<AYUMI in the Philippines>
私がフィリピン・セブ島へ初めて訪れたのは2015年9月。
セブの環境や社会をより良くしていく為の団体のイベントに、ライブペインターとして招いて頂いたことがきっかけでした。
その時はじめて、フィリピンの学生やスタッフの方々の、純粋でホスピタリティ溢れる優しさに触れ、
また地域開発の重要な議会にも参加させてもらったことで、フィリピンの“これから”に興味を抱くようになりました。
『人々が前向きで素晴らしいのに、なぜこんなにも国の整備や発展が遅れているのだろう?』
素朴な疑問を投げかけると現地の方は、
政治家や警察など国民を守る立場の人々の汚職が蔓延していること、
それに伴う深刻な治安問題、様々な問題解決が後回しにされている現状を詳しく教えてくれました。
そして話の中で、ダバオというとても治安の悪かった街を、
独自のやり方によって、フィリピンで一番住みやすい場所に変えたドゥテルテ市長という人がいる事も聞きました。
表面的には過激な発言をし、強行的な手段をとり次々と行動にうつしていくドゥテルテ氏の政策には、
市民や弱い立場に置かれている人々を守りぬこうとする熱い想いが感じられ、強く感動を覚えました。
数ヶ月後・・・なんとフィリピン大統領選へ向けて、ドゥテルテ市長が立候補する事に!
そして現地の知人は、私にこう言いました。
『フィリピンの人々の為に、AYUMIにも日本から応援して欲しい!』
正直私は戸惑いました。政治家の人をモチーフに絵を描くなど今まで考えた事もなく、
ましてや外部である日本人の私が描く事で、本当にフィリピンの人々に響くのか?!
毎日ネットリサーチと現地の情報を聞き続け、私の中で強い気持ちが芽生えてきました。
「今までお世話になった方々へ恩返しの気持ちを込めて、フィリピンの人々が強く願う国の変革を私なりに応援したい。」
暴言ばかりが取り上げられているドゥテルテ氏の違う側面、
子供や人を想う優しいお父さんのような表情、想いを絵に込めて数点制作し、SNSへ公開しました。
すると、瞬く間に沢山の方にシェアされ、思いもよらない程の反響を頂く事に!
本人の選挙演説の背景にもAYUMIデザインが使われたり、ニュースや新聞にまで取り上げられる事となりました。
そして2016年5月、見事ドゥテルテ氏は圧倒的な票を集め大統領に選ばれました。
大統領就任のお祝いとしてダバオ市へ招いて頂き、ライブペイントと個展を開催。完成した絵は市に寄贈されました。
2016年10月にはマラカニァン宮殿(大統領府)にて、
AYUMIから大統領へ絵を送るセレモニーが行われる事となり、
光栄にもドゥテルテ大統領ご本人から感謝の気持ちを伝えて頂きました。
寄贈した絵は現在、首都マニラのマラカニァン宮殿にある
歴代の大統領の遺品や歴史資料などが収蔵されているミュージアムに展示されています。
このような素晴らしい場所に私の絵を飾って頂けることに、驚きと感謝でいっぱいです。
その後、日本でもセレモニーの様子が報道され、そこから数々のメディアや新聞、ニュースで、
ドゥテルテ氏の人柄について語る事になりました。
さらに大統領が訪日する際に開かれた安倍総理主催の晩餐会にもご招待頂き、
首相官邸にて両国の大臣の方々と食事を楽しませて頂きました。
このような経験を通し学んだ事は、想いをもって制作・活動を続ければ、
いつか人や国を繋ぐことが出来るかもしれない、ということ。
「AYUMIの絵をきっかけにして自国の事をちゃんと見てみようと思ったんだ」
というフィリピンの青年からの長い手紙を読んで、改めて “絵の持つ力” を強く感じることができました。
そして昨年末よりフィリピンのダバオにて、小児癌の子供達をケアしている施設や、
貧しい村の子供達へ向けたチャリティーイベントに参加させてもらっています。
そして、
<リトルトーキョーの再開発、フィリピンと日本のこれから>
ダバオ市のミンタルという場所には「リトルトーキョー」と呼ばれるフィリピン最大の日本人街がありました。
第二次世界大戦前、マニラ麻の栽培などを中心に、病院や学校なども建設。
ダバオ市の経済の発展に大きく貢献したそうです。
親日家であるドゥテルテ大統領、ミンタルの町長、観光庁などが協力して、2017年より、歴史的観光地として日本人観光客を誘致することを目的とした、リトルトーキョーの再開発が進められています。
1月には安倍総理も訪れた場所であり、日本からの注目も高まってきています。
そのミンタルの役場にAYUMIのアトリエギャラリーもつくられる予定です。
日本とフィリピンを繋ぐ大きなプロジェクトの一部になれることはとても嬉しく、これからが楽しみです。
このような流れで、今回の3Dアート「手でみる絵画プロジェクト」の第一弾はフィリピンに決めました。
絵を通して、今までは “言葉の壁を超えたコミュニケーション” を生んできました。
今後は、“視覚の壁を超えた新しいコミュニケーション” の創造に挑戦したいと考えています。
今まで絵を見ることが難しかった目の不自由な方にももっと身近にアートを楽しんでもらいたい。
プロジェクトにご賛同いただけましたら、AYUMIのこの活動にぜひご参加、ご協力ください。↓↓↓
https://camp-fire.jp/projects/view/23696?token=3ahzg8b3
2017/4 AYUMI
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