Tumgik
#アンドリュー・小路
mokkung · 1 year
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(短評)映画『ブレット・トレイン』
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(引用元)
『ブレット・トレイン』(2022年、米国、原題:Bullet Train)
運の悪い殺し屋が列車内の簡単なミッション中に延々と他の殺し屋に狙われて、なかなか下車できないお話🚅
軽快なテンポ感と列車内の工夫を凝らしたアクション、複数人物視点を活かした語りが面白い‼️いろいろ軽いので、味わい深いわけではないですが、素直に楽しい映画です👍
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原作小説が大好きなので、予告見たときからかなりヒヤヒヤしてましたが、思ったよりは小説の良いところは残ってて安心しました😅
死の余韻や運と巡り合わせに対する感覚など全体に軽いノリなのが僕自身はイマイチでした💧ただ楽しいエンタメ映画という意味ではこのノリに振り切って良いと思います👍
変な日本描写は思ったより気になりませんが、ヤクザのボスまで白人にするのはやめて欲しかったな😓
ブラット・ピットのカジュアルで良い感じに老けて見た目がこのキャラには結構ハマってると感じました👌あとやはり真田広之は見事です‼️
あとあの飲み物視点の映像はとても印象的で面白かった🚰
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yanarchy072 · 2 years
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・ ・ 『ブレット・トレイン』観た。 ・ 待ちに待った甲斐があった。ヤバかった!スッゲエーオモロかった!! デヴィッド・リーチ節が炸裂でわざと感と誇張したニッポンがサイコーで“I loveJapan!”が伝わってきたね。 なんとも音楽がスクール〜wでアガったねw そして、何よりもカメオがアガったわあ!!あの人とあの人が出た時は久しぶりに観客皆が「えええ〜〜〜!!!」とか「わああ〜〜〜!!!」とかって歓喜がアガり劇場が一体になったよ。 ・ #ブレットトレイン #BulletTrain #デヴィッドリーチ #DavidLeitch ・ #ブラッドピット #BradPitt #ジョーイキング #JoeyKing ・ #アンドリュー小路 #アーロンテイラージョンソン #ブライアンタイリーヘンリー #ザジービーツ #マシオカ ・ #マイケルシャノン #ローガンラーマン #真田広之 #福原かれん #ベニートAマルティネスオカシオ ・ #サンドラブロック ・ #伊坂幸太郎 #KotaroIsaka #マリアビートル #MARIABEETLE ・ #映画 #movie #ビバムビ #instamovie #moviestagram #instagood #instapic (新宿ピカデリー) https://www.instagram.com/p/CiASbqarZDn/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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トム・ヴァーレインのブックセールにて
アレックス・アブラモビッチ
昨年の夏、ブルックリンでこんなミームが飛び交った: トム・ヴァーレインのブックセールの会場でキスしたらどうなる? バンド「テレヴィジョン」を結成し、そのフロントマンを務めたヴァーレインは、2023年1月28日に死去した。彼は長年にわたり、アート、音響学、占星術、UFOなど、さまざまなテーマに関する5万冊、20トン以上の本を入手していた。ブルックリンの隣接するガレージで8月に2日間にわたって行われたこれらの本の販売会は、大変な人気だった。アヴァンギャルドポップ・ミュージシャンのアート・リンゼイが立ち寄った。トニー・アウスラーは短いビデオを撮り、インスタグラムに投稿した。旧友たち(中には数十年ぶりに太陽の下に出てきたかのような者もいた)が、長い行列の中にお互いを見つけた。
ヴァーレインは膨大なコレクションをいくつかの倉庫に分けていた。彼が暮らすチェルシーの1ベッドルームから歩いてすぐの場所に1つ、川向こうのゴワナス運河に近いレッドフックに4つ。ヴァーレインはウーバーを使わなかった。ブルックリンの方の倉庫に行くには、おんぼろの食料品カートを持ってF系統の地下鉄に乗り、街でいちばん標高の高い地下鉄駅であるスミス・アンド・ナインストリート駅まで行き、あとは徒歩で移動した。人ごみの中で、ヴァーレインは目立った。背が高く、痩せていて、きれいな姿をしていた。(「トム・ヴァーレインの首はロック界で最も美しい」とパティ・スミスは1974年に書いている。「本物の白鳥みたい」)。彼は一度もタバコをやめず、フィルム・ノワールの登場人物のようなカーコートを着ていた。しかしそんな彼がカートを押して階段やエスカレーターをガタガタと降り、ブルックリン・クイーンズ・エクスプレスウェイの下をくぐり、7車線の道路を横切り、レッドフックに向かっていた。本をどこかに運ばねばならなかったのだろう。
ヴァーレインはストランド書店の常連で、かつて出荷部門で働いていたこともあった。店の前の1ドル均一のカートのまえにいるところを見かけることもあった。ツアー中にはサウンドチェックから開演までの時間を利用して地元の書店を訪れた。ブルックリンでは、倉庫にあまりにぎっしりと荷物を詰め込んでいたため、彼の遺品整理を任された友人のパトリック・デリヴァズは、箱を動かすスペースを確保するためだけに別の倉庫を借りなければならなかった。テレヴィジョンの直近のギタリストだったジミー・リップは、1月にアルゼンチンからやってきたが、7ヶ月後にまだニューヨークにいて作業を手伝っていた。ブッシュウィックの書店「ベター・レッド・ザン・デッド」のデイヴ・モースとマティ・ディアンジェロも整理に参加していた。
モースは言う。「ふつう、『5万冊の本がある』と言う電話がかかってきても、行ってると500冊くらいなんだ。今回、僕らは箱を数えた。5万冊よりは少しだけ少なかったかもしれない。ヴァーレインはパッキングがとても上手だったからね。たくさんの詰め物が使ってあった。波形の段ボールを折ったりプチプチを使って、即席で巣のようなものをつくってある。がさつではあったけれどとても几帳面で、ほとんどの本は素晴らしい状態だった。僕らは計算し、自分たちだけでは無理だと悟って頭をかいた。そしてスペースを持っている知り合いのディーラーを考えた。
ディアンジェロはワシントンDCのキャピトル・ヒル・ブックスを思い出した。そこはブックストア・ムーバーズという姉妹会社を持っていて、トラックも調達できた。そのトラックはいま、ブルックリンのガレージの前にあって、デリヴァズがみている。中の本は「文学」、「詩」、「宗教」といったテーマ別に分類されている。ディアンジェロは、神話や神秘主義、オカルト、超常現象、スピリチュアリティを指す「MOPS」という新しいカテゴリーを作った。イスラム教の旋舞教団、アレイスター・クロウリー、アントン・ラヴェイに関する本が、チャップブック[17世紀ごろからの冊子]や料理本(ヴァーレインがコンロで作ったのはコーヒーだけだったが)、中国に関する本の隣に並んでいた。読書家として、ヴァーレインは心理学や過激な理論に思う存分傾倒した。しかし、何度も立ち返ったテーマがあり、興味がずっと昔にさかのぼるものもあった。ヴァーレインのかつての親友でありバンドメイトでもあったリチャード・ヘルは、2013年に出版された自伝『I Dreamed I Was a Very Clean Tramp』の中で、彼がとても若かった頃のことをこう語っている:
世界は彼にとって理解不能の異様なところと写っており、空飛ぶ円盤のよ���なものから、極端な陰謀論、不明瞭な宗教的神秘主義まで、あらゆる種類の非合理的な説明に影響を受けやすかった。彼は、これらの信念や疑念が多くの人々にとってクレイジーに映ることを知っていたし、それが彼が人前に出るのを嫌がっていた理由の一つだ。
ブックセールの数日後、私はリップとデリヴァズに会うためにレッドフックの倉庫まで歩いて行った。彼らはアンプ、スピーカー・キャビネット、真空管でいっぱいのユニットを見せてくれた。それもヴァーレインが収集したものだ。「曲のキーがE♭だと、トムは真空管を交換するんだ。ほら、ここに、彼が印をつけていたかがわかるだろう」
販売会場には『The Tube Amp Book(真空管アンプの本)第4版』というカタログが、ギオルギー・リゲティの伝記とブルーノート・レコードの歴史に挟まれてあった。私はいま、それを買わなかったことを後悔している。ヴァーレインはまだ製造が続いているスロバキアから輸送した新しい真空管を持っていた。eBayから入手した、あるいはeBayが存在する前に購入したヴィンテージの真空管も持っていた。何百という真空管を持っていた。
ヴァーレインは高価な機材には手を出さなかった。(ルナ・アンド・ギャラクシー500のディーン・ウェアハムは、ヴァーレインがかろうじて弾ける12弦のエレキを持ってスタジオに現れ、それを見事に弾きこなしたことや、ヨーロッパ・ツアーを全く機材を持たずに行い、各都市で新しいストラトキャスターをレンタルしたことを覚えている)。しかし、彼は自分のトーンにこだわった。ジェフ・ベックのように、アンプに直に接続し、ギターのボリュームとトーンのノブを操作して、他のプレイヤーがエフェクターのペダルでしか作れないようなエフェクトを得ることができた。彼はおそらく、どこまでも繊細だったのだろう。リップは彼らのサウンドチェックの一コマを振り返った。「トムが弾くのをやめて『ブーンという音がする』と言った。俺らには何も聞こえなかったけれどトムは言い張った。俺らはその音の元を探して、やっと会場のうしろのほうで見つけたんだ。その下まで行かなければわからなかったのに、トムはステージから気づいたんだ」
「トムは非常にガード固かった」とヘルは自伝に書いている。「防御が強いんだ。それには良いことも悪いこともある。それは彼にある種の整合性を与えた。流行に流されることはなく、慎重で信頼できた。でもそのせいで一緒に仕事をするのは本当に難しかった」。しかし、6年ほどの間、ヴァーレインとヘルは(ふたりは一緒にデラウェア州の高校を飛び出し、ニューヨークで再会していた)同じアパートに住み、同じダブルのマットレスで眠り、「テレサ・スターン」として一緒に詩を書き、ヘルが主宰する詩誌『ドット』から出版した(彼が最初に出版したのはアンドリュー・ワイリーの詩集だった)。
1972年、ふたりはバンドを結成した。ヴァーレインはサード・アベニューの質屋でベース・ギターを選び、ヘルに基本を教えた。髪を切り、名前を変え(「マイヤーズとミラー」から「ヘルとヴァーレイン」に)、ネオン・ボーイズと名乗り、ビリー・フィッカを加入させた。数ヶ月間、彼らはヴァーレインのアパートでリハーサルをした。アンプやセットを買う金はなかった。ジャズ志向の優秀なドラマーだったフィッカは、代わりに電話帳でドラムを叩いた。ヘルは「Love Comes in Spurts」、「Blank Generation」、「Eat the Light」など数曲を書いた。ヴァーレインは「Bluebirds」、「$16.50」、「Tramp」を書いた。彼らは『ヴィレッジ・ヴォイス』紙に「ナルシストなリズム・ギタリスト募集、最低限の才能があればOK」という広告を掲載し、何人かがオーディションを受けた(ディー・ディー・ラモーンになったダグ・コルヴィンや、ブロンディを結成することになったクリス・スタインもいた)が、誰もフィットしなかった。1973年になっていた。ヘルとヴァーレインは13番街にある小さな店、シネマビリアで働いていた。マネージャーのテリー・オークは、チャイナタウンのロフトに寝泊まりしていたリチャード・ロイドを推薦し、ロイドを2人目のギタリストに迎えて、彼らはバンド名をテレヴィジョンに変えた。
CBGBのオーナーであるヒリー・クリスタルは、彼のクラブでカントリー、ブルーグラス、ブルースのバンドを取り上げようと計画していた。テレヴィジョンをマネージメントするようになったオークは、代わりに自分のバンドを演奏させるよう彼を説得した。徐々にひとつのシーンが形成されていった。テレヴィジョンはリチャード・ウィリアムズとブライアン・イーノとデモを録音した。もしヴァーレインがイーノのサウンドを嫌っていなければ、イーノは彼らのファースト・アルバムをプロデュースしていただろう。ヴァーレインは、イーノがそのテープをイギリスに持ち帰ったと確信していた。ロキシー・ミュージックの次のアルバムのグルーヴの中に、自分のアイデアが入っているのが聴こえたと思っていたのだ。それが事実かどうかは別として、同じ頃、マルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドは、とんがった髪、破れたTシャツ、安全ピンといったヘルのルックスや態度をコピーし、セックス・ピストルズにあてがった。ヘルは回想する。「俺らの演奏はまるで反逆のスクラップが転がり落ち、ぶつかり合う音みたいで、同時にそれを遠くから眺めているみたいに美しくて胸が張り裂けそうでもあった。感動させられ、揺さぶられ、目を覚まさせられた」
しかし、テレヴィジョンがファースト・アルバムをレコーディングする頃には、バンドはそのメンバーではなくなっていた。ヴァーレインは、徐々に、そしてその後は徐々にではなく、ヘルとヘルの曲を脇に追いやった。『Marquee Moon』を何年もリハーサルして手を入れ続け、考え続け、それは1977年、ヘルの脱退から2年後に発表された。ヘルの代わりにフレッド・スミスがベースを弾いていた。曲はより慎重に構成され、短編小説のように構成された。ヴァーレインはジョン・コルトレーンとアルバート・アイラーを愛し、彼のレコード・コレクションの大半はESPやインパルスといったレーベルのジャズ・アルバムで占められていた。しかし、コンサートでも、テレヴィジョンがノイジーで自由だった頃、ヴァーレインとロイドが奏でる連動したソロは高度にアレンジされていた。ウィリアムズはそれを「金線細工を施された」と表現した。
彼らの曲は文字通り「文学的」だった。ロックンロールではめったに美徳とされないことだが、ヴァーレインにははまっていた。彼は手がかりや警官、裏切り者、その他ハードボイルドな小物でいっぱいの探偵小説を書き、それを打ち砕いているかのようだった。『Marquee Moon』に収録されている8曲のうち5曲は、夜に起こる物語を歌っている。4曲は過去形と現在形を行き来している。ヴァーレインの描くイメージにははっとさせられる。「素敵な小舟が欲しい/海でできた小舟」、「世界はとても薄かった/俺の骨と皮のあいだで」、「思い出す/雷が雷自身に落ちたのを」。
しかし、パンクの先駆けとなったテレヴィジョン(ヘルが所属していたときのグループ)がアナーキーで、1977年のテレヴィジョンがほとんどプログラムされたようにコントロールされていたとしても、両者を異なるバンドと考えるのはまちがいだし、ヘルとヴァーレインを正反対の人物と見るのもまちがいだ。ヴァーレインの歌声は神経質で切迫していた。彼のアルバムはやはりパフォーマンスであり、素早く録音され、多かれ少なかれライブだった。奇妙で、絶望的で、すばらしかった。1曲目の終わりに「愛する人と未来を引きずり降ろせ」とヴァーレインは10回続けて歌っている。彼とヘルには共通の恍惚感があった。
もちろん彼らは憎み合っていた。「あいつには我慢できない」とヴァーレインは言い、ヘルも手加減しなかった。しかし、『I Dreamed I Was a Very Clean Tramp』のエピローグで、ヘルはほんとうに久しぶりにヴァーレインに会ったときのことをこう語っている:
このあいだ、レストランから家に帰る途中、古本屋の前でトム・ヴァーレインが安売り本の箱を漁っているのを見かけたんだ。俺は彼に近づいて、「空飛ぶ円盤について何かわかったか?」と聞いた。
ヘルはヴァーレインの歯(俺の歯よりもっと悪い」)、顔(「でこぼこで膨張している」)、髪(「白髪まっしぐら」)を描写している。
俺は背を向け、ショックを受けて歩き去った。俺たちはまるで2匹の怪物が打ち明け話をしているようだったが、ショックを受けたのはそのことではなかった。俺が愛を感じたからだ。俺は彼に感謝し、彼を信じ、自分の中で、彼がありえない人間であり、彼を好きになることがありえないことを肯定した。それまでもずっとそうだったのだ。俺はこれまでと同じように彼を近くに感じた。彼のような人間以外に何を信じればいいのだろう? なんてこった、俺は彼と同じなんだだ。俺は彼だ。
ヴァーレインの本は、Better Read than DeadやCapitol Hillのサイトでまだ購入できる。彼のレコード・コレクションは、そのうちグリーンポイントとイースト・ヴィレッジのアカデミー・レコード別館で販売されるだろう。その本やレコードははいまとはちがう時代、いまとはちがう街を思い出させる。書店やレコード店が遅くまで開いていて、CBGBで夜遊びした後でも店を覗くことができて、そこで手に入るものは安かったし、それを保管するのに必要なスペースも安かった。たとえ書店で働いていたとしても、その金でオフセット印刷機を買って自分で詩の版元を始めたり、ソーホーにロフトを見つけて自分のバンドを始めたりできたのだ。
2024.3.4
ロンドン・レビュー・オブ・ブックスに掲載
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ari0921 · 1 year
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023) 6月16日(金曜日)弐
     通巻第7799号
 南太平洋の全域に浸透していた中国の進出、その脅威
  フィジーが親米に転換。パラオ大統領が来日
************************
 南太平洋の島嶼国家へ中国の浸透ぶりに、怒り心頭は米国ばかりか、豪州とNZである。英国連邦の宗主国英国も同列にある。総じて米・英、カナダ、豪、NZは「ファイブ・アイズ」の仲間であり、機密情報を共有している。
 日本の尖閣諸島をほぼ連日領海侵犯する中国海警のえげつない主権侵害行為は多くの日本人を怒らせているが、豪州とNZにとって、これと同じような危機意識と怒りがある。南太平洋の島々は「かれらの裏庭」だからである。
 とはいえ、各国に温度差があり、南太平洋諸国はカナダから遠いので無関心、米国もグアム、テニアン、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島あたりまでが守備範囲であり、赤道から南は、豪とNZに任せたい。
 2022年に中国がソロモン諸島と協定を締結したため、まわりの国にも米国特使が飛んできた。フィジーは政権交代があり、中国と締結した安全保障協定離脱を示唆した。
 
 これまでNZは親中路線を突っ走って、中国に対してそれほどの強攻策に出たことはなかった。
或る日、気がつけば驚くほどの様変わり。関与にあまり熱心とは言えなかったニュージーランドとフィジーが軍事訓練と海洋安全保障を強化するための防衛協定に署名した。
 6月14日、ニュージーランドのアンドリュー・リトル国防大臣とフィジーのピオ・ティコドゥアドゥア内務・移民大臣はフィジーの首都スバで協定署名式を行った。
この協定の内容は「相互の領土防衛と軍事協力の法的枠組み」である。
 
米国、ニュージーランド、オーストラリアが、この地域で増大する中国に対応するため、太平洋諸国との安全保障上の関係強化を推進している。
米国とパプアニューギニアは23年5月に防衛・海洋協力協定に署名した。
 豪州は中国人の移民がすでに百万人近く、NZも凄いことになっている。
筆者も取材旅行で目撃した驚きは、ウェリントンやオークランドの大学へ行くと中国人留学生だらけ、キャンパスは中国語が飛び交っていた。シドニーではカラーの中国語新聞が日刊で数種もでている
 国防安全保障の研究と提言で知られる米シンクタンク「ランド研究所」の分析に依れば、「北京が昨年、中国・ソロモン諸島安全保障協定の締結に成功したが、これは特にオーストラリア、ニュージーランド、米国との協定によってバランスが取れていない場合、同様の行動をとる他の太平洋島嶼国に衝撃を与えた」とした。
のんびりと外交問題が深刻では無かった国々が目覚めた。それが中国の脅威だった。
 ▼フィジーは中国べったりだった。
 フィジーの宗主国は英国である。プランテーション計画で英国は植民地時代のインドからかなりの数の労働力をフィジーへ移動した。その末裔がフィジーにインドタウンを形成し、経済的には流通や小売りを握った。
 携帯電話はボーダフォン一色だったが、いつしかファーウェイが進出していた。首都スパのサウスパシフィック大学には孔子学院が設立された。
 フィジー前政権が中国と締結した「警察協定」では訓練を中国警察が担当し、警備に必要な物資を提供した。そのなかには暴動鎮圧装備、交通指揮車、無線通信機器や救助活動ゴムボートなどが含まれていた。
 ペリリュー、アンガウルの激戦で知られるパラオは、地政学的には重要な海域の要衝に位置し、大東亜戦争では、日本軍が死力を尽くした。
パラオの人口、僅か1・8万、日本で言えば村である。しかし国連加盟、「大統領」がおられ、親日的である。
 パラオのスランゲル・ウィップス大統領が来日し、6月14日に岸田首相と会見し、今後の協力関係を話し合った。翌日には東京で記者会見し、中国が太平洋島嶼地域への進出を加速させている現実に、「われわれの安全保障の責任は米国にある」とし、米国に支援を要請したと述べた。 
 パラオは台湾と外交関係を維持している。ウィップス大統領はパラオ海域で中国船舶の無断航行が相次いでいるのは「国際法違反だ」と非難した。
「ウクライナで起きているようなことが、太平洋では決して起きてほしくない」。
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tamanine · 2 years
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もしもその日を繰り返せたら/京都
今日はとっても楽しかったから、夕方4時からもう一回同じことしたいね、と夜道で笑い合った。
歩けるんじゃない?と歩き出したら30分かかったことも、途中で見かけた店構えのいい「魚と白ワイン」のお店までまた18分歩いて戻ったことも、全部楽しく、全て偶然で、私たちが対面で会えたことも、歩く間に土砂降りにならなかったことも、ブライアンイーノの展示のソファの位置も、その日見たビジュアルも「77million」分の一だ。
7700万分の1の音と色の移り変わりを眺めて、アンビエントミュージックにぐにゃぐにゃに溶けながら77million分の1を味わう。
笑い合える人の隣でブライアン・イーノを聞けるのは1000million分の1のできごとかもしれない。
全て偶然で、偶然の輝きに満ちた1日、
にんじんのポタージュや鱧のパスタが美味しかったこと、鯛の白ワイン煮、フレッシュな白ワインは今年だけの味わい、
どうしてこんなふうに味わえたの、今日まで生き延びたから味わえたの。
またあなたに優しくしたい、また笑いあえたらいいなと思う。
パーム・スプリングスみたいにその日を繰り返せたら、「agiyao」のメニューを全部食べてみるのに。
2回目のその日が来たら、ブライアン・イーノの展示ですらも同じものになるんだろうか?
この日をまた繰り返せたら。
この日をまた繰り返せたら、あれを止められたのに、という人だっているだろう。
アンドリュー・ヘイ監督の次の作品がアンドリュー・スコット主演で山田太一の小説を薄く原作とすると聞いてとても嬉しく、新幹線で読もうと持ってきていた。
のぞみ89号の席で文庫本を開いてすぐ、後ろの席の3人連れのかたが「銃撃だって」と騒ぎ出した。ほんと?ほんとのニュース?という声を聞きながら新聞社のHPのトップの速報を眺めた。嘘のニュースではないが、現実感が湧かないようなニュース。
『そんなことが起きるわけがない』と思うようなことは、現実にはたまにある。
自分のことでも信じられないようなこと、自分の身に起きてても前と後のタイムラインがうまくつながらないようなこと、何日も『そんなことが起きるわけない』と思うようなこと。
私が楽しい1日を過ごして美味しいものを食べて、このメニューを全部もう一周食べたい、と思う日に、その日を朝から全てやり直せたらと、もっと痛切に思う人もいるだろう、もしもあの時、あの提案をもし止めていたら。
自分が深く傷ついた思い出で、『あの時もしも』はいくつかあるけれども、やっぱり全てはどうにもならず、時間は一方通行でしか流れない。
禅林寺に併設された幼稚園の庭の楽しそうな遊具を眺めていたら雨が降り出し、レーダーを見たら真っ赤だったので慌てて本堂に戻った。
雨脚は強くなり、鯉の泳ぐ池の水面が跳ねる。カエルの声が大きくなる。
庭にいた色んな人たちが建物の中に入り、雨粒が横から跳ねる渡り廊下の水たまりをぴょんと飛ぶ。
椅子と扇風機がある場所から強くなっていく雨を眺める。それが通り雨だと分かっている。いっときの足止め、緑色が鮮やかになる。
地下鉄の駅を目指していたら道を間違え、あまり混んでなかったブルーボトルコーヒーを飲む。
東京で席に座るために並ばなそうなタイミングを見たことが無い。
店員さんが全員驚異的に優しい。
道を間違えて得したな〜と歩いていたら立憲民主党の選挙カーとすれ違い、手を振り合った。
杉本博司が撮影した写真を知っていたので、中学生ぶりに三十三間堂に行く。
心の広い仏さまが戦争や分断や差別なんて望むのかしら?望むのは命と幸福なのではないかしら?そこに戸籍制度なんて関係ないんじゃないかしら、拝金主義のカルト野郎のせいで大勢の人間が困ってるんじゃないかしら、と思う。
軒先に座って風に吹かれる。蝉の声がして、お金が箱に落ちる音が聞こえる。
杉本博司が撮影した写真は早朝の太陽の
露光で行われたものだ。
https://imaonline.jp/articles/interview/20200918hiroshi-sugimoto/#page-1
東に向かって、普段は閉められた扉が開くと、金色の像が朝の光に照らされる。
出来立ての像はどんなに強く光ったんだろう。
あれらはすべて人が彫っている。
人が死にませんように、あの人が死にませんように、あの人が飢えませんように、ずっと先の人たちもその像を眺められますように。
戸籍制度なんてみみっちいことを、薄い金箔を貼りながら、瞳に水晶を入れながら、思うことなんてあるだろうか。
木彫に血なんて関係あるだろうか。
普段はバスが苦手で避けるけれ��も、東京の渋谷-原宿感覚で歩くと体に悪すぎると往路で分かりバスに乗る。
新幹線からは青空と夏の雲がよく見える。
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lostsidech · 4 months
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×××
「ごめん、そこ譲って!」
 瑠真とアンドリューが角から転がり出てきた。それでそのとき、望夢とシオンの間にあった緊迫と予期された動きは破壊された。
 シオンが距離を取り、英語でなにかアンドリューとやり取りする。アンドリューも言葉少なに返す。にやりと笑ったシオンが再び地形の影へと消えていった。瑠真は体勢を立て直すと同時、激しくアンドリューを狙撃するが、アンドリューは手に持っていたものを裏返した。
 地形カードだ。突然周囲が飛び石の水辺になり、滑る。バタバタとパネルが音を立てた。
 パネルを見て、目を疑う。いつの間にそれだけの点差がついていたのだ 地形変更はおよそ四度目だったが、ゴースト撃破数の桁が文字通り変わっていた。
  Japan Player: 0 Ghost: 4
 America Player: 0 Ghost: 30
 
「望夢、あいつカード狙いで動いてタイミング見て切って、ずっとこっちの邪魔狙い」
 すれ違いざまに瑠真が囁いた。
「ムカつくから本人トバそうとしてるんだけど、その間に雑魚ばっかり撃って稼いでる」
「……バトンタッチ」
「うん」
 ペアと視線が交錯する。
「私じゃジリ貧になる。音楽の解除はもうできる」
「ああ」
 一度目で解析は済んだ。曲が変わっても上辺が影響されるだけだ。根本の解除方法は変わらない。最初の分担に戻ったほうがいい。瑠真がいくら相手の音楽戦法の乗りこなしを覚えてもそれは相手のフィールドで踊っているだけだ。
 フィールド││物理的なフィールドカードも同時に思い出す。キングという苗字が似合いだ。音楽と地形を支配する青年。
 瑠真の言葉を改めて思う。
 フィールドカードを使うのは、本当に「こっちの邪魔」││撹乱のためか 彼は周囲に音楽を聞かせたいのだとシオンは言っていた。音楽と重ねて、全く別個の攪乱を行う意味とは
 望夢は離れていく瑠真の背中に、インカムを構えて語り掛けた。
「瑠真、できるだけ長引かせて」
「了解」
 特にためらいのない返事。言葉を交わすのと同時、それぞれが、今来たのと反対側に飛び出した。瑠真はシオンへ、望夢はアンドリューへ。
 アンドリューが狙うゴーストを、彼の発砲と同時に撃った。アンドリューが振り向く。こちらに注目が向く。
 まずはアンドリューを継続的に狙った。青年は小刻みにこちらの照準を避けながら移動を始めるが、撃ち返してはこない。
 望夢は気合を入れ直した。戦術解析なら得意分野。レーザーガンもペタル式のため、望夢の干渉操作系能力の範囲内だ。
 会場全体のペタル銃へ、そして周りのすべての状況に感覚を巡らす。自分自身の動きも感知のコントロール下に置くことで、照準を繊細に調整していく。
「……ああ、やっぱり狙ってるな。こいつでどうだ」
 そして、少し遠くにいたゴーストを二体ほど、連続して撃ち抜いた。
  Japan Player: 0 Ghost: 5
  USA Player: 0 Ghost: 30
 協会側のスコアパネルがパタパタ言う。アンドリューがまとめて点数を入れるときよりは、よほど控えめな数だ。
 なのに、アンドリューは先ほどより露骨に嫌な顔をした。自分が狙われたときより反応が大きい。こちらが彼のゴースト狩りの邪魔をしていると気づいたのだろう。
「いい反応」
 にやりとして銃を構え直す。
「もうちょっと、その顔見せてくれ」
 仮説更新。奴はプレイヤーを狙わない代わりに、ゴースト狩りをできるだけ意味あるものにする方策を練っている。では、その方策とは ゴーストは地形に紐づいたものだ。望夢は今度は地形を形成するペタルを探る。
 正直集中対象が多すぎて、地形のような広い範囲を対象にすると何がなんだか判断できない。だが、だからこそ浮かび上がってきたものがあった。
 地形に影響されない地点が会場内にいくつかある。
 その正体はすぐにわかる。カードの配置だ。
 カード台の周りはペタル流が止まっているのだ。理由は単純。物理的な感触を『ペタルで形作っている』各地系とは異なって、カードとカード台は実際に物理だ。であれば、それが完全に見えなくなるような地形セットは発生しない。どんな地形の変動が起こっても、そこだけペタルの地形には覆われない形になる。
 アンドリューは音楽とゴースト、そしてカードを使って、何をしたいのだ
 彼が向かっている先を見極める。カード台はその先にあるか 向かうならこれだろうという方向の台には当たりがつくが、アンドリューは真っ直ぐそこに向かっているわけではない。周囲のゴーストを狩りながら、不規則に回り道している。
「……、」
 不規則だろうか。──実は法則性があるのではないか。
 移動しながら望夢は途中でアンドリューを追うのを辞め、横道に飛び込んだ。その先には別のカード台がある。それを取って切ろうとしたとき、「ヘイボーイ」シオンの声が響いた。
 思わず首をすくめた望夢の頭の傍を通って、レーザー光が岩の形をした壁に当たる。
「うわっ」
 思わず身を隠す。近くをシオンと瑠真がそれぞれ走り去っていった。巻き添えを食らうところだった。通りすがりに見つけてこちらの邪魔をしたのだろう。
 その間にアンドリューが別のカード台に辿り着いたらしい。バタバタバタと、また点数パネルが捲れた。今度は火山口のような、殺風景な凹凸地形が開けた。
 そろそろ気がついていた。
 アンドリューが地形を組み替えるごとに、動く点数が大きくなっていく。
  Japan Player: 0 Ghost: 5
  USA Player: 0 Ghost: 62
 地形自体には元々、フレーバー程度の要素しかないはずだ。なのにこれだけ点数が変わるのは明らかに設計ミスではないか。あくまで地形による凹凸で、無理な位置になるエネミーの発生キャンセル分だけのはずだ。
 エネミー発生キャンセル──望夢は横切っていくゴーストを睨みつけた。
「よう、お前、消えたら何秒後に再生するんだっけ」
 撃つ。
 しばらく何も起きなかった。
 また瑠真とシオンが横切るのを危惧する空白のあとに、ぼこり、と同じ位置に煙霧の発生。それが人の形になり、ゴーストになって歩き去っていった。
「四秒……ってとこかな」
 あるいは。アンドリューが鳴らす音楽で言うと、八拍程度。
 望夢はインカムをつけた。直接の会話の邪魔になるからと仕舞っていたが、これは一応味方との通信に使える。
「瑠真」
『だぁ今集中してるとこなのぉーっ、何』
「俺たちが控室で見るより前から、地形バリエーションって公開されてた」
『はぁ』
 瑠真が怪訝な声をあげた。
『当たり前でしょ。あの説明映像、選手には開会前からずっと渡されてるわよ。くじ引きでここになっただけなんだから、当たり前でしょ』
 ビンゴ。
 角から飛び出してきたアンドリューと目が合った。今はカードは持っていない。再びゴースト狩りのターンだろう。
 アンドリューがあえて、撃てるゴーストを見逃すことがあることに、望夢は気がついていた。だから嫌がらせが効くのだ。
「仕掛け合戦なら俺も得意だぜ、バンドマン」
 どうせ通じない日本語で煽る。
 あとは、正しく盤面を読むだけだ。
×××
 幼少期、自分のいた場所にこんな立派な音響設備はなかった。タイラー・ドレイクはしみじみと思う。
 タイラーは、一九四八年生まれのありふれた男だった。
 実家はスラム。ジョンは路地裏で物心ついた。家賃を払う金がなく、そこにたむろしているホームレスの一員だったのだ。
 あるとき暮らしていた街は政府の掃討に遭い、「きれいに」された。当時の福祉施策で金を受け取った。路地裏を追い出され、代わりに立った公営住宅に押し込められたところでタイラーにも家族にも、お仕着せの生活は似合わなかった。
 ただ、スラム時代の路上で聞いていた、カセットの音をよく思い出していた。
 ある戦争で異能の存在を知った。
 悪名高い戦争だった。母国は国際条約を破って侵略し、化学兵器を用い、そのうえで明確な勝利を収めず撤退したというもの。国内でも反対の声が噴出し、平和活動というものが目に見えて動き始めた。
 しかしその頃ずっと現地にいたタイラーにとって、それらは実感のない話だ。代わりに覚えているのは、むせかえるような雨の匂い、土の感触、怒号、血の味。
 ゲリラ戦が行われていた時期だったのだ。そして民間の力を投入していた当時の敵対国には、まだ存在が表に出ること自体貴重だった、自然開花異能者がいた。
 少女だった。
 ピンク色のスカーフを腕に巻いて、静かな瞳で彼女はアメリカ兵を殺した。
 念動力使いだった。宙に固定された仲間の腕や足がおもちゃのように折られるのを確かにタイラーは見た。彼女の存在は恐慌を生んだ。初期作戦にはいなかった戦力として彼女は投入され、その正体を理解できる者はあまりに少なかったのだ。
 ある日、彼女���集中的に排除する作戦行動が取られた。
 他のゲリラ兵に何人撃たれても彼女に到達するという目標の下、たくさんの仲間が犠牲になった。少女は三方向からの追撃を受け、ついに念動力での対応をし切れずに斃れた。
「たすけて」
 その時、彼女を撃てるのはタイラーと隣の同僚だけだった。
 タイラーは彼女を撃てなかった。
 代わりに同僚が彼女を撃って終わらせた。
✕✕✕
「ニューヨーク一帯の防音設備がある建物」では広すぎる。翔成は調べ始めてすぐに、考えるまでもなくそのことに思い至った。
『ホムラグループの足の数でもダメなのか』
「正直言いますね おれ、下っ端なのでホムラグループに情報共有したとこで、全体を動かす力はありません」
 宝木隼二の純粋な疑問に、翔成は電話越しに白状した。他人事の高校生はそれを聞いて少し笑った。
『でも君のお嬢様のことだろ 動かせる人がいるでしょ』
「いー……そう言われたら一人、おれが頼んだら繋いでくれそうな人が思いつく……」
 ホムラグループで莉梨のお目付け役をしている青年を思い浮かべ、翔成はこっそりと溜息をついた。個人的に苦手なのだ。
 と、ふいに翔成のSMSの通知が響いた。
「お」
『情報更新』
 電話の向こうの宝木の声が弾む。その通り。現場で聞き込みを行っている帆村式の妖術師たちから、思念調査情報が送られてきていたのだ。誘拐時間と場所がわかったらしい。
 脅迫状が来るまでの時間を鑑みて、ほぼ間違いなくNYから出てはいない、という推論が述べられていた。目撃情報からして、NY中心を北上していった可能性が高いということだ。
 宝木のために読み上げかけて、覚えのある文字列に目が止まる。
「誘拐場所は││あ」
『何だ』
「協会のホテルの、リネン室だ。宝木さん、泊まってますよね」
 宝木が通話の向こうで唖然とした。
『なんでホムラグループのお嬢様がうちのホテルで攫われてるんだ 現地に先に来てたって言わなかったっけ うち、何か巻き込まれてる』
「い、いやぁそれが事情が複雑でして」
 リネン室、である理由も翔成は薄々察していた。半ばお忍び、半ば以上お遊びでメイド服を来ていた帆村莉梨の姿が思い浮かぶ。何を思ってか今朝もまたメイド服で協会補欠メンバーと合流しようとし、そこで不意を打たれたというわけだ。
 ホムラグループの既定の滞在場所であれば彼女の護衛はごまんといたはずだ。知っていた自分もホムラグループ内で怒られるような気がしてきて翔成は天を仰いだ。
「て、力抜けてる場合じゃない」
 慌てて連絡を読み返す。莉梨はおそらく意識を奪われた状態で、車で三〇分ほどの距離を北上させられ、どこかに監禁されてから脅迫状に接触した可能性が高いとのことだ。その監禁場所が、先ほど宝木が予測した通りに防音設備のある施設であるなら、探索範囲はホテルから十数km圏内に絞れる。
『まだ足で探すには広いな』
「うん。でも、だいぶマシにはなる。話してみる」
 正直聞いてもらえる気はしないながら、翔成は一度、宝木に断って電話を切る。
 代わりに繋ぐ対象は、ホムラグループ社員にして妖術師・児子操也。莉梨のことであれば、翔成が個人的に連絡をつけられる範囲で最も力を持っている。
 彼もまた莉梨に続いてアメリカにいるはずで、発信番号は国内宛てになった。
『なんだい、小姓くん』
 二コールですぐに電話に出た青年の声は、さすがに荒んでいた。彼が傍目にも入れ込んでいるお嬢様に無法者の手出しを許してしまったのだ。仕方がない。
 翔成はお疲れ様です、と挨拶もそこそこに本題に入った。初対面の記憶が最悪だっただけに、との会話は最低限にしたい。
「ええと、これは大変類推に類推を重ねた、ワトソンの提言なんですが……」
『何がワトソンだって』
「言葉の綾です」
 すぐに説明に入る。莉梨を誘拐する可能性があるのが、旧秘匿派だけではないこと。やり口からしてヒイラギ会シンパの一般人ではないかと思うこと。一般人であれば、ある程度の防音機能を持った設備は必須であるということ。
『……ふむ。妥当な線……と言ってあげなくはないけど、秘匿派に先立って潰す意味はあんまりないんだよね』
 相手の反応は色よいとは言いがたかった。
『俺たちってほら、組織的に嫌いじゃん、他の秘匿派』
「ですよねー……」
 予想通りだ。莉梨の捜索先が即座にNY秘匿派アジトに決定したのは、おそらく組織的な事情もある。これを理由にホムラグループが海外の秘匿派事情に頭を突っ込む動機。いざとなれば、寵愛しているお嬢様も切り捨てて利用する組織であると、翔成自身もよく知っていた。
「おれができる範囲で総当たりするので……せめて児子さんの声が届く範囲だけでも、人動かしてもらえたら」
 それでも食い下がる。こと話が帆村莉梨の身の安全におよぶのだ。翔成が児子を苦手だからとか、組織の都合があるからと、引き下がってはいられないのだ。
『や、君が動く必要はないんじゃない 興味あればエリアに移動しとくくらいでいいよ』
 と、児子が突然言った。
「え でも、さっき組織は動かせないって」
『俺たちの組織はね』
 児子操也が含み笑いした。翔成がその意味合いを受け取れずにいるうちに、説明が続く。
『高瀬式には、君の一件で横槍入れられた貸しがあってね。秘匿派狩りなら協力するって。NYに来てるらしい分隊から連絡があったとこだよ。
 それなら、秘匿派狩りより、君のヒントをまとめて渡して、莉梨の発散を感知して辿らせたほうが早くない あの猟犬たち、鼻の良さが強みでしょ』
×××
 試合は合計一〇分以上続いていた。
 動き続けた身体はアドレナリンが出ているとはいえ疲労を訴えている。アンドリューが攪乱のために流す音楽は、傾向が分かっているとはいえ曲が変わるたびに望夢には負荷を与える。最初に瑠真に教えられた曲から数えて三曲目に突入し、そのたびに遠くにいる観客たちが湧いていた。やはりファン向けのライブの役割もあるのだろう。
 今のところ瑠真も自分も落ちていない。それが救いだった。
 会場の地形は洞窟のような、入り組んだ迷路じみたものに戻っていた。望夢がそういうカードを切ったのだ。視界が封じられるということもある。有利な地形カードを見つけ、保持して、アンドリューやシオンに狙われたタイミングで使う。それで持久戦に食い下がっている。
 それでも日本とアメリカの点差はまだ圧倒的にアメリカ優位だった。もはや日本チームは、アメリカ側の二人を落とすしか勝ちの目がない。残りの地形カードをかき集めてギリギリ間に合うかどうかという点数差だ。
 
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 制限時間は一五分。終了が刻々と近づいてくる。
 望夢としてはできれば、それらすべてを理解したうえで、手あたり次第の地形カードを積極的に切りたくはなかった。
『望夢』
 インカム越しに瑠真が叫んだ。
『アンドリュー、そっち向かってる』
「……サンキュー」
 望夢やアンドリューにとっては、視界が封じられる地形だが、瑠真やシオンにとっては違う。
 壁と壁の間や高いその稜線を身軽に駆け回る彼女たち身体強化系術師は、それぞれのチームの目としても活躍している。昔の瑠真なら時間を稼げ、見張りをやれと言ったら嫌がっただろうが、今の彼女は能力に貪欲だ。インカム越しに二つ返事で分担を聞いてくれた。
 最初こそ目になってもらわなくても、望夢が自分でアンドリュー自身の発散を感知して戦っていたが、今は、集中すべき対象が変わっている。それどころではない。
 壁の一つに身を隠す。アンドリューが気づかず通り過ぎていく。その行き先を思い浮かべた。全身の感覚でペタルを辿る。
「……あの台か」
 制限時間も、未使用カードの残り枚数も少ない。そろそろ勝負どころだ。
 試合時間、残り四分ほど。アンドリューが流していた前の曲が終わり、また曲が変わった。今までの曲と音の感じは変わらないが、静かな曲調のギターイントロ。遅いテンポ。
『さっきのバンドのボーカルの、ラストソング』
 瑠真が早押しのようにインカムで叫んだ。
『時間的にも最後だと思う。狙って組んでるのね』
「ありがとう」
 残り時間ぴったりまで流す気だ。そのつもりでセットリストを用意しているのだろう。
 望夢は迷路を構成するペタルを辿りながら、アンドリューの元へと走った。いくつかの曲がり角の先で、アンドリューが振り向く。その手はすでにカード台のボタンを押している。
 彼はこのフィールドの王者だ。切るたびに増えるフィールド切り替え時の点数は、もはや日本チームにとってはオーバーキルだ。残り少ない時間で、日本に逆転の目はもはやない。観客はそう思っているだろう。
 それでも席を立たないのは、純粋にアンドリューが鳴らし、シオンが踊るこのステージを楽しみにしているのだ。
 俺たちは誰にも注目されていない。
 ──そういう状況が望夢は得意だ。
 アンドリューの頭の周りを撃つ。背後にいたゴーストが弾けて消えた。アンドリューはもはや反応しなかった。別に必要のない小さな的の一つや二つ、望夢に書き換えられても仕方がないと思っているのだろう。
 立ち位置は丁度、アンドリューが壁に据え付けられたカード台を背に、望夢を見据えている形になっていた。こちらにはアンドリューとシオンの両方を狙って落とす程度しか抵抗の方法はない。狙われるとわかっていても、自身も狙うために迷路から飛び出さざるを得ない。
 間に合わない。この距離で間に合うわけがない。アンドリューの手が、開いた強化ガラスの間に入り込み、カードを取る。最後の図柄──真っ平に続く床面に何種類かの縦方向の足場だけが用意された、シンプルで見通しのいい地形。
 望夢との相性は最悪だ。
 曲はまだ続いている。痛々しげな訴えに似たボーカルが叫ぶ。そしてアンドリューはまだカードを切らなかった。こちらに銃口を向ける。とっさに避けようとしたとき、インカムの瑠真が何か言った。
『危ない』
「わかって──」
『違う、こっち』
 望夢が飛び出したばかりの岩場の上から、軽やかに金色の影が舞い降りた。シオンだ。
「お──」
「キミ、何するか怖いから」
 すれ違いながら彼女はそう言った。
「最後まで邪魔させてね」
 言いながら、彼女がまばたきする。瞬間、視界が狂った。何らかの光術を使われたのだ。
 反射で解除したとき、向かいの壁から瑠真が飛び出して、シオンを牽制した。シオンは舌をぺろりと出して再び路地に消え、瑠真もそれを追う。
 そこで気が付いた。銃がない。
「え」
 足元に望夢の銃が転がっている。……自分で取り落としたのだろう位置。
 本当に取り落としたのだ。おそらくシオンはこちらの銃の位置を錯覚で狂わせていった。完全に奪えば試合の根本ルールに差しさわり、ルール違反だ。こちらが勝手に手を放すよう、あるいはそこまで行かなくても少なくともアンドリューやシオン自身に銃口を向けられないよう、望夢の視界が銃を認識する位置を軽く前後させて混乱させてきたのだ。
「うわ」
 それ以上考える前に危機感が頬を叩いた。とっさに自分の銃の上に転がるように倒れたとき、アンドリューの放ったレーザーが背後の壁を打ち抜いて行った。
「Don’t you give up, boy」
 青年が何か言った。煽られていることはわかる。ギブアップと聞こえた。諦めろ。
 完全に座り込み、相手を見上げるだけの姿勢になった望夢に、アンドリューが一歩ずつ近づいてくる。
「It’s singing ”You Know You’re right”」
 どうせ望夢は答えないのだ。彼は世界に向けて話している。
「You are right, ah I know everybody says so.  We don’t deny.  But cannot live together, just like lovers in lyrics, you know  We are not hysteric lovers, just compete in game instead of quarrels.  That’s the slogan of this tournament and also what “they” said」
 背後には彼の稼いだ圧倒的な点数差のボードが見えている。
 もはや何を言われようと勝ち目がないことを印象づけるだけだ。彼はわかってて話している。曲が終わりに向けて盛り上がる。これは、演出だ。彼らが美しい勝利を収めるための。
「History is written by the victors」
 目の前で足が止まる。
「And today you are the loser」
 こちらに銃口を向けたまま。
 アンドリューは、軽やかな動作でカードを裏返す。
 最後の地形が発動する。小細工をする望夢には相性最悪で、そして観客からは最も見通しやすく演出性が高い、まっさらな平地。
 それによりまたスコアパネルが回る音が響き、アンドリューは曲の終わりとともに、最後に望夢を撃ち抜く。
 ││そのはずだった。それをアンドリューは企図していただろう。
 アンドリューが戸惑った。
 地形が変わる。灰色の壁がなくなり、周りが明るくなった気がする。それでもパネルが回る音が響かない。
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 さらに言うなら。
 この地形変化で開けた視界に、大量のゴーストが佇んでいる。いくつも、尋常じゃない数。最初にこれだけ同時発生はしていなかっただろう密度で。
 沈黙の中に、曲が最後の一節を響かせる。
「Why──」
 望夢は笑って、手元にもう一つだけ残っていたカードを裏返した。
「っ」
 青年が怯えたように身を引いた。
 当然のことだ。その瞬間、再び景色が変わったからだ。最初の地形と同じもの。高い壁とステップを持つ見通しの悪いものだ。観客席もシオンや瑠真の姿も見えなくなる。
 バタバタバタと、見えない視界の向こうで、スコアパネルが回った。言うまでもない。音を立てたのは、協会のパネルだ。
「What……」
「陣地を変えれば、発生エネミーの位置と回数が変わる」
 望夢は言いながら立ち上がった。アンドリューはこちらを狙う気概も失せている。
 なぜなら、そこはもう彼が敷いた演出の中ではないからだ。
「発生時に誰かのカードで地形変化により発生をキャンセルされたエネミーは、カードを切ったプレイヤーの手柄になる」
 使用済みのカードを放り投げる。どうせもう試合は終わる。
「地形はあらかじめ公開されてる。ゴーストの初期位置はランダムとは言うが、自分のペタルから出てるんだ。俺みたいに多少感知系が使えれば読める。お前はどう把握してたんだろうな。これはただの推測だけど、音楽の一部として発生テンポを見てたんじゃないかと思う」
 エネミー消滅から再発生まで四秒。あるいは八拍。
 曲によっても違うが、あるいは音楽というのは経過時間の秒単位の管理にも使える。
 誰かに撃たれるたびに、そして地形変化のたびにゴーストは消え、そして四秒後に再生する。次に自分が使う地形がわかっていれば、その地形上でキャンセルされる位置にゴーストを誘い込み、それらが揃ったタイミングでカードを切ればいい。彼らの移動ルートは単調な直線だ。法則性を掴めば、各地形で何秒後にどこにいるかの計算は比較的容易だ。
 アンドリューは最初から、手に入れた瞬間にはカードを使わず、保持していた。
 こちらの攪乱のためかと思ったが、おそらくゴースト位置が揃うのを待っていたのだ。
 最大の演出、それは影の人型もすべて消し去り、広いフィールドの真ん中で敵を撃ち抜くこと。計画を崩されたアンドリューは、青い顔で口を動かす。どうやって、という顔に見えた。
「得意だからだ。悪いな、姑息で」
 望夢が方針を決めてからの試合の間中、走り回りながらやっていたこと。アンドリューが撃ったゴーストを四秒後の再発生で再度撃ち、全てのゴーストの位置を四秒ずつずらすこと。
 結果、アンドリューが『必要な位置に揃えた』と思い込んで切った地形カードは、全て空振った。
 四秒後、望夢が彼の揃えた条件を乗っ取った。いや、正確にはさすがに全てのゴーストの位置を踏まえて乗っ取ったわけではない。望夢自身も同じ方法で、自分が最初に見た地形にゴーストを揃え続けていたのだ。偶然そのカードが手に入って助かった。
「俺はヒイラギ会式になったつもりなんか一度もない。真正面から、あんたの策に乗っからせてもらっただけだ」
 アンドリューに聞こえないことは承知だ。彼に聞こえなくても変わらない。この試合は全世界放映だ。
 ヒイラギ会が「己の心に従う」という、ある意味での「自分自身らしさ」を追求するのなら、望夢たち高瀬式というのはほとんど最も遠い世界解釈だろう。高瀬式の役割の最も重要な部分は、自身の解釈ではなく他者の解釈への介入だ。それぞれの世界認識を他人の言葉でしか語ることがない。それを世界に伝えなくてはならない。
 アメリカチームはパフォーマーだ。「夢を叶える」に重きを置いている。
 それを反対側から揺さぶって「打ち消す」のが望夢の勝ち筋だ。
 簡単なことだ。
 彼らが作った舞台に乗った上で、その夢の主役を乗っ取ればいい。
 舞台の真ん中で、望夢は自分のレーザー銃を拾い上げ、相手の額に突き付ける。
「覚えとけ」
 浅い息を吐きながら望夢は汗を拭った。動いたことというよりも緊張が極致を超えたことにより出たものだった。
「他人の夢のダシにされるほど安くない」
 遊んでいる場合ではない。望夢にこれができても、ペアにできるとは到底思えない。
 その瞬間、正々堂々とアメリカチームのパネルが片方、戦闘不能で落ちた。
 
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×××
「あいつら、銃持ってる」
 翔成が電話越しに言うと、宝木は『さすがアメリカ』と言った。
『どういうレベル 拳銃』
「それが……かなりゴツい武装ですよ。何人もいる。軍っぽい」
『民間軍事会社』
「そういうのもあるのか……」
 翔成はホムラグループ社員から送られてきた画像を見る。高瀬式が突き止めた誘拐犯の潜伏地の画像だった。
 高瀬式は秘匿派の警察という性質上、民間人には手出しができない。帆村莉梨の発散の報告と同時に、「他には異能の気配がない」ということを伝えてきた。その時点で高瀬式の出番は終わりだった。あとは直接お嬢様を攫われているホムラグループの問題だ。
 翔成は先に行動を始めていたこともあり、かなり近くに来ている。このままであれば突入隊に混ざれる位置にいる。
『陽動撹乱、君がやってみる 洗脳の基本だよ』
 先ほど連絡してきたホムラグループの青年は言った。
『まあ、もちろん君以外に十分、カバーできる戦力がある状態で、だけど』
 教育くらいの軽い口調だった。ホムラグループのお嬢様に付き添ってきただけのことはある、荒事慣れした青年である。
 自分がやるかどうかは置いておいて、とにかく翔成も現地に向かっていた。まずは最速で到着した妖術師が報告を寄越してきている。それによると、待機している武器持ちの見張りたちに害意はない。銃を持ってはいるが、テロ目的などの攻撃的な意志はない。であれば翔成も交ざっていい、というのが児子の判断で、そのため画像等の共有も受けているのだった。
 とはいえ自分一人ではあまり落ち着いていられる自信がない。まだ電話は切れなかった。
「……ん」
 翔成は電話を片耳に、画像の一部に目を留めた。
「なんかみんな、カメラとかスマホ手に持ってる」
『パフォーマンス目的 誘拐の助けが来たら配信したいとか』
「趣味わる……」
 辟易したが、無くはない気がする。ヒイラギ会の支援者ならヒイラギ会本体と似たようなことをするかもしれない。不意に思い出す。莉梨の「騙されないで」。
 あれはこういった話なのではないだろうか。うかつに踏み込むと不祥事にされかねない。
「……おれ、行かないほうがいいかな」
『翔成くんの歳なら、そうかもな……。もし本当に撮られるとしたら、顔が映る。親御さんが心配する』
 脳裏をぐるぐると予感が渦巻き始めた。
「もしかして、あいつらの目的、わかったかも……」
『え』
「莉梨さんが攫われた理由。『おれたち』じゃないですか」
 翔成は電話に力を込めた。
「何故莉梨さんなのかって……ヒイラギ会の関係者だとしたら、『おれたち』がヒイラギ会と対立してるのも知ってておかしくない」
『おびき出されてる』
「はい。それに……丹治さんが試合に出られなくなった理由、偶然だって話したじゃないですか。本当なら、莉梨さんを助けに行く人の中には『瑠真さんや高瀬もいておかしくなかった』」
『……』
 考え込むように宝木は黙った。
「あいつらがパフォーマンス目的でカメラ持ってるとして、映ったら一番まずいのはあいつらですよね。宝木さんの言うとおり、あいつらっておれと同じでただの学生だから。今までの事件も流されちゃってるんだったら、合わせて何て言われるかわからない」
『……とりあえず、来てないから良かったじゃないか』
「まあね だけど、たとえばこの誘拐犯がアメリカチームと連携取ってるとしたら」
 宝木が息を止める気配があった。
『アメリカを勝たせるために、日本を邪魔してるって』
「ちょっと違う。あいつらが莉梨さんを助けに向かったらそれを暴いて、不祥事にする。万一向かわなかったら会場で、協会の不祥事取りざたして暴く。そういう二段構えだとしたら」
『……君は、アメリカ代表チームが誘拐犯とグルだとか、そういう話をしてる?』
 翔成は少し黙った。
「そこまでは保留です。でも、どっちに転んでも損な状況に変わりはない」
 電話機を持つ手に力を込める。
「ともかく、『あいつら』が狙われてる可能性は全然ある。そうしたら、今どっちかっていうと奴らの本命は試合会場にある! やっぱりこのまま試合を続けさせるのは良くない。試合中はおれじゃ通信を取れません……誰かそれを教えて。運営に今の異常さを伝えて止めさせて」 
『できるかはわからない。この分じゃ大会ごとアメリカのグルだ。だけどオレが戻る。どこに何を言えばいいかくらいはわかってる』
 頼りになる高校生は決然と言った。翔成はまだ胸のざわめきを消すことができない。
「それに。おれの役目が、みんなの見落としてることを拾い上げる役目だとしたら……。これで終わりだと思えないのが怖い。試合が続いてること自体怖いよ。暴くだけじゃなくて、その先の目的があったら? そこにヒイラギ会が噛んでたら尚更だ」
 宝木に断って電話を切り、翔成はすぐに電話を児子にかけなおした。連続使用で熱くなった筐体が悲鳴のようにコール音を鳴らす。
『翔成くん?』
 児子が出た気配がある。翔成は息を急ききる。
「会場、会場が不安なんです! 今ってホムラグループも高瀬式も、パークから離れてる状態になってますよね? 誰かが仕掛けるなら手薄すぎる!」
『待って、順番に話して』
 児子は決して翔成に対して友好的な青年ではないが、この時ばかりは親切だった。翔成が混乱しているのを見て取るや、冷静な聞き手になって翔成の懸念を解きほぐしにかかる。
 翔成がひとしきり、会場で戦う二人の先輩への心配を吐き出したとき、児子は肯定した。
『間違っちゃいないと思うよ。手薄なのは困る。こちらの規模ももう概ね分かったところだしね。高瀬式の犬たちとうちの役に立てない警備要員は戻させよう。君の懸念がアタリでもハズレでも、どいつにとっても都合のいい偏りができるのは困る』
 ありがとうございます、と翔成は乱れた呼吸で感謝する。電話越しに児子が指示を飛ばしている声が聞こえる。さすがは莉梨のお目付け役だけあって、こうしたときの指揮系統ではかなり上に来るらしい。
 ──その声が、面白そうに「ちなみに」と言った。
『今から莉梨の救出なんだ』
「え」
 翔成は一瞬、自分がどこにいるべきなのか逡巡する。ホムラグループ警備隊や高瀬式、それに宝木がパークに戻ったのであれば、非力な翔成がいる理由はないのだろうか。
 見ろと言われた理由が気になった。目下の主である莉梨のこと。
『偵察ウサギを行かせたんだ。交代で出入りしてる敵グループの一人が捨てたタバコを使って、「感染」、連中にウサギのぬいぐるみが味方だと誤認させた。手紙を持たせて、嘘の二枚目の脅迫状を用意して、彼女にまた生存確認を仕込ませようという架空の任務を持たせてね』
 児子はすらすらと自身の妖術のからくりを語る。彼の妖術にいい思い出を持たない翔成は少々背筋を震わせる。
『脅迫状カッコ嘘が帰ってきて、無事に莉梨とコミュニケートできたよ。今から彼女が脱出するから、銃持ちの連中の攪乱、手伝ってくれ』
「おれが……」
『今日は戦力足りた���そうするって言っただろ。これもレ��スンだよ。──ああそうだ』
 青年は愉しげに言った。
『俺、君の心配、結構当たると思ってるんだけど。探偵としてはヘタクソだと思うんだよなあ。論理性ないもの。
 多分ね、俺たちのお嬢様なら全部わかってるから、まあ脱出させられたら訊いてみようよ』
次>>
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honyakusho · 1 year
Text
2023年4月26日に発売予定の翻訳書
4月26日に刊行が予定されている翻訳書は14冊あります。古事記の口語訳を「翻訳書」と呼ぶことに関しては異論もあろうかと思いますが……。
知識・無知・ミステリー
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E.モラン/著 杉村昌昭/訳
法政大学出版局
神経神学
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アンドリュー・ニューバーグ/著 貝谷久宣/訳
北大路書房
ヴィヨン全詩集
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フランソワ・ヴィヨン/著 宮下志朗/編集・翻訳
国書刊行会
性差別の損失
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リンダスコット/著 月谷真紀/翻訳
柏書房
口訳 古事記
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町田康/著
講談社
ダッドリーくんの12のおはなし
フィリップ・レスナー/著 アーノルド・ローベル/イラスト 小宮由/翻訳
KTC中央出版
幽霊ホテルからの手紙
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蔡駿/著 舩山むつみ/翻訳
文藝春秋
悪魔はいつもそこに
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ドナルド・レイ・ポロック/著 熊谷千寿/翻訳
新潮社
どんどん変に…
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エドワード・ゴーリー/著 カレン・ウィルキン/編集 小山太一/翻訳 宮本朋子/翻訳
河出書房新社
マインクラフト モブのたくらみ[石の剣のものがたりシリーズ②]
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ニック・エリオポラス/著 アラン・バトソン/イラスト クリス・ヒル/イラスト 酒井章文/翻訳
技術評論社
ブラッドシュガー
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サッシャ・ロスチャイルド/著 久野郁子/翻訳
KADOKAWA
ある犬の飼い主の一日
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サンダー・コラールト/著 長山さき/翻訳
新潮社
過去を売る男
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ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ/著 木下眞穂/翻訳
白水社
偽情報と独裁者
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マリア・レッサ/著 竹田円/翻訳
河出書房新社
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picolin · 1 year
Text
Guys and Dolls
Music and Lyrics by Frank Loesser
Book by Jo Swerling and Abe Burrows
dir. Nicholas Hytner
2023年3月25日 Bridge
昨年ブリッジシアターでイマーシブ(厳密なそれというよりはダイナミックなプロムナードと言った方がより正確だが)形式の『ガイズ&ドールズ』をかけるという発表があったとき、正直期待よりも不安と疑念が強かったことをここに告白しておく。開場以来、『ジュリアス・シーザー』と『夏の夜の夢』というハイトナーが得意とするシェイクスピア作品で成功を収めてきた経歴はあるが、G&Dのようなクラシックなアメリカンミュージカルをあの形式にするメリットというか意味はどこにあるのかという点であまりにも未知数だった。そのためひとまず立ち見ピットではなく通常の席で鑑賞したのだが、先に述べたことは全くの杞憂だった。
今までのブリッジでのイマーシブを手がけ、昨年のアルメイダの『タミー・フェイ』でもせり上げ舞台をうまく使っていたバニー・クリスティのセットはますます冴え、装置によって物語を語る域に達している。これはピットで見上げるよりもサークル(ギャラリー)席から見下ろした方がわかりやすいかもしれない。パウレ・コンスタブルの照明はネオン中心でNYの華やかさを演出する。ポール・アルディッティの音響デザインも開演前から道路や工事の音によって街の喧騒の中に観客を放り込む。なお、オーケストラピットは2階のサークル席の一部を使用し、劇中キャストとのやりとりも見上げる形で行われる。
演出では、特に昨年(と現在ウィンダムズで上演中)の『オクラホマ!』やリンカーンセンター版の『マイ・フェア・レディ』のような劇的な解釈を行なっているわけではない。しかし、冒頭の序曲でNYの街の様子をコレオとせり上げ舞台でじっくりと見せる時点で観客を完全に作品世界に没入させてしまう。まるで往年のUSのミュージカル映画の中にいるような感覚を覚える。前の2プロダクションでもピットの観客に紛れるキャストや客いじりが魅力となっていたが、今回も救世軍が客にビラを配ったり、アデレードが客をいじるシーンでうまく機能している。この劇場での『夏夢』でもビヨンセに乗せてオヴェロンとボトムを踊らせたアーリーン・フィリップスは今回はジェームズ・カズンスとの共同作業で振り付けを行なっているが、今回もダイナミックに、なおかつ踊りのみならず動きで物語を進めていく手際はベテランならでは。
キャスティングは、ダニエル・メイズのネイサンとマリシャ・ウォレスのミス・アデレードは生き生きとしたコメディ演技重視で、アンドリュー・リチャードソンのスカイとセリンデ・ショーンメイカーのサラは正統派という印象。比較的新人と言ってもよいリチャードソンの歌声がシナトラそっくりなのは驚いた。セドリック・ニールのナイスリー・ナイスリーはお茶目でキュート。2015年版では左右の動きを生かしていた『Sit Down, You're Rocking the Boat』の演出は、今回はコンパクトだがその狭さがまさしく小舟のようだと言ってもよい。
全体的には滞ることも不必要に溜めることもなくすっきりと進め、派手な装置や照明、音響があくまでも優れたセリフや歌詞を生かすためにサーブする、そういう点ではいい意味で正統派なプロダクションともいえるかもしれない。
*最初の投稿でニコラス・ハイトナーのミュージカル演出経験について書いていたが、『ミス・サイゴン』があるとの情報をいただいた。ありがとうございました。
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daiyuuki24 · 1 year
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「ブレット・トレイン」 久しぶりに仕事復帰した殺し屋レディバグ(ブラッド・ピット)はマリア(サンドラ・ブロック)から電話越しに、ブリーフケースを奪うよう指令を受ける。 彼のコードネーム“レディバグ”は幸運を運んでくるというてんとう虫を意味するが、彼の周囲ではいつも無関係の人が死に、伝説級の運の悪さだった。 今回は復帰にふさわしい簡単な仕事だったが、気合たっぷりに東京発・京都行の超高速列車に乗り込んだレディバグが早速お目当てのブリーフケースを見つけ、品川駅で降りようとすると、突如、強い復讐心に燃えたメキシコでナンバーワンの殺し屋ウルフ(バッド・バニー)に襲われる。 身に覚えのないレディバグは、なぜ自分が狙われるのかまったく分からなかった。 さらに、タンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)とレモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)の腕利きの殺し屋コンビ、乗務員に扮した暗殺者ホーネット(ザジー・ビーツ)、謎の女子学生プリンス(ジョーイ・キング)、息子を人質に取られた元殺し屋キムラ(アンドリュー・小路)、剣の達人エルダー(真田広之)など、殺し屋たちが次々とレディバグに襲い掛かる。 そして終着点・京都では、世界最大の犯罪組織を率いる冷酷非道なホワイト・デスが待ち受けていた。 さらに、コントロールを失った時速350kmの超高速列車からは炎が……。 伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』を「デッドプール2」のデヴィッド・リーチがブラッド・ピット主演で映画化。 伊坂幸太郎さんの作品が、クエンティン・タランティーノ監督作品に影響を受けているせいか、リハビリ中のレディバグがやたらと自己啓発本のようなことを言ったりネガティブな方に心配症な言動ややたらと「機関車トーマス」に例えて話すレモン&口より手が早い脳筋イケメン野郎タ��ジェリンのオフビートな会話、心配症で争いを避けたがるレディバグややたらと「機関車トーマス」に例えて話すレモン&口より手が早い脳筋イケメン野郎タンジェリンのコンビや毒使いホーネットやか弱い女学生のフリして凄腕なプリンスそして剣の達人エルダーやラスボス「ホワイト・デス」などクセが強い個性的なキャラクターの予測不可能な群像劇。 レディバグvsレモンの「列車内はお静かに」バトルなど、デヴィッド・リーチ率いる87イレブンによるガチなアクションが、ジャッキー・チェン的なコミカルなテイストで味つけされたコミカルなアクションが組み合わされ、「レディバグは誰に間違われているのか?」「スーツケースの中身は?」などの謎やそれぞれの過去が絡んだ因果応報もスッキリ回収されるので、気弱なレディバグを楽しげに演じるブラッド・ピットやか弱い女学生に見せかけてしたたかな悪女のプリンスを演じるジョーイ・キングやムキムキなアーロン・テイラー・ジョンソンやひたすらカッコいい真田広之などの名優のアンサンブルも楽しいアクションコメディ映画。 「悪運とも限らない」 #ブレットトレイン https://www.instagram.com/p/Cl3kQpgpF2w/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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moriko-movie · 2 years
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ブレット・トレイン(原題:BULLET TRAIN)
2022年/デヴィッド・リーチ監督/ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー
復帰したばかりのレディバグは簡単な仕事ということで新幹線でブリーフケースを回収して次の駅で降りる任務を受けるが、予想外のことが立て続けに起き。
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真田広之のために見に行ったけど、他も楽しくて良かった。
死なない真田さん嬉しいし刀ぶった斬りもちゃんと見所っぽくなってて嬉しかった。息子役のアンドリュー小路との組み合わせも良かった。やりとりがここだけシリアスだった気もする。
ただステレオタイプ描写がコテコテコメディレベルなので無理な人もいると思う。ただ現実感を薄くするための味付けなのかな?とも思った。クライマックスとか現実レベルに合わせると脱線事故を思い出してしまったりで無理だったと思うから。
レモンのキャラが凄く好きでラストも良かったけれど、あぁいう描写や設定になっているのが演者の方によるものが大きいとインタビューを読んでわかったので、それが少し残念でもあり、良かったことでもある。脚本の時点から彼みたいなキャラ、増えていいんだよ。また死んだのかって気分味わいたくないから日本人含むアジアキャラも頑張ってほしい。正直、車掌のマシオカも販売員の福原かれんも勿体ない使われ方でもっとそこ美味しくできたでしょ?とは思う。
レモン&オレンジの幼少期のカットが入ったり機関車トーマスエピソードの使われ方が本当に良かった。物騒だけどずっと見ていたい兄弟。
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herbiemikeadamski · 2 years
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. (^o^)/おはよー(^▽^)ゴザイマース(^_-)-☆. . . 8月8日(月) #大安(癸巳) 旧暦 7/11 月齢 10.4 年始から220日目(閏年では221日目)にあたり、年末まではあと145日です。 . . 朝は希望に起き⤴️昼は努力に生き💪 夜を感謝に眠ろう😪💤夜が来ない 朝はありませんし、朝が来ない夜 はない💦睡眠は明日を迎える為の ☀️未来へのスタートです🏃‍♂💦 でお馴染みのRascalでございます😅. . 熊本市に移ってからの初出勤デス😅💦 6時50分には、お迎えが来るので スタンバイ万全でないとなりません✋ ってか「#お迎え」なんて重役っw 変な意味、この歳になりますと お迎えってのもぉ~ですけど🤣😆🤣 . 今日一日どなた様も💁‍お体ご自愛 なさって❤️お過ごし下さいませ🙋‍ モウ!頑張るしか✋はない! ガンバリマショウ\(^O^)/ ワーイ! ✨本日もご安全に参りましょう✌️ . . ■今日は何の日■. #筑紫駅列車空襲事件(チクシエキレッシャクウシュウジケン).  大東亜戦争の末期で1945年8月8日(水)先勝.午前中に、福岡県筑紫郡筑紫村(現:筑紫野市)内の  西日本鉄道(西鉄)大牟田線筑紫駅付近で発生した空襲事件である。  非武装の2列車が、アメリカ軍の戦闘機による機銃掃射を受け、多数の死傷者が発生した。  両列車合わせて死者の数は64名、負傷者数は100余名という甚大な被害を受けた。  尚、死傷者についてはこれより多いとする証言も出て居る。  同日の深夜には「福山大空襲」をやってのけ大暴れの連合軍(アメリカ軍)であった。  損害は、死者354人 重傷者122人、軽傷者742人、焼失家屋数10,179戸、被災者数47,326人。 完全無敵の戦争犯罪であるし、(?_?)何故、裁かれないのであろうかψ(`∇´)ψケッ! . #大安(ダイアン).#不成就日(フジョウシ���ュビ).#パブスタの日.#ありあけハーバーの日.#Drシーバのエラスチンの日.#阿波尾鶏の日.#アンドリューのエッグタルトの日.#三陸たこせんの日. #日本きくらげの日. #田主丸・河童の日.#挑人の日.#野島の日(ノシマノヒ).#MOTHERチャレンジの日.#湾宝の日.#meviyの日.#ホールケーキの日(毎月8日).#小浜水産グループ・カンパチの日.#山の日.#たこの日. . ●チャーハンの日.●LOVOTの日.●しろたんの日.●マルちゃん焼そばの日.●ベーグルの日.●オーシャンズ8の日.●クラッピーの日.●4Cの日.●タップルの日.●パパの日.●ペアリングの日. ●コルセットの日.●エプロンの日.●ドアリースの日.●DMMぱちタウンの日.●潤う瞳の日.●晴レの日.●こうじの日.●はんざき祭りの日(岡山県、湯原町旅館協同組合).●爬虫類の日. ●チョコラBBの日.●パインアメの日.●ハハとチチに感謝する日.●がま口の日.●ひとり暮らしの日.●たこ焼の日.●夢ケーキの日.●ぱちんこの日.●醤油豆の日(香川県).●イキイキワークワークの日. ●ブルーベリーの日.●地球歌の日.●おばあさんの日.●葉っぱの日.●プチプチの日.●発酵食品の日.●そろばんの日.●ドール・フィリピン産パパイヤの日.●パパイヤの日.●蝶々の日. ●屋根の日・瓦の日(全国陶器瓦工業組合連合会).●歯並びの日.●洋食の日.●ドット(水玉模様)の日.●笑いの日.●スマイル記念日.●デブの日.●パチンコ供養の日. ●ひょうたんの日(全日本愛瓢会).●ヒゲの日.●子ども会の日(全国子供連合会).●@フジテレビの日.●白玉の日(全国穀類工業協同組合).●親孝行の日(親孝行全国推進運動協会 1989). ●まるはちの日.●山の日(岐阜県、山梨県).●鍵盤の日.●関ジャニ∞の日.●米米CLUBの日.●生パスタの日(毎月7日と8日).●米の日(富山県・毎月8日).●歯ブラシ交換デー(毎月8日) . ●信州地酒で乾杯の日(毎月8日).●生パスタの日(毎月7日と8日) .●ドッグデー期間(7/23~8/23犬の日)#ドッグデイズ.●道路ふれあい月間(8月1日~8月31日). ●電気使用安全月間(8月1日~8月31日).●北方領土返還要求運動強調月間(8月1日~8月31日).●地球市民月間(8月1日~8月31日).●パイン消費拡大月間(8月1日~8月31日). ●世界猫の日(アメリカ合衆国).●タンザニア農民の日.●父の日(台湾).●シルヴィア王妃の聖名祝日(スウェーデン).●VSOP運動の日(毎月第2土曜日) , . ■本日の語句■. #水は方円の器に随う(スイハホウエンノウツワニシタガウ). 【意味】 水は、容器の形によって、四角にも丸くもなる。 人は、交友関係や環境によって、よくも悪くもなると云う例え。 . . 1992年8月8日 #逢田梨香子 (#あいだりかこ) 【声優、歌手、女優、元子役】 〔東京都〕 . . (Saburou, Kumamoto-shi) https://www.instagram.com/p/Cg-NHVWhcs-v4zUVFTOAP6vyFUIz-dIURLAEdo0/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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mogumoguposts · 3 years
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G.I. 漆黒のスネークアイズ
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liliyaolenyeva666 · 4 years
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🎼 00193 「Mystery」。
パッと見た感じ、こども向けのやうに見える 怪奇現象本を古書店で見かけて読んでみたのですけれど、何ともディープな 怪奇現象本でした。「ほんとうにあった!? 世界の超ミステリー(5) 超怪奇現象の謎 (並木伸一郎さん。ポプラ社 2013年)」 という本で、無邪気な "ムー" のやうな本でした。気になったところを テキトーに挙げてみます。
・アンドリュー・バシアーゴ
Andrew Basiago。アメリカ合衆国で暮らす とある弁護士アンドリューは 政府の指示で スターゲイトのやうなタイムマシンで 時間旅行をしたさうです。
・イギリスの妖精遭遇事件
1917年、イギリスのウェスト・ヨークシャーのどこかにある 小さな村で暮らす ふたりの少女が、近所の森で 妖精とフォトしたさうです。わたしは この映画にもなったお話が大好きで、いいな、ステキだなって思います。
・インドの赤い雨
2001年に インドのケーララ州という地域で降った赤い雨。ブロッケンJr.が旅行でもしていたのでしょうか。
・ウィンチェスター・ミステリー・ハウス
Winchester Mystery House。アメリカ合衆国は カリフォルニアのどこかにあるらしい、とっても有名なお屋敷のこと。ウィンチェスター銃で亡くなった人々の呪いか何かに恐れた ウィンチェスターさんは 家の増改築をひたすら繰り返したさうです。
・怪僧ラスプーチン
ロシアで "プーチン" と名の付く方々は もしかすると 皆、超人か何かだったりするのかもしれませんけれど、このラスプーチンも物凄かったりします。
・ケム・トレイル
アメリカ合衆国の至る所で見ることが出来る空の景色のこと。ケミカル・トレイルともいいます。
・人体発火現象
ヒューマン・トーチのこと。
・スライダー
帯電体質なひとのことを言うさうです。T.Rex のアルバムのことではなささうです。
・聖母マリア像
世界の至る所で 至る所から 血を流したり吹き出したりしているマリア像の その理由は不明とのこと。
・ゾンビ・ロード
アメリカ合衆国は ミズーリ州、セントルイスのどこかに "Lawler Ford Road" なる道路があります。この道は 1950年代から "Zombie Road" なんて呼ばれているさうで、ゾンビ映画が流行る前から そのやうな名前を使っているみたいですけれど、どうしてなのでしょう。
・ドッペルゲンガー
自分と瓜二つの自分が不意に現れたりする現象。映画や本だと 自分を見ると命を失ったりします。困ります。
・ドラゴン・トライアングル
小笠原諸島、西之島新島の西南西、千葉県は野島崎の南沖、グアム島近くという ややテキトーな感じもする3点を結んだ海域で 何やら不可思議な事件が頻発しているさうです。ドラゴンが現れるかどうかは分かりません。
・バミューダ・トライアングル
またの名を "魔の三角海域"。この海域は わたしが物心ついたころから 船や飛行機が行方不明になったりしていました。アメリカ合衆国にある マイアミ、プエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ海域のことをいうさうですけれど、最近でも 不可思議な事件が起こっているのかなって思いながら この本を読んでいたら、2001年にも 謎めいた事件が起きたさうで どっきどきしました。
・ヒドゥン・ピープル
アイスランドに古来から住んでいるらしい方々。普段は目に見えないさうですけれど、普段ではないときは見えるのでしょうか。
・ファチマの聖母マリア事件
1917年5月13日は 金曜日だったのかもしれませんけれど (未確認)、ポルトガルのどこかにあるらしい "ファチマ (ファティマ)" という村で 3人のこどもたちが 聖母マリアに出会ってしまいました。聖母マリアらしきマリアは こどもたちに 3つの予言を告げたそうです。
・ひとつめの予言。
第一次世界大戦が終わる。
・ふたつめの予言。
第二次世界大戦がはじまる。
・みっつめの予言。
わかりません。様々な説があるさうです。
・夫婦板
茨城県は取手市にあります、とあるお寺さんの敷地にあった 樹齢500年もの巨木を切り倒したことから起きたらしい現象。霊園拡張の為に切られた巨木が無念でなりません。
・フォート現象
空から 突然に 魚や蛙、巨大な氷塊が降ってくる現象。降ってくるなら お札がいいです。
・ヘスダーレンライト
ノルウェーのどこかにあるらしい ヘスダーレン峡谷で 目撃される怪光。気になります。
・ポルターガイスト
ドイツ語で "さわがしい霊" という意味らしい。おもに 家の中で起きる超常現象。どこかのスピルバーグが手掛けた映画は その後えらいことになりました。
・ミステリー・サークル出現事件
麦などが押し倒される現象。レッド・ツェッペリンのアルバムジャケットにもなりました。
・モンスの天使
第一次世界大戦の最中、英仏連合軍が遭遇したらしい "天使" により、どういうわけか 独軍を打ち破ったという話。
..
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ari0921 · 3 years
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渡部悦和先生の論考です。
中国の対艦弾道ミサイル(ASBM)の脅威
DF-21DやDF-26Bは本当に移動する艦艇に命中するか?
2021.1.19(火)
渡部 悦和
本稿を書くきっかけになったのは、1月13日付読売新聞の「中国、動く船へ弾道弾実験」という記事に違和感を持ったからだ。
 読売新聞は次のように記述している。
「中国軍が南シナ海で行った対艦弾道ミサイル発射実験の際、航行中の船を標的にしていたことを、中国の内情を知りうる関係筋が明らかにした。米軍高官もこの事実を認めている」
「発射実験は8月26日、海南省とパラセル(西沙諸島)の中間の海域で行われた」
「関係筋によれば、無人で自動運行させていた古い商船を標的に、内陸部の青海省からDF-26B (射程約4000km)1発を先に発射。数分後、東部の浙江省からもDF-21D (射程約1500km)1発を発射した。ミサイル2発はほぼ同時に船を直撃し沈没させた」(図1参照)
 なお、自衛隊ではこのような射撃を「同時弾着射撃」というが、このような危険を伴う射撃を人口900万人もいる海南省のすぐ近くの海域で行うとは、さすが全体主義国家中国だ。
 民主主義国家の日本では考えられないことだが、侮ることができない中国の一面ではある。
読売新聞はまた、次のようにも記述している。
「対艦弾道ミサイルは、中国周辺で米軍の活動を制限するA2/AD(接近阻止・領域拒否)戦略*1の切り札となる。習近平政権は偵察衛星打ち上げなどで米軍艦艇の監視体制も強化し、ミサイル戦力のさらなる増強につなげる構えだ」
「衛星『遙感』は空母を追跡する能力があると推定される。遙感の打ち上げは2006年以降、60基を超え、昨年新たに7基を打ち上げた。中国は洋上での偵察技術を急進展させている模様だ」
「無人機も空母を追う上空の目となる。高解像度カメラで艦艇を撮影できる超音速の無人偵察機『無偵(WZ)8』が攻撃後の標的の被弾状況を確認する役割も担う」
 本稿では、以上のような記述の妥当性について考えてみたい。
*1=A2/AD(接近阻止・領域拒否)戦略は、米軍の第1列島線(日本列島~台湾~フィリピン~インドネシアを結ぶ線)や第2列島線(日本列島~小笠原諸島~グアムなどのマリアナ諸島を結ぶ線)の中国本土寄りへの接近を阻止し、もしも侵入されたとしてもその地域における米軍の作戦基地等の使用を拒否する戦略
読売新聞の報道に対する分析
DF-21Dは当初、移動目標に対する攻撃能力を証明できなかった
 中国当局は、DF-21Dが2009年に登場した時から、「DF-21Dは対艦弾道ミサイルであり、洋上を移動する空母などの艦艇への攻撃能力を保有する」と主張してきた。
 しかし、その当時のDF-21Dとそれを支えるC4ISR(指揮・統制・通信・情報・監視・偵察)システムにはその能力はなく、中国当局の主張は情報戦の一環で特に米海軍を牽制するプロパガンダであると私は分析してきた。
 拙著「自衛隊は中国人民解放軍に敗北する」(扶桑社新書)において、中国が対艦弾道ミサイルと称するDF-21DとDF-26B などが「弾道ミサイルを1000キロメートル以上の距離から発射し、動いている空母をピンポイントで撃破する能力について多くの専門家は疑問を持っている」と記述した。
 そもそも人民解放軍は、動く目標に対して長距離からの射撃実験を実施してこなかったにもかかわらず、DF-21DとDF-26B を対艦弾道ミサイルだと主張したこと自体が情報戦の一環だったのだ。
 以上の分析を裏付けるように、中国国営のCCTV(中国中央テレビ)は、2009年11月29日、対艦弾道ミサイルに関する長時間番組を放映し、米空母に飛来する対艦弾道ミサイルをイージス艦が迎撃できず水兵が悲惨な末路を迎える衝撃的なシーンは効果的であった。
 この番組が米国に与えた影響は大きく、ロバート・ゲーツ国防長官(当時)は2010年9月、「中国が高精度の対艦弾道ミサイルを保有すると、空母は数百マイルも中国沿岸から離隔して行動せざるを得ず、我々は第2列島線まで後退させられてしまう」と発言した。
 そして、当時の米太平洋軍司令官ロバート・ウィラード大将も「中国の戦略ミサイル部隊は、米国の空母打撃群に対してDF-21Dを使用する能力を既に有して���り、米国の空母機打撃群を抑止する度合いを高めている」と発言している。
 しかし、当時の米国の高官たちのDF-21Dに対する過大評価に反論する専門家たちもいた。
 例えば、米海軍大学のアンドリュー・エリクソン教授は、「DF-21DやDF-26Bが過去にゴビ砂漠において空母を模擬した固定目標に対して発射実験を行ったとの情報はあるものの、洋上における移動目標に対する発射試験は現時点まで確認されていない」とし、対艦弾道ミサイルが洋上における移動目標に対する発射試験を経ずに実用段階に入っているとした。
今回の射撃で初めて移動目標に対する「甘い条件下」での攻撃能力を示した
 読売新聞の記事が事実だとすると、中国の対艦弾道ミサイルが海上を航行する標的に命中した初めて実弾射撃実験であり、一つの段階をクリアしたことになる。
 今回は、DF-21DとDF-26Bを別の場所から射撃し、2発をほぼ同時に商船に命中・沈没させたと主張している。
 もしこの記事が事実だとしても、この記事で明確になっていないことがある。
 この射撃実験が「実戦的な厳しい条件下で行われたのか」、それとも「ただ単に同時に命中させればいいという甘い条件下で行われたか」のどちらなのかである。この点は重要だ。
 つまり、同時弾着射撃を実施するためには正確な目標の位置情報や気象データなどが不可欠だが、そのデータを射撃部隊に与えていたのではないかという疑念が湧いてくる。
 私は、ミサイルが標的に同時に命中するように射撃実施部隊に商船の位置に関する情報が提供されていたのではないかと推定する。
 少なくとも、目標地域は海南島とパラセル(西沙諸島)の中間の海域という限定された地域であり、目標の発見は容易である。
 実戦においては、相手の艦艇の位置情報などが不明確な状況が常態であり、そのような厳しい状況下において目標を発見し、1000キロを超える地域から、航行する艦艇に命中させることは米海軍でも難しい。
 したがって、現時点での評価として、中国の対艦弾道ミサイルが実戦で大活躍するゲームチェンジャーと認めることはできない。
 以下に、中国が米国の空母を破壊するまでに克服しなければいけない「キルチェイン」構築の難しさについて書く。
実戦的な厳しい条件下での「キルチェイン」の構築は難しい*2
 人民解放軍が米空母を標的にするためには、克服しなければならない以下のようなISR(情報・監視・偵察)などに関する複数のハードルがある。
①まず空母を発見する。
②位置を確定し、敵味方の識別を行う。
③その動きを継続的に監視する。
④空母を対艦弾道ミサイルなどで攻撃する。
⑤標的に到達するためには、空母の多層防御を突破し命中・破壊しなければならない。
⑥最終的には、その結果生じる損傷が空母を機能停止させるのに十分かどうかを評価する必要がある。
 米海軍はこのプロセスを「キルチェイン」(図2参照)と呼んでいるが、各ステップは順番に実行される必要があるため、��ルチェイン内のいずれかの段階で失敗すると、プロセス全体が失敗に終わる。
 米海軍と空軍などの他の軍種は、プロセスの各段階で攻撃を妨害する能力を持っている。
読売新聞が指摘するように艦艇の情報を入手するためには偵察衛星が不可欠だ。
 品質の高い目標情報を得るためには、衛星は低地球軌道(地球の表面から約660マイル)を周回しなければならない。
 その高度で、衛星はおよそ時速1万6000マイルで移動している。つまり、衛星はすぐに地平線に消え、1時間以上戻ってこない。
 中国付近の海域を継続的に監視するためには、低軌道に南北に平行な3本の軌道を設置し、それぞれの軌道に数十基の衛星を周回させ、継続的な観測を確保する必要がある。
 中国はそのような大量の人工衛星群を保有していない。
*2=渡部悦和、「自衛隊は中国人民解放軍に敗北する」、扶桑社
読売新聞が指摘する偵察衛星「遙感」は60~70基程度に過ぎない。今後大量に所有したとしても、空母に兵器を命中するための地上の指揮統制システムをすべての人工衛星のノード(結節点)に接続することは非常に難しい。
 他の手段は有人または無人のレーダー搭載の航空機だ。
 しかし、米国の空母機動群は、迎撃機、ネットワーク化された地対空ミサイル、監視機、空中に設置された妨害機などを使って、空母の周囲に濃密な防衛網を構築している。
 中国の航空機は、持続的な目標情報の確保のために空母に接近する可能性は低い。中国の水上艦艇や潜水艦も同様で、空母機動部隊の攻撃に対して脆弱である。
 したがって、空母を発見して目標決定するという重要な初期段階は容易ではない。
 これらのタスクに必要な資産を、キルチェインのその後のタスクで使用するシステムと接続することは、継続的に移動するターゲットに対しては難しい。
 また、標的に向けて発射されるいかなる兵器も、電子的な対抗手段や将来的にはビーム兵器を含む多層の防御網を突破する必要がある。
 なお、読売新聞は「高解像度カメラで艦艇を撮影できる超音速の無人偵察機『無偵(WZ)8』が攻撃後の標的の被弾状況を確認する役割も担う」と記述しているが、無人偵察機「無偵(WZ)8」が実戦環境下で運用可能かどうか、可能性は低いと私は思う。
 なぜなら、WZ-8は米軍がかつて保有していた空中発進するD-21に非常に似ているが、D-21の機体は回収することはなく使い捨てであり、カメラフィルムを海面に投下し回収する方式であった。
 また、空中発進だと航続距離は短くなるが、中国本土から1000キロ先の目標を撮影したWZ-8がどのように基地に帰還できるのか、難しいと思う。
リチャードソン大将の警告
 中国の対艦弾道ミサイルへの対処の基本は、「過度に恐れることなく、しかし侮ることなく、確実に任務を遂行せよ」に尽きる。
 2016年当時に米海軍作戦部長であったリチャードソン大将は、当時の米海軍が中国の対艦弾道ミサイルを過度に恐れて作戦が消極的になっていることに危機感を募らせ、「今後、米海軍においてはA2/AD(接近阻止・領域拒否)という用語を使用しない」と発表し、世界中の安全保障専門家を驚かせた。
 作戦部長が強調したかったのは以下の諸点であったと思う。
・A2/ADという用語を使用する弊害として、人民解放軍のA2/AD能力(その主体はDF-21DやDF-26Bに代表される弾道ミサイルや対艦巡航ミサイル)を過度に恐れ、米海軍の発想が防衛的で臆病になってしまっている。この状況を転換しなければいけない。
・米海軍の存在意義は、いつでもどこでも作戦し、言葉ではなく行動によって米国の国益に寄与することである。そのためには、米海軍本来の攻撃的で強い海軍に回帰することが急務である。
 このリチャードソン大将の考えは、「中国のDF-21DやDF-26Bで米空母を破壊するというプロパガンダに負けてはだめだ。その脅威を過度に恐れることなく、侮ることなく、米海軍に与えられた任務を遂行しなければいけない」ということだ。
 このリチャードソン大将の主張は自衛隊にも当てはまるであろう。
結論
 読売新聞の記事が正しいとすると、今までの単なるプロパガンダだと思われていた対艦弾道ミサイルが、移動する艦艇の位置情報などがあらかじめ知らされているという甘い条件下では命中する可能性が出てきた。
 しかし、実戦環境下においては、米国の空母に命中し、破壊するために必要なC4ISR機能は十分に整っていないと評価するのが妥当だと思う。
 ただし、中国が今後数年間をかけてキルチェイン用のC4ISRを改善すると、機動している空母に対艦弾道ミサイルを命中させることが可能になる。
 特に偵察衛星など宇宙を利用したC4ISRの改善は注目すべきだ。その意味で宇宙戦はますます重要になる。
 自衛隊にとっても着実に質を向上させているDF-21DやDF-26Bは厄介な存在である。
 中国の対艦弾道ミサイルのさらなる能力向上を前提として、自衛隊の対処能力を向上させることが急務になっている。
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lvdbbooks · 5 years
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2019年9月19日
【新入荷・新本】
『STUDIO VOICE スタジオボイス vol.415』(INFASパブリケーションズ、2019年)
価格:537円(+税)
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特集 We all have Art. 次代のアジアへ——明滅する芸術(アーツ) 過去も未来も、伝統も革新も、都市も田舎も、富裕も貧困も、外部も内部も。 アーティストたちはぐらぐら揺れうごく時代に、社会に、生活に、自己に翻弄されながら、 しかしそのさきに新たな実践を見出し、未来を切りひらこうと試行錯誤する。 動きつづけることでしか創造は生まれない。 創造することでしか可能性は生まれない。 光っては消え、消えては光る。 ちらつく視界の向こうには、私たちの知らない世界がぼんやりと浮かびあがっている。 この号で「アジア三部作」は最終章を迎える。 これで「終わり」ではない。 この明滅する松明を手にし、次代のアジアへと進んでいくのだ。
【CONTENTS】 ■特別抄録:ル・クレジオ『ビトナ、ソウルの空の下』 翻訳_中地義和 ・鳩に託された夢 文_中地義和 ■「集まること(コレクティブ)」の技法──インドネシアのアートコレクティブが照射するコミュニティの未来 ・「集まること」の、そのさきへ | 文_リアル・リザルディ ・つくりつづけるために「集まる」 | インタビュー●ruangrupa ・「エコシステム」を支えるものたち | インタビュー●GHH/Serrum ・ジョグジャカルタには何も見るものがない | 文_シャフィアトゥディナ ■「科学」と「幻想」のあいだで──中国SFはどこから来て、どこへ向かうのか ・わたしたちは、宇宙を目指さなければならない。 | インタビュー●劉慈欣(リウ・ツーシン) | 取材・文_樋口恭介 ・SF都市成都・『科幻世界』編集部をたずねて ・SFスタートアップ 八光分文化は、中国SFに新たな火を灯すのか? ■台湾パフォーミングアーツ、教育とプラットフォームをめぐるふたつの対話 ──日本と台湾をつなぐプロデューサー・新田幸生が尋ねた台湾舞台芸術の震源地 ■失い、ゆえに創造する──チョッケツする東南アジアの映画人(フィルムメーカー)たち | 企画_空族[富田克也+相澤虎之助] [カンボジア編] ・それぞれの再起動(リブート) | インタビュー●802Films/Tiny Toones/Anti-Archive ・記憶を記録する | インタビュー●ボパナ視聴覚リソースセンター [ラオス編] ・新たなラオス映画史はここからはじまる | インタビュー●Lao Art Media ・闘わないやり方で | インタビュー●Lao New Wave Cinema ■なぜ「新しく生まれる」のか?──「新生空間」が韓国若手アーティストにもたらしたもの | 文_紺野優希 ■硝煙のヴェール──タイ深南部の紛争地帯・パタニーに勃興したアートシーンを訪ねて | 文_小鷹拓郎 ■書かれる声──あるいは韓国文学が対峙しつづけるマグマ ・相克と鬱憤 | 対談●キム・ヨンス × チェ・ウニョン ・韓国文学探訪記 | インタビュー●韓国文学翻訳院/文芸誌『Littor』/書店コヨソサ | 取材・文_吉川浩満 ・詩は民のあいだに | キム・ヘスン/イ・ジャンウク/チョン・ハナ | 選出・訳・解説_吉川凪 ・空と風と星と詩 | 文_多胡吉郎 ・茨木のり子と韓国詩 | 文_斎藤真理子 ■パララックス・ビュー──マニラ、生活、天候、15年 ・8月のマニラ、ふたつのパン、少しさきの未来からきたお粥 | インタビュー●Goto Lechon Know/Load na Dito/Tessa Maria Guazon/SILVERLENS | 文_長谷川新 ・アーバン・プア・フィリピーノの戦略 | インタビュー●リーロイ・ニュー ・死なないで生きていくための | インタビュー●ターニャ・ヴィリャヌエヴァ ■香港──濡れた路面に咲く菜の花の、海 ・月歩の果て、銀幕(スクリーン)の映しゆくもの | インタビュー●オリヴァー・チャン・シゥクン/ウォン・ジョン/ジュン・リー | 取材・文_藤本徹 ■中国、写真をめぐるいくつかの実践──2010年代以降の表現・批評・出版・催事 | 写真_No.223 ・小さな生活を観察し、大きな環境と対話する | インタビュー●No.223 | 文_松本知己 ・写真から映像へ | 文_王歓 ・〈Jiazazhi Press〉主宰・言由(ヤンヨー)が見た中国インディペンデント出版の10年 | 文_言由 ・中国アートブックシーンの2大レーベル〈Same Paper〉と〈Bananafish Books〉の方法論 ■ベトナム大都市のビジュアルカルチャー | 企画・編集・デザイン_Rhetorica[太田知也+瀬下翔太] ・視線の脅威と路上の撮影 | インタビュー●トゥアン・アンドリュー・グエン ・蒸発するベトナム、アーカイブへの意志 | インタビュー●Art Labor Collective ・閉じた檻から抜けだして | インタビュー●GM creative/the yellow pot ・インディペンデントの矜持 | インタビュー●ダン・タン・ロン ・“対比"の街、ホーチミン | インタビュー●ヘニング・ヒルベルト ■コラム Alternative Art Practice from Asia 10の事例 1 「声」の文化とチベット文学 | 文_星泉 2 失われた「漫画」を取りもどすための20年 | 文_Mangasick 3 「閉ざされた国」に映画を、再び | 文_清恵子 4 ヤスミン・アフマドがマレーシア映画に残したもの | 文_エドモンド・ヨウ 5 4つの変化が示すベトナム映画の現在形 | 文_坂川直也 6 中国初の外資系出版社ができるまで | インタビュー●石川郁子 7 ミクロな文字が生む物語 | 文_福冨渉 8 リソグラフは、「コミュニケーション」する | インタビュー:O.OO/Corners 9 『攝影之聲』と台湾写真にまつわる2、3の事柄 | 文_李威儀 10 「デザイン」が必要とされるようになった10年 | インタビュー●A Black Cover Design ■Introduction: RUNUP4 ・インドシナのこと | 写真・文_園健 ・Relatives Voice | インタビュー_徳利 写真_伊丹豪 ■in fragments CONVERSATION●森永泰弘×井口寛×大石始/村山悟郎×シンスンベク・キムヨンフン COLUMN●ロバート・ミリス/大島托/土居伸彰 EVENT●エリック・クー×ブリランテ・メンドーサ×ガリン・ヌグロホ ILLUSTRATION●グ・ヒョンソン/沖真秀
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lostsidech · 4 months
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4-1
 この試合専用のインカムと照準器具を積んだヘルメットは、頭に載せるとずっしりと重く圧し掛かった。だが、この空間を埋める視線の圧が少しでも気にならなくなるのだと思えばそのほうがよほど軽かった。
 独特の緊張感が身を包む。それを感じながら、ちらと横を盗み見る。
 隣でペアが飛び跳ねている。身体を温めているのだ。
 その服装が新しいものに替わっている。……少し寸法のあっていないパーティウェア。
「変だよね、これ」
 瑠真はこちらの視線に気づくと、あっけらかんとそう言って裾を持ち上げた。左右非対称なカットになった青いドレスだ。
「いや……」
 望夢は口ごもった。ひらひらとした裾は多少邪魔そうだったが、中履きのパンツや足さばきのためのスリットは、明らかに動くために作られていて、この世界に開かれた大会という場にあってはおかしいというものではなかった。
 それもそのはず、元は丹治深弦が後半の試合で着るために仕立ててあったものだからだ。
(「どうでもいいけど、試合出るならその超カジュアル服やめなよ」)
 指摘されたのは先輩である宝木に、二人まとめてのことだ。
(「俺と深弦の晴れ着あるよ。昨日はまだ試合数多かったから簡単なスポーツウェアでよかったけどさ。今日って多分うちに観衆集まるから……って、高瀬くんすごい嫌そうな顔しないの」)
(「じゃあ、私一人でいいよ」)
 瑠真はあっさりと承諾した。
(「どうせ女のほうが撮りたいでしょ。そいつは絵にならんし」)
 以前の瑠真なら嫌がって当然だった。協会の広告塔になるという任務は、優等生ペアのものでこそあれ、瑠真の性格にはまずそぐわないものだ。
 彼女はやはり変化している。そのことに感慨深いような悔しいような、複雑な感情が少しだけあった。
「お前のじゃないわりには、まあまあ似合ってる」
「あっそ。ありがと」
 瑠真は細かくはこだわらない。パーティドレスに不釣り合いなiPodを手に持っていて、試合開始を待つ間またそれを聴いていた。
 望夢も備えようと、気を取り直して見渡した。初期状態の会場は観客席に囲まれたのようになっている。、ただしカードの設置されているポイントまで直行できないよう、高さ数メートルの同心円状の壁が視界を塞いでいた。
 ただしこれは初期状態の会場だ。
 ここに地形カードが切られるごとに、景色は変化する。
「どうする」
 調子のいいを切りはしたものの、その後は手続きとパネルディスカッション会場との連絡で精一杯で、こちらの作戦会議どころではなかった。向こうにはホムラグループの他の面々も到着し、莉梨のメッセージの確証は得られたようだ。
「どうもこうも」
 瑠真はシンプルな口調だ。
「勝つんでしょ 点取って相手撃てばいいんじゃない」
 試合の開始ベルが鳴った。
 ペアがスタートダッシュを決めた。
 両者ともがしたままゲームが終了しても引き分けにならないように、フィールドの各所にはランダムにバーチャルエネミーが発生する。影のような人型で同じく頭の部分をレーザーで打ち抜くと得点になる。そんなわけで、エネミー狩りの視点でもスタート地点にじっとしてはいられないというのは望夢も同意するところだし、まして彼女のスタイルからすれば当然のことなのだった。
 ただし相手チーム構成員の撃破ポイントのほうが圧倒的に大きく、エネミーを数十掃討したところで相方が撃破されれば逆転される可能性もある。防御という観念が頭からすっぽ抜けているペアを好き勝手に走らせておくわけにはいかないのだった。協調性のなさに内心呆れながら望夢はペアを追いかけた。
 そして、概ねの指針は向こうも同じだった。
 さすがにこちらより落ち着いている。
 会場高くに掲げられた得点板がバタリバタリと立て続けに更新された。アメリカ側のものだ。手近なエネミーを撃破して煽っているのだろう。早い。また、気分を盛り上げるためのものなのか他の意味もあるのか、アメリカチームのほうから小さく音が聞こえる。ここまで届くのであれば元は大音量だろう。ラウドロックだ。アンドリューの選曲か。
 私物の持ち込みは一回戦のモニカがそうであったようにある程度許されている。あらゆる解釈を許容する建前上、それが直接的な武器でない限り能力のサポートアイテムなどを拒否できないのだ。
 アンドリューは音楽家。新野に言われていたことをふと思う。協会式であれば、使い方は自己バフか、音圧による物理攻撃がいいところか。
 瑠真はすでに最初の壁の手前まで走り、増強をかけた脚に力を溜めていた。──さては壁の上に飛び乗って戦局を把握する気だ。瑠真と違って増強を使わない望夢はすぐに追いつくことはできず、確認手段を持たない。
 いや。
 立ち止まって目を閉じた。バーチャルの壁に手を触れ解析を走らせる。望夢の解析は自然科学を基準点にするから、それがただの映像である限りバーチャル空間そのものの探知はできない。
 しかしこの大会のバーチャル風景には、参加者の無意識レベルのペタルを取り込んだ光術の基本が仕込まれている。望夢のように基本的な能力ではペタルを発散しない者ならともかく、協会式の超常師の位置取りとやっていることは、概ねプロットできる。会場を織りなす糸の乱れを探知すればいいのだ。
「……来てるか」
 やがて目を開けた。
 銃を構えた先に泡がはじけるようにバーチャル人形が姿を現した。ノータイムでその額を撃ちぬいた──得点板に「Ghost 1」のパネルが回る。
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 こちらは本題ではない。
 同じ人形を狙って壁の向こうから飛び出した青年とばちりと目が合った。
 音楽はまだ遠くで鳴っている。攪乱のためにスタート地点で鳴らし続けるか、シオンに持たせでもしていたのだろう。青年は笑った。
「Good job, boy」
 望夢は構わずにその額に銃口を向ける。
 アンドリューは挑発するように笑顔を作った。そして手元にあったカードを切った。
 景色が切り替わる。一瞬で壁の迷路が崩れた。辺りは高低差のある崖の連なりのようなフィールドに変わる。
 アンドリューの背後にも大きな谷が生まれる。彼は軽やかにその中に飛び込んだ。照準を失った望夢は深追いせずに銃を下げる。不要になった金属製のカードはアンドリューの手を離れ宙を舞う。光を伴う景色の変遷にその縁がきらきらと光るのが見える。
 壁が無くなって開けた視界で、発生しかけていたエネミーがばちんと消えた。おそらくランダム発生の位置調整のため一旦生成がキャンセルされたのだろう。無慈悲なことに、撃たれてもいないそのエネミー背後にも、アンドリューの撃墜マークのランプが点き、全体で二体そういうものがいたらしくアメリカの「Ghost」得点版は「2」になった。。そういえばそういうルールだった。
 そこへ向けて銃を構えた状態で、足元を急に失った瑠真が踏み外してよろめいているのが見えた。高いところに立っていたのだから当然だ。
 そちらに素早く向かう金色の影││シオン。
 彼女もまたスタート地点を離れ、地形変化で視界が開けると同時に一気に距離を詰めていたのだ。
 おそらく瑠真は気づいていない。「るっ……」インカムで声を掛けようにも、鳴り響くラウドロックが邪魔をする。それ反則じゃないのかと望夢はちょっと怒る。
 瞬時に思考した。レーザーガンは光だから遠距離で邪魔するのには向いていない。
 時間稼ぎの大会といえど、足掻きもせずに負けてやる気はさらさらない。
 目の前に金色の縁がきらきらと光りながら落ちていった。
 それだ。
 宙を舞うカードを手に取って思い切り投げた。縦に投げるのには丁度いい重みだった。瑠真のヘルメットの後頭部にそれは当たって地に落ちた。痛て、と言うように瑠真がこちらを振り向く。その瞬間にシオンが飛び出し、瑠真に照準を向けていた。
 ポイントの入る赤い部分はヘルメットの前面だ。急に振り向いた動きのせいで瑠真を狙い損ねたシオンがちっと舌打ちした。望夢はその間に相方の頭越しにシオンに狙いを定めている。こちらを確認したシオンが小さく笑って近くの段差に飛び込む。ひとまずの狙撃は防げた。
 その動作でようやく瑠真も気が付いた。大きく距離を取ってこちらも物陰に飛び込む。
 望夢は走り寄ってペアに合流した。
「勝手に飛び出すな」
「事前に作戦会議なんて悠長なことしてる時間ないでしょ」
 瑠真はふんと笑った。好戦的ではあるがどうやら落ち着いている。この場慣れた落ち着きだけは高瀬式門下生に指導してもらった恩恵かもしれない。
「で、どうしよっか」と呑気に今頃瑠真が訊く。
「連中がどういう超常術を得意にしてるかも分かってない。シオンは多分お前と傾向似てる」
 望夢は早口に言った。崖の縁から眺めながら感知のために神経を研ぎ澄ましている。
「……キングのほうは多分絡め手だ。俺と近い。つまりお前とは相性が悪い。お互い似た属性を担当したほうがいいと思う」
「は、アンタがシオン苦手なんでしょ」ペアは生意気にもそう言った。「お得意の干渉使えないもん、あのやり方じゃ」
 その通りだった。協会式超常術は効果発現までの時間が短いせいでそもそも解析と相性が悪いが、肉体増強を中心とする瑠真やシオンが相手だとなおさら望夢にはどうしようもできない。こちらが相手に干渉できる時には、相手もよほどこちらが射程内だからだ。
 瑠真はふいに銃を構えて撃った。ランダム発生していた人型が遥か背後で弾けた。││落ち着いている。話しながら周囲を観察して得点源を狙っていたようだ。
「選手控室で聞いてたよ。シオンはアイドル的なパフォーマンスが得意なんでしょ。いつも癖で見栄え重視で戦うから隙を突くならそこ」
 その場馴れた動作に加えて、瑠真が分かったように言い出すので望夢は意表を突かれた。今回に限っては出場する気の無かった望夢よりまともに情報収集していたらしい。
「アンドリュー・キングだっけ あいつはカバーバンドマン」
「知ってるのか」
「ほら」
 ふいにギターの低音が耳に届いた。
 振り向けば、少し離れたところにアンドリューがいた。
 どうやらお互いに狙える位置取りではないが、体勢の視認はできる。レーザーガンを下ろしている代わりに小さなiPodを携えている。最初に鳴っていたのもこれだろう。
 にやりと青年が笑った。選手間通信用インカムに相手の声が入ってくる。
「Do you like Nirvana Are they known in Janan」
「ニルヴァーナって言った あいつ。バンド名」
 瑠真も対してiPodを握った。「お」持ち込んでたのか。控室で勉強していたと言ったのはたぶんこれだ。
「何だっけ、このイントロ。探してる暇ないけど、多分有名」
 歌詞までを聴き取るのは難しい。ただ、アンドリューの外面の印象によく似た陰気な声がiPodから低音質で響いている。
 何が来るか││と思った瞬間、ガクンと体が重くなった。
「││」
 陰気な声が同じフレーズを繰り返している。呼びかけに聞こえる。ハロー、ハロー、ハロー……。
 フレーズがわんわんと頭の中に響き、視界が曇る。まるで音に下に向けて引きずられているようだった。
 それから一気に曲調が変化した。
「わ」
 体の重さも変わった。腹から突き上げられるような感じだった。曇っていた視界が一気に別のものに染め上げられた。小さなiPodから出ているはずの音が、いつしか会場全体を支配しているのだ。
 キング。この小さなステージの王。
 考える余裕もなかった。アンドリューを中心に「それ」は生じていた。アンドリュー自身も心地良さそうに音に合わせて床に足をタップしている。その──心象が投影されているのだ。
 生じる効果は単純。否応なく音楽に引きずり込まれるのだ。ありていに表現しよう。『乗ってしまう』。実際に周囲の景色や条件が変わったわけではない。なのに音楽に気分が乗せられざるを得ない。
 これは協会式にとっては致命的だろう。こちらの超常想像図を描くことができない。
 隣を見る。案の定だった。瑠真は魅せられたように動きを止めている。
「瑠真ごめん、貸して」
 iPodをひったくる。自分のためではない。望夢はこと協会式に関しては解析さえ終わればいつでも打ち消せる。
 瑠真のiPodには瑠真が普段聴くのだろう日本人のアーティストがずらっと並んでいる。
 その中から当て推量で曲を選んだ。タイトルから予測して今流れているのとは違うだろう曲調。ドンピシャ。場違いな女性ボーカルのポップスが、アンドリューのアメリカンロックに重ねて流れた。
「はっ」
 瑠真が隣で意識を取り戻す。それを横目にインカムの集音部にもiPodを近づけた。
 やったことは単純だ。違う音を流してステージを台無しにしただけ。それぞれのファンが会場にいれば今頃大ブーイングだろう。
 アンドリューがこちらへ向かう足を止めた。
 こちらへ向かう足を止めた││これまでこちらに近づいていたのだ。堂々たるもので、障害物に隠れもせず真っ直ぐにこちらへ向かっていた。ひやりと背筋が冷える。もうすぐ射程内だった。認識はしていた。しかし、完全にその世界観に横槍を入れるまでの数十秒、望夢もそれすら音楽の一部のパフォーマンスとして受け入れてしまっていたのだ。
「Dirty」
 青年が顔をしかめて呟いた。そして身をひるがえして近くの壁に引っ込む。
「No way」
 詰られている、ということだけは理解できる。彼の耳元にもインカム越しに瑠真のiPodからの歌は届いただろう。
 このとき、急に会場アナウンスが入って試合が小休憩になった。見るとアンドリューが審判席に向かって手を振っている。何やら選手側からのタイムのようなものを取ったらしい。邪魔されたのがよほど腹立ったか。選手側からのタイムが取れるのを望夢は今知ったがきっとどこかでは説明があったのだろう。初日から出場しているアンドリューたちにはわかっていることだったのだ。
 横から手が伸びてきて瑠真にiPodをひったくられた。
「最悪」
「どうも、なんとでも言ってくれ」
 言われたままに受け入れる覚悟で肩をすくめる。瑠真はレーザーガンを持ち直しつつ、iPodを回収した手を振り回して暴れている。
「他人の音楽の趣味無理やり見るのって覗きみたいなものよ、わかってる」
 まず怒られたのはそこだった。望夢自身はプライベートの観念を捨てているので感覚は違うが、そういう人間がいるのを知ってはいる。わかってやったのだから怒られて当然だろう。瑠真は元々プライベートスペースが広い。ただ、
「うんまあ、一般的には……でも今の状況だとしょうがなかっただろ」
 言った瞬間、試合中だというのに横から物理的に足を踏まれた。
「いって」
「アンタのそういう判断は信用してる」
 踏んだうえで何故か認められた。
「だから不問にしてあげる。この試合世界放送なんだからね。そこでよっちの歌勝手にミックスジュースみたいにしたのも今は不問。ただ後でちゃんと聴きなさいよ」
 謝りなさいよ、ではなく、聴きなさいよ、だった。
「お前結構音楽好きなんだな……」
「そう 普通だと思うけど……あ 思い出した、スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」
 踏んだ足を放すなり、瑠真が話題を変えて元気に言う。
 指を立てている動作からするに、アンドリューが流しているこの曲のことなのだろう。最初にも知っている曲だと言っていた。
「どういう曲なの」
「童貞っぽい曲」
 今度はこっちが勢いで頭を叩く番だった。
「お前もこれ世界に放送されてるつもりで喋れよ」
「いったい。いや、そういう曲なんだってばホントに」
 瑠真はくちびるをとがらせ、
「ニルヴァーナってバンドのボーカルが彼女に振られたときの悪口かなんかだよ、曲の由来」
「有名なのか」
「さあ、洋楽だと普通に有名なんじゃない 私は知らないから深弦ちゃんと隼二くんに聞いた」
 さっきも思ったが、年上の優等生ペアに対して瑠真は完全に名前呼びだ。
「アンドリューの好きな曲傾向って調べればわかる。世界大会で出してきそうなのっていうと、会場ウケ的にももっと絞られてくる。だからヤマ張ってたんだよ。ぶっちゃけ、曲がわかったところで対戦相手的にあんまりやることは変わんないけど」
「そうなのか」
 望夢は目をしばたく。歌で戦う、というと思い浮かぶのはやはり帆村莉梨だったのだ。莉梨は歌の内容と紐づけた異能を使うから、曲を識別できるに越したことはない。アンドリューは変わらないのか。
「うん。アイツがやるのはただ好きな曲を流すだけ。こっちは勝手にるけど、撹乱され方にそんなに違いはない││」
 瑠真が身振り手振りを交えてそう言ったとき、
「││そうだね。アンディはただみんなに好きな曲を聴いてほしいんだ」
 ふいに違う少女の声が割り込んだ。
 反射的にそちらに顔を向ける。そこには金髪カチューシャの少女がいた。シオン。
「おい、今試合止まってるだろ」
 望夢が思わず身構えて声をあげると、シオンは「当たり前じゃん」と目を丸くした。
「だから話せるかなって思って来たんだよ。アンディのこと詳しいみたいだね」
「この子日本語話せるの 知り合い」
 瑠真は怪訝な顔をした。ペアはシオンとはまだ話していなかったらしい。
 望夢は内心、なぜシオンは自分にばかりと思いながら瑠真に向かって頷いて、それからまたシオンに向き直る。
「自分のチームの解説してくれるとは親切だな」
相手はつんと顎をあげた。
「あたりまえのこと言うけど、解説したとこで負けないからね。それにワタシたちは世界で有名だよ。きみたちが知らないのはただ不勉強なだけで、そのまま倒したって試合的につまらないし」
「……」
 それは言えている。何度も繰り返すがこの試合は世界放送だ。
「アンディもそんな態度で聴かれたってつまんないだろうしね」
 話がアンドリューに戻り、望夢は苦い顔をした。
「デバフに使われて、いい気持ちで音楽聴く奴いないと思うけど……」
「あは、デバフだって。それはつまり、きみは音楽に興味がない、ってことだよ」
 シオンは首を傾げて笑った。望夢はむっと眉根を寄せる。瑠真も撹乱と言っていた。音楽に意識を取られて戦えないのは十分にデバフだと思うが。
「ワタシもアンディの曲の趣味には詳しくないけど、好きな人はすっごく好きなんだよ。アンディもそう」
「そりゃ、有名な曲はそうだろ……」
「アンディは、自分の好きな曲をただ、自分の思うように聴かせて、それを周りの人が受け取ってるの。アンディの想像が聴き手の感覚になる。だけど得る感情まで強要するのは無粋だから、そこには手を触れない。アメリカチームの子たちの中でも感想は違うよ。モニカはわかんないって言ってたけど、嫌いじゃなさそうだった。ドミニクは趣味が違うって言ってた。シルヴェスタは結構好きみたいだね、初めて模擬戦したときから喜んでた」
 シオンは一人ひとりを示すように虚空に指を立てる。感情は強要しない、という言葉に少し含みを感じた。多分、感情の共有を軸にするヒイラギ会のやり方への当てこすりなのだろう。
「シルヴェスタはもともと自分で戦うほうはそれほど強くないのだけど、その模擬戦のときは積極的に飛び出してたの。わかる 好きな人なら、あれ聴いてすごい高揚するってこと。バフって思う人もいるんじゃない」
「高揚させられて普段通りに戦えないなら、それはやっぱりデバフじゃないか」
「お固いなぁ、まあそれでもいいか」
 シオンは眉尻と一緒に手を下げた。
「こっちから楽しめって言うのもヘンだしね。ちなみにシオンはわかんなかったクチ」
 説教しつつもシオンも同好の士ではないらしい。そこまで話したところでアンドリューが戻ってきて、身振り手振りでシオンに何か言う。
「おっと、そろそろはじまるみたい」
 シオンはぺろりと舌を出した。
「じゃあ、最後までよろしくね」
 元来た地形の隙間にシオンは身を隠す。望夢も壁に張り付いて息を整え、銃を構え直した。瑠真が顔を突き出してくる。「どこで仲良くなったのよ、アメリカ代表と」「さぁ……」話しかけてきたのは最初から向こうだ。
「あ、始まる前にあと、次アンドリューが同じことしてきたら私のiPod使うの禁止ね」
「いいけど、俺は解除できるけどお前どうするの」
「乗る」
 瑠真は断言した。
「ん」
「話聞いてたでしょ こっちも乗ればバフになるんだって。私そのために予習してたんだから。知ってる曲のほうがライブはアガる」
 ペアがよくわからない自信で言い切った瞬間に、再び試合開始のブザーが鳴った。
 シオンが引っ込んだその場所から飛び出してくる。休憩中に自分で自分の位置を堂々と知らせていたことになるが、そのまま全く躊躇がなかった。さっきよりアップテンポなロックが遅れて掛かり始める。瑠真が少し笑って目を閉じ、入れ替わるように音の鳴る方向へ飛び出した。打ち合わせを無視して、明らかにアンドリューがいる方向だった。すでに「乗せられて」いるのだろうか。
 望夢には理解しがたいが、ペアがそう言うなら止めるほどのことではない。望夢はちらりと横に視線を向けてからシオンに向き直った。
 シオンは目が合うと同時に含み笑いする。
 シオンが即座に銃を取り出して撃つ。引っ込んでやり過ごし、レーザーが途切れたすきに返す刀でこちらも銃口を向ける。
「あれ」
 そのときシオンは気がついたら目の前にいた。「おっと」距離の測り方を間違えていたらしい。アンドリューのデバフのせいで、音楽のテンポに狂わされでもしたか いや、そちらの解析はさっき済んでいる。
「よっ」
 シオンがウィンク、間近から狙ってくる。望夢は思わず直接腕をあげてレーザーを防いだ。本物の熱線ならともかく協会式光術ベースの銃だ、怪我はしない。
 協会式光術。
 腕をあげたことでこちらからの狙いは完全に逸れてしまい、シオンが角度を変えて狙ってくる。望夢はよろめきながらシオンを正視した。──微妙な違和感。
 そうか。
 捉えた。即座に解除式を叩き込む。
「あっ」
 シオンが『思っていたのと少し違う場所で』目を輝かせた。やっぱり。シオンは敢えてこちらに錯視を仕掛けていたらしい。
距離感も狂って当然だ。シオンの路地裏や開会式のダンスを思い出す。彼女は光を操る。それは協会式の象徴としての華やかなものももちろん、光の屈折や反射も守備範囲なのだ、おそらく。こちらの目に映る光を捻じ曲げて距離感や角度を狂わせていたのだろう。
「ねえねえ、ノゾムのそれ、どうなってるの」
 一度距離を取り直しながらシオンが無邪気に聞く。無言。答える義理はない。いつの間にか名前を覚えられていたらしい、ついに補欠から本番に出たのだからその際か。なんにせよシオンが見た目に華やかなだけでなく、小手先の小賢しい工夫をしてくるのであれば望夢はそちらのほうが相手として向いている。
「やっぱり黙る。つまんないの。シオンは教えたのに」
 少女はくすくすと笑う。
「きみの話、聞きたくて教えたのになぁ」
「なんでもいいだろ」
「よくないよ」
 シオンは妙に落ち着いた声で答える。望夢はふと違和感を抱いて銃を下ろした。……シオンも完全に銃を下ろしている。
 ──それはなんのためのパフォーマンスなのか。そこはかとなく、嫌な予感がした。
 試合の前に感じた予感とどこか通じていた。そして思い出していた。最初に路地裏でシオンと会ったとき、彼女の足音に感じた陰のことを。
「アンディがなんて言ってタイムを取ったか、教えてあげようか」
 今のシオンの声は空間に響く、きれいな声だ。そう感じた理由を考える。……人に聞かれる前提で話す少女だ。彼女はアメリカの星だから。
 この試合は、全国放送だから。
「不思議だなあ」
 少女の碧眼が、美しく空を映していた。
「君達は、八式にはない技術を使っているみたいだ」
 その碧い瞳が、細められた。
「は」
 完全に、望夢は硬直する。彼女の言うことは事実だ。望夢の異能は協会式ではない。異能の打ち消しは八式で一般的ではないのは確かだろう。でも、協会式を逆算しているだけで、それほど目立つことをしているつもりはない。そういう応用なんだね、で済む範囲のはずだ。
 何故それを、今さら言うのだ 脳が警鐘を鳴らす。シオンの次の言葉には、何かがある。
「いつから協会の所属者を名乗ってるの 『ヒイラギ会さん』」
 バタンバタンバタンと、連続で得点板が落ちる音がした。同時に景色が変わった。視界の外でアンドリューか瑠真かがフィールドカードを使い、発生キャンセルゴースト分の点が入ったのだ。周囲は岩場と水辺に変わっていた。
 望夢はその瞬間に全てを理解した。
 この大会が公平な競い合いだと思ったのがそもそもの間違いだった。
 これは──この蜜を孕んだ巨大なリンゴは、『日本の』協会をつるし上げるための罠だったのだ。
×××
「どういうこと」
 現行ヒイラギ会のリーダーのくせに、力関係や陰謀といった面をほとんど理解していない赤髪の少女がこてんと首を傾げた。
『あーあ、こうなると想ってたから止めたかったのに』
 一方で理解した口調で頬杖をついている、少年の姿もある。ただしその口調はどこか電子音のケロケロした響きだ。また身体も透けている。なぜなら彼は電子媒体で意思疎通できるように再現された幽霊だからだ。
『つまりこういうことだ。アメリカチームは最初から日本を嵌めて、そのつもりでこの大会を持ちかけたんだよ』
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