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#メリリー・ウィー・ロール・アロング
2gsahoko-intermission · 2 months
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『メリリー・ウィー・ロール・アロング』感想
ニューヨーク・シアター・ワークショップからトランスファーし、現在ハドソン劇場で上演中の『メリリー・ウィー・ロール・アロング』を見た。ジョージ・S・カウフマンとモス・ハートの戯曲(1934年初演)をもとにした1981年初演のミュージカルである。脚本はジョージ・ファースで、歌詞と音楽はスティーブン・ソンドハイムである。
本作は、映画プロデューサーとして成功を収めたものの私生活は崩壊している作曲家フランクを中心に、親友だったはずのメアリーやチャーリーとの関係がどうやって壊れていったかを、どんどん時を遡りながら回想していくものである。
1981年初演当時は、時間を遡る構成や大舞台の経験に乏しい若手中心の配役が観客の混乱を呼び、盛大な失敗作と受けとめられた(ドキュメンタリー映画「ベスト・ワースト・シング」(2016) で経緯が詳細に語られている)。しかし時を経て再評価が進み、今ではソンドハイムの代表作の一つに数えられるようになっている。今回の演出を務めたのはマリア・フリードマンで、2021年に日本の新国立劇場で上演されている。
私は日本で見た演出は他国で見ないようにしている。それよりも一本でも多く新しい作品、新しい演出を見たいし、新国立劇場版についてはすでに批評を書いているのでなおさらである。しかしこの『メリリー・ウィー・ロール・アロング』は、ジョナサン・グロフがフランクを、リンジー・メンデスがメアリーを、そしてダニエル・ラドクリフがチャーリーを演じるということで、ミーハー魂の赴くままにチケットを確保した。
グロフのフランクは華やかさと憎みきれない軽薄さを纏っており、ラドクリフのチャーリーは自意識過剰な神経質さがあって、凸凹コンビっぷりが良かった。
出色だったのは、リンジー・メンデス演じるメアリーと、ケイティ・ローズ・クラーク演じるベスである。これまで日本で2回『メリリー略』を見ていたのだが、どちらも女性キャラクターの描き方にあまりピンと来なかった。しかし2024年ブロードウェイ版『メリリー』ではメアリーとベスがとにかく良かった。メンデスのメアリーは、フランクと親友になれても恋人になれない惨めさや痛みをこらえ、おどけたりツッコミを入れたり励ましたりと、三人組を続けるための潤滑剤や緩衝材として振る舞ってしまう悲哀を繊細に描いていた。
また、クラークはジェスチャーが大袈裟でせっかちでぶっ飛んだキャラクターとしてベスを表現していたのが印象的だった。思えばベスは、レヴューに出演しようと思いたったり、夫フランクの手がけたミュージカルの開幕とチャーリーの妻イヴリンの出産が重なった時に迷うことなくイヴリンを選択したりと、割と大胆で思い切りの良い人物なのである。初登場が離婚裁判ということもあって、フランクの身勝手さに振り回される「健気でかわいそうな糟糠の妻」というイメージが、ベスの若い時代にまで及んでしまいがちなのは理解できる。しかし、クラークによる溌剌としたベスは新鮮かつ的確で好きだった。
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joji1966 · 3 years
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☆彡 #駅張りポスター ミュージカル アリージャンス〜忠誠〜 メリリー・ウィー ・ロール・アロング 〜あの頃の僕たち〜 (国分寺駅) https://www.instagram.com/p/CL1lAj_JdTr/?igshid=pfm1dte00rpf
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ryusons · 3 years
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ブロードウェイミュージカル メリリー・ウィー・ロール・アロング  大阪公演最終日に行ってきました。  素晴らしいミュージカルを観劇できて幸せな時間を過ごす事ができました。  どうもありがとうございました。  #メリリーウィーロールアロング #ブロードウェイミュージカル #merrilywerollalong #broadwaymusical #梅田芸術劇場 #大阪 https://www.instagram.com/p/CP_WWfRADIt/?utm_medium=tumblr
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your-daiku-blog · 7 years
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柿澤勇人、“背水の陣”の精神【気になる新星vol.4】 疾走する若者役なら当代一、というほど『春のめざめ』『ロミオ&ジュリエット』での主人公役が鮮烈だった柿澤勇人さん。サッカー選手の卵だった高校生の時に舞台を志し、破竹の勢いでチャンスを掴んできた彼ですが、その陰には死にものぐるいの努力があったようです。『メリリー・ウィー・ロール・アロング』でも工夫を重ねる柿澤さんに、ひたむきな思いをうかがいました。*17年7月のコメントを追記しました! Source: All About(オールアバウト)
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2021年に見たものリスト
■:映画、□:演劇、▲:スクリーニング、☆:ドラマ
【映画・演劇・スクリーニング】
1月4日
■:『もう終わりにしよう』(Netflix)
▲:『Ratatouille』
1月9日
▲:『Lazarus』(New York Theatre Workshop)
1月12日
▲:『オーランドー』(Schaubühne)
1月13日
▲:『CAPSULE』
▲:『ESPRITUS』
▲:『Swingin’ the Dream』(以上、Under the Radar Fastival)
1月24日
▲:『スペードの女王』(MET)
1月29日
▲:『The Approach』(St.Ann’s Warehouse)
1月31日
▲:『投げられやすい石』(ハイバイ)
▲:『PASS OVER』(AmazonPrime)
2月1日
▲:『ハイディ・シュレックの討論会』(AmazonPrime)
2月14日
▲:『Roman Tragedies』(ITA)
2月15日
▲:『The Far Side of the Moon』
2月16日
▲:『1776』(コンサート版)
2月18日
▲:『ハンサード』(NTL)
2月19日
▲:『人類館』(AKN プロジェクト)
2月21日
▲:『COVID fan tutte』(The Opera Vision)
2月22日
▲:『Dancing Nation』(Sadler’s Welles)
2月28日
▲:『Queer the Ballet』
▲:『Public Domain』(Southwark Playhouse)
▲:『Gatsby - the Musical』
3月3日
▲:『戦火の馬』(NTL)
3月4日
▲:『HYMN』(Almeida)
3月6日
▲:『Brother』(Southwark Playhouse)
3月7日
▲:『The Sorcerer’s Apprentice』(Southwark Playhouse)
3月8日
▲:『再演 演劇史 (I)』(ITA)
3月14日
▲:『ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから』(Netflix)
▲:『マ・レイニーのブラックボトム』(Netflix)
3月18日
□:『BARNUM』
3月20日
▲:『帰還不能点』(劇団チョコレートケーキ)
▲:『ドリアン・グレイの肖像』(What a Curve Up!)
3月22日
▲:『オイディプス』(ITA)
3月23日
■:『アンモナイトの目覚め』(試写)
4月17日
▲:『Lorax』(OV:In-Camera)
4月18日
□:『消えちゃう病とタイムバンカー』(中止)
4月21日
□:『GOYA』(中止)
4月26日
▲:『Cruise』(stream.theatre)
5月7日
■:『イン・ザ・ハイツ』(試写)
5月15日
▲:『サンセット大通り』(Curve)
5月22日
□:『終わりよければ全てよし』(彩の国さいたま芸術劇場)
5月30日
□:『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(新国立劇場)
6月5日
□:『未練の幽霊と怪物』(KAAT)
6月20日
□:『インク』(劇団俳優座)
6月22日
□:『アウグストゥス - 尊厳ある者』『Cool Beast!!』(宝塚歌劇団)
6月29日
■:『アメリカン・ユートピア』
7月8日
□:『カルメン』(新国立劇場)
7月15日
□:『衛生〜リズム&バキューム』(赤坂ACTシアター)
7月17日
□:『カルメン』(新国立劇場)
8月11日
▲:『一九一一年』(劇団チョコレートケーキ)
8月13日
▲:『スポンジボブ ザ・ミュージカル』(ニコロデオン)
8月15日
▲:『南太平洋』(Chichester Festival Theatre)
8月19日
▲:『スポンジボブ ザ・ミュージカル』(ニコロデオン)
8月28日
▲:『The Bagdad Café』(Wise Children)
8月31日
▲:『5時から7時までのクレオ』(AmazonPrime)
9月9日
□:『湊横濱荒狗挽歌』(KAAT)
9月23日
■:『クーリエ 最高機密の運び屋』
■:『シャン・チー テン・リングスの伝説』
9月29日
■:『ディア・エヴァン・ハンセン』(試写)
10月5日
■:『トーベ』
■:『007 No Time to Die』
10月26日
□:『オリバー!』(シアター・オーブ)
10月30日
▲:『マクベス』(Almeida Theatre)
11月5日
■:『モーリタニアン 黒塗りの記録』
11月14日
■:『tick, tick…BOOM!』
11月23日
■:『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
11月30日
□:『蜘蛛女のキス』(東京芸術劇場)
▲:『嵐が丘』(Wise Children)
12月4日
▲:『人生は夢』(Lyceum Theatre)
12月22日
□:『キッド・ヴィクトリー』(浅草九劇)
12月27日
□:『vitalsigns』(サンモールスタジオ)
12月28日
▲:『フィスト・オブ・ノーススター 北斗の拳』(日生劇場)
12月31日
▲:『妖精の女王』(The Glyndebourne Festival Opera)
その他、配信ドラマ
・『GIRLS』(S1〜S6)
・『アメリカン・ゴッズ』(S1〜S3
・『エレメンタリー』(S1〜S3)
・『ブリティッシュ・ベイクオフ』(S1〜S6)
・『CRASHING』
・『The Politician』(S1〜S2)
・『都市を歩くように』
・『クイーンズ・ギャンビッド』
・『ルパン』(S1〜S2)
・『不動産ファミリー〜高級物件はお任せ』
・『エージェント物語』(S1〜S5)
・『The Chair』
・『Nadiya’s Time to Eat』
・『Nadiya Bakes』
・『SALT FAT ACID HEAT』
・『シェフのテーブル』(S1)
・『ブルックリン99』(S1〜S7)
展示
・《琳派と印象派》(アーティゾン美術館)
・《電線絵画展》(練馬区立美術館)
・《マーク・マンダースの不在》(国立現代美術館)
・《ボイス・パレルモ》(埼玉県立近代美術館)
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your-daiku-blog · 7 years
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小池徹平、ミュージカルに夢中【気になる新星vol.25】 TVドラマや映画、音楽と幅広い活躍の傍ら、13年に『メリリー・ウィー・ロール・アロング』でミュージカルに初挑戦した小池徹平さん。以来次々と目覚ましい成果を挙げ、ミュージカル界にとっても非常に頼もしい存在となりつつあります。初春には名作『キャバレー』に出演する彼にとって、ミュージカルの魅力とは?*17年7月のコメントを追加掲載しました* Source: All About(オールアバウト)
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