Tumgik
salmons-blog · 6 years
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田舎のネズミと町のネズミ
カメルーンから戻り、東京で暮らし始めて半年以上経ちました。
都会暮らしに全く馴染めていない毎日の中で、ふと題名の「田舎のネズミと町のネズミ」というイソップ童話を思い出しました。
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小さい頃にイソップ童話のビデオが家にあって、ディズニーアニメに次いで気に入っていてよく見ていて、今でも何だか印象に残っています。
田舎のねずみの家に遊びにきた町のねずみ。田舎暮らしを朝摘みいちごやはっぱの布団でもてなすものの町のねずみは不満で、都会にはもっと豪華な食べ物やいい暮らしがあると田舎のネズミを誘って都会に出かけていきます。最初は豪華な食事を楽しんでいた田舎のネズミですが何度も危ない目にあって、都会の暮らしはこりごりだと住み慣れた田舎が一番と田舎に帰っていく、という人によって幸せの形や快適に感じる空間はそれぞれだという示唆のあるお話です。
異なる環境に身を置いて改めて自分が何が好きで何を心地よいと感じるのかが分かったりしますよね。
私も田舎暮らし同様都会より田舎の暮らしがあっていて楽しいなとか大組織より小さい組織の仕事があっていて楽しいなとか感じています。30代に突入したのでそろそろ自分の心地よく感じる場所に腰を落ち着けたいなと思う今日この頃です。
ともか
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salmons-blog · 6 years
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カメルーンの天才ミュージシャン
10月の終わり、リチャード・ボナの来日ライブに行ってきました。
至高のプレイと歌声で魅了する カメルーン出身の天才ベーシスト こう紹介される人だということは知っていたし、グラミー賞とったアルバムに参加している人だし、iTunesでいいなぁと思って聴いてはいたものの、ライブで初めて目の当たりにしたボナは想像以上でした。
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昼には子どもたちの参加できるライブをしていたということで、ステージにあがるなり、日本語で「ヘロヘロだよ!」とおちゃめに笑いを誘い。 穏やかに観客を見渡してからはじまった1曲目。 あ、ほんとに天才なんだ。と思いました。 これまで人に対して「天才」と認識することなんてあまりなかった気がするけれど。 ベースってこんな人間と一体となって音が鳴る楽器なんだという驚き。 触るみたいに弾くと流れてくる自然な音。 スラップ(ベースの見せ場になることの多い奏法)もさらっと流れていく。 ベースを少し弾いていたこともあって、ライブではわりとベースの音は聴く方です。 夏フェスのトリをかざるようなロックバンド。超絶プレイのメタルの大御所。今までだってかっこいいベースはたくさん聴いてきたつもりなのに。なんだか全然違う。
ベースがあって音楽があるんじゃなくて、まず音楽があって、ボナがベースを触るとそれが溢れてくるような。
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そしてこの方、ベースだけではなく、ボーカルもすごいのです。 特に鳥肌が止まらなかったのは、アンコールでのループマシンを使った1人ボーカル・オーケストラ。 その場で録音したボナの声をループ再生させて、それにさらに声を重ねて録音ループさせて…というのを繰り返して、彼の声だけで音楽ができていくパフォーマンス。 人の声のはずなんだけど、森の音がして、水が流れて、心臓の音がするのが聴こえて。 “You don’t wanna go home?  Then I will send you home.” MCで話していた言葉を適当にのせた歌詞が、とても優しい。 聴いていて地球ができて人類が誕生した瞬間ってこんなかんじかなという気分になりました。(自分の表現力の陳腐さにげんなりするけど、本当にそんな感覚だった笑) びっくりするくらい自然に涙がでて、あぁまた涙もろくなったなかなと、ステージから降りるボナを目で追って振り向いたら、後ろのテーブルのスーツのおじさんも眼鏡のお兄さんも涙ぐんでいました。
ボナ自身も、観客との関係に感動しているように見えました。 これまで数え切れないほどライブをしてきていて、こんなふうに毎回感動しているのかな。 演奏や歌の技はもちろん天才的だけど、目の前の人や自然の音を全身で聴いて、どっぷり漬かって感動する深さみたいなものがあるから、この人の音楽はすごいのかもしれません。 国や文化の違いどうこうを超えた、「いやぁ、みんな同じ人類だったね」みたいな普遍性を感じるというか。 そういう普遍性を感じる一方で、カメルーンに行ったときに見た(ボナの故郷とは違う地域だけど)、雨が降った次の日の景色を思い出す音楽でもあったなぁ。 しばらくこの感動で暮らしていけそうです。
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今回はアフリカン・サウンドとキューバン・サウンドを融合した"マンデカン・クバーノ"というバンド形態での来日でした。 他の楽器もめちゃくちゃかっこよかったのですが、今は初めてのリチャード・ボナで胸がいっぱいなので、そのかっこよさについてはBlue Noteのレポートをぜひ。
ゆきこ
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salmons-blog · 7 years
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初めてのインドでトリッキーだった3つのこと
先日本職(メーカー勤務)の仕事でインドに行ってきました。
行きたい行きたいと思いながらも、タイミングが合わず足を踏み入れられなかったインド、「いつか仕事で行くことがあるかもしれないから」という理由付けで、ちょっと後回しになっていた旅先でもありました。
そんなインドに行けるということで、飛行機がデリーに到着するときには、久しぶりに抑えきれないレベルの高揚感を味わい、テンションが上がりすぎては、「ダメダメ、今回は仕事なのよ。調子に乗らないで。」と心の中で自分をいさめる、という繰り返しでした(笑)
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インド人は色々な国で一定数見かけるものの、実際に接したことがあるのは、数年前、ガーナ帰りの乗り継ぎ地ドバイで出会ったお兄さんのみ。(ゴージャスなドバイをジャージで歩き回ってた私に、「日本人の女の子っていつもお洒落してるから君は日本人じゃないと思ったよ~」と天然で言ってきた輩(笑))
今回の出張では、インド人とチームで仕事をするということで、駐在員や同僚から色々話は聞いていたものの、実際どんな感じなのか、楽しみでした。
一週間程度の出張だったこともあり、嫌なことも全くなく、お腹も壊すどころかカレーがおいしくて太って帰ってくるなど、非常に元気に過ごしていたのですが、短い滞在の中でトリッキーだな~と思った出来事をいくつかメモしておきたいと思います。
①発音問題
よく知られているようにインド英語はとっても巻き舌。巻き舌が華麗すぎて、簡単な単語を言われていることに気づけない・・
夕食をとろうと一人で入った、ホテル近隣のバーガーショップにて、bottle waterを頼んだらバターが出てきて、この料理の何にバターをつけたらいいのか??と、数秒固まりました。
butterをインド的にいうと、”バタル”みたいな感じなのね、ということに気づいたのですが、
インド初日に誤って生水を飲んでしまい、過去ネパールで経験した過酷な食あたりを思い出しながら、
「お願いですから私のお腹を守ってください、せめて6日間くらい、インドいる間だけは潜伏期間をください」と念じていた私はきっと、ボトル!!と強調しすぎたのでしょう。
②やり過ぎ親切問題
海外旅行あるあるですが、海外で通りすがりの人に���を聞いて、知らないのになぜか自分なりの道を教えてくれてしまい、結果より一層道に迷う・・・ってよくありますよね。
これはインドに数週間滞在していた同僚の話なのですが。
現地スタッフの親分から、会うたびに勧められていた近隣の(といっても車で3時間)の観光地。
本当は興味なかったけど、もう行ったのか攻撃を終わらせるにはもう、この休日に行ってしまうしかない。。と観念。会社で雇っているドライバーに車を出してもらい、●●(地名を忘れた)に行きたい、とリクエストしたそう。
「●●に何しに行くんだい?」-「Sightseeingだ。」
すると、気づけばプラス2時間かかる、なんとかファンワールド(@山の上)、という謎の遊園地に到着(当人は3人の子持ちアラフォー男性)。
「sightseeingならこっちのほうがいいんだ、ほら景色が良いだろう!」と
確かにsightはseeできる景色を満足げに指さしたそうです。
景色といっても、ガスや砂ぼこり諸々?で、晴れていても霞みがちなインドの空、非常に微妙な景色だったとのこと・・
リクエストを自分色に染めてくれる、やりすぎ親切、インドに限らずよく聞くネタな気がします。
ちなみに、私はインドから帰る日、空港へ送ってくれるのが同じドライバーだったため、
「インドは初めてだ」と言ったとたんに空港以外の場所に連れていかれるのではないかとめちゃくちゃ警戒していました(笑)
③ジェスチャー問題
インド人は、”Yes"のときに、首を横に傾げる動作をします。
これが会話をしていると非常にトリッキーで、会話の終わりにOK?と聞くと、Yes Yes Yes...と言いながら勢いよく首をかしげてくるため、かなり混乱。
でも、ずっと一緒に行動していると、自分も気づいたら首を傾げまくっているらしい、、、(駐在員談)
私は出張では、現地スタッフと一緒に朝から夕方までみっちり一緒にいて、かつ肉体的になかなかハードな仕事だったため、自然に一体感が生まれ、最終日には一緒に汗水たらした仲間と記念撮影。
シャッターを押して、
ちゃんと撮れてるかチェック・・・
あれ、すっごい首傾げてる・・・
3秒くらいしてから、「ああ、よくとれてたのね」と気づくのでした。
調べてみると、国によって意味が違うジェスチャー、色々あるんですね。
http://business-textbooks.com/gesture100/
トリッキーだな~
今回のインド滞在は、ホテルと仕事場の往復しかできなかったので、次はもっとディープにインドを知るべく、必ずまた行くぞ、と心に誓いました。
インドの女性が着ている、上半身だけサリーみたいなセットアップ、欲しかったんだよな~
さと
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salmons-blog · 7 years
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カメルーンの食事
食欲の秋ということで、テーマはカメルーンの食事。
カメルーンにいたという話をすると、90%くらいの確率で食べ物について質問を受けます。
「主食は何なのか?」「芋食べるのか?」「美味しいのか」などなど。
今日はその食事についてご紹介をしたいと思います。
カメルーンはその温暖な気候と十分な雨量によって作物がよく育つ環境。
太陽の光をたくさん浴びたフルーツ(バナナ、オレンジ、パイナップル、マンゴー、パパイヤ、グァバなどなど)やアボガドは日本で売られているものに比べてすごく味がしっかり!
果物などの他にも、芋、マメ、とうもろこし、落花生、トマト、玉ねぎ、人参、ねぎ、バジル、セロリなど一般的な食材は市場で手に入れることができ、豊かな食材が揃っていました。
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一方、カメルーン料理はというと…
私にとってはいろんな意味でハードルが高く、しょっちゅうお腹を壊し滞在時はかなり痩せていました。
現地の人たちもたまに腹痛に襲われていましたが、頻度は圧倒的に少なかったと思います。
味覚も自分と全然違って「美味しい」ってそれぞれだなぁと思いながら食事を苦しみながら楽しんでいました。
さて、その一部をご紹介したいと思います。
①家庭料理その1
ンドレという葉物野菜(健康に良い)とマニョックという芋を発酵させて潰したもの。葉物野菜が腸に効く。
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穀物を発酵させて潰すというのはカメルーン料理の王道パターン。
②家庭料理その2
コキという名前で、パーム油をたっぷり入れて作った発酵トウモロコシを潰したもの。
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これは油を食べている感じで苦手な日本人多し。私は食べていると謎の鼻水が止まらなくなります。
③レストランの食事
肉にトマトソースと付け合せのプランタン(甘くないバナナで芋っぽい味)チップス
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週1回隣町のレストランで食べていたご馳走。プランタンはかなり気に入っていたので帰国後もたまに食べたくなります。
④講習会や結婚式などイベント時の食事
ビュッフェスタイルのご馳走、サラダや芋、肉、魚などいろいろな種類があります。
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全部手作りで大人数文を作るので結婚式などのイベント時には前日から仕込みをします。
食事に興味があるのはカメルーンの人たちも同じ。いろんな人から日本食を食べさせてくれと言われお好み焼きとかチャーハンとか味噌汁とか色々作ったのですが、美味しくないらしく実に微妙な顔をして少しだけつまんでいらないと残して帰っていくのです。
同じ食材を使っても、ここまで調理方法も味付けも違って美味しいの感覚も違うのかと驚きで、改めてアフリカと日本の距離を感じました。
日本人もカメルーン人もやっぱり食べ親しんだ味が一番だと痛感です。帰国後は日本食が美味しすぎて増量を続けております!笑
さらに興味がある方は、こちらのブログでカメルーン料理が紹介されているので、ぜひご覧下さい。
http://africook.blog.fc2.com/blog-category-2.html
ともか
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salmons-blog · 7 years
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何気ない共感の時間で、アイデンティティは進化する
フィンランドで泊めてくれたAirbnbの家主の女性とその友達と一緒に「We are 28歳、犬好き、独身!」と乾杯して笑ったこと。 仕事を一緒にしたイギリス人の著者と、子ども時代にはまったファイナルファンタジーⅦの話で盛り上がったこと。 トルコのアパートの大家さん夫婦と、片言のトルコ語で話しながら穏やかにチャイを飲んだこと。
そういう些細だけど嬉しい時間で、彼らや彼らの国との距離感は縮まったなぁ。
そんなことを思い出したのは、先週行ってきたWIRED主催のイベントでRefinery29というウェブメディアのクリエイティブ・ディレクター、ジョン・ブレッドさんの話を聞いたことでした。
文化的にも知的にも多様で複雑で型にはまらない。そんな新世代の女性たちをターゲットにしたRefinery29。 既存のファッションや映画、出版業界へのアンチテーゼ的な多様性と共感のあるコンテンツで、ミレニアル世代から熱く支持されているそうです。(詳しくはWIREDの記事がわかりやすいです)
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全体とおして興味津々で聞いていたのですが、冒頭のいろいろを思い出すきっかけになったのが、ジョンさん自身の原体験となったカルチャーショックの話でした。
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15歳のときの日本留学が、はじめてのカルチャーショックだったというジョンさん。 文化も食べ物も違って、家族とも離ればなれ。体調も悪くなってしまうくらい辛かったそう。 そんな状況を変えたのが、ホームステイ先の男の子とした野球のテレビゲームでした。 まったく違う文化で育ってきた2人が、ゲームというテクノロジーのおかげで、共通のものがあることがわかった。 ゲームをやっているときは、アメリカ人と日本人でなく、ゲーム仲間だった。 物理的な距離や違いがあったとしても、同じ経験をして共感が生まれることで、アイデンティティは進化する。 そのときに実感したことが、「テクノロジー×共感」を原動力に発信を拡げるRefinary29のでの活動につながっているというお話でした。
ーーーーー
経験を共有すること、共感することで、アイデンティティは進化する。 分断の不安が広がっている世の中で、未来に希望を持てそうな、とても素敵な考え方だと思いました。
Salmonsにとってのそういう経験は、もちろん写真展までしたアフリカ布カンガとの出会いが大きいと思います。 ただもう一つなぜかよく思い出すのは、メンバーではじめて行ったタンザニアの海辺の街で、アクセサリー屋のお兄さんが「ポレポレカマコウベ(スワヒリ語で「亀のようにゆっくり生きるんだよ」という意味)」という言葉を教えてくれた日のこと。
お兄さん「ポレポレカマコウベ。Repeat after me!」 Salmons一同「ポレポレカマコウベ!」
という謎のやりとりを、お互い飽きもせずしばらくしたのです(笑) 直接的になにかつながっているわけではないけれど、そういう時間が10年経った今でも、Salmons活動でなにかしらアフリカに関わり続けている理由の一つになっているような気もします。 最近やっと、亀のようにゆっくり生きたいと思える歳にもなってきました。
人を動かしたり人生の方向性を変えるのは、わりとそういう何気ない時間なのかもしれないなぁ。 そんなことに思いを巡らせた週末でした。
ゆきこ
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salmons-blog · 7 years
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逆説世界地図
webメディア「Culture ShockS」で、私(森田)が担当するのは、「逆説世界地図」。
架空の嘘つきメディアが発信する、ガチガチの固定観念だらけの世界地図。
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TV番組などのメディアや、宣伝などで強調される、
異文化に対する固定イメージへの違和感がきっかけで
このコンテンツを思いつきました。
途上国の秘境出身の家族が日本にやってきて、「現代的な」暮らしにびっくりするバラエティ番組の定番さ。
アフリカを取り上げる番組といえば、部族の集落へ潜入、日本人には奇怪に映る踊りや摩訶不思議な伝統医療。
国際援助団体の宣伝で使われるのは、だいたいアフリカ系の子供の写真。
一方、
ハリウッドセレブがハマるものは食べ物からライフスタイル、ダイエット法に至るまで、無差別に「素敵なもの」として拡散
お洒落なフランス人は、10着しかない服を持たないで、毎日素敵な着こなしをしているらしい・・・
などなど
個人的にも、
これまで旅行でいったアフリカの国々への旅の面白さや魅力を伝えるのがなかなか難しかったこと。
普段の仕事(国内メーカーの海外事業部門)で感じる、周りの人たちの「欧米以外の国々」への心理的ハードル。
ビジネスでもこれからアジア・中東・南米・アフリカなどの地域のプライオリティはどんどん上がっていくはずなのに、
(業種や社風などによるのでしょうが)少なくとも私の周りでは、
どんなに「海外志向」な人でも、そのあたりの国がいまだに若干「ゲテモノ」的な扱いで(東南アジアはそうでもないですが・・)、
赴任を自主的に希望する人はほぼいなく、海外駐在の希望先はいまだに、もっぱら欧米、オセアニア中心・・・
こういったことには、無意識に刷り込まれたイメージや根強い固定観念のようなものが影響しているのではないか、と思っています。
そのイメージが壁になって、ほんとは面白くて楽しくて刺激的かもしれないものや、新しいチャンスを見失ったりしているのでは??
異なる社会や文化に対し、無意識に偏見のフィルターをかけて、ちょっと勝手な判定を下しているのでは??
そんな想いをこめ、「逆説世界地図」では、
心の中にひそむ固定観念の存在に気づき、ザワっとするような、
ちょっと不気味で、でも多少は役に立つ?!世界地図を描ければと思います。
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salmons-blog · 7 years
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「高慢と偏見 アフリカ編」
webメディア「Culture ShockS」。メンバー3人それぞれコンテンツを担当する予定ですが、私(安村)が担当するのは「高慢と偏見 アフリカ編」。 『ブリジットジョーンズの日記』の元ネタにもなったという、古典恋愛小説『高慢と偏見』のパロディで、海外在住女性の葛藤物語を描きます。 「いいことも、悪いこともありますよ」 海外から帰国した人、海外に訪れたときに出会った日本人に、「この国での日々はどうですか?」と聞くと、たいていこう返ってくるなぁと思います。 ふと思い返すと、私もかつてしばらくいたトルコについて聞かると、こんなふうに答えているかもしれません。 はじめての土地での新しい生活や仕事は、当たり前にいいことも悪いこともあって。それをどう消化すればいいのかわからない。それにその土地にいたことがない人に、誤解なく理解してもらえるのだろうか。 そんな不安が、なんだか奥歯にものがはさまったような答えにつながっていたのだと思います。 ふとまわりを見まわすとこの不安は、駐在員同士の不毛な愚痴、渡航先での鬱、やけに過激なお土産話……そういう形になっていることもある気がします。 Salmonsのなかでも、私とカメルーンに住んでいたメンバーなやのあいだで、「そのカメルーン観は偏ってるんじゃないの?」「住んだことがある人にしかわからないことがあるんだよ」と、しばらく話が平行線になった時期がありました。 彼女が帰国したあと冷静に話すようになって思うのは、私も私で偏っていたかもなぁということです。 「自分がいた土地を良く言わなければいけない。そこにいた自分を否定しないためにも」というプレッシャーを知らず知らずのうちに抱えていたようです。 今までの常��とは違うものに触れたときの戸惑いややりにくさ、慣れない生活での疲労、せっかくここまできたのだからという気負いやプレッシャー。 そういう自分の内面の揺れと向き合って、海外での経験をフラットに捉えるのはとても難しいことなのだろうなと思います。
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そんなことをぐるぐる考えていたときに見たのが、NHK Eテレの「100分de名著」の『高慢と偏見』特集。 200年以上も前のイギリスの作品ですが、さすが名著、ヒロインはじめ登場人物たちの「虚栄心」や「偏見」から起こる認識の歪みや恋のすれ違いは、今でもありそうなとても普遍的な話でした。 そして本人たちが気付かないその歪みや人間模様は、読者には滑稽にうつる……それはきっと元祖ラブコメで、恋愛やら結婚やらに悩む多くの人たちを楽しませ、心を軽くしてきたのだと思います。 異文化のなかにいる人たちのなかにも、同じような高慢と偏見がありそうだなと思いました。 このストーリーをヒントにすれば、「いいことも悪いこともありましたよ」ともやもやしなくてもいいかもしれない。 自分のなかにある「海外でやっていくぞ」というプレッシャーや「日本からはるばる来ました」という虚栄心みたいなものと、肩の力を抜いて向き合えるかも。 ということで思いついたのがこの「高慢と偏見 アフリカ編」。 小説で描かれる人間模様のパロディで、自分のカルチャーショックを消化して笑い飛ばせるようなストーリー&解説をするコンテンツをめざします! ゆきこ
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salmons-blog · 7 years
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「ここが変だよ日本人」
今考えているwebメディア「Culture ShockS」ではメンバー3人がそれぞれのコンテンツを担当します。
私(なや)が担当するのは「ここがへんだよ日本人」というカメルーンと日本の常識比較4コマ。日本の常識に窮屈さを感じたときにふっと楽になれるような、カメルーンの常識を描きます。
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(バンジュン王国へ行く途中の写真です)
カメルーンから帰国して半年以上経ちました。
カメルーンで暮らした日々が夢だったかのように すっかり日本の日常生活に馴染んでいるはずなのですが、 カメルーンで暮らした約2年の衝撃は強烈で、日本の日々の暮らしの中で、 もしカメルーンだったらこうなるだろうなと想像したくなる場面が多々あります。
どちらがいいということではないのだけど、日本の暮らしともう一つ カメルーンの暮らしを知っていることで日常の中で感じる窮屈さから解放されたり、 何気ないことで幸せやありがたさを感じたり人生がすごく豊かになったと感じているのです。 カメルーン滞在中はカメルーンに対して悪態ついてましたが(汗)いまは感謝の気持ちでいっぱいです! ありがとうカメルーン!! その感謝の気持ちを込めまして、単純にカメルーンの暮らしを取り上げるだけでは伝えきれなかったと思う カメルーンの暮らしっぷりを日本との比較の中でお伝えしたいと思っております。
働き方改革、インスタ映え、加熱する不倫報道 etc… 快適な移動、水道から出てくる温水、繊細な日本食の味、害虫の恐怖にさらされない日々 etc…
私が日々感じているここが変だよ!と思うエピソードをお伝えすることで、 日本の暮らしや価値観だけが唯一解ではない!ということを感じていただき 豊かな毎日を発見するきっかけとなれば嬉しいです。
マンガもお笑いも初心者な私ですが、ギャグ漫画タッチでお伝えできればと思っております。
ともか
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salmons-blog · 7 years
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新プロジェクト Culture ShockS
これまでSalmonsとしてやってきた、ラブコメやOLをモチーフにしたアフリカ布・カンガの写真展。 10年前にタンザニアでカンガに出会って、美しさと面白さに心奪われたことがきっかけでした。 当時(一部では今も)世間にあふれていた「もの珍しいアフリカ」「意外といいものがあるアフリカ」にどうしても違和感があって、純粋に心からいいものをいいと思える瞬間をつくりたいという気持ちでやっていました。 その後メンバーがそれぞれカメルーンやら石巻やらトルコやら違う場所に住んで、3人一緒に同じものを見た衝動から少し離れる時間が続きました。 話がうまく噛み合わなくなったことも。 ただその噛み合わなさにヒントがある気がして2017年はイベントをしたりしながらも、そのあたりをぐるぐる考えていました。
アフリカはもちろん、異文化というものを伝えるのに、美しさと面白さだけでは足りないのかもしれない。
最近のSalmonsが至った一つの結論です。
異なる環境に生きる人や社会に触れたとき、ワクワクして美しいとか面白いとか感じる瞬間はもちろんあって、それはとても素晴らしいけれど。 同じくらい、今までの自分とは「異なる」ことの難しさへの葛藤があるはずで。 一方で異なる世界が存在することによって、今まで生きてきた場所の息苦しさから救われることもある。 そういうところを全部含めた活動をしていきたいなと思いました。 活動内容は変遷しているけれど、私たちが10年前から変わらず、ずっと見てみたいと思っているのは、「自分とは異なる」他人を反射的に否定したり排除することのない世界です。 その世界を見るには、「自分とは異なる」ことを「楽しみましょう」と言うだけでは、物足りないと思うのです。 異なるものに触れたときの胸騒ぎも葛藤も救いも、全部ちゃんと語り合える場をつくりたい。 「○○国のここがすごい!」と誇張したバズらせ記事。 「△△国の人はだめ」とは言うけれど、筆者の仕事能力の問題はないの?という疑念の残るブログ記事。 「××国ではこうなのに、日本人は遅れてる」と煽るSNSの投稿。どっちか一つが正しいの……? インターネットにはそういう異文化の話があふれているけれど、もっとゆっくり目を凝らして、異文化に触れたときの自分自身と向き合えたら。じっくり語りあうことができたら。 そんなことを考えて、まずは3人で発信してみようと準備中です。 プロジェクト名は、「CultureShockS」。 私たちが向き合いたいことってなにかなと考えたときに浮かんだ言葉です。 まずはカルチャーショックの胸騒ぎと葛藤と救いを表現したコンテンツのある、ウェブメディアを立ち上げる予定です。 そのウェブメディアをSalmonsの3人以外の人とも語れる場にしたいし、ウェブに限らずカルチャーショックを追体験できるイベントやモノも仕掛けていきたい。 そんなことを計画しています!
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ゆきこ
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salmons-blog · 7 years
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脱断捨離??
日本の皆さんから送っていただいた「自分にとっては今はもう使わなくなったもの」をカメルーンの人たちに送るリサイクルプロジェクト。
よく知られている通りアフリカの国々には中古の日本車が大量に流通していて、軽トラの背中で「上からくっつけたのか?!」と思うほど強く主張してくる”TOYOTA”のロゴは、私の中で、アフリカ旅行での原風景のひとつです。
もう5年以上前、ガーナ旅行中に知り合ったお兄さんの乗っていた自転車をよくみたら日本語のステッカーが貼ってありました。
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「三鷹」「田崎サイクル」・・・地名が具体的なだけにリアルです。 私が泊まってた宿の近くに住んでいた彼。彼のマシンガントークに若干めんどくさくなっていた私でしたが、日本語のステッカーを見て、車だけじゃなく自転車も日本から来てるのねー。と、思いつつ、偶然出会ったガーナ人の青年と、自分に身近な土地との突然の繋がりにロマンを感じ、現実に引き戻されたようで、逆に夢の中にもいるような、ふわーっとした不思議な気持ちになったのを思い出します。
ふと今思い立って、「田崎サイクル」がまだあるのかと検索してみたところ・・・ なんと私が毎月ランニングに通っている場所のすぐ近くで、現在も営業中でした!(勝手に閉店したことにしたら失礼ですね) この写真を店主のおじちゃん(かどうか知らないけど。笑)に見せてみたいなあ。 自分の店の自転車が中古車となってガーナに流通し、ガーナ人青年の手にわたって、自分の店の近くに住む日本人旅行者と対面してるなんて思いもしないことでしょう。
近年断捨離が流行っていますが、そこで「モノ」のいのちを断ち切るだけでなく、「再生させてみる」というオプションを持てたらいいですね。
自分なりの思い入れがある「モノ」が それが全く違う土地で、一生出会うことのないように思える誰かに、 新しい所有物として新鮮さをもって受け入れられるというのは、掘り起こされた思い出も冥利に尽きるだろうなあと、 思ってしまいました。
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salmons-blog · 7 years
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1997年学芸会→2016年カメルーンの村
写真左:1997年、学芸会の泥棒役で、サングラスをかけて浮かれている私。 写真右:2016年、そのサングラスをゲットして、浮かれているカメルーンの女の子。
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並べてみると、似たような浮かれ顔をしていました。笑
サングラスって、なんだか浮かれるアイテムですよね。 
学芸会終わっても、家でかけていた気がします。
サイズ的にもうかけられないけれど、気に入っていただけに引き出しに眠って早20年。 
私と同じように浮かれてくれる人の手に渡り、よかったです。しかもカメルーンの人!
最近見た動画で、Oasisのノエル・ギャラガーが、お気に入りのジャケットを汚されて「ジャケットの人生が台無しだ」とキレていて、面白い表現するなと思ったのですが、サングラスもこんな人生は想像していなかったでしょう。笑 今回カメルーンに渡ったモノたちは、とても良い「第二の人生」を送ることになったのではないかと思います。
「考えなしのチャリティでモノを送ることで、地元の産業や経済が壊れる」という批判をよく目にする最近。 
チャリティのつもりはないにしても、このプロジェクトもどうなんだろうなぁという疑問が、実は浮かぶことがありました。

継続したり、規模を拡大するかというと、いろいろな要素を考える必要がありそうですが。 子どものころのサングラスや、受験用の鉛筆が、場所や人が変わって、息を吹き返す様は、面白いことかもしれないと感じます。
消えてしまったように見えるモノの価値も、文脈次第だなぁとあらためて。
※亀の歩みですが…他のみなさまの分も、4月前半にかけて、少しずつ紹介させていただきます。
ゆきこ
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salmons-blog · 8 years
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日本土産にカメルーンポーチ?
先日みなさまにお送りするオーダーメイド・ポーチの発送準備をスタバでしていたところ、スイス人のご夫婦に、 「君たちは、なにをやっているんだい?」 と声をかけられました。
 なんでも日本旅行中ということで、ご婦人が私たちのポーチを、日本土産にほしいとの話!!
「実は、これ日本ではなくて、カメルーンのものなんです」  そう伝えると、 「え、なに、カメルーン!? 」「それじゃあ、日本土産にできないわね」 と残念そう…。
たしかに、遠い異国に来て、その国の人がせっせと独特な柄のポーチを袋詰めしていたら、伝統的なものかと、思いますよね。  まさか日本にきて、カメルーンのポーチに出会うとは、なかなか思わないでしょうし笑 
その後も気になるらしく、私たちの作業をまじまじと見守るご夫婦。
「あ、ここに書いてある文字は、フランス語じゃない? Merci Cheriって書いてあるね 」 「そうなんです。カメルーンでは、フランス語を話す人が多くて」 「Merci Cheriっていうのはね、メルシーダーリン……ありがとうダーリンという意味だよ。ダーリンっていうのは、なんていうか僕にとって妻のような人の意味だよ」  (奥さんは、あなた話しすぎじゃない?というかんじで苦笑い)    なんて話をしたり。
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「カメルーンなら、日本に比べたらずっと近いからね。今度行ってみるよ」 そう言って、帰っていかれました。
 実は、カメルーンで売ってる布には、スイスでデザインされたものもあるんです。  なんだか世界がぐるぐるつながっていて、いいなぁと思った夜でした。
 ゆきこ
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salmons-blog · 8 years
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カメルーンの結婚事情とアラサーの苦悩
日本はGWですね!通信の発達のおかげで、カメルーンにいながらラインやFBで日本の休日モード感を拝見しております^^ GW中、いつもに増して婚約・結婚の報告や家族団らんの様子をたくさん目にしました。アラサーですからね。そういう歳なのですねー。(遠い目)
さて今日は、カメルーンの結婚事情についてお伝えします!! カメルーンは法律で一夫多妻が認められている国です。最近は減ってきているようですが。たくさんの妻がいる=養える力がある= 偉大な男みたいな考えがあって、村の王様とかは5人妻がいたりします。私には5分の1 しか愛情を注いでもらえないなんて考えられませんが、この国では妻が複数いることを女性自身特に何とも思っていないようです。カメルーンでは妻が複数いるかに限らず、女性が家事・育児をして家を守ってる感があって男性が働いたり、ふらふらしたりして女性に声をかけているような印象です。
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結婚式の写真です。 婚姻届けだけを出す「ナシ婚」が主流ですが、盛大に式を挙げる人もいます。
そして、未婚の母が本当に多い!近所にもたくさんいて、当たり前に子育てしています。若い未婚の母もいますが、子供は宝という考えに基づき、ある程度の年齢くると子供だけでもと思って未婚の母を選択する人もいるみたいです。なので、「結婚してるのか?」という質問より先に「子供は何人いるか?」と聞かれることの方が多いです。「 28歳子なし」と回答すると、「うそでしょーーーーー?!?!信じらんなーい」みたいな反応をされ、メンタルを削られます。
気持ち悪くて病院にかかった時も、年齢確認後、独身かどうか聞かれて、独身だと答えたら3 回くらい聞き直されて、アラサーになるまで独身で本当にすみません。。。という気持ちにさせられさらに気分が悪くなりました。
子供は大事だし、家族は尊いものだというカメ人の考えに超共感だし、早く結婚して家族持って落ち着いて暮らしたい…FB で世界に向けて自分の幸せを発信する日はくるのだろうか….膨大なる不安を抱えながら、婚活戦線を離脱した状態で今日ものらりくらりとカメ生活を送っています。
ともか
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salmons-blog · 8 years
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実際にその場所に行ってその暮らしを経験した人にだけ見えるものがある
この一週間、一つ前のともかちゃんのブログの言葉が、どうにもひっかかていました。
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 「実際にその場所に行ってその暮らしを経験した人にだけ見えるものがある」
たしかに、それはそうなんだと思います。
でも、実際の場所に行っても、元から自分が持っている言葉で、表面にあるものをすくうだけでは、見えないものがあるだろうし、
なにかが見えたとしても、「どうせ綺麗事を言う日本の人には伝わらない」とあきらめてしまったら、そこで終わりじゃんとも思います。
もっと言葉や他の表現を尽くせば、 もっと耳を傾けて、目を凝らせば、 個人と世界が分断されなくなるかもしれない。 
これまでSalmonsが試みてきたのは、そういうことだったから。
同じ環境の人とは共感してるからって言われても、それが現地現物だって言われても、なかなか。
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一方で、理解されないんだろうなというマイナスなことを、伝える気が起きなくなる気持ちは、なんとなくわかります。
私もトルコで人間関係に悩んだとき、理解せずにポジティブなこと言う人に話したくないなと思ったし。
さとちゃんが、石巻で震災にあったときもそんなかんじだったのかもしれません。
駐在員の人って「本社にはわからない」ってよくいらいらしてたなとか。
はて。そしたら、どうすればいいのか…?? 
聞く側が、解釈してしまう前に、うむと事実を見つめる姿勢が必要なのかもしれません。
そもそもアフリカという言葉で、いろんなことをまとめようとし過ぎているのかもしれません。
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「僕は耳と目を閉じ口をつぐんだ人間になろうと考えた」
こういうことを考えると、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』のこの一節が浮かびます。
そのイノセントさと厭世的な気持ちを否定しないサリンジャーの小説はとても好きだけど。小説には書いていない耳と目と口を開く方法を習得したいと、思う最近です。
♪困った時はチャンスです、頭のよくなる(ふぁふぁ)チャンスです♪
と、かのペカリンさんも、よく歌っていました。今は、Salmonsの頭が良くなるチャンスなんだと思います。
※ペカリンさんとは•••教育テレビを見ていた80年代生まれの人なら、覚えがあるであろう鳥のキャラクター。最近高校の友人が思い出して以降、私は彼の歌が頭から離れません笑 
ゆきこ
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salmons-blog · 8 years
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カメ暮らし1年
ご無沙汰しております。 カメルーン生活も1年が過ぎました^^
海外とは縁のない超地元志向な家庭で育ち、海外生活に憧れつつも会社員時代はそんな機会がなかった私。 海外で、しかもカメルーンの村といった特殊環境でやっていけるのかと不安だらけでしたが、おかげさまで大きな病気や怪我なく、なんとか無事に1年を過ごせました!
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 (写真は玄関前でたそがれるヤギです。)
 昔から機会の不平等問題に興味があって途上国に関心を持ち、大学時代にアフリカに行ってアフリカに心惹かれ、そんなわけで念願叶ってのアフリカ生活。 1年間、カメルーンで過ごしてみて感じるのは、「実際にその場所に行ってその暮らしを経験した人にだけ見えるものがある」ということ。
正直、カメルーンという国や国民性は全く好きになれそうにありません。アフリカへの関心も吹き飛んじゃうくらい。カルシウム不足という理由では説明がつかないくらい毎日のように、うざくてムカつくと感じることが山ほど起こります。時に政治家が発言したら間違いなく大バッシングにあうであろう右傾化した過激思想を抱いたりもします。これは在カメルーンの外国人同士なら間違いなく共感し合い、盛り上がる話題です。
 一方で、日本にや他の国にいる友人には全く理解や共感を得られないため、カメルーン生活に対する不満を話した後、自分がものすごく性格の悪い人間なのではないかという自己嫌悪に陥ったりします。
人種差別や植民地支配は絶対に行ってはいけないとか、世界はひとつ、国際協力は重要とかお行儀のいいことを言うのは簡単だし、過去の自分もそういう発言をするひとりだったはずだけど、実際にカメルーンという国でどっぷり生活してみて、そんなの単純にいいとか悪いとか言い切れないと思うようになりました。
「実際にその場所に行ってその暮らしを経験した人にだけ見えるものがある」それは、海外生活に限った話だけじゃなくて、例えば震災も同じなんじゃないかなと思う。サラリーマン、スポーツ選手、結婚や育児もそれを経験しなければ分かり得ない世界があるはず。会社員時代「現地・現物」が重視されていたのもすごく納得!
 人生の中でカメルーン暮らしをするなんてそうそうある機会じゃないと思うので、引き続きいろんなものを見て感じて楽しみたいと思います! 今後も定期的にブログやwebマガジンで情報発信したいと思うのでお付き合いください。
ともか
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salmons-blog · 8 years
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善悪の二面性
世の中、不倫が話題です。
数年前には「矢口○里騒動」が世の中騒がせましたが、何で女性の不倫だけここまで責め倒されるんだ?!江戸時代?!と、そっちの意味でとても気分が悪くなったのを覚えています。
男性の不倫は、ネタ、キャラクター、芸の肥やしみたいな言葉でジョーク混じりに語られる一方で、女性の不倫は再起不能なまでに叩きのめされる。男性の不倫が徹底的にたたかれるのは、最近で言えば政治家×育休中という、天文学的にどうしようもないレベルの場合でしかない。
男性は浮気をするものだ、という論理は、男性が外で働き女性が家を守る社会においては、男性がその機会を多く得ていたというだけで、現代には当てはまりません。
http://www.theguardian.com/world/2016/feb/08/downfall-japan-tv-becky-industry-sexism
・・というのは置いておいて、最近一番話題になっている不倫は、「べっ○ー騒動」でしょう。なんとなく、メディアでベッ○ーを攻め立てる風潮と、世論が一致していない気もしますが、何はともあれ、ここまでメディアが食いついたのは、ベッキーの「明るく爽やかポジティブは正義!!」なイメージと、「不倫」という陰鬱なワードが相反するものだったからでしょう。不倫の良し悪しとか、誰が悪いのかとか、何をもって悪いといえるのかとか、そういうのはおいておいて・・
不思議なもので、大人しくて優しい子が一度誰かとけんかをすれば、「怒らせるとやばいらしいよ・・・」とネガティブベースになるし、いじめっ子がお年寄りに席を譲れば「ホント���優しい子なのね・・・」とポジティブ寄りになる。
でも、「ほんとは」こういう人だったんだ、というのはナンセンスで、外側に見えていた部分も、中に隠れていた部分もどっちもほんとなだけですよね。
虐殺を指揮した独裁政権の指導者が動物好きだったりすると、私たちは結構気持ちの持って行き方に困ってしまう訳です。(自分が支配できるものが好き、ということなのでしょうが)
人間の内面は微妙なバランスで成り立っていて、誰でも善悪両方の要素を持っていて、犯罪者にならずに一生を終えられることは色んな環境や要素や偶然の積み重なりでしかなく、
悪人と自分はかけ離れた存在だと思いたくなるけど、実は人格のグラデーションを辿っていくと、向こう側にとんでもない悪人がつながってたりするんだと、私は思っています。
そんなことをいつも考えさせてくれるのが、中村文則氏の本。こういうテーマの本が多い。
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http://www.amazon.co.jp/%E6%82%AA%E6%84%8F%E3%81%AE%E6%89%8B%E8%A8%98-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%AD%E6%9D%91-%E6%96%87%E5%89%87/dp/4101289549
そして昔から好きなトルーマン・カポーティの『冷血』。(でもこれ、怖くて絶対一人じゃ読めないのが私のしょぼいところ・・)
http://www.amazon.co.jp/%E5%86%B7%E8%A1%80-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%AB%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3-%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3/dp/4102095063/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1457884075&sr=1-1&keywords=%E5%86%B7%E8%A1%80
(急に卑近な話になりますが)仕事で嫌味なおじさんに会ったときには、「この人も家に帰れば人の親で、子供にとってはただ一人のお父さんなんだ」と別の姿を想像して怒りを鎮める、という方式をとっている私ですが、
自分が深く傷つけられたときや、立ち直れないくらい悲しみを与えられた時に、その相手がもし、社会的には良い人として存在していたら、さらに自分が信頼してる人からも信頼されていたりしたら、やっぱり気持ちの持って行きどころに困りますよね。
いつかその領域も越えられる日が来るのでしょうか。。
何を悪とするのか。悪の意味をどう考えるのか。
少なくとも、「悪」とか「正義」とか叫ばれるものに、無警戒に付和雷同しないようにしたいものです。いや、悪いものは悪いんですけどね。
最近諸事情で休業中のさとでした。ブログとかワードプレスはできるだけ書くようにしていきます。
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salmons-blog · 8 years
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世界への距離と、だれかのの目と足
どんなに深刻な問題でも、どんなに悲しかったことでも、 自分とその出来事との間に横たわる 物理的な時間と物理的な距離で、 うまく関われなくなることがあります。
5年前の自分と同じ温度感で、震災のことを日々考えられるかとか。 住んだことのある街のテロと、行ったこともない街のテロを同じくらい悲しめるかとか。
すべての問題やすべての悲しいことに心を砕くには、人間一人分の頭や心のキャパシティも、時間もお金も、足りないのは当たり前で。 ただ足りなくなって追いつかないことに、これまでどこか罪悪感を感じてきた気がします。 世の中、罪悪感を���る団体もメディアは多い���。Salmonsもそうだったかも。
でも、最近わかってきたのは、問題にしても悲しいことにしても、それにずっと心を砕いている人と一緒にいることで、その出来事への近道を行くことはできるんじゃないかということ。 彼らに気持ちや、ときには少しのお金や労働を託すこともできるし、 彼らが手を引いて、一番見るべきものを見せてくれることもある。
だから、がむしゃらにいろんなものを見なくていいんだなと、思うようになりました。
もっといろんなことにコミットしなきゃとか。 もっとたくさんのアフリカの国に訪れて、この目で見ないとと思って、いつもどこか焦っていたけれど。
たぶん自分の足や目だけに頼るんじゃなくて、 信頼できる他人の足や目を見つけることに、もっとパワーを使うといいんだろうなと思います。
それで、自分の足と目は、自分が熱中できることに、もっとフォーカスして深く使いたい。 今だったら、アフリカの布とその後ろにある文化の魅力とか、全然違う文化にどう面白く関われるのかとかになるのかな。
目の前に繰り広げられるだれかの話も、どんどん流れてくるニュースも、 薄っぺらいショーとして見るんじゃなくて、もっと深く、もっとつながって見ることができたら。
日本のことにも、アフリカのことにも、焦らず、深く関わっていきたいなと思っております。
久々のブログでした。
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(最近カメルーンづいてますが、カンガもやっぱり大好きです)
ゆきこ
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