シナリオ『きさらきらきらぎ駅』
【シナリオについて】
3時間程度のクローズドシナリオです。推奨技能は基本の探索技能、2~4人向け。
やる事が若干多いシナリオになります。
【概要】
探索者は電車によって知らない駅に連れて来られます。脱出して下さい。
【あらすじ】
とある魔術師が生贄を集める為、異空間を作成し、その空間を保つ為時を止めた。自分の作り出した空間を調べた魔術師は、覚えのないトンネルを目にし、入って行く。しかしそこは偶然アイホートの迷宮に繋がっており、彼はアイホートの契約を受け入れ雛を埋め込まれてしまう。
魔術師の目論んだ通り電車によって異空間に迷い込んだ七越蓮美は、脱出方法を調べ、夢魔に会う事が事件解決へ繋がる道だと判断し、儀式を行う。しかし夢魔に取り付かれた彼女は夢の世界に囚われてしまう。彼女の夢によって作り変えられた空間は、数日後に控えた結婚式を想起させるものだった。
同じ様に連れて来られた探索者は止められた時間を動かし、蓮美を救出し、無事元の世界に帰る事が出来るのか…?
と言う内容のクローズドシナリオです。
【導入】
6月18日。
オフ会でツイッター友達、獏夜れむ(ばくやれむ、本名は鉄屋文子(てつやふみこ)、好きな方を使って下さい)から海外土産だと言って小さな紙袋を貰う。中を見てみると、ドリームキャッチャーが入っている。
この時、探索者のうちの一人の紙袋の中に、ドリームキャッチャーが二つ入っている。獏夜に確認を取るならば「店の人が間違えたのかも、いいよ~もらっちゃって」と言うだろう。
夜、オフ会は解散し、探索者達は電車に乗っている。座席に座った彼らは、突然眠気に襲われるだろう。
そして、目が覚めると知らない駅に着いていた。
激しい雨が降っており、辺りは暗く、時折稲妻が光っている。
新しく綺麗な駅で、看板には「きさらきらきらぎ駅」と書かれている。
時計を確認すると宣言した場合、時刻は11時27分となっている。
◎ホーム
掲示板とベンチがある。
目星:ベンチの下に赤いものが転がっているのを見つける。近付いてみれば、それが折れたヒール部分であることが分かる。
★掲示板
時刻表が画鋲で留められている。何かが書かれているが、うまく読むことが出来ず、見ていると気分が悪くなって来る。SANチェック1/1d2。
剥がして裏を見ると「よるはたやすくまをつれてくる」と書かれている。
※線路を伝って外に出ようとするなら、線路先のトンネルを抜けると元の駅に戻っている。SANチェック1/1d3。
※今後、いつどこの時計を確認しても11:27となっている。複数の時計を確認しそれに気づいた探索者はSANチェック0/1d2。
改札を抜けると、広い空間に出る。右手に駅の出口の様なものがあり、他には「待合室」と書かれた扉と「駅長室」と書かれた扉、何も書かれていない擦りガラスの扉、トイレへの入り口、を見つける。
広い空間:壁際にはロッカーと券売機が並んでいる。
★券売機
きさらきらきらぎ駅発の切符が三種類売られている。ボタンには「60」と書かれている。現金を入れると、転がり落ちて来てしまう。バール等を使って壊そうとしてもびくともしない。
ロッカーで見つけた財布のコインを六枚入れると、切符を買う事が出来る。
切符の種類は「きさらきらきらぎ→終わらず」「きさらきらきらぎ→終わり」「きさらきらきらぎ→狭間」。
★ロッカー
パネルで4桁のパスワードを入れるタイプのロッカー。一つだけ閉まっている。
閉まっているロッカーには「金と同等のもの」と書かれたメモが貼られている。
※閉まっているロッカーは「2327」で開く事が出来る。時は金なり。
★閉まっているロッカー
小銭入れが出て来る。中には1d100枚のコインが入っているだろう。
自販機の下のコインを見ていれば、同じものだと言うことがわかる。
◎出口
鉄柵で閉じられており、鍵が掛かっている。脇には傘立てがあり、数本の傘が刺さっている。
自販機で見つけた鍵で開けることが出来る。
柵の間から目星:草原の様な景色が広がっている。25以下で成功したならば、道の先の方にトンネルが見える。
開けると一面に、草原のような景色が広がっている。
どしゃぶりのそこには一本道が続いており、向こうにトンネルが見えるだろう。
また、道の脇に祠があることもわかる。
★祠
木造の祠がぽつんと立っている。
耐久値は10。STR対抗をするなら11。
破壊すると、雨が止む。自分達の持つ時計が動き出した事にも気付くだろう。
★トンネル
石造りのトンネル。かなり古い様に感じる。
聞き耳:カサカサと何かが動く様な音が聞こえる。
中に入って進むなら、「おーい、その先はあぶないよ」と言う声が聞こえる。振り返ると片足の老人が立っている。老人はそう言うと、その場からすうっと消えてしまう。SANチェック0/1d3。もっと先に進むならば、ふと、何かが転がっている事に気付くだろう。それはローブを纏った様な姿の死体だった。その体から小さな蜘蛛の様な生き物が、皮膚を食い破って出て来る所を目撃する。SANチェック1/1d6。
そして、探索者達は何かが近付いて来ている気配を感じるだろう。顔を上げると彼らは、肉のついてない無数の足に支えられた、青白く膨らんだ楕円形のものを目にする。アイホートを目にした探索者はSANチェック1d6/1d20。そしてゼリー状の目がまばたきをすることもなく探索者を見つめたかと思うと、契約をするか尋ねて来るだろう。拒めばその場で殴打され殺される。ロスト。契約を受け入れればアイホートの未成熟な雛を埋め込まれる。以降はルルブ参照。
◎待合室
ベンチが並んでおり、自販機が置かれている。
目星:隅に工具箱が置かれている。金槌やバール等が入っている。
★ベンチ
目星(無くても見つけてもよい):一冊の手帳があるのを見つける。
6/13 気付いたらよく分からない駅にいた。外に出るドアも開かないし人もいない。怖い。夢なのかな。
6/14…? やっぱり出られる場所は正面の扉、待合室、駅長室しかないみたい。ホームから線路を辿って帰ろうとしたのだけど奥から変な太鼓と鈴の音が聞こえて来て、そしたら具合がどんどん悪くなって、一歩も先に進めなくなった。遠くにタクシーが見えた気がする、のに。大声で叫ぶことも出来ない。
6/15…? 自販機の裏で鍵を見つけた、駅長室の棚か引き出しの奴かな。何かヒントがあればいいのだけど。早くこの夢から抜け出したい。じゃないと間に合わない。
手帳の最後ページのアドレス部分には「七越蓮美」と書かれている。
手帳に目星:6/22に花丸が付けられている。
★自販機
様々な飲み物が売られている。価格部分には10と書かれている。
目星:自販機の下にコインが二枚落ちている。拾ってみると、10と書かれたそれは見た事のないデザインのものであることが分かる。
※この自販機で飲み物を買おうとした場合、手持ちの現金だと何度入れても硬貨が落ちて来る。自販機の下で手に入れたコインでしか買う事が出来ない。
珈琲を買うと宣言した場合、10と書かれたコインで買う事が出来る。
押すと缶と一緒に、大きめの鍵が落ちて来る。
珈琲には「Made in 終わり」と書かれている。
味は至って普通のもの。美味しい。
他の飲み物を買った場合、どれにも「Made in 狭間」と書かれているだろう。
開けてみると酷い腐臭がする。思わず手を滑らせそれを取り落とすと、缶に入っていた血が床に飛び散る。SANチェック1/1d2。
◎駅長室
棚と机、時計がある。
★時計
ドアの上に掛けられた古いアナログ時計は、11時27分になっている。
ずっと眺めていると、秒針は動いているが、短針と長針はいつまで経っても動かない事に気付く。
目星:時計の裏側に何かが引っかかっている事に気付く。椅子を使って取ってみれば、それが鍵であることに気付くだろう。
★棚
鍵のささったガラス製の扉が片方開いている。中には本が詰められている段と、小物の置かれた段がある。
図書館:「夢についての著述」「異空間への誘い」と言う本を見つける。
目星:紋様の書かれた小さな箱が入っている。箱は指輪のケースの様だ。中身は空。夢についての記述を読んでいれば、そこに描かれている紋と同じだと言うことがわかる。
「夢についての著述」
「夢魔とは文字通り、夢をつかさどる魔である。眠りのしるしを左手薬指に嵌め、以下の呪文を唱える事によって、彼らとの接触をはかる事が出来る。」と言った事が書かれており、ページの下には紋様と、呪文のようなものが描かれている。指輪の箱を見つけていれば、そこに描かれている紋と同じだと言うことがわかる。また、その次のページは破られている。
「異空間への誘い」
「生贄を捧げる手段として、最も効率が良いのはその為の空間を作成する事だ。作成された空間は時を止めれば永らえ続け、その場に人を誘い続ける。魔法陣や祠、魔術に関連する物品を使う事で、それは可能となる。稀に作成したものが意図せずして別の空間に繋がってしまう事もあるが、場合によっては冒涜的なものとの関わりを深めるまたとない機会になるだろう」
★机
引き出し付きの机。鍵が掛かっている。上には電話が置いてある。
どこかへ電話を掛けると、遊園地の古いスピーカーから出ている様なひび割れた音で曲が流れているのが聞こえる。
知識1/2、または音楽技能:モーツァルトの子守歌であることが分かる。しかし短調で非���に不気味だ。流れていた曲は唐突に途切れ、そこからツーツーと終了の音が流れる。
鍵開けか時計の裏で見つけた鍵で開ける事が出来る。中にはくしゃくしゃに丸められた紙が入っており、それが本のページだと言う事がわかるだろう。「どの夢にも存在するそれは時として非常に邪悪であり、人間を陥れ、終わらずの世界へ導こうとするだろう。そして覚めない夢に囚われたものは、夢魔の次の楽しみの為の餌となるのである。」と書かれている。
目星:「去る時は珈琲」と言う走り書きを見つける。
◎擦りガラスの扉
扉を開けてみた探索者は驚いて息を飲むだろう。
そこには出来たばかりのショッピングモールの様な建物が広がっていた。
真ん中に噴水のあるその場所にはきらびやかな音楽が鳴り響いているが、人は一人もいない。
※この空間でドリームキャッチャーを所持していなかった場合、CON×5ロール。失敗した探索者は一日眠ったまま起きません。何も出来ないまま丸二日間駅にいると(この世界で時は流れていませんが、KPで大体の時間を計算して下さい)アイホートに襲われます。
目星:扉の脇にパンフレットが置かれており、店の名前を見る事が出来る。
①花屋 おやゆび姫
②仕立ての人吉(したてのひとよし)
③山中書店
④左川薬局(さがわやっきょく)
⑤コバヤシマート
⑥郵便局
⑦Cafe ISANUKI
◎噴水
水が噴き出ている綺麗な噴水。もし水面を覗き込むと宣言したならば、天井が人体や骨を寄せ集めたもので出来ている事に気付くだろう。SANチェック1/1d6。なお、水面越しでない光景を確認すれば、普通の天井が映っているのが分かる。SANチェック0/1d3。
目星:近くにUSBとメモが落ちている事に気付く。メモには「彼女は今、何を望んでいるだろうか?」と書かれている。
①花屋 おやゆび姫
バラやチューリップ、マーガレット、カーネーション等が花瓶にささっている。
目星:棚に白バラのブーケが一つ置かれている。
知識1/2、また本屋で花言葉の本を探すと宣言:これらの花言葉を思い出す、調べる事が出来る。
バラ:「あなたを愛しています」「私はあなたにふさわしい」
チューリップ:「思いやり」「愛の告白」
マーガレット:「真実の愛」
カーネーション:「無垢で深い愛」「あらゆる試練に耐えた誠実」
②仕立ての人吉(したてのひとよし)
鍵が掛かっていて開かない。鍵開けも使えない。店の中はカーテンが掛けられており、覗くことはできないだろう。ここは郵便局の金庫の中の鍵で開ける事が出来る。
中に入ると、探索者達はマネキンに着せられた純白のドレスに目を奪われる。ベールのかぶせられたそれが、ウェディングドレスであることは明らかだろう。
ウェディングドレスに知識:最近の流行りのデザインであることがわかる。古いものではない。
部屋に目星:部屋の隅にパソコンの充電器が落ちている。
③山中書店
図書館:「魅せられし夢」と言う本を見つける。「人の夢は更に人を誘い、その人の夢がまた他人を連れて来る。夢の魔物に憑かれたものが一人でそこから抜け出す事は難しい、と言うのも、夢の世界はひとつだけではないからだ。同時刻、同じ場所に、複数の夢が存在している事は珍しくない。囚われたものは作り上げた記憶の集合体に迷い込んだ人間から、徐々に現実を奪って行く。これらに捕らえられない為の手段として、古くからドリームキャッチャーや獏の置物と言った物がよく使われている。またもう一つの方法として、夢を生み出し続けている元凶を目覚めさせると言う手もある。ただしこれは、他人の精神を読み、本体がどこにあるか、彼らの望みを上手く見つけて不安定な世界へ介入しなければならないため、大変難しい」
目星:雑誌コーナーに女性誌、婦人誌、女性向けのファッション誌しか置かれていない事に気付く。
④左川薬局(さがわやっきょく)
この店だけ明かりが付いていない。鍵はかかっていないので中に入る事は出来る。
中に入った探索者は鼻を突く腐臭に顔を顰め、そして顔をあげるや否や折り重なった死体の山を目にするだろう。SANチェック1/1d4。
死体に目星:積み重なった死体は老若男女様々だが、どの体にも左手の薬指に酷い痣があることに気付く。
医学:どの死体も衰弱死したように感じる。
目星:レジの小銭入れの中に指輪を見つける。サイズは女性もの。
指輪に目星:「hasumi」と彫られている事に気付く。
⑤コバヤシマート
シャッターが閉まっているが、下の方に少しだけ隙間がある。STR(14)対抗、またはバール等を使えば開ける事が出来る。
開けると中はコンビニ。商品が並んでおり、奥にはATMとコピー機がある。
商品を調べる:どれも「made in 狭間」と書かれている。開けてみると腐臭に塗れた人体の一部が出て来る。SANチェック1/1d3。
⑥郵便局
表にはポストが置かれている。中に入るとこちらも無人。
目星:机に紙袋が置かれている。紙袋の中には(探索者の人数×2)枚の白いはがきが入っている。サイズは往復はがきのもの。また、部屋の隅に金庫がある。金庫には「大事な日の為の」と書かれたメモが貼られており、三桁の番号が必要になっている。「622」と入れれば開く事が出来、中には鍵が一つ入っている。
⑦Cafe ISANUKI
こじんまりとしたカフェ。座席の一つに広げたノートパソコンが置かれている。起動しようとした場合、充電が切れている事に気付く。仕立屋で見つけた充電器をさせば、起動する事が出来る。
パソコンにUSBをさす:招待状、と書かれたPDFフォルダが中にある。開いてみればはがきサイズのファイルに「御出席」「御欠席」の欄のある七越蓮美の結婚式への招待状が入っているだろう。
目星:調理場の後ろに勝手口がある事に気付く。
勝手口から出ると、見知らぬ土地が広がっていた。近くにタクシーが止まっている。
そして、タクシーの脇には青年が立っているだろう。どうされました?と彼は聞いて来る。自分のことを尋ねられれば、この近くに住んでいて、駅に来る客を捕まえているのだと言うだろう。地名を聞けば答えてくれるが、彼の言葉がその部分だけ上手く聞き取れない。何度尋ねてもそれは同じである。SANチェック1/1d2。帰りたいと言うとタクシーへの乗車を勧めて来る。強制はされない。
彼の運転するタクシーに乗るならば、何も無い平原を暫く走り出すだろう。そして、ふと探索者は、車内のミラーに映る姿を目にする。そこには形容しがたい怪物の姿が映っていた。ニャルラトホテプの姿を目撃した探索者はSANチェック1d10/1d100。探索者が気付いたのと同時にそれは大きく笑い出し、アザトースの元へと連れて行かれてしまう。ロスト。
※勝手口から出る世界は、駅側の出口から出る場所とまた違う場所になっている。外から駅側の扉を見つける事は出来ない。また、徒歩などでの脱出を試みる様なら、何度もタクシー運転手が乗る様に声を掛けて来る。
【七越蓮美の救出方法】
コピー機でUSBの中身をはがきに印刷し、御出席に丸をつけ(御の部分を消す消さないはまぁ任意で…)ポストに投函する。投函した途端、目の前の景色がぐにゃりと歪み、気付けば探索者達は披露宴会場に立っているだろう。新郎新婦の席にはウェディングドレス姿の女性が座っている。近づいてみれば彼女が虚ろな目をしている事が分かるだろう。また、彼女の目の前の皿には大量のコインが入れられている。
女性に目星、または指を見ると宣言:左手の薬指に黒い指輪がはまっている。
指輪を外させると、周りの景色が崩れて行く。気付けば探索者達は駅の改札付近にいる。(コインを拾っていなければ、足元に散らばっている。)先程見た筈の場所だが、新築の面影はどこにも無く、壁や扉は何十年も前に建てられたかのようにぼろぼろになっているだろう。蓮美は目を瞬かせ、「ここは…?」と驚いた顔で言う。この時、彼女に薬局で見つけた指輪を渡さなければ、自分が指輪を持って無いことに気付き、探さなきゃと言ってモールのあった扉の方へ走りだそうとしてしまう。指輪無しで彼女を引き留めるには説得か言いくるめ。モールへ続く扉を開けると、そこには禍々しい闇が広がっており、おびただしい数の死体が目に映るだろう。これらは夢魔に囚われた人間の成れの果てである。闇の中では見たことの無い怪物が牙を見せて笑っているだろう。これらを目にした探索者はSANチェック1d2/1d6。止められなかった蓮美は闇の中へ落ち、絶叫があたりにこだます。
また、蓮美を連れて行こうとすると、「右足を何かに掴まれている様な感覚がして動きづらい」と言うだろう。彼女の足首を見ると、靄の様なものに掴まれ酷い痣が出来ている。SANチェック1/1d2。これは彼女にドリームキャッチャーを渡す事で取り払う事が出来る。
※御欠席に丸をつけた場合、絶叫の様なものが聞こえモールが崩壊していく。DEX*5に成功しなければ、崩壊に巻き込まれる。ロスト。
【きさらきらきらぎ駅からの脱出方法】
ロッカーの中にあった財布のお金で、「きさらきらきらぎ→終わり」を人数分購入(別の切符を購入した場合、後述)。それを使って改札を通るとホームに電車が止まっている。今にも動き出しそうだ。
探索者にはDEX*5を振って貰う。成功すれば無事電車に駆け込め、失敗すれば電車に転がり込んだその勢いで思い切り転ぶだろう。HP-1d2。ファンブルを出した場合、扉に尻を挟まれたまま電車が発車しだす。HP-1d2+SAN値-1(心の傷)。ラストに緊張感を出すだけの演出なので有無はお任せします。
この時、蓮美がドリームキャッチャーを持っていなければ転んでしまう。振り返った探索者が居れば、足を掴んだ靄の様なものが彼女の体を引きずって行くのを目撃するだろう。彼女の絶叫が響き渡り、そのまま改札の向こうへ消えてしまう。SANチェック1/1d4。探索者が彼女を助けようと駅に残った場合、いずれはアイホートに遭遇する。ロスト。
電車に入ると探索者達は意識を失うだろう。この時祠を破壊していれば、この空間は���間と共に消失するので今後迷い込む人間は出ない。目が覚めるといつもの駅に到着している。トゥルーエンド。祠を破壊しなかった場合、いつもの駅で目を覚ますが、電車を最後に行方不明になった、と言うニュースが時折耳に舞い込んで来る、探索者はあの悪夢の様な空間を思い出しては憂鬱な気持ちになるだろう。ビターエンド。
蓮美を助けた場合、後日、探索者達は教会の近くを通りかかるだろう。
そこにはウェディングドレス姿でブーケを投げる、笑顔の蓮美がいた。
※「きさらきらきらぎ→終わらず」「きさらきらきらぎ→狭間」を購入した場合
終わらず:電車に乗ると突然睡魔が襲って来る。意識が落ちる寸前にこのようなアナウンスが聞こえるだろう。「次は終わらず、終わらずの夢行きです」電車は延々と異界の線路を巡り続ける。もし誰かがまたきさらきらきらぎ駅行きの電車に迷い込んだ時、深い眠りに落ちている探索者達の姿を目にするかもしれない。ロスト。
狭間:電車が動き出し、暫くすると「テケリ・リ、テケリ・リ」と言う音がどこからともなく聞こえて来る。同時に電車の形が失われて行き、異臭が漂いだすと同時に黒っぽい玉虫色で柱状の形をしたものに姿を変えるだろう。ショゴスの姿を見た探索者はSANチェック1d6/1d20。諸々はルルブ参照ですが押し潰されます。ロスト。
【クリアボーナス】
生還 1d4
時間を動かした 1d4
蓮美を助けた 1d4
【余談】
テストプレイの時、「Cafe ISANUKI、逆から読んだら行くな死だからヤバイと思ってた」とPLの方が言われて初めて気付きました。マジかよ伊佐貫トンネル…。正直一番ぞわっとした瞬間でした。
シナリオは以上です。
感想等頂けるととても喜びます。
詐木まりさ @kgm_trpg
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