、お別れだね。ヤコフにすべりを見せて徹底的に小言をもらったら、すぐ勇利のところへ飛んでいくよ」と約束した。勇利は言葉もなくうなずき、ヴィクトルの言った通り、全日本選手権で彼に再会した。  ヴィクトルが来てくれたことは、もちろんうれしかった。全日本はひとりだ、と思っていたのでなおさらだ。勇利は自分でも笑ってしまうくらいにはしゃぎ、気持ちを抑えられなかった。気分が高揚し、なんでもできるような気がした。公式練習でリンクに顔を出したとき、みんなが勇利とヴィクトルに注目したけれど、勇利はヴィクトルばかり見ていて、そんなことには気づかなかった。 「勇利、いいよ、すばらしい。すこし会わないあいだにまたうつくしくなったね。きみの成長をそばで見守れなかったのは残念だ。もうロシアに帰るのはよそうかな」 「ばか」  そんなヴィクトルの軽口に勇利は陽気に笑い、彼の腕に手を添えてじっとひたむきにみつめた。ヴィクトルはいつだって優しい目で勇利を注視し、「おまえがいちばん綺麗だよ」とささやいた。  勇利は、これまでにないほどよい気持ちだった。試合でこんなこころもちになったことはないかもしれない。いや──ない、と断言できる。調子がよく、何もかも上手くいく気がした。  あれ、と思ったのは、ショートプログラムのために選手廊下を歩いているときだった。彼はそこで、ようやく自分がまわりの関心を集めていることに気がついた。なんで、と困惑した。いままでもこうだっただろうか? 全日本選手権の雰囲気ってどんなだっけ? 去年のことが思い出せない。昨季は大変だったから。その前はどうだろう? ぼくは──えっと──。 「勇利、どうかした?」  ヴィクトルが勇利の顔をのぞきこんだ。勇利はフェンスにもたれかかり、ぼんやりとヴィクトルを見た。ヴィクトルがぎゅっと勇利の手を握った。 「今日もおまえがいちばんうつくしい」  ヴィクトルがささやいた。 「綺麗だよ、勇利」 「う、うん──」  勇利は微笑した。ヴィクトルが優しく勇利の髪を撫でつける。 「そう。そうやってほほえむんだ。勇利の魅力をみんなに見せつけて」 「うん」 「どうした? 緊張してる?」 「ううん、大丈夫だよ」  ヴィクトルが勇利の指輪に接吻した。勇利は彼に手をあずけ、深呼吸をした。 「ぼくを見ていて」 「ああ、目を離さないよ」  不安は消えていた。やはりヴィクトルの力は絶大だ。彼はいつでも勇利に勇気を与えてくれる。大丈夫。グランプリファイナルの緊張にくらべたら、これくらい──。  勇利の演技はすばらしかった。選手も観客も彼の妖艶なプログラムにうっとりと見蕩れ、夢中になり、釘付けだった。だが、だからこそ──たったひとつの失敗が彼らをはっとさせた。  転ぶ、と思ったときにはもうどうしようもなかった。勇利は最後の四回転フリップで転倒した。だが、転倒したからといっていちいち落ちこんではいられない。こんなのはよくあることだ。勇利はすばやく立ち上がり、演技をしっかりとやり通した。 「ヴィクトル、ぼく──」 「いいよ。大丈夫だ。よかった」  ヴィクトルは勇利を抱擁して出迎えた。 「最後は惜しかったね。集中力が途切れた? 悪くなかったんだが」 「ごめんなさい、よくわからなかった。呼吸が合っていなかったかもしれない。でも──」 「大丈夫さ。あとで見直そう。演技自体はよかった。ファイナルのときよりいい点が出るよ」  ヴィクトルの言う通りだった。転倒はしたけれど、ジャンプのことばかり気にしながら踊ったあのときよりも、得点は上だった。百点を超えている。 「ほらね。もう誰も勇利を追い越せないよ。ショートもフリーも一位で金メダルを獲ろう」 「ヴィクトルったら……、まだきまったわけじゃないよ」  勇利はほっとしていた。よかった、転倒はしたけど最低じゃなかった、と思った。けれど彼は、どこかもやもやしたものを胸に抱えていた。気持ちが晴れない。失敗してしまった、と気になった。みんな期待していたのに。完璧な演技が見たかったのに。不足のない四回転フリップを見に来たのに──。 「思いつめた顔しないで。すごくよかったから」  ヴィクトルはキスアンドクライで勇利を抱き寄せ、頬にくちびるを押し当てた。それからぽんぽんと肩を叩いた。勇利はほっとしたけれど、表情はどこか硬かった。  廊下を歩くとき、着替えをするとき、練習をしている��き。大勢の選手が自分たちに興味を示していることを勇利は意識した。歴代最高得点を取った勝生勇利、そして彼のコーチの世界王者ヴィクトル・ニキフォロフ。ふたりは注目の的で、誰もが羨望やあこがれのまなざしを向けていた。ふたりとも綺麗だ、お似合いだ、という声も聞こえた。勇利はだんだんこわくなってきた。  みんななんでぼくのことをそんなふうに見るの? ぼくはただの、どこにでもいるフィギュアスケート選手だよ。そんなに期待しないで欲しい。ぼくはそんなふうに見られるようなスケーターじゃない。すぐに泣くし、不安もあるし、四回転フリップだって失敗した。そうだ、四回転フリップ。フリーこそ完璧な演技を見られるとみんな心待ちにしてるんだろうな。あの歴代最高得点みたいな点数が出ると信じてるんだ。あんなの、本当に出せるんだろうか。ぼくがやったことなの? ああいう得点は、ヴィクトル・ニキフォロフじゃなきゃ無理なんじゃないの? だって昨日だってぼくはジャンプで失敗して──。  フリースケーティング当日、勇利はすっかりおかしくなってしまった。まわりの目が気になって演技のことを考えられない。勇利くんだ、勇利くん、綺麗、すてき、かっこいい、どんなプログラムを見せてくれるんだろう──そんな視線を向けられることが苦しくて仕方なかった。できないんだ、ぼくは、と思った。去年だって優勝すると言われてたのに十一位だった。きっと今回もぼくは──。  誰にも見られたくなかった。だからヴィクトルに頼んだ。人のいないところに連れていって欲しいと。ヴィクトルはいつだって勇利の望みをかなえてくれる。勇利は彼とふたりきりになった。途端に、感情があふれ出た。我慢ができなかった。 「むりなんだ!」  勇利はわめいた。 「ヴィクトル、助けて!」  勇利がぐすぐすと鼻を鳴らしながら呼吸していると、ヴィクトルが驚きからさめたように髪を撫でてくれた。勇利は「うぅ~っ」とうなり声を上げた。 「勇利……、そんなに不安だったのかい?」 「……うん」  勇利はこっくりとうなずいた。するとヴィクトルが笑い出した。勇利はむっとした。なに笑ってるんだよ。ぼくがこんなにこわくて心配してるのに! 「ヴィクトル、ひどくない!?」  勇利は勢いよくおもてを上げ、涙を溜めた目でヴィクトルをにらみつけた。 「ごめんごめん」  ヴィクトルは愉快そうにしている。 「だって、世界のトップにいる勝生勇利が、国内大会でそんなにおびえるなんて……」 「ぼくが試合で不安になっちゃおかしい!? むしろいつもこんなのですけど!」 「いや、でも、これはなかなかのものだよ」 「なに感心してるんだよ!」  勇利は口をとがらせて抗議した。 「助けてよ。どうにかしてよ。ヴィクトルぼくのコーチだろ!」 「その通りだね」  ヴィクトルは笑いながらうなずき、勇利が落としてひろがったマットに腰を下ろした。勇利は彼の膝にのり、両手と両脚を使ってしがみついた。 「うー……」 「ワオ、これ知ってる。ダイシュキホールドって言うんだろ」 「喜ぶところじゃないんだよ!」 「はいはい」  ヴィクトルの手が背中にまわり、ぽんぽんとそこを叩いてくれた。勇利はほっとして息をつき、ヴィクトルのばか、とつぶやきながら拗ねた。 「勇利は何がそんなに不安なのかな?」  ヴィクトルがほほえんで尋ねた。 「ぜんぶ」 「ひとつひとつ挙げていこう」 「もうぜんぶだよ。ぜんぶだめなんだ」 「たとえば?」 「なんかみんなあこがれの視線でぼくを見てくるし」 「うん。そうだろうね」 「ヴィクトルとぼくに注目して、ひそひそ話をしてるし」 「褒めてるんだよ。俺たちがお似合いだって」 「みんな、ぼくの一挙手一投足がすべての人に影響を与えるかと思ってるような態度だ」 「実際、勇利はすばらしいからね」 「ぼくがちょっと水を飲むだけでも、まるですごいプログラムを終えたみたいな溜息が漏れるんだ」 「勇利が水を飲むところはセクシーだ」 「ぼくのジャージの着方や、スケートシューズの紐の結び方まで演技の一部みたいに思ってる」 「トップ選手についてはこまかいことが気になるものだ」 「ぼくはヴィクトルじゃないのに」 「彼らにとっては同じようなものなんだよ」 「それが納得いかないし」 「すぐ慣れる」 「それに、それに──」 「うん、なんだい?」  勇利は、さらにぎゅうっと強くヴィクトルにしがみついた。 「みんな、ぼくが勝って当たり前だと思ってる!」  怒ったように言い、勇利は口をとがらせた。 「ぼくが負けるわけないって思ってる! そんなはずないって!」 「俺もそう思ってるよ」 「ヴィクトルとはちがう。ヴィクトルには、なんていうか……信じてもらわなくちゃぼくがいやだけど……だけど、見てる人全員にそう思われるのは困るんだ。重荷なんだ」 「うん、勇利はそうだろうね」 「みんな、完璧な四回転フリップが見たいって思ってるし……」 「俺も見たい」 「とにかく、そういう……そういうことが全部いやなんだ!」  勇利は叫ぶとヴィクトルに頬をすり寄せた。 「いやなの! できないんだ! ぼくは去年だって期待されてたのに十一位だったし、その前は、今季こそはグランプリファイナルに行けるだろうって何度も言われたのに無理だった。この試合だってだめかもしれない。ショートではクワドフリップを失敗したし……」 「ささいなことだ」 「そうかもしれない。でもいやなんだ」  勇利は頑固に言い張った。 「やだ。できない!」  それきり口をつぐんでヴィクトルにもたれかかる。ヴィクトルは相変わらず笑いながら勇利の髪を梳き、ぽんぽんと背中を叩いた。 「勇利、よく聞いて。勇利は世界記録を持つ選手なんだよ。すごいスケーターなんだ。どうしてそんなにまわりを気にするんだ?」 「そんなの関係ない。期待されても困る。信じ切った目で見ないで欲しい」 「めんどくさいなあ、もう」  ヴィクトルは楽しそうだった。何がおもしろいんだ、と勇利はふくれた。 「でも、そういうところがかわいいし、好きだよ」 「なんだよそれ……」 「それにうれしい。勇利はいままで、自分の中だけでいろいろ考えて、いやだったり不安だったりすることがあっても俺に言ってくれなかったからね。俺相手なら何を言ってもいいさ」  勇利はヴィクトルにからませた脚を動かし、かかとでヴィクトルの腰をぐりぐりと押した。ヴィクトルが声を上げて笑った。 「そんなに見られたくないなら、出番が来るまでここにいよう。ふたりで隠れていよう。俺たちの仲は誰にも邪魔させない」 「そういうこと言ってるんじゃないんだよ」 「あれ、そう? なんだかんだいって、俺とふたりきりになれないから拗ねてるんだと思った」 「あのねえ」  勇利はぱっと顔を上げた。陽気なヴィクトルと目が合った。彼のいたずらっぽい瞳を見ると、勇利は話す気が失せて、ふくれつらでヴィクトルをにらんだ。ヴィクトルはほほえんで勇利の頬や鼻先に接吻した。 「何も考えなくていいよ」  ヴィクトルが言った。 「何も考えなくていい」 「……うん」  よしよし、とヴィクトルがつむりを撫でてくれる。勇利はぼんやりと尋ねた。 「ヴィクトルはいま、なに考えてる?」 「そうだな、勇利がめんどくさい性格でかわいいなっていうことと」 「怒るよ」 「それから……、やっぱり付き添ってよかったなということ」  勇利は目を伏せてつぶやいた。 「……甘えてるんだよ」  ヴィクトルが勇利と額をこつんと合わせ、物穏やかにささやいた。 「もっと甘えていいんだよ」 「…………」 「もっとわがままを言っていいんだ」 「でも……」 「勇利は自分に厳しすぎる。それはいいことだけど、俺の前ではそうじゃなくていい。俺は勇利のコーチだからね」  勇利は眉を下げて笑った。 「選手のヴィクトルもわがままを言う?」 「言うよ。ヤコフに訊いてみるといい。選手の俺は、勇利のこんな発作、かわいく思えるくらい好き勝手やってるんだから」 「そうなの?」 「そうだよ」  ヴィクトルはうれしそうに笑った。 「勇利、もうすぐ、そんな俺を目の当たりにできるね」  全日本選手権は、勝生勇利の優勝で幕を閉じた。勇利は拍手喝采を浴び、勇利が金メダルをかけた写真と、ヴィクトルが金メダルにキスしている写真が同じくらいの大きさで新聞に掲載された。試合のあとは、握手して欲しいとかサインが欲しいとかいう選手がたくさんいて大変だった。クロージングバンケットでは写真を一緒に撮るために列ができるほどで、勇利は勘弁してもらいたいと思ったけれど、いつでもヴィクトルがそばに控えて咳払いをするので、かたい笑顔で応対するしかなかった。 「おどしてこないでよ」 「勇利、ファンサービスはいつまで経っても上達しないね」 「ヴィクトルとはちがうんだよ」 「一生懸命握手してる勇利はかわいい。俺も並ぼうかな」  しかし、バンケットは楽しかったし、勇利はその夜ぐっすり眠った。チェックアウトは遅めに設定してあったので、ゆっくり寝坊しようと思っていたのに、勇利は考えていたより早い時間に起こされた。 「勇利、いつまでのんきに寝てるつもりだい? 早く早く」 「んー……なに……?」 「俺もちょっと寝過ごした。まずいね。食事はあきらめよう。とにかく着替えて。顔を洗う!」 「なんだよ、もう……ぼく眠いんだけど……」 「あとで俺の胸で眠らせてあげるよ。いまは目をさまして」 「いまベッドで寝たい」 「薄情だな!」  ヴィクトルがこんなに急いでいるのは珍しい。何なんだ、と思ったけれど、そうか、ヴィクトルはロシアにすぐ帰らなきゃいけなかったんだ、と勇利は思い出した。でもなんでぼくのことまで急かすんだろう……。 「ヤコフにどやされる」 「がんばって」 「勇利もがんばるんだよ。ほらおいで」 「空港は成田?」 「そうそう。行くぞ!」 「えぇ……」  タクシーの中でヴィクトルは腕時計をにらんでいた。何時の便か尋ねると、十三時過ぎだという。 「ぎりぎりだね」 「勇利が寝坊するからだ」 「ヴィクトルだって寝過ごしたんでしょ」  だいたいぼくただの見送りだし、と拗ねていたら、空港に着くなり、「はい」と切符を渡された。 「なにこれ」 「なにって勇利の切符だよ」 「なんで!?」 「言ってなかったっけ? 勇利も一緒に行くんだよ」 「聞いてないっていうか意味わかんない! 行かないよ!」 「心配いらない。ちゃんとリンクは使えるようにしてあるから。ロシア選手権が終わったらふたりで長谷津に帰ろうね。年末年始は日本で過ごそう。日本人ってそうするものなんだろ?」 「いやいやいや、ロシアには行きませんから」 「帰ったら俺もすぐ練習だよ。一緒にがんばろうね」 「だからね、ヴィクトル」 「ロシア選手権の会場はチムピオーンなんだよ。楽だろう? 勇利は俺の家に泊まればいい。泊まればいいっていうか住めばいい」 「勝手にきめないで」 「ほら、急いで!」  ヴィクトルに手を引かれ、勇利はよろけながら、「ヴィクトル!」と抗議するように呼んだ。ヴィクトルは振り返り、にやっと笑った。 「選手の俺はわがままだって言っただろ?」 「え……」 「もうすぐそんな俺を体験できるって話したじゃないか。早速見られてよかったね、勇利!」 「ちょっと!」  なおも抵抗しようとする勇利をヴィクトルは正面からみつめ、頬を両手で包みこんでささやいた。 「俺、今日誕生日なんだけど」 「ずるくない!?」 「勇利、訊いてくれたよね? プレゼントは何が欲しいって。あのとき俺、欲しいもの言わなかったよね」 「そ、それは、誕生日前にお祝いはしないっていうから……」 「今日は誕生日前じゃないよ」  ヴィクトルはほほえんだ。 「俺、プレゼントが欲しいなあ」 「うっ……」 「勇利に優しくしてもらいたいなあ。勇利がいないと、俺の愛が奪われて力尽きそうだなあ」  ずるい。ヴィクトルって本当にわがままだしどうしようもない。勇利は観念した。 「わ、わかったよ……行くよ」 「ありがとう。勇利ならそう言ってくれると思ったよ!」  言い終えるなり、ヴィクトルは勇利にキスをした。 「ばか! みんな見てるよぉ!」  勇利は数日ヴィクトルの家に落ち着き、そのあいだ、ヴィクトルの言った通りチムピオーンスポーツクラブのリンクを使わせてもらい、ヴィクトルの練習を熱心に見学した。すぐにロシア選手権があって、勇利はヴィクトルに「俺のチームにいるんだよ」と言い聞かせられた。 「ぼくがいてもいいの?」 「いいんだよ。はい、許可証」 「何を着ればいいの?」 「ジャージがあるだろ?」  日本のナショナルジャージなど着られないではないか。ヴィクトルはまったくわかっていない。勇利は練習用の無難なものを選び、本当に一緒にいてよいのだろうかとおびえていた。しかし、ヴィクトルのファンたちはヴィクトルの姿をみつけるなり熱狂的に騒ぎ、その声に交じって、なぜか「ユーリ」という名前も聞こえるのだった。勇利はユーリ・プリセツキーのことだと思っていたのだが、どうもちがうようである。 「俺の愛してる子だから歓迎一色なんだ」  本当だろうかと疑ったが、実際、そんな雰囲気だった。 「これで春からロシアへ来るのがこわくなくなっただろ?」  ヴィクトルが得意そうに言い、勇利は、このひとはただのわがままでぼくをここへ連れてきたんじゃなく、そんなことまで考えてくれていたんだと感激した。 「勇利は俺の精神安定剤だからね。離れちゃだめだよ。勇利がいなくなったら俺はがたがたになりそうだ。勇利がいれば勝てる」 「ヴィクトルは何があっても勝つよ」 「いいね、それ。俺より俺が勝つと信じてるって感じだ。ヤコフ、俺の付き添いはいいよ。勇利がいるから」 「ヴィクトル、なに言ってるの?」  勇利はヤコフの視線がちくちくと突き刺さるようで肩身が狭かった。ヤコフはとがめる気はないのかもしれないけれど、勇利の気持ちではそうは受け取れなかった。 「わかっとるのかヴィーチャ。もし負けたらまた連盟やスポンサーが」 「わかってるよ、わかってる。俺がなんのために勇利を連れてきたと思ってるんだ?」 「カツキの話はいましていない」 「ヤコフはわかってないんだから」  勇利がリンクサイドから見守る中、ヴィクトルはすばらしい演技を披露し、当たり前のように勇利をキスアンドクライへ呼んだ。ショートプログラムではヤコフもそばにいたけれど、フリースケーティングでは勇利だけでよいと言い切った。 「俺の前がギオルギーで俺のあとがユリオだ。ヤコフは忙しいだろ? 大丈夫だから。勇利がいればいいんだ俺は」 「ヴィクトル、あのね、そういう問題じゃないから……」 「じゃあどういう問題だ?」  ヴィクトルは笑っていた。  フリースケーティング当日、演技前のヴィクトルは勇利の耳元にくちびるを寄せ、低い声でささやいた。 「誰もいないところへ行きたい」  勇利はうなずいた。ヴィクトルだって、滑走前はひとりになりたいだろう。 「いいよ。ヤコフコーチには言っとく」 「そうじゃない。おまえは来るんだ。いまのは誘いだよ。勇利のまねをした」 「え?」  ヴィクトルは勇利を更衣室へ連れていくと、ベンチに座らせ、彼も勇利のほうを向いて座った。 「勇利、あれをやってくれ」 「なに?」 「ダイシュキホールド」 「はあ!?」  何を言っているのだ、この真剣なときに。勇利は「そんなのやだよ!」と拒絶した。 「勇利、いいのか? 勇利がダイシュキホールドをしてくれないと俺はとんでもない結果になるかもしれないよ。勇利、そのとき後悔しない? ああ、あのときヴィクトルにダイシュキホールドをしてあげればよかった、そうしたらヴィクトルは……」 「わかったよ! するよ! おどしてこないでよ!」  勇利は自棄ぎみに叫んで、ヴィクトルにぎゅうっと抱きついた。ちゃんと脚もからませてしがみつく。ヴィクトルが機嫌よく笑った。 「ああ、やっぱり。これ、安心するね」 「どういう感性なんだか……」 「勇利だって試合前、これで精神を安定させてたじゃないか」 「あれはべつにだいしゅきホールドのつもりでしたわけじゃ……」 「やった!」 「なに?」 「勇利に言わせたかったんだ。ダイシュキホールドって」 「ヴィクトル、どうかしてるんじゃない?」  勇利はヴィクトルの胸に頬をすり寄せた。 「あのとき、勇利を抱きしめながら、勇利は俺に安心させて欲しいんだろうけど、俺もこれ安心するなあと思ったんだ。だから試合前にはやってもらおうときめていた」 「ヴィクトル、ぼくをロシアに慣れさせるために連れてきたんじゃないの? だいしゅ……んん、ホールドの要員なの?」 「ちゃんと言ってくれ」 「ぼくはこれをやるためにロシアまで来たのか……」 「いいだろう」  ヴィクトルがいたずらっぽく笑った。 「ものすごく意味のあることだろ?」  勇利は試合前は話をしたくない性質だ。ヴィクトルはそれをわきまえているので、声をかけてくることはない。しかしヴィクトルは、自分の出番まで、いつも通り明るい様子でおしゃべりを続けた。勇利はうんうんと彼の言い分を聞いていた。途中、ユーリが何か用があったのか更衣室をのぞいたが、ヴィクトルに熱烈に抱きついている勇利を見て、ものすごい顔をして扉を閉めた。  ヴィクトルは時間になると、「そろそろかなあ」と立ち上がり、勇利の手を引いてリンクサイドへ行った。ヤコフがギオルギーの演技のあとヴィクトルのところへ来たが、ヴィクトルは「大丈夫だよ」と言っただけで勇利に寄り添い、勇利をじっとみつめていた。 「勇利、俺の指輪にキスして」 「うん」  ヴィクトルの演技のあとは、ヤコフはユーリに付き添い、キスアンドクライには本当にヴィクトルと勇利しかいなかった。昨日も思ったけれど、自分以外のキスアンドクライに参加するなんて初めてだ。それがヴィクトル・ニキフォロフのキスアンドくらいだなんてすごい。ヴィクトルは終始笑顔で声援に応え、勇利の腰を優しく抱いていた。こんなことをしていてあとで彼が叱られないかと勇利は気になったけれど、気持ちは高揚していた。自分の得点が出るときよりどきどきしているかもしれない。  結果が発表された瞬間、勇利は両手に頬を当ててヴィクトルを見た。ヴィクトルは笑顔で「勇利!」と叫んで勇利を引き寄せ、「ダイシュキホールドして!」と言った。勇利は大歓声の中、ヴィクトルに夢中で抱きついた。ヴィクトルが勇利にキスした。その様子はロシアじゅうのテレビに放映された。  ヴィクトルは堂々と優勝を飾り、彼の勝利を示すどの写真にも、勇利が一緒に写っていた。ヴィクトルが勇利を離さなかったからである。  ロシアのスケート連盟も、ヴィクトルのスポンサーも、勇利がそばにいさえすればヴィクトルは脅威的な強さを発揮すると学んだらしい。ロシアへ渡ったあとの勇利は、まったく快適な生活を送り、中でもヴィクトルのスポンサーからはかなり丁重に扱われた。ヴィクトルのことをよろしく、と彼らは笑顔で頼んでくるのである。わがまま勝手な男だが見捨てないでやってくれ、と言われるとそわそわしてしまう。 「俺が勝てば彼らの企業の印象や商品の売り上げはよくなるからね。もちろん彼らは俺を勝たせたいし、俺を操縦できるのは勇利しかいないと思われてるんだよ」 「あのさ……、それ、もし世界大会でぼくがヴィクトルに勝ったら、彼らに憎まれるってこと?」  さあね、とヴィクトルはくすくす笑った。 「でも勇利がいる限り俺は負けないからね」 「ぼくにだってすばらしいコーチがいるんだからね。負けないよ」 「すばらしいコーチがいても、試合前には不安になるらしいじゃないか」 「あれは習慣みたいなものなの! ぼくのコーチはその不安をとりのぞいてくれるんだから!」 「ダイシュキホールドをさせて癒してあげることでね」 「ヴィクトルは日本で変なことばかりおぼえてきたね!」  その後、インタビューで、「なぜ慌ただしい日程のロシア選手権にユーリ・カツキを連れてきたのですか?」と訊かれたとき、ヴィクトルは「ダイシュキホールドのためだよ」と最高の笑顔で答えた。
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sadaki-ino · 2 years
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岐阜スプリンGCさんのOUTは谷また谷の上にフェアウェイは狭いし私には難しく撃沈してしまいました。 【岐阜スプリングGC】2022年4月2日(土) OUT 11:12 スタート 名物ホールのNo.8ホールは1打目は7番アイアンで谷の手前まで運んで、2打目はティーアップしてドライバーで谷越えを狙いましたが、力が入って見事にスライスしてOB。 残念ながら特設ティーから前進5打となってしまいました。 ただし、ここからかなりの打ち上げなのでショートすると転がり落ちてくる危険あるのでオーバー気味に打ってちょっとグリーンをオーバー。 次回はなんとかパーでリベンジを。 #ゴルフ #ゴルファー #岐阜スプリングgc (岐阜スプリングゴルフクラブ) https://www.instagram.com/p/Cb312UDPnTI/?utm_medium=tumblr
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0ku20 · 2 years
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2/10(木)
17時に仕事を切り上げて恵比寿LIQUIDROOMでPK shampooツアー初日。ここでpk見るのは3回目くらいだけど、だいたいヤマトパンクスの調子が悪い。
調子が悪いというか、もうよくわからない、これが普通なのかも。音源がやたら凝っているというかすごくいい状態に仕上がっているから余計、ライブってガーって勢いで細かいことを気にさせないくらい入り込ませて欲しいけど、むずかしい。もはやバンドの問題でなくて自分の気持ちの持ちようなのかなとか思ってしまう。
天王寺減衰曲線が新アルバムver.になってるのがちょっと面白かった。ライブ前に食べた人類みな麺類がめっちゃ美味かった。そこの店員がムキムキで歯が白かった。クソ雨なのに外までお見送りしてくれて優しかった。てか半分雪なのでリキッドは死ぬほど床が滑って、フロアに行くまでに階段を上がって下がらなきゃいけないんだけど誰かがド派手に転けたっぽい。超痛そうだし、たぶん遠くからデカい叫び声みたいな泣き声が聴こえた気がする。幻聴かも。
全体にモヤモヤしながらクソ寒いクソ寒いと言いながら帰宅したら彼氏がコーヒーとお風呂を入れてくれていた。多謝…
2/11(金)
3連休初日。今日は絶対にダラダラすると決め込んだ日だったのでほぼ記憶がなく、たぶんめっちゃ携帯をいじっていた。トマトの煮込みだったものをハヤシライスに変えるくらいのことはしたけど、昼ごはんも思い出せない。ハヤシライスを作ったのは夕方だから、たぶん昼ごはんはハヤシライスではない。トマト煮をどうやったらちょっと黒いハヤシライスにできるのか知らなかったけど、インスタントコーヒーで苦味を足せばあっという間に早変わりということだった。
酸味+苦味ね〜。普段カレーばっかりだったけどこんなにサクッと味が整うならたまには作ってやってもいい、そんなメニューだった。本当はしっかり玉ねぎとか焦がすらしい。玉ねぎを焦がし始めたら、わたしはカレーかオニオンスープを作るので断念。
夜はネイルへ行った。最近長めのスクエア形に爪を整えていたけど気まぐれに弾くギターのコードが押さえにくいし、じんましんで身体全体を引っ掻き回すので安全のため爪を短く丸くすることにした。そうなるとショート向けのデザインにしよう、などと考えが巡りなかなかデザインが決まらなくなる。だいたいこんなふうにしたいというニュアンスだけ伝えて、参考画像を2〜3枚だし、おまかせで、という注文をしているんだけどありがたいことにとってもかわいいデザインになる。施術中はずっと喋っているんだけど似たような好みしているから余計に伝わるし汲み取ってくれる。サービス業だし技術職だし、すごい。
あと年齢がほぼ同じだから、最近ハマってるアニメとか恋愛の話とかするのが本当に楽しい。ずっと推してた年下の男の子とディズニーへ行く話を前回話していたところだったので、その結果を聞いていいものかソワソワしていたらうまいこと行ったみたいだった。本当によかった。バカみたいな語彙でずっとはしゃいでいるけど、月1回話せるならネイルは永遠にしたいものだと思う。
帰宅後の記憶、あまりなし。
2/12(土)
昨日の夜、ひなこから買い物へ誘われたので夕方から遊ぶ。ということで、日中は彼氏と出かけることになった。久しぶりに銀座のナイルレストランへどうしても行きたくなったので日比谷方面へ。学生時代、バイト前後は銀座付近で遊びまくっていたので懐かしい気分と少し変わった雰囲気に驚く。特に地下鉄はだいぶ綺麗になっていた。というか"銀座"にしてはかつての駅が汚すぎたんだけど。
お腹が減りすぎて真っ直ぐ東銀座へ向かい、ちょっと並んで入店。今日は2階席だったし、若いお兄ちゃん店員だったので強制皿まぜまぜは発生しなかった。落ち着いてカレーの全てを自分で混ぜたけど、人に混ぜてもらった方がいいテクスチャになっている気もする、たぶん気のせい。
食べ終わって、隣にできていた謎のジャムパンを買った後は有楽町へレコードを見に行った。ギンザレコードはオシャレすぎてよくわからなかったし、レジェンド級のは揃っていたけどクソ高かった。古めのアメリカンポップス何も知らないのに聴くと楽しいと思ってしまうから欲しいと思ってしまう。何を聞けばいいのか。
その後は特にやることもないので日比谷公園へ行き、寒いのにベンチでパンを食べた。日比谷公園は日本式の庭園エリアとイングリッシュガーデンエリアがあって、混沌。冬なので松は冬支度をしていて実に風流だったがバラは全て枯れ木だった。
そのあと池袋へ丸の内線で移動して、ココ池へ。どこかで書いたか忘れたけど最近LPプレーヤー買いました。
ムカつくカップルがいたのでわたしは不機嫌になりここで彼氏と別れる。東口の喫煙所にてひなこ合流。
西武でいろいろ買い物して、最終的にコスメカウンターをみた。実はめっちゃくちゃ久しぶりにあの空間に行った。最近化粧してなさすぎて何を買えばいいのかさっぱり分からん。アイシャドウは家に死ぬほどある。とりあえず適当なことを言いPAUL&JOEで下地のテスターを2種類強奪した。
その後はお菓子を買おうという話だったけどあまりの人混みに慄いて、ご飯を食べることにした。まうみで焼肉するのは好きだ。落ち着くし肉もうまい。いろいろ話した。ひなことまったりいろいろ話すのはすごく楽しい。アニメやらマンガの話もできるし、生活の話、人との話もできるので豊かである。あと肉もうまかった。
特にお酒も飲まなかったのでそのあとルミネで服を見た。買うつもりはなかったのにmerry jennyでスカートわかってしまった。でも本当はブラウスもワンピースもカーデガンも欲しかった。突然遺産が転がり込んでくることを切に願いながら、閉店間際のお菓子売り場へ駆け込み、ピエールエルメの色とりどりのマカロンを恨めしく眺めたあと生チョコを買った。程なくして新宿で解散。帰宅後の記憶、なし。
2/13(日)
週末が始まる前からどこかへ出かけようと話していたのだけど、パラッパラッパーのレコードが大船のハードオフにあると聞き、車を出すことに。わたしが鎌倉の方へ行きたかったのでちょうどいい感じのルートだと思ったがこの日は1日ひどい雨だった。
武蔵小金井を出たあたりから雲行きが非常に怪しく、大船へ着く頃には土砂降りだった。
大船モールとかいう、変なショッピングモールは団地の隙間に突如現れた怖い建物なのにほぼコーナンだしなぜ人がこんなにも…と思ったが、田舎なんてものは大抵こうだったことを途中で思い出した。ハードオフへ行くとじんましんがひどくなるので、ちょっとしか見なかったけどGBAがいい感じの状態で売っていたり、カラーのハム太郎ソフトが何故か2箱売っていたり、ちょっとした掘り出し物感はあってよかった。
雨は止まなかったけど、お腹があまりにすいたのでしらす丼を食べに向かった。長谷駅周辺に適当に車を停めてもらい、ご飯後もついでにその辺りを歩いた。生しらすは、なかった……。でも海鮮丼がすごく美味しかったのでいい。刺身がうまいことはあまりないから。
長谷駅を南側に歩くと急に海が見えるからテンションが上がった。でもあまりに雨で寒かった。
散策が終わった後はとりあえず江ノ島付近へ行ったけど、やっぱり雨で江の水も特に気分でなかったのでいっぱい雨の海を見た。
その後は厚木健康センターに行った。草加よりはもろもろ劣るらしいものの、サウナ水風呂ともに申し分なくて久しぶりに頭の中がバワバワバワとなった。3回目にサウナには入ったらちょうどアロマ水投入タイムだったんだけど「ほうじ茶(バジャー)の香りを(バシャ)おたのしみ(バシャ~)ください〜(ドォー)」という怒涛の勢いで水を入れ始めたので蒸気で焼き殺されるかと思った。
6:15に上がる約束をしたのに、露天のTVでやっていたちびまる子ちゃんが気になる回だったので少し遅刻してしまった。姉のさきこが西城秀樹にバレンタインチョコをあげる話なんだけど、「がんばってくだ 西城秀樹…」って父が言い始めたので夢中になってしまった。
あと健康センターの象徴であるラッコがなぜか親子揃って2足立ちしていた。お前らラッコだろ…。
その後はビューと武蔵小金井に帰りました。
本当は運転すべきだったけどあまりの視力低下と雨にビビって彼氏におまかせしてしまった。多謝…。
ドライブはいっぱい音楽が聴けるからいい。
2/14(月)
自宅での夜ご飯の米禁止令が発令されて1日。
蒸し野菜で全てを乗り越えた。
また気が向いたら書く。
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2016/02/16 IO “Soul Long”Interview
「ソウルとかを聴いてると、街の見え方が変わってくるじゃないですか。雨でもロマンティックに感じれたりとか。そういう、音楽によって風景や歩き方が変わる感じは、音楽をやってて好きな部分なんですよ。曲を映画のように見せられたらいい、というか理想かもしれないです」
   2014年末、BCDMGがそれまでのプロデューサー・チーム的体制から、ラッパーや様々な意味でのクリエイターを抱える大所帯のチームとしてリニューアルしたタイミングに、Amebreakで彼らのドキュメンタリー的な動画を制作したことがある。彼らのインタビュー映像を軸に、同時期に公開されていたJASHWONのフリーEP「6」収録曲のショートMVを挿入していくという構成のものだったのだが、その動画で撮影されたMVのひとつがIO“Mr. City Lights feat. Dony Joint”だった(手前味噌だが、かなり良い仕上がりのMVだと思うので、未見の方はこの機会に是非!)。以降、IOの所属するKANDYTOWNは活動を活発化させ、昨年のシーンを代表するラップ・クルーと言える程の認知/人気を獲得してきた。    この一年で多数発表された、メンバーやクルー名義のストリート流通作品/ストリーミング楽曲を何曲か聴いたリスナーには、ある程度KANDYTOWNの音楽性やアイデンティティが伝わっている頃だろう。そんなタイミングにドロップされたのが、IOの1stソロ・アルバム「Soul Long」だ。    今作を聴いて感銘を受けたのは、ラップのスキルやトラックのクオリティの高さといった要素ではなく(もちろん、そのどちらとも高水準な作品だ)、それらの要素を“クール”なものに昇華させるIOのムード作りの巧みさだ。メロウなサウンドはウェットな感触だが、ラップで描く情景は都会的でドライ。頭では分かっていても表現するのは難しい、そんな塩梅をIOは25歳にして見事に具現化させている。これまでの日本語ラップ・アルバムでは、ありそうでなかったバランスの作品だ。    「Soul Long」のアルバム・インフォには「日本語ラップ版“ILLMATIC”」というキャッチ・フレーズが載っている。正直、そんなレコード会社のクリシェ的な宣伝文句に煽らされるほど筆者は若くないのだが(フォローするわけではないが、上記の表現は主にプロデューサー布陣の豪華さという共通点からそう喩えたのだろう)、このアルバムが日本語ラップにおける“クールネス”の定義を更新する可能性があるという意味で、“名作”のムードを纏っているのは確かだし、重要な一枚となる可能性が高いと思う。 インタビュー:伊藤雄介(Amebreak)  
■東京・世田谷で育ったとのことだけど、子供の頃はどんな環境で育った? 「割と普通だったと思います。ひとりっ子の鍵っ子だったんで、ずっとひとりで遊んでましたね。小学校の頃、棒を倒して、倒れた方向に進んで行くっていう遊びをしてたら、たまたま菊丸(KANDYTOWN)が通りかかって『何してるの?』みたいな(笑)。彼とは小学校が一緒だったんです」   ■他のKANDYTOWNの面々とも、小学校の頃からの付き合い? 「色々いるんですけど、YOUNG JUJUとか菊丸、DJのMASATO、YUSHIとかは小学校からです。中学〜高校の頃に繋がったヤツもいるけど、大体はどこかで学校や遊ぶ公園や駄菓子屋が一緒だったりっていう繋がりがありますね」   ■世田谷区は大きい区だから、ひと口に「世田谷区出身」と言ってもエリアによって印象がだいぶ異なるよね。IO君が育った喜多見周辺は、成城と二子玉川の間ぐらいの場所だね。 「世田谷にもいろいろあって、都会っぽいところもあれば静かなところもあって、喜多見は静かな方に入るのかな、って。ちょっと行けば川があって、越えたら川崎です。ただ、街には出やすい場所ですね」   ■確かに渋谷には出やすいし、246も通ってるよね。多感な時期に入ると、やはり遊びに行く場所は渋谷が中心だった? 「そうですね。俺たちが15〜6歳のときは、渋谷に行って宇田川町のBOOT STREET(CDショップ)とかHIDE OUT(服屋)があるエリアで遊んだりしてました。それが10年前ぐらいです。YUSHIとかはあまり学校にも行ってなかったから、昼間からあの辺りにいましたね。俺はあまり出るタイプじゃなかったから、割とフッドの方にいたんですけど」   ■だから、IO君は渋谷・宇田川がかつてのように東京HIP HOPの中心として機能していた時期を知る、最後の世代だよね。 「やっぱり、あの頃あそこにいた人たちと出会えたことは、自分にとって大きなことだと思いますね。俺の場合は特にHIDE OUTをやってたGOKさん(BCDMG)がよくしてくれたし、すごくカッコ良かった、そういう人たちのスタイルに憧れもありました」   ■IO君やKANDYTOWNから感じられる、一種のオーセンティックさは、そういうルーツに理由があるとは前から感じていたことで。15歳頃から宇田川町に出入りしていたということは、その頃には既にHIP HOPヘッズだったということだよね? 「小学校の頃、まずYUSHIが『8 MILE』を見て、それに影響を受けた彼はランドセルにNASのステッカー貼ってたりしてて。そういうヤツだったから、彼から受けた影響が大きいですね。ラップを始めたのも彼の影響です。中学生の頃、外で缶蹴りとかしてたのに、HIP HOPに出会ったことによって『遊び=ラップ』になったんです。それがラッパーとしての始まりでしたね」   ■その頃はどんなラップが好きだった? 「自分は、FABOLOUSとかJA RULE、LL COOL J、FAT JOEとか、2000年代前半に流行ってた、ストリートなんだけどフックにはシンガーが入ってくるようなメロウなヤツが好きでしたね」   ■今のメロウなスタイルは、そういうところにルーツがあると思う? 「そうですね、それも大きいと思います。あと、ソウルとかを親父がずっと聴いてたんですよね。車でどこかに出かけるってなると、車内ではMINNIE RIPERTONとかが流れてた。そういう環境だったんで、『この曲好きだな』って思うのは大体メロウな曲でした」   ■KANDYTOWNは、頻繁にストリート流通の作品や音源をSoundcloudなどにアップしてるけど、それはさっき話していたような、中学生の頃の「遊び=ラップ」の延長線上という意識? 「間違いなく延長線で、集まったときに『今日、作ろうか?』みたいな流れでやる作り方とか、ずっと変わらないですね。今でもみんなでラップを続けられてるっていうのは、やっぱり恵まれてるな、って思います」   ■KANDYTOWNをHIP HOPクルーとして見ている人は多いと思うけど、それぐらいみんなの付き合いが長いと、ビジネス的側面よりまず友人関係ありき、という感じがするね。 「そうですね。ラップを始める前に友達になってるので。ラッパーとしての付き合いより友達としての付き合いの方が先に来てますね」   ■“Soul Long”では「繋ぐドラマlike Chain Reaction」というフレーズが出てきて、この曲はMUROプロデュースだから氏の楽曲タイトルを引用したんだと思うけど、90年代〜00年代の日本語ラップへの思い入れはどの程度ある? 「BUDDHA BRAND/雷/RHYMESTERはもちろん、俺らの世代的にはSCARS/練マザファッカーとか聴いてましたし、CDも買ってました。俺が一番好きだった人はYOU THE ROCK★でしたね。あの人のCDはほとんど持ってるかもしれないぐらい。存在がエンターテインメントというか、そういう面白さや『何をやるんだろう?』って思わせてくれた感じとか。……あと、『BBOY PARK』とかで会ったときにケバブを買ってもらったんですよね。15歳ぐらいだったかな、『最高だな』って思いました(笑)」   ■KANDYTOWNの諸作や今作を聴くと、都会的と形容できるクールネスがあって、IO君自身も「俺は自分がクールだと知ってる」(“Check My Ledge”)とラップしているからその自覚はあると思うんだけど、そういったスタイルはどんな過程を経て確立されていったと思う? 「昔から変わらないのは、“夜”についてだったり“東京”が出てくる曲やパーティ -- “街”に関する曲をずっと作ってたし、それは自分が曲を作る上での中心として最初からあったと思いますね。自分が歌うならそれしかないというか。自分が見てたモノが自然と曲になっていったんだと思いますね」   ■IO君の地元は、地方に住んでいる人からするとだいぶ都会だとは思うけど、東京の中でも郊外寄りなエリアだよね。そういうバックグラウンドもあるからか、IO君が描く“街”は少し距離のある場所から俯瞰した視点な気がしてて。 「六本木が地元だと、多分こういう感じにはなってないのかなと思いますね。俺たちの育ったところは、世田谷の中でも一番外側なので、シティーが見えるちょうど良い距離なのかもしれないです。自分のスタイルは、自分がいた場所や周りの状況があったから作られたんだと思います」   ■BCDMGのGOK氏とは10代から面識があったとのことだけど、BCDMGに加入したのもその繋がりから? 「15歳ぐらいの頃、JASHWONさんが住んでいた隣に、自分たちが仲良いヤツが住んでて、そこに泊まりに行こうとしたらその家に入れてくれなくて、真冬の公園で野宿してたんですよ。そうしたら、『今日、JASHWONさんの家で何かやってるらしい』って聞いて、すぐ行きました。そこでデモを渡したのがJASHWONさんとの最初の接点です。そのときは、JASHWONさん/GOKさん/LOSTFACEさんがいて、俺とYUSHIで行きましたね。で、19歳頃にBOOT STREETで働かせてもらうようになったんですけど、そのときにJASHWONさんとGOKさんに『ちょっとスピットしてみろ』って言われて、そこでラップしたときぐらいからラッパーとして見てもらえるようになったのかな、って。そこから、JASHWONさんからトラックを送ってもらったり、俺はラップを送り返したりして、音源のやり取りをするようになったって感じです」 DJ NOBU a.k.a. BOMBRUSH!「俺も最初、IOのことはJASHWONから聞いたんだよね。BCDMGも『そろそろプロデューサーだけだと動ける幅も決まっちゃうから、ラッパーを探そう』って思うようになって、何年間もずっと探してたんだ。その過程でJASHWONから出て来たのがIOとDONY JOINT(KANDYTOWN)の名前だった。それが3年ぐらい前だったかな?BOOT STREETで働いてたっていう話は後から聞いたんだけど、話を聞いてみると結構前から近くにいたんだな、って」   ■NOBU君は、IO君たちのどんなところに魅力を感じた? DJ NOBU「ワード・センスかな。最初はヴィジュアルを見る前だったから、曲だけでしか知らなかったし。俺が初めてJASHWONにデモを聴せてもらった頃から、今のIOのスタイルだったと思う。東京っぽさを感じさせつつ、オーセンティックだけど新しい、今までいないタイプだなと思った。JASHWONは才能を見抜く力が本当凄いね」  
■KANDYTOWNとしてはこれまでに多くの作品をドロップしてきたけど、IO君名義の初ソロ・アルバムとなる今作は、どんなイメージで作りこんでいった?KANDYTOWNの諸作とは違う意識だった? 「基本的には、特別な意識というのはなかったです。ビートがカッコ良くて、そのビートに合ったラップを、聴いて浮かんだ言葉でやっただけなんで」   ■“ニューカマー”とか“フレッシュマン”みたいに、HIP HOPでは次世代の人たちで、そういうフレッシュさを売りにシーンで成り上がろうという意識の人が多いと思うんだけど、KANDYTOWNの人たちはそういう感じでもないよね。最初から落ち着いてるというか(笑)。そういう野心みたいなモノはある? 「もちろん、音楽で成功したいと思っています。だけど、KANDYTOWNのヤツらとそういう話をすることはあまりない。音楽について話すことも、普通の会話に比べたらそんなに多い方ではないと思います。だけど、一年前にYUSHIが死んで、そこでみんなの意思が固まったというのはあるし、『BLACK MOTEL』みたいな作品を出した後にいろんな反応が返ってくるのが(実感として)分かって、それで自分たちが動けばその分の変化が起きるというのが分かってきたんです。それでみんなのモティヴェーションが上がったというのは、以前よりあると思いますね」   ■僕は車を運転しないんだけど、それでも夜の246をドライヴして、窓から景色を眺めているような感覚を、「Soul Long」を聴いて味わって。実際、リリックも自分の主張を伝えるより、情景描写が多いよね。 「意識的にそういう描き方をしているわけではないですけど、ビートを聴いて浮かんだことや、イメージしたことをビート上に落としていく。そこに最近の調子を重ねていくって感じだと思います。あまり自分のラップのスタイルについて、考えたことはないかもしれないです」   ■でも、KANDYTOWNは音楽性は統一されているけど、個々のラップのスタイルはそれぞれ結構違うよね。 「それはよく言われるんですけど、俺ら的には嬉しいですね」 DJ NOBU「端から見ててクルー内のライヴァル意識も凄いと思う」 「ライヴァル意識はすごいありますね(笑)」   ■今作には“119measures”がKANDYTOWNのポッセ・カットとして収録されてるね。 「その曲に関しては、完全に殺し合い(笑)。みんな仲間だし、このアルバムをみんなサポートしてくれてるし、足の引っ張り合いみたいなことはないですけど、一曲にみんなが入るってなると、完全に『俺が一番を獲る』っていう気持ちでみんな書いてると思います。外側に対しての競争心はない���かと思うんですけど、その分仲間に対してハンパじゃない(笑)。今作について彼らがどう思ってるかは、話してないから分からないですけど、『次は俺がやってやる』って思ってると思うし、そのときは俺に出来るサポートをしたいと思います」   ■情景描写の多さって、IO君はTAXI FILMS名義で映像を撮ることも多いというのも関係してるのかな?って思ったりしたんだけど。 「少なからずあると思いますね。元々、映画が好きで、映画から受ける影響は相当あると思ってます。ソウルとかを聴いてると、街の見え方が変わってくるじゃないですか。雨でもロマンティックに感じれたりとか。そういう、音楽によって風景や歩き方が変わる感じは、音楽をやってて好きな部分なんですよ。一番好きな映画は、『モ・ベター・ブルース』(90年:スパイク・リー監督)ですね。NYが舞台の映画が好きなんです。『レオン』(94年:リュック・ベッソン監督)や『恋のためらい/フランキー・アンド・ジョニー』(91年:ゲイリー・マーシャル監督)とかも好きですね。曲を映画のように見せられたらいい、というか理想かもしれないです」   ■だけど、IO君の場合は“ストーリーテラー”という感じではないよね。それより、映画のワンシーンを切り取っている感じというか。 「そうですね。究極は、『良い1小節の固まり』が16個あって1ヴァースになってるという感じです」   ■リリックを中心に聴いていくと、「Like a〜」のような比喩表現が多いよね。 「『Like a〜』はすごい使いますね」   ■「Like ジョー山中」とか、どういうことだ、って思ったんだけど(笑)。 「ジョー山中、カッコ良いんで(笑)。あと、その前に“証明”って言葉が出て来るから、『人間の証明』から発展して出て来たんだと思いますね。そういう言葉遊びで使うことも多いですね」   ■そういう表現が多いから、必然的に情景描写メインになるんだろうね。 「半分、自分を映画化しちゃってるんだと思います。自分自身を、フィルムを通して見ている部分があるし、自分の日常をよりロマンティックに見せようとしてるというのはありますね。それは、ラッパーとして夢を見せることも大事だと思っているんで」   ■あと、プロデューサーのラインナップが絶妙だよね。今作の、現行シーンのトップ・ビート・メイカーとレジェンドなプロデューサーという組み合わせは、やりたくてもそう簡単に出来る布陣ではない。 「自分のアルバムを作るにあたって、カッコ良いビートが集まればいいな、っていう思いだけだったんですけど、MUROさんやDさん(Mr. Drunk)といった人たちは自分も聴いてきたレジェンドで、そういう人たちと演ることで、キッズとか下の世代にもそれを見せられるというのは、HIP HOP的に夢を見せられることだと思うんですよね」   ■IO君自身が、渋谷で上の世代のカッコ良い姿に憧れてきたからこそ、そういう意識が生まれた? 「そうですね。GOKさんが昔、『ラッパーは夢を見せないとダメでしょ』みたいなことを言ってた気がします。まさか俺がこんな人たちと曲が出来るところまで行くとは、友達とかみんなも思ってなかったと思うんです。だから、ありがたいですね」   ■若い世代のトラック・メイカーは、IO君が元々繋がっていた人たちなの? 「KID FRESINO君は、前に曲を一緒に作って(KID FRESINO“SPECIAL RADIO feat. IO”)。それのヴィデオをNYで撮って、そのときにビートを聴かせてもらったんですよね。OMSB君は、15歳ぐらいからの知り合いなんです。町田の方でよく会ったし、YUSHIの家にもよくいたんですよね」   ■タイトル曲でもある“Soul Long”は、亡くなったYUSHI君に捧げている曲だと思うし、アルバムには彼の声やトラックが随所で使われているよね。今作の発売日も彼の命日だから、アルバムを作る上で彼の存在は、少なからず意識されていることだよね。彼はIO君/KANDYTOWNにとってどんな存在だった? 「“スーパースター”です。昔から、何をやるにしてもカッコが付いてたし、めちゃくちゃぶっ飛んでてワケ分からないヤツだったけど、そのクレイジーさが俺にはマネできなかったから、すごくカッコ良かった。YUSHIがKANDYTOWNのみんなを繋げたし、彼がいなかったら俺もラッパーになっていなかった。多分、彼がいなかったらパイロットとかになってたかもしれないですね。それはそれでよかったかもな……とか思うこともありますけど(笑)。完全に人生狂わされてます。そういう風に、人の何かを変える影響力があるヤツでした」   ■全然タイプは違うだろうけど、SCARSにおけるA-THUGみたいな感じなのかもね。 「“カリスマ”と言ったらチープに聞こえるぐらい。彼のエピソードは語り尽くせないぐらいあります(笑)。いつも小田急線とかでラジカセを爆音で鳴らして乗ってたり、いきなりポケットからCD取り出して売り出したり。YOUNG JUJUが一時期サンフランシスコに住んでたときに遊びに行って、『YUSHIも来てるんだよな』とか思って車で走ってたら、ダウンタウンのど真ん中でスーツケースの上にあぐらかいてボーッとしてるヤツがいるんですよ。それがYUSHIで(笑)。まったく意味が分からなかったです。小1から一緒だったし、俺のソロ・ライヴなのにステージ上で延々とフリースタイルされて、アイツのマイク捨ててケンカになったりとか、そういうこともしょっちゅうでしたけど、動物とかにはすごい優しくて、轢かれて怪我してるネコは絶対見逃さなかったし、ここ3年位は『牛や動物が可哀想』って言ってヴィーガンになってました。俺は小学校の頃からずっとふたりでい過ぎて、最近はふたりきりだとちょっと気まずいみたいな感じでした。色んな人に迷惑もかけたと思うけど、みんなに愛されてましたね」   ■それぐらいインパクトのある人だと、いなくなっちゃうとそのデカさを尚更痛感するだろうね。 「YUSHIが作り上げてきてくれたモノの後ろを俺は歩いてきたんで、彼の気持ちを無駄にしないように広げられたら、って。YUSHIは『スーパースターになる』ってずっと言ってたんで、俺らもスーパースターになってYUSHIの存在をそこまで持ち上げようという想いがありますね」
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tatsumakido · 2 years
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