Tumgik
#医学生の勉強垢
Photo
Tumblr media
おはようございます 5月2日(月) #西多賀眼科医院 午前9:00〜12:00 午後14:30〜17:00 ⁡ 【GWは暦通りに診療いたします】 5/2(月) 5/6(金) 5/7(土)AMは、診療いたします。 日曜日祝日は休診になります。 ⁡ #エンピツ 記念日 1887年のこの日、眞崎仁六が東京・新宿に「眞崎鉛筆製造所」(現在の三菱鉛筆)を創立し、日本初の鉛筆の工場生産が始った、とされているが、三菱鉛筆によれば生産が始まった日は不明であり、同社ではこのような記念日も制定していない。制定者は不明である。 ⁡ 1952年 誕生日 #夏木マリ (女優,歌手) ⁡ 【医師国家試験】 2018-A72 82 歳の女性。筋肉痛を主訴に来院した。2週間前の朝に、急に頸部、肩甲部、腰部、殿部および大腿部に筋肉痛とこわばりを自覚し、起き上がりが困難になり、症状が持続するため受診した。意識は清明。体温 37.8 ℃。脈拍 84/分、整。血圧148/86 mmHg。尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。赤沈110 mm/1時間。血液所見:赤血球312 万、Hb9.8 g/dL、Ht30 %、白血球 10,200、血小板 43 万。血液生化学所見 : 総 蛋 白 5.9 g/dL、AST 29 U/L、ALT28 U/L、LD 321 U/L  (基準176〜353)、CK 38 U/L (基準 30〜140)、尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL。免疫血清学所見:CRP 15 mg/dL、リマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体陰性。 ⁡ この患者で注意すべき合併症を示唆する症状はどれか。2つ選べ。 a 複 視 b 盗 汗 c 頭 痛 d 網状皮斑 e Raynaud 現象 ⁡ 【正解】 a 複視 c 頭 痛 ⁡ 【診断】リウマチ性多発筋痛症 ⁡ 【解説】先に言っておきますけれど、この問題は難しすぎます。わからなくても医者になれます。 この問題を解ける医者は少ないと思いますのでご安心ください。 しかしこのような国家試験に出題されることで医学生が学び、後には医者の常識となっていきます。 ⁡ リウマチ性多発筋痛症は原因は分かっていませんが、高齢者に発症する、体幹に近いところの痛みから始まる病気です。 最も注意しないといけない合併症は、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)で、失明する可能性があります。 治療としてはステロイドを用います。 ⁡ 側頭動脈というこめかみにある血管に炎症が起きて「頭痛」を自覚します。 ⁡ 眼を栄養する血管に炎症を起こし、様々な眼症状を引き起こします。 血管が詰まって失明する場合もあります。 また目を動かす筋肉を栄養する血管に炎症を起こし、左右で目の動きが悪くなり、ものがダブって見える「複視」を自覚いたします。 ⁡ この問題の難しいところは、診断も難しいのに、診断が分かっても正解が分からないことです。 巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)で複視を自覚するなんて、眼科医でも知らない人がほとんどです。 ⁡ 長文を最後までお読みくださりありがとうございます。 ⁡ #医師国家試験 #国家試験 #リウマチ性多発筋痛症 #側頭動脈炎 #医学生の勉強垢 ⁡ 西多賀眼科医院ホームページも、どうぞよろしくお願いいたします↓ https://nishitaga-ganka-clinic.com/ ⁡ #眼科 #仙台 #白内障 #結膜炎 #緑内障 #ドライアイ #眼鏡 #メガネ #コンタクトレンズ #眼瞼下垂 #太白区 #鈎取 #西多賀 #長町 #八木山 #秋保 #秋保温泉 #日帰り手術 #白内障手術 #誕生日 #今日は何の日 (西多賀眼科医院) https://www.instagram.com/p/CdCCwzFvX07/?igshid=NGJjMDIxMWI=
2 notes · View notes
erairuka · 11 months
Text
Tumblr media
2023
これ前にもあげた気がする 覚えてないけどいいや
今日暇なのでまた書きます。何か思い出したことあったんだけどなんだったかな。
学生時代は毎日ブログに鬼長いブログを書いてた。本当に鬼長い。夜に読みたくないって言われたことがある。
で、課題で自由に制作していいって言われたから一年近く書き溜めた日記を全部印刷して大学の大階段に見せびらかした。
先生にボロクソ言われたことも、バイトで勉強しろって怒られたことも、めちゃくちゃなセクハラされてバイト辞めたいみたいなことも全部見せた。
それがすごい気持ちよかった。階段埋め尽くしたおかげか先生に褒められて果物くれた。(しかもボロクソ言ってきた先生に)
働き始め、社長にレコードプレーヤーいただいたけどスピーカーとか音響などいまいち���からなくて機材買えなくて聴けてない。ceroのワールドレコードのレコードを持ってる。持ってったら流してくれますか?大停電の夜にが聴けたらもうそれでいいのだけど。
そういえば銭湯とか温泉が割と好きで、一昨年くらいはよく行ってた。前住んでいた町の温泉はだいぶ行った。怖かったのはかまぶろ温泉。
温泉もあったけど「かまぶろ」っていうのが怖かった。火葬場の中のイメージそのまんまで、外から鍵かけられたら蒸されて死ぬしかないみたいな。隅っこで30分くらい遺体になった。普通のお風呂は醤油みたいな色してた。
雪が降っていて、ドライヤーなくて髪の毛凍るかと思うくらい寒かった。
銭湯行くと大体話しかけられる。孫がわたしと同い年で、医者をやっているだとか。わたしなんて無能デザイナーですよなんていえなかった。地方の銭湯大好き といいつつ謎に嫌味とか言われたりしたこともある。まあいいんです。
そういうところ好きと言われると意味わからない文章たくさん投稿したくなる。(?)
今年の七夕は神社の夏祭りに行く。なんかやってるらしい。生まれた土地の七夕は8月って言われてて、七夕祭りが有名だったけど人苦手すぎて一回しか行ったことない。名前忘れたけどばかでかい丸い玉ついた吹き流し(なんだっけあれ)あれの飾り付けを小学生の頃に作らされた。一人暮らしするまで夏祭り行くことってほとんどなかった。地方のジャスコでさえ人酔いして熱出すくらい人無理だったから住んでた町内会の祭りしか行かなかった。ずっと絵ばかり描いてた。
去年は普段素足の見える服なんて着ないのに気分が良かったからセカストで買って、Tシャツに短いズボン履いて花火みた。チョロいから見たいって言われたもの全部やった。見た目がサブカル女のそれだった。でも夏の普段着だぶだぶのTシャツにデニムなのでそれもあんま変わりないかと思った。寒いとそれにアディダスのジャージを着るのでますます、といったところだ。垢抜けの正反対にいつつ、でもたまにわたしみたいになりたいって言ってくれる人ちらほらいて嬉しかった。非垢抜偏屈眼鏡女性、わたし、、、。
わたしは好きな人が少しでも楽になってくれたらそれでいいんだから。いくらでも涙を拭いとるそれとやらになってみたい。よくわからないまま駐車場で話聞いたこと、助けてって言われて抱きつかれたこと むしゃくしゃの矛先になってもその人の幸せを祈り続けた自分が惨めだけど今世はそういう人生かと思うとまあ まあ。今度は人のこと振り回すくらいの強めな女になってみたい。うそ、魚みたいなつかみどころのない人間になりたい。自分の楽な方に行きたい。 会いたい人に会いに行きたい。恐竜画も見に行きたい。 
夏の朝 緑色が綺麗なのでうおー葉っぱ綺麗だなーみたいな散歩をずっとしていたい。いつだっておーなり由子の世界にいたい。6月歯医者という話とはくしょんの時計屋 秋のまばたきが好き。
youtube
わたしも昼から星眺めて花束食べて寝たい
冊子、見てみたいです 楽しみ 楽しみ 楽しみ
3 notes · View notes
saikinnohaisha · 2 years
Text
歯医者の医療事故が増えています。自由診療に多いです。
歯科の医療事故が増えています。 それは最近は虫歯の人が激減しており、歯周病治療が診療の中心となっておりますがそれでも診療報酬が減少しているので、歯医者自身にその技術がないのにインプラントとか歯科矯正などの自由診療に走りたがる傾向が顕著です。 大学でしっかり勉強してきた歯医者は問題ないのですが、講習会で少し勉強したくらいの歯医者がインプラントを入れているのが現状です。
その結果歯科医師会や保健所にクレームが殺到し、保健所は責任がないので歯科医師会へ回して来ます。 歯科医師会は裁判になると困るのでお金で解決を図っているのが現状です。 インプラント1本が45万円とかいうのが相場ですから、歯医者がしたがるのもわかりますが、斜めに入れてしまったり入れたインプラントが折れてしまったり、医療事故は増加しています。 矯正でも最近は結婚とか就職のため歯並びを矯正する特に女性が増えておりますが、しっかりとした技術をお持ちの先生がされるのは良いのですが、 付け焼刃で自己流で行うと患者からクレームが出ることが多くなります。 これもトラブルが長引きますが、最近の患者さんは昔のようにあきらめる人はいませんので結局はお金で解決する以外にありません。
今の患者さんは歯医者の実態をメディアを通じて知っていますから、 権利ははっきりと主張します。 これからますますその傾向は強まるでしょう。
私の専門分野は歯周病治療でインプラントや矯正は致しません。 私は患者さんに基本的な事をしつこいくらいにお話しします。 歯科衛生士とともに歯ブラシの使い方、回数、更に私は歯間ブラシを必ず 使用する習慣を持っていただくよう患者さんにお願いします。 これは大変効果があるのです。 歯茎も強くしますし歯垢の発生も極力少なくします。
そして私の歯科医院で働いていただいている職員全員が雇用保険、社会保険、 年金に加入しています。 残業代も支払います。 当たり前のことです。
0 notes
yasuboy · 3 years
Photo
Tumblr media
⭐️薬学部生 薬学部志望の優秀なあなたへ 突然ですが、あなたは今、道を間違えています。 薬学とは詐欺学問であり、#製薬会社 は、詐欺会社です。 あなたは志を高くして、薬学を志したのかも知れませんが、薬学とは詐欺学問であり、#製薬業 は、詐欺産業 なのです。あなたはそこへ入ろうとしています。 #詐欺師 になるために勉強をして楽しいですか? あなたは詐欺師になるために生まれてきたのでしょうか? #薬剤師 になれば、就職先に困らないし、お金にも困らないだろうという安易な気持ちで、薬学の勉強をしているのではないでしょうか? とんでもない間違いです。 とても愚かです。愚の骨頂とはこのこと! 薬学に関わっているということは、 詐欺産業の担い手であるということです。 そして詐欺産業の担い手であるということは、悪名高い #振り込め詐欺 や#特殊詐欺 の手伝いをしているようなものです。 あなたは、今、単なる犯罪者になろうとしています。 あなたは馬鹿すぎて、世間知らず過ぎて、そんなことさえ分からないのです。 一生懸命努力して、やっとなれたのが、詐欺師だなんて、笑い話にもなりません 笑 今すぐその馬鹿らしい勉強をやめましょう。今なら間に合います。 気づいた人から、やめましょう。 健全なあなたが#詐欺師 になることを、家族も友達も恋人も誰も喜ぶ人などいないでしょう。 再び問います。あなたは詐欺師になるために生まれてきたのでしょうか? 詐欺師にならない方法は、とても簡単で、誰でもできる! ズバリ! 薬学の勉強をやめることです。 . カタカナの薬品の名前を覚えたり、効果を覚えたり!? 必死になってやっている。 朝も昼も夜も。雨の日も風の日も、台風の日も。 実に馬鹿らしいです。 私のこの文章を読んで、 それでも、やっぱり#薬剤師 になりたいというお馬鹿さんへ . あなたの頭脳はとても、アホです。 ありんこ級の脳みそしかありません。 . あなたみたいなどうしょうもない底なしのアホは、薬剤師にでもなるのがお似合いです。 詐欺師の薬剤師になりましょう。 とてもお似合いです。おめでとうございます! 東洋医学健康アドバイザー 松本康男 まだフォローしてない人はこちらから! @yasu_boy プロフにメルマガ、ブログ、 フェイスブックの案内があります。 #薬 #薬品 #製薬会社 #薬学部志望 #薬学部生とつながりたい #西洋薬 #薬学部 #薬科大学 #西洋医学 #現代医学 の闇 #薬学部の勉強垢 #薬科大学 #薬学生の勉強垢 #薬学部受験 #薬学生 #薬学生と繋がりたい #薬剤師国家試験 #薬局 #ドラッグストア #病気 #病院 #健康 #大学受験 #インスタ医療団 #薬剤師あるある #インスタ医療団_薬剤師 https://www.instagram.com/p/CFtDTTjDy1d/?utm_medium=tumblr
0 notes
bodyvoice-japan · 5 years
Photo
Tumblr media
2019.1.24(木) 最近ダイエットのフェイクニュースがありました。皆さま見抜けましたか? 私はダイエットや美容健康の市場のことも勉強してるし、裏情報も入ってくるので「これはフェイクだな」とほとんどはわかります。 ・ そういう意味でもパーソナルの生徒さんには頼ってもらっています。皆さん先に聞いてきます。 「これって本当なの?」 「これむてどうなの?」 と。だから、生徒さんを守れますよね。 ・ 私もお金や医療など、各分野の専門家の方との人脈を大切にしています。そうすることで、自分が専門外のことも、生徒さんに教えてあげ���れたり、紹介してあげたり��きるのことも出来るので、更にお役に立てて嬉しいですから。 ・ ■BodyVoice HP https://www.bodyvoice-japan.com ■blog https://ameblo.jp/megucafe-tokyo ・ #ダイエット #ダイエット格言 #インナーチャイルドダイエット #instagram #パーソナルトレーニング #学芸大学 #三軒茶屋 #女子力アップ #潜在意識 #日めくりダイエット #世田谷 #目黒 #東京 #痩せる方法 #痩せたい #ダイエット日記 #ダイエット垢 https://www.instagram.com/p/Bs-42LdHpYX/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=6j1pfg6e3lm8
1 note · View note
hummingintherain · 2 years
Text
2月26日(土)
 昨日、じっと『朝の記録』を書きまくる。公開してから、何度も読み返す。時間を経ても、今朝になっても。そこに書いたものを眺める。
 午後になって仕事に出かけた。給料日だったので、明細書を渡された。年末年始などの休日がなかったぶん、一月分よりも増えていた。よく働いた。だらだらと夜が長引いていくラストだった。想定より多めに給料が入ったので、終わってから寄付金を振り込んだ。現代の戦争はインターネットを通じてあらゆる光景が筒抜けになり、過酷で、胸が塞がる。何も知らなかった頃にはもうかえれない。思い返すと小学生頃、国際問題について調べ学習を扱った際に、地球温暖化が人気だった中で、ぽつんと難民問題をまとめていたのは誰だ。むしろ立ち返る。戦争、難民、暴力、どれも個人的な基盤には違いない。今回をきっかけに歴史を勉強していくと、中東もかなりややこしいが、ここもまたこんがらがった蜘蛛の巣のようだ。
 帰って、夕食を食べて、優しい紅茶を飲んだ。はちみつでもいれたくなるような。飲みながら、『ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー2』を読み出して、ぐんぐんと読み進めた。
 歯の痛みなのか歯肉の痛みなのか、昨日あたりから口腔内、右の奥の方が痛い。様子を見ていたのだけれども、どうにも今日になっても痛みが治まらない。口を開けようにも噛むにも痛むので、食べるのに苦労する。歯医者行きを決意する。
 ついおとといくらいまでは、暴力や戦争について書くことをためらっていた。それが今となってはまるで流行に乗るように躊躇なく書いている。迷いがまったくない、というわけではないのだけれど。文フリ京都で新刊として出した『白昼夢と犬たちのダンス』も、当初はもっと露骨に戦争に関する表記があった。それをかなり削ったのは、あまり戦争という強いテーマをわかりやすく表記したくなかったからだったけれど、それ以外に、きっと、NGワードであるかのように、出してはいけないようなもののように思ったからだった。けれども名残のように、せめてもの抵抗のように、序盤があり、そしてラストまでがある。といっても、やはり、露骨なメッセージを乗せることを恐れ、ふわりと灰色の霧でくるんだ。もっとなにか、できたのかもしれない。難しい。正面から見据えようとするのは難しい。でも諦めたくもないし、それでも折ってこようとする暴力性について目を背けたくもないし、綺麗事を追わずに生きているのは苦しいし。
 ほんわかとした穏やかさを愛すること、休んで癒されること、そうしていられないこと。どれもほんとう。
『白昼夢と犬たちのダンス』冒頭。
 どこかで小さな音がする。かすかな川の音。
 ぼくは耳の奥に指をおしいれて、爪の先端で鼓膜の手前をこすり、灰色の耳垢が爪の隙間に挟まってやってくる。滞りのなくなった外耳道を通り抜ける音。水流が絶えず神経を震わせる。幻のような音。霧のように掴めない音。海の、なまぬるい場所をただよっているようでもある。指先の垢をはじく、宙を飛んだ。なめらかな速度で。着地する行方は見えなかった。落ちたかもしれない場所を見つめる。
 そこにはかつて地雷が埋まっていた。その地雷を踏んで死んだ兵士がいた。その兵士には恋人がいた。恋人は兵士の死を知らないままで、市街戦に巻き込まれ燃え盛る炎の中を逃げて、頭を打たれ死んだ。二人の遺体がそれぞれの場所で火に包まれた。灰になった肉体は、やがて風に乗って廃墟が並ぶ地上を音もなく撫でた。そして土に還り、層を重ね、瞼を閉じている。心臓だった灰は鳥と共に空を飛んだ。やがて最果ての砂漠の一部になった。
 あるいは、森の中に立つ一本の樹が根を伸ばしていた。枝には鳥が立ち止まり、幹を蟻がつたった。木肌を削って巣の材料にしたり、木の実を食べに訪れる生き物たちがいた。樹の背後に隠れて獲物を窺っているものもいた。雨が降れば水を受けとめた。秋になれば衣を替え、やがて朽ち果てた葉が足下に敷き詰められた。葉が地に溶ける前に雪が積もり、冷たくくるまれながら、種は芽吹くべき時を待った。
 ここで誰かが、もしかしたらあなたが、日暮れを眺めていた。
 あるいは、眠り、目覚めた。
 そんなことがわが浮かぶか浮かばないかの瀬戸際で、ふらふらと耳垢を踏んだ。
 ここに人の気配はない。ぼくは、ぼく以外の誰かに会いに行かなければならない。水の声が聞こえる方角へ向かわなければならない。
0 notes
koiiiii--ke · 3 years
Quote
今号はぼくの連載はお休みさせていただきました。9月は『ゲンロン12』の発行とゲンロン友の会の会期更新があり、さらに今年はコロナ禍でイレギュラーなスケジュールとなった友の会総会とSF創作講座最終講評会も重なる状況で、社内もぼくもテンテコ舞いで執筆時間が取れませんでした。お待ちいただいているみなさんに申し訳なく思います。  ところで、そんななか悲しい知らせが飛び込んできました。ゲンロン創業時からの支援者で、友の会会員でもあった丫戊个堂(あぼかどう)さんが急死したというのです。亡くなったのは10月2日から3日にかけて。ぼくが知ったのは一週間以上が経過した10日の夜でした。そのときのツイートをお読みになったかたも多いかもしれません。  ぼくがあぼかどうさんと知り合ったのは、10年以上前、まだゲンロンがなかったころのことです。テレビの収録があり、そのあとの打ち上げで居酒屋から配信していたところ(当時からそういうことばかりやっていたのです)、呼びかけに応じて深夜に現れたのがあぼかどうさんでした。「アボカドです」「果物の?」「はい」という、コントのような会話を覚えています。  あぼかどうさんはぼくの熱心な読者というわけではありませんでした。批評や哲学に関心があるわけでもありませんでした。彼自身がネット配信者で、そこでたまたまぼくの存在を知り、好奇心で会いに来ただけでした。けれども彼は、その出会いをきっかけになぜかぼくの講演やイベントに足を運ぶようになり、みるみるうちに弊社を囲むコミュニティに欠かせないひとになっていきました。数年前に脳の病気に見舞われてからは言葉が出にくくなっていましたが、それでもいつも笑顔でだれにでも話しかけ、多くのひとに好かれていました。  あぼかどうさんはスクールを受講していたので(彼の独創的な作品を記憶しているひともいることでしょう)、ぼくは彼の本名を知っています。けれども、ぼくにとってあぼかどうさんはあぼかどうさんで、本名で呼ぶことはありませんでした。だからここでもそう記します。  思えばあぼかどうさんと出会ったころ、ぼくのまわりには、彼のようにハンドル名だけでつながっていて、それでもそれなりに人間関係を共有している人々が少なからず集まっていました。それはいまの言葉でいえば、画一的でホモソーシャルな場だということになるのかもしれません。じっさいあぼかどうさんはぼくと同じ男性で、年齢もひとまわりぐらいしか離れていません。それでも、たがいに名前も年齢もろくに知らないまま、なんとなくネットで気が合ったというだけで友人になれた、あのころの無防備さと無邪気さをぼくはしばしば懐かしく思い出します。ゲンロンがいま、開かれつつも閉じ、閉じつつも開かれた両義的なコミュニティづくりを目指しているのも、その記憶のせいかもしれません。あぼかどうさんは、ぼくにとってゼロ年代のよかったところを凝縮したようなひとでした。だからこそ、彼にはゲンロンのこれからも見てもらいたかった。夭逝が残念でなりません。  あぼかどうくん、ありがとう。きみのような幸せな「誤配」と出会い続けるために、これからもがんばります。
https://www.genron-alpha.com/gb066_06/
これらを見聞きして考えたことを記す。断りとして、ぼくはこのあぼかどうさんを直接には知らないし(ゲンロン友の会会員ではあるから名前は聞いたことがあったが)個人を追悼する理由もない(無論死は痛ましいことである)。
このニュースと一連の反応を見て自分自身のインターネットについて思い返すことが多くなった。ここではあぼかどう氏についてではなく、ここに書かれていたようなインターネットがかつて存在し、そこ人々が存在したことについて書く。
*
2015年ごろから(ぼくが高1の頃だ)、Twitterにある界隈があった。その頃は少し勉強ができる高校生がTwitterで騒ぐのがブームで(いわゆる”浪人生界隈”みたいなのが盛り上がった時代だ)、ぼくらも名古屋の多少偏差値が高い同年代で集まって1日100件とか空リプを飛ばしあったりしていた。そこにいた人たちは賢いけれど学校には馴染めない、それでもヤンキーとかになるほどの勇気もないといったどうしようもない陰キャたちで、そこの空気感はとても居心地よかった。その頃Twitterには絶えず繋がった人たちがTLにいて、フォロワーのフォロワーが友達になれた。そこで仲良くなった人たちとスタバに行ったりカラオケに行ったりしたこともある。カラオケで全く知らない人が昭和歌謡を歌っていて引いたことはいい思い出だ。もちろんその後FFになって仲良くなっていった。
しかしそんなことは長くは続かず、3年くらい経つとみな受験で忙しくなったり(それこそ皆が高偏差値なせいだ)大学生になったり浪人したり消息不明になったり、ぽつりぽつりと人がいなくなっていった。大学生になって大学垢をつくる人、instagramに完全移行する人、サークルで多様性を見つける人、情報商材に取り込まれる人、留学後ネトウヨになる人、浪人以降消息不明異なる人、絶対に医者になるといい消息不明になった人、、、などなど。かつての居場所であったTwitterから皆いなくなったのだ。そこには確かなコミュニティの崩壊があった。
*
あぼかどう氏の訃報とその周辺のリアクションを見て、ぼくはその頃のインターネット体験を思い出した。いきなりやってきて友達になり、そこには本名も住所もない。そんな時代もぼくにもあった。むろん今でも中の良い人はいるが昔のような友人の拡張性はもうないだろう。ゆるくネットで繋がり、言葉をかわす。思えばあの頃はoss的インターネットの終わり頃だったの��もしれない。インターネットに思っていることを全て書き、それについてリアクションをもらう。インターネットの自分とリアルの自分は同じだけれど違う、そんな可能性を持っていた頃の(tumblrにはそういう自分のことを赤裸々に書くという流れが残っている気がする。それはむろんみんな現実の知り合いがフォロワーにいないからだが。また、インターネットとリアルの自分との背反の話は鍵垢と裏垢の存在を参照すれば理解にたやすい。)間のことをずっと考えているのかもしれない。
(酔っ払っている。書きたいことが欠けている気がしない)
言いたいことはその頃はインターネットとリアルの混同があったかもしれないってことだ。Twitterで知り合った人と会うことは今でもある。でもそれがインターネットの表記のまま本当の友達になれるのか?ということが言いたい。今ぼくと君が会ったとする。会話もする、仲良くなる、握手とかする。でもそのあとぼくたちは自分の身の上話とかしちゃうんじゃないかな。ぼくが思い出しているのはそこまで仲良くなっても、ぼくは君のことをidでしか知らないし君はぼくのことをid:koiiiiikeとしか知らない、みたいな世の中のことだ。だって友達になるのに大事なことは個人情報じゃないじゃん、気が合うかじゃん。そう思っていても人々は鍵垢(リアルの友人にのみむけてプライバシーを保護するもの)と裏垢(全く知らない人に向け理想の自分を発信するもの)の2つになってるじゃん。そんな飴と鞭、メリとハリの世界に本当の友情なんかなくて、それらが曖昧な世界が懐かしいなと思った。それこそ、上の引用だと”それでも、たがいに名前も年齢もろくに知らないまま、なんとなくネットで気が合ったというだけで友人になれた、あのころの無防備さと無邪気さをぼくはしばしば懐かしく思い出します。ゲンロンがいま、開かれつつも閉じ、閉じつつも開かれた両義的なコミュニティづくりを目指しているのも、その記憶のせいかもしれません。”という話に尽きるが。
1 note · View note
skf14 · 3 years
Text
12150006
軽快なメロディが音割れしていることにきっと全員気付いているはずなのに、誰も指摘しないまま、彼は毎日狂ったようにそれを吐き出し続けている。
時刻は朝の8時過ぎ。何に強制されたでもなく、大人しく2列に並ぶ現代の奴隷たち。いや、奴隷ども。資本主義に脳髄の奥まで犯されて、やりがいという名のザーメンで素晴らしき労働という子を孕まされた、意志を持たない哀れな生き物。何も食べていないのに胃が痛い。吐きそうだ、と、50円のミネラルウォーターを一口含んで、押し付けがましい潤いを乾く喉に押し込んだ。
10両目、4番目の扉の右側。
俺がいつも7:30に起きて、そこから10分、8チャンネルのニュースを見て、10分でシャワー、10分で歯磨きとドライヤー、8:04に自宅を出て、8:16に駅に到着。8:20発の無機質な箱に乗る、その最終的な立ち位置。扉の右側の一番前。黄色い線の内側でいい子でお待ちする俺は、今日もぼうっと、メトロが顔を覗かせるホームの端の暗闇を見つめていた。
昨日は名古屋で人が飛び込んだらしい。俺はそのニュースを、職場で開いたYahoo!のトップページで見かけた。群がる野次馬が身近で起きた遠い悲劇に涎を垂らして、リアルタイムで状況を伝える。
『リーマンが飛び込んだ』
『ブルーシートで見えないけど叫び声聞こえた』
『やばい目の前で飛び込んだ、血見えた』
『ハイ1限遅れた最悪なんだけど』
なんと楽しそうなこと。まるで世紀の事件に立ち会った勇敢なジャーナリスト気取り。実際は目の前で人が死ぬっていう非現実に興奮してる変態性欲の持ち主の癖に。全員死ね。お前らが死ね。そう思いながら俺は、肉片になった男のことを思っていた。
電車に飛び込んで仕舞えば、生存の可能性は著しく低くなる。それが通過列車や、新幹線なら運が"悪く"ない限り、確実に死ぬ。悲惨な形を伴って。肉片がおよそ2〜5キロ圏内にまで吹き飛ぶこともあるらしい。当然、運転手には多大なトラウマを植え付け、鉄道職員は線路内の肉片を掻き集め、乗客は己の目の前で、もしくは己の足の下で、人の肉がミンチになる様を体感する。誰も幸せにならない自殺、とは皮肉めいていてよく表現された言葉だとつくづく思う。当人は、幸せなのだろうか。
あの轟音に、身体を傾け頭から突っ込む時、彼らは何を思うのだろう。走馬灯とやらが頭を駆け巡るのか、やはり動物の本能として恐怖が湧き上がるのか、それとも、解放される幸せでいっぱいなのか。幸福感を呼び起こす快楽物質が脳に溢れる様を夢想して、俺は絶頂にも近い快感を奥歯を噛み締めて堪えた。率直に浮かんだ「羨ましい」はきっと、俺が人として生きていたい限り絶対漏らしてはいけない、しかし限りなく本音に近い、5歳児のような素直な気持ち。
時刻は8:19。スマホの中でバカがネットニュースにしたり顔でコメントを飛ばして、それに応戦する暇な人間たち。わーわーわーわーうるせえな、くだらねえことでテメェの自尊心育ててないで働けゴミが。
時刻は8:20。腑抜けたチャイムの音。気怠そうな駅員のアナウンス。誰に罰されるわけでもないのに、俺の足はいつも黄色い線の内側に収まったまま、暗がりから顔を覗かせる鉄の箱を待ち侘びている。
俺は俯いて、視界に入った己のつま先にグッと力を込めた。無意識にするこの行為は、死への恐怖か。馬鹿らしい。いつだって、この箱の前に飛び込むことが何よりも幸せに近いと知っているはずなのに。
気が付けば山積みの仕事から逃げるように、帰りの電車に乗っていた。時刻は0:34。車内のアナウンス。この時間でこの場所、ということは終電だろう。二つ離れた椅子に座ったサラリーマンがだらりと頭を下げ、ビニール袋に向けて嘔吐している。饐えた臭いが漂ってきて貰いそうになるが、もう動く気力もない。死ね。クソ野郎が。そう心の中でぼやきながら、俺はただ音楽の音量を上げて外界を遮断する。耳が割れそうなその電子音は、一周回って心地いい。
周りから俺へ向けられる目は冷たく、会社に俺の居場所はない。同期、後輩はどんどん活躍し、華々しい功績を挙げて出世していく。無能な俺はただただ単純で煩雑な事務作業をし続けて、それすらも上手く回せない。ああ、今日はただエクセルの表作りと、資料整理、倉庫の整理に、古いシュレッダーに詰まった紙の掃除。それで金を貰う俺は、社会の寄生虫か?ただ生きるために何かにへばりついて必要な栄養素を啜る、なんて笑える。人が減った。顔を上げると降りる駅に着いていた。慌てて降りる俺を、乗ろうとしていた騒がしい酔っ払いの集団が睨んで、邪魔そうに避けた。何だその顔は。飲み歩いて遊んでた人間が、働いてた俺より偉いって言うのか。クソ。死ね。死んでくれ。社会が良くなるために、酸素の消費をやめてくれ。
コンビニで買うメニューすら、冒険するのをやめたのはいつからだろう。チンすれば食べられる簡単な温かい食事。あぁ、俺は今日も無意識に、これを買った。無意識に、生きることをやめられない。人のサガか、動物としての本能か、しかし本能をコントロールしてこその高等生物である人間が、本能のままに生きている時点で、矛盾しているのではないか。何故人は生きる?生きるとは?NHKは延々とどこか異国の映像を流し続けている。国民へ向けて現実逃避を推奨する国営放送、と思うと笑えてきて、俺は箸を止め、腹を抱えてしこたま笑った。あー、死のう。
そういえば、昔、俺がまだクソガキだった頃、「完全自殺マニュアル」なる代物の存在を知った。当然、本を変える金なんて持ってなかった俺は親の目を盗んで、図書館でそれを取り寄せ借りた。司書の本を渡す際の訝しむ顔がどうにも愉快で、俺は本を抱えてスキップしながら帰ったことを覚えている。
首吊り、失血死、服毒死、凍死、焼死、餓死...発売当時センセーショナルを巻き起こしたその自称「問題作」は、死にたいと思う人間に、いつでも死ねるからとりあえず保険として持っとけ、と言いたいがために書かれたような、そんな本だった。淡々と書かれた致死量、死ぬまでの時間、死に様、遺体の変化。俺は狂ったようにそれを読み、そして、己が死ぬ姿を夢想した。
農薬は消化器官が爛れ、即死することも出来ない為酷く苦しんで死ぬ地獄のような死に方。硫化水素で死んだ死体は緑に染まる。首吊りは体内に残った排泄物が全て流れ出て、舌や目玉が飛び出る。失血死には根気が必要で、手首をちょっと切ったくらいでは死ねない。市販の薬では致死量が多く未遂に終わることが多いが、バルビツール酸系睡眠薬など、医師から処方されるものであれば死に至ることも可能。など。
当然、俺が手に取った時には情報がかなり古くなっていて、バルビツール酸系の薬は大抵が発売禁止になっていたし、農薬で死ぬ人間など殆どいなくなっていたが、その情報は幼かった俺に、「死」を意識させるには十分な教材だった。道徳の授業よりも宗教の思想よりも、何よりも。
親戚が死んだ姿を見た時も、祖父がボケた姿を見た時も、同じ人間とは思えなかった俺はきっとどこか欠けてるんだろう。親戚の焼けた骨に、棺桶に入れていたメロンの緑色が張り付いていて、美味しそうだ。と思ったことを不意に思い出して、吹き出しそうになった。俺はいつからイカれてたんだ。
ずっと、後悔していたことがあった。
小学生の頃、精神を病んだ母親が山のように積まれた薬を並べながら、時折楽しそうに父親と電話をしていた。
その父親は、俺が物心ついた、4、5歳の頃に外に女を作って出て行った、DVアル中野郎だった。酒を飲んでは事あるごとに家にあるものを投げ、壊し、料理の入った皿を叩き割り、俺の玩具で母親の顔を殴打した。暗い部屋の中、料理が床に散乱する匂いと、やめてと懇願する母親の細い声と、人が人を殴る骨の鈍い音が、今も脳裏によぎることがある。あぁ、懐かしいな。プレゼントをやる、なんて言われて、酔っ払って帰ってきた父親に、使用済みのコンドームを投げられたこともあったっけ。「お前の弟か妹になり損ねた奴らだよ。」って笑ってたの、今思い返してもいいセンスだと思う。顔に張り付いた青臭いソレの感触、今でも覚えてる。
電話中は決まって俺は外に出され、狭いベランダから、母親の、俺には決して見せない嬉しそうな顔を見てた。母親から女になる母親を見ながら、カーテンのない剥き出しの部屋の明かりに集まる無数の羽虫が口に入らないように手で口を覆って、手足にまとわりつくそれらを地面のコンクリートになすりつけていた。あぁ、そうだ、違う、夏場だけカーテンをわざと開けてたんだ。集まった虫が翌朝死んでベランダを埋め尽くすところが好きで、それを俺に掃除させるのが好きな母親だった。記憶の改変は恐ろしい。
ある日、俺は電話の終わった母親に呼ばれた。隣へ座った俺に正座の母親はニコニコと嬉しそうに笑って、「お父さんが、帰ってきていいって言ってるの。三人で、幸せな家庭を作りましょう!貴方がいいって言ってくれるなら、お父さんのところに帰りましょう。」と言った。そう。言った。
俺は、父親が消えてからバランスが崩れて壊れかけた母親の、少女のように無垢なその笑顔が忘れられない。
「幸せな家庭」、家族、テレビで見るような、ドラマの中にあるような、犬を飼い、春には重箱のお弁当を持って花見に行き、夏には中庭に出したビニールプールで水遊びをし、夜には公園で花火をし、秋にはリンゴ狩り、栗拾い、焼き芋をして、落ち葉のベッドにダイブし、冬には雪の中を走り回って遊ぶ、俺はそんな無邪気な子供に焦がれていた。
脳内を数多の理想像が駆け巡って、俺は、母の手を掴み、「帰ろう。帰りたい。パパと一緒に暮らしたい。」そう言って、泣く母の萎びた頬と、唇にキスをした。
とち狂っていたとしか思えない。そもそも帰る、と言う表現が間違っている。思い描く理想だって、叶えられるはずがない。でもその時の馬鹿で愚鈍でイカれた俺は、母の見る視線の先に桃源郷があると信じて疑わなかったし、母と父に愛され、憧れていた家族ごっこが出来ることばかり考えて幸せに満ちていた。愚かで、どうしようもなく、可哀想な生き物だった。そして、二人きりで生きてきた数年間を糧に、母親が、俺を一番に愛し続けると信じていた。
母は、俺が最初で最後に信じた、人間だった。
父親の家は荒れ果てていた。酒に酔った父親が出迎え、母の髪を掴んで家の中に引き摺り込んだ瞬間、俺がただ都合の良い夢を見ていただけだと言うことに漸く、気が付いた。何もかも、遅過ぎた。
仕事も何もかも捨てほぼ無一文で父親の元へ戻った母親が顔を腫らしたまま引越し荷物の荷解きをする姿を見ながら、俺は積み上げた積み木が崩れるように、砂浜の城が波に攫われるように、壊れていく己の何かを感じていた。母は嬉しそうに、腫れた顔の写真を毎度俺に撮らせた。まるでそれが、今まで親にも、俺にも、誰にも与えられなかった唯一無二の愛だと言わんばかりに、母は携帯のレンズを覗き、画面越しに俺に蕩けた目線を送った。
人間は、学習する生き物である。それは人間だけでなく、猿や犬、猫であっても、多少の事は学習できるが、その伸び代に関しては人間が群を抜いている。母親は次第に父親に媚び、家政婦以下の存在に成り下がることによって己の居場所を守った。社会の全てにヘイトを募らせた父親も、そんな便利な道具の機嫌を損ねないよう、いや、違うな、目を覚まさせないように、最低限人間扱いをするようになった。
まあ当然の末路と言えるだろうな。共同戦線を組んだ彼らの矛先は俺に向いた。俺は保てていた人間としての地位を失い、犬に、家畜に成り下がった。名前を呼ばれることは無くなり、代わりについた俺の呼び名は「ゴキブリ」になった。家畜、どころか害虫か。産み落とした以上、世話をするほかないというのが人間の可哀想なところだ。
思い出したくもないのにその記憶を時折呼び起こす俺の出来の悪い脳を何度引き摺り出してやろうかと思ったか分からない。かの夢野久作が書いた「ドグラマグラ」に登場する狂った青年アンポンタン・ポカン氏の如く、脳髄を掴み出し、地面に叩きつけてやりたいと思ったことは数知れない。
父親に奉仕する母は獣のような雄叫びをあげて悦び、俺は夜な夜なその声に起こされた。媚びた、艶やかな、酷く情欲を煽るメスの声。俺は幾度となく吐き、性の全てを嫌悪した。子供じみた理由だと、今なら思う。何度、眠る父親の頭を金属バットで叩き割ろうと思ったか分からない。俺は本を読み漁り、飛び散る脳髄の色と、母の絶望と、断末魔を想像した。そう、この場において、いや、この世界において、俺の味方は誰もいなかった。
いつの間にかテレビ放送は休止されたらしい。画面端の表示は午前2時58分。当然か。騒がしかったテレビの中では、カラーバーがぬるぬると動きながら、耳障りな「ピー」という無慈悲な機械音を垂れ流している。テレビの心停止。は、まるでセンスがねえな死ね俺。
ずっと、後悔していた。誰にも言えず、その後悔すらまともに見ようとはしなかったが、今になって、思う。何度も、あの日の選択を後悔した。
あの日、俺がもし、Yesと言わなかったら。あの日の俺はただ、母親がそう言えば喜ぶと思って、幸せそうな母親の笑顔を壊したくなくて、...いや、違う。あれは、幸せそうな母親の笑顔じゃない、幸せそうな、メスの笑顔だ。それに気付けていたら。
叩かれても蹴られても、死んだフリを何度されても自殺未遂を繰り返されても、見知らぬ土地で置き去りにされても、俺はただ、母親に一番、愛されていたかった。父親がいない空間が永遠に続けばいい、そう今なら思えたのに、あの頃の俺は。
母親は結局、一人で生きていけない女だった。それだけだ。父親が、そして父親の持つ金が欲しかった。それだけだ。なんと醜い、それでいてなんと正しい、人間の姿だろう。俺は毎日、父親を崇めるよう強制された。頭を下げ、全てに礼を言い、「俺の身分ではこんなもの食べられない。貴方のおかげで食事が出来ている」と言ってから、部屋で一人飯を食った。誕生日、クリスマス、事あるごとに媚びさせられ、欲しくもないプレゼントを分け与えられた。そうしなきゃ殴られ蹴られ、罵倒される。穏便に全てを済ませるために、俺は心を捨てた。可哀想な生き物が、自己顕示欲を満たしたくて喚いている。そう思い続けた。
勉強も運動も何も出来なかった。努力する、と言う才能が元から欠けていた、可愛げのない子供だったと自負している俺が、ヒステリーを起こした母親に、「何か一つでもアンタが頑張ったことはないの!?」と激昂されて、震える声で「逆上がり、」と答えたことがあった。何度やっても出来なくて、悔しくて、冬の冷たい鉄棒を握って、豆が出来ても必死に一人で頑張った。結局、1、2回練習で成功しただけで、体育のテストでは出来ずに、クラスメイトに笑われた。体育の成績は1だった。母親は鼻で笑って、「そんなの頑張ったうちに入らないわ。だからアンタは何やっても無理、ダメなのよ。」とビールを煽って、俺の背後で賑やかな音を立てるテレビを見てケタケタと笑った。それ以降、目線が合うことはなかった。
気分が悪い。なぜ今日はこんなにも、過去を回顧しているんだろう。回り出した脳が止められない。不愉快だ。酷く。それでも今日は頑なに、過去を振り返らせたいらしい脳は、目の前の食べかけのコンビニ飯の輪郭をぼやけさせる。
俺が就職した時も、二人は何も言わなかった。ただただ俺は、父親の手口を真似て、母親の心を取り戻そうと、ありとあらゆるブランド物を買って与えた。高いものを与え、食わせ、いい気分にさせた。そうすれば喜ぶことを俺は知っていたから。この目で幾度となく見てきたから。二人で暮らしていた頃の赤貧さを心底憎んでいた母親を見ていたから。
俺は無邪気にもなった。あの頃の、学校の帰りにカマキリを捕まえて遊んだような、近所の犬に給食のコッペパンをあげて戯れていたような、そんな純粋無垢な無邪気さで、子供に戻った。もう右も左も分からない馬鹿なガキじゃない。今の俺で、あの頃をやり直そう。やり直せる。そう思った。
「そんなわけ、ねぇよなぁ。」
時刻は午前4時を回り、止まっていたテレビの心拍が再び脈動を始めた。残飯をビニール袋に入れて、眩しい光源を鬱陶しそうに睨んだ。画面の中では眠気と気怠さを見せないキリリとした顔の女子アナが深刻そうな顔で、巷で流行する感染症についての最新情報を垂れ流している。
結論から言えば、やり直せなかった。あの女の一番は、俺より金を稼いで、俺より肉体も精神も満たせる、あの男から変わることはなかった。理解がし難かった。何度殴られても生きる価値がない死ねと罵られても、それが愛なのか。
神がいるなら問いたい。それは愛なのか。愛とはもっと美しく、汚せない、崇高なものじゃないのか。神は言う。笑わせるな、お前だって分かっていないから、ひたすら媚びて愛を買おうとしたんだろう。ああ、そうだ。俺にはそれしかわからなかった。人がどうすれば喜ぶのか、人をどうすれば愛せるのか、歩み寄り、分り合い、感情をぶつけ合い、絆を作れるのか。人が人たるメカニズムが分からない。
言葉を尽くし、時間を尽くしても、本当の愛の前でそれらは塵と化すのを分かっていた。考えて、かんがえて、突き詰めて、俺は、自分が今人間として生きて、歩いて、食事をして、息をしている実感がまるで無い不思議な生き物になった。誰のせいでもない、最初からそうだっただけだ。
あなたは私の誇りよ、と言った女がいた。そいつは俺が幼い頃、俺じゃなく、俺の従兄弟を出来がいい、可愛い、と可愛がった老婆だった。なんでこんなこと、不意に思い出した?あぁ、そうだ、誕生日に見知らぬ番号からメッセージが来てて、それがあの老婆だと気付いたからだ。気持ちが悪い。俺が人に愛される才能がないように、俺も人を愛する才能がない。
風呂の水には雑菌がうんたらかんたら。学歴を盾に人を威圧するお偉いさんが講釈を垂れているこの番組は、朝4時半から始まる4チャンネルの情報番組。くだらない。クソどうでもいい。好みのぬるめのお湯に目の下あたりまで浸かった俺は、生きている証を確かめるように息を吐いた。ぼご、ぶくぶく、飛び散る乳白色が目に入って痛い。口から出た空気。無意識に鼻から吸う空気。呼吸。あぁ、あれだけ自分の傷抉って自慰しておいて、まだ生きようとしてんのか、この身体。どうしようもねえな。
どうせあと2時間と少ししか眠れない。髪を乾かすのも早々に、俺が唯一守られる場所、布団の中へと潜り込んで、無機質な部屋の白い天井を見上げた。
そういえば、首吊りって吊られなくても死ぬことが出来るんだっけ。そう。今日の朝だって思ったはずだ。黄色い線の外側、1メートル未満のその先に死がある。手を伸ばせばいつでも届く。ハサミもカッターも、ガラスも屋上もガスも、見渡せば俺たちは死に囲まれて、誘惑に飲まれないように、生きているのかもしれない。いや、でも、いつだって全てに勝つのは何だ?恐怖か?確���に突っ込んでくるメトロは怖い。首にヒヤリとかかった縄も怖い。蛙みたく腹の膨れた女をトラックに轢かせて平らにしたいとも思うし、会話の出来ない人間は全員聾唖になって豚の餌にでもなればいいとも思う。苛立ち?分からない。何を感じ、生きるのか。
ああ、そういえば。
父親の頭をミンチの如く叩きのめしてやろうと思って金属バットを手に取った時、そんなくだらないことのためにこれから生きるのかと思うと馬鹿らしくなって、代わりに部屋のガラスを叩き割ってやめた。楽にしてやろうと母親を刺した時、こんなことのために俺は人生を捨てるのか、と我に返って、二度目に振り上げた手は静かに降ろした。
あの時の爽快感を、忘れたことはない。
あぁ、そうか、分かった。
死が隣を歩いていても、俺がそっち側に行かずに生きてる理由。そうだ。自由だ。ご飯が美味しいことを、夜が怖くないことを、寒い思いをせず眠れることを、他人に、人間に脅かされずに存在できることを、俺はこの一人の箱庭を手に入れてから、初めて知った。
誰かがいれば必ず、その誰かに沿った人間を作り上げた。喜ばせ、幸せにさせ、夢中にさせ、一番を欲した。満たされないと知りながら。それもそうだ。一番も、愛も、そんなものはこの世界には存在しない。ようやく分かった俺は、人間界の全てから解き放たれて、自由になった。爽快感。頭皮の毛穴がぞわぞわと爽やかになる感覚。今なら誰にだって何にだって、優しくなれる気がした。
そうか、俺はいつの間にか、人間として生きるのが、上手くなったんだ。異世界から来てごっこ遊びをしている気分だ。死は俺をそうさせてくれた。へらへらと、楽しく自由にゆらゆらふわふわ、人と人の合間を歩いてただ虚に生きて、蟠りは全部、言葉にして吐き出した。
遮光カーテンの隙間から薄明るい光が差す部屋の中、開いたスマホに並んだ無数の言葉の羅列。俺が紡いだ、物語たち。俺の、味方たち。みんなどこか、違うようで俺に似てる。皆合理的で、酷く不器用で、正しくて、可哀想で、幸せだ。皆正しく救われて終わる物語のみを書き続ける俺は、己をハッピーエンド作者だと声高に叫んで憚らない。
「俺、なんで生きてるんだっけ。」
そんなクソみたいな呟きを残して、目を閉じた。スマホはそばの机に放り投げて、目を閉じて、祈るのは明日の朝目が覚めずにそのまま冷たくなる、最上の夢。
0 notes
hananien · 4 years
Text
【/D】テーブルクロスの下で
AU、モブ×ディーン、モブ視点。8500字くらい
兄弟は少年(S10/D14くらい)。ジョンがいなくなり、里親に引き取られている。わるいソーシャルワーカーとわるい里親に搾取されるディーン。気づかないサム。
以前「誰にもいわないで」という話をアップしましたがあの設定で書きたかったのがコレです。でももう別物です。。
気味の悪い話です。
 人の家に招待されるのは慣れているが今回は特別だった。イドリスは今にも吐きそうな気分で塗装のはげたインターフォンに指を伸ばした。何十年も前に取り換え工事をしたのか古い配線がスイッチのすぐ側にぶら下がっている。その黒ずんだスイッチを見ていると腹の具合がますます悪くなる気がする。普段の彼ならこれに触れるくらいなら一晩の飯くらい喜んでキャンセルするだろう。今回は特別なのだ。  ベルが鳴ってすぐに見知った顔が彼を迎えた。この家の家主ではないがイドリスを招待した男だ。人好きのする丸顔。清潔そうな金褐色の口ひげを蓄えた、評判のいいソーシャルワーカーだ。イドリスは常々、恵まれない少年たちに対する彼の情熱と行動力に感心していた。今ではその感心は尊敬の念にまで達している。  「ようこそ。よく来てくれました」 ニックというその男はにこやかに挨拶をして、イドリスの上着と帽子を預かった。コートハンガーにはすでに重そうな上着が数枚かかっていた。イドリスは自分が最後の訪問者になったことに怯んだが、少しほっとした。というのも家の内装が外見といくらも変わらない古ぼけて汚らしいものだったからだ。ドアの前に敷かれたマットなど、うっかり踏もうものなら何百年もの間蓄えた埃と靴裏の糞を巻き上げそうだ。なかなか立派なシャンデリアや装飾額の絵画などもあるが、どれも埃のかぶった蜘蛛の巣に覆われている。長居はしたくない家だ。  ところがダイニングルームに入ると景色が一変した。部屋が明るい。広さはそれほどなく、八人掛けの長テーブルが置かれていてそれででいっぱいの印象だ。着席していた三人の男たちが一斉にこちらを見たので、イドリスはいつも通りの愛想笑いで会釈をして、ニックに示された席に腰を下ろした。清潔でシミひとつ見えない白いテーブルクロスと同じ刺繍をされたカーテンが、通りに面している六角形の窓を外界の視線から守っている。床は椅子が滑りやすい板張りで、埃ひとつ落ちていなかった。まるでここだけが他の家のように美しい。  「ようこそ、校長先生」 上座の男がいった。「アンドリュー・リックスです。あなたをご招待できて光栄です。こちらはアデリ保安官」 左手に座る男が小さく手をあげた。「こちらはキンツル医師」 右手の男が頷いた。  「こちらこそ、ご招待に預かりまことに光栄です」 イドリスは椅子を引き直した。滑りがよくてテーブルに腹がくっつきそうになり、足を踏ん張って少し戻す。向かいの席に座ったニックが自分に声をかけたことを後悔していたらどうしようと思ったが、ちらりと見た彼の顔には、新参者に対する期待と、これからの楽しい時を想像させるような高揚感の色があるだけで、ほっとする。「わ、私は、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、この地区の学校の校長をしていまして……」  とつぜん、みんなが笑いだした。イドリスはぎくっとしたが、それは緊張がほどけるような和やかな笑いだった。「いや、いや。あなたのことはよく知っていますよ」 グレーの髪を短く刈った、おそらくはもう六十代になるだろうに、若々しい印象のキンツル医師が手を伸ばしてきた。「イドリス・ウエイクリング校長。私の孫が来年転入予定です。よかったら目をかけていただきたいね」  「ああ、それは、ぜひとも」 あわてて手をつかみ、握手をする。  「私も先生のことはよく存じ上げています。一緒にコンビニ強盗を追いかけたでしょう? 忘れてしまった?」 アデリ保安官にも握手を求められる。ぱりっとしたクリーム色のシャツの肩がはち切れそうな体格の良い男だ。イドリスは日に焼けて皺の深い彼の顔をまじまじと見つめ、もうすいぶんと昔の記憶がよみがえってくるのを感じた。「――ああ! あの時の! あれはあなたでしたか、保安官!」  遠い未知の世界に飛び込んでいくものとばかり思っていたのが、あんがい近しいコミュニティの男たちに歓迎されていると実感し、イドリスの腹の具合はとてもよくなった。  「さて、そろそろ始めましょうか。お互いのことを知るのは食事をしながらでもできますしね」 家主のリックスが手を一度叩いた。「さあ、おいで」  暖炉の影からゆらりと人が現れて初めて、イドリスは少年がずっとそこにいたことに気が付いた。  少年のことは、当然イドリスは知っていた。彼の学校に通う問題児として有名な子だ。イドリスがこの集まりに参加する気になったのも、彼の学校以外の態度に興味があったからだ。  しかし、当の彼を見るまでは、信じられなかった。ソーシャルワーカーのニックは彼を”とても従順”だと評したが、イドリスはそれは自分を不道徳な会へ引きずり込むための方便だとすら思った。学校での彼を見るに、とても”従順に”扱えるとは思えなかった。ニックは彼の舌のテクニックの上手さを声高にセールスしたけれど、イドリスは自分の大事な持ち物を咥えさせるのは不安だった。部下の教員が暴れる彼を抑えようとして二の腕を噛まれ、一か月も包帯を巻いて出勤したことを思うと震えが走る。それでも断らなかったのはこの少年が非常に端整な見目をしているからで、よしんば暴れる彼を押さえつける役として抜擢されたのだとしても、そうして嫌がる彼が弄ばれるのを見ることができれば上々と思ったからだ。  それがどうだ。ここにいる少年は、学校での彼とは別人のようだった。高い襟のボタンを上まで留めてまっすぐに立つ彼は若木の天使のように静かだ。  「ディーン、お前ももう腹がぺこぺこだろう。今日は先生もいらしてる。ご挨拶して、準備にかかりなさい」  「はい、おとうさん」  リックスの言葉に従順に頷くと、なんと彼はそのまま、”おとうさん”と呼んだ者の唇にキスをした。それが終わると、きちんとアイロンのかかったハンカチをズボンのポケットから出して、ていねいに口をぬぐった。そしてまた、今度はリックスの隣に座る保安官に「こんばんは、ようこそ、アデリ保安官」とあいさつすると、白い手で保安官の頬を包み、ちゅっとキスをしたのだった。  唐突に始まったショーに、イドリスはすっかり動揺し、その動揺を表に出さないよう必死に尻の穴を引き締めた。少年ディーンは、順当に隣のニックにもキスしたあと、やはりていねいに口をぬぐい、イドリスの横に立った。  「こんばんは、ようこそ、ウエイクリング校長先生」  「こんばんは」 だれも返事をしなかったのに、とっさに挨拶を返してしまい、まずいのかと思ったが、慌てて周りをみると、みな微笑ましい様子で見守っているだけだった。  「エヘン――」 気恥ずかしさに咳をしていると、するりと手が伸びてきて、頬を少年の手で包まれた。くるなと思った時には、もう柔らかい唇が触れていた。  小さなリップ音とともに唇は離れた。手が離れていくときに親指がやさしくもみあげを撫でていった気がした。イドリスがぼうっとしているあいだにディーンは自分の唇の始末を終え、最後のキンツル医師にも挨拶とキスをした。  最後にディーンは、それまで口をぬぐってきたハンカチで自分の目を覆い、頭の後ろで結んだ。  「さ、それではお楽しみください」 リックスの言葉が合図だったかのように、さっとしゃがむと、ディーンの姿はそれきり消えた。  キンツル医師が親切そうにほほ笑んで家主とイドリスの顔を交互に伺い見る。「アンドリュー、今日は彼は初めてだから……」  「ああ、そうか! ルールを説明しておりませんでしたな。先生、これは実に紳士的でシンプルな約束です。ディーンを呼ぶ時は足を使ってください。届かないからといって、靴を脱いで飛ばすのはなし。ディーンが怪我をしてしまうし、誰かが準備万端のアソコをむき出しにしてたら大変なことになるでしょう?」 ハッハッハッと、陽気に笑う。「基本的には終わるまで��ィーンはやめませんが、あまり長いと他のみなさんが不満になるので、私のほうで様子を見てやめさせることもあります。今まであったかな、そういうの?」  「ないよ、ない。だって十分だってもたない」 ニックが自分のことのように誇らしげに、自信たっぷりにいう。「ディーンはすごい。今までの子で一番だ。僕らはいまや、彼にすっかり飼いならされてるよ」  「その通りだ」  「たいした子だよ」 医師も保安官も笑い合って頷く。  「だれにもついていないのに、呼んでもすぐに来ないこともある。そういう時、彼は休憩中だから、少し待ってやってくれ」  「あとはサムだ」  「そう、サムだ。校長先生、サムのことは知っていますよね?」  「ああ、ええ。ディーンの弟でしょう。四歳下の。知っていますよ、教員が言っていました。学校でも二人はいつも一緒だそうです」  「サムがこの部屋にいる時は、最中だったらいいんだが、そうでなければサムがいなくなるまで待ってあげたほうがいい」  「サムがこの部屋に?」  イドリスは驚いた。この会合のあいだ、この部屋へは不道徳な合意を果たした者だけしか入れないものだと思っていた。  しかし、リックスは平然とした顔で頷いた。「ええ、彼には給仕を任せていますから」  「大丈夫ですよ、難しく考えなくとも」 キンツル医師がイドリスのほうへ首を傾けてささやく。「皿が空く直前に呼んでしまえばいいんです。サムが給仕しているあいだは特に良くてね。タイミングを教えてあげますよ」  リックスがみなに確認する。「では?」  三人の客がダン、と一斉に床で足を鳴らした。それと一息空けて、リックスが手元のベルを鳴らす。イドリスは少し様子をみることにした。テーブルクロスは床まで長さがあり、その中でディーンがどのような動きをしているか、まったくわからない。そもそも、ほんとうに彼はいるのだろうか? 男たちはテーブルの端に手をついて上半身をゆらゆら揺らしている。顔だけは澄ましてテーブルの上の蝋燭や果物を見つめているのが気色がわるく、たまらなく愉快だ。ここにいるのはいずれも地元の名士たちで、その彼らがダイニングルームで食事を待ちながら、クロスの中で足をバタバタと動かして少年を自分のほうへ引き寄せようとしているなんて。  イドリスは興奮しすぎて足を床から離せなかった。何とか自分もと、震える膝を持ち上げたとき、その膝にするりと手が置かれた。  「あっ」 と思わず声を上げてしまい、慌てて同士たちを見回す。彼らの顔に理解が浮かんだ。おそらくは、ルールの中に”クロスの下で行われていることなどないような顔をすること”も含まれているんだとイドリスは想像したが、彼が新参者だから大目にみてくれているのか、不届き者を見る目つきの者はいなかった。ただ少し残念そうな表情を浮かべて、みな背もたれに背を預けた。  こうなれば自分は見世物だ。イドリスはもう必死に尻の穴に力を込めて、みっともない声をあげないよう努力した。ディーンの手はゆっくりと太ももの内側を辿り、ズボンの上からふくらみを確認すると、ベルトに手をかけたまま、開いた足の間に膝をついて座ったようだった。イドリスは改めて、なぜこの部屋の床がよく磨かれ、埃一つ落ちていなかったのかわかった気がした。  ベルトを解かれ、ジッパーを外す音はよく響いた。これが食事中ならここまで音は目立たないのだろうと思った。もはやみなの目線は遠慮なくイドリスに当てられている。彼の表情の変化で、いまディーンがどのような技で彼を喜ばせているのか推測しようというのだ。全員が目と耳が澄ませているなか、ディーンの手が布の層をかき分けて熱い肉に触れた時、彼が漏らしたであろう吐息がはっきりと聞こえた。イドリスは視線を上げないようにした。少年にそんな声を出させた自分が誇らしかったが、まだそれを表に出すのは早すぎる気がした。  ディーンは広げたジッパーの間から出して垂らしたペニスを、指の腹を使って根本から丹念にしごいていった。すでに興奮で立っていたイドリスのペニスはすぐに天を向いた。裏筋を濡れた何かが辿っていき、それが彼の指でなく唇であると気づいたとき、彼はそれだけで絶頂するところだった。  ディーンの唇はゆるく閉じたり開いたりしながら上へ登って、ついに先端に到着すると、鬼頭だけを飲み込んだ。きゅっと絞るように吸い付かれ、時々力の加減を変えながら、そのまま先の部分だけをねぶられる。イドリスは目を見開いて、膝の上のテーブルクロスを握りしめた。それをめくって、ディーンが――学校一の問題児が――自分を――つまり、校長のペニス���――咥えている姿を見てみたい衝動を抑え込むのは大変な苦労だった。  「失礼します!」 明るく元気な声がダイニングルームに飛び込んできた。ディーンが口の力を緩めて息を吐いたのがわかった。イドリスはとっさに、テーブルクロスの下に手を入れて、彼が逃げないように髪の毛を掴んだ。  「サム、待ちくたびれたよ」 リックスがいう。  「ごめんなさい。ピンチーさんが遅刻したんです。オーブンの調子も悪いみたいで……」  トレー台のカートを引いたサムが現れた。兄にくらべて体が小さく、病気しがちという話は聞いていたが、実際、その通りの見た目だった。  「言い訳はいい。早く配って。その前にご挨拶なさい」  「はい。こんばんは、アデリ保安官、キンツル先生。ようこそいらっしゃいました、ウエイクリング校長先生」  「や、やあ、サム――」 ディーンに動くよう指示するのに、髪を掴むのはルール違反のはずだ。乱暴なやり方が他の同士にばれる前に、イドリスは手を放して、かわりに膝を揺らした。ディーンはためらいがちに舌でカリをこすったあと、顎を上下しはじめ、動きを大きくしていった。  「校長先生は君のために来てくれたんだよ、サム」 リックスが何をうそぶくのかと、驚きながら聞くイドリスだったが、何のことはない、それはニックからも聞いていた、この会合に招待される代わりの”寄付”のことだった。  「僕のためですか?」  「数学の勉強がしたいといっていただろう。これから週に一度、校長先生が家まで教えにきて下さる」  サムはびっくりして目が飛び出しそうな顔をしていた。当然だ、ふつう校長がそんなことしない。イドリスだって初耳だったが、週に一度というのは、この会合の後ということだろうか? それならば、特に断る理由もない。週に一度、彼の兄と遊ばせてもらう代わりに、数学を教えてやるくらい、どうってことない。むしろ、このテクニック。イドリスは根本まで唇に包み込まれ、舌の上下運動だけでしごかれている今の状態に、非常に満足していた。このテクニックと、背徳感を味わうためなら、もっと犠牲を払わなくては、恐ろしい気すらする。  「ああ、君のような、勉強熱心な子には、特別授業をしてあげなければと、そう思っていたんだ……」  「そんな……でも……本当に……?」  「ああ、本当だよ」  イドリスは、衝動にしたがい、右足の靴を脱いで、爪先でディーンの体に触れた。それが体のどの部分なのかもわからないが、シャツ越しに感じるやわらかでハリのある若い肉の感触に、たまらない気持ちになった。  サムは、養父のほうを見て、それからもう一度イドリスを見た、イドリスは、深い呼吸をしながら、これは、麻薬よりもクセになりそうだと感じた。サムもまた、可愛らしい見た目をしていた。兄のような、暴力的な裏面を持つがゆえの、脆さや、はかなさはなかったが、天真爛漫な、無垢な愛らしさがあった。それに、とても賢い子だ。  「ありがとうございます、ウエイクリング先生!」  自分は今、ディーンの口を使って快楽を得、それとは知らぬサムを喜ばせている。同時に二人を犯しているようで、言葉では言い尽くせないほどの興奮を覚えた。  イドリスのこめかみに伝う汗に気づいたキンツル医師が席を立ち、サムの給仕を手伝った。医師が大きな長テーブルに前菜とスープを並べているうちに、サムが一度キッチンに戻ってパンを運んできた。なるほどこれをサム一人がやろうとすれば、給仕に十分以上はかかったかもしれない。  「それでは何がご用があれば――」  「ベルを鳴らすよ。ありがとう、サム」 リックスが手を振り、サムはもう一度イドリスに向かってうれしそうに会釈をした。出ていこうとしたが、振り返り、こういった。「どうせなら、ディーンも一緒にみてくれませんか、校長先生? ディーンも本当は数学が好きなんです」  リックスはもう一度うるさそうに手を振った。「ディーンはバイトで忙しいから無理だ」  「でもおとうさん、週に一度くらい休んだって」  「ディーンは君のために頑張ってるんだよ」 ニックが自然と口をはさんだ。「知ってるだろ? 兄弟で同じ里親のもとにいられるのは幸運なんだよ。ディーンは学校とバイトをちゃんと両立させて、いい子だってことをアピールして、君と一緒にいるほうがいい影響があるって証明しようとしてるんだ。ソーシャルワーカーの僕や、ここにいる偉い人たちにね」  みんな、しようのない冗談をいわれたように笑った。サムもすねたように笑って、肩をすくめたが、すぐにまた真面目な顔に戻る。  「でもディーン、最近疲れてるみたいなんです。夜もあんまり眠れてなくて、何度も寝返りを打つんだ」  それでイドリスは、この兄弟がいまだ一緒のベッドで寝ていることに気づいた。興奮はいよいよ高まり、もう数秒も我慢がならないほどだった。  「ディーンに今のバイト先を紹介したのは僕だ。僕から言っておくよ、あまり彼をこき使わないでくれって」 ニックの声はやわらかく、有無を言わせない力があった。サムは会話が終わったことを受け入れ、いたずらっ子らしい仕草で唇の片方を上げると、空になったカートを押して出ていった。  「……お、オオオッ!」  サムが出ていった瞬間、イドリスは堪えていたものを吐き出した。  親切でよく気がつく医師がスープ皿をテーブルの中央へ遠ざけてくれなかったら、胸元がカボチャ色に染まっていただろう。今までに体験したことはおろか、想像すらしたことのない、すさまじい絶頂感だった。  目の裏がチカチカした。どうにか正気が戻ってくると、自分がとんでもない失態を犯してしまった気がした。これでは普通にしゃぶられてふつうにイッたのと変わりない。ここはバーの二階のソファでもホテルでもないんだぞ。秘密の会合。澄ました顔はどこにいった? ”テーブルクロスの下”のルールは。  その上、最初に出したものを飲み込んだディーンが、残りを搾り取るようにチュっと吸ったので、そこでも声が出てしまった。穴があったら入りたいという気持ちになったのはこれが初めてだった。不正入試がばれかけて両親にさらなる出費を強いたときも、こんなに恥ずかしい気持ちにはならなかった。  さぞやニックは自分を引き入れたことを後悔しているだろうと思ったが、ここでも彼は同士の寛容さに感動することになる。まずは保安官のアデリが快活に、気持ちのよい笑い声を上げて場の空気を明るくした。  「先生、若いですね!」 ボトルからワインを注ぎ、グラスをイドリスに差し出した。イドリスはまだ震える手を伸ばし、なんとかそれを受け取って、下でディーンがていねいな手つきで後始末をしているのを感じないようにして、一口飲み下した。たった一口で酔いが全身に回りそうだ。  「最初は誰だってそうなる」 医師の手が肩を撫でた。「慣れてくれば、サムがいるときに絶頂を合わせることもできるようになる。兄弟が同じ部屋にいる時にイくのはとんでもないですよ。どうしても声が出そうな時は、ナプキンを使うんです」  「……なるほど」 イドリスはそう返すのが精いっぱいだ。  「いや、でも、今日のシチュエーションは初めてにしてはハードでしたね。初めてで、サムと一緒の時間があって、しかもサムがお兄ちゃんを気遣うような言葉を使うなんてね。ラッキーだ。僕だってそんな条件の揃った状況でやったことないですよ、いいなあ」  ニックがそういってくれたことで、ほっとする。彼とイドリスとの付き合いは長く、ずっと昔、彼の担当する少年が不慮の事故で亡くなったことがあり、ともに処理をした。彼との絆は絶ってはいけない。それに、人見知りの強いイドリスが本音で話せる唯一の友でもある。  「うちの子はどうでしたと、野暮なことは聞きません」 リックスもむしろ満足そうだった。「あなたの態度が証明してくれましたからね。ようこそ、これで本当の仲間だ、先生」  その後もかわるがわる、イドリスが気をやまないよう声をかけてくれた面々だった。イドリスはスープを飲んだ。勧められたときにはワインを飲み、その味がわかるほど回復した。いつの間にかベルトはもとの通り閉められ、足の間からディーンの気配はなくなっていた。  気づくと、また男たちの上半身がゆらゆらと揺れていた。
1 note · View note
Text
 照明を落とした会議室は水を打ったようで、ただ肉を打つ鈍い音が響いていた。ビデオカメラに濾され、若干迫力と現実味を欠いた殴打の音が。  とは言え、それは20人ほどの若者を釘付けへするには十分な効果を持つ。四角く配置された古い長机はおろか、彼らが埋まるフェイクレザーの椅子すら、軋みの一つも上げない。もちろん、研修旅行の2日目ということで、集中講義に疲れ果て居眠りをしているわけでもない。白いスクリーンの中の光景に、身じろぎはおろか息すらこらしているのだろう。  映像の中の人物は息も絶え絶え、薄暗い独房の天井からぶら下げられた鎖のおかげで、辛うじて直立の状態を保っている。一時間近く、二人の男から代わる代わる殴られていたのだから当然の話だ――講義用にと青年が手を加えたので、今流れているのは10分ほどの総集編という趣。おかげで先ほどまでは端正だった顔が、次の瞬間には血まみれになっている始末。画面の左端には、ご丁寧にも時間と殴打した回数を示すカウンターまで付いていた。  まるで安っぽいスナッフ・フィルムじゃないか――教授は部屋の隅を見遣った。パイプ椅子に腰掛ける編集者の青年が、視線へ気付くのは早い。あくびをこぼしそうだった表情が引き締まり、すぐさま微笑みに変わる。まるで自らの仕事を誇り、称賛をねだる様に――彼が自らに心酔している事は知っていた。少なくとも、そういう態度を取れるくらいの処世術を心得ている事は。   男達が濡れたコンクリートの床を歩き回るピチャピチャという水音が、場面転換の合図となる。とは言っても、それまで集中的に顔を攻撃していた男が引き下がり、拳を氷の入ったバケツに突っ込んだだけの変化なのだが。傍らで煙草を吸っていたもう一人が、グローブのような手に砂を擦り付ける。  厄災が近付いてきても、捕虜は頭上でひとまとめにされた手首を軽く揺するだけで、逃げようとはしなかった。ひたすら殴られた顔は赤黒く腫れ上がり、虫の蛹を思わせる。血と汗に汚された顔へ、漆黒の髪がべっとり張り付いていた。もう目も禄に見えていないのだろう。  いや、果たしてそうだろうか。何度繰り返し鑑賞しても、この場面は専門家たる教授へ疑問を呈した。  重たげで叩くような足音が正面で止まった瞬間、俯いていた顔がゆっくり持ち上がった。閉じた瞼の針のような隙間から、榛色の瞳が僅かに覗いている。そう、その瞳は、間違いなく目の前の男を映していた。自らを拷問する男の顔を。相手がまるで、取るに足らない存在であるかの如く毅然とした無表情で。  カウンターが121回目の殴打を数えたとき、教授は手にしていたリモコンを弄った。一時停止ボタンは融通が利かず、122回目のフックは無防備な鳩尾を捉え、くの字に折り曲がった体が後ろへ吹っ飛ばされる残像を画面に残す。 「さて、ここまでの映像で気付いたことは、ミズ・ブロディ?」  目を皿のようにして画面へ見入っていた女子生徒が、はっと顔を跳ね上げる。逆光であることを差し引いても、その瞳は溶けた飴玉のように光が滲み、焦点を失っていた。 「ええ、はい……その、爪先立った体勢は、心身への負荷を掛ける意味で効果的だったと思います」 「その通り。それにあの格好は、椅子へ腰掛けた人間を相手にするより殴りやすいからね。ミスター・ロバーツ、執行者については?」 「二人の男性が、一言も対象者に話しかけなかったのが気になりました」  途中から手元へ視線を落としたきり、決して顔を上げようとしなかった男子生徒が、ぼそぼそと答えた。 「笑い者にしたり、罵ったりばかりで……もっと積極的に自白を強要するべきなのでは」 「これまでにも、この……M……」  机上のレジュメをひっくり返したが、該当資料は見あたらない。パイプ椅子から身を乗り出した青年が、さして潜めてもいない声でそっと助け船を出した。 「そう、ヒカル・K・マツモト……私達がMと呼んでいる男性には、ありとあらゆる方法で自白を促した。これまでにも見てきたとおり、ガスバーナーで背中を炙り、脚に冷水を掛け続け――今の映像の中で、彼の足元がおぼづかなかったと言う指摘は誰もしなかったね? とにかく、全ての手段に効果が得られなかった訳だ」  スマートフォンのバイブレーションが、空調の利きが悪い室内の空気を震わせる。小声で云々しながら部屋を出ていく青年を片目で見送り、教授は一際声の調子を高めた。 「つまり今回の目的は、自白ではない。暴力そのものだ。この行為の中で、彼の精神は価値を持たない。肉体は、ただ男達のフラストレーションの捌け口にされるばかり」  フラストレーションの代わりに「マスターベーション」と口走りそうになって、危うく言葉を飲み込んだのは、女性の受講生も多いからだ。5年前なら考えられなかったことだ――黴の生えた理事会の連中も、ようやく象牙の塔の外から出るとまでは言わなくとも、窓から首を突き出す位のことをし始めたのだろう。 「これまで彼は、一流の諜報員、捜査官として、自らのアイデンティティを固めてきた。ここでの扱いも、どれだけ肉体に苦痛を与えられたところで、それは彼にとって自らが価値ある存在であることの証明に他ならなかった。敢えて見せなかったが、この行為が始まる前に、我らはMと同時に捕縛された女性Cの事を彼に通告してある――彼女が全ての情報を吐いたので、君はもう用済みだ、とね」 「それは餌としての偽情報でしょうか、それとも本当にCは自白していたのですか」 「いや、Cもまだこの時点では黙秘している。Mに披露した情報は、ケース・オフィサーから仕入れた最新のものだ」  ようやく対峙する勇気を振り絞れたのだろう。ミスター・ロバーツは、そろそろと顔を持ち上げて、しんねりとした上目を作った。 「それにしても、彼への暴力は行き過ぎだと思いますが」 「身長180センチ、体重82キロもある屈強な25歳の男性に対してかね? 彼は深窓の令嬢ではない、我々の情報を抜き取ろうとした手練れの諜報員だぞ」  浮かんだ苦笑いを噛み殺し、教授は首を振った。 「まあ、衛生状態が悪いから、目方はもう少し減っているかもしれんがね。さあ、後半を流すから、Mと執行者、両方に注目するように」  ぶれた状態で制止していた体が思い切り後ろへふれ、鎖がめいいっぱいまで伸びきる。黄色く濁った胃液を床へ吐き散らす捕虜の姿を見て、男の一人が呆れ半分、はしゃぎ半分の声���上げる。「汚ぇなあ、しょんべんが上がってきてるんじゃないのかよ」  今年は受講者を20人程に絞った。抽選だったとは言え、単位取得が簡単でないことは周知の事実なので、応募してきた時点で彼らは自分を精鋭と見なしているのだろう。  それが、どうだ。ある者は暴力に魅せられて頬を火照らせ、ある者は今になって怖じ気付き、正義感ぶることで心の平穏を保とうとする。  経験していないとはこう言うことか。教授は今更ながら心中で嘆息を漏らした。ここのところ、現場慣れした小生意気な下士官向けの講義を受け持つことが多かったので、すっかり自らの感覚が鈍っていた。  つまり、生徒が悪いのでは一切ない。彼らが血の臭いを知らないのは、当然のことなのだ。人を殴ったとき、どれだけ拳が疼くのかを教えるのは、自らの仕事に他ならない。  手垢にまみれていないだけ、吸収も早いことだろう。余計なことを考えず、素直に。ドアを開けて入ってきたあの青年の如く。  足音もなく、すっと影のように近付いてきた青年は、僅かに高い位置へある教授の耳に小さな声で囁いた。 「例のマウンテンバイク、確保できたようです」  針を刺されたように、倦んでいた心が普段通りの大きさへ萎む。ほうっと息をつき、教授は頷いた。 「助かったよ。すまないな」 「いいや、この程度の事なら喜んで」  息子が12歳を迎えるまで、あと半月を切っている。祝いに欲しがるモデルは何でも非常に人気があるそうで、どれだけ自転車屋に掛け合っても首を振られるばかり。  日頃はあまり構ってやれないからこそ、約束を違えるような真似はしたくない。妻と二人ほとほと弱り果てていたとき、手を挙げたのが他ならぬ目の前の青年だった。何でも知人の趣味がロードバイクだとかで、さんざん拝み倒して新古品を探させたらしい。  誕生パーティーまでの猶予が一ヶ月を切った頃から、教授は青年へ厳しく言い渡していた。見つかり次第、どんな状況でもすぐに知らせてくれと。夜中でも、仕事の最中でも。 「奥様に連絡しておきましょうか。また頭痛でお悩みじゃなきゃいいんですけど」 「この季節はいつでも低気圧だ何だとごねているさ。悪いが頼むよ」  ちらつく画像を前にし、青年はまるで自らのプレゼントを手に入れたかの如くにっこりしてみせる。再びパイプ椅子に腰を下ろし、スマートフォンを弄くっている顔は真剣そのものだ。  ふと頭に浮かんだのは、彼が妻と寝ているか否かという、これまでも何度か考えたことのある想像だった。確かに毎週の如く彼を家へ連れ帰り、彼女もこの才気あふれる若者を気に入っている風ではあるが。  まさか、あり得ない。ファンタジーとしてならば面白いかもしれないが。  そう考えているうちは、大丈夫だろう。事実がどうであれ。 「こんな拷問を、そうだな、2ヶ月程続けた。自白を強要する真似は一切せず、ただ肉の人形の用に弄び、心身を疲弊させる事に集中した。詳細はレジュメの3ページに譲るとして……背中に水を皮下注射か。これは以前にも言ったが、対象が仰向けで寝る場合、主に有効だ。事前に確認するように」  紙を捲る音が一通り収まったのを確認してから、教授は手の中のリモコンを軽く振った。 「前回も話したが、囚人が陥りやすいクワシオルコルなど低タンパク血症の判断基準は脚の浮腫だ。だが今回は捕獲時に右靱帯を損傷し中足骨を剥離骨折したこと、何度も逃亡を試みた事から脚への拘束及び重点的に攻撃を加えたため、目視では少し判断が難しいな。そういうときは、圧痕の確認を……太ももを掴んで指の型が数秒間戻らなければ栄養失調だ」  似たような仕置きの続く数分が早送りされ、席のそこかしこから詰まったような息が吐き出される。一度飛ばした写真まで巻き戻せば、その呼吸は再びくびられたかのように止まった。 「さて、意識が混濁しかけた頃を見計らい、我々は彼を移送した。本国の収容所から、国境を越えてこの街に。そして抵抗のできない肉体を、一見無造作に投棄したんだ。汚い、掃き溜めに……えー、この国の言葉では何と?」 「『ゴミ捨て場』」 「そう、『ゴミ捨て場』に」  青年の囁きを、生徒達は耳にしていたはずだ。それ以外で満ちた沈黙を阻害するのは、プロジェクターの立てる微かなモーター音だけだった。  彼らの本国にもありふれた集合住宅へ――もっとも、今画面に映っている場所の方がもう少し設備は整っていたが。距離で言えば100キロも離れていないのに、こんな所からも、旧東側と西側の違いは如実に現れるのだ――よくある、ゴミ捨て場だった。三方を囲うのはコンクリート製の壁。腰程の高さへ積んだゴミ袋の山へ、野生動物避けの緑色をしたネットを掛けてあるような。  その身体は、野菜の切りくずやタンポンが詰められているのだろうゴミ袋達の上に打ち捨てられていた。横向きの姿勢でぐんにゃり弛緩しきっていたが、最後の意志で内臓を守ろうとした努力が窺える。腕を腹の前で交差し、身を縮める姿は胎児を思わせた。ユーラシアンらしい照り卵を塗ったパイ生地を思わせる肌の色味は、焚かれたフラッシュのせいで消し飛ばされる。 絡みもつれた髪の向こうで、血管が透けて見えるほど薄い瞼はぴたりと閉じられていた。一見すると死んでいるかのように見える。 「この国が我が祖国と国交を正常化したのは?」 「2002年です」 「よろしい、ミズ・グッドバー。だがミハイル・ゴルバチョフが衛星国の解放を宣言する以前から、両国間で非公式な交流は続けられていた。主に経済面でだが。ところで、Mがいた地点からほど近くにあるタイユロール記念病院は、あの鋼鉄商フォミン一族、リンゼイ・フォミン氏の働きかけで設立された、一種の『前哨基地』であることは、ごく一部のものだけが知る事実だ。彼は我が校にも多額の寄付を行っているのだから、ゆめゆめ備品を粗末に扱わぬよう」  小さな笑いが遠慮がちに湧いた矢先、突如画面が明るくなる。生徒達同様、教授も満ちる眩しさに目を細めた。 「Mは近所の通報を受け、この病院に担ぎ込まれた……カルテにはそう記載されている。もちろん、事実は違う。全ては我々の手配だ。彼は現在に至るまでの3ヶ月、個室で手厚く看護を受けている。最新の医療、滋養のある食事、尽くしてくれる看護士……もちろん彼は、自らの正体を明かしてはいないし、完全に心を開いてはいない。だが、病院の上にいる人間の存在には気付いていないようだ」 「気付いていながら、我々を欺いている可能性は?」 「限りなく低いだろう。外部との接触は行われていない……行える状態ではないし、とある看護士にはかなり心を許し、私的な話も幾らか打ち明けたようだ」  後は病室へ取り付けた監視用のカメラが、全てを語ってくれる。ベッドへ渡したテーブルへ屈み込むようにしてステーキをがっつく姿――健康状態はすっかり回復し、かつて教授がミラーガラス越しに眺めた時と殆ど変わらぬ軒昂さを取り戻していた。  両脚にはめられたギプスをものともせず、点滴の管を抜くというおいたをしてリハビリに励む姿――パジャマを脱いだ広い背中は、拷問の痕の他に、訓練や実践的な格闘で培われたしなやかな筋肉で覆われている。  車椅子を押す看護士を振り返り、微笑み掛ける姿――彼女は決して美人ではないが、がっしりした体つきやきいきびした物言いは母性を感じさせるものだった。だからこそ一流諜報員をして、生き別れの恋人やアルコール中毒であった父親の話まで、自らの思いの丈を洗いざらい彼女に白状せしめたのだろう。「彼女を本国へスカウトしましょうよ」報告書を読んだ青年が軽口を叩いていたのを思い出す。「看護士の給料って安いんでしょう? 今なら簡単に引き抜けますよ」 「今から10分ほど、この三ヶ月の記録からの抜粋を流す。その後はここを出て、西棟502号室前に移動を――Mが現在入院する病室の前だ。持ち物は筆記具だけでいい」  暗がりの中に戸惑いが広がる様子は、まるで目に見えるかのようだった。敢えて無視し、部屋を出る。  追いかけてきた青年は、ドアが完全に閉まりきる前から既にくすくす笑いで肩を震わせていた。 「ヘンリー・ロバーツの顔を見ましたか。今にも顎が落ちそうでしたよ」 「当然の話だろう」  煤けたような色のLEDライトは、細長く人気のない廊下を最低限カバーし、それ以上贅沢を望むのは許さないと言わんばかり。それでも闇に慣れた眼球の奥をじんじんと痺れさせる。大きく息をつき、教授は何度も目を瞬かせた。 「彼らは現場に出たこともなければ、百戦錬磨の諜報員を尋問したこともない。何不自由なく育った二十歳だ」 「そんなもんですかね」  ひんやりした白塗りの壁へ背中を押しつけ、青年はきらりと目を輝かせた。 「俺は彼ら位の頃、チェチェン人と一緒にウラル山脈へこもって、ロシアのくそったれ共を片っ端から廃鉱山の立坑に放り込んでましたよ」 「『育ちゆけよ、地に満ちて』だ。平和は有り難いことさ」  スマートフォンの振動は無視するつもりだったが、結局ポケットへ手を突っ込み、液晶をタップする。現れたテキストをまじまじと見つめた後、教授は紳士的に視線を逸らしていた青年へ向き直った。 「君のところにもメッセージが行っていると思うが、妻が改めて礼を言ってくれと」 「お安い御用ですよ」 「それと、ああ、その自転車は包装されているのか?」 「ほうそうですか」  最初繰り返したとき、彼は自らが口にした言葉の意味を飲み込めていなかったに違いない。日に焼けた精悍な顔が、途端にぽかんとした間抜け面に変わる。奨学金を得てどれだけ懸命に勉強しても、この表情を取り繕う方法は、ついぞ学べなかったらしい。普段の明朗な口振りが嘘のように、言葉付きは歯切れが悪い。 「……ええっと、多分フェデックスか何かで来ると思うので、ダンボールか緩衝材にくるんであるんじゃないでしょうか……あいつは慣れてるから、配送中に壊れるような送り方は絶対しませんよ」 「いや、そうじゃないんだ。誕生日の贈り物だから、可愛らしい包み紙をこちらのほうで用意すべきかということで」 「ああ、なるほど……」  何とか混乱から立ち直った口元に、決まり悪げなはにかみが浮かぶ。 「しかし……先生の息子さんが羨ましい。俺の親父もマツモトの父親とそうそう変わらないろくでなしでしたから」  僅かに赤らんだ顔を俯かせて頭を掻き、ぽつりと呟いた言葉に普段の芝居掛かった気負いは見られない。鈍い輝きを帯びた瞳が、おもねるような上目遣いを見せた。 「先生のような父親がいれば、きっと世界がとてつもなく安全で、素晴らしい物のように見えるでしょうね」  皮肉を言われているのか、と一瞬思ったが、どうやら違うらしい。  息子とはここ数週間顔を合わせていなかった。打ち込んでいるサッカーの試合や学校の発表会に来て欲しいと何度もせがまれているが、積み重なる仕事は叶えてやる機会を許してはくれない。  いや、本当に自らは、努力を重ねたか? 確たる意志を以て、向き合う努力を続けただろうか。  自らが妻子を愛していると、教授は知っている。彼は己のことを分析し、律していた。自らが家庭向きの人間ではないことを理解しなから、家族を崩壊させないだけのツボを的確に押さえている事実へ、怒りの叫びを上げない程度には。  目の前の男は、まだ期待の籠もった眼差しを向け続けている。一体何を寄越せば良いと言うのだ。今度こそ苦い笑いを隠しもせず、教授は再びドアノブに手を伸ばした。  着慣れない白衣姿に忍び笑いが漏れるのへ、わざとらしいしかめっ面を作って見せる。 「これから先、私は傍観者だ。今回の実習を主導するのは彼だから」  「皆の良い兄貴分」を気取っている青年が、芝居掛かった仕草のお辞儀をしてみせる。生徒達と同じように拍手を与え、教授は頷いた。 「私はいないものとして考えるように……皆、彼の指示に従うこと」 「指示なんて仰々しい物は特にない、みんな気楽にしてくれ」  他の患者も含め人払いを済ませた廊下へ響かぬよう、普段よりは少し落とした声が、それでも軽やかに耳を打った。 「俺が定める禁止事項は一つだけ――禁止事項だ。これからここで君たちがやった事は、全てが許される。例え法に反することでも」  わざとらしく強い物言いに、顔を見合わせる若者達の姿は、これから飛ぶ練習を始める雛鳥そのものだった。彼らをぐるりと見回す青年の胸は、愉悦でぱんぱんに膨れ上がっているに違いない。大袈裟な身振りで手にしたファイルを振りながら、むずつかせる唇はどうだろう。心地よく浸る鷹揚さが今にも溢れ出し、顔を満面の笑みに変えてしまいそうだった。 「何故ならこれから君達が会う人間は、その法律の上では存在しない人間なんだから……寧ろ俺は、君達に積極的にこのショーへ参加して欲しいと思ってる。それじゃあ、始めようか」  最後にちらりと青年が寄越した眼差しへ、教授はもう一度頷いて見せた。ここまでは及第点。生徒達は不安を抱えつつも、好奇心を隠せないでいる。  ぞろぞろと向かった先、502号室の扉は閉じられ、物音一つしない。ちょうど昼食が終わったばかりだから、看護士から借りた本でも読みながら憩っているのだろう――日報はルーティンと化していたが、それでも教授は欠かさず目を通し続けていた。  生徒達は皆息を詰め、これから始まる出し物を待ちかまえている。青年は最後にもう一度彼らを振り向き、シッ、と人差し指を口元に当てた。ぴいん、と緊張が音を立てそうなほど張り詰められたのは、世事に疎い学生達も気がついたからに違いない。目の前の男の目尻から、普段刻まれている笑い皺がすっかり失せていると。  分厚い引き戸が勢いよく開かれる。自らの姿を、病室の中の人間が2秒以上見つめたと確認してから、青年はあくまで穏やかな、だがよく聞こえる声で問いかけた。 「あんた、ここで何をしているんだ」  何度も尋問を起こった青年と違い、教授がヒカル・K・マツモトを何の遮蔽物もなくこの目で見たのは、今日が初めての事だった。  教授が抱いた印象は、初見時と同じ――よく飼い慣らされた犬だ。はしっこく動いて辺りを確認したかと思えば、射るように獲物を見据える切れ長で黒目がちの瞳。すっと通った細長い鼻筋。桜色の形良い唇はいつでも引き結ばれ、自らが慎重に選んだ言葉のみ、舌先に乗せる機会を待っているかのよう。  見れば見るほど、犬に思えてくる。教授がまだ作戦本部にいた頃、基地の中を警邏していたシェパード。栄養状態が回復したせいか、艶を取り戻した石炭色の髪までそっくりだった。もっともあの軍用犬達はベッドと車椅子を往復していなかったので、髪に寝癖を付けたりなんかしていなかったが。  犬は自らへしっぽを振り、手綱を握っている時にのみ役に立つ。牙を剥いたら射殺せねばならない――どれだけ気に入っていたとしても。教授は心底、その摂理を嘆いた。  自らを散々痛めつけた男の顔を、一瞬にして思い出したのだろう。Mは驚愕に目を見開いたものの、次の瞬間車椅子の中で身構えた。 「おまえは…!」 「何をしているかと聞いているんだ、マツモト。ひなたぼっこか?」  もしもある程度予測できていた事態ならば、この敏腕諜報員のことだ。ベッド脇にあるナイトスタンドから取り上げた花瓶を、敵の頭に叩きつける位の事をしたかもしれない。だが不幸にも、青年の身のこなしは機敏だった。パジャマの襟首を掴みざま、まだ衰弱から完全に抜けきっていない体を床に引き倒す。 「どうやら、少しは健康も回復したようだな」  自らの足元にくずおれる姿を莞爾と見下ろし、青年は手にしていたファイルを広げた。 「脚はどうだ」 「おかげさまで」  ギプスをはめた脚をかばいながら、Mは小さく、はっきりとした声で答えた。 「どうやってここを見つけた」 「見つけたんじゃない。最初から知っていたんだ。ここへお前を入院させたのは俺たちなんだから」  一瞬見開かれた目は、すぐさま平静を取り戻す。膝の上から滑り落ちたガルシア・マルケスの短編集を押し退けるようにして床へ手を滑らせ、首を振る。 「逐一監視していた訳か」 「ああ、その様子だと、この病院そのものが俺たちの手中にあったとは、気付いていなかったらしいな」  背後を振り返り、青年は中を覗き込む生徒達に向かって繰り返した。 「重要な点だ。この囚人は、自分が未だ捕らわれの身だという事を知らなかったそうだ」  清潔な縞模様のパジャマの中で、背中が緩やかな湾曲を描く。顔を持ち上げ、Mは生徒達をまっすぐ見つめた。  またこの目だ。出来る限り人だかりへ紛れながらも、教授はその眼差しから意識を逸らすことだけは出来なかった。有利な手札など何一つ持っていないにも関わらず、決して失われない榛色の光。確かにその瞳は森の奥の泉のように静まり返り、暗い憂いを帯びている。あらかじめ悲しみで心を満たし、もうそれ以上の感情を注げなくしているかのように。  ねめ回している青年も、Mのこの堅固さならよく理解しているだろう――何せ数ヶ月前、その頑強な鎧を叩き壊そうと、手ずから車のバッテリーに繋いだコードを彼の足に接触させていたのだから。  もはや今、鸚鵡のように「口を割れ」と繰り返す段階は過ぎ去っていた。ファイルの中から写真の束を取り出して二、三枚繰り、眉根を寄せる。 「本当はもう少し早く面会するつもりだったんだが、待たせて悪かった。あんたがここに来て、確か3ヶ月だったな。救助は来なかったようだ」 「ここの電話が交換式になってる理由がようやく分かったよ。看護士に渡した手紙も握りつぶされていた訳だな」 「気付いていたのに、何もしなかったのか」 「うちの組織は、簡単にとかげの尻尾を切る」  さも沈痛なそぶりで、Mは目を伏せた。 「大義を為すためなら、末端の諜報員など簡単に見捨てるし、皆それを承知で働いている」  投げ出されていた手が、そろそろと左足のギプスの方へ這っていく。そこへ削って尖らせたスプーンを隠してある事は、監視カメラで確認していた。知っていたからこそ、昨晩のうちに点滴へ鎮静剤を混ぜ、眠っているうちに取り上げてしまう事はたやすか��た。  ほつれかけたガーゼに先細りの指先が触れるより早く、青年は動いた。 「確かに、お前の所属する組織は、仲間がどんな目に遭おうと全く気に掛けないらしいな」  手にしていた写真を、傷が目立つビニール張りの床へ、一枚、二枚と散らす。Mが身を凍り付かせたのは、まだ僅かに充血を残したままの目でも、その被写体が誰かすぐ知ることが出来たからだろう。 「例え女であったとしても、我が国の情報局が手加減など一切しないことは熟知しているだろうに」  最初の数枚においては、CもまだMが知る頃の容姿を保っていた。枚数が増えるにつれ、コマの荒いアニメーションの如く、美しい女は徐々に人間の尊厳を奪われていく――撮影日時は、写真の右端に焼き付けられていた。  Mがされていたのと同じくらい容赦なく殴られ、糞尿や血溜まりの中で倒れ伏す姿。覚醒剤で朦朧としながら複数の男達に辱められる。時には薬を打たれることもなく、苦痛と恥辱の叫びを上げている歪んだ顔を大写しにしたものもある。分かるのは、施されるいたぶりに終わりがなく、彼女は時を経るごとにやせ細っていくということだ。 「あんたがここで骨休めをしている間、キャシー・ファイクは毎日尋問に引き出されていた。健気に耐えたよ、全く驚嘆すべき話だ。そういう意味では、君たちの組織は実に優秀だと言わざるを得ない」  次々と舞い落ちてくる写真の一枚を拾い上げ、Mは食い入るように見つめていた。養生生活でただでも青白くなった横顔が、俯いて影になることで死人のような灰色に変わる。 「彼女は最終的に情報を白状したが……恐らく苦痛から解放して欲しかったのだろう。この三ヶ月で随分衰弱してしまったから」  Mは自らの持てる技術の全てを駆使し、動揺を押さえ込もうとしていた。その努力は殆ど成功している。ここだけは仄かな血色を上らせた、薄く柔い唇を震わせる以外は。  その様をつくづくと見下ろしながら、青年はどこまでも静かな口調で言った。 「もう一度聞くが、あんた、ここで何をしていた?」  再び太ももへ伸ばされた左手を、踏みつけにする足の動きは機敏だった。固い靴底で手の甲を踏みにじられ、Mはぐっと奥歯を噛みしめ、相手を睨み上げた。教授が初めて目にする、燃えたぎるような憎悪の色を視線に織り込みながら。その頬は病的なほど紅潮し、まるで年端も行かない子供を思わせる。  そして相手がたかぶるほど、青年は感情を鎮静化させていくのだ。全ての写真を手放した後、彼は左腕の時計を確認し、それから壁に掛かっていた丸い時計にも目を走らせた。 「数日前、Cはこの病院に運び込まれた。お偉方は頑なでね。まだ彼女が情報を隠していると思っているようだ」 「これ以上、彼女に危害を加えるな」  遂にMは口を開き、喉の奥から絞り出すようにして声を放った。 「情報ならば、僕が話す」 「あんたにそんな役割は求めていない」  眉一つ動かすことなく、青年は言葉を遮った。 「あんたは3ヶ月前に、その言葉を口にすべきだった。もう遅い」  唇を噛むMから目を離さないまま、部屋の前の生徒達に手だけの合図が送られる。今やすっかりその場の空気に飲まれ、彼らはおたおたと足を動かすのが精一杯。一番賢い生徒ですら、質問を寄越そうとはしなかった。 「彼女に会わせてやろう。もしも君が自分の足でそこにたどり着けるのならば。俺の上官が出した指示はこうだ。この廊下の突き当たりにある手術室にCを運び込み、麻酔を掛ける。5分毎に、彼女の体の一部は切り取られなければならない。まずは右腕、次に右脚、四肢が終わったら目を抉り、鼻を削いで口を縫い合わせ、喉を潰す。耳を切りとったら次は内臓だ……まあ、この順番は多少前後するかもしれない。医者の気まぐと彼女の体調次第で」  Mはそれ以上、抗弁や懇願を口にしようとはしなかった。ただ歯を食いしばり、黙ってゲームのルールに耳を澄ましている。敵の陣地で戦うしか、今は方法がないのだと、聡い彼は理解しているのだろう。 「もしも君が部屋までたどり着けば、その時点で手術を終了させても良いと許可を貰ってる。彼女の美しい肉体をどれだけ守れるかは、君の努力に掛かっているというわけだ」  足を離して解放しざま、青年はすっと身を傍らに引いた。 「予定じゃ、もうカウントダウンは始まっている。そろそろ医者も、彼女の右腕に局部麻酔を打っているんじゃないか?」  青年が言い終わらないうちに、Mは床に投げ出されていた腕へ力を込めた。  殆ど完治しているはずの脚はしかし、過剰なギプスと長い車椅子生活のせいですっかり萎えていた。壁に手をつき、立ち上がろうとする奮闘が繰り返される。それだけの動作で、全身に脂汗が滲み、細かい震えが走っていた。  壁紙に爪を立てて縋り付き、何とか前かがみの姿勢になれたとき、青年はその肩に手を掛けた。力任せに押され、受け身を取ることも叶わなかったらしい。無様に尻餅をつき、Mは顔を歪めた。 「さあ」  人を突き飛ばした手で部屋の外に並ぶ顔を招き、青年はもぞつくMを顎でしゃくる。 「君達の出番だ」  部屋の中へ足を踏み入れようとするものは、誰もいなかった。  その後3度か4度、起き上がっては突き飛ばされるが繰り返される。結局Mは、それ以上立ち上がろうとする事を諦めた。歯を食いしばって頭を垂れ、四つん這いになる。出来る限り避けようとはしているのだろう。だが一歩手を前へ進めるたび、床へ広がったままの写真が掌にくっついては剥がれるを繰り返す。汗を掻いた手の下で、印画紙は皺を作り、折れ曲がった。 「このままだと、あっさり部屋にたどり着くぞ」  薄いネルの布越しに尻を蹴飛ばされ、何度かその場へ蛙のように潰れながらも、Mは部屋の外に出た。生徒達は彼の行く手を阻まない。かといって、手を貸したり「こんな事はよくない」と口にするものもいなかったが。  細く長い廊下は一直線で、突き当たりにある手術室までの距離は50メートル程。その気になれば10分も掛からない距離だ。  何とも奇妙な光景が繰り広げられた。一人の男が、黙々と床を這い続ける。その後ろを、20人近い若者が一定の距離を開けてぞろぞろと付いていく。誰も質問をするものはいなかった。ノートに記録を取るものもいなかった。 少し距離を開けたところから、教授は様子を眺めていた。次に起こる事を待ちながら――どういう形にせよ、何かが起こる。これまでの経験から、教授は理解していた。 道のりの半分程まで進んだ頃、青年はそれまでMを見張っていた視線を後ろへ振り向けた。肩が上下するほど大きな息を付き、ねだる様な表情で微笑んで見せる。 「セルゲイ、ラマー、手を貸してくれ。奴をスタートまで引き戻すんだ」  学生達の中でも一際体格の良い二人の男子生徒は、お互いの顔を見合わせた。その口元は緊張で引きつり、目ははっきりと怯えの色に染まっている。 「心配しなくてもいい。さっきも話したが、ここでは何もかもが許される……ぐずぐずするな、単位をやらないぞ」  最後の一言が利いたのかは分からないが、二人はのそのそと中から歩み出てきた。他の学生が顔に浮かべるのは非難であり、同情であり、それでも決して手を出すことはおろか、口を開こうとすらしないのだ。  話を聞いていたMは、必死で手足の動きを早めていた。どんどんと開き始める距離に、青年が再び促せば、結局男子生徒は小走りで後を追う。一人が腕を掴んだとき、Mはまるで弾かれたかのように顔を上げた。その表情は、自らを捕まえた男と同じくらい、固く強張っている。 「頼む」  掠れた声に混ざるのは、間違いなく懇願だった。小さな声は、静寂に満ちた廊下をはっきりと貫き通る。 「頼むから」 「ラマー」  それはしかし、力強い指導者の声にあっけなくかき消されるものだった。意を決した顔で、二人はMの腕を掴み直し、背後へと引きずり始めた。  Mの抵抗は激しかった。出来る限り身を捩り、ギプスのはまった脚を蠢かす。たまたま、固められたグラスファイバーが臑に当たったか、爪が腕を引っ掻いたのだろう。かっと眦をつり上げたセルゲイが、平手でMの頭を叩いた。あっ、と後悔の顔が浮かんだのもつかの間、拘束をふりほどいたMは再び手術室を目指そうと膝を突く。追いかけたラマーに、明確な抑止の気持ちがあったのか、それともただ単に魔が差したのかは分からない。だがギプスを蹴り付ける彼の足は、決して生ぬるい力加減のものではなかった。  その場へ横倒しになり、呻きを上げる敵対性人種を、二人の男子生徒はしばらくの間見つめていた。汗みずくで、時折せわしなく目配せを交わしあっている。やがてどちらともなく、再び仕事へ取りかかろうとしたとき、その足取りは最初と比べて随分とスムーズなものになっていた。  病室の入り口まで連れ戻され、身を丸めるMに、青年がしずしずと歩み寄る。腕時計をこれ見よがしに掲げながら放つ言葉は、あくまでも淡々としたものだった。 「今、キャシーは右腕を失った」  Mは全身を硬直させ、そして弛緩させた。何も語らず、目を伏せたまま、また一からやり直そうと努力を続ける。 不屈の精神。だがそれは青年を面白がらせる役にしか立たなかった。  同じような事が何度も繰り返されるうち、ただの背景でしかなかった生徒達に動きが見え始めた。  最初のうちは、一番に手助けを求められた男子生徒達がちょっかいをかける程度だった。足を掴んだり、行く手を塞いだり。ある程度進めばまた病室まで引きずっていく。そのうち連れ戻す役割に、数人が関わるようになった。そうなると、全員が共犯者になるまで時間が掛からない。  やがて、誰かが声を上げた。 「このスパイ」  つられて、一人の女子生徒がMを指さした。 「この男は、私たちの国を滅ぼそうとしているのよ」 「悪魔、けだもの!」  糾弾は、ほとんど悲鳴に近い音程で迸った。 「私の叔母は、戦争中こいつの国の人間に犯されて殺された! まだたった12歳だったのに!」  生徒達の目の焦点が絞られる。  病室へ駆け込んだ一人が戻ってきたとき手にしていたのは、ピンク色のコスモスを差した重たげな花瓶だった。花を引き抜くと、その白く分厚い瀬戸物を、Mの頭上で逆さまにする。見る見るうちに汚れた冷水が髪を濡らし、パジャマをぐっしょり背中へと張り付かせる様へ、さすがに一同が息を飲む。  さて、どうなることやら。教授は一歩離れた場所から、その光景を見守っていた。  幸い、杞憂は杞憂のままで終わる。すぐさま、どっと歓声が弾けたからだ。笑いは伝染する。誰か一人が声を発すれば、皆が真似をする。免罪符を手に入れたと思い込む。  そうなれば、後は野蛮で未熟な度胸試しの世界になった。 殴る、蹴るは当たり前に行われた。直接手を出さない者も、もう目を逸らしたり、及び腰になる必要はない。鋏がパジャマを切り裂き、無造作に掴まれた髪を黒い束へと変えていく様子を、炯々と目を光らせて眺めていられるのだ。 「まあ、素敵な格好ですこと」  また嘲笑がさざ波のように広がる。その発作が収まる隙を縫って、時折腕時計を見つめたままの青年が冷静に告げる。「今、左脚が失われた」  Mは殆ど抵抗しなかった。噛みしめ過ぎて破れた唇から血を流し、目尻に玉の涙を浮かべながら。彼は利口だから、既に気付いていたのだろう。まさぐったギプスに頼みの暗器がない事にも、Cの命が彼らの機嫌一つで簡単に失われるという事も――その経験と知識と理性により、がんじがらめにされた思考が辿り着く結論は、一つしかない――手術室を目指せ。  まだ、この男は意志を折ってはいない。作戦本部へ忍び込もうとして捕らえられた時と、何一つ変わっていない。教授は顎を撫で、青年を見遣った。彼はこのまま、稚拙な狂乱に全てを任せるつもりなのだろうか。  罵りはやし立てる声はますます激しくなった。上擦った声の多重奏は狭い廊下を跳ね回っては、甲高く不気味な音程へと姿を変え戻ってくる。 短くなった髪を手綱のように掴まれ、顎を逸らされるうち、呼吸が続かなくなったのだろう。強い拒絶の仕草で、Mの首が振られる。彼の背中へ馬乗りになり、尻を叩いていた女子学生達が、体勢を崩して小さく悲鳴を上げた。 「このクズに思い知らせてやれ」  仕置きとばかりに脇腹へ爪先を蹴込んだ男子生徒が、罵声をとどろかせた。 「自分の身分を思い知らせろ、大声を上げて泣かせてやれ」  津波のような足音が、身を硬直させる囚人に殺到する。その体躯を高々と掲げ上げた一人が、青年に向かって声を張り上げた。 「便所はどこですか」  指で示しながら、青年は口を開いた。 「今、鼻が削ぎ落とされた」  天井すれすれの位置まで持ち上げられた瞬間、全身に張り巡らされた筋肉の緊張と抵抗が、ふっと抜ける。力を無くした四肢は生徒達の興奮の波に合わせてぶらぶらと揺れるが、その事実に気付いたのは教授と、恐らく青年しかいないようだった。  びしょ濡れで、破れた服を痣だらけで、見るも惨めな存在。仰向けのまま、蛍光灯の白々とした光に全身を晒し、その輪郭は柔らかくぼやけて見えた。逸らされた喉元が震え、虚ろな目はもう、ここではないどこかをさまよってる――あるいは閉じこもったのだろ��か?  一つの固い意志で身を満たす人間は、荘厳で、純化される。まるで死のように――教授が想像したのは、『ハムレット』の終幕で、栄光を授けられ、兵達に運び出されるデンマーク王子の亡骸だった。  実際のところ、彼は気高い王子ではなく、物語がここで終わる訳でもないのだが。  男子トイレから上がるはしゃいだ声が熱を帯び始めた頃、スラックスのポケットでスマートフォンが振動する。発信者を確認した教授は、一度深呼吸をし、それから妻の名前を呼んだ。 「どうしたんだい、お義父さんの容態が変わった?」 「それは大丈夫」  妻の声は相変わらず、よく着こなされた毛糸のセーターのように柔らかで、温かかった。特に差し向かいで話をしていない時、その傾向は顕著になる。 「あのね、自転車の事なんだけれど、いつぐらいに着くのかしら」  スピーカーを手で押さえながら、教授は壁に寄りかかってスマートフォンを弄っていた青年に向かって叫んだ。 「君の友達は、マウンテンバイクの到着日時を指定したって言っていたか」 「いえ」 「もしもし、多分来週の頭くらいには配送されると思うよ」 「困ったわ、来週は婦人会とか読書会とか、家を空けるのよ」 「私がいるから受け取っておく、心配しないでいい。何なら再配達して貰えば良いし」 「そうね、サプライズがばれなければ」 「子供達は元気にしてるかい」 「変わらずよ。来週の休暇で、貴方とサッカーの試合を観に行くのを楽しみにしてる」 「そうだった。君はゆっくり骨休めをするといいよ……そういえば、さっきの包装の事だけれど、わざわざ紙で包まなくても、ハンドルにリボンでも付けておけばいいんじゃないかな」 「でも、もうさっき玩具屋で包装紙を買っちゃったのよ!」 「なら、それで箱を包んで……誕生日まで隠しておけるところは? クローゼットには入らないか」 「今物置を片づけてるんだけど、貴方の荷物には手を付けられないから、帰ったら見てくれる?」 「分かった」 「そっちで無理をしないでね……ねえ、今どこにいるの? 人の悲鳴が聞こえたわ」 「生徒達が騒いでるんだよ。皆研修旅行ではしゃいでるから……明日は一日、勉強を休んで遊園地だし」 「貴方も一緒になって羽目を外さないで、彼がお目付け役で付いていってくれて一安心だわ……」 「みんないい子にしてるさ。もう行かないと。愛してるよ、土産を買って帰るからね」 「私も愛してるわ、貴方」  通話を終えたとき、また廊下の向こうで青年がニヤニヤ笑いを浮かべているものかと思っていたが――既に彼は、職務に戻っていた。  頭から便器へ突っ込まれたか、小便でも掛けられたか、連れ戻されたMは床へぐったり横たわり、激しく噎せ続けていた。昼に食べた病院食は既に吐き出したのか、今彼が口から絶え間なく溢れさせているのは黄色っぽい胃液だけだった。床の上をじわじわと広がるすえた臭いの液体に、横顔や髪がべったりと汚される。 「うわ、汚い」 「こいつ、下からも漏らしてるぞ」  自らがしでかした行為の結果であるにも関わらず、心底嫌悪に満ちた声がそこかしこから上がる。 「早く動けよ」  どれだけ蔑みの言葉を投げつけられ、汚れた靴で蹴られようとも、もうMはその場に横たわったきり決して動こうとしなかった。頑なに閉じる事で薄い瞼と長い睫を震わせ、力の抜けきった肉体を冷たい床へと投げ出している。  糸の切れた操り人形のようなMの元へ、青年が近付いたのはそのときのことだった。枕元にしゃがみ込み、指先でこつこつと腕時計の文字盤を叩いてみせる。 「あんたはもう、神に身を委ねるつもりなんだな」  噤まれた口などお構いなしに、話は続けられる。まるで眠りに落ちようとしている息子へ、優しく語り掛ける母のように。 「彼女はもう、手足もなく、目も見えず耳も聞こえない、今頃舌も切り取られただろう……生きる屍だ。これ以上、彼女を生かすのはあまりにも残酷過ぎる……だからこのまま、手術が進み、彼女の肉体が耐えられなくなり、天に召されるのを待とうとしているんだな」  Mは是とも否とも答えなかい。ただ微かに顔を背け、眉間にきつく皺を寄せたのが肯定の証だった。 「俺は手術室に連絡を入れた。手術を中断するようにと。これでもう、終わりだ。彼女は念入りに手当されて、生かされるだろう。彼女は強い。生き続ければ、いつかはあんたに会えると、自分の存在があんたを生かし続けると信じているからだ。例え病もうとも、健やかであろうとも……彼女はあんたを待っていると、俺は思う」  Mの唇がゆっくりと開き、それから固まる。何かを、言おうと思ったのだろう。まるで痙攣を起こしたように顎ががくがくと震え、小粒なエナメル質がカチカチと音を立てる。今にも舌を噛みそうだった。青年は顔を近付け、吐息に混じる潰れた声へ耳を傾けた。 「彼女を……彼女を、助けてやってくれ。早く殺してやってくれ」 「だめだ。それは俺の仕事じゃない」  ぴしゃりと哀願をはねのけると、青年は腰を上げた。 「それはあんたの仕事だ。手術室にはメスも、薬もある。あんたがそうしたいのなら、彼女を楽にしてやれ。俺は止めはしない」  Mはそれ以上の話を聞こうとしなかった。失われていた力が漲る。傷ついた体は再び床を這い始めた。  それまで黙って様子を見守っていた生徒達が、顎をしゃくって見せた青年の合図に再び殺到する。無力な腕に、脚に、襟首に、胴に、絡み付くかのごとく手が伸ばされる。  今度こそMは、全身の力を使って体を突っ張らせ、もがき、声を限りに叫んだ。生徒達が望んでいたように。獣のような咆哮が、耳を聾する。 「やめてくれ……行かせてくれ!! 頼む、お願いだ、お願いだから!!」 「俺達の国の人間は、もっと酷い目に遭ったぞ」  それはだが、やがて生徒達の狂躁的な笑い声に飲み込まれる。引きずられる体は、病室を通り過ぎ、廊下を曲がり、そして、とうとう見えなくなった。Mの血を吐くような叫びだけが、いつまでも、いつまでも聞こえ続けていた。  再びMの姿が教授の前へと現れるまで、30分程掛かっただろうか。もう彼を邪魔するものは居なかった。時々小馬鹿にしたような罵声が投げかけられるだけで。  力の入らない手足を叱咤し、がくがくと震わせながら、それでもMは這い続けた。彼はもう、前を見ようとしなかった。ただ自分の手元を凝視し、一歩一歩、渾身の力を振り絞って歩みを進めていく。割れた花瓶の破片が掌に刺さっても、顔をしかめる事すらしない。全ての表情はすっぽりと抜け落ち、顔は仮面のように、限りなく端正な無表情を保っていた。まるで精巧なからくり人形の、動作訓練を行っているかのようだった。彼が人間であることを示す、手から溢れた薄い血の痕が、ビニールの床へ長い線を描いている。  その後ろを、生徒達は呆けたような顔でのろのろと追った。髪がめちゃくちゃに逆立っているものもいれば、ネクタイを失ったものもいる。一様に疲れ果て、後はただ緩慢に、事の成り行きを見守っていた。  やがて、汚れ果てた身体は、手術室にたどり着いた。  伸ばされた手が、白い扉とドアノブに赤黒い模様を刻む。全身でぶつかるようにしてドアを押し開け、そのままその場へ倒れ込んだ。  身を起こした時、彼はすぐに気が付いたはずだ。  その部屋が無人だと。  手術など、最初から行われていなかったと。  自らが犯した、取り返しの付かない過ちと、どれだけ足掻いても決して変えることの出来なかった運命を。 「彼女は手術を施された」  入り口に寄りかかり、口を開いた青年の声が、空っぽの室内に涼々と広がる。 「彼女はあんたに会いたがっていた。あんたを待っていた。それは過去の話だ」  血と汗と唾液と、数え切れない程の汚物にまみれた頭を掴んでぐっと持ち上げ、叱責は畳みかけられる。 「彼女は最後まで、あんたを助けてくれと懇願し続けた。半年前、この病院へ放り込まれても、あんたに会おうと這いずり回って何度も逃げ出そうとした。もちろん、ここがどんな場所かすぐに気付いたよ。だがどれだけ宥めても、あんたと同じところに返してくれの一点張りだ。愛情深く、誇り高い、立派な女性だな。涙なしには見られなかった」  丸く開かれたMの口から、ぜいぜいと息とも声とも付かない音が漏れるのは、固まって鼻孔を塞ぐ血のせいだけではないのだろう。それでも青年は、髪を握る手を離さなかった。 「だから俺達は、彼女の望みを叶えてやった。あんたと共にありたいという望みをな……ステーキは美味かったか? スープは最後の一匙まで飲み干したか? 彼女は今頃、どこかの病院のベッドの上で喜んでいるはずだ。あんたと二度と離れなくなっただけじゃない。自分の肉体が、これだけの責め苦に耐えられる程の健康さをあんたに取り戻させたんだからな」  全身を震わせ、Mは嘔吐した。もう胃の中には何も残っていないにも関わらず。髪がぶちぶちと引きちぎられることなどお構いなしで俯き、背中を丸めながら。 「吐くんじゃない。彼女を拒絶するつもりか」  最後に一際大きく喉が震えたのを確認してから、ぱっと手が離される。 「どれだけ彼女を悲しませたら、気が済むんだ」  Mがもう、それ以上の責め苦を与えられる事はなかった。白目を剥いた顔は吐瀉物――に埋まり、ぴくりとも動かない。もうしばらく、彼が意識を取り戻すことはないだろう――なんなら、永遠に取り戻したくはないと思っているかもしれない。 「彼はこの後すぐ麻酔を打たれ、死体袋に詰め込まれて移送される……所属する組織の故国へか、彼の父の生まれ故郷か、どこ行きの飛行機が手頃かによるが……またどこかの街角へ置き去りにされるだろう」  ドアに鍵を掛け、青年は立ち尽くす生徒達に語り掛けた。 「君達は、俺が随分ひどい仕打ちをしでかしたと思っているだろう。だが、あの男はスパイだ。彼が基地への潜入の際撃ち殺した守衛には、二人の幼い子供達と、身重の妻がいる……これは君達への気休めに言ってるんじゃない。彼を生かし続け、このまま他の諜報員達に甘い顔をさせていたら、それだけ未亡人と父無し子が増え続けるってことだ」  今になって泣いている女子生徒も、壁に肩を押しつけることで辛うじてその場へ立っている男子生徒も、同じ静謐な目が捉え、慰撫していく。 「君達は、12歳の少女が犯されて殺される可能性を根絶するため、ありとあらゆる手段を用いることが許される。それだけ頭に入れておけばいい」  生徒達はぼんやりと、青年の顔を見つめていた。何の感情も表さず、ただ見つめ続けていた。  この辺りが潮時だ。ぽんぽんと手を叩き、教授は沈黙に割って入った。 「さあ、今日はここまでにしよう。バスに戻って。レポートの提出日は休み明け最初の講義だ」  普段と代わり映えのしない教授の声は、生徒達を一気に現実へ引き戻した。目をぱちぱちとさせたり、ぐったりと頭を振ったり。まだ片足は興奮の坩堝へ突っ込んでいると言え、彼らはとろとろとした歩みで動き出した。 「明日に備えてよく食べ、よく眠りなさい。遊園地で居眠りするのはもったいないぞ」  従順な家畜のように去っていく中から、まだひそひそ話をする余力を残していた一人が呟く。 「すごかったな」   白衣を受付に返し、馴染みの医師と立ち話をしている間も、青年は辛抱強く教授の後ろで控えていた。その視線が余りにも雄弁なので、あまりじらすのも忍びなくなってくる――結局のところ、彼は自らの手中にある人間へ大いに甘いのだ。 「若干芝居掛かっていたとは言え、大したものだ」  まだ敵と対決する時に浮かべるのと同じ、緊張の片鱗を残していた頬が、その一言で緩む。 「ありがとうございます」 「立案から実行までも迅速でスムーズに進めたし、囚人の扱いも文句のつけようがない。そして、学生達への接し方と御し方は実に見事なものだ。普段からこまめに交流を深めていた賜だな」 「そう言って頂けたら、報われました」  事実、彼の努力は報われるだろう。教授の書く作戦本部への推薦状という形で。  青年は教授の隣に並んで歩き出した。期待で星のように目を輝かせ、胸を張りながら。意欲も、才能も、未来もある若者。自らが手塩にかけて全てを教え込み、誇りを持って送り出す事の出来る弟子。  彼が近いうちに自らの元を去るのだと、今になってまざまざ実感する。 「Mはどこに棄てられるんでしょうね。きっとここからずっと離れた、遙か遠い場所へ……」  今ほど愛する者の元へ帰りたいと思ったことは、これまで一度もなかった。  終
1 note · View note
mayugeigespielerin · 4 years
Photo
Tumblr media
【結果】 風邪でダウン中なので、発表当日には確認できなかったけど、合格してた‼️ 年末あたりから勉強中とほざいてたのは、これの勉強でした。 3級も4級も文法は中学英語の知識で大丈夫っぽい。 問題は、専門用語。 『工業』というくらいなので、機械、電気、生物、医学等、経済以外の理系分野の専門用語のオンパレード。少なくとも、文系の私には、そう思えた😅 勉強中は「日本語訳見ても、分からない」という事態に何度も陥ったけど、気合で乗りきった。 TOEICで800点取る方が、はるかに簡単…というのが、正直な感想。 次は5月に技術英検1級に挑戦‼️ 技術英検1級って、凄そうだけど、ちっとも凄くない。 新年度から工業英検の名称が変わって、技術英検に変わるだけ。 技術英検1級は、工業英検準2級と同レベル。工業英検3級の一つ上の級。 ややこしいから、レベルの名称は変えてほしくなかったなぁ。 さて、これからテキストや問題集を取り寄せよう🎵 #工業英検 #合格 #社会人の試験勉強 #社会人の勉強垢 #大人の試験勉強 #合格報告 #技術翻訳 #産業翻訳 #仕事で必要 #次も頑張る #英語勉強中 #技術英検 (at Kumamoto, Kumamoto) https://www.instagram.com/p/B8w7g0Gg7sm/?igshid=u7wdi6hrofo9
0 notes
saori178 · 4 years
Photo
Tumblr media
2019年11月12日[火曜日] 今日は#婦人科 に行ってきました。 診察結果#pcos に生まれつきじゃないか?と診断されました。 来週の月曜日から#pcos のお薬💊飲みます。 後、#みなとメンタルクリニック の先生が#司法試験 や#予備試験 は、馬鹿が落ちるだけ、勉強してなあい。 とかふざけた事言って頭のおかしい精神科医だから#みらいクリニック に転院します。 やっと予約が取れた為転院します。 司法試験予備試験は医師免許なんかより合格率低いし簡単に受かりませんから! 医師は馬鹿だから受かるんだろうね! だからクリニックや医院や大学病院とかいっぱいあるね! 馬鹿で大学で勉強した内容だけが医師試験だもんねー 司法試験予備試験は、法科大学院の人は司法試験の勉強は学校🏫では一切教えないから独学か予備試験で勉強だし、予備試験は学歴は皆んなバラバラだから生まれて初めて六法引いて勉強してるんだけど? 医学部生嫌い💢 楽して医者してる。 楽でいいね! 後、フォロワーさんの垢に子供の写真があり次第フォロー外すしブロックします。 一緒子供が宿らない身体の私にとって不適切。 嫌い ではフォロワー整理します。 https://www.instagram.com/p/B4wvURjgFUOEpYK1No-QKbQnqZdhy6xQ32yuqk0/?igshid=15kgh5a3gh5af
0 notes
xf-2 · 7 years
Link
メールの全文が公開されました。民進党は内容の一部に虚偽があるとし公開に反対し、マスコミは辻元清美議員に関する部分を削除したりして公開しています。しかし、このメールは籠池氏側の証言にどれほどの信憑性があるのかを検証するための重要な物証であり、全文を見ることにより、どこに真実があるのかを検証することができます。
削除して加工してしまったら真実は見えてこないのです。
メール全文を読みやすいようにポイントを整理して転載しました。(日刊スポーツに引用されたメール文を中心に、他のマスコミ記事とあわせて編集しました。)
安倍昭恵首相夫人と森友学園の籠池泰典理事長の妻とのメールのやりとり
大阪・豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に鑑定価格より低く売却されたことを巡り、自民党の西田昌司参院議員は24日、安倍昭恵首相夫人と森友学園の籠池泰典理事長の妻とのメールのやりとりを公表した。以下が全文(原文のまま)。
森友学園騒動が起こる前
◆2016年6月4日 (籠池夫人)ご無沙汰しております 本日「殿利息でござる」の映画を観てきました ある方が籠池さんとだぶるからと勧められての事清まりました (昭恵夫人)携帯水没でデータが一部飛んでしまいました。失礼ですが、お名前を教えて下さい。 (籠池夫人)今晩は 塚本幼稚園 籠池泰典の家内です (昭恵夫人)大変失礼致しました。 ◆同6月5日 (籠池夫人)殿利息でござるの映画を是非ともご覧ください 籠池 ◆同10月4日 (籠池夫人)拝啓 大阪の保育所激増により日本の質を落としお金で保育をされている事に子育ての美風がなくなりました 大変です!!保育連盟は護憲左方の思想で総理大臣様宛に毎年四兆円の予算要求の署名を強制し募金を集めて累計莫大な費用を貯めて飲食に使っています今月22日23日娘を代理に防衛大臣表彰に翌日観閲式に参ります主人は国学院のsch��olingとテストで行けなくて残念です声をかけてやっていただければと祈ります幼稚園が保育園にのっとられてしまった感がいたします上棟式も終わりました頑張ります ◆同10月23日 (籠池夫人)防衛大臣表彰 観閲式 娘が代理で参加いたし先程帰宅して首相の挨拶に感動しておりましたが心のない新幹線のテロップに憤慨していました ◆同12月7日 (籠池夫人)拝啓9日明後日フライデーに掲載されます 衛生に悪い本かもしれませんがお読みください (昭恵夫人)そうですか。どんな内容でしょうか。 (籠池夫人)園長はパールハーバーにいかれますことで歴史が仕切り直され見直され憲法改正ができると喜んでおります 小学校の取材です ありがとうございました (昭恵夫人)読ませて頂きます! (籠池夫人)前略 園長敗血症で一命とりとめ入院中フライデーの取材が来ましたので園長に聞きましたら皆が反対するなら受けるといいました (昭恵夫人)園長、大丈夫ですか?今も入院中なのでしょうか? (籠池夫人)百田さんにも心配をおかけし講演会の前日からおかしくてそして当日の夜中に住友病院に2週間いました 前立腺から血液尿に毒素が回り入院中もこの日本はどうなるのだろうとうわ言で申してました 大きな使命をいただきました命が危ないと医者にいわれながらも神様仏様に助けていただきました 一人で頑張ってきはりましたのでお休みいただけて ありがたいと思っています (昭恵夫人)どちらの病院ですか? (籠池夫人)主治医は住友病院の院長先生です 退院して体調が戻りました 日本の歴史的な転換期に 学校わたてさせていただき幸せです 感謝 ◆同12月13日 (籠池夫人)おはようございます 海賊とよばれた男の映画は世界の勢力の中に押さえ込まれていた日本が出光さんによって活眼した物語でした 安倍首相はもちろん園長とダブることが多かったです 一人の偉大な思いが国を助けるのだと思いました 命あればこそ感動の映画でした (昭恵夫人)そうですか。機会があれば見たいと思います。 ◆2017年1月20日 (籠池夫人)拝啓早稲田大学は年間9億の補助金 この小学校は0 園長は補助してもらえないから頑張れるんだといいます 強い人です
ポイント
昭恵夫人の携帯が水没してしまったので、水没以前のメールは欠損している。(水没時期は不明)
2月9日、朝日新聞が、実質2000万円で売却された隣接地なのに、森友学園は14億円の10分の一の1億3400万円で購入したとの火付け記事を掲載
◆2017年2月18日 (昭恵夫人)この度のことはどうなっているのか、ご説明もなく、マスコミから追いかけられて戸惑っております。 (籠池夫人)拝啓 メールの言葉がうまく書けず お電話をおかけしてはご迷惑になりますでしょうか 朝日新聞の仕業嫌がらせです、、、 ◆同2月19日 (籠池夫人)いたらないことばかりで 大変申し訳ございません 以後気をつけて対応させていただきます すみませんでした 何とか自分達で対応しようとしたのですが ニュースのスピードが早すぎてご連絡を怠った事いたらない自分が恥ずかしいです (籠池夫人)おはようございます 自分の報告を昭恵さんの留守電二回分にいれさせて下さい 出ないで下さい喉を壊し聞き苦しい事をお詫びして、、、 ◆同2月21日 (籠池夫人)同社大学の新島襄の学校弾圧の気持ちがよくわかると園長しみじみ思うといいます (籠池夫人)おはようございます 大阪の教育はいろんな文化がまざり日本という太柱がどこにあるのか僕しかできないと申します あきえさんへ (昭恵夫人)留守番電話聞かせて頂きました。籠池園長の教育に対する熱意は理解しているつもりです。 (籠池夫人)昨夜TBSラジオに生電話で園長の本心を話し弁護士の言われた通り夜中に家をでました今奈良の三輪明神でご祈祷していただきました 民進党議員団が私達を追いかけ集団タクシーで家や幼稚園に来ました子達はいつも臨機応変に助けてくれました あきえさんの大変さは本当に感心します明日の大阪府の臨時審議委員会 神様の御心ならば認可をおろしてくださいと祈りました三輪明神様に導かれました 今は辻本清美学校にいったようです すみません (昭恵夫人)なぜ売却価格を非公開にしてしまったのですか。やはり怪しまれるようなことはしない方がよかったのかなあとは思います。 祈ります。 (籠池夫人)弁護士さんが秘書の方に十五分ほどしたら電車におりられますので話していただきます 主人は何度もこたえていますが伝わりません 公開しなかったのは、土壌汚染や廃棄物のある土地で開校しようとしていると、悪評をたてられたら困るのでしませんでした。 とメールしてください ◆同2月22日 (籠池夫人)今日は奈良の石上神宮に参りました 神武天皇様がピンチの時に助けられた神様です 地元の警察にも協力いただき押し掛けてくる報道陣陣にパトカーがかけつけて下さってます 寄せてくる波のように電話がなりっぱなし 教育妨害がエスカレートしました大丈夫です報告 ◆同2月25日 (昭恵夫人)このようなことになり残念です。どうぞお身体壊されませんように。お祈りしております。 (籠池夫人)中途半端な着飾りをとり悩むのもあほらしく政治家は一人でやってないので自分ならと まず同じようにかんがえるんです 主人のような正義の旗をかかげたらあらゆる権力マスコミでたたきにきます この際はっきり首相に申し上げます 私の主人は一人でここまでしてまいりました誰も助けていただいたことなどありません 政治家は保身ばかりで助けてはくれませんこっちが力をつければすりよるのでしょうから この学校は必ず認可をとりたいです神様仏様が経営者といっても信じてくれませんお金がないのにとばかりに昭恵さん主人に今の心境はとききました 一旦緩急あれば義勇公に奉じと一言でした 私学審議会の座長は民進党の議員とマスコミが非公開ときかず 保身で会見し 役人もなぜか出した書類がもれてました 主人は役人にどなっていました昨日は在日韓国人が団体で幼稚園をとりまきましたが警察官より先生方のほうが毅然と的確に排除してました きつい状態に皆がおかしいと気付き初め国が体をなさないなら主人は何もしてません 買ったのだから今は学園の土地です国会で質問されるなんて憤りよりもっとお役にたち困った人に勇気と希望をあたえていこうと思いました あきえさん 主人は安倍総理と平沼先生を尊敬してました利用はしてません あきえさん ありがとうございました 小学校落ち着けば見に来てください この学校は凄い意味があるから騒がれるのですね (昭恵夫人)全て必然であると思います。どんな意味があるのか私も考えています。 (籠池夫人)物事の裏を探ろうとしているひとがいて日本人的ではないのですが勘繰りを働かせています 全うな人間が全うな事をしようとしているのを阻止させるサタンの仕業と思います 余りにもマスコミ報道嘘だらけ まあ次男はあほですがふりまわされ振り回そうとしています 安倍総理まけないで下さい ハッキリ申します 園長は天から使命をいただき学校を造ります 国家の為に信念でやってます やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか (昭恵夫人)信じたいと思っています。しかし園長の説明を聞いても私は人に納得してもらえるように話すことはできません。 (籠池夫人)安倍総理が森友学園に抗議したといわれたのはショックで 初村秘書の安倍昭恵さんからの文面 そして娘や園長にかなり醜い対応をされたのは政治の世界は怖いなあと正直思いました 初村さんに一方的に文章を送り だから抗議したというシナリオ策は でも心配してくれる人には心の垢を排除してくれていると思えばこの一件超えたら悟りに入るねと今昨日の国会で総理の発言をききショックをうけ初めて大泣きしましたが 切り替えました 幼稚園に国会議員が来て自民党を守るため昭恵さんの写真を外してほしいといわれました 要は私達わからないものが政治に首を突っ込むといけないんだと勉強いたしました (昭恵夫人)私もよくわかりませんが、色々と気を付けなくてはいけないことがあります。 私が関わったということは、裏で何かがあるのではと疑われないように、細心の注意を払わなくてはならないということだったのでしょう。 まず非公開だっただったことが疑われることになりました。 そしてあまりにも熱い思いで突き進まれたために、色々なところに歪みもあったのではないかと考えます。 主人が総裁選挙で講演をお断りしたとき、ひどく怒っておられたとのことでうちの事務所は不信感になっ���いました。 私は同じように夫のやっていることを信じて応援しています。 総裁選挙はこちらとしたら何事にも代えられない一大事でした。 また、幼稚園をご紹介した際も、あまりにも悲しい留守番電話が残っていて、私は愕然と致しました。 人はなかなか思いをその通りには伝え合えないものです。 そんな中で、誤解が生じていったことがあり、園長のご説明を理解することができなくなったのかもしれません。 子どもたちを教育する上で、大切なことは色々あると思いますが、相手のことを思いやる気持ちはとても大切だと私は思います。 ご夫妻が今、大変なことは想像がつきますが、主人にとっても大変なことに巻き込まれたということもご理解頂きたいと思います。 しかし、園長の熱い思いは本物であると思いたいと思っています。 全ては必然です。 今回のことは私たちにとっても学びの場ですが、ご夫妻にとっても意味のあることと私は思います。 どうぞご自愛くださいませ。 (籠池夫人)今国会のテープをきかせていただきました 吉田松陰なんていわれましたかひつこいとは 安倍総理には失望しました 主人は悪者ですね (昭恵夫人)人の受け取り方はそれぞれですね。 琵琶湖の竹生島に行き、祈りました。 籠池先生のお役割もわかったような気がします。 お辛いでしょうが、頑張って下さい。 ありがとうございます。 ◆同2月26日 (籠池夫人)あきえさん 辛くなんかありません 安倍総理を信頼していた主人は国会でしつこい方なんかいわれても動じない本来政治家がすべき事をしてますからね
ポイント
土地売却価格が非公開とされていたことから、朝日新聞が疑惑として報道した。
非公開としたのは、土壌汚染や廃棄物のある土地で開校しようとしていると、悪評をたてられたら困るから。(風評被害)
籠池夫妻は雲隠れした10日間に神武天皇由来の奈良県天理市の石上神宮(いそのかみじんぐう)を訪れた。
幼稚園に国会議員が来て、昭恵夫人の写真をHPから外してほしいと言われた。
奈良の三輪明神=大神神社(おおみわじんじゃ)は、本殿は設けずに拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し、ご神体である三輪山を拝む我が国最古の神社のひとつ。
日本三大弁才天。宝厳寺・竹生島神社(滋賀県 竹生島)。江島神社 (神奈川県 江の島)。厳島神社 (広島県 厳島)。
講演会の謝礼10万円について
◆2017年2月28日 (昭恵夫人)私は講演の謝礼を頂いた記憶がなく、いただいていたのなら教えて頂けますでしょうか。 申し訳ありません。 (籠池夫人)»私は講演の謝礼を頂いた記憶がなく、いただいていたのなら教えて頂けますでしょうか。 申し訳ありません。
あまりにひどい なぜその情報はどなたからですか 全国の方々から励ましのメールがどっさり届き励まされます 絶対おかしい! (昭恵夫人)報道をされたようなので、確認です。 (籠池夫人)えーひどい ひどすぎます 応援メールをみていただきたいぐらいです (昭恵夫人)私も籠池園長の熱意は信じています。 本当に記憶から飛んでしまって、他の講演等は全て振込みか、銀行に入れて税理士事務所に管理してもらっているのですみません。 (籠池夫人)今まであきえさんとはなしていました 私学審議会が通らなかったら幼稚園も自宅も破産ですちゃんと正しく見ている方はいます 辻本清美共産党今はぐっと辛抱です(笑) 民進党の議員はおもしろがって 先生方に近より 怒らせようとして ニタニタ笑いながら 幼稚園に侵入するので びっくりする子達をみて 笑うのだそうです 先生方は 入らせないように阻止させるのです 家の前にも報道陣が今もいて 警察に 今通報しました
ポイント
昭恵夫人は講演等でお金(謝礼か交通費かは不明)を受け取ることがある。
その入金はすべて税理士事務所で管理している。
森友学園の講演では謝礼を受け取った記録がない。
籠池夫人も昭恵夫人が謝礼を受け取ったとの報道に「ひどい」と、昭恵夫人の否定メールに同意している。
民進党 辻元清美議員の工作と嘘の証言疑惑について
◆2017年3月1日 (籠池夫人)拝啓村上幕僚庁の会見に涙がでました稲田さんに表彰状を貰ったんじゃないと主人は吐き捨てました平成五年より自衛隊の要請をマスコミにも返上しないときっぱりと園長は申してました 昨夜マスコミから逃れるために豊中南警察に被害届を出したあとアパホテルに身を隠しています昨夜長年幼稚園で将棋の講師をしている川崎先生が谷川名人にマスコミが幼稚園のきて報酬をいくらもらったのか あきえさんを調べているといわれたそうです将棋連盟から指導棋士の将号を返上しないと幼稚園にいくならやめよといわないがやめてほしい朝日と毎日がスポンサーなのだそうです失業の危機に一日中奥さんからせめられ政治家は何をしてるんですか 発身ばかりわずかな給料で税金ばかりがふえ一日中テレビでゴシップ問題で他に話題はないんですか 国会議員が国を悪くしているんじゃないですか あきえさんを調べているといわれたそうです 将棋連盟から指導棋士の将号を返上しないと幼稚園にいくならやめよと言わないがやめて辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻本と仲良しの関西生コンの人間でしたさしむけたようです (昭恵夫人)今はじっと我慢の時です。私もまだまだ追い詰められるのかもしれませんが、お互い頑張りましょう。 (籠池夫人)誘導尋問にのらぬようにしてください絶対に国の不利になるようなことはいってません孫請業者の作業員がその委託社長がしてないといったのにもかかわらずその三日だけきた作業員が辻元清美が潜らせた関西なんとか連合に入っている人間らしいです作業員はわからないくせにマスコミにいわしていたそうです  あきえさん 分断がねらいです ひっかからぬよう 国の再生の為にまけないようにしてほしい  下請け業者の社長は現場もマスコミに写し全くうめてないことをしっていて三日だけきた作業員を辻元清美は送り込みました  辻元清美生コンをみればある関西こうえき連合の人間をマスコミに出し社長の言い分はのせなかったそうです 国会議員の犯罪じゃないですか (昭恵夫人)心の垢を落とす、本当にそうだなあと思います。 この国のために命を懸ける夫を思う気持ちは一緒です。
ポイント
村川豊 海上幕僚長は2月28日の記者会見で、海自が籠池泰典理事長に過去3回、感謝状を贈っていたことを明らかにした。取り消しを検討とも述べた。
塚本幼稚園PTAの決算書で、40万円の支出のある「社会教育費」科目の摘要欄に「6/21姫路城(親子遠足)、11/26京都御所(社会見学)、社会講座 7/11谷川浩司先生、9/5首相夫人安倍昭恵先生」との記述。
籠池夫人は、テレビで嘘の証言をした男性は、民進党の辻元清美議員が送り込んだスパイだと思っている。
3月1日参院予算委員会で共産党の小池晃議員は、籠池泰典理事長が「ある自民党国会議員(鴻池元防災相)」の事務所に、国有地の価格を値引きしてもらえるよう働きかけていたとする記録を入手したと発言
◆2017年3月2日
(昭恵夫人)頑張りましょう!
(籠池夫人)何をですか 誰も信じません
◆同3月3日
(籠池夫人)でっかい目的にむかい太平洋にいくのか はたまた港にむかうのか 荒波こえて逞しくうまれかわります
◆同3月5日
(籠池夫人)前略 今日も説明会に木村真議員が赤いジャンパーをきていらんことをペラペラ話し沢山の報道に悲しくなります
◆同3月7日
(籠池夫人)前略業者はNHKの取材をうけておらず関西エアポートの補助金はまだ一円もいただいておらず業者が決まる前から申請がはじまりました
最終きまった工事金額の割合に応じて補助金がきまります 国により工事も何もかもずれました最後に調整を申請する条件です詐欺と報道されまたマスコミにはめられました在園生の保護者がNHKで弁護士立ち会いで素晴らしい会見をされたそうですが市民団体がきて中立を保つということで放送が中止になりました 以上 ピンチはチャンスと最後まであきらめず 逆転勝利にむけ祈ります
◆同3月8日
(籠池夫人)園バスに朝日の記者がタクシーでパパラッチします今年中にお父さんをぶったぎりに殺すといわれましたデビィ夫人が塚本幼稚園を助けてくださいとご自分のブログにのせてくださったそうです 助けてくださいNHKの嘘の報道はやめさせてください 認可を下さい
(昭恵夫人)私もマスコミに追いかけられて、ビックリしてます。神様は全てご覧になっています。
(籠池夫人)私も今日は塚本幼稚園のホームページに朝一番私がなぜ逮捕されたか 18日間留置書に入ったか私に取材もなく週刊誌やテレビに
(昭恵夫人)デビ夫人はすごいですね!
(籠池夫人)のせたので載せます真相を又ご覧下さいやっと残土をはこんであげようと自らご連絡いただきました九時に現場であいます 天の神様は 必ず誰かを私に使わせて下さいます私は鴻池議員の意地悪を攻めるより受けようと頑張ってます(笑)土を運ぶ費用等認可をいただくには3奥5000万足りません 一週間以内に用意しないといけないため一昨日も��京を2往復しました そんなときデヴィ夫人が寄付をしようとメールをいただき直ぐに連絡くださいと ピンチはチャンス!天の神様が現れました あきえさんも協力して下さい 神様に感謝します
(昭恵夫人)祈ります
(籠池夫人)国の為に役割を担う学校なんですだから妨害します困難は砥石
全国十万通応援メール電話をいただき ここ1ケ月徹底的に叩かれやりがえのある修行中 明日午後からネットで園長が真相をかたります
(昭恵夫人)私も修行。
来月私の親しい人が教育勅語の本を出します。
今はそういう時なのでしょう。
(籠池夫人)主人は教育勅語を復興したことで 皆本をだせるんですね この学校も次に繋げる起爆剤 ネットで田中造園自殺とか 八木造園です
◆同3月9日
(籠池夫人)色々と長い間お世話になりました 小学校は 支払いができず 鴻池さんの妨害で閉めます 主人も私も失業します感謝します
(籠池夫人)しつこいといったのは安倍首相のことではなく 捏造してました すみません
(昭恵夫人)何でこんなことになってしまったのか、神様は何を望んでいるのでしょう。
◆同3月10日
(籠池夫人)国会改革の起爆剤になります国民が気がつかないと自分達が皆政治家になって飛躍すればいいのです 政治家の怖さをみたきがしました
(昭恵夫人)少し落ち着いたら、高校生や大学生たちとこの問題を考えたいと思っています。
(籠池夫人)考えてこたえがでるのですか おやすみなさい
(昭恵夫人)小川榮太郎さんがFBで反論しています。少しずつこの状況が異常だということになってくるはずです。
(籠池夫人)紹介してください 失業するので本をかいて借金かえします
(昭恵夫人)小川榮太郎さんがお電話されたようですが、繋がらず留守電にもならなかったと言われていたので携帯番号お教えします。※※※-※※※※-※※※※
(籠池夫人)落ち着きましたらお電話いたします 必ず致します 五時半から記者会見です理事長辞任です よく頑張られたのに
(昭恵夫人)そうですか。残念です。
(籠池夫人)テレビで詐欺師ではと 五時半から記者会見を幼稚園でいたし しっかりマスコミにまるめこまれないようにいたします
◆同3月11日
(籠池夫人)前略弁護士と娘が府庁にいきました時担当に私が指差してお前らといいましたか?と聞きましたら皆首をふっていたそうです
ポイント
森友学園の幼稚園など複数の所有不動産に対して大阪地裁が3月15日付で仮差し押さえ命令。小学校の施工業者である藤原工業(大阪府吹田市)が、工事費支払いの滞納を理由に申し立て。
籠池夫人は、失業だと落胆する。
「私がなぜ逮捕されたか 18日間留置書(所)に入ったか」は、籠池夫人が幼稚園前で小学校3年の子に朝の挨拶を返さないことを注意したら「何で、お前に挨拶せなあかんのや」と足を蹴られ、逆に暴行として訴えられ否認し続け罰金30万円になった事件(2009年11月)。
野党4党の議員が16日に籠池氏の自宅を訪問。翌17日に民進党の福島伸享議員は昭恵さんから籠池氏の妻に「幸運を祈ります」とのメールが届いたと虚偽質問
◆2017年3月16日
(昭恵夫人)祈ります。
(籠池夫人)安倍首相はどうして園長を地検にいわれたんですか 国は自分等に大事な民衆をきりすてるのは許せない国会にでます 安倍首相を
(昭恵夫人)それは嘘です。
私には祈ることしかできません。
(籠池夫人)尊敬していたのに小学校をやめ 幼稚園は 破産 建築や社長は破産 お父さんは詐欺罪 あんまりにも 権力を使うなら死にます
(昭恵夫人)私もどうしていいかわかりません。
権力など使っていません。
神様はどこに導こうとしているのか。
とにかく祈っています。
自分達の保身ではありません。
日本の将来のためです。
(籠池夫人)嘘の情報
(昭恵夫人)100万円の記憶がないのですが。
ポイント
籠池夫人は、安倍首相が園長の捜査を地検に指示したと思っている。
福島伸享議員は、17日に国会で、昭恵夫人から籠池夫人に「幸運を祈ります」とのメールが届いた、とドヤ顔で発言。
これは昭恵夫人が籠池氏に便宜を図っていると印象づけるためと思われる。
実際には「祈ります」だけ、皆がうまくいくようにただ祈っている、というようなニュアンス。行動はなにもしていない。
昭恵夫人は、100万円の寄付については「記憶がない」と抗議。
福島みずほ議員は24日の国会で、「本当に100万円を寄付していないのなら、もっと激しく抗議するはず」と安倍首相に詰め寄った。しかし、メール全体を読んでみると、昭恵夫人はお嬢様育ちなので、これでも精一杯の抗議なのではないかというように読める。
感想
森友学園の土地は交渉が偶然うまくいって若干安く購入はできたようですが、隣接地と比較しても実質的には激安ということもなく、あげくに土壌汚染や廃棄物のある土地での風評被害を考え価格を非公開にしたことから疑惑を持たれ、結局は、曰く付きの土地であることが災いして森友学園の大損失になろうとしています。
私感ですが、校舎の建設を認めてしまっているのは大阪府であり、それを更地にして返せというのでは森友学園の破綻は免れず、このままでは校舎などの建設業者まで連鎖倒産しかねません。
そう考えると「安倍首相から100万円の寄付」という話がとつぜん出てきたのも、「無関係の安倍首相を巻き込んで政治家の忖度を引き出したい」、建物付きで第三者に土地を売却したいという追い詰められたあげくの思惑からとも考えられます。
本来のテーマであった土地の価格決定に際して議員の口利きはなかったということがわかってきました。曰く付きの土地をタダ同然でも手放して文教地区にして周辺の価値を上げたかったのではないかという推測も浮かんでいます。ところが現実は問題の土地の周辺も曰く付きの土地であることが知れ渡ってしまいました。今後、周辺の地価にも悪影響があるでしょう。
一方、国会での野党の追及のテーマは、どんどん本来の主旨から外れていっています。野党とマスコミの倒閣目的のために無関係の建設業者まで巻き込んでしまったこの騒動はいったい国民にどんな利益があるのかと思ってしまいます。
【関連記事】
木村真市議暴露「森友学園の土地は豊中市がタダで借りる約束だった。極右の学校だったので潰したかった」
44 notes · View notes
yasuboy · 3 years
Photo
Tumblr media
⭐️薬学部生 薬学部志望の優秀なあなたへ 突然ですが、あなたは今、道を間違えています。 薬学とは詐欺学問であり、製薬会社 は、詐欺会社です。 あなたは志を高くして、薬学を志したのかも知れません。 しかし、 薬学とは詐欺学問であり、 製薬業 は、詐欺産業 なのです。 あなたはそこへ入ろうとしています。 詐欺師になるために勉強をして楽しいですか? あなたは詐欺師になるために生まれてきたのでしょうか? #薬剤師 になれば、就職先に困らないし、お金にも困らないだろうという安易な気持ちで、薬学の勉強をしているのではないでしょうか? とんでもない間違いです。 とても愚かです。愚の骨頂とはこのこと! 薬学に関わっているということは、 詐欺産業の担い手であるということです。 そして詐欺産業の担い手であるということは、悪名高い 振り込め詐欺 や特殊詐欺 の手伝いをしているようなものです。 あなたは、今、単なる犯罪者になろうとしています。 あなたは馬鹿すぎて、世間知らず過ぎて、そんなことさえ分からないのです。 一生懸命努力して、やっとなれたのが、詐欺師だなんて、笑い話にもなりません 笑 今すぐその馬鹿らしい勉強をやめましょう。今なら間に合います。 気づいた人から、やめましょう。 健全なあなたが詐欺師になることを、家族も友達も恋人も誰も喜ぶ人などいないでしょう。 再び問います。あなたは詐欺師になるために生まれてきたのでしょうか? 詐欺師にならない方法は、とても簡単で、誰でもできる! ズバリ! 薬学の勉強をやめることです。 . カタカナの薬品の名前を覚えたり、効果を覚えたり!? 必死になってやっている。 朝も昼も夜も。雨の日も風の日も、台風の日も。 実に馬鹿らしいです。 私のこの文章を読んで、 それでも、やっぱり薬剤師 になりたいというお馬鹿さんへ . . あなたの頭脳はとても、アホです。 ありんこ級の脳みそしかありません。 . あなたみたいなどうしょうもない底なしのアホは、薬剤師にでもなるのがお似合いです。 詐欺師の薬剤師になりましょう。 とてもお似合いです。おめでとうございます! 東洋医学健康アドバイザー 松本康男 まだフォローしてない人はこちらから! @yasu_boy プロ���にメルマガ、ブログ、 フェイスブックの案内があります。 #薬 #薬品 #製薬会社 #薬学部志望 #薬学部生とつながりたい 薬剤師は、ヤクザ医師であり、ヤクの売人 #精神薬 #向精神薬 #精神科医 は、死神 #西洋薬 #薬学部 #薬科大学 #西洋医学 #現代医学 の闇 #薬学部の勉強垢 #薬科大学 #薬学生の勉強垢 #薬学部受験 #薬学生 #薬学生と繋がりたい #薬剤師国家試験 #薬局 #ドラッグストア #病気 #病院 #健康 #大学受験 #インスタ医療団 #薬剤師あるある #インスタ医療団_薬剤師 https://www.instagram.com/p/B-4ZW6iD4Yl/?utm_medium=tumblr
1 note · View note
tabasa516 · 7 years
Text
意識をマリアナ海溝に持って行け。
23回目ともなると、イベントとしては惰性の色が見えてくる。
とはいえ、お祝いの言葉が貰えると心の中で小躍りしてしまう素直じゃないマンこと、タバサです。23歳にもなると薄々気づいてくるのですが、厨二病は不治の病です。ひねくれは一生治りません。現代医学は敗北を認めよ。
近頃、知人のブログが面白く「文章を書くのって以外と楽しいんじゃね?」と思って更新を始めたのですが、産みには苦しみばかりであるということをここまで書いて思いだしてきたところです。
わざわざ文章を書くなら人目を意識して出来る限り面白く書いていきたいという気持ちは山々なのですが、生憎twitterやマストドンといった各種SNSで3行以上の文章を書く習慣が失われており、その内容を推敲するほどの脳のリソースが足りてないので、面白い文章を所望される方ははてなブログへどうぞ。
個人的見解ですが、はてなブログは文章の上手な方しか登録していない気がします。むしろ、上手くないと登録できない仕様なのかもしれません。そういうのはこわいので、私はTumblrに引きこもって口を開けたまま雨と埃だけ食って辛うじて生きてこうと思います。
書きたい内容があるわけでもないのにブログを更新したいから文章を書くという手段と目的が逆転している状態ではありますが、無い話題を絞って近況の報告でも。
研究室。勉強。部室。
終わり!閉廷!
人生の夏休みも終盤に差し掛かると、なんとも淡白なものです。
同期が就職活動に勤しみ、辛い、苦しいと言いながらもリクルートスーツに身を包み、各種交通機関を乗りこなし、社会という地獄の門に立つ採用担当と言う名の閻魔大王と高度な化かし合いを繰り広げている日々は、傍目から見ると勇者伝説の如く充実しているように見えるものです。
かくいう私は、糠の中に1万本ほど釘を刺し込み続けているような生活を送っております。誰かに評価を与えられるというのがもう少し先の話になるので、現時点では何のドラマも有りません。バトル漫画で言う修行回です。
人生に劇的な場面を運んでくるロマンチック売りの少女がいるとしたら、たぶん私は一番安いプランで契約してしまっているのだろうと思います。次にドラマのようなイベントが起こるとしたら、早くても東京オリンピック頃でしょうか。ちなみに、前がいつだったかは忘れました。恐らく、受精の瞬間とかでしょう。
でも、そんな穏やかな日々も後数日です。
3年前には夢か現のような世界だと思っていた実習が始まります。
正直に言うと、打ち合わせを数回重ねた今でさえも現実味の無さが凄いです。自分には不向きであると思っていた世界に惰性とは言え身を置き続けた結果、本当にその現場に飛び込むタイミングが来てしまうなんて。
とはいえ、惰性でもそんな環境に身を置き続けると、毛ほどには「ものを教える」ということについて考えるようにはなれるようです。授業の打ち合わせをしながら「アクティブラーニング」とか、そういうカタカナ語を平気で使うようにはなれました。
スターバックスでマックブックを広げながらセルフブランディングに勤しむエバンジェリックなインフルエンサーとしてミニマム的な世界でイノベーションをコミットメントしているような人種を小馬鹿にするようなメンタリティは未だ健在です。ご安心ください。
「ものを教える」ことについて考えるとはいえ、大層なことは言えません。飽くまで自分の身の丈で思うことを膨らませる程度です。
教職課程に進む人間というのは、大体2種類に分けられます。
一方は職業観や志を明確に持ち、高い意識を持っている理想の教師型、もう一方は免許取ること以外何も考えていないぷー太郎型です。それ以外は知りません。私がどちらであるとは言わずもがなです。
前者は特に言うことはありません。そのまま塾講師なりティーチャーズカレッジなりで、より己を高めていくのでしょう。こういう人たちは模擬授業も自信たっぷりで落ち着いてたりしますね。しゅごい。
一方後者は、授業が行われる3年間の内にぼろぼろ落っこちていきます。しかし、意外と全体数が多いので残ってはいるものです。模擬授業は黒板の字がくっそ汚かったり、生徒を見る余裕なんて全然なかったりするのですが。
では、そのぷー共が3年間ぷーであり続けるかと言えば、そういうわけでもないのです。残ったぷーはぷーなりに、ものを考えるようになります。
「高い意識が本当にすべてだろうか?」と。
私自身は元ヤンキーの教師といった、悪いやつが改心して立派な教師になったというパターンをあまり信用してはいません。雨の日に濡れた子犬を拾うヤンキーがいいやつに見える理論と同じだからです。
だから、ぷー太郎が改心して意識を高めることに意味があるとはあまり思いません。その代わり、ぷーはぷーなりに考えて出来ることがあるのではないかとも思うのです。
意識の高低を目線に置き換える例えも手垢が付きまくっているものとは思いますが、要はそういう話です。
視点が高い位置にあれば世界を見渡すことが出来ますが、広がった海の深さまでは分かりません。
一方で視点がマリアナ海溝ほどの深さにあれば、上から見て気付かない深みに気付けます。その深淵は往々にして闇であることが多いのですが。
高い意識を持つ人々が広い世界を見せられるなら、そうでないぷー太郎達はせいぜい世界の深さを見せてあげられるようになれれば良いと思うのです。
とはいえ、実習の間で潜れる深さなんて5mくらいが関の山だと思うので、そのまま有光層でボロボロに分解されて、あわよくばマリンスノーとして深海魚の餌に位はなれればいいなと思う次第。
高望みはしないよ。ぷー太郎だからね。
じゃ、おやすみなさい。
1 note · View note
tomoya-jinguuji · 7 years
Quote
大阪・豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に鑑定価格より低く売却されたことを巡り、自民党の西田昌司参院議員は24日、安倍昭恵首相夫人と森友学園の籠池泰典理事長の妻とのメールのやりとりを公表した。以下が全文(原文のまま)。  ◆2016年6月4日  (籠池夫人、以下籠)ご無沙汰しております 本日「殿利息でござる」の映画を観てきました ある方が籠池さんとだぶるからと勧められての事清まりました  (昭恵夫人、以下昭)携帯水没でデータが一部飛んでしまいました。失礼ですが、お名前を教えて下さい。  (籠)今晩は 塚本幼稚園 籠池泰典の家内です  (昭)大変失礼致しました。  ◆同6月5日  (籠)殿利息でござるの映画を是非ともご覧ください 籠池  ◆同10月4日  (籠)拝啓 大阪の保育所激増により日本の質を落としお金で保育をされている事に子育ての美風がなくなりました 大変です!!保育連盟は護憲左方の思想で総理大臣様宛に毎年四兆円の予算要求の署名を強制し募金を集めて累計莫大な費用を貯めて飲食に使っています今月22日23日娘を代理に防衛大臣表彰に翌日観閲式に参ります主人は国学院のschoolingとテストで行けなくて残念です声をかけてやっていただければと祈ります幼稚園が保育園にのっとられてしまった感がいたします上棟式も終わりました頑張ります  ◆同10月23日  (籠)防衛大臣表彰 観閲式 娘が代理で参加いたし先程帰宅して首相の挨拶に感動しておりましたが心のない新幹線のテロップに憤慨していました  ◆同12月7日  (籠)拝啓9日明後日フライデーに掲載されます 衛生に悪い本かもしれませんがお読みください  (昭)そうですか。どんな内容でしょうか。  (籠)園長はパールハーバーにいかれますことで歴史が仕切り直され見直され憲法改正ができると喜んでおります 小学校の取材です ありがとうございました  (昭)読ませて頂きます!  (籠)前略 園長敗血症で一命とりとめ入院中フライデーの取材が来ましたので園長に聞きましたら皆が反対するなら受けるといいました  (昭)園長、大丈夫ですか?今も入院中なのでしょうか?  (籠)百田さんにも心配をおかけし講演会の前日からおかしくてそして当日の夜中に住友病院に2週間いました 前立腺から血液尿に毒素が回り入院中もこの日本はどうなるのだろうとうわ言で申してました 大きな使命をいただきました命が危ないと医者にいわれながらも神様仏様に助けていただきました 一人で頑張ってきはりましたのでお休みいただけて ありがたいと思っています  (昭)どちらの病院ですか?  (籠)主治医は住友病院の院長先生です 退院して体調が戻りました 日本の歴史的な転換期に 学校わたてさせていただき幸せです 感謝  ◆同12月13日  (籠)おはようございます 海賊とよばれた男の映画は世界の勢力の中に押さえ込まれていた日本が出光さんによって活眼した物語でした  安倍首相はもちろん園長とダブることが多かったです 一人の偉大な思いが国を助けるのだと思いました 命あればこそ感動の映画でした  (昭)そうですか。機会があれば見たいと思います。  ◆2017年1月20日  (籠)拝啓早稲田大学は年間9億の補助金 この小学校は0 園長は補助してもらえないから頑張れるんだといいます 強い人です  ◆同2月18日  (昭)この度のことはどうなっているのか、ご説明もなく、マスコミから追いかけられて戸惑っております。  (籠)拝啓 メールの言葉がうまく書けず お電話をおかけしてはご迷惑になりますでしょうか 朝日新聞の仕業嫌がらせです、、、  ◆同2月19日  (籠)いたらないことばかりで 大変申し訳ございません  以後気をつけて対応させていただきます すみませんでした  何とか自分達で対応しようとしたのですが ニュースのスピードが早すぎてご連絡を怠った事いたらない自分が恥ずかしいです  (籠)おはようございます 自分の報告を昭恵さんの留守電二回分にいれさせて下さい 出ないで下さい喉を壊し聞き苦しい事をお詫びして、、、  ◆2017年2月21日  (籠池夫人、以下籠)同社大学の新島襄の学校弾圧の気持ちがよくわかると園長しみじみ思うといいます  (籠)おはようございます 大阪の教育はいろんな文化がまざり日本という太柱がどこにあるのか僕しかできないと申します あきえさんへ  (昭恵夫人、以下昭)留守番電話聞かせて頂きました。籠池園長の教育に対する熱意は理解しているつもりです。  (籠)昨夜TBSラジオに生電話で園長の本心を話し弁護士の言われた通り夜中に家をでました今奈良の三輪明神でご祈祷していただきました  民進党議員団が私達を追いかけ集団タクシーで家や幼稚園に来ました子達はいつも臨機応変に助けてくれました あきえさんの大変さは本当に感心します明日の大阪府の臨時審議委員会 神様の御心ならば認可をおろしてくださいと祈りました三輪明神様に導かれました  今は辻本清美学校にいったようです すみません  (昭)なぜ売却価格を非公開にしてしまったのですか。やはり怪しまれるようなことはしない方がよかったのかなあとは思います。  祈ります。  (籠)弁護士さんが秘書の方に十五分ほどしたら電車におりられますので話していただきます 主人は何度もこたえていますが伝わりません  公開しなかったのは、土壌汚染や廃棄物のある土地で開校しようとしていると、悪評をたてられたら困るのでしませんでした。  とメールしてください  ◆同2月22日  (籠)今日は奈良の石上神宮に参りました 神武天皇様がピンチの時に助けられた神様です 地元の警察にも協力いただき押し掛けてくる報道陣陣にパトカーがかけつけて下さってます 寄せてくる波のように電話がなりっぱなし 教育妨害がエスカレートしました大丈夫です報告  ◆同2月25日  (昭)このようなことになり残念です。どうぞお身体壊されませんように。お祈りしております。  (籠)中途半端な着飾りをとり悩むのもあほらしく政治家は一人でやってないので自分ならと まず同じようにかんがえるんです 主人のような正義の旗をかかげたらあらゆる権力マスコミでたたきにきます この際はっきり首相に申し上げます 私の主人は一人でここまでしてまいりました誰も助けていただいたことなどありません 政治家は保身ばかりで助けてはくれませんこっちが力をつければすりよるのでしょうから この学校は必ず認可をとりたいです神様仏様が経営者といっても信じてくれませんお金がないのにとばかりに昭恵さん主人に今の心境はとききました 一旦緩急あれば義勇公に奉じと一言でした 私学審議会の座長は民進党の議員とマスコミが非公開ときかず 保身で会見し 役人もなぜか出した書類がもれてました 主人は役人にどなっていました昨日は在日韓国人が団体で幼稚園をとりまきましたが警察官より先生方のほうが毅然と的確に排除してました きつい状態に皆がおかしいと気付き初め国が体をなさないなら主人は何もしてません 買ったのだから今は学園の土地です国会で質問されるなんて憤りよりもっとお役にたち困った人に勇気と希望をあたえていこうと思いました あきえさん 主人は安倍総理と平沼先生を尊敬してました利用はしてません  あきえさん ありがとうございました 小学校落ち着けば見に来てください  この学校は凄い意味があるから騒がれるのですね  (昭)全て必然であると思います。どんな意味があるのか私も考えています。  (籠)物事の裏を探ろうとしているひとがいて日本人的ではないのですが勘繰りを働かせています 全うな人間が全うな事をしようとしているのを阻止させるサタンの仕業と思います 余りにもマスコミ報道嘘だらけ まあ次男はあほですがふりまわされ振り回そうとしています 安倍総理まけないで下さい ハッキリ申します 園長は天から使命をいただき学校を造ります 国家の為に信念でやってます やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか  やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか  (昭)信じたいと思っています。しかし園長の説明を聞いても私は人に納得してもらえるように話すことはできません。  (籠)安倍総理が森友学園に抗議したといわれたのはショックで 初村秘書の安倍昭恵さんからの文面 そして娘や園長にかなり醜い対応をされたのは政治の世界は怖いなあと正直思いました 初村さんに一方的に文章を送り だから抗議したというシナリオ策は  でも心配してくれる人には心の垢を排除してくれていると思えばこの一件超えたら悟りに入るねと今昨日の国会で総理の発言をききショックをうけ初めて大泣きしましたが 切り替えました 幼稚園に国会議員が来て自民党を守るため昭恵さんの写真を外してほしいといわれました 要は私達わからないものが政治に首を突っ込むといけないんだと勉強いたしました  (昭恵夫人、以下昭)私もよくわかりませんが、色々と気を付けなくてはいけないことがあります。  私が関わったということは、裏で何かがあるのではと疑われないように、細心の注意を払わなくてはならないということだったのでしょう。  まず非公開だっただったことが疑われることになりました。  そしてあまりにも熱い思いで突き進まれたために、色々なところに歪みもあったのではないかと考えます。  主人が総裁選挙で講演をお断りしたとき、ひどく怒っておられたとのことでうちの事務所は不信感になっていました。  私は同じように夫のやっていることを信じて応援しています。  総裁選挙はこちらとしたら何事にも代えられない一大事でした。  また、幼稚園をご紹介した際も、あまりにも悲しい留守番電話が残っていて、私は愕然と致しました。  人はなかなか思いをその通りには伝え合えないものです。  そんな中で、誤解が生じていったことがあり、園長のご説明を理解することができなくなったのかもしれません。  子どもたちを教育する上で、大切なことは色々あると思いますが、相手のことを思いやる気持ちはとても大切だと私は思います。  ご夫妻が今、大変なことは想像がつきますが、主人にとっても大変なことに巻き込まれたということもご理解頂きたいと思います。  しかし、園長の熱い思いは本物であると思いたいと思っています。  全ては必然です。  今回のことは私たちにとっても学びの場ですが、ご夫妻にとっても意味のあることと私は思います。  どうぞご自愛くださいませ。  (籠池夫人、以下籠)今国会のテープをきかせていただきました 吉田松陰なんていわれましたかひつこいとは 安倍総理には失望しました 主人は悪者ですね  (昭)人の受け取り方はそれぞれですね。  琵琶湖の竹生島に行き、祈りました。  籠池先生のお役割もわかったような気がします。  お辛いでしょうが、頑張って下さい。  ありがとうございます。  ◆2017年2月26日  (籠)あきえさん 辛くなんかありません 安倍総理を信頼していた主人は国会でしつこい方なんかいわれても動じない本来政治家がすべき事をしてますからね  ◆同2月28日  (昭)私は講演の謝礼を頂いた記憶がなく、いただいていたのなら教えて頂けますでしょうか。  申し訳ありません。  (籠)私は講演の謝礼を頂いた記憶がなく、いただいていたのなら教えて頂けますでしょうか。  申し訳ありません。  あまりにひどい なぜその情報はどなたからですか 全国の方々から励ましのメールがどっさり届き励まされます 絶対おかしい!  (昭)報道をされたようなので、確認です。  (籠)えーひどい ひどすぎます 応援メールをみていただきたいぐらいです  (昭)私も籠池園長の熱意は信じています。  本当に記憶から飛んでしまって、他の講演等は全て振込みか、銀行に入れて税理士事務所に管理してもらっているのですみません。  (籠)今まであきえさんとはなしていました  私学審議会が通らなかったら幼稚園も自宅も破産ですちゃんと正しく見ている方はいます 辻本清美共産党今はぐっと辛抱です(笑)  民進党の議員はおもしろがって 先生方に近より 怒らせようとして ニタニタ笑いながら 幼稚園に侵入するので びっくりする子達をみて 笑うのだそうです 先生方は 入らせないように阻止させるのです 家の前にも報道陣が今もいて 警察に 今通報しました  ◆同3月1日  (籠)拝啓村上幕僚庁の会見に涙がでました稲田さんに表彰状を貰ったんじゃないと主人は吐き捨てました平成五年より自衛隊の要請をマスコミにも返上しないときっぱりと園長は申してました 昨夜マスコミから逃れるために豊中南警察に被害届を出したあとアパホテルに身を隠しています昨夜長年幼稚園で将棋の講師をしている川崎先生が谷川名人にマスコミが幼稚園のきて報酬をいくらもらったのか あきえさんを調べているといわれたそうです将棋連盟から指導棋士の将号を返上しないと幼稚園にいくならやめよといわないがやめてほしい朝日と毎日がスポンサーなのだそうです失業の危機に一日中奥さんからせめられ政治家は何をしてるんですか 発身ばかりわずかな給料で税金ばかりがふえ一日中テレビでゴシップ問題で他に話題はないんですか 国会議員が国を悪くしているんじゃないですか  あきえさんを調べているといわれたそうです 将棋連盟から指導棋士の将号を返上しないと幼稚園にいくならやめよと言わないがやめて辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻本と仲良しの関西生コンの人間でしたさしむけたようです  (昭)今はじっと我慢の時です。私もまだまだ追い詰められるのかもしれませんが、お互い頑張りましょう。  (籠池夫人、以下籠)  誘導尋問にのらぬようにしてください絶対に国の不利になるようなことはいってません孫請業者の作業員がその委託社長がしてないといったのにもかかわらずその三日だけきた作業員が辻元清美が潜らせた関西なんとか連合に入っている人間らしいです作業員はわからないくせにマスコミにいわしていたそうです  あきえさん 分断がねらいです ひっかからぬよう 国の再生の為にまけないようにしてほしい  下請け業者の社長は現場もマスコミに写し全くうめてないことをしっていて三日だけきた作業員を辻元清美は送り込みました  辻元清美生コンをみればある関西こうえき連合の人間をマスコミに出し社長の言い分はのせなかったそうです 国会議員の犯罪じゃないですか  (昭恵夫人、以下昭)  心の垢を落とす、本当にそうだなあと思います。  この国のために命を懸ける夫を思う気持ちは一緒です。  ◆2017年3月2日  (昭)頑張りましょう!  (籠)何をですか 誰も信じません  ◆同3月3日  (籠)でっかい目的にむかい太平洋にいくのか はたまた港にむかうのか 荒波こえて逞しくうまれかわります  ◆同3月5日  (籠)前略 今日も説明会に木村真議員が赤いジャンパーをきていらんことをペラペラ話し沢山の報道に悲しくなります  ◆同3月7日  (籠)前略業者はNHKの取材をうけておらず関西エアポートの補助金はまだ一円もいただいておらず業者が決まる前から申請がはじまりました  最終きまった工事金額の割合に応じて補助金がきまります 国により工事も何もかもずれました最後に調整を申請する条件です詐欺と報道されまたマスコミにはめられました在園生の保護者がNHKで弁護士立ち会いで素晴らしい会見をされたそうですが市民団体がきて中立を保つということで放送が中止になりました 以上 ピンチはチャンスと最後まであきらめず 逆転勝利にむけ祈ります  ◆同3月8日  (籠)園バスに朝日の記者がタクシーでパパラッチします今年中にお父さんをぶったぎりに殺すといわれましたデビィ夫人が塚本幼稚園を助けてくださいとご自分のブログにのせてくださったそうです 助けてくださいNHKの嘘の報道はやめさせてください 認可を下さい  (昭)私もマスコミに追いかけられて、ビックリしてます。神様は全てご覧になっています。  (籠)私も今日は塚本幼稚園のホームページに朝一番私がなぜ逮捕されたか 18日間留置書に入ったか私に取材もなく週刊誌やテレビに  (昭)デビ夫人はすごいですね!  (籠)のせたので載せます真相を又ご覧下さいやっと残土をはこんであげようと自らご連絡いただきました九時に現場であいます 天の神様は 必ず誰かを私に使わせて下さいます私は鴻池議員の意地悪を攻めるより受けようと頑張ってます(笑)土を運ぶ費用等認可をいただくには3奥5000万足りません 一週間以内に用意しないといけないため一昨日も東京を2往復しました そんなときデヴィ夫人が寄付をしようとメールをいただき直ぐに連絡くださいと ピンチはチャンス!天の神様が現れました あきえさんも協力して下さい 神様に感謝します  (昭)祈ります  (籠)国の為に役割を担う学校なんですだから妨害します困難は砥石  全国十万通応援メール電話をいただき ここ1ケ月徹底的に叩かれやりがえのある修行中 明日午後からネットで園長が真相をかたります  (昭)私も修行。  来月私の親しい人が教育勅語の本を出します。  今はそういう時なのでしょう。  (籠)主人は教育勅語を復興したことで 皆本をだせるんですね この学校も次に繋げる起爆剤 ネットで田中造園自殺とか 八木造園です  ◆同3月9日  (籠)色々と長い間お世話になりました 小学校は 支払いができず 鴻池さんの妨害で閉めます 主人も私も失業します感謝します  (籠)しつこいといったのは安倍首相のことではなく 捏造してました すみません  (昭)何でこんなことになってしまったのか、神様は何を望んでいるのでしょう。  ◆同3月10日  (籠)国会改革の起爆剤になります国民が気がつかないと自分達が皆政治家になって飛躍すればいいのです 政治家の怖さをみたきがしました  (昭)少し落ち着いたら、高校生や大学生たちとこの問題を考えたいと思っています。  (籠)考えてこたえがでるのですか おやすみなさい  (昭)小川榮太郎さんがFBで反論しています。少しずつこの状況が異常だということになってくるはずです。  (籠)紹介してください 失業するので本をかいて借金かえします  (昭)小川榮太郎さんがお電話されたようですが、繋がらず留守電にもならなかったと言われていたので携帯番号お教えします。※※※-※※※※-※※※※  (籠池夫人、以下籠)落ち着きましたらお電話いたします 必ず致します 五時半から記者会見です理事長辞任です よく頑張られたのに  (昭恵夫人、以下昭)そうですか。残念です。  (籠)テレビで詐欺師ではと 五時半から記者会見を幼稚園でいたし しっかりマスコミにまるめこまれないようにいたします  ◆2017年3月11日  (籠)前略弁護士と娘が府庁にいきました時担当に私が指差してお前らといいましたか?と聞きましたら皆首をふっていたそうです  ◆同3月16日  (昭)祈ります。  (籠)安倍首相はどうして園長を地検にいわれたんですか 国は自分等に大事な民衆をきりすてるのは許せない国会にでます 安倍首相を  (昭)それは嘘です。  私には祈ることしかできません。  (籠)尊敬していたのに小学校をやめ 幼稚園は 破産 建築や社長は破産 お父さんは詐欺罪 あんまりにも 権力を使うなら死にます  (昭)私もどうしていいかわかりません。  権力など使っていません。  神様はどこに導こうとしているのか。  とにかく祈っています。  自分達の保身ではありません。  日本の将来のためです。  (籠)嘘の情報  (昭)100万円の記憶がないのですが。
昭恵夫人「戸惑っております」/メール全文1
昭恵夫人「教育に対する熱意は理解」/メール全文2
籠池夫人「総理には失望しました」/メール全文3
籠池夫人「天の神様が現れました」/メール全文4
昭恵夫人「とにかく祈っています」/メール全文5
3 notes · View notes