7ni

[7ni]

世界で最高の逃避行

なんだかんだ言って

こぼれ落ちる言葉

ビルの合間を縫うように

レモンドロップだけが鮮明だ

連れて行って

どこか遠くに

何が本当で偽物

一本道に見えるけど

すぐにワイパーに遮られる

終わらないでどうか

道のりの向こうで

毎日が鮮烈な閃光

生きているというのは本当はこういうこと？

逃げ出したっていいでしょう

我々ならきっと絶対

大丈夫だよ

#詩

[7ni]

umbrella

絶賛体調不良中

1人きりのベッドで

不慣れなフリック操作

痛む胃を抱えたまま

なんて愉快な物語

手のひらの中の四角い板ひとつで

なんだって出来る

そんなような気になって

気のせいで終わるんだろ

絶賛体調不良中

やけに広いベッドの中で

音階をなぞっている

痛む胃に目を背けたまま

軽快なピアノの音

世話してよ　恭しく

溺れそうになりながら

手伸ばした先にあるのは光？

絶対大丈夫だよって

昔聞いた無敵の呪文

私が思い描いた人

今は遠くとも

いつかはまた再会できると

信じている

#詩

[7ni]

フェイクドキュメンタリー

歩く夢の中

意味のない世界

そう言って

安心したいだけなのさ

私は特別な人間です

なんて誰が言って信じられる？

なんだか滑稽なドキュメンタリーみたい

琴線に触れるギターの音

でも

あなたの心音が遠のいてしまう

歩く夢の中

崩れゆく世界で

名残を探すことをやめられない

日々は繰り返し

波は寄せては返し

陽は没んでは昇り

あなただけがいない

優しい言葉なんか

なんの意味もない

あなたの痕跡は確かにあるのに

あなただけがいない

また簡単に日が昇る

意味のない世界で

一人だけで踊ってみせる

大声で歌ってもみせる

寂しいわけじゃなくて

悲しいわけでもなくて

ただ、この世界にあなただけがいない

心に引っかかってるだけだ

#詩

[7ni]

ガールオンザサイド

悲しい音楽はもうやめて

漂白されたように漂う

轍の上で動けず

夢のまた夢

みたいな感覚で

強烈な日射しに灼かれる

あたしの感情はどこ？

一時停止を挟んで

流れるように歌って

優しさなんて知らないくせに

人のふりして踊ろうよ

どうぞ真実をみて

そんであたしを見ていて

たしかにあなたを好きなあたしを

#詩

[7ni]

エトランジェ

落ちてく

純情だった頃の自分

無情だね

カーテンの隙間から漏れる光

夢なら醒めないで

これは二人だけの内緒

なんてくだらない吐き捨てたセリフ

恋なんか一度も知らない

楽園は結局この世界にはなかったね

ニルヴァーナ遠くへ行こうか

愛なんか私の手元には無い

なのにあなたは私の手を引く

行き先の分からぬ旅へ出る

準備をすすめているけれど

辿り着く先は天国？それとも

恋なんか一度も知らない

楽園へ向かう旅路らしいけど

行き先なんか全く見えやしないよ

愛なんか私の手元には無い

なのにあなたは私の手を引く

言葉を失うのが怖いから

キスをして全て誤魔化そうか

本当に本当は一途なの私は

夜の海辺を歩くような感覚で

あなたと歩いて行く

あわよくば最後まで

あの最果てまで

#詩

[7ni]

Flick

少し遠ざかる

引いては打ち寄せる波のように

満ち足りた生活を知らない

満たされることを知らない

幸せになったら

私はわたしの世界からまた遠ざかるの？

顔も知らぬ人

どうか置いて行かないで

拙いピアノの音

どこかで聞いたようなフレーズ

思い馳せたって意味ない？

もがき苦しむ自分を俯瞰して見ている

あなたはどこ？

一度ばらばらになった心を掻き集めて生きてきた

もうこれで完成か？

ツギハギだらけの不格好なハート

こんなんでも愛されるの？

必死でディグって

その指先 Flick

愛される方法 どうか

教えてよGoogle

どこか遠くの彼方の海で

一生帰れない私の手を取ってくれる人

私はまたわたしから遠ざかってく

袂を分かつってこういうことなの？

私は私を大切にできるかな

この先歩いていってどこに向かうのか分からないけど

ずっとずっと宙ぶらりんだった手を取ってくれた人

あなたは好きな人 ならば

連れてって ここじゃない場所へ

#詩

[7ni]

fall,feel

真夜中

やり直し利かないよ想定外は

夢に見たようなあの景色

なんでこんな気持ち

泣きそうな夜の夢

わたしは知らない世界で

初めて聞く音楽を耳に

自分以外の誰かに

生まれて初めて会う感覚のような

こんな年齢になって

馬鹿げた話

泣きそうな夜の夢

そうやって言えたら良かったね

オーバーナイト

戻れないところまで来てしまった

あとは飛び込むだけ？なんて

浮遊よりも落下していく感覚

落ちるなんてよく言った形容詞

ならどこへ落ちていくんだろうな

想定外な夜に

#詩

[7ni]

私だけがこの電波に置き去りにされたような

[7ni]

ニューノーマルライフ・ワールドエンド

揺れた前髪掻き分けて

反射した蛍光灯

少し窶れたような表情で

存在意義を宣う

何者かになりたかった残骸

夜明け前を待っている

夢のそのまた向こうで

前方不注意後仁王立ち

やることべきとは何？

揺れる視界でシェイクされる脳内

宣教師はその昔隣人を愛せよと説いたという

全部期待なのに

期待しちゃうからまた突き落とされるのに

雨上がり、立ち上る湿度

空気中の雨粒が夜明けで光る

一斉に

一声に

一生に

アスファルトに跳ね返る感覚

もう楽になれるよ

#詩

[7ni]

empath

息を止めて目を閉じてみる

情景は秋

時が止まっている

食べかけのドーナツ

馬鹿みたいに眩しい斜陽

本当は見ないほうがいいのかも

過去は過去

夢は夢

本当は忘れていたほうがいいのかも

それでも

指折り数えてみる

瞬間を思い出す

揺れる水面の輪郭は朧気だった

もう一生会えないのか

手を伸ばして、何かが掴めたら良いと思った

バイバイの色はもう忘れたけど

あなただけは どうか

#詩

[7ni]

nice to

やけに感傷的な夜

懐かしい曲を聞く

昔ながらの有線イヤホン

手放せずにいる

幼かった頃の心をかき集めようとしているんだ

ネバーエンディングストーリーなんて良く言ったもんだ

不老不死など有る筈も無いのに

洪水のような

音の波間で

過ぎ去った春の匂いが

酷く胸を刺す

すべてを愛していたはずなのに

暗転する世界の中

伸ばした手で一体何を掴む？

今だから分かったんだ

あの不協和音は

その意味は

#詩

[7ni]

MOBIUS

遠くに消えてしまった

憧れの残滓

どうしたってあの人にはなれない

美しく在りたいのに

地べたで這いずり回っている

よくある慰めの言葉

都合の良いように簡単に捉えて

馬鹿なやつと笑っている

些細な願いのはずだった

暗闇の中でひかる祈りが

救ってくれるだろう、なんて

勝手に思い込んでいただけの話でした

点けっぱなしのテレビショッピング

こんな夜でも世界は平然とまわる

ならこれは誰の為の世界なの？

一生出逢えないから愛おしいんだ

些細な願いのはずだった

暗闇の中でひかる祈りが

凡庸な顔を照らしている

螺旋のように絡まる情景

痛みを伴う生を前に

夜が明ける瞬間、強く風が吹いて

なびく髪の隙間から確かに見えたんだ

#詩

[7ni]

天国情緒

生を実感する

諸行無常

残り10%のバッテリー

かけらを集めるよう

あれ、これ前も言ったっけ？

それでもきみは懲りずにアンコールするのでしょ

ここにないもの

ここにないひと

覆せない感情論の向こう

ただ、大切にされたいだけなのに

心の綺麗な人しかって

またそうやって線を引く

全て奪われたっていいじゃないか

その向こうには望みがある

ディレイするピアノ

これはドラマですか？

ハッピーエンドは波形に従った

間違いなんかじゃなかったんだよ

たしかに

たしかに愛していた

もうやんなったって

アイラブユーで

キスをするよ

#詩

[7ni]

円環

見据えていたはずの景色

勝手なアドリブの果て

愛も残さずに

諦めていたんだよすべて

ヒーローなど居ないと

こんな広い世界で

自分を見つけてくれる人など

夢でしか会えない人

手は握れなかった

それでも胸は痛む

どうして？

錆びついた言葉で

あなたに伝えたいけれど

被害妄想の果て

愛しかないのに

まだ生きていたいと

思わせてくれたあなたに

歌いたいのは愛

この果てない世界で

#詩

[7ni]

1/1000000000000000000

どさくさに紛れて

愛されない理由歌う

ねえあたしを見て

承認欲求の成れの果て

保証の切れた人生

誰もあたしを知らない

でも誰よりうまく笑えるわ

季節外れの蝉の声

あたしはここにいる

ここにいる

鍵盤の上を指が滑る

朽ちたステージの上

歌い踊るマエストロ

誰よりうまく笑うよ

ただ甘いだけの劇場

あまりにも凡庸な夜

すべてぶち壊す渇望

渇く

満たされない

この瞬間だけが煌めいてるのに

くだらない未来のことなど考えている

誰よりうまく笑えるから

あたしを愛してみて

誰よりうまくやってみせるから

この瞬間を止めないで

#詩

[7ni]

世界がこんな風になる前から

好きだったよ

[7ni]

summary

本当のことは誰もわからないのに

馬鹿みたいだね

サバイバル生活

モードはハードコア？

睡るように何かが終わってく

鳥の絵のMA-1

ここは行き止まり

そんなら

わすれてしまおうかな

こんなんじゃ一生届かねえの

ダウナーな音楽きいて

気取って高尚な人間ぶる

今の俺みたい

取るに足らない感情に振り回され

とうに豊かなはずなのに

#詩