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#リオ・フォーティア
ghoulsaint · 2 years
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momo---tree · 2 years
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Super LATEwww
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0beri0 · 2 years
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jitterbugs-prma · 2 years
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逆光のなか water,wine,oil,and more.
 
 
「食べなさい。最後の晩餐よ。」
 ほとんど味のしない、栄養価だけは約束された軍用レーションと、ひよこ豆となにかの肉、この期に及んでソイ・ミートであるとは思えないが、けして食欲をそそるようなシロモノには思えない煮込み、ぱさぱさに乾いて驚くほどにかたく、噛みしめるたびに口腔からすべての汁気を持ち去ってゆく乾パンをワン・プレートに載せて、謝罪や贖罪を口にするでもなければ、また、この牢獄の収監者であり、とらわれの身分にありながら、ふてぶてしく胡座なぞくんですわって、いる、泰然とした、あるじのようなさまの男へ敬意を顕わすでもなければ侮蔑するでもない、ただ淡々としたようすで姿をあらわした女と顔を合わせるのは、二度目のことであった。エリス・アルデビッド。肩書きで言うならば、弱冠二〇代の嫩さとは思われない頭脳を持ち合わせ、対プロメア研究の先駆にして最高峰のフォーサイト研究所に所属するドクターにして、ほとんどの研究の中心に据えられた女である。ほっそりとした姿や、どこかしんと静まり返った、そのくせ雄弁な眸やらにひそむ叡智は、しかし、たった一つの彼女の、信仰とも呼べる感情のために、いまにも決壊しかねないあやうさを孕んでいた。
 おなじアルデビッドの姓を持ってはいても、ガロ・ティモスのよく知る、明朗快活な少女とは、やはり似て非なる女であるということか。アイナ・アルデビッドを筆頭に、同僚たちのおおくはガロの一本気な性質と、危険を顧みずに動いてしまう彼の身勝手さについて、しばしば呆れ、振り回されて困惑し、ときには罵倒してやりたい日もあったのに違いない。言葉尻を荒げることこそなかったが鉄拳制裁を喰らったことも、幾度となくあった。それでも、彼らが口々にいう、ばかめ、の声に、ガロへの侮蔑が含まれていたことはなかったと、確信をもって言える。ガロ・ティモスは単純な構造の精神を持ちあわせたが、白昼堂々の闊歩のすべてが世界でないことも、知ってはいた。知識として知っているものと、それらを身のうちにやどすのとは、まるきり別の話である。ましてや、身のうちであると信じたものに手酷く裏切られるなどとは。
 ガロ・ティモスには正義があった。かつて救けられたものゆえの責務として、のみならず、可不可を問うまでもなしに自身へと課すことのできる課題を、いつだって抱いている。人を救うこと。あらぶる火事は消し止められるべきこと。たったふたつだ。ふたつはガロの柱となって、かきわりの夜空に明星をこぼし、満月の黄金、いろ、を、まるで卵をフライパンへ割り落とすくらいの気安さでやってのけた。たったひとりの心ばかりの逸ったところで、成せることなど限られている。ゆえにガロは、組織立って焔へ立ち向かい、救出へ奔���するレスキュー部隊への編入を志願した。彼の後ろ盾たる男、クレイ・フォーサイトは希望を汲んで、ガロをレスキューの補充人員は推薦してくれたが、どうやら意図はほかのところにあったようだ。実際に入ってみれば、分かりきってはいたものの、たった三〇年のあいだに整備されたとはにわかに信じがたいプロメポリス、新市街のなかでさえ、おのれが伸ばし得るかいなとのあいだに、こえようのない、いちど滑落すれば忽ち絶命して、氷の標本と化すほかにないクレバスの裂け目が忌々しくも横たわっていることに、いつだって憤って、いた。
 崇敬を捧げてやまなかったクレイ・フォーサイト、ガロを救い、救われたものとし、人生の筋書きと轍をたしかに曳きながら、同時にしずかに破滅へ向かうよう祈っていさえした男の裏切りをもってなお、ガロ・ティモスに宿ったたましいは灰にならなかった。もしも彼の心が折れたとするならば、いつだって彼を冷静にし、恩人たるクレイ・フォーサイトへの敬意と分別を弁えさせ、ただ静かに、何を語るでもなくたたずんでいるあの氷の湖のうえへ五体を投げ出したり、大気中の塵に反射する夕陽に目を眇め、おのれの不甲斐なさを悔いながら、自らで五メートルは掘ってたしかめたぶ厚い氷の表面へ拳を落としたりする葛藤か、あるいは、ねむっているふりをして、緊急出動のサイレンが鳴り、仲間たちが耐火服に身を包んで駆け込んでくるとともに唸りふかされるレスキューモービルのエンジン音を聞くまでの、絶対の孤独と静寂であろう。おもえば、エリス・アルデビッドについて、いもうとのアイナ・アルデビッドが、比較され、附属品と扱われることに葛藤しながらも愛し、矜持としている旨をきかされたのもあの場所だった。
 この世に涯てのあるのなら、きっと、あの晩、灰となって朽ちるバーニッシュの女の死を、後ろ手に縛られ、見守るほかにできなかった洞窟のさきにあるだろう。ハーメルンの笛吹き男はことば巧みに、あるいは、こどもにだけきくことのできる笛かなにか吹いて、どこぞへとこどもたちを連れ去ってしまった。マッドバーニッシュ、彼らもまた誇り高く、そうして、灰になるさえ救済と信じなければならないほどに、抑圧された民であった。ボス、と呼ばれていた少年は、ガロ・ティモスとたいして年齢も変わらない、ともすれば年下にさえ思われるほそやかな姿をして、これまでにみたどんなバーニッシュよりも強大で精緻に富んだ焔のあつかいを心得ていた。車を手配し、連れ去った焔のこどもたちと、どこか安全な場所へと逃れていったのだから、追いかければきっと彼の行き先は分かったし、常のガロ・ティモスであったなら、這いずってでも追っていたかもしれない。民間人のバーニッシュテロリストへの働きかけが違法というのなら、市民の義務にしたがって通報をすれば良いだけだ。どちらもできなかった。むろん彼らのすべてが危険なテロリストだとは、とても思えず、傷ついたものたちが身を寄せ合い、あたたかい食事を口にし、こどもを慈しみ、苦しみの果てに尽きた仲間の死をまえに怒りと悲しみを眸に漲らせるのを知ってしまった。
 みじかい祈りを口にし、凛と背を伸ばして立ち、去りかけたままにわずか振り返って、ガロ・ティモスの信心を、疑うことなく生きられた人生の幸福を、羨むでも蔑むでもなく、新鮮な驚きに瞠られた眸と、沈痛か、はたまた皮肉か、あまりにも軽すぎる足音の反響だけを残していったリオ・フォーティアの、ほほえみだけが彼を縫いとめていた。むろん、本部への応援を頼むよう言いつけたアイナが、ちかく駆けつけるであろう確信もあったが、それよりも、焔の絶え、音の絶え、光の絶えた洞窟に靜靜とみちてゆく静謐が、ガロ・ティモスを、俯くばかりの木偶の坊にさせた。バーニッシュは? 訊ねるアイナに何と答えたものかさえ定かではない。たしかに彼は昏倒させられ縛られていたのだから、誰かいたのは違いないのに、知らない、おれはなにも、と、答えたのかも分からない。クレイ・フォーサイトがあたえた、彼の救済者たらんとする主軸は歪み、見せかけの天を衝く塔だった。
 放り込まれた房で散々わめき、戸を叩き、涙すらも流したところで、だれもやってこないことは分かりきっていた。暴れようとおもえば幾らだって暴れることができたし、クレイに命じられてガロを牽いてゆく男たちが、対バーニッシュ武装をし、ガロ自身よく見慣れた氷結弾頭を装填したリボルバーを持っており、たいするこちらはほぼ丸腰であることは、抵抗をしない理由にはならない、はずだ。たとえ一度の脱走に成功したとして、ガロ・ティモスの顔貌や、背姿は、先だっての勲章授与のセレモニーで周知されすぎた。逃げ出したところで、なんなりと理由をつけて、ふたたび捕らえられるであろうことは明白で、あり、かといって、この一〇年を生きてきて、初めてみせられたクレイの激昂、彼の本性を、もう一度信じ愛せるといえばうそになるだろう。
 行き止まりの洞窟の底で、押し込められた独房の奥で、ガロはしずかに、 たましいを探していた。火消魂、と彼が呼び、アイナやレミー、バリスにイグニス、はてはルチアにいたるまで、呆れながらも愛してくれた燃える義憤は、すべてがすべて、クレイ・フォーサイトへ捧げ持たれたものではなく、ただひとり孤独になれば、対話すべきものは己がたましいのほかに慰めはない。二度にわたり揺らいだ火消魂が、それでも灰にならなかったことに理由はなかった。ガロが一旦しずかになると、ふたたび押し入ってきた男たちによって、バーニッシュにするような手枷を嵌められ、房を移された。どうやらこののちガロの扱いは叛逆者、しかも、バーニッシュに準ずるものとされることが予測された。手枷くらい何ンともねェ、と考えることができたのは、手足の自由を奪われ、抵抗する意思の折られても、隷民にはならぬとの矜持が、文字通りのゆらめく焔となってたたえられた少年、リオ・フォーティアの眸をすでに知ってしまったためかも分からない。
 エリスはガロの手枷を外し、ろくに灯りもなければ、身体を横たえる寝台も、食事のためのテーブルひとつさえない独房で、いもうとから伝え聞いたであろうガロの性質を信じて、襲いかかられるなどゆめゆめ考えることもない。むろん残っているはずもない反響では、あるが、涙まじりの独白が彼女に聞きとがめられなかったことに感謝した。これらを喰わせるためだけに、エリスがガロに逢いに来たのでないことは明らかだったが、投げかけられる当然の問いに、彼女は毅然として、いっさいの釈明を口にはしなかった。もはやエリス・アルデビッドは選択したのだ。ガロ・ティモスの火消魂、きっかけこそクレイ・フォーサイトがもたらしたたましいが、未だ灰にならないように、彼女のなかにもあたたかく灯る明かりがある。バーニッシュたちのもつ荒ぶる焔でないにしても、硝子の覆いで隠してやらねば掻き消えてしまいかねない儚さでも、それは人間の心をあたためる。アイナのことばをガロから伝えられたエリスが、頰を濡らすとは思えなかった。たとえあと数日、ともすれば数時間ののちに暴かれる悪虐、けしてアイナの敬意と礼賛とに応えたとは言えない研究に従事したことを、エリスは背負う選択をしたのだ。ガロ・ティモスもまた迫られていた。しかし、食べなさい、と与えられた食事に手をつけるまえに、はげしさが街を揺らし、うんともすんともいわなかった独房の壁と天井を引き剥がし、あれくるう焔がのたうちながら市街を征くさまを目の当たりにした。火事だ! それも、バーニングレスキューでしか対応しかねるバーニング火災の、おそらく史上最大のものだろう。晩餐は食い損ねた。ガロは奔った。燃える火消魂、おれのほかにだれが往く。
 
 
 
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「生まれてはじめて火をつけちまったじゃァねェか!」
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mimikiri1 · 2 years
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2020.8
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good-smile-company · 2 years
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figma リオ・フォーティア
https://www.goodsmile.info/ja/product/11922/
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kiruta124 · 4 years
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thefroglesbian · 3 years
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I made a shirt to celebrate pride month,,,, my favorite flaming homosexual Lio Fotia 🔥🏳️‍🌈
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I used a shirt from GU and holographic iron on vinyl! I took some of the official art and edited it a lot so it was just solid black and white without fine detail, then cut everything by hand bc I don’t own a cricut 😭 I uhhh made a mistake when hand cutting and accidentally did it on the wrong side of the vinyl, so it’s not perfect but I’m still really happy with how it came out! I have a lot of vinyl still left too so I definitely wanna make some other stuff with it ✨🏳️‍🌈
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09zakka · 4 years
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acidrawx · 3 years
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2020.10.20
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notsammyself · 3 years
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LIO FOTIAAAAA
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xaofue · 4 years
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FEEL THE MIGHT OF THE BURNISH
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momo---tree · 2 years
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firetrailed · 3 years
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"We have to burn in order to live."
here's lio fotia, inspired by the style of the legend of zelda: the wind waker! i tried to combine promare's bright colors and soft lines with wind waker's sketchy chibi style. i worked very hard on him! ❤︎
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jitterbugs-prma · 2 years
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フラッシュ・バック、かなたより adios nonino.
 
 
 
 仲間が死ぬのはいつだって苦しい。はじめこそ噂としてとどいていた兇悪にして陰惨なフォーサイト財団の遣り口が、確かめるまでもなく事実であろうとは、いつのまにやら確信に変わっていた。すこし考えれば分かることだが、あの人畜無害な、聖人然としたクレイ・フォーサイトという男は、積極的にバーニッシュたちを嫌悪するような行動こそとらなかったものの、犠牲者を悼み慰霊祭でも毅然として立っていたかと思えば、肉親をうしなった少女のために膝をついてやるような振る舞いは、かえって言外につよい選民思想と、蔑視とを滲みださせた。
 バーニッシュとそうではないもの、人類が二種類に分かたれてから、まだ、たったの三〇年である。もう三〇年経ったのだ、とも言える。はじめこそ大変な論争をうんだバーニッシュへの扱いは、突然変異によるものである、と結論づけられ、各地で勃発した焔の暴走や、かれらを恐れた人々による弾圧、兵士ではないものたちを多く巻き込んだ災害が、歴史に刻んだ傷痕はようやく乾いたばかりで、ある、こののち傷が膿んで蛆虫たちの巣穴になってゆくのか、徐々に瘢痕化して癒えてゆくのか、まだ誰にも分からない。極端なバーニッシュへの弾圧の危険性を訴えていたのはクレイの師でもあり、バーニッシュ研究の第一人者でもあったドクタ・デウス・プロメスであったが、志半ばにして斃れた彼もまた、ひとつも人道に悖らなかったと言い切られるまい。すくなくとも我々は、細菌やウイルス感染や、血族的遺伝や、そういった要因によって変異するのでないことばかりを知っているのにすぎない。デウス・プロメス亡きあとも世界は続き、いま、メイスたちバーニッシュは迫害と、ただそこにあるだけで拒絶される憂き目に遭いながら、ひそやかに隠れ、身を寄せ合って暮らすことを余儀なくされていた。
 隠れるものには目眩しが必要だと言ったのは誰だったのか、プラ・カードを持って歩くような生易しい示威運動は疾うに廃れてしまった。バーニッシュたるとはいえ、彼らも平時はまるきり他人と見分けもつかないし、暴走はともかくとして、一部のつよい力を持つもの以外けして脅威ではないのだが、それでも、懐に隠したガン・ホルダーのように、いついかなるときに焔に巻かれるものかと、恐慌が瀰漫するのに長い時間はかからなかった。さらには、メイスと、ゲーラ、そのボスであるリオの三人きりもはや遺されていない過激派テロル集団マッド・バーニッシュの先代とも呼ばられる人々が、力を誇示し、文字通りに暴れまわったこともあって、かのクレイ・フォーサイトが、バーニッシュたちにたいする武力行使を特権として与えた部隊を組織した。無関係な他人であるための安堵を得るのに、これほど重要で、簡易なものがあっただろうか! 抑圧の象徴があるということは。不用意に力を振りかざすものも、そうではないものも、バーニッシュたちは、対バーニッシュ専門部隊フリーズ・フォースによって粛清される。善良で脆弱な、対抗手段を持ち得ない市民にとって、飛行形態への変形機構を持つゆえに、基盤化され整備された道の混雑や、車線の幅、そのほかに制限されることなく最速で駆けつけうる抑止力とは、安心以外の何者でもない。ただし人々の多くは忘れている、意図的になのか、あるいは巧妙に忘失させられているのかは定かでないものの、いっそ健忘、あらわれることのないフラッシュ・バックのように。自らもまた、バーニッシュ足りえない保証などどこにも無く、追われ、手足を凍りづけにされ、磔になり、そうして灰になるだけの運命が、自分にもある可能性を。
 三〇年は長いようで短いが、痛手は残ったままとはいえ、はじめの日を、あるいははじめの火を、知らない世代の人間もずいぶん増えた。ほかならぬメイスも、世代としては二代目というべきだろう。過激派テロル集団、マッドバーニッシュ。その名を継承することに反対したのはメイスだった。しかしリオ・フォーティアは首を縦には振らなかった。どちらかと言わずとも彼の相棒と呼ぶべきゲーラは、先代のやり方に近い考えを持っていたように思えるし、それは、身体中にダイナマイトを巻きつけて、雑踏にごった返す人波の中心で自死を選ぶような、勇敢に見えて単なる無謀でしかない振る舞いのことである。リオは厳しく、リオ自身、そしてメイスとゲーラに戒した、『ひとを殺すな』と。あくまでも人間として振る舞うというにはテロル行為は真逆であるが、しかし、彼の顕した矜持高さは、たしかに失われるべきでない尊厳であった。
 バーニッシュの焔はバーニッシュを灼かない。のみならず、彼らの失われた生気を養い、身体をあたため癒しさえする。ただしこれも、心身が健全である、という大前提あってのことだ。よく食べ、陽を浴び、身体をあたため、宵闇にはすこやかに眠る。それだけのことが、もう長いこと彼らからは奪われすぎた。疲弊している、と言っていい。ほんの僅かな同士だけが、隠れ棲むちいさな集落で、人間らしい生活を享受できているが、それも目を惹いて暴れまわるマッドバーニッシュの担保があってのことだった。生きている間は永遠でいられるとはいえ、それにも限度がある。燃え尽きて灰になった同士を何人も見てきた。そのたびに心は悼み、苦しみがはらわたのなかでぐるぐるととぐろを巻き出すのだが、しかし怒りが形をもって鎌首を擡げるよりもさきに、彼らは流れてゆかねばならないことが多かった。なぜ、と今際の際にもらされたシーマの吐息は、バーニッシュとなった己を受け容れられなかった哀しみと、自らでさえも信じがたい事実を、文字通り皮を剥ぎ肉を裂いて確かめられた凌辱への、たしかな嘆きがこめられていた。彼女がバーニッシュとして目覚めたのは、以前に行われたテロルのさなかのことである。実行犯はゲーラであった。バーニッシュの焔は、未だ気づかぬままに暮らしている同胞に、しばしば問いかけた、おまえは一体なにものか? その身に焔は宿っているかと。幾人もの、知らずにいればそのまま暮らして行けたはずの同胞を、バーニッシュとして追われる身分へと貶めたのは、なにもゲーラばかりではなく、メイスにだって同様の経験が、数え切れないほどにある。もしも、彼らに罪があるのなら、目覚めを願ってはいない同胞たちに、そのきっかけを与えてしまったこと、最��には灰として散るしかない人生を強いてしまった、そのことだけだろう。多くの贖罪を抱えるには、あまりに我々は淘汰されすぎ、減らされすぎた。
 メイスは痩せぎすの、ほとんど骨と皮のような矮躯と、けして消えない隈のある三白眼にすくない口数と、まるで子どもになぞ好かれるはずもない容貌であるが、それでもほかに寄る辺ない子どもたちは、彼の手を取りさえした。メイス自身は聖者とは思われなかったし、だれかを救おうと奔走したこともなかった、リオ・フォーティアに出逢うまでは。いまやメイスは子どもたちのために、けして美味とは言い難い、薄くわずかに塩味のあるだけの缶を開けてやり、縁でほそい指先を傷つけないよう見守ってやるし、ポケットから取り出した板チョコレートのかけらを、くだいて配ってやりさえする。おさない弟やいもうとのあるようだ、彼らのうちのどれだけが、メイスのバーニングフレアに感化されて、親を失ったのかなど考えたくもない。がんばれ、シーマ、声をかけ、もはや光をやどしていない彼女の冷たい手をとってやり、自らにくちびるをよせてやさしさとはげしさの焔を分け与えるリオの姿を見続けるのは、ゲーラにとっても、メイスにとってもあまりに酷といえただろう、リオのかなしみは、すでに、メイスに語りかける焔そのものと密接な繋がりを持って、しまって、いた。彼らはいずれ燃え尽きる。あらたなるバーニッシュたちの新天地、かき混ぜられ、踏み固められた汚泥、継がれてゆく意思と血、そんなものにはなりえず、父もなければ、母もない。バーニッシュに墓標はいらない、あるとすれば、声にできない慟哭と、いつも孤独にたたかっているリオ・フォーティアが、ただひとつ彼らにのこされた愛だけが、衝きたてられて示すだろう、たとえ今宵を生き延びることかなわずに灰と散るさだめが待っていようとも。
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さようなら、わたしの半身
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mimikiri1 · 2 years
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2020.3
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