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nakagawanotumbler · 15 days
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豊田道倫&His Band!のシングルでベースで参加した。
豊田さんのバンドでレコーディングに参加するのははじめてで、曲を聞いてから2回目か3回目にレコーディングをしたのもはじめて。あまりに初々しい演奏が収録されている。
「viva! Rock and Roll / A子B子C子D子」
僕がレコーディングするときは兎角うるさくなりがちで、ここはこう、この小節のケツはぐいっとあげて、とかまあ散々小うるさい。怖くはないがやかましい。しかし仕上がりは変わってるに違いない、と思い込ませて音源は完成する。大概こうだと思う。
ところが豊田さんは歌詞とコードの紙をくれて一回説明して、「じゃあ録ろうか」と言う。早い。早過ぎる。何回思い出しても早い。僕の本当に1000分の1くらいの所要時間でレコーディングは終わった。
終えた岡山さんに「こんなレコーディングあるんすね」なんてカルチャーショックを受けていたら「これもレコーディングやな」と返され、どれだけ自分がペーペーなのかと思い知らされた。
レコーディングは写真を撮るみたいなもので、その時の自分を切り取る、みたいに思う。
しかし写真で言うならじゃあどこで、どんな服で、どの角度で、構図で、なんてこともやはり考えてしまうけど、豊田さんのはそうじゃない。スナップ写真みたいに本当の今を切り取るから、それをほとんどそのままみんなに見せるから、信頼されるのだと思う。
仕上がった音源はその時をそのまま、でもやっぱり少し整えて、ちょっと汚して、何食わぬ顔でそこに立っているみたいでちゃんと作品になっていた。恐るべしMT。
「A子〜」の方は川本真琴さんがコーラスで加わった。自分にとってのお妃様みたいな人の奥でベースが、しかもあんな初々しい演奏で低音を担ってると思うと恥ずかしかった。ネット上の追っかけだった僕は、その人と同じ音源上に存在することが出来た。MTの奇抜なアイデア様様である。
今週17日、もう次の次の日には豊田さんのレコ発が渋谷WWWで行われる。現在練習をしているが何がどうなるのかいまだにわからない。僕はどうするんだろうか、みんなどうするんだろうか、豊田さん、何をやるんだろうか。17日、正面衝突事故みたいなHis Band!の演奏を刮目して欲しい。
ということで練習します。
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nakagawanotumbler · 16 days
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レコ発2マン「天使達の惑星」が終わった。来て頂いた方ありがとうございました。
もうあれから何日も経っているのが中々信じ難く、なんせ昨年から準備しつつ、そこそこほんとにやるのかこれと思いながら、ずっと脳の片隅にあったものが終わって、今はもうラーメン食って喫茶店にしか行きたくない。
蓋を開けてみればarko lemmingの人気がすごくて、そしてそのお客さんがあたたかった。僕はVaporbandの力を借りて自分なりに音楽を誠実にやって、なんとなくちょっとは伝わったような、もっといかなきゃと思ったような。なにせおそらく僕のレコ発ではarko lemmingのおかげで、今までで一番盛況のイベントになった。ありがとうコレスケさん、ありがとうみなさま。
カセットをコレスケさんと一緒に作って、それも沢山旅立って嬉しかった。互いにほんの数本ずつ持って帰ったのでどちらかのライブでご購入ください。
アンコールの最後にやったセッション、のために作った曲、「レミングス」の動画の断片がSNS
に転がっていて、それらを頭の中で繋ぎ合わせてあの日を思い出すのもいい、と思っていたらYouTubeに上げてくれた方がいたので思い出に。
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そういえばカセットに歌詞が付いてないのでここに。間違い探ししてください。
本当にありがとうございました。
レミングス
僕の口ってなんで笑うとちょっと歪むんだろう
僕の顔ってなんで楽しそうにしちゃうんだろ
僕の瞼ってなんでこんな重く厚いんだろう
僕の街ってなんでこんな人がいないんだろう
街の色ってなんで覚えたのと違うんだろう
街の朝ってなんでいつも眩しすぎるんだろう
街の歌ってなんでこんな響かないんだろう
街の人ってなんで同じに見えるんだろう
覚えていて
君の全ては君のものなんだよ
僕の全ても君のだよ
わかってても覚えれない(奪って僕の全部)
レミングス
ねえ君の髪ってなんで天使の輪っか似なんだろう
君の匂いってなんでパン屋さんより甘いんだろう
君の服ってなんで触れたら溶けそうなんだろう
君の顔ってなんで食べれる気がしちゃうんだろう
君の名前ってなんでこんなに君を表してるんだろう
君の体ってなんでそんな華奢なのに歩けるんだろう
君の歌ってなんでへたっぴなのに聴けるんだろう
君を歌うだけで名曲になるんだろう
覚えていて
君の全ては君のものなんだよ
僕の全ても君のだよ
わかってても覚えれない
(奪って僕の全部)
レミングス
君の全ては僕そのものなんだよ
僕の全てが君なんだよ
わかってても
覚えれない
レミングス
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nakagawanotumbler · 22 days
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配信三部作のレコ発もといarko lemmingとの2マンライブはもう今週になってしまった。
その日にリリースする作品が一つある。arko lemmingこと有島コレスケさんと作ったスプリットのカセットだ。
両A面だけど便宜上A面はarko lemming「スターゲイザー」、B面は中川「レミングス」が収録されている。
2マンライブを決めた喫茶店でのほとんどの会話はこのカセットについてのもので、本当にコレスケさんの厚意というか、いや悪ふざけというか、を中川が割と真に受けた形でやることになった。なにをやるにせい締切がないと何も出来ないと言うコレスケさんに激しい同意をしながら、スプリットってメロコアバンドとかがやるイメージだったが別にソロの人がやってもいいに決まっているため、損か得かはわからないけど、楽しい方が楽しくないよりいいに決まっているため、何より作りたいという思いに従って作った。なぜスプリットって、やっぱりバンド音楽が好きなんだなと、僕にも、コレスケさんにも思った。
一応テーマを決めようとなって最終的に「死」を主題に作ることになった(ほんと)。実際にどこまでそのテーマが楽曲に影響を及ぼしたかは定かではないが、一歩目はそこから始まった。どこまで沿っているかは聞いて確かめて欲しいけど、僕は割と沿った。コレスケさんはわからない。
コレスケさんの曲「スターゲイザー」は僕からすればとてもコレスケさんらしい、同時に現在のコレスケさんが沢山の音楽の現場を経験して、吸収して持って帰ってきたお土産みたいな曲だなと思う。
ゆったりとしたグルーヴにガットギターのメロウなリフが重なっていく、ミニマルなオケに思えて歌はポップスマナーを押さえているのがコレスケさんらしいなと思う。
衒いなく自然に音を選び取ってるのが僭越ながらわかるし、人生の全ての経験が音楽になることを証明してくれる。彼にとって久しぶりの新曲だけど、いっぱい作ればいいのになって、普通に思う。
僕の曲「レミングス」のタイトルはコレスケさんのアーティスト名から頂いた。このためだけに書いた曲、ライブでやる機会なんてないかも知れないけど、曲を作るってそういうことでもないし。
昔レミングスっていうゲームがあった、なんか緑色の、ちっちゃい、かわいい風の小人みたいなキャラがいっぱいいて、その群れを誘導して��ールに向かわせるみたいな、ピクミンの元の元にあるみたいなゲーム。
友達の家で一回やっただけだったが妙に印象的だった。レミングスとは調べるとどうやら集団自⚪︎をする鼠とその昔噂されていたらしく、なんとも気持ちが暗くなった。が、テーマとは合っていた。でもそんな暗くならないよう。
コレスケさんと対バンするにあたって、arko lemmingは勿論だが在籍していたtoldを久しぶりに聞いてほんのり参考にした。なんか今すごく良い。told、すごく良いバンド。エモ、オルタナ、良い塩梅にあの頃のjpop。
だからちょっとパク、参考にした。
サウンドは二人とも全然違うのでどっちから先に聞いてもいいようになった。同じような曲にならなくて本当に良かったとおもう。本当に。
ダウンロードコードの封入作業を二人でやった。コレスケさんは意外に不器用で楽器だけ器用にこなす人なんだとわかった。温もりのある梱包を二人でしたので購入してくれた方は人想いにビリビリに開けて欲しい。
もういくつ寝たら2マン、みたいなこういう気分をいつまでも持っていたいと思う。いや、普通にそんな気持ちにならないくらい忙しくなった方がいいか。
4/11のイベントにて発売です。買ってください。
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nakagawanotumbler · 27 days
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レコ発、arko lemmingとの2マンがもう来週木曜になってしまった。
レコ発、なんて自分のイベントみたいに言っているがそんなことは全然ない。コレスケさんがそう言わせてくれた。4月11日は二人で決めた一個のライブ。
昨年11月くらい、僕がコレスケさんと一回ちゃんと喋りたくて喫茶店に誘ったときに決まった話だった。この人、何を喋るんだろうと思っていたであろう有島コレスケ氏に対して、確かになにを喋るか全く決めていなかった中川が言ったこと。席について五言目とかで言った2マンやりませんか、に対して、やりましょって言ってくれたコレスケさん、漢気であり大人だった。本当にありがとうと思う。なんならスプリットも作っちゃいます?なんて言ってくれたその眼差し、ふざけていた。しかしそれが嬉しかった。
コレスケさんを知ったのはいつだったか、知人にコレスケさんと雰囲気が似てる、なんて言われたことがきっかけだったかもしれない(ファンの皆さんごめんなさい)。その人はX、旧Twitterのフォロワーがやたら多い、なんか投稿もうまい、やたらいいねがつく、精悍な顔つきの男性で、正直に申し上げてなんか僕にとっての自分もこうなれたらいいのに、的なジェラシーの対象の人だった。
僕と顔は別に似ていない、ちょっと瞳に光が少ないところは似ているかも知れない。あと髪型が似ている時期があった、そんなマジでどうでもいいところくらいで、それ以外は似ていなかった。
夥しいサポート活動、しかもローソンやファミマのショーウインドウでライブが告知されているようなアーティストの。なにが中川と似ているのか、瞳と一時の髪型以外わからなかったが、彼のソロプロジェクト、arko lemmingの音源を聞いて全てがわかった。
おそらく幼少期、多分僕と同じ時代のヒットチャートを聞いて育ち、同じ類の感動を胸に秘めて。おそらく少年期、海外のそれなりに鬱屈としたオルタナティブロックに夢中になってしまって。おそらく大人になって、でもやっぱりあの頃の素直に楽しいと思えた日本のポップスをまた体現しようとしている人みたいに僕には思えた。裏はとっていないのであくまで憶測。音楽で嘘をついたり騙すことは経験上難しいと感じるため多分こんな感じなんじゃないかと思っている。
arko lemmingのライブ動画が上がっていた。あんま知らない名前のライブハウスの、人がいっぱい入っているやつ。ぼくはそれを見てなぜか自分を重ねたりして、でも自分には出来ないと思ったりして。恋する惑星って曲、僕の中にもあるはずなのに僕には出来なかった曲だった。
コレスケさんは優秀なミュージシャンだ。音楽を聴く人の気持ちを考えられる人。当たり前みたいに、風が吹くみたいに自然とリスナーに寄り添う人。そこが何よりコレスケさんと僕の違う部分かも知れない。
初めてライブで一緒になった昨年、二人とも一人でステージに上がっいた。友達が全くいないというわけでもなく、しかし二人とも一人で音楽をすることに大きな意味を見出していた、ように思えた。ステージングは一人でたくさんのエフェクターを踏んで、一人でたくさんのフレーズを弾いて。僕には出来なかったステージング。シンパシーを感じる、なんて終演後言ってもらえたけど、僕には憧れても出来なかった音楽表現だった。
僕は別にコレスケさんと並ぶような存在ではない。同じようなことをやっている、なんて思えないし、2マンをさせてもらえるなんて光栄な限りだ。彼の器の大きさと僕の無茶で決まったライブ、きっと僕はたくさんのarko lemmingファンの前で演奏をすることになると思う。
同じような時代に生まれた同じような音楽を聞いて(完全に憶測)それが有島と中川に分岐して現在、音楽になった事実を見てほしい、あわよくば楽しくさせれたら、なんて思いながらこれを書いている。
一緒に作ったスプリットについてはまた改めて。
よろしくお願いします。
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nakagawanotumbler · 1 month
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大阪梅田ハードレインでのレコ発「デート」が終わった。終わってからもずっと背中に緊張とだるさが居座っていて、気を張っていたのと単純にピアノを力一杯弾いていたんだなと気付かされる。
蓋を開けてみればあらゆる人の協力でいい日になった気はしており、またいつかバンドで行けたらなとは思う。呼んでくれる人がいないと行けないけれど。毎回最後と思いながら行くけど、最後じゃなくてもいいかなと今回も思う。
個人的なハイライトはいくつもあって、絶不調の状態でリハに登場する豊田道倫さん、岡山さんと車内で永遠に繰り広げた音楽オタクトーク、運転中にイライラする石井さん、ちょっとモテた吉田さん、助手席だと喋るカネコさん、など色々あったけどもう一週間も前のことだ。
遠征とか企画ライブで、演奏は勿論一番大事かもしれないけど優先順位の低いところへ行ってしまう。いつも不思議だけどそれをしに行ってるんだが。
車内。遠征のほとんどは車内で行われており運転の出来ない僕はもうただの木偶の坊で、その無力感と向き合いつつどうこうする気もない諦めの椅子に深く腰掛ける。基本的には会話をするか景色を見るかしかない状況で出てくる言葉は、どれも少し正直さが幾分増していて自分でも驚いたりする。
こんなことを思っていたのか、自分、君。そこまで僕は人に興味がないと自覚しているが、知れたら知れたで面白かったり。でもやっぱりどうでもよかったり。音楽を演奏する上でのその指や肩は間違いなくその人から発生しているんだけど。
微睡みながら聞こえてくる音は会話だったり道を100キロで滑る音だったり、どこまで夢でどこまで現実かわからない。多分全部現実だった。
豊田さんの「アホウ」最高だった。みんなにも見せたいなとも思うけど、あそこにいた人の思い出の中だけでニヤニヤするのもいいかと思う。ライブはたった3、40分くらいだけど記憶の中で何回も反芻できたら演奏時間はもっと長くなる。ぼくは一生演奏し続けていたい。
音源の方が、あるって安心できるし何回聞かれてるかもわかるけど、そうじゃない世界の中でも。
ずっと同じものなんてないので今回のバンドも、車も、セットリストも天気もこの先は違うかもしれない。いつもそう思いながら(特にバンドは)演奏している。それでもいいかなって思えるライブをしようと思っている。
今回の大阪でのレコ発「デート」は終了。ありがとうございました。
そしていよいよ東京でのレコ発「天使達の惑星」が来月11日に下北沢BASEMENT BARにて行われますのでよろしくお願いします。
準備はまだ万端ではないのでこれから。
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近いうちにお知らせが出来たらいいなと思う。共演のコレスケさんとの歴史(僕の中での)も書けたらいいなと思う。
引き続きよろしくどうぞ。
2024.3.16
梅田ハードレイン
中川昌利 & Cars
Eyes
oboeteru
幕凪
きらり
きっとずっとタブン
Machibari
やさしいね、
ファッションヘイト
en.
ハタメキ
アホウ(with豊田道倫)
アンダーグラウンド・ビーチ (with Cars)
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nakagawanotumbler · 2 months
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3/16大阪梅田ハードレインで行われるレコ発から新しいCD-R作品「デート」EPをリリースします。
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「デート」EP
1.指わ物語
2.ハタメキ
3.デート
4.エピ
5.友達でいい
¥1300(税込)
配信された三部作は今作用にリマスタリングをしました。マスタリングエンジニアはいつもミックスして頂いてる松本英人。
新曲「デート」「友達でいい」はMTマナーに乗っ取り完全宅録楽曲、配信はしません。ダウンロードコード付きですのでプレーヤーがない方もぜひ。
豊田さんと会う時はいつもデートに行くような感覚。楽しいけれど背筋が伸びて緊張する。なのでイベントタイトルを「デート」にした。
何を言われるかわからないため少し��気づく。顔もちょっと怖い。しかし結構ゲラだ。ライブでも沢山笑かしたい。最高のデートしたいと思う。
僕にとってメモリアルコンサートのため(この遠征をどうにか黒字にするため)三部作を絡めたアルバムを作ろうと思った。そしてなにより「デート」という曲を書きたかった。
僕が体験したデートに充満する空気は大抵一緒で、なんせ片方はずっと僕のため。
生涯の覚えてるデートは大体肌寒くて、片方が元気がなくてそれを察知してもう片方も元気がなくなって、だけど目的の駅まで行って、違う街まで行けば何か変わるんじゃないかと少し期待しながら無言で歩くような時間。
何を言えばいいのかな、何を思ってるんだろうなと想像しながらひたすら歩みを進める時間。
何も言葉が出てこなくなる時、相手もそうで、なんせ横の人がそうなんだから。だからこうなってるわけで、痰が喉に絡まってしまうくらい黙る。目の前を野良猫が通るくらいの出来事でその沈黙は終わってしまうけど、そういう時間に吹く風と西陽ばっかり覚えている気がするので、使い道はないけど大切な思い出なんだと思う。
この一週間を、一か月を、生涯を、何を目的にして生きるかは人によって違う。
男女の飲み会だったり、家族との旅行だったり映画だったりライブだったり。それがデートの人がいて、その人の歌。
配信しないのでせめて歌詞を置いておきます。
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デート
あなたのウェンズデイ
暮らしは点と点
木曜起きて
金曜夜もあなたは会えない
土曜日起きて
日曜食べて
月曜飲んで
火曜怒って
あなたのウェンズデイ
お家 パソコン ABC
H I お風呂 mp3 Baby
カーテンの方 洗濯物
靴下揺れてパンツおろして
あなたのウェンズデイ
待ち合わせして
ホコ天駆けて
誰より赤い服を着るので
早く見つけて
光がさして
ビルが阻んで
右足あと左足
交互に出すただのデート
銀座 ランド ディズニーシー
健康ランド etc Baby
サファリパーク 東京無線
どこまでも何もないただのデート
他の曜日全部飛ばし見せて
全てのウェンズデイ
光がさして
ビルが阻んで
右足あと左足
交互に出すただのデート
光がさして
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nakagawanotumbler · 2 months
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3/16梅田ハードレインで三部作のレコ発をする。もう来週になってしまった。
豊田道倫さん、そしてオープニングアクトに遠征バンド、中川昌利&Carsのドラムスこと岡山健二さんに歌ってもらう。
豊田さんとはじめて会ったのは6年前。UFO CLUBの緑色の階段ではじめてした会話ははっきり覚えていて、
「ロックをやってるやつは結婚しなきゃいけない、結婚しろ」
「はあ、なるほどー」
だった。今も全く同じやり取りをしている。なんとも気難しい雰囲気の、いかにも職人気質の初老の男性だった。
10年以上前、僕は川本真琴さんのネット上の追っかけで、毎夜毎夜知り得る全ての動画サイトで表記を変えながら川本真琴を検索しておそらく違法でアップロードされたであろうライブ映像を探していた。すると15分くらいの映像で薄暗い小さい部屋なのか居酒屋みたいなところで、川本真琴さんが誰かと歌っている動画があった。川本真琴さんが歌い出すのだが、全て知っていると思ってた川本真琴歌リストにない、全く知らない歌を歌い出した。川本さんの90年代的アニメ声がメロディと合わさった時の違和感が他に得たことのない耳への音圧で、暗くて陰鬱でメロディは所謂歌謡でもポップスでもフォークでもなく、どこに着地するでもない呟きみたいな、呪いにも祈りにも、どっちにも似た歌だった。
川本さんが歌い終えたあと隣の男性が歌い出すのだが、その曲がこの人の歌なんだと、そこで川本さんのカバーが完璧だったんだと知る。むしろ川本さんの方が数段上手い、音程めっちゃ取れてる。曲が進むにつれメロディはエモーショナルに、美しくなっていき生きることを歌っていた。16インチのドデカノートパソコン、CPUはCeleronデュアルコアが一生懸命純然たる音楽を写していた。
UFOキャッチャー、って言ってた。
僕はそこで豊田道倫というミュージシャンをはじめて知った。最初なんて読むのかわからなくて、とよだどうともと呼んでいた。とよたみちのりだった。パラダイスガラージだった。
マジで、これはなんなんだと割とカルチャーショックを受けたミュージシャンの一人で、なぜ様々な才気溢れる若手ミュージシャンがみんな彼を尊敬してるのか、最初は分からなかったが、それが徐々に、全部分かっていくのが快感だった。
最後の共演は無力無善寺でふらっと12弦アコースティックギターをもって現れた豊田さんと5年前くらいに。
ライブ終わり、無善法師に見送られたあとに「あのイオンがどうたらって曲良かったよ」
って言ってもらえた。以降、その曲をライブで欠かしたことはない。
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彼と出会ってから、僕の音楽活動は以前と違うものになった。なにが、と言われたらわからない。別に売れたわけでもない。しかしその曲がきっかけでそれまでとは比にならないくらい様々な素敵な人と出会って一緒に音楽を作っている。いつか豊田さんに歌ってもらおうと決めている曲、その曲で今だに知ってもらえたりする。
本当はもっと早くに対バンをするはずだった。2020年のコロナ禍という言葉もまだ定まっていなかった三月。出会った緑色の階段で座ってタバコでも一緒に吸うはずだった。しかしイベントは延期になった。悔しかったが、そうも言ってられなかった。
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今では彼とバンドもやっていたりする。6曲くらい覚えて、と言われたけど蓋を開けたら14曲覚えることになったり、LINEのやり取りも僕がシカトして終わったりする(すみません)。
人生で出会わなければいけない人が何人かいたとして、豊田さんはその一人だった、今に思えば。
そんな僕の尊敬する偉大なミュージシャン豊田道倫さんと大阪梅田ハードレインで共演します。もう二度とない機会と思って精一杯やります。
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nakagawanotumbler · 2 months
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「指わ物語」「エピ」「ハタメキ」で去年から続く配信三部作は終わった。一応恋の終わりの三部作みたいなこと言ってたけど僕なりに、一応やった。本当はそんなことはどうでもよくて、普通に音楽が三曲発表されましたという話。なんかしらこういった連続リリースというものには筋というものを通したくなる。結局何かしらの終わりばかり歌いたくなるもので、そういうことになった。
せめてアートワークを連作として通すことで一つの作品にしたかった。三部作通じてやってくれたディレクターの澤野さんをはじめ、モデルの侑里さん、カメラの坂本さん、協力頂いた皆さんありがとうございました。なんとかちゃんと終わりました。
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いつも曲を書く発表する時にこれだとどういう反応になるんだろう試しては興味津々で、今回もとても興味深かった。またいつでもふらっと聞いてください。一通り作ったので次はもういよいよ。
そしてその三部作のレコ発やります。東京と大阪。
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大阪はもう日程も近くなった。セッションでは豊田さんにあの曲を歌ってもらう。僕もあの曲を歌うので予定をなんとかしてぜひ。
2024年3月16日(土)梅田ハードレイン
中川昌利配信シングル三部作リリース記念公演
「デート」
前売り3300円(+1D)
当日3800円(+1D)
Open18:30/Start19:00
中川昌利 & Cars
豊田道倫
岡山健二(Opening Act)
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2024年4月11日(木) 下北沢BASEMENT BAR
中川昌利配信シングル三部作リリース記念公演
「天使達の惑星」
前売り3000円(+1D)
当日3500円(+1D)
学割1000円(要学生証提示)
Open 19:30/Start 20:00
中川昌利 with Vaporband
arko lemming(バンドセット)
大阪公演の豊田道倫さん、東京公演の有島コレスケさんのソロプロジェクトarko lemmingの久しぶりのバンドセット。どちらも全く違った形の、尊敬するミュージシャンの方々。とっても楽しくしたい。
今色々やってるので目処が立ったら追々。
よろしくお願いします。
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nakagawanotumbler · 3 months
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5、6年前くらいに新高円寺にあった掃き溜めみたいなライブハウス。僕は当たり前にそこにいて、くっだらない、なんて正直思いながらその場にいた。
そんなライブハウスで開かれた、演者の一人が考案した新曲コンテスト。出演者全員が新曲を持ち寄って一曲披露して舞台を下りるライブ。僕も律儀に一曲作って適当に歌詞を乗せて歌った。ライブが終わってお客さんといいながらほぼ演者みたいな人たちが30人もいない、そこの投票によって優勝曲が決まるコンテスト。そこで僕が人生ではじめて頂いた優勝、その時はじめて演奏した新曲が「ハタメキ」だった。副賞で水筒と絵をもらった。水筒はずっと使い続けて先日役目を終えた。絵はどこかにある。と思う。
当時はサブスクなんてほんの一部の人しか使ってない最先端サービス。ネトフリと入力してもNetflixと変換されない時代で、レンタルビデオ屋の明かりだけが心許ない真夜中の頼りだった。冷たい風がビュービュー吹く中、適当な映画を借りに行くだけの歌になった。
割りかし評判がよかったのでカセット作品「藍のハンケチ/きらり(Other Cut)」のボーナストラックとして弾き語りの「ハタメキ」をダウンロードコードにして収録した。
時代はコロナを超えて現在、レンタルビデオ屋に行くことはほぼなくなった。主にジブリを見たい時だけ。あとは長編漫画を一気借りする時だけ。レンタビデオ屋のある通りは「1本100円」の旗すら仕舞われた。入ったことない美味そうではある喫茶店。開いてるところを見たことないフルーツサンドが美味いらしいパン屋さん。あの頃と同じ、冷たすぎる風。ただその旗が仕舞われただけで僕がその道を歩くことはなくなった。好きな人もその街から去っていった。
自分で作った歌の中の世界と現代が変わってしまったはじめての経験になった。歌にとってはそれはそれは長い時間が流れた。
バンドアレンジしてリリースする際に歌詞を変えた。大分。
役者はクリスチャンベールからクロエセヴィニーに。とばりはこだわりに。もう「は」行や「る」行で映画を探すこともない。
歌は世に連れ人に連れ、なんていうのは真実で、世がなければ歌もない。
歌詞をたくさん変えたのに同じことを歌っていた。気づくのにそこまで時間は掛からなかった。思い出、通り抜ける風、あの人。長い時間が経った。ほとんどのものが変わってしまうくらいの時間。友達はハゲ始めたり結婚したりした。僕も腰を悪くした。
どっちだっていい思い出を沢山連れて、今日もしんどいくらいに冷たい風を受けながら行く道。視界の端でちらつくものに特に目は奪われない。別にもうあの頃のことは面白くない。今の方がよっぽどいい。
ケンタッキーの4ピースパックを買ってサイドはポテトとビスケットにした。帰りの道すがら、旗がパタパタ見送る背中。
はためき
繊細なシンセが街に流れたら
寂しくなるシグナル
僕はいつも君の真似なのさ
余ったビールとコートとポテチをぶら下げ
夜は更けてカップルの片っぽが吐いてる
時々僕は繊細ぶってる
僕をきみにわかるようにボコボコにしたくなるよ
レンタルビデオ屋通りの
風が吹くと旗がゆれてわかるように
クリスチャンベールの映画が見たいけど
「は」行と「る」行でグダる
美しさはいつも懐しさと
見間違うから気を張っていないと
いけないね
これだから僕は冬はやなのだ
時々僕は天才ぶってる
僕を君に解るようにヘナチョコにしたくなるよ
連載途中で辞めた漫画を端から完結させて
時々僕は繊細ぶってる君を
君に解るようにほっぺをつねりたくなるんだ
レンタルビデオ屋通りの
風が吹くと旗が揺れてわかるように
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nakagawanotumbler · 3 months
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年末年始はあっという間に過ぎ去って体調不良の残り香と金欠と、だけどやってくるそれなりにある時間を過ごしている。
SNSはいつも何かしらで荒れてて特に意見を持たない、もしくは持たない感じを演じる自分と睨めっこをして画面を閉じてスマホをクッションに投げる。同時に布団にダイブして腰が痛い足が冷たい、あの子はなにをしているんだろうか、おれは大丈夫なのか、明日何をしようか、辺りを一巡して気絶する。
この時期沢山バンドが解散とか脱退とかしていく。寂しいと確実に「一回」思われるのは素敵だなと思う。幸か不幸かソロにはそれらがないため、音沙汰がなくなったり実質的に引退みたいになったり、そこら辺がぬるっとしている。
そういえばあの人どうしてるんだろうと思われるのは至難の技だ。大瀧詠一や一時期のオザケンもそんな感じだったが、あの人は何をやっているのかと思わせるのは本当にすごい。
現代ならSNSからいなくなったらもういないみたいになってしまうのが不思議だけど自然。やれアルゴリズム的な何かで目につかなくなったり、全然見なくなったなと思って検索したらミュートしてたりする。もう理由も覚えていないけど、ちゃんと生きている。タイムラインを遡るとなるほど、だからミュートしてたのかと思い出してそのままにする。
今年何しようかな、どうしたらお金に出来るかななんてことも考える。パソコンを起動させて宅録ソフトをポチポチしていたらすっかり引きこもるモードになって人に会わなくなってしまった。そういう作業をする時と人と会う時を切り替えるのが中々な大事業で、素早い人は仕事が出来るのだろうしそうじゃない人は普通なのだろうと思う。両輪だとずっとわかっているがわかることとできることはこんなに違う。
音楽を作れているとき、なんと音楽は最高なのかと思う。脳がキュルキュルしてうおおっと叫びたくなる。不思議と世の音楽全般もよく聞こえてくる。なんなら見る映画や見るお笑い全部良く思えてくる。なんて最高なもので世界は溢れているんだ、なんてピースな気持ちになったりするけど、今までとか普段、あまり余裕がなかったんだとその時気づく。そしてまた気づかないうちに目の前の暮らしに追われて余裕をなくしていく。だってもう、そんな香りがしてきている。
街の音楽は年始は休憩。年末の喧騒の一端を担う音楽はやっぱり供給過多気味で食傷気味。1月の終わりごろからまた少しずつ音量を上げていく。
プレイリストをまた作った。spotifyを使っている人はSNSとか情報にくたびれてしまった人はぜひ。
少しずつ僕もまた何かしなければと思う。
3月16日に大切なライブが大阪で決まった。
4月11日は東京で。どうか予定と相談を。
今年もよろしくお願いします。
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nakagawanotumbler · 6 months
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パーティー。それは憧れ。
パーティー。それは人々の夢。
パーティー。なんのパーティーなのか、あまりそこは関係ない、あくまでパーティーはパーティーが目的だ。
つまらないとかない。つまらないと思うなら行かなければいい、そんなことは思わない。パーティーは行くものだ。だってパーティーなんだから。行きたくないなんてことはない。なんせパーティーなんだから。パーティーは楽しいんだから。
パーティーはみんなに開かれている。どのパーティーに行ってもいい。関係なくても帰れとは言われない。いや、無関係なパーティーなんかない。なんで来たのか聞かれたら、楽しそうだったからと言えばいい。そういう人をパーティーは拒まない。パーティーに行かない理由なんて、ダブルブッキングと疲労以外にはない。
大抵誰がいるかによる、パーティーは。仲のいい人がいるパーティーはいい。仲のいい人が、収まり所があるパーティーはいい。二、三人はほしい。一人だとトイレに立たれた時に恐ろしいことになるから。確保しなければならない、それを。確保しろ。
行かなければいけない理由があるパーティーもいい。盛り上がることが出来なくても可哀想な人に思われても、いなければいけない理由を述べればいい。受付なので、音響なので、看板を書いた人が友達で、ここにお酒おろしてて、家が近所なんで。理由を探せ。
パーティーに馴染めなかった時、馴染めないかんじに見られてしまった時に出来ることは、ヘラヘラ自虐っぽくネタにするか、どれだけ馴染めているかをプレゼンすることにかかっている。その瞬間どっちで行くか決めなければいけない。パーティーは瞬発力だ。スポーツだ。インテリジェントスポーツだ。頭を回転させろ。
パーティーは入れ替わる。せっかくその場で仲良くなった人も、いつのまにか姿を消している。知らない人がまた押し寄せて。気をつけろ。
それでもどうにもならないことがある。タバコを吸ってなんかやってる感を出しながらも、本当はやることなんてパーティー中はなに一つありはしない。喫煙所で輝く月の光度、5割り増しで眩しい。いっそ月に行きたい。月にパーティーはないのか。
パーティーにやり残したことがある。パーティーの真ん中で誰よりもダンスして、色んな人の目線を釘付けにして酒を煽りまくる。ダンスを終えたら友人たちが迎えてくれてまた酒を飲む。もうやめときなよーなんて言われちゃって。いいんだよ、なんて制止する腕を払って。
パーティーに思い残したことがある。壁際に立ってスマホなんて見て、そんな日くらいは紙巻タバコを吸って、2時間前に頼んだお酒を持って、フロアで踊っている人たちを見ている。
なんとなく見てしまう人、目が合ってしまう人が数人いる。そのうちあんなに大きな音量の4つ打ちは聞こえなくなって、誰かに声をかけるでもかけられるわけでもなくただ立っている時間。与えられた始発までのまとまった時間をただ立って過ごす。
自分がどう見えてるか、自分はどう感じているのか、見定めてどうにか楽しいに振り分けられる感情を持って挨拶をして、パーティーの終わりを見ずに帰る。
パーティーの終わりがどうなってるのかを見てみたい。この目で確認したい。色んなものが撤収する最後の最後を確認して、そうか、これがパーティーの終わりなのかと。きっと案外あっけない、どうせ一人、また一人と帰って業務っぽい挨拶が執り行われて終わっていく。その人が重いドアを開けて階段を登り、地上に出たとき、パーティーは終わっているのか。違う、パーティーの最後は誰も知らない。パーティーの最後は
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nakagawanotumbler · 7 months
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新曲をリリースしました。
配信先はこちら↓
「指わ物語」と言う曲です。今回はゲストなどは入れず一人で作った。7インチを出したり他のアーティストのアレンジをさせてもらったりしていたが、自分のは久しぶりだったので確かめるように一人でやった。過剰なポップ感とか、なのに掴ませない感じとか、ちょっと臭みとかえぐみとかあるのが勝手に懐かしく、だけど機材は違うのであの頃とはまた違くなった。良くも悪くも自然にやるとこんな感じなのかなと思う。
冒頭の一行はフリッパーズギターのCamera!Camera!Camera!から僕なりに引用した。
曲も本当はネオアコだったが完成時にはそうならなかった。構想とかコンセプトとか、最初作り出すきっかけにはなっても最後の方は足手纏いになる。それは自分の力量のなさかもしれないし根気のなさかもしれない。いつのまにか目の前のLRがどうしたら良くなるのか面白くなるのか、と一対一になっていつもコンセプトは負ける。目の前だけで今はいい。
このところ周りに既婚者が増えた。結婚して、その後別れを選んだ人たちも。
結婚、それはいつかするんだろうなとか小さい頃から勝手に思いながら日取りはずっと未定で、だけど絵面だけはしっかり想像がついたりして、どれも住宅CMみたいなスローモーションでホワイトアウトしていく。恋人と家族、その境目を分かつ一つの書類、そして指輪。
どこまで変わるのか、変わらないのか想像もつかない。した人もしてない人も、別にへっちゃらに生きている。いつかくるかもしれないその日程が決まったら「指わ物語Ⅱ」を作ろうと思う。
一年以上新曲をリリースしていないと言う状態だったのでデモは山のようにあり、全てをリリースすることはないだろうけどせめてということで三部作にした。季節をなぞって三つ分。
それなのにこの曲はぽっと出たごく最近のもの。そんなもんだと思う。なんだかんだ色々あった曲で、結局ゆっくりは作れなかった。次こそはと思って念を入れて製作中。
音楽活動をする上で音楽がどれほど意味を持つものなのか、そのウェイトはビジュアルや、運や社会情勢と比べてどれくらい重いものなのだろうといつも思う。不思議、ではないかもしれないが音楽を長く続けた人ほど音楽以外のものを重要視したりする。それは別に音楽の持つ価値を軽視しているとかでもない。
それは音楽を良くすることは出来ない、音楽の良さは操作することは出来ない、みたいなセンチメンタルな諦念を含んでいると気づく。どうすれば良くなるのかわからない。みたいなことなのかなと思う(それはそれで音楽以外の面なら作れるみたいに軽くみている気もしてそれもおかしい)。
わかるはずない、わからないからやっているわけだから。やって、確かめるわけだから。
で、僕がやること、それはいい音楽を作ることだと思う。いい音楽を作れるようになること。それなら出来ると思っている。まだまだ全然つづく。
三部作の一作目聞いてください。そして次も。
Art Direction&Design : 澤野 洋土
Photographer : 坂本 理
Shooting Assistant : 齊藤 深冬
Model : 侑里
Hair & Make-up : CHIEMI CHIBA
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nakagawanotumbler · 9 months
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お盆になると親しい人達が東京を離れて僕は大抵家に閉じこもり決まって宅録をすることになる。飽きたらサブスクで映画をやる。
流石にもう家にはいれない、煮詰まっている、ちょっと出かけようかな、とか思ってドアを開けると台風が来てる。僕はコンビニで買った2度焼き醤油煎餅を食べてその日の夜をやり過ごそうとすするが、なんせ一緒に買ったアイスコーヒーSサイズが睡眠の邪魔をする。
上京してきている人に対してコンプレックスがある。想像するに東京へのバスが出る日、親や兄弟、果ては恋人や地元に残る友人達に別れの言葉を紡いで目頭が熱くなってしまう光景などを思い浮かべる。男の子なら月に一度くらい母親から電話がかかってきてちゃんと食べているのか、掃除洗濯は出来ているのか、変な友達は出来ていないか聞かれて、うるせえなと電話を切る、みたいなことをするに違いない。大学の新歓でたまたま隣だった子となんとなく一夜を共にして、余ってたtシャツ貸してちょっとデカすぎて笑うみたいなやつをやっていると思っている。
僕はこれらを一つもしていない。
やってる人かっこいいなと思う。
そういうのが周りで頻繁に行われていた頃僕はケーブルテレビを見ていた。265チャンネルがスペースシャワーTV、270チャンネルがMTV、731チャンネルがVIEWSICだった。
絶えずそれらのチャンネルではミュージックビデオ、プロモーションビデオが流れ続けて国内外問わず現在の音楽を知れた。時折すごくマゾヒストなアメリカ人男性が自分の股間にハンマーを振り下ろす映像が流れて、アメリカには逆立ちしても勝てないと思った記憶がある。
寂しさを埋める手段は今も昔も変わらないのかもしれない。
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nakagawanotumbler · 9 months
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ポイフルというグミが好きだ。グミ全般が好きだ。チューイングキャンディも大好きだ。
ポイフルのように沢山の味が入っているグミは良い。お得な気がする。この状況を知ると逆にレモン味しか食べられないという一般的な状況が不憫だとさえ思える。罪。
グレープ、レモン、キウイ、ラズベリー、なんか渋い。酸っぱい。確信犯的に酸っぱい。
グレープ、色が一番綺麗。レモン、定番、ラズベリー、ちょっと捻ってみた。キウイ、色合いとして呼んだ、感のあるそれぞれの味は微妙に酸っぱい。それぞれの「っぽい」味のグミを噛んでしがんでのんで、この「っぽさ」は何故感じるのかを考えながら食べたらいいかもしれない。僕は別にそういう食べ方はしない。
このポイフルというグミにはいくつか魅力が存在する。一つは食感、パリパリのグニグニである。ポイフル以外に存在しないこの食感、ポイフルという言葉でしか説明し得ないこの食感を作り出した人間の顔を見たい。
二つ目は見た目の可愛さ。可愛い以外の言葉を使ってこの見た目を説明するような人が現れたら、その人は大嘘つきである。いや、かましである。いきっている。いきがっている。個性を出そうとしている。この見た目は可愛い、でいい。
そして最後のポイントが最大にして最高で絶頂である。それはなんと言っても、味変である。
複数のグミをあらゆる組み合わせで食べ、その味のレイヤーを楽しむことができる。グレープとレモンを一緒に食べたことがありますか。ラズベリーとレモンは。一緒に食べたこと僕はない。
そしてそれだけにとどまらない。グレープとキウイとラズベリーを一緒に食べることすら出来る。あなたはありますか。グとキとラを一緒に
もうわかると思うが、それだけにとどまらない。グレープとラズベリーとキウイとレモンを一緒に食べることができる。味はもう想像にお任せする。
世界に一つだけ、そんな傍若無人な食べ方を可能にするお菓子がある。それがポイフルだ。
小学生くらいの時に習った気がする計算式で、その味が何通りあるかを調べた。
4×3×2×1=24通り
こんな通りの味を楽しめるお菓子を僕は知らない。もはや理不尽。トゥーマッチ。加減を知らない。
今日もPCの前でポイフルを食べていた。
そして曲は出来なかった。
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nakagawanotumbler · 10 months
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曲が全然出来ない。毎回言っている自覚があるが今回は過去最高に出来ない。流石に向いていない可能性を感じながら今日もPCに向かっているがやっぱり出来ない。もはや根本的に構造的に間違ってるんじゃないかというくらいに出来ない。
そもそものコンセプトはとうに溶解して時の彼方に消えてしまった。残ったのは目の前にあるダメcubaseのポンコツプロジェクトのうんぽこWAVファイルの群れである。この下水道みたいな波形の中から黄金を見つけ出すのが僕の仕事(にしたいこと)だ。
どうやっても出来ない時は寝るのが1番とは聞いているが、そうもいかないのが人間ではあり、そんな時は映画を見るのを選ぶことが多い。今回はメモ帳をひらいた。
映画のサブスクに中川だって勿論入っているが、僕は全ての映画に字幕をつける。最新の日本語映画にも字幕をつける。これは知人の影響だが、中々興味深い。聴力が衰えるかもしれないという恐れ以外はとてもいい。昔の邦画はなに言ってるかわかんないけどなんとなくなるほど、ふがふが、としていたところがなんと明瞭に頭に入ってくることか。こんなもんわかるか黒澤明。何語よ、それ、といま思い、いまようやくわかりました。
音楽には時々字幕がつくが歌詞につくだけで音自体にはつかない。オノマトペになってしまっては字幕も意味をなさない。音は字にできないので聴かなければならないのがちょっとネックだ。その程度の手間も未来の人は許さないかもしれない。その時はその時考えようとおもう。
夢はないが憧れはある、お金はないが友達はちょっといる、忙しいが余裕はある、そんな大人を目指した覚えは一度もない。夢があってお金があって忙しくない大人を目指していたが、叶う見込みがない。
やっぱり今日も曲はできなかった。
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nakagawanotumbler · 10 months
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最近体調を2度崩して3度目の寸前でふみとどまった。僕の体調不良は疲れが祟ってなんかのウイルスに感染して高熱が出るというやつが大半だった。
生活を見直さなくてはいけないと思い、最近は静かにラウドに宅録をしたり映画を見たりしている。
自分のことがあまりよくわかっていない。そういう人はたくさんいるけどぼくもそうだ。なんでも出来ると思う時も何にも出来ないと思う時も同量ある。時々周りの人に中川さんはなんて病気なんですかと聞かれるが診断をしてもらっているわけではないので、わからないですと答えている。
最近はなんでも出来ると思っていた。誘われたらなんだって行くし、約束は出来るだけ破らないので無理もしたのかもしれない。時間は限られているので寝る間を惜しむと体調を壊すという自然なこと。ぼくにはなんでもは出来なかった。
音楽だけやってりゃいいのにそうもいかない、とか言ってしまいがちだ。
音楽だけやってりゃいいのにそれ以外のことが多すぎる。別に何もできないのにそれだけでは通用しないからやらなきゃいけない、とか言われるし、思ってる。それが出来ない。
別に出来ることも特にないし、だけど肩代わりしてもらえるわけでもないので結局自分でやるけど、体がもうそろそろ限界なのかもしれない。体がまだ動くうちにいろんなことをまとめなければいけないと感じる。まとめてどうするのと僕も僕に聞くけど、そうじゃない。まとめなきゃいけない。自分の全然面白くないけど妙な幸不幸、華はないけど味わいはある、そこらへんにある人生をまとめなきゃいけないと思う。
わかる人にだけわかればいいとか全然思わない。生きとしいける全ての存在に理解されたいと思うけどそれは出来ない。
テレビは相変わらず上手く踊れない人を笑う番組をやっていたりして、何も変わらなくて安心したりする。少し前は本当にくだらないなと思っていたけどほっとする。
テレビですら時間帯によって主婦層とか、キッズ層とかを無視した番組を作っているんだな。それでもこんなつまらないんだな。
時間なんていつだってあまりないんだから、どうでもいいことはどうでもいい。もういいよ
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nakagawanotumbler · 11 months
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渋谷東急プラザでライブをした。こういう人生だとは思わなかった僕は絶妙な感情で楽しめた。カードでピッとしなければ入れない場所、どこからどこに通じてるのかわからない東急プラザのバックヤードは、ど方向音痴の僕には難解すぎて一生喫煙所に辿り着けなかったけど、知ってる人に聞いたら行けた。知らない場所に行く時は人に聞く。
楽屋でコメント録りというものをした。はじめてだったのでぐちゃぐちゃになったが、全然喋れなかった。これなら歌の方がうまかった。歌を練習しようと思う。
婦人服の隣のスペースで歌うのもはじめて。
ステージの背中はガラスで透けてエスカレーターが見えていた。改修途中の渋谷駅、赤い巨大なクレーンがカッコよくて、俺が鉄雄、君がカネダだと思って演奏した。もう滝の前とかトイレとか駅のホームとか色んなところでライブが出来たらいいなと思う。人がいるなら。
26日interFM「Music Charge」24時30分からライブの様子(配信されたライブのテイクではないっぽい、撮り直しをした、これもはじめてで面白かった)やコメントが放送されますのでぜひお聞きください。
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請け負っていた案件がひと段落して、ようやく自分の音楽のことを考えようとなっている。
全てをリセットしたい願望は決まって一個一個のやらなければならないことが絡まって一つ一つを解くのが途方もなくてギューーって固く縛ってしまう時の気持ちに似ている。深呼吸して一個一個絡まっている線の太さを確認して自分の中で目印をつけて解かなきゃいけない。一個、また一個。
時間は一つしかない。ディズニーランドとディズニーシー、好きなSSWのライブと好きなバンドのライブ、ポールとジョン、僕には選べない。
ジョディ・フォスターが「羊たちの沈黙」の続編の出演と「パニックルーム」の出演どちらかを選ばなくてはならなくて「パニックルーム」を選んだ時の気持ち、果てしないなと思うけど決断をしたジョディ・フォスターは立派だ。僕が映画館に見に行ったのは「パニックルーム」の方だった。
やらなければならないこと、やった方がいいこと、やるべきこと、やらなくていいこと、全て手に取るようにわかる。やりたいこと、と考えると何呼吸か置いてしまう。全部やりたい、って思うけどそれは文章。全然そういうことじゃない。一見前向きに見えるけど、誰が考えたのか、全然そういうことじゃない。
みんなだいすき。全然そういうことじゃない
どれも美味しい。そうじゃない
ぜんぶ面白い。ちがうちがう
時間は今しかないから選ばなきゃいけないけど、選べない、っていうのを選びがちだけど、そうもいかない。
よし、じゃあ一旦タバコ吸う、をずっとやっている
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