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ak0gare · 6 days
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0423 優奈&優華ペアと瑠璃光院に行った日。ホテルで大きなおおきなモンブランを食べた。大文字山みたい。インドネシアでの新婚旅行の思い出を聞く。15種類もプールがあってバスが行きかうなんて規模が桁違い。みんなすっかりレディになったね。 優華ちゃんの話を聞きながら、確かに25歳の時の恋愛って、それまでの、感覚では進めていけないような、あたらしいフェーズに入ったような感じで臨んでいたかもしれないなと思いだした。わたしの場合コロナ禍に差し掛かった年でもあるから、より記憶に残っている。 瑠璃光院は雨でしっとり濡れた青紅葉が嘘みたいに綺麗だった。 どの部屋も照明が消してあって、緑の天然のランプが淡く部屋でけぶっている感じ。叡山電車で行けるところって、素敵なところが多いな。 晩ポスドクがシェアハウスのお好み焼きをつくる会に呼んでくれた。改めて、人と暮らすのってわたしには無理だなととても勝手なことを思った。
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0424 日記に書くか迷っている。 午前中で仕事が全部済んだので大阪へ。中之島の美術館でモネと福田平八郎を見た。どさくさにまぎれてチケット買わせてしまい申し訳ない。 京セラ以上にものすごい人手だったけど、ずっと見ていたいなあと思える作品がいくつかあってよかった。瓦に落ちた雨の痕を描いた作品がよかったと話していたら同行者もそれが一番心に残ったと話していた。 雨。拾った傘で相合傘をして、中之島図書館に行った。なんだか教会みたいなこの場所がほんとうに好きだ。比喩の辞典や広告の本を読んでいたら相手は眠ってしまっていて、そういえば今日徹夜明けで来たって言ってたなあと思いだした。煙草吸ってくる、と言われて、おそらく眠気覚ましなんだろうと思いながら見送った。 このへんはオフィス街であんまりお店がないので、Odoanの串揚げの店で飲む。 梅酒でぼやーっとして、家の話をしていたらふっと流れが硬くなるのを感じた。流れと言うよりも、空気。言語や話の運び方で、ああくるぞ、という、高波警報のような予感を肌で察知した。あ、これはまずいと思っていたら「要するにきみのことすきなんだよ」と思っていたよりもずっと率直な言葉が平手打ちのように飛んできて、視線をピンで留められたみたいに動けなくなってしまった。 ほんとうに、一切予想していないところから剛速球が飛んできて頭蓋骨かち割られたみたいな感じ。口説くというよりも懺悔のようにゆっくりと低く告白を吐露されて、もう何を揚げたものかわからない串を次々食べて、梅酒で流し込んだらくらくらして、水をなんども飲む羽目になった。かち割られた頭蓋骨からだらだらと脳みそが零れて床にみにくく垂れて痕をつけているのを可視化しているみたいだった。今日確かにいつもより言葉が重い感じがしたしもっと言えば女性扱いされているような気もしないでもなかったけど、徹夜してたらそんなもんだろうと思って受け流していた。 こっちも何日か悩んだからそっちも時間かけて回答すればいい、といわれたものの、わたしの滞在はあとひと月とすこししか残っていない、し、9月からインドの大使館で働くと思うと言われてしまい、一体なんなんだ。 言わないでほしかった。わたしも好きだったからにほかならない、けど、わたしの好きは、「誰のものにもならないでいてほしい」という意味だ。わたし含めて。 だからさわりたくてもさわらなかったのに。 高野山でだったらセックスしてもいいですよ、と言い放ったら「それはだめ。神聖な場所だから」とすげなく断られたのでますます意味不明だった。 言うつもりなかったんだけどなんか言ってしまった、とぶつぶつ言われて、なんだか高校生みたいだなあと思った。正確には、自分の感情が何よりも大切で、それに押しつぶされて周りが全然見えていなかった高校生の頃の自分みたいだなあと思ったんだった。横顔きれいだね、と言われて、そんなことないよ、と思ってもないのに否定している自分がとても、なんだか、いやなおとなの手本みたいだった。 それなのに「子供みたいな顔してるね」と言われて、どの口が、と思いながらも何も言い返せず、店を出ても雨がやんでいなくて、「日が出ていないと一日を長く感じるね」と言うのを黙って聞いていた。
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ak0gare · 10 days
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0420/夜 自転車で二人乗りして坂道をかっくだって、下宿先のアパートへ行く。ここ最近学生と二人乗りばかりしているが、しょうみ一番安定していてうまかった。もう荷台でエッチな声を出すこともない。 築60年の、旅館のようなアパートに到着してお部屋にあがる。寮を出てひと月、まだ引っ越ししたてらしい。床が歩くたびみしみし揺れて、電車が通るたびかなり大きな音で響いた。画集とたくさんの辞書と岩波文庫が林檎の木箱を積んで作った本棚に並べてあった。 窓を開けると阪急電車が通っていて、「窓開けてると、この景色だけで酒が進むよ」とのことだった。なんだか吉田拓郎みたいな家。もちろん畳敷きで、どうやって入国したのか、ロシアで買ったトナカイの毛皮を壁に飾っていてまさしく探検家の自室めいていた。 ラーメンを茹でてくれたので鍋のままじかで分け合って食べた。1時から配達に行くので仮眠取る?と訊いたけれど「いや寝ないでこのまま行く」とのことで、とてもハードだった。歩き疲れただろうし布団に寝ていいよ、と敷いてくれたので、宿主を差し置いて着のまま寝ころんだ。ら、あっさりと電気を消されてすぐそばに、トランプの絵柄みたいに反対向きで富田さんも寝ころんだのですこし緊張した。何かされるなんて、これっぽっちも疑いを抱かないくらい信頼している相手ではあったけれど、やはり、照明がないとなると急に、型にはめられたような感覚になるのは、わたしが薄汚れたおとなだからなんだろうか。 「照明つけてないと、寝ちゃうんじゃないですか」 「寝ないようにはするけど、何か話して。なんでもいい」 しょうがないので塩竃で脱いだ話をしたら「その写真、あったとして全然見たくないな」と笑いだしたので、写真を送りつけた。一瞥するなり「見てられないからもっと太った方がいい」と言われて、そういえば去年京都で一日デートした時「好きなタイプは肉好きがいい女性」と言われて、ガーン……と勝手にショックを受けたことがあったことを思いだした。 だらだらと脈絡のない話をしているうちに、懺悔したい気持ちになって「去年、一緒に阪急電車に乗った時のことで謝りたいことがあります」と切り出してみた。 「あー、東寺の弘法市行った帰りだっけ」 「そう。その帰りに、『寄り掛かっていい?』って訊いたら『馴れ合いはよくないよ』って断られたんですけど、富田さん覚えてますか」 その日は一日一緒にいて、何を話していても最高楽しくて、この人は本当にこのましいなあと思って、最終的に欲求に敗北し、ようはリビドーをぶつけた結果が「よりかかっていいか」という申請だったのだがあまりにあっさりと袖にされてしまって、恥ずかしい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいになったのだった。 あんまりにも恥ずかしかったから日記には書かなかったが、そんなやりとりがあったのにそのあと野宿に誘われて「どういう意味⁉」と思って大混乱した、という経緯がある。結局野宿は「ごめんパン屋のシフト入ってた」と無慈悲にリスケされたのだが。 「覚えてるよ」と返ってきてびっくりした。絶対に忘れていると思ったし、覚えていたとして、忘れたふりをされそうだなと思っていたから。 「あの時、自分の欲求を剥き出しに、かなり直接的にぶつけてしまって、とっても申し訳なかったなって」しかもわたしかなり歳上だし……ともごもご言っていたら「恥をかかせたんだったらごめん、でもまだ早いって直感的に思ったから咄嗟に切り返した」としずかに返ってきた。蒸し返すのは結構恥ずかしかったので、その一言で、ほんのすこしだけ救われた。 「あと、記号的な台詞だなあと思ったから」 「う」ぐうの音も出ない。やはりこの男は容赦が無い。わたし小説家なのに。生身の人間でままごとをしないためには、じゃあどうしたらいいんだろう。 いろんなことを話して、セックスの話もした。旅をしているとワンナイトに誘われることはそれなりにあるらしくて「富田さんは純粋だから童貞かと思ってた」と言ったら「男にそんなこと言うなよ」と怒られて、マジで本当にそうだと思ってすぐに謝った。 「なるだけたくさんセックスして、そのあと坊さんになるよ」 「すごく最低ですね」 とても小さな部屋に向かい合わせになっても女性に対して緊張感を一切あたえない雰囲気があったので、まさかその数時間後にこんなことを言う人だとは思ってもみなかった。けど落胆するとかは一切なくて、まあそうだよな、と不思議と納得していた。 性欲と好奇心はとても似ている。バイト代をめいっぱいつぎ込んで世界中の僻地を旅している人が、「セックスなんて興味ない」と思ってる方が、ちょっとへんだ。 「あのさ、敬語じゃなくていいよ。僕、敬語じゃないし」 「うーん。よく言われるけど、癖なんですよね」 「じゃあいいけど」 連休のどこかに、間人へ一緒に行ってくれることになった。寝袋ふたつあるから野宿しよう、とのことで、ほんとかいなと思いながらも「じゃあ使い捨てカメラひとつずつ持っていこう」と返す。 手を見せて、と唐突に言われて万歳する格好で手を差し出した。わざわざ携帯のライトで照らしてまで観察したあと「普通だね」と言われたので怒って引っ込めた。 「初めて会った時からすごく話しやすい」 と言われて、同じようなことを誰かべつな学生にも言われたけど誰だっけ。と考えて杉野さんだと思いだす。 電車が通るたびに轟音が部屋を貫いていた。
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ak0gare · 10 days
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0420
めずらしく高橋君から爆速で写真が届いた。ほぼ毎日一緒にいたのでものすごい量だった。写真家の友だちがいるって本当に素敵なことだ。 早起きして阿波座の水鯨に行った。ゆいは徒歩で来たらしい。奇しくもデニムでお揃いだった。 シルバニアみたいなとってもかわいい喫茶室でそれぞれピザトーストとフレンチトーストを食べた。午前中からお茶するのってすごいいいスタートって感じで最高だった。 高橋君どうだった?と帰り際に感想をたずねたら「ずんずん遠慮なくくるのが**と似てると思ったよ」とのことで、結構納得したけど一瞬恥ずかしかった。似ている人とばかり友だちになっていることが。 富田さんと万博記念公園駅で落ち合った。探したのにどこにもいなくて、焦っていたら「目の前にいる」とLINEが届き、円メガネをかけた男の子が手を挙げて目を合わせてきてきたので3秒くらいかたまってしまった。去年はいかにもうさんくさい旅人じみたちょんまげだったのに、普通の髪型になっているせいで、和製ジョブズみたいな好青年になっていた。 ……これが富田さん⁉⁉ヒマラヤの氷河に遠征してクレバスに落ちかけてた富田さん⁉全然探検家感などなく、いまにもリュックからiPadを取り出しそうな雰囲気すらあって、「髪切ったんですか」と問うたら「最近探検部では短髪がブームなんだよ」とのことだった。垢抜けたね、とかかっこいくてびっくりした、と思いはしたけれど、相当久しぶりに会う間柄である上にそもそも彼に会うのは4回目とかなので、失礼かと思って感想を述べるのは遠慮しておいた。 公園まで歩いて、ホットドッグを買ってもらった。遅刻したしわたしが買います、と言ったのに「遠くまで来てもらってるから」ととてもあっさりいなされてしまった。景色綺麗なところで食べよう、とのことでネモフィラ畑のそばで芝生にじかにすわって食べた。 いつから京都いるの、と訊かれ「3月から5月まで3カ月」とこたえたら「じゃあべつに今日会わなくてもよかったな」と言うので、なんて意地悪なフェミニストなの!と怒ったらずらっと綺麗な歯並びを見せて笑っていた。そうだ、初手からこういう人だった。1年ぶりに会って、見た目が変わり過ぎて慄いていたのだけれど中身は一切変わっていない。 「最近は何してんの」 と問われたので、何にも属してないしいつもこたえるのに窮してるんですよね、とこたえたら「ミス・ノーバディってことだね」と返ってきた。なかなかいい響き。 万博公園はものすごい人どおりだったけれど、敷地の広さが半端ではないので、ごみごみした印象は一切なく、いろんなところに小川が流れていてとても気持ちがいいところだった。もう閉園までずっとこの芝生の上にいてだらだら話したい……ルクセンブルクで小野さん(探検部の同期)とケンカしてバラバラで帰国した話聞いてにやついていたい……と思ったが、民族博物館の展示へ移動した。 仮面の展示で、7部構成のかなりボリュームのある展示だった。結構ゆっくり見たけれど富田さんはメモしながら見ていたのでわたしの3倍くらい時間をかけて見ていた。可愛い。太陽の塔に登りたい、とだだをこねて移動したら、すでにクローズしていてくやしい。内部は真っ赤なのだという。太陽だものね。 歩き疲れたので菖蒲が茂る水辺まで移動してベンチに座った。富田さんはとても気持ちがよさそうに煙草を吸っていた。こんなに綺麗な空気があるのに、と言ったが無視された。ロシアで吸ったらそりゃあおいしいだろうな、肺のかたちがくっきりと浮かび上がるくらいに。 ロシアではトナカイぞりで移動していたらしい。だから、なんでいまロシアに入国できるんだよ。と思ったけど、入れるは入れるらしい。経済制裁があるから現金主義のようだけれど。 小説の話をしたら「すごいね。もうすぐじゃん」と真剣に祝ってくれた。富田さんは探検しているにもかかわらずきちんと単位を取得して今は年齢通り4年生をしている。今後はどうするの、と訊いたら「院に行った後、出家でもしようかな」とすっとぼけた。けど出家については去年も口にしていたので、案外ちゃんと検討しているらしい。 ずっとベンチで話していたら昼間はたくさんいたのにすっかり人がいなくなっていた。中央広場に戻ったら芝生のまんなかにぽつんと置かれたベンチに鴉がたくさん止まっていてエドワード・ゴーリーの挿絵のようでおそろしかった。ゆ���くり歩いて公園の出口を目指す。夕食どうするの、と訊かれたので「もちろん富田さんと食べます」とこたえたら「やば、舌打ちしそうになった」と返ってきた。なんでこんなにドSなのにデートがうまいフェミニストなのか、よくわからん。 阪大の寮生からも声がかかったらしいので一緒についていくことにした。男子寮なので、5人の寮生が当然「誰おまえ」みたいな顔をしてわたしを見ていたが富田さんはしれっと「一緒にいたから連れてきた」とだけ言った。ちゃんと説明しろよ、と思ったが誰も彼女ですか? とは言わなかったので距離感で見抜かれているんだろう。 みんなで中華料理を分け合って食べる。阪大生はイメージ通りまじめな子が多かった。 春休みにカジノをしにベトナム旅行に行った子がいて、ベトナム珈琲を振るまってくれるそうなのでぞろぞろと寮についていく。富田さんが自転車を押しながら「もう帰るの面倒くさいだろうし、僕の家泊まっていいよ」とだるそうに言ってくれて、わーいとはしゃいでいたら「どのみち1時から新聞配達行くから。布団使ってもいいよ」と言われてずっこけそうになった。過ち犯すのって、むじぃ~。
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ak0gare · 14 days
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0415 六曜社でモーニング。この店がいつも混んでいるのは喫煙可だからなんだろうか。 路上で打ち合わせをする羽目になり汗だくになった。お昼は豪華に京都市役所前のクラスローブで抹茶とオレンジのパフェを食べた。町家風でなかなか良いのにほぼお客さんがいなかった。 3つKG+の展示を見る。黄色い旗が目印で、服屋や雑貨屋や和菓子屋や寮に展示がしてあって、なんだか街を使ったRPGみたい。 18時に吉田寮で高橋君と落ち合う。先に着いたと連絡があったのに一向に見つけられずぐるぐる探し回っていたらベンチで煙草を吸っていた。あまりにも馴染んでいて笑ってしまう。 旧館はもう使われていないので誰もおらず、廃墟のようだった。木の板ががたぴし鳴る。熊野寮に移動して、寮食を取ったあと京都駅へ向かった。遠いんだからわざわざ送らなくても、と言い差すので「そこまでの人間関係じゃないって?」と混ぜっ返したら「そこまでの別離ではない、って言いたかった」と返された。 京都タワーに向かって坂をすべる瞬間がとても気持ちよかった。 東京だと自転車で待ち合わせるとか、並走する機会がないよね、と言いかわす。ベローチェで一杯だけ飲んで、「じゃあまたね」と別れた。 ずいぶん長い一週間だった。またしばらく会わなくなる。なんだかこの子とはそれの繰り返しだ。 情動的なものを好むよね、と見抜かれてどきりとした。
0416 暇だったのでポスドクを誘って遠出することになった。 万博公園や嵐山などいろいろ案を出し合った結果、奈良へ行った。ニートの友人って最高だなマジで。 奈良公園へ行くとわんさか鹿がいて、大型犬みたいだった。人に慣れていて、餌をもっていないとふいとどこかへ行ってしまう。可愛い。なんだか日本ではないみたい。 東大寺までだらだら歩く。修学旅行生がきゃっきゃとはしゃいでいた。大仏を見て、わたしが見たかった大仏って奈良じゃなくて鎌倉の大仏だったんだ……と思った。とても人が多かったが受け手もかなり広かったのでごみごみしている感じはなかった。 エルムンドでお茶してから近鉄に乗った。特急券いるけどさまざまな川を通るルートでなんだかすごくよかった。水色でもない灰色でもない春の暮れ。 帰宅してとても久しぶりにラーメンを茹でた。東子ちゃんがわたしのすきな学生芸人と付き合うことになったらしく、すばらしい報告だと思った。 ああ春だ。あとひと月半しかいられないなんてどうかしている。黙々と、楽しい日々を生きている。
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ak0gare · 16 days
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0414
学生ふたりが寝坊してしまったので一人でカフェコチにて優雅にキッシュを食べた。 足りなくてパンを追加したけど、それでもお腹いっぱいにならなかった。窓際の席で風に撫でられながら夜は短しを読む。天国みたいな場所と季節。 ギャラリーで再集合した。芸術センターの、子供の部屋を展示したものが門外漢のわたしにとってはもっともとっつきやすいテーマだったが、作為的すぎる、とのことでふたりには不評だった。白く陽が照りつけてくるなか、自転車で並走していくつもの展示を巡った。 夕方に抜ける。また会いましょうと言いかわしてから家に戻り、簡単に着替えてお菓子と飲みものを買い出しして京都駅へ自転車を走らせる。17時半だったがまだ太陽が鈍角から差してきて眩しい。指定された場所へ行くと二階建ての京町家が現れた。戸が開きっぱなしで、台所に立っていた背の高い男の子がわたしを見て小さく頷いた。 たまたまTwitterで京町家にてシェアハウスをしている京大の建築学生とつながったので、鍋によばれたのだった。ユーザーネームで呼ばれてしまい、慌てて本名を名乗りなおす。修士2年のサカイさんと3年のワカさん、そして自営業のわたし、というようわからん組み合わせでちいさな炬燵を囲んで鍋を食べた。京都のいい建物の話や、就活の話や、仕事の話や、ワカさんの彼女の話や、手掛けている京町家の改装の話をする。自室も見せてくれて、ポルトガルへ行った時のおみやげです、とつやつやにひかるコースターをくれた。 間人、という場所を教えてもらう。たいざと読む。ワカさんのゼミで扱っているらしい。観光地化されてないから手つかずですごくいいんですよねとポートフォリオを見せてもらった。こういう場所で著者近影撮りたいなあと言ったら笑われた。縄文時代のなごりがまだ残っている土地。日本と言うよりも室町時代の墨絵に描かれた中国みたいだった。 京都から車で2.5時間……高橋君に教えたらよろこびそうだな��思ったけれど、もう滞在期限が切れてしまう。でもいいか、来年も京都グラフィーで来るだろうしその時わたしもいればいい。ごく自然にそう考えて、傲慢かな、とちらっと思う。 サカイさんに八文字屋という木屋町のバーを紹介された。お酒飲めないからなあと言っていたらサカイさんがおずおずと一緒に行きますか?と言ってくれて、ワカさんがちょっと笑っているのが見なくても気配でわかって、なんだか、自分の人生じゃなくてト書きをこなしているみたい、と思いながら、なんてことない顔をつくって「ありがたいです」と答えた。 ビールを半分以上飲んだあたりで顔が内側からろうろうと灯っているのを感じた。そもそもアサヒの黒ビールを飲んだのは人生で初めてだった。おいしいとは思わないけどまずいとはもう思わない。 もう一人の住人のトイダさんも帰宅したので3人で話す。みんな学科は同じなのに家人となってまだ浅いからどの組み合わせも敬語同士で話していてそれが不思議で、でもとても楽しかった。10時まで長居してしまう。自転車でたっぷりとした余韻を残しながら、相国寺を突っ切って出町柳へ帰宅。 彼氏にものすごくひさしぶりに電話かけたら一瞬で電話切れたのち「ごめん明日朝早いから」と断られてしまった。去年だったらヒスってしくしく泣いていたところだったが、そうか……と思うだけだった。何かの罰かもしれないと思わないでもない。 モリさんと平日に近江高島へ行く約束を取りつけた。 京町家、家賃14万もあるのか。ふたりで住んだらちょうどよさそう。ゆいと住んだらほんとうに叶姉妹の日々になる。
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ak0gare · 16 days
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0413
出町柳のデルタで京都グラフィーのチケットを買う。5500円、誘われなければ買わなかったかもなと思う。けど造園師をデートに誘う口実にもなるからいっか。と思った。 店を出たら偶然高橋君と金城さんにかちあった。ふさふさとした凛々しい眉、くっきりとした二重瞼、一本結びにした髪。見るからに利発そうな、聡い栗鼠みたいな子で、ある意味想像の範疇通りだなと思いながらたどたどしく挨拶を交わした。そのまま一緒にまわったってよかったのだけれどなんとなく遠慮してしまう空気があって、また夜に、と言って別れる。 烏丸御池を中心に京都グラフィーの展示を見た。さまざまな意匠の近代建築もしくは歴史的建築を舞台に写真が展示してあって、写真と言うよりも建物を見る機会としてすごくよかった。文化博物館の先住民の展示が気迫があったけれど、題材のパワーによるのか撮り手の気量によるものなのかはわかりかねた。 午後からFFのたまきさんが主宰しているお花見に遊びに行った。ありえないくらい陽射しがさんさんさしてきて具合が悪くなるくらいだった。大阪大の女の子とすぐ打ち解ける。初めて会うたまきさんは、アイコンにしている写真はシーシャ屋の店長みたいなしゃらくさい雰囲気だったのに、実物はとても身ぎれいな、小型犬を思わせる可愛らしい青年で「アイコン感じ悪いですよ」とコメントしておく。26日に京大で会う約束をとりつけて家にいったん帰った。 夜、3人で食べようと約束をつけていたのでわたしが指定した四条のさらさへ行く。そわそわしてソファ席で待っていたら「よ」と高橋君と金城さんが現れた。「ごめんなさいおまたせしてしまって」と金城さんがアナウンサーのように澄んだ声で言う。 3人でフォーを食べた。探りさぐり金城さんと言葉を交わす。わからないことがあるとすぐにスマホで検索するところがめちゃくちゃ東大生だった。今は早稲田のロウスクール生らしい。高橋君はほぼ口を挟んでくることはなく、ソファに凭れて「俺は両方がどういう人間か知ってるからおもろい」とにやついていた。 すこし話しただけで、なんというか、すこんとまっすぐで裏表がない人なんだなとすぐにわかった。「金城さんの執着ってどこにあるの」とたずねたら、「そういうの訊かれたことないです、でもそういうの嬉しいな」と首をひねって一所懸命考えていた。高橋君が「この人、パーソナル掘るの好きだから」とやっと挟んできてすこし恥ずかしい。 3人で鴨川へ行く。金城さんが「得意じゃないけど、異性愛やろうかなって思うことがあって。でも人に執着されたり依存されるのいやなんですよね」と言うので「それって親友つくればいいだけなんじゃないの」と言ったら「でもみんな就職でちりぢりになっちゃったから、恋人の方が都合がいいのかなって」とのことで、なるほど、高橋君の友だち、という感じがした。冷えてきたから多聞でコーヒーを飲んで、もうみんな眠そうだったのでお会計してホテルに向かう金城さんと別れた。 「どうよ金城」と訊かれたので「高橋君の友だちとしては意外なところが多かった、ひねくれてないから」と言うと笑われた。そういえば、骨があるやつしか相手にしたくない、と北陸の車中で話していたことがあったのを思いだした。金城さんは確かに善意的な人間だが、迎合してくることはなく疑問があればくまなく深堀するタイプの女性だったので、そういう点では相手に適うのだろうと思う。 かつわたしとはいろんな意味で正反対の女性だ。作為がどこにも見えないし、劣等感もなさそうだった。手にしている何も、武器だと思っていないから振り翳すこともない。お手上げだな、と思ったけれど張り合っていると思われたらいやだから言わないでおいた。 「あ、でも金城さんって性別がどうであれ相手に対して態度変えないタイプだろうなって」 「そうだろうね」 「金城さんを恋愛的に好きになった時に、どう踏み込んでいいか難しいなって迷いそうだなって思った」 「ふーんなるほどねえー」え、自分は変えてるの?と問われたので「なるべく変えたくないけど職業病かな」と返す。嘘だなと自分で思いながら。 レンタルチャリの空きがないというので三条までふたり乗りした。わたしふたり乗りして京都の夜走ったこと忘れないだろうなあ、と口に出して言った。川から吹いてくる風が涼しくて、素肌に履いたスカートが脚にふれるたびにすこし官能的な感触が走って、完璧に春の夜だった。警察がいたので笑いながら道を変える。 面ではなく点で身体にふれて、ここまでだ、と思った。
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ak0gare · 16 days
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0411 起床。寝起きが悪い人に限ってなぜ何回もアラーム鳴らすんだろう、と思いながらてきぱき着替える。二度寝って一番気持ち悪いと思うんだけれど。 Wi-Fiがほしいとねだられたので四条烏丸の進々堂へ行ってブランチをした。京都で最もよく見かける老舗チェーンのこの店に来たのは今年初めてだ。パンにぱくつきながらzoomふたつに出るのを見つつ、自分の作業を進めた。プロットもちまちま書き始める。 昼間に別れてひとりで京セラ美術館の村上隆の展示を見に行った。いきなり池の中の超巨大金のクマ(ルイヴィトンの総柄のキャリー?に座っている)を見て、お金と権力……と思ってしまい、あまり期待していなかったのだが規模の大きな作品をたくさん見られて結構よかった。 今日はゆいと高橋君を引き合わせる日。わたしの近辺で誰か会いたい人いる? と訊いたら真っ先に「写真の人」と指名されたのでいろいろとちょうどよかった。東京にいる時はなかなかつかまらない相手なので。 平安神宮で撮ってもらうのを、仕事しながら待った。普段の彼女は垂べら髪の上臈といった風情なのだが、この日は黒いチャイナシャツとサテンのタイトスカート、ピンヒールといういでたちのせいか龍が如くに出てくる秘書みたいだった。そういえばいまでこそおまえ呼びすらしてくる高橋君も、初めて会った時は敬語で話しながら撮ってくれたことよなあと1年前の戸山公園での邂逅をうすく思いだしたりした。 夫と夜桜を見る約束があるからと先に帰っていくのを見送った。「わたしの友だちっぽいでしょう」と言うと「そうだね、似てるところがある」とコメントしていた。君の人生には登場しないタイプの女性じゃない?とからかったら、まあそうかもな、と素直に首肯していた。 御礼するから夕食はわたしが出すよ、と言ったら大喜びしていた。三条のサルバトーレ、リッチに高瀬川沿いのテラス席を取る。ピザとパスタと、あげニョッキを食べていたらいきなりさくらから電話があった。なんだ?と思いながら出たらだーらさんも一緒にいて、仙台で花見をしているところらしかった。京都の桜もビデオ通話で見せてあげる。デート中に電話に出るなよ、と勝手なことを言われながら、よっぱらいの相手をした。 帰宅。まだ仕事が残っている、と呻くので、家に残して一人で東山湯へ行った。ビートルズが流れる古い銭湯で、熱いお湯の中に身を沈めたらお湯が勝手にぴかぴかと金色に光りだした。銀河の中で身を清めてるみたいだった。 ほかほかの身体で百万遍をだらだらと自転車で走った。あまりに充足していて、はち切れてしまいそうで、言葉にするとしたらしんじゃいたい、しか出てこなくて、煙草の灰皿が乗っかった非常階段の上でしばらく身動きが取れなかった。 帰宅。先にベッドに入って、デスクを陣取って動画編集するのを見ながら寝た。土日に来ることになっている、写真部の金城さんについていろいろ話を聞く。「金城さんとの一番の思い出は」と訊くと、「一番とかべつにないしな」と濁していたが、いつから仲良くなった?と訊いたら結構明瞭に返ってきた。 「きっかけとかなんの会話をしてたかは忘れたけど、関係性が変わったなと思ったことはあって」 「うん」 「それまではなんか用事とか一緒に見たいものがあって、会う、って感じだったけど、そういうのがなくても話したり会ったりするようになったな」 口実がいらなくなって、金城さん本人がめあてになったってことか、と思ったけどその言語化を渡してやるのは癪だったから、「くやしい」とだけコメントした。わたしとは……少なくともわたしの側はこの人に対して、まだ、遠慮があるからだ。 電気つけたままでいいの?と訊かれたけど寝つきいいからと断って、本当にすぐに寝てしまった。人と暮らすってそう悪いことじゃないのかもしれない、と思ったけれど期限があるからそう思うだけなのだということも、知っている。
0412 快晴。デジタルの方のカメラがぶっ壊れた、というのでウケる。前も雪でカメラで壊してたし、わたしといると何かが壊れるのかな。 午前中は二人して仕事にてんてこまいだった。 写ルンですをふたつ買って、12時から車を借りて琵琶湖に行った。スピッツを流す。桜を見ても、外車を見ても、京都タワーを見ても、巨大な橋を見ても、すげえーーーと歓声をあげながらばしゃばしゃ撮るのを横目にぼんやりと春の助手席に座る。平日ということもあって渋滞することもなく、りぼんをするする引っ張るごとく大津へ着く。透明な湖を臨みながら天下一品のこってりをずるずる食べた。 なんども道を誤りながらミホミュージアムへ行く。中国の富豪の建築家が山を買い取って作った、そうな。ピラミッドを組んだような数奇な美術館だった。しだれ桜の下で写真を撮ってもらう。彼氏に建物の写真送ったらまじかいいな、と羨んでいた。 夜と夕の間に琵琶湖の大橋を渡る。「琵琶湖って腑抜けてるよな」と言うので「でも鴨川って出来過ぎててあざといよね」と返す。琵琶湖の柵の前でも写真を撮る。なるだけ被写体として飽きさせないようにしたいけどどうしたらいいのかよくわからない。と言うと、「俺は別にポージングとかは求めてないよ。撮られ終わった後の、ふう、って息吐いてる顔がめあてだから」とのことだった。ふうん。打算と作為に塗れているわたしがこの人の被写体を請けるというのは随分皮肉なこった、と思いながらむんと口を横に引いた。 百万遍の、京大生が行きつけてそうな居酒屋で夕食を取った。檸檬ビールと、日本酒を飲んだら顔がふつふつと火照った。車代いくらだったの、と訊いたら「もうずいぶん出してもらったからこれは俺が持つ」と断られてしまい、申し訳ない気持ちとありがたい気持ちでいっぱいになった。この子の中でわたしは対等な人間なんだ、と改めてふれたからかもしれない。 ちょっとだけくだをまいて、ありふれた約束をかわして、別な友だちの家へ泊まりに行くのを見送った。
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ak0gare · 20 days
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0410
朝7時に高橋君が出町柳に着いたと連絡が来たのでデルタまで迎えに行く。 一時期はかなり高頻度で会っていたので、久々に会って、ちょっとへんな感じ。挨拶もなしに即シャッターを押されて、そうだこいつと会うときにすっぴんだと困るんだった、と思いだしてアウターのフードを目深にかぶった。死体を投げ込んだ犯人が数年後様子を見に鴨川に来た、みたいな図になった。 1週間いるつもりらしいが一泊した時と同じくらいの荷物量だった。なんて身軽なんだろう。荷物を置きに家に向かう。 2月に富山で撮った時のデータを現像してくれていた。下敷き大の写真をいくつももらい、こんなん愛そのものじゃん。と思ったが「写真現像してくれたから朝ごはんはわたしが出すね」と言い換えた。まあ、学生相手なので毎回全部出したれよという感じではあるのだが1週間もいる相手にすることではない。 School bus coffee stopへ行き、フレンチトーストを食べた。御所を見て、植物園に移動して、いろんな花を見た。「女性連れだとその辺の人撮っててもあんまり警戒されないんだよね」と盾がわりにされる。 昼間に別れ、いそいで着替えて喜劇研究会の新歓ライブに向かう。満員御礼だったが顔見知りなので融通してもらいすみっこの席で観覧した。下芝君がやたらかっこよかったがゆきえちゃんの布教によるものかと思われる。この人見た目の雰囲気はツッコミっぽい感じなのにネタだとボケなんだよな。それがいい。 でかいカラムーチョを差し入れとして渡して、顔見知りとすこし話す。木戸ちゃんが真っ先に気づいてくれてとってもうれしい。ピ夜の岩崎さんもいて、前も話したことはあるのだけれど、めがねではなかったこともあって実物のあまりの可愛さにひるんでふにゃふにゃになってしまった。これがスターってやつなのかしらと心の中で思う。でも就活について普通の学生のように悩んでいて、ごくごく普通の大学4年生だった。 前の会社の代表から唐突にホタルイカにまつわるLINEが来た。春の知らせってこと? 夕食鍋をつくった。高橋君が帰宅したので床にレジャーシート敷いてじべたで食べる。酒飲む?と訊かれたのでライフで買い出しして哲学の道に行った。最後まで歩くと結構な距離があった。なんの話をしていたか覚えていない。往復して、ベンチでほろよい飲んでいたら尾崎亜美流してくれた。30歳になったら誕生日会したいからPVつくってくんないと言ったら「半額でつくってもいいよ」とのことだった。タクシーで気だるく窓によりかかったわたしが流れていく夜景を眺めているだけのミュージックビデオ。 京大に入って適当に自転車で走って、サークル棟を歩いた。早稲田と違って門限はない。ベランダで喫煙するのを眺めながらだらだらしゃべった。「部室いいな、帰んなくていいじゃん」と呟いているのを聞いて、本来彼の大学では門限が22時であることを思いだす。 途中の道でレンタルチャリを返してしまったので二人乗りして鴨川も行った。ジャンパーから煙草みたいな匂いがしたがまたしても腰を掴めなかった。拒まれることをおそれたのではなくてそのまま寄り掛かってしまうんじゃないかと思って自分を信じ切れなかった。鴨川の川辺で寝転んだら水の流れがまったく別のもののように身体に響いた。頭上を自転車が通るたび目で追うとスリルがあってよかった。 帰宅即寝る。写真部の女の子が土日に京都へ来て写真展に一緒に行くそうだ。結局わたしの家には泊まらないらしい。どんな人?と訊いたら「俺の写真のファンだな。撮るのはあんまり本腰いれてなくて見るのが好きっぽい。だからあんまり感想とかは鵜呑みにしないようにしてる、あとめっちゃしゃべるし社交的」と言うので、ほぼわたしじゃんと言ったら「おまえのは社交的なんじゃなくてごり押しだろ」とあまりに的確なことを言うので、本当のこと言うのやめてよ!と言ったら笑われた。 おそらく彼女は作品ではなく作り手のファンなのではないかと指摘したら「それもある」とあっさり肯定されて、さくんと指の皮膚を切ったみたいに傷ついたけれどいっそ潔かった。 そういう人と邂逅して何か、ぶん殴られるようにして思い知った方がいいのかそうでもないのか、よくわからない。本来22歳でしめくくるべきだったことを、周回遅れではなく二重にこなしている。
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ak0gare · 21 days
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0408 起床即洗濯。いろんな人に「寝起きいいよね」と言われるが、諦めが早いだけだ。昨日夕食をほぼ取らなかったので、パスタを茹でて蟹クリームソースをかけて食べた。 昨日ゆいといるときに買ったINGEBORGの巻きスカートの釦をちくちく縫い直す。鈴蘭柄がとっても可��で可愛いのに500円だった。 六花で小さめのカレーを食べたあと、河原町の抹茶館へ。天気が悪いからかあまり並んでいない。すぐに聖那ちゃんが現れた。会うのは10年ぶりだったがすぐに感覚を取り戻してあれこれ近況を話す。ナチュラルステーションのラウで2軒目。今は神戸に住んでいるらしい。夜に仕事があるので普段友だちと遊ぶことがないから誘ってくれてうれしい、とのことだった。何人かの共通の友人の近況について簡単にふれると「そうなん」「知らんかった」と言われることが多くて、少しうしろめたかった 雨が降っていたので急いで帰宅して、ニットとロングスカートに着替えて京阪に乗る。3日連続とゆいと会う。心斎橋で古着を見て、スパイスカレーをボックス席の中で横並びで食べたので、なんだか電車みたいだった。お互いのメンズについて感想を述べあう。 京阪に乗っていたら高橋君から「友だちも京都来るらしいからそいつも泊めてもらうかも」と連絡が来た。ふーんと思っていたら女性だそうだ。なんだそれは。そしてわたしのことは一体何と説明したんだ。一瞬混乱したが男女問わず学生にはやさしくするという信念を持っているので承諾した。価格帯もそうだがそもそも観光ラッシュの今宿を確保するのは至難の業のはずなので。 どう、感情がみだされるのかすこし楽しみでもいる。
0409 ちょっぴり雨。午前中のうちに仕事を詰めていたら10時には暇になってしまったのでポスドク(卒業したから現ニート)に連絡して様子を伺う。ちょうどこの日、カメラマンを連れて宇治に行くらしいのでよろこびいさんでついていくことになった。外国人向け観光ガイドって儲かりそう、という話は前々からしていたのだがまさか本当にやる気らしい。広報用の写真を撮り行くそうなので浴衣を着て被写体としてつれていってもらうことになった。 まだまだ時間があったので二条の静香でホットケーキとミルクコーヒーを頼んでブランチにした。 ポスドクから連絡があり、「一緒に行くカメラマン役の子に『元ホステスの自営業つれていくよ』って言ったら『そんな人一番いま会いたくない』『その人が来はるんならうちはいかん』とへそを曲げられてしまったのでちょっとお待ちを」とのことだった。カメラマンと言うのがどうもtinderで昔食った元セフレ(修士・弩級の鬱メンヘラ)のことだったらしい。もともと精神的に弱い人らしいが絶賛鬱で気をまぎらわすという意味でもポスドクが宇治に誘っていた、という流れだったらしい。そら落ちてる時に昔の寝床とのデートに新規の女が割り込んで来たらいやだろーなーと思いながら「難しそうなら行かないのでよしなに」と返す。 不参加かな~南禅寺でも行こうかなと思っていたらなぜかそのメンバーでの敢行が決定したので、急いで着付けをした。浴衣を着たのは今年が初めてである。 気まずい。京阪でポスドクと落ち合い、どう彼女を刺激せずに3人で会うか作戦を練る。「ちょっと、容姿に対するコンプレックスが強い子なんだよね。『この人にガイド手伝ってもらうつもりで今日も来る予定』つって**さんの写真送ったら、急に流れが不穏になっちゃってさー。まあ俺は両方を知ってるから、わりと似たもの同士感あると思っちゃうけどね」とへらへら述べていた。 「どういうところが」 「夜職やるってことは、やっぱり何かしら自分に劣等感持ってるから認められる場に行くんじゃないのかなって俺は思っちゃう」 腹立たしい見解だったがことわたしにおいてはところどころあっている。とはいえある種の同性から自分が疎まれる可能性があることもわからんでもない。だって25歳くらいまでわたしがそのメンヘラ修士側の人間だったからだ。1対1で会うならともかくポスドクという男性が挟まることで余計自体がややこしいことになっている。彼女にしてみれば審判がいる土俵に自分が出向かなければならない、という感覚なんじゃなかろうか。 「いったんレズビアンの年増のホステスっつー設定で行きます」 「うい」 宇治は京都市よりも桜の見ごろが遅いようだ。にしても風の強い日で、浴衣だけではかなり寒かった。ふるえながらメンヘラ修士を待つ。わたしより頭ひとつぶん、いやそれ以上に小柄な子が現れた。つやつやのおかっぱとめがね、あ、この子ポスドクが作ってたエロ動画の元ネタの子かよと気づいて何とも言えない気持ちになった。なんというか、造形云々じゃなくて何か全体的に醸し出している雰囲気や選んでいる服装の感じが、京大生のリビドーをぐっと煽る要素があるなと思った。言葉を選ばずに端的に言えば、捕食しやすそう、とも言い換えられる。 みんなでごはんを食べに行く。メンヘラ修士は2日ぶりの食事だそうでほとんどを残してポスドクが食べてやっていた。なんか、この組み合わせって生々しいな、と思いながらことさらはすっぱなキャラを被って会話した。性的マイノリティだと嘯くなんて一切褒められた話ではないのは百も承知だが、「これ彼女なの~」と女性同士の写真を見せたらやはり彼女からの敵対心というか態度のこわばりがうっすら溶けたような気もするので、ここぞとばかりゆいと顔を寄せて撮った写真がめちゃくちゃ役に立った。 橋だの神社だの名所でいろいろ写真を撮ってもらう。わたしとポスドクに挟まれていると余計に幼く見えた。気づけば男みたいな目線で彼女を見ている自分に気がついてきまり悪い気持ちになった。事故的な格好であらわな姿を垣間見てしまったからである。 なんだかんだ4時間ぐらい撮影して、みんなで京阪に乗って帰った。なんとかなったね、ね、と言いかわしてポスドクと別れる。 そのあと特に予定は本当ならなかったのだが、行った喫茶・店の記録を投げているアカウントで、ぽつぽつ店情報を交換し合っていたフォロワーから「今日会いませんか」と謎に誘われたので出向くことにした。 おそらく男性なのだがすんげー爺が来たらマジでやべえと思いながら丸太町駅で待つ。最近退職した、という情報しか知らない。定年退職じゃないといいな。 すんげー爺が通りかかるたびに心臓がひやっとしたが結局現れたのは令和ロマンのくるまみたいな、パーマとめがねの、tinder感満載のヤな感じの男の子だった。学生かなと思ったら27歳の人だった。「あー、出会い厨の人だー」と会うなり指さしてやったらむしろほっとしたような顔で「やめてくださいよ」とあしらわれた。こういう出会い方でかっこいい子が来ることあるんだ、と内心思ったが言わないでおく。 烏丸御池付近まで歩いてCafé vibriotec helloに行きハンバーグを食べた。2階の天井を打ちぬいた、高い本棚に囲まれたお洒落なお店だった。お互いの素性を少しずつ出し合う。公務員をやっていたがかなりブラックだったらしく、最近夜勤の会社に転職したらしい。平日休みで19時から朝4時まで働くそうだ。「それっていつ彼女とか友だちと遊ぶんですか」と訊いたら「恋愛とか結婚はもう、いいかなって思いました」とのことだった。そういうこと言う人に限って彼女みたいな存在は複数人囲ってたりするんだよなとちらっと思ったが黙っていた。めがねあーんどパーマのやつにセフレいないわけがない。 出町柳まで送ってもらう。かなり寒い日だったのでアウターを貸してから帰った。名前を結局訊いていない。 わたしにもこういうことって起こるんだ、ちょっとびっくり。
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ak0gare · 24 days
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0404 晴れているだけでとってもうれしい。スペシャル。丸太町のパン屋さんでベーグルを3つ買って、家で温めて食べた。 仕事がぱん!と片付いたので自転車に乗って東福寺へ行く。桜がどこも見ごろを迎えている。春の京都で短く暮らしたこと、わたしずっと忘れないだろうな。 京町家を改装したCafé journeyでフレンチトーストを食べた。来年の原稿のプロットをすこし立てて、出したばかりの原稿を読み返してさしぐむなどした。自分が書いた文章ってな~んでこんなにわたしを感動させてくれるんだろう。 夜、人混みを縫いながら四条烏丸へ行って餃子と馬刺しを食べた。 この人かもしれないと思った。おそらく相手もそうだろう。
0405 四条の築地で厳かな雰囲気の中ホットココアを飲みながら「真珠とダイヤモンド」の再読、上巻は事件が起こるわけではなく説明的流れですらあるのだけれど圧倒的に面白い。証券会社の、怒号行きかう熱風がぶわっと顔まで届いてまつげまで揺れるような、濃ゆい気配。 昼間に高瀬川で落ちあう。「よく来たね」「どういうつもりで来たの」といろいろ文句を言われたが「面の皮厚いんで♪」で無視する。P活の一環としておじさんと桜並木を往復した。消しゴムマジックみたいに記憶から同伴者だけ消そうかな。 moleで読書の続き。チャイとワッフルを食べた。 夜、SEからめし食おうと言われたが断ってカラオケしようと誘う。接吻歌ってくれたのちょっとよかったけどサーカスナイト歌われて閉口した。擦られ過ぎてもういい歌だって思えないの弊害過ぎる、うすぎたねえ不倫の隠語のイメージしかない。青葉市子は好き。 2軒目は多聞というできたばかりの深夜喫茶に行った。地下で、奥一面が鏡張りになっていてとても広かった。京都に数年暮らしていると「あ、この人あの店でよく見る人だ」みたいなことがちょくちょくあるらしくてげ、と思う。ストーリー載せていい?と言われて何枚か撮ってくれた。めがねはずそうとしたら「してるほうがいいけど」と言ったあとあ、とか言っていて23歳みたいでかわいい。けど何枚か撮られた写真が全部絶妙に盛れていなくていやだった。というか彼氏にもストーリー載せていい? とか言われたことないんだけど。 三条大橋で別れようとしたら、自転車の荷台を掴まれて引き留められ、隙がないと文句を言われた。「しゃべってるだけで楽しいのに、寝る必要あるんすか」と直球をなげたら顔をナイフで切られたみたいに表情を失くして「なんか、放っておいたらどっかいきそうだから」と言うのでだらしなく笑うほかない。どっかも何も、滞在で来てると最初から言っているのに。 26時までアルコールなしでだらだらだべったっていうだけで、もう寝る以上のことだと思うんだけど、まあ、目の前の人の芯をまさぐって掴みたい、みたいな欲求自体はわからないでもない。「また遊んでね~」と言って帰宅、自転車じゃなかったら逃げるまで手間取っただろうなと思ったら、逃げ道をふさぐようなやり方で口説かれたことに対してとてもうんざりした。肝腎なことは何も言わずにものほしそうな目を向けられることも、傷つきたくない、という及び腰が透けて見えて腹が立つ。肝腎なことを言われたところで何も返せないのだけれど。 毎日桜並木の川沿いを自転車で帰っている。お金で買えない暮らしをお金で買い取ったという、よくわからない状況。
0406 大垣書店で群像読んで、(ふーんあなたがやりたい「小説」ってこういうのなの)と思うなどした。さっさと喧嘩売られる側になりたい。 ミスドを3つ買ったのち醍醐寺へ。1年ぶりに東西線に乗った。早い時間帯のうちに行くも、それなりに賑わっていた。京都では今週末が桜のピークだった。 バスに乗り間違えてしまったが菜の花と桜が満開の川沿いをてくてく歩くことができたので満足。菜の花っていりたまごみたいだなといつも思うが、食べ物を食べ物で喩えるのはあんましよくないことなのかもしれない。 去年何度も通った燻製マーケットでランチをして、アディダスの、スタンスミスとコラボのスニーカーを買って帰宅。結局ドーナツを食べそびれてしまったので冷蔵庫にしまう。 FRIGOへ。ポスドクが緊張した顔をしながら待っていた。ついでに後輩の愚行をちくったら「それはここぞというときに使うかもな」とにやついていた。 ゆいが少し遅れて到着して、挨拶がてらポスドクにマジックをねだる。ふたりがワインを3杯重ねる間、ぬるいサングリア1杯をすこしずつ嚥下しているうちに脳がほんにゃり綻びをゆるめていくような酔いがまわった。 哲学の道で、買い出ししたお酒をおともに夜桜を見て2次会。ねこがなんども通り過ぎた。しんしんしんで3次会、ラム入りの紅茶を飲んで、電車で目を閉じるようにしてうとうとした。 「なんで彼と引き会わせたかったかわかるでしょう」とゆいと帰りながら言うと間髪入れずに首肯が返ってきていい夜だった。2時に寝る。
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0407 9時にぬるぬる起きてコーヒーハウスマキでモーニング。天井が高くてなんだか教会みたい。ホットサンドを4切れ食べた。 新快速へ乗って神戸へ。今度は彼女の好い人と会う。カフェドパリのテラス席でランチをした。抜け目ない人だな、と思いながら、普段使っていないパーソナルを引っ張り出してきてぐっと目深にかぶって(多少)場を回す。いつも進行役をぶんなげていることが多かったのでやたらゆいに感謝されてしまいきまり悪い気持ちになった。 坂の上まで登って異人館へ行き、ドレス体験に臨んだ。2回目なので勝手はわかっていた。手早くドレスをそれぞれ選んで試着、2人がかりできゅうきゅうに締めてもらう。ばしゃばしゃ撮って満足してにしむら珈琲でお茶した。それぞれ服を見繕ってごきげんで帰宅。 京都駅からバスに乗って帰る時、間違ってかなり手前で降りてしまったが鴨川沿いに沿って出町柳まで歩いた。わあーーーっと声を上げてなきだしたくなって、そうした。 なんの文句もない。申し分ない。わたしが勝ち得た、わたしの暮らし。20代の、残り少ない時間。輝いて、照り落ちる光と火の粉。 くたくたになっていたがシャワーを浴びて熊野寮へ行く。この日は夜にDJイベントがあり、なぜか食堂でミラーボールがくるくるまわっていてみんなが踊り狂っていた。何人か顔見知りが話しかけてきたが会話どころではなく、もらったコーラをだらだら飲んだ。楽しいと言えば楽しいのだけれど、クラブに行ったことがなければしらふのままなので乗り方がよくわからない。 杉野さんに出くわす。「物欲なさそうですよね」と言ったら「あるよ、ある」と勢いづいて言うので、意外に思いながら何がほしいんですかと問うたら「本。寮にもう500冊くらいおいてるけどまだほしい」と言いだして笑ってしまった。ずっと変わらないでくださいと言っておいたけれどまったくぴんと来ていないのか、壜底めがねの奥で目をきょとんとさせて「あ?」と呟くだけだった。そういう、詰めが甘いところが学生っぽくて可愛い。 好きじゃないけど大事なのと、大事じゃないけど好きなのって、どっちがましなんだろうと考えながら就寝。
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ak0gare · 27 days
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0401 ハイツ解散か。 とても風が気持ちいい日。朝は丸太町でパンを買ってきて食べて、一乗寺のカフェで定食を食べた。そういえばもう今日は仕事ないなーと思い、鞍馬に行くことにした。 叡電で終点の鞍馬口で降りる。千と千尋で見た赤い灯籠が両脇に並んだ坂道をだらだらと登る。2キロ分くらい。Tシャツとカーディガンで着ていたのでカーディガンを脱いで小学生みたいに腰に巻いた。涼しいとすこし寒いをいったりきたりして、カーディガンを着たり脱いだりしながらもくもくと山頂を目指す。汗をぎりぎりかかないくらいのちょうどいい天気と、人のいなさ。 下りはあっというまだった。貴船神社のそばのカフェで抹茶と酒粕チーズケーキを食べて、また貴船口駅まで2キロ歩いた。晴れている貴船に来るのは初めてだった。 涼しいうちに、また登りたいようなそうでもないような、行くなら同伴者がほしいような。 高橋君が「京都行く 1週間くらい家泊めて」と打診してきたので一旦「女性の家なんだからもっと遠慮しろ」と蹴ったけどこのわたしが言うんじゃ説得力なさすぎるよな、と思わないでもない。
0402 小川珈琲でモーニングしよ~と思ったら着いたらすでにランチタイムだったので、炭火チキンとパンのゴージャスなランチを頼んだ。 お昼に難波へ移動してゆいと合流。服を見繕って、それぞれ試着を見定めて、彼女は可愛いベロアのジャケットを買っていた。リロ珈琲の窓際の席でティラミスを食べて、矯正についてだらだら話す。チャーミングの時代はおしまい、つぎはビューティの時代。日曜日神戸に行くことになってうれしい。 宇宙物理学のD3に誘われたのでカレーを食べて、いま見頃ですよ、と言うので一緒に哲学の道の夜桜見に行ったのまではまあ悪くはなかったのだけれど、家までついてこられて、あがっていいですか、と言われたので断った。失礼しちゃうマジで。京大生と会い過ぎてもう京大生っていうだけでは有難みはない、全然ない。っていうかワンチャン狙うならせめて会計持てよ!!!謝罪のLINEが来たけど二度と会いません。 桜はとても立派だったけれど、現物を見ている時より、あの時帰り道で桜を見たなとか、誰かと見上げたなと記憶の中で反芻する時がいちばん美しく、神々しい。 京都に住むということは、からすまる、じゃなくて、からすま、と知ること。せんとちょう、と心の中で読んでいたことを恥じ入ること。けりあげ、ではなくけあげだし、哲学の道に最寄り駅は存在しない。 毎日激烈楽しく金を燃やす如く遣い恋しい女と逢瀬し男を侍らせチャラチャラ生きてなんの申し分もない暮らしをしているが、国文学の時の同期・ひとみちゃんがTwitterでブロック(のち解除)をきめてきたのでへこむ。それなりにわたしの小説のこと、応援してくれているのは感じていたけど、軽薄極まりないひととなりを厭われている気配はビンビンに察していたので、まあ時間の問題だったかと思われる。20歳の時からの付き合いで、それなりに親しかったのだけれど思い出にしがみついていたのはわたしだけなんだろうか。わたしは根暗なのでここに名前を刻んでおかせていただきます。 友だちは一人減ったら一人増えると信じているので、きっと国文学に詳しい伊坂幸太郎および泉鏡花に心酔している、ちょっぴり躁鬱の波が激しい同世代の女性とまた巡り合えるはずだ。わたしってどう考えても友だちになりたくなるような逸材だからな。
0403 雨のせいか頭痛がひどく、定食屋でからあげを食べたあとはだらっと寝ていた。 夜は投函祝いによばれたので五十家で焼き野菜を食べた。寝たあとに苗字で呼ばれるようになってなんだかへんな感じ。京都にはワーケーションで来ているとは伝えていないのだが、「**さんってデビューきまったらさっさと東京戻りそう」と言われて、そんなに薄情な感じがにじみ出てるんだろうか、と思いながら、どうでしょうと雑に流す。腰が据わっていない感じがあるのは正直認める。 唐突に「あなたは1位になりたい人なんだね」と言われて面食らう。みんなそうでしょうよ。なれるのは一握りだとしても。 京都に来てから花粉症の症状がほとんど出ていないのはいいのだが、かなり肌が荒れやすくなった。こまかいにきびのような、ぷつぷつしたものがいろんなところで綻んでいて腹立たしい。 ちばはる先輩からとても丁寧な感想が届いたので熟読した。かなり忙しいだろうからきっと読んでいないんじゃないかなあと思っていただけにとても嬉しかった。「**ちゃんの原稿を読むようになって長いですが」とあり、そういえば3年ぐらい読んでもらってることよなあと感慨深く感じた。早くプロになって本当に装丁を頼めたらいい。 彼がやっと京都に来る予定を立てて、ハーヴェストをとってくれた。連休だから無理では?と思っていただけに、とびあがるほどうれしい。「僕と結婚したら**ちゃん単独でも泊まれるようになるんだよ」と福利厚生を餌にわたしの名字を奪い取ろうとしてくる時、若干申し訳なさを感じる。わたし、そこまでは意地汚くないよ。でも実際その特権を得たら我が物顔でばんばん活用するんだろうし、彼もそれを見越している。
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ak0gare · 1 month
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0327 覚えてないけど丸太町のMOREと白梅町のワールドコーヒー本店に行ったっぽい。 自転車でMORE向かってたら向こうから歩いてきためがねがいてふっと見てたら杉野さんだった。だから狭すぎるって。 元彼から原稿の感想もらう。「前半はあまりにもよくみるパターンなのでお金払ってまで読もうとは思えなかったが後半からはのめりこめた」とあっさりと斬られる。うっせえ!と思いながらも図星なので何も言えね~。次回の〆切は来年の7月末の予定なので、ありとあらゆる読み手を才能で打ちのめしたい。文章力ではなく、題材と構成の問題。依然、男は駒。
0328 仕事がほぼない日。宇治に行って川辺でメロンパン食べた。宇治川は雨のあと濁った碧色になると知る。三室戸寺をぜいぜい言いながら登った。痩せちゃうよ~と思ったのでペプシを飲んだら薬っぽい味がして、7割を土に飲ませた、ごめん。 ずーっと気になっていた出町柳の「真夜中のおやつ」でガトーショコラとミルクティーを頼んだ。小さくてかわいい、人んちみたいなカフェだった。 九大の人が今日誕生日だというので、夜はお洒落な店でカレー食べた。村屋で2次会、学生が自主的に立てたサークル棟みたいな建物だった。 蹴上から見た夜景は結構感動したけれど、一緒に見るべき相手はこの人じゃないなあと思った。
0329 原稿を印刷するために杉野さんに連絡。お昼を食べることに。烏骨鶏が雛を孵したので中庭でぼんやり観察した。無事原稿を投函できた。 夜はポスドクの研究室で鍋を食べて追いコン。 6人の院生とわたしという構図で、これが紅一点ってやつかあ…となるなどした。自己紹介したら「二拠点で生活できるのとかうらやまし~」と院生たちは身を捩っていた。君たちだって学会で海外にばんばん遠征してるじゃん!と思ったけど観光は半日くらいしかできないみたいだ。 0時にみんなで片して、そのうちの一人が家まで送ってくれて「またごはん食べましょう」と言われたので無事宇宙物理ラボにコネができた。と言うのもポスドクは卒業するからシェアオフィス継続が難しかったのである。 彼氏に電話した。やはりめちゃくちゃ働いており、この日も会社に泊まるらしい。「彼女がさ、これだけ羽伸ばして生活してたら腹立たん?」と訊いたら「いや別に。むしろ、働きすぎなんじゃない?って言われなくなって助かってる」との返答があった。確かに付き合って半年くらいの間は彼がまだ新卒だったこともあっていろいろ差し出口をしてしまったのだが今はもう言ってもせんないなと思って「そうなんだ~頑張れ♪」で聞き流している。それってありがたいのか?
0330 ポスドクの後輩である哲学めがねと喫茶ゴゴで朝9時邂逅。長髪をくくっている割にはとても礼儀正しい男の子だった。今年から休学するので暇だそうだ。なんてわたしに都合がいい存在なんだろう。日々とは、「わたしの人生っていっつもこ~んな感じ(しょんぼり)」と「わたしの人生ってなんてこんなに素晴らしいんだろう‼(バク転)」の積み重ねである。 Ⅰ時間半店に滞在して、川に移動して橋の下で話す。笛を吹いているおじいさんと太極拳をそれにあわせて舞っているおじいさんがいた。どういう連絡して集まっている二人なんだろう。うらやましい。 ふたばで大福買お~と移動してたら散歩していたポスドクとたまたま会い、合流させた。ふたばは50分待ちだったのでミスドの抹茶フェアへ行き、テイクアウトして3人で川のベンチで食べた。 昼間は哲学の道を散策して、夜は熊野寮の新歓コンパニになぜか参加した。やっぱり大人数の飲み会って苦手だな、と勝手な感想を抱く。喫煙所で何人かとだべるのも板についてきた。
0331 ゆいが枚方の蚤の市に誘ってくれたのでパン屋でモーニングをしたあと一緒に回った。桜こそまばらだったが春めいていい天気。可愛い食器が光を受けて輝いていた。 山崎山荘美術館に移動して造園師と回った。モネの絵があってかなり豪華で、二階のカフェからは大阪まで一望できた。山荘というだけあって美術館自体の標高が高く景色がきれいだった。 相変わらずわたしの欲望を具現化したような、あざとい要素の詰まった夢人間だったけど、かなり受け身姿勢なので二週にいっぺん会うくらいがちょうどいいなという感じ。映画をいまだにDVDで見ており、いきつけのビデオショップ屋がとうとう閉店して全部アダルトビデオ屋に転身してしまったという話を二条の中華料理屋で聞く。 会うの2回目なのに別れしなは川風のようにさりげなく去っていった。中村姓の男ってみんなそうなんですか?  杉野さんからタナカコーヒでお茶しようと誘われたが結局セカンドハウスに行った。ものつくるか働くかして脳動かしてないと死にたくなるんだよねー、という話をする。5月の連休は能登に震災ボランティア行こうかなと言うので褒めておいた。連休暇だな、何しようかな、と言っていたら「世界遺産でも回れば」とのことで、三千院でも行こう。富田さんと。
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ak0gare · 1 month
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0325 ルーティンとして中橋先生をググって近影を知っては?かっこよすぎるだろ日本に一生戻ってくるな、と親指を下に下げるだけの恒例行事をこなしてから寝た。男の子ってイケメンのハードルめたんこ低くて羨ましい。さぞいろんな国籍の女に粉かけられてんだろうと思ったら余計腹立つ。わたしはゼロベースの被害妄想で勝手に燃料をぼんぼん焼べる女。 わたしも誰かにとっての中橋君だったらよかったのに。あ、それが今の恋人か、と思いついて、気持ちがざらざらした。 女性は加齢とともにうまいこと太らないと若々しさをあっというまに失います。と美容外科の医者が言っていたので朝からラーメンを茹でて無理やり完食した。 さて……中谷さんから一カ月ぶりにやっと返信きた!ゾンビが家来たくらい動揺したのでとりあえず既読無視した。多忙は承知だがいくらなんでも失礼過ぎると思う……でもすでにうきうきしていて処置なし。一旦京都でまだ会っていない何人かを探訪してから予定立てよう(立てるな)。むかつく、もういやーーーーー!!!!中谷さんの代わりとして、京都に住んでる、いい感じに陰キャの同大学出身のガリガリ偏屈バンドマンを紹介してもらわないとやってらーんなーい!!!(©YUI) しかしポスドクと映画見たあとカラオケに行った時、「これ中谷さんとやりたかったことを代打立ててプレイしてるっぽいな」ととても失礼なことがよぎったのも事実で、そういやSEと会った時も「あっ中谷さんの色違いみたいな男だ」と思ったんだった。 ……。 誰かに失礼をされている時自分もまた別な誰かに失礼をして、それが大きな輪になって地球というばかでかい星をくるんでいるのかもしれない。最低な環から外れたい。わたしはみんなに傅かれる気高い妃になりたいのであって、ぐるぐる回るどんくさい衛星ではない。 婚活あーんどパパ活していた頃、自虐も含めてブログタイトルを「23区の地域ねこ」などとちょけていたが、場所を変えてふたたびおんなじことをやっている。セックス込みで動くなら、「京都市11区内のプッシーちゃん」がお似合いってか。流石にゲロ吐きそう。 朝風呂を済ませて11時になるのを待ち、西陣さらさへ自転車を飛ばす。かなり有名な喫茶で、満員を予想していたが雨なのと月曜日なのとで、そこまで人はいない。 銭湯をリノベーションしているので天井が高く、天窓からの柔らかいひかりがなんだか教会みたいだった。壁の可愛いタイルがなんとなく異国情緒を醸し出している。チャイとフレンチトーストを頼んだ。ラーメンを食べたばかりだから小さくてちょうどいい。 はあ。 わたしは中谷さんガチ勢なので……違う、片思いガチ勢なので中谷さんについて記述すると文章のたがが外れる悪癖があるのでいったんゲラに集中しよう。というか彼女いるんじゃないのかさすがに。 15時からtinderで会った研究職の31歳と会い、車で北大路のカフェに行く。九大なので期待してたんだけどそんなおもんないな!と思いながら接待的姿勢で婚活の進捗を聞いた。おもんないなりに車に乗ること自体はやはりわたしをうっとりさせてくれるので18時までドライブして帰宅した。村屋という居酒屋をおすすめされたので近々行ってみよう。 寮外生でもよいとのことなので夜、熊野寮のミュージッククラブへ出席した。バンドなんて組めるんかいなほんまにと思いながら音楽室を見学した。やんならサディスティックミカバンド歌いたいけどキーあってないから無理かもしれない。 たまたま遭遇した寮生にシーシャ行きましょうよ!とねだられたが翌朝若干仕事が早かったため断る。とっくに東京になんて帰りたくない。老害活動は滞在だからギリギリ許される暴挙、またもや切腹。
0326 雨。京大そばのパン屋さんへ行ってパンを買いに行ったら卒業式なのか雨の中家族写真を撮っている人たちがたくさんいた。 雨がやむのを待って、14時にようやく外に出られるくらいになった。SchoolbusCafeに行く。ちょっとだけ並んだけれどゆっくりできそうな雰囲気でいい感じ。天井がぐーんと高くて、倉庫のように暗くて、外国っぽい感じ。アップルシナモンミルクを頼んだ。子どもっぽい味だけどおいしい、温まる。 青龍院と知恩院へ行って、Lignumでジンジャーエールとフレンチトースト食べて、校正をひと通り終わらせた。しとしとと霧雨がしじゅう降っていたけれどずっと家にいるのはもう耐えきれない。日中一人で動いてるとカフェからカフェへ移動することとほぼ同義だから、ばさばさお金を遣っている。まあ経費ということで。 毎日まいにち人と会っている。東京でおなじことができない理由が、いまだによくわからない。口実がないからか。暇とお金をもてあましてるフリーランスの友だち、まじでどこに行けば出会えるんだろう。 20時まで家で仕事して、自転車に乗ってjazzspotYAMATOYAに行く。赤い絨毯の敷き詰められたエレガントな空間に、マホガニーのテーブルがしずしずと並んでいてザ・音楽喫茶という風情���ジャズだしなあと思っていちかばちかでSEよんだら来てくれるらしいので日記を書きながら待った。チャイが甘くなくてスパイシーだった。 2軒目に。家に来る?と言われなかったのは前回から学んだんだろうか?平日だからだろうか?河原町で遅くまでやっているカフェがあるというので雨の中また二人乗りして移動した。「あえぎ声みたいな声出すな」と怒られたが全員陥る罠だと思う。 Caféルイルイでキャラメルラテ飲んだ。サーヤとくるまへの謎の劣等感についてとか、あと……何話してたか全然覚えていない。へーんな人、と思いながら12時に帰宅。こっちが呼び出したのに毎回いつもちょっとだけ多く出してもらう時、サークルの先輩(でも5歳下)に奢られてしまう(奢られてしまう、としかいいようがない)時の後ろめたさを感じる。
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ak0gare · 1 month
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0323 雨。7時半に頑張って起きて、ゆいと相合傘しながら喫茶ゴゴへ行きモーニングを注文した。後ろで大学生が「ひさしぶり~」と男女3人で集まっていて、少しうらやましい。学生の時にモーニングなんてしたことないな。旅行の時くらい。 日々喫茶回っててえらい、素晴らしいとゆいが嘆息しながら言ったけれど、東京でちゃんと自分の足でお店に行ってお金を落とすようになったのはごくごく最近のことのように思う。というよりも前回の京都滞在がきっかけかもしれない。もっといっぱい失敗しないとな。 元彼とアンティーク蚤の市へ行く約束をしていたが起きていないのか連絡がこないので、しかたなく仕事をしながら過ごした。11時半にようやく起床の連絡があり、中書島へ行く。アフリカ料理を出す謎喫茶でごはんを取ったあとタクシーで会場へ向かった。 雨だからか案外混んでいない。ルネラリックの硝子の花瓶、それから資生堂とヴィヴィアンの香水壜に惹かれたものの結局買わなかった。高いものだと平気で数十万する壺なんかが売られていて、撫でるようにして見回った。可愛いティーカップ、8000円かあ~と言いながら。 京都駅のtsumugi cofeでお茶して解散した。寒くて雨ばっかりの時期に来て可哀そうだったけど4月はまず宿を取れないと思うのでしゃーなし。情が深い奴の方が結局与える傷深いから罪重い、みたいな話をした。 帰宅。何してたか覚えていないけどカフェコレクションでやっすいウィンナコーヒー飲みながら無理やり初稿をあげた。はー疲れた!半年で急ピッチで仕上げてえらすぎた。 深夜喫茶しんしんしんへ移動する。【初稿上がったから一杯付き合ってほしい】で打診したところ1人目はバイト(寮生・学部3年)で振られ、2人目が【おっけー行くよ】とのことで寮の哲学科の院生が来た。「ここ初めて来たよ、入った瞬間めっちゃいい店ってわかった」と言いながら1.5階席にあがってきた。小さい文机にパソコンを置くと目一杯になったのでどかした。 すいません急に呼び出して、と言うと「友だちにドタキャンされたとか? バイト終わったところだからいいよー」とのことだった。ばればれである。障碍者介助の仕事をしているらしく、「フリーランスならかなりおすすめだよ。俺みたいな研究者か、芸術家の人が多い」と教えてくれた。東京に帰ったら求人を探してみよう。 スパイスチーズケーキと大人の紅茶牛乳なるものを頼む。ラムがこっくりと濃い。髪の長い、骨格のきれいな男の子が運んできてくれて、しかも彼も寮生だった。出町柳ってほんと狭いな。仙台の一番町みたいなもんなのか。 反出生主義の話と、哲学の研究の話と、不眠の話と、友情の定義の話をする。哲学やってるわりにとても話しやすい。だらだら話しているうちに12時になったので自転車でそれぞれの家へ帰った。新歓の時期いっぱい寮でコンパやるから遊びに来な~とのこと。 ダウンコートを毎日まいにち着て着ぶくれている。薄情な男の方が信用できる。でも寝てはだめなんだ。 東京帰ったら途端、絵の上を歩いてんのかってくらい平坦な生活に戻ってしまうのではないかと思うといっそびょうびょうと吹いてくる川っ風に凭れながらちぎれてしまいたくなる。浮草になって鴨川にぷかぷか浮かべばよい、だって芸術家なんだから。
0324 20代後半って、人を傷つける力を失った丁度いい若さなんだ。だから人が物欲しそうな目つきで周りをうろちょろするんだ。そう思ったらつまらない気持ちになった。けれどつまらないなりに28歳のわたしで駒を進めるほかない。 雨。傘を差して、吉田寮へてくてく歩く。ライブやってるはずなのに雨のせいで全然人がいなくて、ちょっと気まずくて滞在を切り上げる。喫茶いのんでココアを頼んだ。焼きマシュマロが浮かんでいて、砂糖を使っていないからビターでどことなく外国っぽい味。花屋を併設しているので植物が店内にたくさんあってうっとりした。 山田さんとかわした会話がなんとなく思い起こされた。「みんな、本命とは別に遊んでんのよ(本当か?)。友だちも恋人も多い方がいい、なんて誰でも辿り着く考えじゃん(そうか?)。言わないだけで、み~んな不倫、浮気、セフレ云々でよろしく遊んでんのよ(マジで?)」――勿論、わたしほど時間が余っている大人は相当稀有だとしても、まあ、そうかもしれないな、としぶしぶ認めつつある。(やりたそうな顔つきの)メンズ富豪になったからである。 カフェもしくはバーでしこたま話しこんで2時間、もう話すことないか、ぶらぶら散歩するつったってめちゃんこ寒い――じゃっもう屋内で温まりますか(笑)になるんだろう。都会だろうか田舎だろうが、娯楽といえばただひとつなのである。だから多くの人が初日でお食事とセックスをするんだろう。相当いかれたやつじゃなければ。 ということは相当いかれたやつ同士でマッチしないとひたすら枕かさねることになりかねない……かもしれない。それはいやだ。暇になってくるとお互いがたべものに見えてきて、もうこの人との中身の交換も底が尽きてきたし食いますか、みたいなのがtinder記録マンガで描写があったが、それは凡人が凡人相手にやっていればよろしい。 あの時、たまたま部室にいてつまんなそうにパソコンで作業してたやつが「身近な相手に対して欲求を向けることに抵抗がある」性質だったということが、世界の全てではない。それこそたまたまはずれ値を引けただけなのだ。「可愛い、やれたらラッキー」もしくは「タイプじゃない、でもやれるんならラッキー」が大半で、オブラートの濃度に個人差が現れるというだけのこと。 とくべつだと思われたいんじゃない、とっくにとくべつなのだ。だから、そうじゃない人と無駄な時間は過ごせない。 昼間、1時間だけお昼寝して北浜のspectacleKITAHAMAの窓際の席で、濁った淀川を見下ろしながらチャイを飲んで原稿を直した。3階まで席があって、店員さんの目があまり届かないので長居しやすそう。 会ったおじさんは食事で2万くれるいわゆる太pだったけど店員さんに対して態度悪すぎたからリピートしない。 梅田の橋は外国のような風情があって、わたしの友だちは毎日ここを歩いてるんだよなあと思ったらなんとなくなきそうになった。 特急なのに京阪はいつものろい。でも、嫌いじゃないなとも思う。
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ak0gare · 1 month
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0321 ポスドクを召喚して京大前の進々堂でスコーンを食べてランチ。京都楽しんでるね~とひやかされる。Twitterの裏アカのIDを特定されて(なぜ?)つながったので実況中継が垂れ流しだった。 「頭ではわかってたんですけど穴モテって本当にあるんですね」 「それがいやで女の子はTinderやめてくのよ」 本来だったらみんなこの一通りの流れを23~24歳で味わって卒業していくんだろうに、というかその記録をする場所の一つがtumblrなのだろうが、なんというか周回遅れもいいところだ。 「というか、会ったツール以前に、思わせぶりな態度とかとってたんなら**さんにも非があると思うけど」 「とってないとは、まあ、言いきれないですね」 依然とても京都は底冷えがひどく、どんな喫茶にいても足元から寒さが這い登って蔦のように脚に絡む。寒いんでラボ行っていいですか!と言うと「今日は俺以外も人いるからなあ、静かにしてよ」とぶつくさ言いながらも連れて行ってくれた。お互いに対して期待がないから、この街で会っていて一番ストレスがないのはこの人かなと思わないでもない。そしてtinderに10年くらいいるだけあって女性の扱いというか距離感を取るのがうまいなと思う。 研究室にはわたしを含めて4人いて、簡単に自己紹介したのち原稿にとりかかった。わりと集中できた。シェアオフィスみたいな感じ。 夜、本当なら元彼とごはんする予定だったがダブルブッキングだったので三条でまた韓国料理を食べた。「小説書く人と出会ったことないから話してて面白い」ととてもあたりまえのことを言われたけれど悪くはない気分。
0322 なんだか予算10万円で制作した乙女ゲーみたいな暮らしがちんたらつづいている。 杉野さんとお昼。アロハナというお洒落なハンバーガー屋さんに行ったら奥に窓辺に沿ってカップルシートと言わんばかりのソファがあって、わたしらのためじゃんと笑いながらそこに座った。肩に手まわしていい?と言うので「勘弁してください」と断った。彼の「やらせろ論」を聞き流しながらハンバーガーを食べたり途中でzoomミーティングを挟んだりした。サークルとか寮の人とこういう話できないからなー、と言うのを聞いて、誰かと暮らし続けるって負荷かかるんだろうなと思う。相部屋かつ二段ベッドなのだそうだ。 16時に元彼と天狼院書店でお茶をした。2階は作業カフェっぽくて、1階はこたつになっていたので、エッチだからコタツを選んだ。おまえが予定断ってきたせいで不要なセックスをする羽目になったと愚痴を聞かされたが仕事の作業が残っていたこともありとりあえず無視した。 そのあと出町柳にそれぞれ自転車とタクシーで移動し、柳月堂でお茶した。ティラミスを食べながらだらだら話す。19時半からビストロスリージェでゆいも合流、3人で夕食。 薄暗くて、フランス映画にでも出てきそうないい雰囲気のお店だった。京都で会った男の子たちの話を披露して、結局造園師がみんなのつぼみたい。そうだよね。 深夜喫茶しんしんしんへ。喫煙可能の、やはり薄暗い喫茶の窓辺でチャイを飲みながらだらだら話した。さしだと言いづらいから、と元彼が若干リミッターを外した、わたしに対する本音のようなものをちらちら見せてきて若干気恥ずかしさを感じた。東京に来て、もっとも長い付き合いのある人間の一人なのだけれど、相手側の気遣い及び火加減調整、関係の調律でどうにかなっていることがわかって、そのうえでこの人一週間京都いんだよな、と思ったからかもしれない。でもむかつく。 ゆいがわたしの家に泊まる予定だったので夜更かしできてうれしい、煙にもくもく燻されながら1時半まで長居してしまう。いろんな男の子と来たいお店。 チャイをおみやげにもらった。
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ak0gare · 1 month
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0319 元彼に「要するに疑似恋愛したいだけで決定的な浮気はしてないよね」と言われて、まあそうやねと思うなどした。だってセックスって結局誰とでも75点ぐらいの楽しさは担保されているわけで、会話だけで92点とか94点とか出せるような人とは、その方がもう、よくないか?もしかしてこれ、ほかの人からしたら負け惜しみ?まあいい。どうせ最後はまとめて抱くんである。わたしの言う最後って、閉経後だけど。 午前中は家で仕事。 ぎおん石で「リバー」を読み切る。圧巻ではあった、けれど、警察劇に徹しているというか、人の内面に迫る部分が少なかったので同じ作者なら「罪の轍」の方が好み。 ぎおい石は四条にあるのでアクセスはまあまあいいわりに空いていたのはビルのへんなところにあって見つかりづらいからだろうか。木をまるくくりぬいたような、洞っぽい内装で、年季の入ったあまりみかけないデザインのまるっと小柄なソファがぽぽぽっとおいてある。抹茶プリンを食べた。 烏丸で適当に選んだ美容院で髪を切った。前髪も、伸ばすのに飽きて結局切る(もちろん、学生に紛れるためという計算もないでもない)。もちゃっとしたシルエットがすっきりして最高可愛い。カット3000円の店で不安だったけれど口コミ通り上手かったのでこの店で5月にもういちど切ることにする。というかいつも切ってる外苑前の店舗が高すぎるだけなんだろうか。 カフェアンダンテに移動しようとしたらお店が貸し切りだった、ガーン……ふらふらお店を見ていたら、尖った感じのセレクトショップがあり、おいてある服のどれもが、リボーン!のキャラの私服みたいでうきうきした。お姉さんと雑談しながらいろいろ試着して、実験室?をプリントした謎のシャツを買った。本当はへそどころかバストのアンダーまでしか丈のない、ぴっちりとしたチャイナシャツを買いたかったのだけれど、こんな謎のデザインで23000円はかなり冒険だな……と思って泣く泣くやめた。黄緑がベースの、爬虫類感満載の派手な総柄だったのとサイズがやや大きかったのもある。とはいえ京都でやっと、ちゃんとした買い物ができたので満足。 夕方に一度家に帰宅して仕事した。杉野さんから「漫才動画見た。感想会しよう」と連絡が来たが一旦断る。この人、一切わたしのことを女性扱いしないくせに毎日LINEしてくるんだけど……わたしに恋したってこと~?と思いそうになるが単純に移動動物園がめずらしくて毎日通うこども、みたいな感覚で連絡してきてるんだと思う。呼ばれたから顔出しただけなのに「暇じゃん」とか煽ってくるあたりマジでむかつく。暇なんじゃなくて近所なだけなのに。 キャラメルママで原稿やってたらSEから様子伺いの連絡が来たのである程度まとまった場面を書いたのち「一杯付き合ってください」と22時半に呼び出す。前回より音源と近い席だったので横に座らせて話した。 それがよくなかったのかゴーサイン的なものかと思われてもう一軒誘われる。全然朝早いので行きたくはなかったがろくに会話できない空間だったのでまあいいかと思い0時に2軒目へ、ついでにふたり乗りして走ってパトカーに注意される始末。つかまり方を指南されたので、大学生の時によくしてたのかな~と邪推した。 行きたかったお店はとても暗くていかにもセックスの導線のために生まれたようなお店にしか思えなかったが、満員で入れなかったのでその下のフラメンコバーに向かう。外国人が気さくに話しかけてきて(観光向けじゃないクラブ教えて!と訊いてきた)、SEがちゃんと流暢に返していて、かっこいい~と言うよりもむしろ劣等感をちくちく刺激される。 間が空いてから、部屋で飲む?と訊かれて、思わず笑ってしまった。わたし、5月末まではいるんで、もうちょっともったいぶっていいですか。といなすと「その断り方は初めてだな」と秋波を送られて、まいっちゃうな~と言う感じ。悪い気分じゃないけどありがたみはそこまで感じない。だってあった場所がそういうツールだし。 そもそも翌日モーニングが控えていたし、会って2回目で家に乗り込むほどわたしには体力も肉欲もない。なんかいかにもわたしのことを好きそうだったので「自分のことめっちゃ好きな人とだけするのがコツです���」とかんなさんからいただいた有難い助言を鑑みるに、まあ、してもいいんだろうとは思ったけれど、それはそれで、やっぱ、いまやんなくてもいっかな……となる。 むしろ喧嘩吹っ掛けてくるくらいの意地悪い人と寝たい。想像がつかないから。 2時に寝る。
0320 8時起床、9時に小川珈琲堺筋店へ。早めに来るもすでに並んでいた。麻布競馬場読みながら待つ。なんとなくこの文体読み覚えありすぎるな、と思ったけれどtumblrのテクストか。固有名詞を散りばめるのと、ちょっとこう…浅く衒学的な感じが。まあ、同族嫌悪なんだけれど。 中庭のお庭を挟んだ奥の部屋に通される。長居しづらそうだなと思いつつ、「一緒に原稿しよう」と約束していた同行者が遅れていることをいいことに原稿をする、も、5分後に来た。炭火焼トーストとホットのミルクティを頼んで、それぞれが頼んだジャムやバターをシェアして食べた。分厚い食パンいいな、ホットサンドにはまっていたので10枚切りとかばかりかっていたけど4枚切りとかも東京で買おうかな。今の家にトースターはない。 ちょろっとだけ近況報告したのちパソコン出してそれぞれ原稿をした。11時半ぐらいから席が埋まり始めたので12時に店を出ることにした。去年つくった日記です、と本を差し出されたので千円で買う。字がすごく小さかったが好きな文章だと読んですぐわかった。また文芸部しよ~と言って別れる。休日の午前って予定埋まらないことが多いからこういう友人ができると助かる。 いやな予感がしていたが、また雪の日だった。ぬれながら自転車で次の目的地、BLUE BOOKS caféへ。満を持して同大学の同級生とデート!同じ大学の時点で「わー大好き♡」と思ったのに職業訊いたら造園師だったのでひっくり返りそうになった。 野性的な仕事のわりに、線の細い、綺麗な顔のいかにもインテリっぽいメガネが現れて、もはや、神社で蛇に立ち会ったかのようなありがたい気持ちになった。ママタルトの「俺のために⁉ありがとう!」状態である。そして本人もかなり変な人だった。わたしとはまた異なる方向性で変だった、そもそも院まで行って職人になる人なんて聞いたことがない(もちろん小説家になった人も伊坂以外知らない)。早稲田の探検部の話を興味深そうに聞いてくれた上に「そこのOBの人、ノンフィクション作家で作品も面白いです」と返ってきたのがぐっと来た。 美術が好きだというので何必館に行ってマルク・リブ―展に行った。雪がひどかったので傘に入れてもらい、またもや「俺のために⁉(略)」である。 へんな休みの周期の人だったのでとりあえず来週の日曜日デートの約束をとりつける。苗字訊いたら元彼と同じだったのでへんな苗字であってくれよ~と思った。あまりに寒すぎて帰宅即湯舟。 お米を炊いていたら「夕飯食おう」と杉野さんからLINEが来た。いや今からごはん炊けるんですけど……そしてもうデートは2軒行ったんだが……と思ったが昨日も夕食の誘いを断ったところだったので、雪の中カレーを食べにキランに行った。そういえばサシで会うの初めてだなと思ったら若干気恥ずかしかったが、とても寒い、いかにも学生仕様のカレー屋だったのでデート感はない。 小説について感想を教えてくれた。彼も演劇部の座長であり脚本を書いている人なのでわたしがもの書きであることをそれなりに評価してくれている。「構成が女性的だった。平坦かつ継続的なオーガズムでだらだらっと達く感じ。男性が書いた物語って、バトル物が典型的だけど絶対射精に向けてのカウントダウンがあって最後に賢者タイムがあるわけ」とよくわからないことを説かれた。あ、これ「京大の哲学専修の眼鏡と文学のディスカッションをする」プレイってやつ……?と思ったが、なぜだか、想定していたものと違う。いろいろ理由はあるとしても第一にカレー屋なのが悪すぎる。古い喫茶店とかだったらさまになったのに! 「基本男女に友情はない」なんの話をしていたかは忘れたがおもむろに杉野さんが見解を述べた。いかにも学生らしい、ほっこりする議題である。「少なくとも俺はない。みんな彼女予備軍だからな。まあだいたい彼氏いるんだけど」 「はあ」 「なんで、次の小説学生お笑いの男女コンビで書くつもりなら絶対にそいつらはセックスする」 「しないよ!つか、わたしも相方男性だけど一切そんな雰囲気ありませんから」 「いつ豹変するかはわからんけどな。**さん、もうちょっと男性への理解深めた方がいいよ。みんな隙あらばやりたいと思ってるよ、俺含めて。やっぱ水商売やってた人って話しやすいしね。男に期待してこないから」 意地悪くにやつかれる。こ、この人毎日まいにちわたしに「いまなにしてんの」「原稿進んだ?」などとLINEしてきたのは……わたしに恋したのでも、珍獣を見たがっていたのでもなく、暇だからなのでもなく、おいおいやりたかっただけかよ!なんでだよ! 白目を剝きそうになりながら「いろいろ言いたいことあるけど、あなたの女友達の定義は何ですか」とたずねた。 「だから、そんなのないって。男はみんな、9割以上の女性が射的範囲内なの。あ、コミュニティ一緒だったらやんないな、寮とか演劇とか。まあ据え膳は食う気あるから向こうからきたらやると思うけど」 「やったら友だち減った、みたいな経験してないってことですか」 「ないな」わたしはあるので気が進まないんですけど、と言うと「俺とやっても気まずくなんてならないよ、また寮に遊びに来たら」としゃあしゃあと言う。「より仲良くなれるし楽しませるし得しかないよ。まあ、強制はもちろんしないけど」 「あたりまえじゃないですか」 「じゃあ家に……」足で足つつかれるアレをやられて、もはや郷愁すら感じたが「いや無理」と返す。 「なんで」 「自信がないから」 「裸の?」んなわけないでしょうと一蹴して、腕を組んでラーメン屋の大将のごとく目を閉じて、思い切って吐いた。 「セックスは人間関係の切り札だと思っていて、セックスしないことそれ自体が武器になると思っているからです」 杉野さんはとても大きな声で笑った。長いこと舞台やってるだけあって、思い切りのいい発声だった。 「面白いね。女性の考えだね。俺はこれを聞けただけでも今日、吹雪の中来てよかったと思うよ」 「はいはい」 欲が出て手を差し出して握手したらにやつきながらぐっと引っ張られたので「ぬるいですね、末端冷え性ですか」と言いながら何食わぬ顔をして離した。 店を出たらまた雪が吹雪いていた。2軒目行く?と聞かれたが仕事あるしなあと思ってやめた。帰宅。脚がとても冷えている。仕事せにゃ~と思いながらベッドに吸い込まれてしまった。 臨時短期サブスクにいまこそ入会すべきなのか?そうなのか?望み通りの展開ってやつなのか? と思ったがまだ手札が出きっていないので、まだ決め難い。いや違う、本当はわたしは誰ともセックスなどしたくなく、疑似恋愛の浅瀬できゃあぴい言いたかっただけ。だから、実際こう、即物を差し出されても、もうちょっとかけひきしようよ……となるのかもしれない。 なんてコスパが悪い女なんだ、とうんざりするならするで退場してほしい。わたしが欲してるのは、よっぱらうこととうっとりすることで、それは厳密には人肌ではない。 「会話って前戯?」とLINEで聞いたら「そう思うよ」「俺はまた**さんと話したい」とくどいているのかやりたいだけなのかよくわからない返信があった。そもそもくどくことはやらせろと常に同義なのか若干混乱しながら寝る支度をした。 もてることは基本、ああ、こんなこと書きたくもない。 穴もてと同義だ。どんな女に特別な女であっても。切腹。
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ak0gare · 1 month
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0317 起きたらとっても目がかゆい!なんで⁉ 確定申告が終わってなかったのでまた作業した。もうイヤ~って感じだしモリヤさんからは「来年から住民税これぐらい上がるから覚悟しといてね」と釘を刺された。これ以上年収あげるとしたら1番税金損するゾーンに入ってくるよと言われてふてくされた気持ちになる。自分の天井を決められたような気になったからだろうか。まだ余力がある、そのエネルギーを原稿に全部向けられればいいのに。 わたしは法人化や事業拡大を目指してフリーランスになったわけではない、ないのだが、やはり労働は作業ゲームなので拡張できることに喜びを感じてしまう。牧場物語やマイクラのプレイモチベに近い。 モーニングがてら、七条の喜心でフレンチトーストを食べた。海外観光客の多い、和風でモダンなお洒落なお店だった。このぐらいなら全然チャリですぐ来られる。 雨が降ってきてしまったので家に帰り、ブリの頭を煮込んで食べた。サトゥルヌスみたいにがつがつ食べる。だらだら本読んだり仕事したものの、雨が上がる様子はなく、どうしようかなと動きあぐねていたら杉野さんから「まだ魚余ってるよ」とLINEが来た。別にもう要らなかったが喜び勇んで寮に行く。 「杉野なら大学に行ったけど」と事務局にいた別の院生が教えてくれてがっかりしたが、その人と話しているうちに彼もまたわたしと同い歳だと判明した。社会人を経てから哲学科の院に入ったそうだ。ちなみに眼鏡でもなければ童貞でもない方の哲学科である。 またしても「小説読ませて」と言われたので目の前で読まれる。杉野さんが来るまで原稿書いたり「リバー」読み進めたりした。 20時にやっと杉野さんが戻ってきたので、3人で近くのメキシカンに行く。「意外と量食えるね」と言われながらたくさん食べた。3人で目一杯食べて1人2000円も行かないのがいかにも学生のお店という感じ。カラオケへ行こうとするも満員で、「じゃあ、川で歌おう」と鴨川デルタへ行って本当に歌うことになった。「旅立ちの日に」だの「手紙」だの合唱曲を3人で歌う。全員素面だったが全員わりと真面目に歌っていた。 童貞だと思い込んでいた杉野さんの恋バナを聞いて盛り上がる。ショックよりも、こういう人にもリビドーあるのか!という発見への興奮の方が強い。「いろいろ配慮して『減数分裂したい』って言ったら、それでも怒られた」という寮におけるセクハラへの厳しさをこぼすのでげらげら笑った。 0時に就寝。前回京都へいた時はどうやって日々を過ごしていたんだろう、と思う。ある意味その時の自分の方が、誇り高い存在だったようにも思える。 二人以上の友人と自転車で夜の道を走るなんて、本当いつぶりだろう。涙が出そう。
0318 今日から1週間くらい元彼が京都に来る日。 引き続き、確定申告にまつわる事務手続きに追われててんてこまい。本当に税理士の先生を雇うとしたら月5万じゃきかないそうなので本当に頭が下がる。 聖菜ちゃんと来月お茶することになってうれしい。春の陽気がぴったりの、芯から明るいダンサーで会うのは高校生ぶりである。 とても風が強いが、すっきりとした晴天。 前モーニングした人に教えてもらった「カフェ コチ」でランチした。天井は打ち抜きで、本棚でお店を区切っているブックカフェ。パテとパンのセットを食べて、パンをお代わりした。おまけの紅茶についてきたミルクがちゃんと温められたお店で、ぐっときた。 適当にチャリを走らせる。いい感じの喫茶をメモしつつroyal1382で桃ソーダを頼んで仕事の続きをした。なんというか観光および女子大生むけのお店だったけれど、ディズニーの美女と野獣の部屋っぽくて可愛い。 元彼から「仕事終わった」と17時半に連絡があり、カフェ3軒目、omo cofeでぜんざいを分け合って食べる。会うのは同伴出勤以来で、元セフレが離婚の危機で廃人になりそうという話を聞く。相変わらず情なくてこわいけど、ないのにある振りだけは一応しておくわたしの方がたちが悪いかもしれない。 セカイヤで夕ご飯。ゆいも合流、それぞれ3人の近況報告で回す。後ろで新卒くらいの人たちが大声で合コンしているあたりなのかはずれなのかよくわからない席だった。百景が空いていなかったので、きれいなシーシャ屋へ行った。シーシャなのにあたらしくて綺麗でへんな感じ、5年ぶりに吸ったら肺活量足りな過ぎてぶくぶくさせることがうまくできず、こんなに頑張らないと煙を吐けないならもういいッ!と五歳児のようなカンシャクを起こして吸うのを諦めた。 23時に帰宅。京都はまだまだ冬。 高橋君から久しぶりに連絡があり、バイクの免許取ったから1年後なら後ろに乗せてやる、とのことだった。バイク、怪我しそうで怖いんだけどな。バイクでジェラート梯子しよう、と返信。ローマンホリディに憧れているので。 1年後もこの人と付き合いが残っているんだろうか。それはいいけどしなないでほしいと思った。
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