TEDにて
オリバー・サックス:幻覚が解き明かす人間のマインド
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
神経科医であり、作家でもあるオリバー・サックスが、シャルル・ボネ症候群 ‐ 視覚障害者に生じる正常人が経験する幻覚症状の一種 ‐について語ります。
自身の患者が体験した幻覚を心温まる細部に渡って描写しながら、あまり社会には知られていないこの現象の生態学へと案内します。現在では、特定の脳細胞が引き起こしていることがわかっています。
人は目だけではなく脳でも見ています。想像は脳で見るものです。想像が描き出す心象は馴染みがあるでしょう。どんな人だって想像はしますから。
しかし、幻覚もあります。幻覚は全く異なるもので我々の創造ではありません。抑制もできません。幻覚は外から現れて現実と区別がつきにくい。
その幻覚について話をします。
私の患者が体験した特殊な幻視を紹介します。数か月前に電話がありました。私が働く老人ホームからです。入居中の90代の女性が、幻覚を見ているので気が狂ったのではないかと。または、高齢のために脳卒中かアルツハイマーではないかと。
それで診に来てほしいと頼まれました。ロザリーおばあさんです。診に行ったら彼女が正気なのは、明らかでした。頭ははっきりしていて理解力もある。でも非常に当惑していました。
幻覚が現れるからです。事前に聞いていませんでしたが、彼女は盲目だったのです。彼女は5年前に加齢黄斑変性症のため失明したのですが、数日前から幻覚を見るようになりました。
“何が見える?”と聞くと
“東洋風の服を着た人たちが、階段を上り下りしている。私の方を見て微笑んでいる男。口の脇から大きな歯が出ているの。動物も見える。白い建物。わた雪が降っている。雪かき用ハーネスをつけ��馬が見える。そして、ある晩、シーンが変わったの。猫や犬が寄ってきてある程度近づいたら立ち止まる。そして、また変わる。階段を上り下りしている。たくさんの子ども。バラ色や青の明るい服を着ている。東洋の服のよう”
その人たちが現れる前に床に広がるピンクと青の四角い模様が、天井に上がる幻覚が見えることも。
“夢のような感じ?”と尋ねると
“いいえ、夢ではなく映画のよう。色もついていて動きがある。でも無声映画のように音がない”
やや退屈な映画だと“東洋風の服をまとった人たちは、上り下りを繰り返すばかりで行動が限られている”
ユーモアのある女性なんです。幻覚だとわかっていても怖がっていた。95年の人生で幻覚を見たことがなかったから。その幻覚は彼女の思考や感覚、行動と無関係だというのにやって来ては消えていくようです。
コントロールすることはできず、彼女には幻覚の中の人物や場所はどれも見覚えがない。しかも人も動物も彼女に気がついていないようだった。彼女は状況が把握できず、狂ってしまったかと心配していました。
私は入念に診察しました。陽気なおばあさんで異常はなし。体調良好、幻覚を引き起こす薬も飲んでいません。盲目ということだけ。それで言ったんです。
“察しがつきました。視力低下や失明によって起きる特殊な幻視があるんです”
“これはシャルル、ボネという男性が、18世紀に初めて記述した症状です。あなたはシャルルボネ症候群です。脳も精神も正常、シャルルボネ症候群ですよ”
それを聞いて彼女は安心し、深刻な問題ではないことにホッとした。そして、むしろ好奇の目で“シャルルボネって誰?彼にも幻覚が見えたの?”と。
さらには“看護師のみんなに私はシャルルボネ症候群だと言ってちょうだい”
“狂ってもボケてもいない。シャルルボネ症候群なだけ”彼女の言うとおりにしました。
これは、よくあるケースです。主として老人ホームで仕事をするので高齢者が相手です。聴覚、視覚障害者も多く聴覚障害者の約1割は、音楽性幻聴が聴こえます。視覚障害者の約1割は、幻視を見ます。全盲ではなく弱視も含まれます。
18世紀に話を移しますが、この幻覚症状があったのは、シャルルボネではなく彼の祖父でした。祖父は高齢の裁判官でした。白内障の手術を受け視力は相当悪かった。1759年、彼は自分の幻覚症状を孫に話したのです。
まず彼が話したのは、宙に浮くハンカチです。大判で青地にオレンジの丸が4つ。祖父は幻覚だと認識していました。宙に浮くハンカチはありませんから。そして宙に浮く大きな車輪を見た。
でも、時々、幻覚か否か自信がなかった、幻覚が身の回りのものと調和しているからです。ある日、孫娘が来ていた時“男前の若い衆は誰かね?”と聞きました。
“まぁ、お祖父様。そんな人いないわ”そうするとその男たちは姿を消しました。幻覚ではよくあることです。パッと現れ、パッと消える。徐々に現れたり消えたりしません。むしろ突然起きるのです。
シャルルボネの祖父には、何百もの人影や形、風景が見えました。バスローブ姿でパイプを吸う男も見えました。それは彼自身だったのです。見覚えのあるのは、それだけでした。ある時、パリの街を歩いていたら目に入った本物の工事現場の足場が、帰宅すると15cmのミニチュアとなって書斎の机にのっていました。映像を繰返し見ることは、反復視と呼ばれます。
シャルルボネの祖父やロザリーに起こっている現象をロザリーに説明しました。視力を失うと脳の視覚部分に入る情報が無くなるためそこが活動過多になります。
そして自発的に作用してしまい幻覚を見始めるのです。時に内容も非常に複雑化します。
別の患者の体験です。その女性は弱視で彼女に見えるものは厄介でした。ある時、彼女はレストランで縞模様のシャツを着た男を見た。男は彼女の方を振り向き6人に分離して彼女の方へと歩き始めたのです。
そして、6人はスーっと1人に戻りました。ある時、彼女は夫が運転する車に乗っていたら道が4つに分かれました。そして彼女も4つに分かれて進む感覚を覚えました。
動きのある幻覚も見えました。その多くは車に関連したものでした。時々彼女はボンネットに座っている10代の男の子が見えました。車にくっつき道を曲がるたびに優雅に動くのです。そして、車が止まると男の子は、30m真上に急上昇して姿を消してしまうのです。
こんな幻覚を見る患者もいました。その女性は目には問題ないけれど脳の視覚部分に問題がありました。後頭皮質にある小さな腫瘍です。とりわけ、彼女にはアニメ映像が見えました、
そのアニメは透けて見えるもので画面のように視野の半分を占めています。よく見るのはカエルのカーミットでした、私はセサミストリートは見ませんが、彼女は、こう主張するんです。
“なぜ?カーミットが出てくる理由がわからない。フロイト的な意味が知りたい。なぜカーミットなの?何の意味もなさないのに”
アニメは我慢できてもしつこく出てくるイメージや顔の幻覚に彼女もロザリーも困っていました。多くの場合、巨大な歯や目をしたデフォルメされた顔が見えるからです。彼女は怖がっていました。彼らには何が起きていたのでしょう。
医者である私は患者の症状を見極め安心させるのが仕事です。狂ったのではないと伝えるのは特にそうです。
先ほども言いましたが、視覚障害者の1割がこの症状を持っています。しかし、症状を訴えるのは、そのうちの1%以下。精神障害だと思われるのが怖いからです。病院に行っても誤診される可能性だってあります。
特に、幻覚の概念は、気が狂ってるとみられがちです、しかし、精神病性幻覚はかなり違います。精神病性の幻視や幻聴の場合、声をかけてくる。責められる。誘惑してくる。侮辱される、馬鹿にされる。巻き込まれてしまいます。
シャルルボネ症候群において声をかけられることはありません。自分とは無関係の映画を見るようなもの。そのように、捉えられています。
側頭葉てんかん。という稀なケースがあります。この症状は、過去に遡る感覚や以前訪れた場所へ戻るような感覚が生じることがあります。ある交差点に立っている焼き栗の香りがする。車の音。五感で感じ取れます。
彼女を待っていた忘れもしない1982年、あの火曜の夜、側頭葉に関わる幻覚はすべての感覚に関係しています。感覚があり馴染みがあり場所や時間もはっきりしていて話に筋が通っていて芝居のよう。
シャルルボネはかなり違います。
シャルルボネ症候群には、様々なレベルがあります。幾何学模様の幻覚やロザリーが見たピンクや青の四角。人や特に顔の出てくるとても精緻な幻覚もあります。デフォルメされた顔が現れるのは、シャルルボネ症候群で最も一般的です。
2つ目によくあるのはアニメ。
これは、どういうことか、面白いことに過去数年の間に幻覚症状の最中にfMRIを使用して脳機能の画像化が可能になりました。実際に幻覚が現れているときに異なる脳の視覚部分が、活発化することが特定されました。
単純な幾何学模様が現れるときは、一次視覚野が活発化します。脳は、この領域でへりや模様を知���します。一次視覚野で画像を作りだすのではありません。
画像が作りだされるとき。高次の視覚野が、側頭葉と作用します。特に、側頭葉の一部は、紡錘状回と呼ばれています。紡錘状回がダメージを受けると顔を認識できなくなることがあります。
しかし、紡錘状回が異常に働くと顔の幻覚を見ることがあります。これが、患者に起きていることだったのです。この脳回の前方には、歯と目を思い描く領域があります。巨大な歯と目の幻覚が見えるときは、脳回のその部分が活発化しています。
脳の別の部分は、アニメが見えるときに活発になります。アニメを見たり描いたり、アニメの幻覚発生時に活動しています。特異性があって興味深いんです。脳の他の部分では具体的に建物。風景の認識や幻覚に関連する部分があります。
1970年頃、脳の決まった部分のみならず特定の細胞があることがわかりました。1970年頃、顔細胞が発見されました。今では何百種類もの細胞が発見されています。非常に特有な細胞です。
ですから、もしかしたら車細胞だけではなくアストンマーチン細胞があるかも。今朝アストンマーチンを見たので話したかったんだ。既にどこかにあるはずだよ。
下側頭葉皮質と呼ばれるこのレベルでは、視覚画像や断片しか処理されません。他の感覚が加わってくるのは、もっと高次の領域です。
そして記憶や感情と関連しています。シャルルボネ症候群では、このレベルまでは達しません。
下側頭葉皮質において何千も何百万ものイメージや断片的な作り事が、決まった細胞や細胞の小さな固まりに神経符号化される部分で生じます。
通常、これはどれも知覚や想像の一体化した流れの一部なのです。人間は意識していません。
視覚障害者である場合に限りこの過程が中断されます。そして、正常な知覚を得る代わりに下側頭葉皮質では、その視覚細胞から無秩序で発作的な刺激や放出が行われているのです。
そして突然、顔や車が見えたり色々なものが見えるのです。頭はまとめようとしたり一貫性をもたせようと頑張りますが、完璧には働きません。
この幻覚が初めて発表されたとき。夢のように解釈できると思われていました。でも、患者さんは言う“こんな人たち知らない、関連づけ出来ないわ”
“カーミットなんて私にとって何の意味も持たない”夢のように考えてもダメなんです。
さぁ、私の話はこんなところです。要は、この幻覚症状はよくある事なんです。世界の盲人数を考えてください。このような幻覚症状を持つ盲人は何十万といるに違いない。
でも怖くて言えないんです。ですから、このような事実は患者、医者、世間のためにもっと知られるべきなんです。
最後に、これは、脳の働きを洞察するには非常に興味深く貴重な情報だと思っています。
250年前にシャルルボネは、このような幻覚症状を思いながら脳の機械仕掛けから心の劇作品がいかに作り出されるのだろうと考えました。
250年経った現在、私たちは真相を究明し始めたと思うのです。
どうもありがとう。
最高だ、どうもありがとう。
洞察力が深くて患者さんへの共感が感じられました。そのような経験をご自身もされたことは?
聞かれるだろうと思いましたよ。けっこう見ます。実は私も視覚障害者です。片目は失明してもう片方も良好ではありません。幾何学模様の幻覚が見えます。
他のは見えません。
不安にかられませんか?どんなことが起きているのか分っておられるから。
耳鳴りよりは、ましです、耳鳴りは無視してますけど幻覚には時折興味が湧くのでノートにたくさん絵を描いています。
fMRIも使用して視覚野の機能も見ました。六角形や複雑な模様は、眼性片頭痛でも見ることがあるのですが、これは普通なのでしょうかね、
そして、古代に描かれている洞窟壁画や装飾デザインは、幻覚をヒントに作られたのか?
興味があります。
非常に興味深い貴重な講話でした、
どうもありがとうございました。
2018年現在では、サピエンスは20万年前からアフリカで進化し、紀元前3万年に集団が形成され、氷河のまだ残るヨーロッパへ進出。紀元前2万年くらいにネアンデルタール人との生存競争に勝ち残ります。
そして、約1万2千年前のギョベクリ・テペの神殿遺跡(トルコ)から古代シュメール人の可能性もあり得るかもしれないので、今後の「T型オベリスク」など発掘作業の進展具合で判明するかもしれません。
メソポタミアのシュメール文明よりも古いことは、年代測定で確認されています。古代エジプトは、約5千年前の紀元前3000年に人類最初の王朝が誕生しています。
(個人的なアイデア)
オリバー・サックスが、幻覚は外から現れて現実と区別がつきにくい!と言ってるように・・・
もしかして幻覚も「ブラックホールと観測者問題2023」で考察した「死の瞬間」に見るとされる走馬灯に似ている?
「死の瞬間」に、その激烈な感情を自動的に沸き起こす人間の走馬灯システムが超大質量ブラックホールにアップロードされるための起動スイッチかも?というアイデアを拡張して
同じメカニズムのスイッチが入るために、超大質量ブラックホールにアップロード、ダウンロードできている?
ひょっとしたら、幻覚ももしかして・・・このメカニズムで一時的にアップロード、ダウンロードされている?
超大質量ブラックホールに「死の瞬間」の人の記憶がタイヒミューラー理論で量子エンタングルメントにより記録されているとしたら?
つまり、アカシックレコードに記録されているとしたら?
人の死の際に走馬灯。つまり、走馬灯がよぎると言うデータが、死の直前に夢を見ている。もしくは記憶を再生して、何十倍ものスピードで記憶を再生していると言う解釈から
盲目になると・・・シャルルボネ症候群から・・・出てくるこの幻覚も「死の瞬間」のように脳が誤認識してしまうため・・・
このメカニズムで一時的にアップロード、ダウンロードされている?とも考えられるかもしれない可能性もあります。
<おすすめサイト>
ブラックホールと観測者問題2023
ブレイス・アグエラ・ヤルカス: コンピューターはこうしてクリエイティブになる?
アニル・セス: 脳が「意識された現実」という幻覚を作り出す?
ジュヌヴィエーヴ・フォン・ペツィンガー:ヨーロッパ中の洞穴に描かれた32個のシンボルの謎
ユバル・ノア・ハラーリ:人類の台頭はいかにして起こったか?
メアリー・ルー・ジェプセン:未来のマシンで脳からイメージを読み出せるか?
カール・シューノーヴァー: 脳(Brain)の中身を見る方法
Kickstarter タン・レイ :脳波で動作するヘッドセットインターフェイス
EMOTIV EPOCを使用して、GoogleCarを念じただけで運転
脳と直接通信できるステント
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20231021
少し遅れて夏服を仕舞った。
明日の朝は冷え込むと言う。
今年の夏はコロナ開けの影響か3ヶ月ぐらい忙しい時期が続いた。正直あんまり記憶がないんだな。10月頭ぐらいから心身共に疲れが出て月の裏側で暮らすみたいにひっそりやり過ごした。
それでも9月には伊豆の天城山に登り温泉に入って伊豆半島を車で一周。先日は8年ぶりに都心に出かけて東京都現代美術館でホックニー展を見た。スカイツリーを初めて近くからちゃんと見た気がする。
中央線から見える家々や地下鉄の構内に吹く茶色い風、車内アナウンス、交わることのない見知らぬ人たち。東京。私が根を下ろせなかった街。
時は流れたんだなと思った。
そんで秩父の武甲山に登った。
下りで急に目がブリジット・ライリーの絵みたいにチカチカし始め偏頭痛の発作一歩手前のような状態になって超焦ったが夕方から旧友のお母さんのお通夜があったのでカロナール飲んで気合いで秩父から帰った。
10代から20代の頃可愛がってもらいとてもお世話になったがその友人といつしか疎遠となりおばちゃんとも10年は会っていなかったと思う。
今まで確かに存在していてきっと明日もいるだろうと思っていた人がある時を境にこの世界からいなくなる。
この世に生まれ落ちて生きて死ぬことについて歳を取れば何かしら分かるもんだと思っていたが、結局輪を掛けて分からなくなっていく。
四十にして惑わずとは言うものの。
あとは最近なんかあったかね。
少し太った気がするのでランニングを再開した。
来月人間ドックを予約した。
そんぐらい。
球蹴り
そういえば最近サッカーばっかり見とる気がする。
遠藤選手のリバプール移籍でプレミアリーグ見るためにU-NEXTに登録した。でも結局一番楽しみなのはラ・リーガのレアル・ソシエダの試合、久保選手。親戚たらい回しにされるみたいな不遇のレンタル時代を見てきたので昨シーズン後半からの快進撃は非常に感慨深い。
暗黒時代だと思ってた第二次森保ジャパン。つよい。
5年も見てるとなんだかんだ愛着が出てきてもうポイチが監督でいいような。兎にも角にも運がある。
映画
海よりもまだ深く、海街diary、草の響き、cure、distance、12モンキーズ、LEON完全版、マトリックス・レザレクションズ、ヒメアノール、遊星からの物体X、ガガーリン
「火の鳥」に比肩すると言われたあの立原あゆみの大著「本気!」(マジ!)のように「蛇足!」と書いて「LEON完全版!」と読むぐらいに追加された部分に謎を感じる。
これは父性なの?女児愛してんの?と揺れ動く心を想像させる余白が肝だとてっきり思ってたんだが、なんつうか性癖一切隠す気無いんだなと思って単純に気色悪かった。
マトリックス・レザレクションズも謎だったなあ。
本編に挿入される過去作の映像の若い頃のキャリー=アン・モスが綺麗だった。キアヌ・リーブスも若かった。なんか泣けた。
誰も彼もが歳を取る。
監督のウィシャウスキー兄弟が気づいたら姉妹に変わってるくらい諸行は無常。
読書録
「熊を夢見る、中沢新一」「ユング名言集、フランツ・アルト編」「地上に星座をつくる、石川直樹」
毎度のことだが9月過ぎると早い。次ハッと気づいたら年の瀬とか全然ありうる。今年は早めに大掃除するぞい。
どっか旅行に行きたいと思い続けているが考えてた季節と少しずれてしまったのでのんびり計画を考えている。
どっか寂びれた辺鄙な島とか行きたい。
隙あらば世界大戦前夜みたいな空気出してくるけど何なのと思う。
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ある思い込み、或いは過剰妄想(仮)をダラダラと垂れ流す。
カール・グスタフ・ユングの心理学に、影という概念があるそうな。
影は意識が無意識の方へ追いやった要素で、しばしば不快に思う他者に投影されていたりするらしい(わたくしという素人の理解が正しければ)
例えばこういうことだろうか。
Aはとても気遣いができることで、周りからも評判である。そんなAはBが大の苦手で視界の隅にも入れたくないくらいであった。というのもBは、自己主張が激しいのだ。遠慮というものをカカァの胎の中に置いてきたのじゃないかというくらいに。
駅でポロっと落としたのだったら、もしかすれば心当たりのある駅に電話の一本でもかけてみれば、
「えぇ、それらしきものが届けられております」
「それはよかった。今からそちらに伺います」
という具合にもなろうが、落としたのが胎の中とくれば、もうどうしようもない。
まぁ、ともかくAはBが大のつくほど嫌いで、それは、Bがずけずけとモノを言うからであった。
さて、ユングのいう影の考えを当てはめると、
Aの影、つまり無意識に押し込めてしまったもう1人の自分の要素というのは、Bのようにはっきり自己主張をするモノだったということになる(素人のわたくしの理解が以下略)
Aは自身のこれまでの人生の何処かのタイミングで、
「わたくしは他者に気を遣う控えめな人間」という表の自己イメージを意識することになった。そのために、はっきり主義主張をいう自分という表のイメージに合わない自分を無意識に押し込めて無かったことにしようとした。
しかし、Aの押し込めたそれは、
見えないところに隠しただけであって、無くなったわけではない。
すると、他者に自身の影を投影し、自分ができなかったことをしていると反発心が湧くという具合らしい。(わたくしという素以下略)
さて、プロアマ問わず創作活動をしている人たちの界隈で、あることをしばしば耳にすることがある。
描きたいモノ、描けるモノ。
好きなこと、得意なこと…さて、どちらをするべきかという話題だ。
ここにユングの影の概念を使ったらどうなるか
というのが最近考えていることなのだが、
いかんせん素人の浅知恵なので答えめいたものさえ未だ出せないでいるのである。
ここまで、ダラダラと駄文を垂れ流し、何だか満足したのでここまでにしようと思う。
最後に、もしここまで読んだ人が万一にもいたならば、ユング心理学の要素を使った素人の妄想なので、鵜呑みすることがないようお願いしたい。
これらの駄文を鵜呑みにして恥をかくことがあっても、どうにもできないので。
しかし、もし貴方が鵜で、背後に鵜飼がいたならば、話は違ってくるかもしれない。何でもかんでも怪しいモノすら頬張ってゴクンと腹に落とすその前に、巧みな技でコレを阻止しておあずけにするのが鵜飼だからである。
とおまけの駄文を追加してはみたものの、
鵜がコレを読んでいる可能性は残念ながらゼロに限りなく近いであろう。
仮に、人語を解し、SNSを利用するような鵜がいたのなら、人類は呑気に歪みあったりしている場合ではない。鵜と鵜飼の力関係だって変わってくることだろう。鵜飼飼鵜みたいな、もう何がなんだかわからないことになるだろう。
かくして、最初に明言した通り、妄想をダラダラと垂れ流した。いつまでも流しっぱなしというわけにはいかないので、ここらで蛇口をきゅっと閉めたいと思う。
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