気持ちの良い服とは 〜 ONICA "Organic cotton Top"
こんばんは。
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近年ミツバチが減っているらしい。
朝ご飯を食べながら、you tubeでそんなニュースの切り抜き動画を見た。
大阪に住んでいるからなのか、言われてみるとミツバチを見る機会が確かに少ない。
幼い頃、僕はミツバチを捕まえたりして遊んでいたし、初めて蜂に刺されたのもミツバチだった。
ミツバチは確かに日常に居た。
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アインシュタイン曰く、ミツバチがこの地球から居なくなれば、人間は4年で死ぬらしい。
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現在私たちの食卓に並ぶ食材の7割は、ミツバチによって受粉されているそうだ。
つまり、ミツバチの減少は食糧危機と密接に関わりがあることなんだとか。
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今年の5月に群馬の桐生にポップアップに行ってきた。
その時、とても良くしてくれた近所のセレクトショップが、なぜか養蜂をしていた。
長年、群馬という街でセレクトショップを営み、高感度のアイテムを発信する素敵なお店だったのだけど、養蜂とのリンクが結び付かなかった。
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でも、なんか、このニュースを見てふと腑に落ちた。
ファッションと言えば、服を思い浮かべるかもしれないけど、ファッションという言葉はもっと広義的な意味を持っていると僕は思っている。
(これは取引先の"osakentaro"と話をしていて、なるほどと思った。)
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どんな本を読んでいるのか。
どんな映画を見にいくのか。
どこに旅行に行くのか。
使っているガジェットは何なのか。
支持する政党はどこなのか。
そんな、趣味嗜好であったり、生き方であったり、世の中に対する態度だったり。
装いはあくまでも、ファッションの一部でしかないと思っている。
(だから僕はファッションという言葉と服という言葉を使い分けるようにしているのだけど。)
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そう考えると、セレクトショップが養蜂にチャレンジする姿勢というのも腑に落ちる。
このミツバチの減少という危機を知ってのことかは分からないし、大義的なものがあるかも分からないのだけど、養蜂にも取り組む姿勢のようなものは、ある意味最先端であり、ファッションなんだと僕は思った。
もしかしたら、長年の経験から、肌でそういった雰囲気を感じているのかもしれない。
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何だか、朝から店のあり方や態度に関して考えてしまった1日だった。
ちなみに、ちょっとテンションが上がったのが、ナレーションは声優の種崎敦美さんだ。
秋アニメ、葬送のフリーレンのフリーレン役、そしてSPY×FAMILYのアーニャ役も務める人気声優。
もし良かったら、そんな素敵なナレーションにも耳を傾けて見てほしい。笑
それでは本日の本題に。
今日は問い合わせも多い"ONICA"から、明日からの装いにも活躍するような1着をピックさせてもらう。
ONICA : Organic cotton Top (Forest) ¥29,700 (tax in)
ONICA : Organic cotton Top (Black navy) ¥29,700 (tax in)
ONICA : Organic cotton Top (Sand) ¥29,700 (tax in) sold out
昨年も入荷した"ONICA"の"Organic cotton Top"。
今季は昨年と少しデザインの仕様も変わって新たに登場した。
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コットン素材の心地の良いトップス。
急に秋らしい気候となり始めたこれからの季節にオススメしたいアイテムにもなる。
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身体にフィットするようなニットトップスで、秋口には1枚でサラッと。
一方、徐々に肌寒くなるにつれてブラウスやニットのインナーに合わせて、首元からチラッとタートル部分を覗かせるような着こなしがオススメだ。
昨年と大きく変わった仕様は、フロントの裾に入ったスリットになるだろう。
スリットが入ることで、裾で生地が弛まず、すっきりとした装いが可能となる。
また、ボトムスもチラッと見せることができて、装いのアクセントにもなる。
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ショート丈のトップスのインナーに合わせると、スリ���ト部分はチラッと裾口から見えて、素敵なレイヤードルックを楽しんでいただけるのではないだろうか。
現在当店では"Forest"と"Black navy"の2色がある。
"Forest"は深い森を感じさせるような、緑、ブラウン、ブルーの糸を用いて編まれている。
この色の重なりが、美しい色味を生み出しているのだ。
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針葉樹の冬の深い緑を感じさせるような。
そんな1着だ。
一方、"Black navy"は濃紺と黒の糸で、トーンの変化は少ないのだけど、シックで品のある色が特徴的だ。
非常に着回しもし易く、1着あると重宝できる色味ではないだろうか。
黒やネイビー単色にはない奥行きも感じられる。
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昨年もお話をしたことかもしれないけど、"ONICA"のこの"Organic cotton Top"には目に見えない部分まで、デザインが行き届いている。
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例えば、このニットはご自宅でお手入れもできてしまうのだけど、ご自宅でお洗濯をした後、シワになりにくいように、編み地から計算されているのだ。
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着用する私たちが、少しでも気軽に、楽しく装いに取り入れられるように。
そんなブランドの姿勢を感じられる。
僕は、そんな目に見えない部分にまで気を遣った配慮がとても好きだ。
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1年で飽きてしまったり、もしくは、そもそもワンシーズン着て満足するようなアイテムが多くなる世界で、こういった服はきっと毎年着るのが楽しくなるような1着だと僕は思っている。
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そんな点も踏まえて、秋から冬にかけて1着あるととても便利なアイテムだと思っているのだ。
"ONICA"の服にはそれぞれ1着ごとにストーリーがある。
そんなストーリーをもとに生まれてくるのだ。
このトップスには「冬の散歩」というストーリーが付けられている。
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「a winter walk 冬の散歩」
雪をかぶった ふわふわの稜線
空気と地の境目に そうっと触れてみた
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少し季節は早いけど、そんな冬の場面から生まれた1着。
この1着を装いに取り入れて、雪に触れて見てほしい。
デザインと服、そして世界がリンクし、その日の装いは特別な瞬間になるのではないだろうか。
さて、ちょっと別のお話をさせてもらおうと思う。
このトップスはオーガニックコットンを使用している。
オーガニックという聞くと、身体に優しいとか、心地よいとかそんなイメージが先行しがちだが、実はオーガニックだろうが、オーガニックじゃなかろうが、着用する私たちからしてみると、着心地や人体への影響は全く差がない。
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ではなぜオーガニックコットンなのだろうか。
実は、コットンは枯葉剤を大量に使用する農作物なのだ。
写真で収穫した綿は、コットンの実が枯れて収穫できるのである。
これを自然の力に任せると、実が枯れて、コットンが現れるまで個体差があり、一気に収穫ができない。
そんな作業効率を考えて、大規模なコットン畑ではセスナ機を用いて枯葉剤を散布する。
ある統計によると、全作物で使用される枯葉剤の7割がコットンに用いられるという話すらある。
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これは土壌汚染に直結したり、またそんな枯葉剤の撒かれた畑で働く方の人体への影響は計り知れない。
オーガニックコットンはそんな背景から生まれてきたのだ。
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僕はオーガニックコットンだから良いなんて思ったことは正直一度もない。
オーガニックコットンを使っていても、生産背景がグレーなアイテムを作っていれば全く意味がないからだ。
だから、信頼のおけるブランドのオーガニックコットンでなければ意味がないのだ。
僕は、9年コットン栽培に携わってきた。
だからこそ、コットンを産業として捉えるときの難しさなどもある程度想像がつく。
こんな言い方をしたら良い訳ではないけど、枯葉剤を散布する人の気持ちも分かる。
とはいえ、環境や働く人のことを考えれば、オーガニックコットンが大切だということも痛いくらい分かるのだ。
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この世は0か100で語れないことばかりだ。
それは、この夏、青森の六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理施設に行って痛いほど感じた。
ただ、冒頭の話ではないけど、何を選択するのか。
どう生きるのか。
その態度。
それもファッションとなり得るのだ。
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だから、僕は最近、気持ちの良い生き方というのを考えるようにしている。
自分が何を選択し、どう社会に、世界に対して向き合うのか。
全てが良い訳ではないけど、少しでも良くなるように。
そのために色々を選択して、気持ちの良い生き方とは何かということを考えるようにしている。
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全ての服をオーガニックコットンに変えることは難しいかもしれない。
でも、装いの中の一部に取り入れるくらいはできる。
そして、それは信頼のできるブランドでなくてはならない。
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朝、ミツバチの話を聞いて、ファッションについて考えながら、店に来たけど、そんなことを考えていたら今日は"ONICA"の"Organic cotton Top"を紹介したくなってしまった。
ちょっと最後は僕の個人の思想的なものが色濃く反映されてしまったので、読み流してもらえると幸いだ。
話をもとに戻そう。
兎にも角にも。
このニットトップスは、着用する私たちに寄り添うデザインによって生まれた、心地の良い1着なのだ。
それは、編み地のみならず、原料にまで行き届いているのだ。
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だからこそ、そのニットを纏う日、私たちは肌触りから感じる気持ちよさだけではない、気持ちの気持ちよさも感じていただけるはずだ。
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そんな素敵なニットと共に、この秋冬の装いを楽しんでもらうと嬉しく思う。
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なお、こちらは現在オンラインショップでもご覧いただける。
それでは、次回もお楽しみに。
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