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#稲垣足穂
takmiblog · 1 month
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「ホックと留め金、これが世界やで」
 《1969年にパステル画家と結婚。新婚旅行先に選んだのも、京都の足穂邸だった》
 知り合いに中村宏という前衛画家がいて、彼も足穂にピンときていた。そこで、「ハイスクール・ライフ」に載せる対談の収録と、私たちの新婚旅行を一緒にやりました。足穂の奥さんは「こんなとこ、奥さん連れてきたらアカンよ」とあきれていましたが。家内も足穂にぞっこんで、後に挿絵を描くようになります。
(中略)わからなさこそが多重な意味を発するんだという思想です。足穂さんの言葉でいえば、何十層にもなっている雲母を傾けていくと、ある角度だけ隙間から向こうが見える。
 その瞬間を「薄板界」と呼んで、「それをわしは見たいんや」と言われていた。「僅かなもの」「はかなさ」を重視しているんですね。
2024/03/21 朝日新聞(聞き手・山崎聡)
語る ーーー人生の贈りものーーー
松岡 正剛 8⃣
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paleunhappydog · 5 months
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朔太郎オナニスト by 稲垣足穂
大和書房. (1974). 朔太郎オナニスト. In タルホフラグメント (First Edition, pp. 55–59).
In TnH Chapter 4, the conversation between Sai and Saku--the one about Sai having sex every night--caught my attention. I was dying to know what actually happened, so I went ahead and bought Inagaki Taruho's Taruho Fragment. So here is the short four-page chapter on Hagiwara Sakutaro and that particular incident according to Inagaki.
Oh dear, I was not ready for this.
Page 57 was omitted because it was an illustration page (some sort of abstract art of space.)
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sitotosi · 2 years
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yasudai · 2 years
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#稲垣足穂全集 10 ( #古本 ) が届いた。 読みたかったのは、今はなき文芸誌『海』一九七四年六月号に掲載された 「物質の将来― エッセー風の創作」一編ですが、 この全集でしか読めなそうなので、高価だったけど購入😅 #タルホ #足穂 #物質の将来 #taroupho #筑摩書房 https://www.instagram.com/p/Cg6HUTrPQEi/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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orion3sta · 2 years
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2022/07/29 屋敷囃子の剪定や除草作業 雑木のコウゾは野いちごのような赤い実をたくさんつけたので、残そうかなと思ったけど、不必要にたくさん芽が出てきたので、全て株元から伐採! 稲穂もだいぶ孕んできました🌾 夕暮れの田んぼ道をこたろうと散歩 小樽市麦酒で乾杯🥂 #iPhone日記 #除草作業 #田んぼ #稲穂 #生垣剪定 #足尾山 #加波山 #コウゾ #小樽麦酒 https://www.instagram.com/p/CguG_RypW_a/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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奇妙な集団
けったいな帽子を被った女
独歩(どっぽ)のオロチ
夢と虚無の創造世界
稲垣足穂の功績を求めて
せっしゅうな、せっしゅうな
ガテマラへの道
大山のネズの御言(ミコト)
薙刀(なぎなた)婆さん
とある精神病者の日常風景
清少納言(せいしょうなごん)
生類憐れみの令
征夷大将軍
石井達尾(いしいたつお)
キャツラ
Y氏の隣人
尿道下裂者の自慰行為
写し鏡
神隠し
万華鏡
でんぐりがえし
ランチャー
おけはざま
繰り返しみる夢
スチャラカ、スチャラカ
(チェルノブイリ😂)
地球沸騰化😂
晴天の霹靂へきれき
因果応報
カルマ
92円=92=くに=国
天気雨
紙袋=神フクロウ=鳥類の神=フクロウ𓅓
メソジスト
旧(きゅう)=1日(いちにち)=いき=生き=息
十二使徒
ゾロアスター教
人面魚
ダイナマイト
アンモナイト
あなただけそばに来て、迎えに来て、わずらわしい?いきどおり、早く見つめて
大正デモクラシー
マーナラタ=主よ来たりて
レナトゥス
終活の時期
ハリケーン
竜巻旋風(せんぷう)きゃく
百聞は一見にしかず
ネット=熱湯(ねっとう)
アンカー
カルマ🚗ダルマ
雪だるま⛄
フィラデルフィア
からくり
今までも、そうだったし、今さら言うことでもないのだが、
BC4年
妬み=ねたみ=たね+み=種+実
サマリアの罪
⭕屠られる(ほふられる)者と、そうでない者。の、ぶんベつ
⑧『カルマ🚗』は、ちゃんと、『アルマ』
⭕これ以上、人口が増えると、「主」によって、「人口削減」が、行われる。減らす「人口」は、「主」によって、分別される。
・男の子が生まれたら、神社へ持っていけよ
・おーい、おーい、
・おらんとは、思うが、お前らが、俺に、カルマ🚗を与えようなんて考えてるやつ、おったら、とんだ『お門違い』やぞ😂そんなことするたびに、おまえらのカルマ🚗の雪だるま⛄は、ブクブクブクよう肥えよるさかい😂のぉ😂
ここのメモ欄消したやつもおったな😂
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kennak · 10 months
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すぐ近くにモッちゃんの家があり、ときどき上がりこんで遊んだ。日本橋芳町の路地だ。茶の間で塗り絵をしているうちに、モッちゃんがエボナイトの万年筆の黒いキャップを外して指を突っ込み、抜けなくなった。ポンと音がして抜けて笑いころげた。そのうち急におちんちんを引っ張り出すとキャップに入れこみ、むりやりポンと抜き出した。2人は���っと笑った。セイゴオちゃんもしなよと言うので、真似したがうまくポンできなかった。  のちに稲垣足穂(879夜)の『RちゃんとSの話』を読んで、2人の少年が少しパンツをずらしては青いお尻をちょっとだけ見せあって笑いころげる場面を知った。それがいつのまにかヘッセ(479夜)のデミアンになり、ノヴァーリス(132夜)の日記になった顛末も知った。すべては寄宿舎で始まっていたのだった。セジウィックがホモソーシャルな関係と言うなら、われわれは少年期においてこそホモソーシャルを芽生えさせていたのである。
1828夜 『クローゼットの認識論』 イヴ・コゾフスキー・セジウィック − 松岡正剛の千夜千冊
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qofthequinine · 2 months
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ハイヒールとメイク
美容室に行った。中学のときからずっと同じ担当のお姉さん。高卒でその美容室に来てからずっと働いている。
日本人がなかなかしない政治とか思想とかの話をした。特に、「育休、っていうから勘違いするんすよ、育児って戦いですからね!」「そうよほんと、男の育休とか言って、旦那が休暇取ったが故に、ミルクともう一食作らなきゃとかになったり、休暇じゃないよね!」「とか、ジェンダーレスとか言うけど、ジェンダーフリーじゃないですか、でもジェンダーって以前に身体の機能は生物学的にある。心が女の人が恐怖感で女性専用車両に乗るのはまだいいとして、心が女だから女装した男性が女性トイレに入るのは変じゃないですか」「そう、人間ってのは生き物だもん」「もちろんLGBTQとか言って認めるのはいいことだと思いますけど、あれって棚増やしてそこに入れてハイハイ、みたいな感じですよね。カテゴライズするんじゃなくて、『蓼食う虫も好き好き』でいいじゃないですか」「めちゃくちゃ上手いこと言うやん」「で、仲良くしたかったら話を聞いて何が好きで何が嫌いかとかがその人じゃん、と」
「あれブルベとかイエベとかあったじゃないすか」「うん」「でもメイクとかって、男で言えば甲冑着る、みたいなもんで、似合う似合わないじゃなくて、そうしたいか、したくないか、じゃないですか?」「そう!で、その似合う似合わないも自分のためじゃなくて誰かのため!」
おおかたこのようなお話。
昔友達に、「私がハイヒールにこだわるのは、これが戦闘服だから」と言われたこともある。
自分も、メイクされたときに、確かにスイッチが入る感じがあった。メイクの瞬間からずっと笑っていた気がする。
午後からは暇そうな友人と雑談。東京の両国でお相撲さんみたら幸福な気分になって、その後に漂うベビーパウダーの香りでほんとに妖精さん見た!と思うよね、とか、お茶の水で楽器屋巡って神田で蕎麦食って神保町で古本見て……とかから渋谷のキャットストリートの話、府中の雰囲気、三鷹のジブリ見て国分寺でピーターキャットのあったっぽいところ探して、みたいな話。あとは宮沢賢治が好きらしかったので稲垣足穂の『一千一秒物語』をおすすめしたり、穂村弘が好きだからという話題では『シンジケート』とか『手紙魔まみ』とか、角田光代や原田マハ、恩田陸好きだね、っていう話をしたり、「図書館の本を読破しようと思ってた」という話から、「バベルの図書館」の話をして、そうすると「実現できないね」「だから小説にしたんだよ」とか。
次は昨日連絡できなかった友人とせっかく新月なのでタロットしてみましょう、ということになり、タロットの意味よりもあれは解釈学なので、ということで互いに占うと、どう解釈してもいいようにしか考えられないと。占いは正直この人との対話ツールなので、せっかく新月なんだから、魚座でも探しましょうよ、でも東京は星が見えないからなあ、からの怒涛の音楽鑑賞と感想戦。めちゃくちゃ楽しかった。
日曜日にこんなに気分がいいのは久しぶりだ。
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to8ma · 3 months
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自分を落してしまった話 昨夜 メトロポリタンの前で電車からとび下りたはずみに 自分を落してしまった ムーヴィのビラのまえでタバコに火をつけたのも──かどを曲ってきた電車にとび乗ったのも──窓からキラキラした灯と群衆とを見たのも──むかい側に腰かけていたレディの香水の匂いも みんなハッキリ頭に残っているのだが 電車を飛び下りて気がつくと 自分がいなくなっていた 稲垣足穂「一千一秒物語」 天体嗜好症 一千一秒物語 21世紀タルホスコープ (河出文庫) (p.26). 河出書房新社.
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introvertnudist · 3 months
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久しぶりのA考察。
性欲がほぼ凪なのでアネロスも全然使ってなかったのだが、久しぶりに… あれ… ん…、名前が出てこない。一番安くて一番細いやつ… (ネット検索)… あ… そうそう、ペリダイス。ペリダイスを使ってみた。
Aのほぐしが大切と風呂のなかで念入りにほぐす。ほぐすやり方はネットで見たりするんだけど、何回も忘れちゃうし無視しちゃうことが多い。とにかく自己流だけれども、時間をかけて。
ペリダイスの細い方を挿れる。特に何も感じない…。
自分の手で持ちながら角度をつけて、前立腺がある方とされる辺りに当たるようにすると… あら気持ちいい。
どういう気持ちよさと表現したら良いのか。キュンと来るような、何というか、気持ちいい(語彙力のなさよ…)。
男性的なオーガズムの方向性とは明らかに違うのは、何か対象物に欲情するというのではなくて、原初的な感覚かも(ややこしい)。
もしP刺激だとしたら、ポルノだったりの視覚から興奮するが、そうしようとする感覚がない。キュンとする切ない感覚があって、思わず目は閉じてしまう。
昔、ネットが普及し始めたぐらいか、それよりもう少し後ぐらいに噂になった綿棒オナニーってこれのことかもと思い出した。
主にノンケが熱心にネットで話していたような気がするが、あの細い綿棒をAのなかのある箇所に当てるとオーガズムに達するということ。
自分は綿棒自体持ってなかったし、わざわざそれのために買おうともしなかったので、多少の興味はありつつも実行したことがなかった。
でも今日のペリダイスでそれと同じことをしているかなと思った。
普段であればただ挿れて手は離すのだが、今日は手を添えて。手はただ添える程度で手で動かすという感じでもない。
これは薄々わかってきていたのだけど、自分がA刺激に対して受容的になるのは、電動式のAグッズを使用したり、または自分の手で支える程度にAグッズを持ちながらAに挿れたりしている時だ。アネロスでは手を使うことは御法度とされているけど。
手で角度をつけて、前立腺と思われる箇所に当てる。感覚が来る。それが少し遅れて「快感」だと脳内で理解される。それの繰り返し。波は小さかったり大きくなったり。大きくなったときはその快感に包まれるような感じで、目はあけていられないし、快感だけがそこにある。
P刺激による快感の違いがハッキリと今日は分かった。自分がP刺激で快感を得るとしたら、興奮する対象を相手であったりポルノ、状況のなかに見つけるが、Aの場合は意外とシンプルに快感そのものという感じだ。
ただ、PとAは陰陽のような反対のものではなく、Pの対義語はVだ。Aは原初。これは稲垣足穂氏の言葉を借りての書き方だけれども、何となくその感覚の片鱗を垣間見た気がする。とは言ってもこれまでも何度も垣間見ているのだが、忘れたりしている。
Aってすごいな。
後記
綿棒オナニーってネットでどう書かれているのだろうと見てみたら、基本的に挿れたらそのままにしておくらしい。
ムズムズとした感覚が次第にオーガズムに変わっていくとのこと。
ペリダイスと一緒やん。
自分の「手を添える」はやっぱり邪道なのかもしれない…。
ジワジワくる感じを楽しむ、そんな感じ。
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kunpei · 3 months
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アレン・ギンズバーグ
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takmiblog · 1 month
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覚悟の穴あき本 杉浦さんと
 杉浦康平さんは東京芸大の建築科の出身なのに、グラフィックデザインに比べて「建築は線が甘い」と言うんです。驚くべき発想でした。それと、広告ではなく、編集されたものをデザインすることに特化したいという思いを持っておられた。
(中略)デザインをお願いしたというよりも、考え方や後の「編集工学」の基礎を教わりました。
《真ん中に穴のあいた稲垣足穂「人間人形時代」や、漆黒の「全宇宙誌」など、工作舎時代の造本はいまも語り継がれる》
(中略)そうしたら杉浦さんは「ふうん、じゃあ穴をあけよう」と。「穴ですか。そんなこと製本屋はやりますか」「やらない。だから松岡君、見本を持って工場を探してきてよ」と。それからが大変でした。
 ずっと後で聞いたら、「あんなにやったのは松岡君ぐらいだよ」と笑っていたけれども、私はもうこれをやらないかぎりだめだと思っていたんです。編集力には「形」がいるんです。
2024/03/25 朝日新聞(聞き手・山崎聡)
語る ーーー人生の贈りものーーー
松岡 正剛 🔟
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it-takes-two-weeks · 5 months
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ちくま日本文学を全部読む:016 稲垣足穂
足穂は以前「一千一秒物語」と、あと幾らかを読んだことがある程度。「一千一秒物語」はその時も思ったけど、繰り返される月のモチーフと渇いた暴力性があまり他にない読み味になっている。その流れでいうと、「山ン本五郎左衛門只今退散仕る」ではその渇いた暴力性という特徴が、昔の物語集の淡々とした感じと合わさってさらに印象的で、今回新しく読んだ作品の中ではこれが一番気になった。
読む前に抱いていた印象に比べて、幅広いというか、芯の部分からより大きい範囲に拡張していく手法を色々持っている作家だと思った。例えば「フェイヴァリット」は、少年期と同性愛的なモチーフを、レンズで拡大して見ているような印象だったりとか。
それにしても、後半に収録されているエッセイが全然わからなくて困った…。こんなにわからないかと思う。いつかわかる日が来るのだろうか。
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bibliomaniabooks · 5 months
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買い取りさせて頂きましたッ! 思想や教養的なポリティカルブックスたち。 マルクスや社会主義に関してのご本や、右派的な的なご本。 また稲垣足穂や神林長平、世界のお墓なども左右を弁別すべからざるご本たち。 ありがとうございますッ!
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mybookofdays · 6 months
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『わたし も 夢日記』シリーズ その1
04/05/2023
よい夢を見た
場所はフランス パリのムーラン ルージュ
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坂本龍一がタキシード姿でステッキを(軽快に!)ぐるぐると回しながらステージ上を観客席から見て左から右へまた左へと幅いっぱいにチャプリンよろしくステップを踏みつつ(軽快に!)踊っている
ぼくは彼の音楽はとても不器用で職人気質な点描画を思い起こすことがまま有るので彼の無骨に奏でるバッキングサウンドを思い出しながらこのダンスを見て(軽快に!)ビックリする
観客席は暗くてステージ上は透き通って明るく時々キラキラと粒が光って振り降りてきてまるで稲垣足穂の一千一秒物語の��台のように濁った水晶を覗き込むように惹き込まれていく
ふと、観客席から見て右側舞台袖近くに黒いシルクハットを被ったタキシード姿のカッコいい人影がハットに手をかけながら(軽快に!)ダンシング坂本龍一を見てにっこりと笑っている
高橋幸宏だ 相変わらずお洒落でカッコいい! …あ、このステージってユキヒロさんのプロデュースなのね、道理でお茶目でセンスいい!
ぼくの頭に言葉が過ぎるあいだに高橋幸宏が(軽快に!)ステップを踏みながらタップダンスを始めて坂本龍一とは反対の方向から踊りはじめる
右から高橋幸宏 左から坂本龍一 (軽快に!)ステージ真ん中で出会ったふたりは肩を組み合い笑いながらスティックなぶんぶんとタップなステップを踏みながら舞台奥の消失点へ(軽快に!)消えていく
ハハハハ! ワハハハハ!
反響する笑い声がステージを包み込んでキラキラ振り注ぐ粒にぶつかりきらめき昇華する
何も見えない真っ白な中で目が覚めた
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kachoushi · 1 year
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各地句会報
花鳥誌 令和5年1月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年10月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
草花のひかりの中へ列車ゆく きみよ 玉電の秋日に錆びし蛙色 要 雁渡るご墓所の天の筒抜けて 順子 神在す胙として木の実独楽 三郎 大老の供華には黒き曼珠沙華 いづみ 木の実降る正室と側室の墓 同 おしろいや世田谷線の音に住む 千種 どんぐりに一打を食らふ力石 みち代 踏切を渡りカンナの遠くなる 順子 茎だけになりて寄り添ふ曼殊沙華 小鳥 直弼へ短きこゑの昼の虫 光子 金色の弥勒に薄き昼の虫 順子
岡田順子選 特選句
草花のひかりの中へ列車ゆく きみよ 黄のカンナ町会掲示板に訃報 光子 井伊の墓所秋の大黒蝶舞へり 慶月 大老の供華には黒き曼珠沙華 いづみ おしろいや世田谷線の音に住む 千種 十月の路面電車の小さき旅 美紀 秋の声世田谷線のちんちんと はるか 現し世のどんぐり星霜の墓碑へ 瑠璃 直弼の供華の白菊とて無言 俊樹 直弼へ短きこゑの昼の虫 光子 秋声や多情を匿すまねき猫 瑠璃 累々の江戸よりの墓所穴まどひ 眞理子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
点と点結ぶ旅して尉鶲 愛 振り向かぬままの別れや秋日傘 久美子 月光や洞の育む白茸 成子 木の実落つ長き抱擁解きをれば 美穂 折々に浮かぶ人あり虫の声 孝子 ひぐらしの果てたる幹へ掌 かおり 国境も先の異国も花野なる 睦子 虫の音が消え君の音靴の音 勝利 流れ星消えたるあたり曾良の墓 かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月3日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
天高き天守の磴や男坂 千加 秋高し景色静に広がりて 同 汽水湖に影を新たに小鳥来る 泰俊 朗々と舟歌流れ天高し 同 落城の業火の名残り曼珠沙華 雪 秋立つとほのかに見せて来し楓 かづお 天の川磯部の句碑になだれをり 匠 天高し白馬峰雲ありてなほ 希
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月6日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
夫のこし逝く女静か秋彼岸 由季子 赤い羽根遺品の襟にさびついて さとみ 学童の帽子が踊る刈田路 吉田都 雨音を独り静かに温め酒 同 紫に沈む山里秋の暮 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
蛇穴に若きは鋼の身を細め 鍜治屋都 芋の露朝日に散らし列車ゆく 美智子 神木の二本の銀杏落ちる朝 益恵 破蓮の静寂に焦れて亀の浮く 宇太郎 新種ぶだう女神のやうな名をもらひ 悦子 鱗雲成らねばただの雲一つ 佐代子 色褪せず残る菊とは夢幻能 悦子 ばつた跳ぶ天金の書を捲るごと 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
ますかたは吟行日和年尾の忌 百合子 奔放にコスモス咲かせ埋れ住む 同 椋鳥の藪騒続く夕間暮 美枝子 子等摑む新米の贅塩むすび ゆう子 名園を忘れ難くて鴨来る 幸子 ぱつくりと割れて無花果木に残り 和代 初鴨の水の飛沫の薄暮かな ゆう子 猪垣や鉄柵曲がり獣の香 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
木の実落つ藩邸跡を結界に 時江 コスモスの花街道は過疎の村 久子 産声の高し満月耿耿と みす枝 ひとしきり子に諭されて敬老日 上嶋昭子 曼珠沙華供花としもゆる六地蔵 一枝 鰯雲その一匹のへしこ持て 時江 雨の日の菊人形の香りなし ただし あせりたる話の接穂ソーダ水 上嶋昭子 倒立の子に秋天の果てしなき 同 秋風にたちて句作に目をとぢて 久子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
川は日に芒は風に耀うて 三無 風向きに芒の穂波獣めく 怜 雨止みて爽やかに風流れ出し せつこ ゆつたりと多摩川眺め秋高し 同 秋雨の手鏡ほどの潦 三無 患ひて安寝焦がるる長夜かな エイ子 藩校あと今剣道場新松子 あき子 秋蝶や喜び交はす雨上り せつこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月11日 萩花鳥会
大阿蘇の銀波見渡す花芒 祐子 観る客と朝まで風の秋祭り 健雄 秋祭り露店の饅頭蒸気船 恒雄 秋吉台芒波打ち野は光る 俊文 花芒古希の体は軋みおり ゆかり まず友へ文したゝめて秋投句 陽子 青き目に器映すや秋日和 吉之 夕日影黄金カルスト芒原 美惠子
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令和4年10月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
金継ぎの碗によそふや今年米 登美子 そぞろ行く袖に花触れ萩の寺 紀子 子の写真電車と橋と秋夕焼 裕子 秋の灯に深くうなづく真砂女の句 登美子 花野行く少女に戻りたい母と 同 被写体は白さ際立つ蕎麦の花 紀子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月16日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
御神燈淋しく点り秋祭り 雪 天馬空駈けるが如き秋の雲 同 自ら猫じゃらしてふ名に揺るる 同 秋潮に柏翠偲ぶ日本海 かづを 真青なる海と対峙の鰯雲 同 鶏頭のいよいよ赤く親鸞忌 ただし 桃太郎香り豊に菊人形 同 鬼灯の中へ秘めごと仕舞ひたし 和子 雲の峰だんだん母に似てゐたり 富子 振り返へるたびに暮れゆく芒道 真喜栄 坊跡に皇女が詠みし烏瓜 やす香
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
おほかたは裏をさらして朴落葉 要 秋深し紙垂の失せたる縄一本 千種 合掌のかたちに稲を掛け連ね 久子 豊穣に早稲と晩稲の隣り合ふ 炳子 耕運機突っ込まれたる赤のまま 圭魚 鏤める谷戸の深山の烏瓜 亜栄子 稔り田を守るかに巖尖りけり 炳子 晩秋の黃蝶小さく濃く舞へり 慶月 雨しづくとどめ末枯はじまりぬ 千種 穭田に残され赤き耕運機 圭魚
栗林圭魚選 特選句
溝蕎麦や角のとれたる水の音 三無 ひと掴みづつ稲を刈る音乾き 秋尚 稲雀追うて男の猫車 炳子 叢雲や遠くの風に花芒 斉 泥のまま置かるる農具草の花 眞理子 稲刈や鎌先光り露飛ばす 三無 耕運機傾き錆びて赤のまま 要 けふあたり色づきさうなからすうり 千種 晩秋の黃蝶小さく濃く舞へり 慶月 雨しづくとどめ末枯はじまりぬ 千種 隠沼にぷくんと気泡秋深し 炳子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月19日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
渡り鳥日本海を北に置く 世詩明 コスモスや川辺はなべて清酒倉 同 朝倉の興亡跡や曼珠沙華 千代子 案山子見てゐるか案山子に見らるるか 雪 赤とんぼ空に合戦ある如し 同 ゆれ止まぬコスモスと人想ふ吾と 昭子 色鳥の水面をよぎる水煙 希子 点在の村をコスモス繋ぐ野辺 同 小次郎の里に群れ飛ぶ赤蜻蛉 笑子 鳥渡る列の歪みはそのままに 泰俊 鳥渡る夕日の中へ紛れつつ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
俳人の揃ふ本棚秋灯 一涓 大法螺を吹き松茸を山ほどと 同 那智黒をひととき握りゐて秋思 同 漂へる雲の厚さよ神の旅 たけし 稲孫田のところどころに出水跡 同 美術展出て鈴掛けの枯葉踏む 雪 院食の栗飯小さく刻みをり 中山昭子 秋晴や僧の買物竹箒 洋子 末枯れて野径の幅の広さかな みす枝 短日のレントゲン技師素つ気なし 上嶋昭子 栗拾ふ巫女の襟足見てしまふ 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月21日 さきたま花鳥句会 岡田順子選 特選句
竜神の抉りし谷を秋茜 裕章 コスモスの続く車窓を開きけり かおり 段々の刈田に迫る日の名残り 月惑 残菊の縋る墓石に日の欠片 同 草野ゆく飛蝗光と四方に跳ぶ 裕章 夕空を背負ひ稲刈る父母の見ゆ 良江 二つ三つむかご転がり米を研ぐ 紀花 黄葉散るギターケースに銀貨投ぐ とし江 秋びより鴟尾に流離の雲一つ 月惑 弾く手なき床の琴へも菊飾り 康子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月23日 月例会 坊城俊樹選 特選句
ケサランパサラン白い山茶花咲いたから 順子 草の実の数ほど武運祈られて いづみ 盛大に残りの菊を並べけり 佑天 誇らしげなる白の立つ菊花展 秋尚 白帝の置きし十字架翳りなく かおり 魂のせるほどの小さき秋の蝶 順子 晴着色の鯉の寄り来る七五三 慶月
岡田順子選 特選句
初鴨の静けさ恋ひて北の丸 圭魚 色鳥の色を禁裏の松越しに はるか 草の実の数ほど武運祈られて いづみ 菊月の母は女の匂ひかな 和子 白大輪赤子のごとく菊師撫で 慶月 ふるさとの名の献酒ある紅葉かな ゆう子 大鳥居秋の家族を切り取れる 要 菊花展菊の御門を踏み入れば 俊樹 亡き者のかえる処の水澄めり いづみ 秋興や一男二女の横座り 昌文
栗林圭魚選 特選句
菊花展菊の御門を踏み入れば 俊樹 鉢すゑる江戸の菊師の指遣ひ 順子 玉砂利を踏む行秋を惜しむ音 政江 秋の影深く宿して能舞台 て津子 神池の蓬莱めきし石の秋 炳子 破蓮の揺れ鬩ぎ合ふ濠深き 秋尚 能舞台いつしか生るる新松子 幸風
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
戻りくる波より低き鰯舟 喜和 人波によごれし踵カンナの緋 かおり 考へる葦に生れにし秋思かな 吉田睦子 北斎の波へ秋思のひとかけら 美穂 一燈に組みたる指の秋思かな 同 石蹴りの石の滑りて秋落暉 ひとみ 砂糖壺秋思の翳は映らずに かおり ゆふぐれの顔して鹿の近づきぬ 美穂 城垣の石のあはひにある秋思 成子 おむすびの丸に三角天高し 千代 梟に縄文の火と夜の密度 古賀睦子 黒電話秋思の声のきれぎれに 同 恋人よ首より老いて冬眠す 美穂 顔伏せてゆく秋思らの曲り角 かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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